アイスリボン10.24道場マッチ つくし&飯田vs.もち&弓李、優華vs.まる子、藤本&長浜vs.シルエタ&雪妃
アイスリボン688
日時:2015年10月24日(土)
開場:17:30 開始:18:00
会場:埼玉・アイスリボン道場
観衆:102人(満員)
▼第1試合 シングルマッチ 10分1本勝負
○松本都
8分11秒 変顔式腕固め(仮)
●235
▼第2試合 タッグマッチ 15分1本勝負
○藤本つかさ/長浜浩江
9分52秒 高角度回転エビ固め
シルエタ/●雪妃真矢
▼第3試合 シングルマッチ 10分1本勝負
○優華
6分33秒 スクールガール
●長崎まる子
▼第4試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○ つくし/飯田美花
13分59秒 ダイビングフットスタンプ→片エビ固め
宮城もち/●弓李
第1試合
相手のムーブをまねる精神的な攻めに積極的な235。これまでシングル4試合行っている都の動きに関しては、相手をイラつかせるまでのクオリティに成長していた。試合前の握手から同じポーズを見せ、都を苛立たせた235は、マンマミーヤにはマンマミーヤで応戦し、さらにコーナーの攻防を制してスリーパーを決めるなど試合を進めていったが、ダイビングボディアタックをかわされて攻守逆転。スタナー、シャイニングウィザードと畳み掛けた都。最後は235をアームブリーカーに決めると表情が変化…9月6日北沢大会で弓李からギブアップを奪った、あの衝撃の変顔アームブリーカーで一本勝ちを飾った。
試合後「今日は松本ブス都選手に両腕を攻められてギブアップしてしまい悔しい思いなんですけど、いつか松本都ブス選手に勝てると思います。(「名前変わってる」と藤本から突っ込み)いいところまで都さんの流れをモノにしたと思ったんですけど、次こそは勝利したいと思います」と強気の235に対して、都は「私のどこがブスなのか教えてください。意味わかんない!今日は彼女と5度目のシングルだったらしくて5戦5勝ですよ。私のマネなんかしている間は、私に勝てないと思います。このポーズひとつで私は7年間プロレス界で生き抜いてきたし、そんな甘いもんじゃないです。ブスじゃないし。でも私のあの技を出させてしまったのは褒めてあげたいと思います」と語った。
第2試合
雪妃の復帰後初の道場マッチはCMLLのシルエタと10月18日岐阜に続いてのタッグ結成。マルチリンガルとして知られている雪妃なのでシルエタとのコミュニケーションもスムーズな様子。シルエタがリードする形でダブル攻撃、連係など、雪妃の好ファイトが光った。一方、長浜とは2度目のタッグ結成となる藤本は、はやてからも高評価を得ているルチャムーブで、シルエタとハイスピードな攻防を展開し、リボンタッグ王者としての道場凱旋試合でしっかりと存在感をアピール。最後は藤本と雪妃の攻防となり、雪妃がコーナーへの串刺し二ーを決めフィニッシュを狙って藤本を抱え上げるが、これをこらえた藤本はカサドーラで丸め込む。ここはシルエタがカウント2でカット。追撃の藤本のサッカーキックをかわした雪妃が丸め込みを狙うが、これをキックアウトした藤本が高角度後方回転のエビ固め。粘る雪妃からカウント3を奪った。
試合後、雪妃は「負けてしまったんですけど、やっともう一度スタート地点に立てた気持ちでいるので次は勝てるように頑張りたいと思います」と復帰後初道場マッチを終え笑顔を見せた。
第3試合
10月11日の札幌リボンに続いてアイスリボンでは2度目のシングル戦(提供試合を入れると3度目のシングル戦)。まる子の成長をもっとも身近で感じている優華は、相手が後輩とはいえ序盤から全力で仕掛けていく。一方のまる子は優華の先制攻撃を受けながらもこらえ、隙を衝いて反撃に出る。キャリアはもちろん、試合運びにおいても、まだまだ優華を追い込むには至らないまる子だが、どんなにやられても弱気な表情をみせることなく闘志むき出しの表情で相手にぶつかっていく。何度リングに倒れても立ち上がって来るまる子の戦う姿勢は、優華にプレッシャーを与える。
闘志むき出しの2人の戦いは、これから這い上がって行こうとする世代故の熱気を感じる。大技が出るわけでもなく、ひたすらゴツゴツとぶつかり合うシンプルな攻防にも関わらず、終始緊張感がリング上に漂う。試合は丸め込みの攻防から優華がスクールガールを決めてカウント3を奪ったが、技を解いた優華の表情はこの勝利に満足しているとは思えない厳しく硬いものだった。
試合後、まる子が「優華さんとはシングル3戦目なのですが、道場マッチでは初めてでした。まだまだ優華さんとはプロレスでの距離というかあるんですけど、それをじわりじわりと縮めていって、いつか勝てるように頑張ります」と語れば、優華は「シングルを(まる子と)3回しているんですけど全部勝っているんですね。でも練習でも試合でも筋トレでも、まる子はすごい闘志を燃やしてくるんですよ。自分はそれに応えるのがすごく楽しくて。まる子の上を絶対にいきたいんです。藤本さんとハム子さんが名勝負数え歌というのをやっていたのは自分も知っていて。自分とまる子は同期じゃないんですけど、毎日一緒にいるので、そう呼ばれるくらいに、これから何千試合ってシングルをして(数の多さにどよめきが起こると)一生プロレスをやっていくって2人で誓っているのです。辞めたほうが負けです。だから、名勝負数え歌をやって、全部まる子から勝ちます」と語った。勝ち負けだけでは数え歌は作れない。内容にこだわるからこそ、試合後、優華は厳しい表情を浮かべたのだろう。2人の戦いが今後どこまで昇華していくか?その先にはアイスリボンの未来がある。
第4試合
9月26日アイスリボン681から約1ヵ月ぶりに飯田との同期タッグを結成したつくしは、飯田にダブルのおてんばダッシュを誘っておきながら、しっかり透かしてみせるなど相変わらずの凸凹タッグ。しかし飯田はつくしとのタッグがお気に入りの様子。積極的につくしをサポートする。一方、この日の同期タッグの対戦相手には、つくし、飯田と同期のもちが入った。11月27日のヤング・オー!オー!で同大会を卒業する飯田とのシングルが決定しているもちは、序盤からセクシー・ポーズで飯田を挑発も、同期ならではの激しい攻防を展開した。もちのパートナーの弓李は、キャリアこそ3人に劣るものの、飯田相手にグランド勝負を仕掛け、最後はつくしをあと一歩まで追い込み、藤本から「弓李、たぶんもうすぐつくしに勝てるよ!それくらい勢いがどんどん増しているので頑張ってください」との言葉が出るほどのファイトを見せた。試合はつくしのダイビングフットスタンプでフィニッシュとなったが、4選手がそれぞれの持ち味を出したメインに相応しい試合だった。
以下は試合後の4選手のコメント。
弓李「先々週に続いてメインでした。自分、藤本さんと長浜さんと対戦したときに、藤本さんに(ダメ出しを)言われた日から、(自分の)試合(ビデオ)を観たんですね。自分の何がいけないのか?なぜ自分は上に上がれないんだろうって思って。YouTubeとかいっぱい観たんですよ。そうしたら、自分、闘争心がないって気づきまして。藤本さんの言葉のおかげで自分は闘争心をつけようと思いました。闘争心をもっとつけて上に上がっていきたいなと思います」
つくし「またイーちゃんタッグ組もうね。おてんばダッシュがいつできるのか、楽しみにしていてください」
飯田「藤本さん、見てました?どういう教育してるんですか?わざと?(「わざとじゃない」と笑顔のつくしに)良かった。また組んでくれるよね?(「いいよ」とのつくしの言葉に笑顔)弓李ちゃんとアイスリボンで、こういう風にグランドをやりあえる選手がいなくて、今日やっていて楽しかったので、もっとグランド勉強して、2人で地味〜な試合をやりましょう。あともちはデビューが1ヵ月しか違わない同期で、私がNEO解散した後にアイスリボンにずっと出させて頂いていて、その時に2人で一緒に練習もして、試合もして、切磋琢磨した仲で、家に泊まりに行ったり、すごい仲良くしていたんですけど、久しぶりに試合したら、なんかこんなセクシーキャラみたいな。ちょっとやりづらいなと思ったんですけど、来月(27日)ヤングオーオーでシングルをするので、その時はもっとバチバチ試合したいなと思いました」
もち「セクシーキャラじゃなくてセクシーなの!飯田とは同期でして。うちに泊まりに来たり、ごはん食べに行ったり、仲良しでした。飯田が新しい技を持ち込んで来たりすると、私もすごい焦って、飯田のおかげでお腹をぐりぐりする技とかは、切磋琢磨する相手がいたから生み出せた技もいっぱいあって。今日改めて戦って、飯田もまだ突っ走っているなっていうのが見えたし、私も飯田に負ける気はないので、来月お互いの思いをぶつけ合って良い試合をしましょう!」
【記事提供/アイスリボン】