【試合詳細】8・9 アイスリボン横浜文化体育館大会 【ICE×∞】雪妃真矢vs鈴季すず 【リボンタッグ】藤本つかさ&つくしvsくるみ&宮城もち 【FantastICE】世羅りさvs山下りな 【IW19】星ハム子vs真琴 【トライアングル】本間多恵vsラム会長vs趙雲子龍 【WUW】チェリーvs松屋うの
『アイスリボン横浜文化体育館大会FINAL』
日程:2020年8月9日(日)
開始:15:00
会場:神奈川県・横浜文化体育館
観衆:818人
▼真白優希デビュー戦 8人タッグイリミネーションマッチ 20分勝負
○尾﨑妹加(フリー)/テクラ/星いぶき/海樹リコ(SEAdLINNNG)
14分26秒 逆エビ固め
トトロさつき/バニー及川/Yappy/●真白優希
<1人目>
○テクラ
1分52秒 ウィーバックネヒト
●バニー及川
<2人目>
○海樹リコ(SEAdLINNNG)
3分30秒 ジャックナイフ式エビ固め
●Yappy
<3人目>
○トトロさつき
5分39秒 フォーリングトトロ→体固め
●テクラ
<4人目>
○トトロさつき
7分43秒 ボストンバッグ
●海樹リコ(SEAdLINNNG)
<5人目、6人目>
○尾崎妹加(フリー)
10分58秒 オーバー・ザ・トップロープ
●トトロさつき、●星いぶき
▼朝陽復帰戦 タッグマッチ 20分1本勝負
[オレンジサンライズ]藤田あかね/○朝陽
10分39秒 ビクトリーサンライズ
●紫雷美央/青野未来(Beginning)
▼WUWワールドアンダーグランドレスリング女子王者選手権試合 20分1本勝負
【王者】○チェリー(フリー)
7分57秒 地獄へようこそ
【挑戦者/ジョイントアーミー】●松屋うの
※第4代王者が2度目の防衛に成功
▼トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
【挑戦者/Rebel&Enemy】○ラム会長(666)
8分4秒 ダイビング・ヒップドロップ→エビ固め
【王者/ジョイントアーミー】●本間多恵(Beginning)
※もう1人は【推薦者】趙雲子龍(新北京)
※第35代王者が3度目の防衛に失敗。ラム会長が第36代王者となる
▼IW19選手権試合 19分1本勝負
【王者】○星ハム子
12分21秒 ハムロール
【挑戦者】●真琴(フリー)
※第11代王者が2度目の防衛に成功
▼FantastICE初代王者決定戦 時間無制限1本勝負
【挑戦権保持者】○世羅りさ
20分49秒 ギガラダー・ダイビング・ニードロップ→片エビ固め
【挑戦権保持者/Rebel&Enemy】●山下りな(フリー)
※世羅りさが初代FantastICE王者となる。
▼インターナショナルリボンタッグ選手権試合 30分1本勝負
【王者組/ドロップキッカーズ】藤本つかさ/●つくし
18分18秒 小型冷蔵庫爆弾→体固め
【挑戦者組/フランクシスターズ】○柊くるみ/宮城もち
※第48代王者が7度目の防衛に失敗。柊くるみ&宮城もちが第49代王者となる
▼ICEx∞選手権試合 30分1本勝負
【王者/Rebel&Enemy】●雪妃真矢
23分29秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
【挑戦者】○鈴季すず
※第30代王者が7度目の防衛に失敗。鈴季すずが第31代王者となる
アイス最後の横浜文体ですずが雪妃を破り悲願のICE×∞戴冠!くるみとつくしの溝は埋まらずも事態は好転!世羅が山下との血みどろ戦を制して新王座獲得!ハム子が真琴先輩から初勝利でV2!ラム会長が初の女子プロ王座戴冠!
オープニング
入場口前に全選手が登場し、雪妃真矢が代表で挨拶。
雪妃「みなさーん!こんにちは!そしてニコ生をご覧の皆さん、こんにちは!そして横浜文体ッ!ただいまーっ!ありがとうございます!ここで皆様にお聞きしたいと思います。今日アイスリボンの大会に初めてきたんだよという方はいらっしゃいますでしょうか!教えて下さい!……あっ!ありがとうございます!ありがとうございます。初めての方もいらっしゃる。昨今のこの状況の中、今日はプロレスの大会もたくさん行われてる中、アイスリボンの横浜文体大会にご来場いただきまして誠にありがとうございます!今日は皆様の拍手で!足拍子で!私たちにパワーを分けてください!そして私たちは皆様に元気を与えられるように精一杯戦ってまいりますので最後までご覧ください!よろしくお願い致します!それでは、アイスリボン横浜文化体育館大会FINAL、スタートーッ!」
第1試合
練習生・ホワイト改め、真白優希のデビュー戦は8人タッグイリミネーションという特殊ルールでの試合に。
真白とリコの対面でゴングが鳴ると、真白が強気に詰めていって手4つを要求するが、リコがヘッドロックで絞め上げると真白は悲鳴。トトロらが慌ててカットに入り、リコ以外の3人を押さえて真白をお膳立てすると、真白はリコにボディスラムを狙うが、真白が耐えると足払いからの横回転エビ固め。これを返されると急いで逃げ帰ってバニーにタッチ。
バニーがリコにドロップキックを叩き込むと自軍コーナーまで吹き飛んだリコがテクラにタッチ。
テクラはバニーのドロップキックをすかして顔面にブートを叩き込み、バニーとのミドルキック合戦を制して側頭部にハイキックを叩き込み、ウィーバックネヒト(鎌固め)でタップを奪う。
テクラは続くYappyにバズソーキックを叩き込んでリコにタッチ。
リコがYappyにドロップキックを叩き込むと、妹加がいぶきを背負い、リコを正面から抱えて3人分の体重でセントーン。リコがYappyにボディスラムを狙うが、Yappyはシュミット式バックブリーカーで切り返し、ブロンコバスター、ギロチンドロップと猛攻してロープに飛ぶが、妹加が飛び込んできてラリアットでアシスト。すかさずリコがジャックナイフで固めて3カウント。試合の決着とはならなかったものの、リコはデビュー後初勝利を挙げる。
リコからタッチを受けたテクラはいぶき&妹加を呼び込むと、いぶきがトトロへクロスボディ、妹加がエルボードロップ、テクラがクリストで絡みつく。真白が必死のガットショットでカットすると、テクラはトトロへトラースキックからダイビングクロスボディ。全員で押さえ込むがトトロはその怪力で跳ね除け、テクラをカミカゼで叩きつけてフォーリングトトロで3カウント。
すかさず妹加がトトロをショルダータックルで撥ね飛ばし、リコがドロップキック3連発で追撃。さらにリコはエルボーを連打も、トトロはショルダータックルでなぎ倒してカミカゼを狙う。リコは着地してスクールボーイ、スモールパッケージと続け、バックスライドを狙うが、これを耐えたトトロが担ぎ上げてボストンバッグ(変形レイネーラ)で絞め上げてリコからタップを奪う。
いぶきとトトロの対面となるといぶきが逆水平チョップ連打で突っ張っていくが、トトロはこれを受け止めてカミゴェ式のボディスプラッシュ。いぶきのピンチにすかさず妹加が飛び込んできてトトロをアルゼンチンバックブリーカーで痛めつけた後にいぶきがライトニングスパイラル。妹加&いぶきはダブル攻撃を宣言するが、トトロが2人まとめてランニングクロスボディ。トトロといぶきは打撃を撃ち合っていき、その攻防の場はコーナー上からトップロープを超えてエプロン上へ。形勢不利を悟ったいぶきはトトロを捕縛し、妹加に自分ごと場外に突き落とすよう指示。妹加は謝りながら全力のタックルでぶつかって場外に突き落とし、トトロ&いぶきがOTRで失格。
ここで妹加が勝利したかと思いきや、真白がまだ失格となっていなかったことに妹加と本人が気付き、真白が恐る恐るリングイン。妹加がエルボーを放つと真白はエプロンを駆けて脱兎のごとく逃げ出し、コーナーに上ってポーズを決めるも、得意気な表情を浮かべながら何もせずにリングに降りる。
妹加が両手を広げて打撃を誘うと真白はエルボーを連打していき、これを全て受け止めた妹加がボディスラムの体勢から一気に担ぎ上げてバックフリップを狙う。真白は大暴れして脱出し、回転エビ固め、セカンドロープからのクロスボディと攻勢をかけ、妹加のダブルチョップをスカしてトップロープを超えさせる。ロープに捕まってエプロンで耐える妹加の脇をくすぐってOTR勝利を狙うが、妹加はリングに戻ってセントーンからの逆エビ固めでタップを奪った。
<試合後コメント>
尾崎妹加&星いぶき&テクラ&海樹リコ
妹加「アイスリボン横浜文化体育館大会FINAL。自分、過去のアイスリボンさんの横浜文体、全て第1試合を任されていまして、今回デビュー5周年目にして初めてデビュー戦の子の相手をすることになって、すごい未知な子なので、何が来るのかなと思っていたんですけど、これからスゴイ面白い選手になりそうだなって、期待しています!ありがとうございました!」
いぶき「今日、3回目の横浜文体の第1試合をやらせていただいて、初めて優希との試合が出来て、すごく嬉しかったです。でも優希と当たることが出来なかったので、今度は当たれたらいいなと思ってます」
テクラ「横浜文体で試合が出来たのも嬉しいことだし、たくさんの人に囲まれて新人のデビュー戦が行われたことも喜ばしい。妹加、いぶき、リコと組んで試合が出来てとても楽しかったわ」
リコ「デビューしてから初めて勝利が出来てすごく嬉しかったです。この中で唯一のSEAdLINNNGっていうものを背負ってきたので、SEAdLINNNGらしさを見せられたかなと思っています。これからも頑張ります。よろしくお願いします!」
真白優希
――デビュー戦を終えての感想は
「デビュー戦!めっちゃつらかったんですけど、すっごい楽しかったです!プロレスってこんなに楽しいんですね!お客さんの前で自分らしさを見せられたかなって!」
――練習したことは出せましたか
「いやー、自分の中では100%出しました!(笑)」
――デビューまで色々なことがありました
「色々ありました!(笑)やっとみんなと同じスタートラインに立てたかなって思います!」
――8人タッグイリミネーションで最後の1人まで残ることが出来ました
「アレはちょっと……偶然でした(笑)ちょっと、自分がやられて、いっぱい痛がっていたら残ってしまって。『やべぇ』って思ったんですけど、楽しかったです!」
――今後どんなプロレスラーになっていきたいですか
「お客さんが自分の想像以上まで、なんていうんすか?想像以上の『こんなことするんだ?!』っていうプロレスラーになりたいですね、お客さんの中で。アイスの中で見て、『一番印象に残った』って言ってもらえるようになりたいと思います!」
――いつかはベルトも狙っていく?
「巻いてみたいですねぇ!あんなキラキラしたもの、腹に巻いてたら絶対楽しいっていうか、感情がスゴいと思います!ふへへへ……(笑)」
第2試合
今年2月から学業優先のために欠場していた朝陽の復帰戦は、オレンジサンライズのあかねとのタッグ。そしてこの試合には紫雷美央が緊急参戦。
かつて紫雷美央の名で活躍し、引退した現在はアイスリボンのレフリー・MIOとなっていたが、先月25日の後楽園ホールでエキシビションを行う予定だった練習生・ホワイト(真白優希)が急遽欠場となったためにMIOとしてエキシビションに緊急参戦。そして今大会では石川奈青が欠場し、今度は紫雷美央の名で一日限定復帰。
美央と、美央から見て教え子となる朝陽の対面でゴングが鳴ると、両者じりじりと間合いを詰めていくが、あかねが美央の背後から急襲。早速朝陽のドロップキック+あかねのショルダータックルのダブル攻撃を決め、あかね、朝陽と順にマウントエルボー。
朝陽が美央にエルボーを打ち込んでいくが、美央は鋭いローキックから膝をついた朝陽の頭頂部に踵落とし。さらに土蜘蛛で速攻を狙うが、これはあかねがカット。あかねは朝陽を肩車して美央へホイップする連携攻撃を放つも、美央が朝陽を剣山で迎撃。美央はあかねと互角のショルダータックル合戦を展開するが、唐突なサミングで怯ませて未来にタッチ。
未来は朝陽にボディスラムから逆エビ固め。ブレイクされると美央にタッチ。
美央は朝陽に619から「なんか石川がやってた回すやつ!」とダイヤル固めを放ち、未来にタッチ。
未来はボディシザースからのぶち上げで朝陽を痛めつけ、美央とのダブル攻撃を狙うが、朝陽がこれをかわしてクロスボディを発射。美央&未来はこれをキャッチしてボディスラムで叩きつけ、2人で同時のハイキックでサンドイッチを狙うが、朝陽が回避したため未来のハイキックが美央に誤爆。朝陽は未来に旋回式フェイスクラッシャーを見舞ってあかねにタッチ。
あかねは未来をロープにくくりつけてダブルチョップを叩き込み、串刺しショルダータックルから水車落とし。すかさず朝陽が低空ドロップキックで追激し、あかねがみかんでポンの体勢も、未来が着地してドロップキック。さらにサッカーボールキック、串刺しドロップキックを見舞うも、あかねがショルダータックルでなぎ倒してロープに飛ぶ。ここで美央がエプロンからのキックで動きを止めると、そのままロープにぶら下がって女郎蜘蛛。カットに来た朝陽も巻き込んで2人まとめて女郎蜘蛛で絞め上げる。
アシストを受けた未来があかねをレッグロックスープレックス。さらにロープに飛ぶが、あかねはカウンターで担ぎ上げてカイケツで叩きつけ、朝陽がミサイルキックで追撃。朝陽が未来へビクトリーサンライズを狙うが、未来が脱出するとポンパス。さらにロープに飛ぶが、場外から美央が足を引いて妨害すると未来がダブルアーム・スープレックスで叩きつけ、美央にタッチ。
美央はロープに飛んでビッグブートを連打していき、ダブルアーム・フェイスバスターの体勢ヘ。これをあかねがダブルチョップでカットしようとすると、美央は勢いよく座り込んで回避しながら朝陽をペディグリーの形で突き刺してしまう。
美央はあかねとのエルボー合戦に打ち勝ってダブルアーム・フェイスバスターの体勢に入り、そこへ未来がミドルキックを叩き込む合体攻撃。美央は朝陽に紫閃光を叩き込んでフォールも、朝陽はこれをキックアウト。朝陽はブレーンバスターを狙うが、美央が逆に投げ返して土蜘蛛を狙うが、あかねが未来を美央の上からボディスラムで叩きつける豪快なカット。
あかねは美央をリストクラッチ式バックドロップで叩きつけてから朝陽に勝負を託し、朝陽は美央のダブルアーム・フェイスバスターを着地してビクトリーサンライズで叩きつけて3カウント。
試合後、敗れた美央は朝陽をしっかりと抱きしめて弟子の成長を喜び、いがみ合っていたあかねとも握手を交わしながら互いに頭を下げた。
<試合後コメント>
藤田あかね&朝陽
朝陽「あー、いったい!」
あかね「どうでしたか?」
朝陽「痛いところばっかり!石川さんが欠場になって、美央さん、普段からコーチをしてくださってる美央さんが、一日限定復帰。っていうのよりも、普段教わってるからこそ、リングで成長を見ていただきたくて、これは思ってもないチャンスだったかなって、もう、感動しちゃって、泣いちゃいます!(笑)あと、アクトレスガールズの未来さんともすごい久しぶりに対戦できて、同期だから負けたくないっていう気持ち、やっぱあるじゃないですか?そんな感じです!頭が痛い!」
あかね「まあ、自分はホントは石川との対戦でタックル合戦をやろうと思ったんですけど、それがカード変更して……あの……(あかねのコメント風景を覗いている美央を見やって)キライなタイプなんですよ。人の裏かいたりとか、ものすごく顔を蹴ってきたりするのがキライなんですけど、すぐなんかタックル合戦みたいなの来て、なんだこれはと思ったら、いつもの蹴りと、なんかズルいことのアレで。なんかもうイライライライラしてたんですけど、久しぶりに、5年ぶりに復帰したのにあれだけ動いてスゴいというのは、やっぱり尊敬しなきゃいけないところだと思ったので。まだ好きか嫌いかって言ったらキライですけど、色々教えてもらえるところは教えてもらいたいと思ってます。それよりも朝陽が勝ってくれたから良かったよ~!」
朝陽「勝ちました!美央さんに勝ったぞ!(笑)」
あかね「オレンジサンライズ、どんどん勝って勝率上げてこ!」
紫雷美央&青野未来
美央「おつかれさまでしたぁ~!」
未来「お疲れさまです!ありがとうございました!」
(両者握手)
美央「どうぞ~?(カメラへのコメントを促す)」
未来「あっ、はい!今回石川奈青選手と一緒に最初組むって話で、それもこないだシングルマッチをしたばかりですごい楽しみにしていたので残念なんですけど……」
美央「(次の試合の入場曲が鳴り響いているから)もっと声張ったほうがいいよ」
未来「あ!はい!残念なんですけど、その石川奈青選手の代わりに紫雷美央選手がまさか!まさか一日限定復帰で」
美央「知らないでしょ?」
未来「あの……お名前は……」
美央「名前だけでしょ?妹から知ってる人でしょ?」
未来「……すみません」
美央「そうでしょ?(笑)だいたいそんなもん。知ってる」
未来「あの……」
美央「いいよいいよ無理矢理フォローしなくていい(笑)」
未来「すごく嬉しくて、それが。一緒に組ませていただいて本当に嬉しかったんです私。あんまり試合前に言えなかったんですけど、一緒にリングに立って、同じ、私も蹴りを使わせていただいたりするので、美央さんと一緒にこれから一緒にやっていきたいくらいな気持ちにすごい盛り上がっちゃって」
美央「ホントに?!ありがとう!そんなこと言ってもらえるなんて。なんか現役選手から『コイツ一日復帰するべきじゃなかったな』って言われなかっただけでもホント私は良かったと思ってます。認めてもらえてありがとう!」
未来「最高の、最初で最後の横浜文体になりました!ありがとうございました!」
美央「自分も、限定復帰、石川の無念を晴らせたかどうかわかんないです。自分なりに石川の爪痕を残したつもりはありますし、試合前から、せっかく試合をするならと思って、あかねに言いたいこと言って。んで、朝陽は私の練習に出たので。朝陽には常日頃から私の教えは教えてたんで、この結果はある意味で、自分が教えてるんで当然って言ったら当然かなってところはあります。ありますけどまあ負けてきたのは悔しいですし、悔しいけど、なんなら『あと3回試合やったら私朝陽に負けることはねーな』って思ってますが!残念ながら1日限定なので。今日楽しんでいただけたお客様は、『紫雷イオの姉って意外と出来る子やったんやな』って思っていただけたらなと思います。世界の皆様も見ててくれたかな?!紫雷イオファンも見ててくれたら嬉しいです!ありがとうございます!サンキュッ!」
第3試合
3カウント&ロープエスケープなし。決着はギブアップ、KO(10カウント、TKO含む)のみ、時間切れ引き分けの場合王座防衛というWUWルールで行われるアンダーグラウンド王座戦。
現在進行系で柔術を習っている両者は互いに柔術着で入場し、チェリーによる王座の一時返還が行われるタイミングでうのが奇襲。
うのは柔術着の帯でチェリーを縛り上げて持ち込んだパイプイスに座らせ、ロープを往復してからのドロップキック。さらに帯でチェリーの首を絞めながら自らはイスの上に立って絞首刑。さらにうのは帯を使った首投げ、帯をムチのように使った打撃と柔術着の新たな使い方を開拓していくが、上からチェリーの足を取りに行こうとしたところでチェリーが帯を引き寄せて逆に足を取る。
思わずうのが手放した帯を場外に放り捨てると、チェリーは腕十字、横四方固め、マウントを取っての掌底連打と巧みなボディバランスを見せ、再び腕十字を狙ったところでうのが上から潰して組み付き、スタンドの攻防へ持ち込もうとする。チェリーはビクトル式で入るアンクルホールドで捕らえるも、うのは空いた腕で自軍コーナーから持ち込み凶器の巨大なしゃもじを取り出す。
チェリーはしゃもじ攻撃をかわすと熟女でドーン!を見舞い、倒れたうのへ石黒レフリーをアームホイップで投げつける。チェリーはコーナーへ上がろうとするが、ここで前王者のテクラがリングに乱入してチェリーの攻撃を妨害。テクラはエルボー連打からドロップキックを見舞い、「カモン!うの!」とうのをアシスト。
うのはチェリーの道着と自身の足で首を絞めあげていき、チェリーが弱ったところでカツ丼から腕固め。チェリーは体勢を入れ替えてアームロックで返すと、ビクトル式ヒザ十字からチェリストで叩きつけて三角絞めに捕らえるが、うのが立ち上がって足を取ってヒザ十字、チェリーの回避に合わせて腕十字にとらえていくが、チェリーが体勢を入れ替えて地獄へようこそに捕らえるとうのは無念のギブアップ。
試合後、師弟対決を終えた両者はしっかりと抱き合って健闘を讃えた。
<試合後コメント>
チェリー
「松屋うのと言えば、真面目でお人好しな印象がすごくあるんですけど、今日はホントにあの手この手を使ってきたので、ホントにビックリしました。そして、まだ今4年目ですか。まだ悩んだりとか壁にぶつかったりとかって、日々あると思うんですが、そんな中でも一生懸命自分なりに毎日戦ってるのがホントすごく伝わってきました。うのもね、柔術をやってるということで、今日お互い柔術着を着て試合したんですけど、すごくワクワクしたし、楽しかったです。やっぱり青帯の松屋うのはすごく強かったです。私も今日に備えて一生懸命練習してきたので、いつも柔術の練習を、稽古をつけてくださる中井祐樹先生(パラエストラ東京)を始め、一緒に練習してくださってる皆さんに感謝したいと思います。今日会場に足を運んでくださった皆さん、配信で応援してくださってる皆さん、いつもありがとうございます!」
――弟子にこれからのアドバイスの言葉を送るとしたら
「私、今16年目……あっ、17年目になったんですけど、毎日日々すごく悩むし、毎日ものすごく考えて試合してます。まだ4年目なので、壁に沢山ぶつかると思いますが、どんどん壁をぶち壊して、突き進んでほしいなって思います」
――今日の防衛戦について
「ちょっと思うところはありますね、色々。それはちょっとまだ。自分の中で固まったら言葉にしたいと思います」
松屋うの
「……あー、あの手この手は尽くしたんですけど、まだ足りなかったのかもしれないし、でもこうやって文体でシングル、しかもタイトルマッチ、そして相手が師匠であるチェリーさんだったっていう、おそらくもう2度と無いような豪華なカードを組ませてもらって。ホントに良かったですけど、ただ1つ、1つ悔しいのは超えられなかったということですね。でも、こうやって勝負してもチェリーさんはずっと自分の師匠ですので、これからも色んなことを学んで、自分はまだキャリア4年目ですけど、チェリーさんの試合とか色々、試合運び見て、学べるところがまだ結構あると思うので、また自分の中で自信がついたらいつかまたシングルをして、そのときは自分が師匠超え、成したいと思います。以上です」
第4試合
3人とも握手はせずにゴングが鳴ると、3人が向き合ってロックアップで組み合うと見せかけてラム会長が2人をぶつけ、両手の中指を立ててみせるが、趙雲と多恵はその腕を1本ずつ取って捻り上げる。ラム会長は暴れながら2人をロープ越しに場外に放り出して再び両中指を立てるが、2人に足を引いて場外に引きずり出され、3人でリング周辺で追いかけっ子を開始。
リングに戻った趙雲と多恵がアームドラッグやティヘラで投げ合うルーチャな攻防を展開するが、趙雲がサミングからフィストドロップ。さらにロープ間を往復しながら多恵の顔面を踏みつけてエルボードロップも、多恵がその腕を取って腕十字。そしてラム会長が2人をまとめてフットスタンプで踏み潰す。
ラム会長は多恵にフライングクロスボディを3連発からさらにコーナーへ振ろうとするが、多恵が振り返して低空ドロップキック。体固めからキックアウトしたラム会長の腕を取って脇固めからの腕固めへ入る。ここで趙雲がガットショットを放つが、多恵はこれをキャッチしてアンクルホールドに捕らえ、2人を同時にサブミッションで絞り上げる。これを同時にブレイクしたラム会長&趙雲は同時のカニバサミで多恵をロープに引っ掛けてダブルの619。さらに趙雲がラム会長を持ち上げてドロップキックの形で多恵にぶつける連携攻撃を放つものの、その後趙雲がフェイスクラッシャーでラム会長を叩きつけて高笑い。
趙雲はラム会長にリバースネックロックも多恵がカット。すると趙雲は多恵をロープに振って串刺しドロップキックから回し蹴り、コーナートップからのカンフーキック。さらにラム会長をチャイニーズリバースゴリースペシャルボムで多恵に叩きつけるなど大暴れ。
趙雲が多恵にダイビングフットスタンプを放つが、多恵がこれを回避し、ラム会長が趙雲へローブロー。多恵が趙雲にミサイルキックを叩き込んで追撃も、起き上がったところでラム会長がレインメーカーを狙う。多恵は振り払ってドロップキックからのDDT、どどんからの腕十字とラム会長に猛攻をかけるが、そこへ趙雲がダイビングフットスタンプで多恵を踏み潰してカット。趙雲が多恵にチャイニーズリバースゴリースペシャルでギブアップを迫る。
しかし、ここでラム会長は自身のセコンドに付いていた怨霊から霊的な力を分け与えられ、2人の顔面に死の灰を噴射。視界を失った2人をまとめてドロップキックで吹き飛ばして多恵に619。さらにコーナートップからのヒップドロップで多恵と趙雲を2人まとめて押しつぶして王者の多恵から3カウントを奪い、ラム会長が女子プロレスでは初の王座戴冠を果たした。
<試合後コメント>
ラム会長
――トライアングルリボンの初戴冠を果たしました
「あたしらしくないけど、このベルト獲るために捨て身の努力をしてきたから、もらって当然。なんか、あのババア。本間多恵がこのベルトへの愛がどうとか言ってたけど、お前の愛はそんなもんかよって。そんな愛とかクサいこと言ってる。寒気がするし、そんなに愛があるんだったら、このベルトに、アイスリボンに失礼のないようなことしろよってあたしは思うね。趙雲子龍も、まあ案の定、いや、思った以上に役に立たなくて、マジ糞食らえだわ。所詮エセ中国人だよ。なんか、よろしく2人でぬるま湯浸かってる間にあたしが獲らせていただきました。ありがとうございます」
――女子プロレスラーとしては初のベルト獲得になりました
「そうだね。小学生の時にアイアンマン獲ったくらいで……(ベルトを撫でながら)かわいいよね。なんか別に、正直、トライアングルのこのベルトにそこまで執着もしてなかったけど、いざあたしの腹にこうやってくると、メチャクチャいいもんだぜ。最高だよ」
――今後、どのような戦いを見せていきたい?
「正直、本間多恵がこのベルトを巻いてたとき、別にこのトライアングルリボンは面白くなかったと思うんだよ。なんか、今までのトライアングルリボンと一緒だった。だからあたしが巻いたってことは、666でもそういう試合ができればなとあたしは思ってるよ。楽しいベルトにしてやるよ」
――アイスリボンの所属選手が積極的に来ないなら、好きなように使うと
「そうそう。実際、こうやって今日なんて全員他団体の選手なんでしょ?それってちょっとヤバいんじゃない?だからあたしが気持ちを奮い立たせるような試合をしていけばいいかなって思ってます。やりたいやつはいつでも出てこいよって」
第5試合
ハム子がセクシーに握手を求めるが、真琴はその手を蹴飛ばして拒否。かつて真琴が苦手としていたセクシー攻撃で精神へのダメージを与えて先制する。
ゴングが鳴るとロックアップから互いにヘッドロックのポジションを奪い合う攻防が展開され、これをハム子がショルダータックルで制してなぎ倒すと、その横に寝そべってセクシーなグラビアポーズ。真琴も対抗して前転してからの寝そべり開脚ポーズで対抗し、両者しばしセクシーポーズのままにらみ合うが、何らかの敗北感を覚えたのかハム子が「チッ……」と舌打ちしながら先に立ち上がる。
ハム子は真琴が起き上がると「むきりょくきぃ~っく!」とおどけながら虚空に蹴りを放ち、初期の真琴の引きこもりキャラを持ち出して挑発。すると真琴は「無気力キィック!」と力強く叫ぶはりきりなビッグブートを連発。
真琴は裏十字、腕へのビッグブートなど腕への集中攻撃を開始するが、さらに串刺し攻撃を狙ったところでハム子がぶちかましで逆にコーナーに吹き飛ばし、コーナー上で腹肉を押し付けてからお・し・り・だー!で攻撃も、真琴がブレイジングチョップで反撃。さらにビッグブートを放つが、ハム子がこれをキャッチして「どすこーい!どすこーい!」と四股を踏んでからの逆エビ固め。
真琴がブレイクすると両者正面からエルボーを打ち合い、真琴がビッグブートをハム子の腹に突き刺すも、ハム子はハート様のごとくノーダメージをアピール。真琴は膝立ちになってハム子の腹へ掌底を連打も、ハム子はノーダメージで逆に腹肉を顔面に叩きつける。続けてハム子がブレーンバスターを狙うが、真琴はこれをDDTで切り返し、腹部を蹴り上げてからWWニー。さらにハム子の腕を取って脇固め。ハム子がブレイクすると腕へのビッグブートでさらに攻め立てる。
真琴はハム子をアームドラッグで投げようとするが、耐えたハム子が逆にアームドラッグ。ロープ際の真琴へラリアットを狙うが、真琴はこれをかわすとハム子の上半身が引っかかったロープを蹴り上げ、すかさずダブルニードロップで追撃。さらに突っ込んでいくがハム子は腹肉のぶちかましで真琴を吹き飛ばし、プロレスLOVEポーズからのシャイニング腹ザード。真琴は即座に起き上がってビッグブートも、ハム子もすぐにラリアット。さらにデスバレーボムから必殺のダイビング・ボディプレスを放つが、真琴がこれを回避したためハム子は自爆。
真琴はスピアーを突き刺してからハム子を引き起こすが、ハム子が左右の腕を使って前後から交互にラリアットを見舞っていき、脇固めを狙って待ち受ける真琴をスライディングでかわすとスライディングラリアット。さらにラリアットを狙ったところで真琴がレッグロールクラッチで切り返すも、ハム子はすぐに女の執念で押さえ込む。これを返されるとロープに飛んでハムロールでガッチリ押さえ込んで3カウント。
先輩・真琴から初勝利を挙げて王座を防衛したハム子は再び真琴に握手を求め、真琴は最初こそ拒否したものの右手を握り返し、ハム子は深々と頭を下げた。
<試合後コメント>
星ハム子
「暑い!やった!防衛しました!V2!ありがとうございました!真琴さんとは9年半ぶりのシングルで、私まだ1度も勝ったことなかったんで、今日はアイスリボンはホームだし、自分の力になるなと思って、チャンスだなと思って戦ったんですけど、気持ち負けせず、最後まで自分の女の執念とハムロールで真琴さんから今日初勝利を奪うことが出来ました!イエイ♪(Vサイン)」
――無観客試合で獲得したベルトを、たくさんのお客さんが見守る横浜文体という大舞台で防衛したことについて
「配信でしかこれ防衛戦が出来ないので、まさか文体が配信になるとは思って無かったので。やっぱこのご時世、配信で行うことが多い中で、もっともっと今がこのベルトはチャンスだと思うので、防衛戦もっともっと、色んな選手と、負けることを恐れずに、たとえ強い先輩が相手だろうと、私はベルトをかけてこれからも闘いたいと思います。だって、強い先輩でもドローだったら王座防衛なんです。だから、とにかく負けなければ防衛なので。19分いつもはキツいですけど、そういう手もありかなと思ってます。攻めなきゃ意味ない。後輩とばかりやっても、後輩のためにはなるかもしれないけど、自分のためにならないので。まあ、ならないこともないですけど、やっぱり強い相手ともやりたいし、後輩ともやりたいので、とにかくこのベルトの価値上げていきたい!これからが目標です!」
第6試合
山下は豊田真奈美の運転する大型バイクに乗って蛍光灯の束を担ぎながら入場。世羅は夫であるオルカ宇藤とともに作成した新兵器・蛍光灯扇を高々と掲げながら入場。
両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴ると、即座にエルボー合戦を展開。世羅のドロップキックをかわした山下が顔面へブートを放つが、世羅はこの足をキャッチして丸め込み。これを返した山下が世羅を場外に連行すると、硬い床の上にボディスラムで叩きつけ、止めに来た世羅のセコンドのオルカ宇藤を世羅の上にブレーンバスターで叩きつける。
そして山下は再び豊田の操るバイクに跨ると、急加速するバイクのスピードを乗せてのラリアットという驚きの大技を叩き込む。
山下は世羅をリングに戻してサソリ固めで動けなくしてからリング内に大量のパイプイスを持ち込み、世羅に一脚手渡して自らもイスを構え、イス同士のちゃんばらを展開。これに打ち勝った山下がイスを振りかぶるが、世羅がキャッチして奪い取り山下に思い切り投げつける。
世羅は大量のパイプイスを山下の上に重ねてからダブルニードロップ。さらに山下をイスと一緒にコーナーに押し付けて串刺しランニングダブルニー。世羅は再び山下に大量のパイプイスを重ねてリバーススプラッシュ式のダブルニードロップを狙うが、山下がイスの山から這い出てくると、世羅を捕縛してイスの上にバックドロップ。さらに世羅の顔面にイスをあてがいながらのトラースキック。山下はイスの山へのジャーマン・スープレックスを狙うが、世羅が耐えて逆にイスの山へのセラリズムバスター。
そして世羅はリングの下からギガラダーを持ち出してリング内に設置。両者エルボー合戦を展開し、世羅が打ち勝つも山下はジャーマン・スープレックス。世羅のドロップキック、山下の延髄斬りが飛び交う蹴り合いから世羅がハリケーンドライバーで叩きつけるが、山下もRebel&Enemyのラム会長が愛用するレインメーカーで対抗。ダブルダウンへ。
先に起きた世羅がドロップキックを見舞ってからラダーを登っていくが、山下も追って登っていき、ギガラダーからの雪崩式ブレーンバスター。
山下は持ち込んだ蛍光灯の束を振りかぶり、世羅がこれをキャッチすると自らヘッドバッドでぶち割り、別の束で世羅に逆胴、さらに大流血している自ら頭に蛍光灯を叩きつけてぶち割りながら雄叫びを上げる。
山下はスプラッシュ・マウンテンを狙うが、世羅がショルダースルーで切り返してリバーススプラッシュ式ダブルニードロップ。さらに山下の体の上に大量の蛍光灯を乗せてのダイビングダブルニードロップ。
世羅はさらに蛍光灯の束を持ち出すが、山下はこれをラリアットで迎撃。割れ残った蛍光灯をエルボードロップ、フィストドロップで破砕し、蛍光灯の束の上へのスプラッシュ・マウンテンを狙うが、世羅が逆にエアーズロックで叩きつける。
さらに世羅は蛍光灯扇で山下の頭をぶん殴り、さらに蛍光灯の破片で埋め尽くされたリング中央でエアーズロックIIを見舞い、最後はギガラダー上からのダイビングダブルニードロップで3カウントを奪った。
世羅「初代王者になったぞォーッ!(リング上の惨状を見て)……マジかよこれ。すげぇなお前。すげぇよ山下!お互い理想のプロレス、ぶつけ合えたと思う。ありがとう。初代王者になっちゃいましたねぇ!世羅りさが獲ったということはどういうことか!皆さん分かってますか?!ただの人間には興味ありません!宇宙人、異世界人、超能力者、またはそれと同等レベルの人、かかって来いやぁ~っ!ありがとうございましたァッ!」
<試合後コメント>
山下りな
「ありがとうございました。負けたので言うことはないですね。なんか聞きたいことがあれば」
――世羅選手と理想のプロレスをぶつけ合えましたか?
「あー、まあ……やっぱ勝って、そのセリフを言う権利があると思うんで。私は勝って、ベルトを持った姿で、それでやっと理想のプロレスが完成です。なんで、今日の私はまだ未完成です。あと一歩が届かないところが私の弱みなんじゃないですかね」
――世羅選手がここまでやってくることは想定していた?
「やってくれる?……私がここまでやってあげたんだよ。負けは負けだって。次は勝って、自分の理想のプロレスをやりたいかな。そのためにとりあえず、1つまた上のプロレスをちょっと目指していこうかと。多分、デスマッチとかハードコアとかしたい女子、口に出していないだけで、いると思うんですよ。チャンピオンに挑戦しづらかったら、『まずは山下でいいや』、それくらいでいいですよ。誰でもかかってこいよ。ノンタイトルでいくらでもやってやるよ。とりあえず1つ上の、まだまだ1つ上、2つ上のデスマッチ・ハードコアファイターになるために、私は次の一手を考えてる。近々発表できるので、楽しみにしててください。これからが楽しみなのはチャンピオンだけじゃないぞ。横浜文体、最高っ♪」
世羅りさ
(山下のコメント後に現れ、イスや床、背後の団旗が血塗れなのを見て驚き「ヒッ」と短く悲鳴を上げてから着席)
「獲っちゃいましたねぇ。正直、プロレス人生で一番嬉しい。山下って世羅にとってすごく特別で。多分、自分がプロレスを始めて、初めて思いっきりぶつかることの楽しさを教えてくれたんです。そんな奴とシングルを何度も重ねさせてもらって、対戦させてもらって、すごい成長してきたと思います。後輩に成長させられるって先輩としてどうなんだよって思いますけど、なんかもう後輩とかそういう次元じゃない。山下は山下。ライバル。永遠の。そんな奴と戦って、このベルトが獲れたことは本当に嬉しく思います。なんか、よかったあ。獲れて良かった。つえーよアイツ。つえーよぉ。心折れそうになりながらも、でも、声援が聞こえて、最後は大・山下コールでしたね!なんかもう、なんだろう。感極まっちゃって。そんな山下と戦えたことは誇りに思います。初代チャンピオン、山下から獲ったからには、メチャクチャ防衛して、引退するぐらいまで『このベルトを離さねーじゃねーかアイツ』って言われたいですね」
――初代王者決定戦がこのルールでしたが、今後はどういうルールを見せてくれるのでしょうか
「いや、もう、これはこれですから。次は全然違うルールになるでしょうし、相手によってやりたいこと、いっぱいあるので、相手によりけり!いっぱい、色々なルールでやってみたい。それが私の願いです」
――白いベルトはデスマッチカラーではない?
「そうですね。今日既に染まっちゃったんですけど、赤く。赤だけじゃない。もっと色んな色にこのベルトはなっていくと思います。私だけが染めるんじゃない。もっと色んな人と防衛戦やって、色んな色に染めていきたいです」
――最後の横浜文体がFantastICEのスタート地点になりました
「最後が出発ってステキですね。これが出発。これがFantastICEの出発点ですね」
――セコンドのオルカ宇藤選手は頼もしかったですか
「熱波を送ってきていましたよね。サウナかと思っちゃった。確かに暑かったですけど。彼の熱波は人を癒す効果があるのか、風を受けたことによってしっかりしなきゃって、こう、ふらっとしてヤバかったんですけど、あの風で自分を取り戻せたというか。熱波師ってすげーなって思いました」
第7試合
4人が入場してコールを受けるとそれぞれ握手を交わしていくが、くるみはつくしとの握手のみ拒否。
藤本ともちでゴングが鳴ると腕の取り合いからもちのフルネルソンを藤本が腰投げで外すも、もちがショルダータックル。くるみにタッチ。
くるみが出て来たのを見て藤本がつくしにタッチするが、くるみはつくしとのマッチアップを拒否するかのようにすぐにもちへタッチ。
つくしが手4つを求めると、もちはヘアホイップで応え、コーナーで顔面を踏みつけるさらにボディスラムからフォールに行こうとするが、つくしが下から組み付いて人工衛星ヘッドシザースホイップ。さらにもちをロープに引っ掛けて串刺しドロップキックを見舞うが、もちはつくしをコーナーに押し込んで串刺しボディスプラッシュからのフェイスクラッシャー。さらにモンゴリアンチョップを連打していくが、つくしはカサドーラフットスタンプで切り返し、飛び出せ元気を放つも、もちはこれを回避してニーリフトを叩き込み、レッグロールクラッチも藤本がサッカーボールキックでカット。藤本は「決めちゃお!」とつくしに連携を呼びかけ、ダブルのサッカーボールキックを見舞ってつくしがスライディングエルボーで追撃して藤本にタッチ。
藤本はサッカーボールキック連打からPK。さらに卍固めもくるみがカット。もち&くるみは藤本へトレイン攻撃を狙うが、藤本はくるみをブートで止めて踏み台にし、高く飛び上がってもちにドロップキック。くるみはアームドラッグでいなしてコーナーに吹き飛ばし、つくしとともにクラウチングスタートからダブルの低空ドロップキックを狙っていくが、くるみが回避したため藤本のドロップキックがつくしに誤爆。もちは藤本をバックドロップで叩きつけるが、藤本もカサドーラからのPKで対抗。もちもスクラップバスターで叩きつけるとくるみにタッチ。
くるみはバカタレスライディングキックからもちとともにトレイン攻撃。さらにくるみが藤本にバックドロップを仕掛けるも、藤本は一回転して着地し、サッカーボールキック。激怒した藤本はくるみの顔面を何度も蹴りつけ、ロープ際でPKを連打。さらにたいようちゃん☆ボムを狙うが、くるみが耐えて人でなしドライバーで突き刺す。くるみはお返しとばかりに藤本の顔面を何度も蹴りつけ、フットスタンプを見舞ってからロープに飛ぶが、藤本はドロップキックでカウンターし、PKを叩き込んでつくしにタッチ。
ついにつくしとくるみの対面が実現すると、つくしは一瞬くるみに向かっていくのを躊躇って後ずさりするが、覚悟を決めてエルボー連打で突っ込んでいく。くるみは無表情でこれを耐えてぶちかましで吹き飛ばし、バックドロップを狙うがつくしが着地。そこへ藤本がミサイルキックを叩き込み、藤本、つくしの順に串刺し低空ドロップキック。さらにつくしがミサイルキックを見舞ってロープに飛ぶが、くるみはパワースラムでカウンター。
くるみのフェイスバスターにもちがフェイスクラッシャーを合わせる合体攻撃からくるみがコーナーに上っていくが、藤本が地対空延髄斬りを見舞ってアシストするとつくしが雪崩式フランケンシュタイナー。さらにダイビングフットスタンプからフォールももちがカット。藤本&つくしはダブルのドロップキックでもちを排除し、くるみにもダブルのドロップキックを見舞うがくるみは倒れず2人まとめてダブルラリアットで叩き伏せる。
4人全員がダウンする中、ふらふらと起き上がったつくしとくるみが正面からエルボーで打ち合っていき、強烈な一撃でコーナーまで吹き飛ばしたくるみが大暴走。そこへもちがリバーススプラッシュで追激し、くるみもリバーススプラッシュ。
ここに藤本が入って来てつくしを救出すると、藤本がもちにウラカン・ラナ、つくしがくるみにウラカン・ラナからのフットスタンプを見舞い、藤本がもちにインフィニティ、つくしがくるみにタイガースープレックスホールド。
これを返されたつくしはロープに飛ぶが、くるみはブラックホールスラムで叩きつけ、サマーソルトドロップ、ナッツドライバーと畳み掛けるが藤本がカット。もちは藤本にもっちりバディシザースを見舞って排除。
くるみがつくしをカナディアンバックブリーカーの体勢に捕らえると、つくしは体勢を入れ替えて肩車の体勢に持っていき土蜘蛛からハルカゼ。これはもちがカットも、藤本が延髄斬りで排除。
くるみとつくしは両者腕を掴んで互いに引き寄せながらエルボーをゴツゴツ当地会っていき、くるみが大振りの一撃でつくしを吹き飛ばす。そしてくるみの人でなしドライバーにもちがコーナーから飛んで勢いをつけるスーパー人でなしドライバーを見舞い、カットに来た藤本へはもちがメタボリックサンド。そして最後はくるみが小型冷蔵庫爆弾でつくしからカウント3。
くるみ「勝ったぞ~ッ!やっとフランクで結果を残すことが出来ました。つくし、あんた、やっぱりなんも分かってないよ。あんだけ会見で言って、ちょっとでも分かってくれたかなって思ったけど、なにも分かってない。自分の中では分かってるかもしれないけど、態度とか見てて、なにも伝わってこないよ。今日試合して、元の状態に戻ることは難しいと思う。でも、色んな覚悟を持って今日この試合に挑んできてくれたことは伝わりました。伝わったし、キャリアリセットしてしまったけど、そっから這い上がってきたことは知ってるし、10年やってることは変わらないと思うから。だから、今日はありがとうございました。そして、つっかさん、このカードを組んでくれたってありがとうございました」
藤本「プロレスやってると、生きていく中で必要なことが分かるね。(つくしへ)くるみは、『あなたも同期だよ。10周年おめでとう』って言ってるんじゃないかな?だから一緒に喜べばいいんじゃないかな。ベルトは失ったけど、2人の間にはなにか得たんじゃないかな。ね?」
つくし「プロレスラーで良かったって、今日改めて思いました。これからもよろしくお願いします(くるみに座礼)」
その後、藤本がもちに、つくしがくるみの腰にベルトを巻き、藤本がくるみ&もちの手を掲げる。その様子を少し距離を置いて見ていたつくしは、くるみに歩み寄ると手を取ってなにかを一生懸命に語りかけ、くるみはつくしの目を真っ直ぐ見つめながらこれを聞いていた。
<試合後コメント>
藤本つかさ&つくし
藤本「負けました。がっつり負けたね。人間、簡単にまたやり直せるかって言ったら、難しいと思います。たったこの数十分で、またすべての気持ちが晴れるっていうのは難しいと思います。ただ、この試合に色んな感情が詰まっていたなと思って。ホント生きている意味みたいなのを見出せた試合って気がしました。まあ、まだまだやることあるってことですよね!私に!(笑)まだまだやることあるんだなって思いました。また、文体が最後ですけど、ドロップキッカーズは最後じゃないですし、また狙ってこ?ね?」
つくし「くるみさんが、やっぱり自分にとっては必要な存在だし、大切な存在です。あのとき、プロレスから逃げなくて、プロレスを辞めなくて、本当に良かったなって今日は心の底から思ったし、あの時のくるみさんの後悔、苦しみ、悲しみ、全部背負って、これからの試合に臨みたいなと思います。つっかさん、本当にありがとうございます。ありきたりな言葉かもしれないけど、感謝の言葉を直接伝えたいと思います。ありがとうございます」
藤本「私はくるみとつくしがアイスリボンに居続けてくれたことがアイスリボンであり続けたと、割と本気で思ってるので。これからも途切れ途切れかもしれないけど、2人の物語を見ていたいなと思います」
――この2年はくるみ選手の気持ちをおもんぱかって、2人が当たったり組んだりする試合をあまり組んでこなかったと思います。今後はつくし選手とくるみ選手の対戦を組んでいくことはありますか
藤本「どうでしょうね、うーん。くるみの気持ちは分からないですけど……まあ、よい終わり方でもあったし、今日は。また、しかるべき場所で見たい気持ちもあるし」
――すぐではない?
藤本「はい。すぐには組まないと思います。(つくしがうつむいたのを見て)……ゼロではないというのは言っておきます。ベルト失ったことだけを凹もう。次、またドロップキッカーズ、がんばります」
柊くるみ&宮城もち
くるみ「ふふふ、勝ちました」
もち「勝ちました!」
くるみ「まず、ベルトを獲れたことは素直に嬉しいです」
もち「そうですね。私もベルトがいつも欲しかったんですよね。それがなぜかと言うと、10周年なんですけど、なんとなく自分に自信がなくて、もがいてるんだけど、上がりきらない。煮えきらないところが多くて、ベルトを巻いたら嫌でもアイスリボンのチャンピオンとして前に進むしか無いので、そのために、自分ために、10周年を彩りよく飾るためにベルトがほしかったので、本当に今日はありがとうございます!」
くるみ「こちらこそ!やっぱり、フランクでもちから『ベルト挑戦しようよ』って言われなかったら、多分しなかっただろうし、なんか自分の中でやっぱり、自分の興行をやって、一息ついてた部分もあったので。そんなときに声をかけてくれたことは嬉しかったし、ちょっとの可能性……でも、この試合を受け入れてくれたつっかさんにも感謝しか無いので」
もち「多分、今までのチャンピオンが理想通りというか、カッコよくて、強くて、華があって……というのに比べたら、『私たちは、じゃあ何?』って聞かれたら、すっぱり答えることは出来ないんですけど、不器用だからこそ、このベルトをよそに持っていきたいんですよね。新日だったりとか」
くるみ「ダメです!!(笑)」
もち「……メジャー団体だったりとか、そもそもヒールの人にも挑戦してきてほしいし、ゲストがあんまり参戦しないような団体の人達にも挑戦しにきてほしいので、自分たちなりのチャンピオン像っていうのをこれから作っていきたいと思います」
――試合後のマイクは、ファンが二人の和解を期待している中で口に出して言うには勇気のいる内容だったと思います
くるみ「そうですね。やっぱり、やっぱりたぶん誰もが和解して、またこれからも前みたいにちょっとずつ戻ってって、試合したり、当たったり、組んだりっていうのは絶対思ってることだと思うし、つっかさんとかもそうやって考えてたかも知れないっていうのは、自分自身が一番よくわかってて。でも、自分に嘘をつきたくないというか、ホントに試合後に思った気持ちだったので、誰に何を言われようとも、自分の考えはこれなので」
――つくし選手とはしばらくリングで当たりたくない?
くるみ「そうですね。今のところは、まだ自分自身がさっぱりしてないというか、すっきりはしてないので。まあ、いつかわかんないですけど、またやるときも来ると思うので、そのときにまた改めて、っていう気持ちでいます」
――もち選手は、最後はくるみ選手とつくし選手に勝負を預けていたように見えました
もち「そうですね。気持ちとしてはもちろんくるみの側にいるんですけど、やっぱり、なんとなく『この2人が当たったら』っていうのを見たい自分もいたことは確かなので」
――2人の出す答えが見たかった?
もち「いえ、答えは自ずとお互い出ると思ってるんですけど、まあ、リング上でスタートのときから当たらないで来て、最後で当たったときに何かが生まれるだろうなと思ってたので、その何かを見たかったっていうのはありますね」
第8試合
すずが雪妃に握手を求め、雪妃がこれに応じるとすずがジャーマン・スープレックスで奇襲してゴング。
場外に逃れた雪妃へすずがプランチャで追撃して鉄柵攻撃も、雪妃は切り返して逆に鉄柵攻撃でお返し。すずの突撃をかわして鉄柵に自爆させた雪妃はその背中へ串刺しミドルキックを叩き込み、さらに背中から鉄柱にぶつけて場外戦を制する。
雪妃はリングに戻ってもワンハンドバックブリーカーの連打から逆エビ固め、キャメルクラッチ、背中へのニードロップ、サッカーボールキックと背骨攻めを徹底し、助走をつけてPKを放つがすずがこれをキャッチしてドラゴンスクリュー。
すずはドロップキック3連発を決め、4発目はフェイントを入れてから低空式で放ち雪妃のヒザを撃ち抜く。さらにニーロック+自身の足で首を絞め上げるジャベ、雪妃の足をロープに引っ掛けての低空ドロップキックと足攻めを連続してからコーナーに振るが、雪妃はブートで反撃してバックブリーカーからサソリ固め。すずが苦しんでいる間に雪妃は攻められたヒザを叩いたり伸脚運動をしたりとダメージの回復に努める。
すずがロープブレイクすると腰へのニードロップからスライディングキックを放つが、すずはこれを回避し、エプロンに向けて上半身を乗り出した雪妃の顔面へドロップキック。さらにスワンダイブ式の攻撃を狙うが、寸前に雪妃が場外に突き落とし、そのまま花道に連れ出してハーフハッチスープレックス。
すずがリングに戻ると、雪妃はスライディングニーからミサイルキックを放つが、すずはこれを回避して自爆させ、横回転エビ固め。これを返されるとコーナーで串刺しスピアーを連打し、ロープに足を引っ掛けてからのビッグブート。雪妃もローキック、ミドルキック、掌底連打からのソバットと連撃し、続けてハイキックを放つもすずが回避して旋風脚。さらにその場飛びムーンサルトプレス、雪崩式バックドロップ、スピアーと畳み掛けて旋風脚を放つが、雪妃はブレイジングチョップでこれを撃ち落とすと、倒れたすずの腹部をしたから蹴り上げてからスライディングキック。さらにミサイルキックを叩き込んでから紫閃光を放つが、すずはこれをかわして旋回式コンプリートショット。雪妃はすぐに起き上がって側頭部へトラースキックを叩き込んでハイキックを放つが、すずが回避して組み付き、投げっぱなしジャーマン・スープレックス。雪妃はすぐに起き上がってハイキックを叩き込むとバタリと倒れ込み、ダブルダウン。
先に起き上がった雪妃がすずの髪を掴みながらニーバッドを連打していくと、すずは雄叫びを上げながらエルボー連打。雪妃もエルボー連打で応えてミドルキックでなぎ倒し、雪の結晶を狙うも、すずは雪妃の腕を軸に縦回転しながらフェイスクラッシャー。すずはミサイルキックを叩き込んでから旋風脚を放つも、雪妃がこれを空中でキャッチしてアンクルホールド。すずが起き上がるとドラゴンバックブリーカーからスライディングキック。さらにバズソーキックを放つが、すずはこれを回避してカニカニクリップ。さらにグラン・マエストロ・デ・テキーラを狙うが、これを耐えた雪妃がタイガードライバーの体勢へ。するとすずがウラカン・ラナで切り返してからのグラン・マエストロ・デ・テキーラ。
これをキックアウトした雪妃は容赦のない顔面張り手を連発してコーナーに追い込み、串刺しミドルキック、串刺しランニングニーと猛攻。さらにハイキックを狙うが、すずは旋風脚の2連撃で対抗し、ハーフネルソンバスター。さらに組み付いていくが、雪妃は雪の結晶で叩きつけてからタイガードライバー。
雪妃は前回のすずとの王座戦では温存したスノウトーンボムを満を持して発射するも、すずがこれを回避したため自爆。すずはコーナーから雪妃を雪崩式のハーフネルソンバスターで叩きつけ、ジャーマン・スープレックスからロコモーション式でぶっこ抜きの2発目で叩きつけて3カウント。
勝利したすずは我を忘れて号泣し、雪妃が一二三レフリーから受け取ったICE×∞のベルトをすずの腰に巻いてやる。そして泣きじゃくったままのすずがマイクを取る。
すず「ベルト……ベルト獲ったぞおおおおおお!!長かったぁ……このシングルのベルトを手に入れるまで、長かったあああ!!鈴季すずが、アイスリボンのチャンピオンです!!ユキさん、やっと、やっっと、あなたに勝つことが出来ました。鈴季すずのこと、認めてくださいましたか?」
雪妃「いや、すごいわ。シングル戴冠まで1年7ヶ月って、すごいわ。だけど、『アイスリボンの未来を託しました』なんて大人なことは言いませんよ、私。すぐにでも取り返しに行きたい気持ち満点ですし、1年7ヶ月のあなたが巻いたこの事実で、ますます私は反逆を強めなきゃいけないんじゃないですかねぇ?楽しみにしててよ。大した挑戦者来ないからさ、 そのベルト。私が行くまで、乞うご期待っ」
すず「それはあなたがこのベルトを持ってたからですよ。鈴季すずがチャンピオンなったからには どこの団体の誰でも、そして自団体の誰でも、人間じゃなくても!このベルトをかけてやってやりますよ、 タイトルマッチ!誰でも挑戦してきてください。そこにいるあなたたち(観衆)も挑戦してきてもいいですよ」
(雪妃が先に退場しようとするとすずが慌てて手を取って引き止める)
すず「ユキさん!ちょっと、ちょっと、ちょっと!今日、今日ぐらいは、円陣に入ってください。一緒に、一緒に、アイスリボンのラスト横浜文体を一緒に締めてください。お願いします。チャンピオンからのお願いです」
雪妃「チャンピオンからのお願いじゃしょうがないなあ!」
すず「それじゃあ、 今日参戦してくださった全選手、リングの上に上がってください。こういった日本中、世界中がイレギュラーなこういう状況の中……(リングに上ってきた世羅の姿を見て)おぉっ!世羅さんベルト巻いたんですか!」
世羅「巻いちゃった(笑)」
すず「おぉ!会長もベルト巻いたんですか?!チェリーさんも!」
雪妃「待って待って。Rebel×Enemyのラム会長が巻いた。でも世羅さんが巻いてるということは……ちょっとりなぴぴ?わっ!血だらけだ!」
すず「こんなにもアイスリボンのベルトが動いた大会だったんですね!うれしーっ!やったーっ!こういった状況の中、自分たちができること、それは、『プロレスでハッピー』を世界中に届けること。 だから、今日も言わせてください。アイスリボンの横浜文体ラスト大会、一緒に『プロレスでハッピー!アイスリボン!』で締めましょう。いいですか?!いきます!プロレスでハッピー! アイスリボ~ンッ!」
締めの円陣の後、各選手が一言ずつファンにメッセージを述べてから退場。
真白優希「文体、ありがとうございました!」
Yappy「皆さんありがとうございました!皆さん来てくれてアリガトゴザイマシタ!」
バニー及川「横浜文体もガンバニーしたぞーっ!」
トトロさつき「ここにいるみんな!愛してるぜ~っ!」
星いぶき「ラスト文体ありがとうございました!ご声援もありがとうございました!」
テクラ「ミナサン!アリガトゴザイマシタ!マタ来年!(周囲に「来年は無いよ?!」と突っ込まれる)」
尾崎妹加「横浜文体、笑顔をくれて今までありがとーっ!」
朝陽「みなさん大好きです!頑張ろーっ!」
藤田あかね「文体ありがと!今年はわしもベルトを取る!」
紫雷美央「悔いはねえ!楽しかった!石川早く復帰して!」
石川奈青「絶対戻ってくるので待っててください!」
斎藤一二三「レフリーになってよかった!」
はらあい「プロレスへの愛しかないから~っ!」
千春「愛があれば!だ~いじょ~ぶっ!」
テキーラ沙弥「ワタシがイチバン、アイスリボンのファンダヨー!(片言風の日本語で)」
松屋うの「もっともっともっと!プロレスを好きになる!」
星ハム子「生配信で全世界に届けるぞーっ!」
世羅りさ「最後の文体を勝利で飾れたぞ!ありがとう、文体!」
宮城もち「ここからフランク大逆襲してやるぞ!」
柊くるみ「プロレスで大暴れするぞーっ!」
つくし「今日という日を一生忘れません!プロレスが大好きだ~っ!」
藤本つかさ「これが文体の景色!次は両国国技館だーッ!」
鈴季すず「アイスリボンの試合が無くても!文体!愛してま~す!」
雪妃真矢「今後のアイスリボンにも乞う!ご期!待!」
<試合後コメント>
鈴季すず
「アイスサボンの新チャンビオンです!鈴季すずが、アイスリボンの新チャンピオンに、 なった!やった!……もぉ~っ!長かったです。このベルトへの道のりが、長くて、何回、何回もう無理かもしれない。もう肩が上げれない。もう無理だ。ベルトはすずのこと愛してくれなかったんだって、何回も何回も思ったけど、それでもなぜ、こんなにしつこくできたかっていうのは、それは相手が雪妃真矢だったからです。雪妃真矢だったから、雪妃真矢だったから、このベルトを自分のものにできました!最高!それはもう最高ですよ!生まれて来た中で一番最高かもしれない!一番幸せなのかもしれない!嬉しい!ふえ~……安心したら涙が出てきちゃった。嬉しい!今日はこのベルト家に連れて帰ります。これ連れて帰って一緒に寝る」
――アイスリボンの最後の横浜文体大会でメインイベンターを務めるというプレッシャーは大きかった?
「もちろん、キャリアが1年7ヶ月しかないということが、フィーチャーされたというか、表にその言葉がよく出てた気がして、1年7ヶ月で3度もベルトに挑戦して、果たしてそのベルトが巻けるのかっていう風に思ってたお客さんだっているし、自分だって、自分の、鈴季すずのプロレスで横浜文体のメインが成り立つのだろうかという、不安な気持ちはもちろんありました。もちろんあったけど、横浜文体のメインを諦めなくてよかったなと思います!」
――相手が雪妃真矢選手だったということが大きい?
「雪妃真矢だったから諦められなかったですね。だって、こんなに鈴季すずのこと馬鹿にしてくるんだもん。こんなに馬鹿にしてきて、アイスリボンをひっかき回そうとして、ただただ強くて、ベルトだけは持っててっていうチャンピオンが嫌いで嫌いで、『なんでこんな人がベルト巻いてるんだろう』『なんでアイスリボンのシングルのベルトは1年7ヶ月もコイツの腰にあるんだろう』って思ってましたよ、そりゃ。思ってたからこそ、ここまで執着できたので、今日の勝ちは雪妃真矢が相手だったからです」
――これからそのベルトをどのように輝かせていきたい?
「鈴季すずの色、イメージ、明るくて騒がしい、それを武器にこのベルトと一緒にどこの誰とでもやってやりますよ。NGなし!どこの誰とでもやってやる。ホントに、ここにいる記者の方でもいいですよ。いつでも挑戦してきてください。受けて立ちますから!」
――しかし、今日は試合後に誰も挑戦名乗りを上げませんでした。アイスリボンの他の選手に対して言いたいことは
「アイスリボンの選手、みんな雪妃真矢が防衛すると思ってたんですかね、今日。挑戦させろっていうことを言ってきた人、誰もいなかったですね、言われてみれば。でもそれは、雪妃真矢がチャンピオンのときもそうだった。みんな、ベルトが欲しいのか欲しくないのか、挑戦したいのかしたくないのか、強くなりたいのかなりたくないのか、強さの象徴を巻きたいのか巻きたくないのか、分からない人たちがいっぱいた。今日も鈴季すずに圧倒されてたんですかね、みんな。ビビッてるんですかね、みんな。あえてここは皆さんのこと挑発しますよ。ただ、1年7ヶ月のキャリアの鈴季すずがこのベルトを巻いてるということは、皆さん挑戦しやすいんじゃないですかね?だってアイスリボンには自分よりキャリアが先輩の人たちばっかりですから。誰でもかかってきてください」
――デビューのときから毎回色々あった文体で、最後ついにベルトを巻きました
「文体になんか今まで嫌われ続けてたんですよ。デビュー戦が文体、華々しくデビューする予定がデビュー出来ず、シングルのベルトに文体で挑戦する予定だったのが、自粛があって挑戦出来ず、『なんでこんなに文体は鈴季すずのこと嫌いなんだろう』ってずーっとずーっと思ってたんですけど、今日、見せつけましたね、横浜文体に!横浜文体がなくなってしまう前に、ベルトを取って、横浜文体にベルトを見せつけられて、鈴季すずは横浜文体を愛してるので。横浜文体も、鈴季すずのこと、愛してくれてますかーっ?!(しばらく耳を澄ましてから)……愛してくれてるって言ってます!だから相思相愛!結果オーライ!」
――『長かった』と感じている期間の起算点は
「3・14後楽園ホールで藤本つかさから勝って、その勢いのままベルトに挑戦っていうイメージが自分の中で出来ていたのに、ケガでもなく、欠場とかでもなく、なんか世の中がこういう状況になってしまって、こんな状況でホントにいつプロレスが出来るのか出来ないのか分からないという状況になってしまったときぐらいから……長い。なんて長い闘いなんだろう。ベルトに対してもだし、プロレスを再開するのにもだし、いつになったらお客さんを入れて、いっぱいのお客さんの前でタイトルマッチが出来るんだろうっていうふうに、毎日毎日考えて考えて考えすぎて、もう『長い長い長い長い!』って思って、うん。そう思ったまま挑戦したけど巻けなくて結局。それからでも諦められなかったので。ベルトを、こないだ挑戦して負けてから今日になるまでもめちゃくちゃ長かったです。もうずっと長かった。3月14日から今までめちゃくちゃ長かったです、ホントに。10年ぐらい月日を終えたぐらいの気持ちです」