DDT 10.25後楽園大会 総選挙で22位以内に入った選抜メンバーのみが出場できる特別興行/坂口vs.HARASHIMAのKO-D無差別級戦、イサミvs.佐々木
DDT Special 2015
日時:2015年10月25日(日)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1750人(超満員札止め)
▼第1ダークマッチ シングルマッチ 10分1本勝負
●中島翔子【23位】
5分36秒 腕ひしぎ逆十字固め
○福田洋【26位】
▼第2ダークマッチ シングルマッチ 10分1本勝負
△竹下幸之介【24位】
時間切れ引き分け
△入江茂弘【25位】
▼第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○チェリー【6位】
5分25秒 チェリトーンボム→片エビ固め
●清水愛【14位】
▼第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○マサ高梨【7位】/赤井沙希【11位】/平田一喜【18位】
6分40秒 タカタニック→エビ固め
大石真翔【10位】/坂崎ユカ【20位】/●勝俣瞬馬【21位】
▼第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
石井慧介【8位】/○高尾蒼馬【12位】
7分14秒 エンドレスワルツ
●彰人【13位】/遠藤哲哉【22位】
▼第4試合 DDT EXTREME級選手権試合〜テキサス・マイベストフレンド・トーチャーデスマッチ 60分1本勝負
[王 者]○アントーニオ本多【16位】(友人:竜剛馬)
9分33秒 くさや
[挑戦者]●男色ディーノ【5位】(友人:大鷲透)
※第33代王者アントンが3度目の防衛に成功。
▼第5試合 1vs.2ハンディキャップマッチ 30分1本勝負
ヤス・ウラノ【19位】/●スーパー・ササダンゴ・マシン【14位】
8分16秒 炎のスピア→片エビ固め
○大家健【4位】
▼第6試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○木髙イサミ【1位】
11分30秒 勇脚・斬→片エビ固め
●佐々木大輔【9位】
▼第7試合 KO-D無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○坂口征夫【17位】
19分5秒 神の右膝→片エビ固め
[挑戦者]●HARASHIMA【3位】
※第54代王者が2度目の防衛に成功。
ドラマティック・ドリーム・じゃんけん2015
▼予選
○遠藤哲哉(グー)勝俣瞬馬● 坂崎ユカ●
▼1回戦第1試合
○遠藤哲哉(グー)平田一喜●
▼1回戦第2試合
●アントーニオ本多(パー)清水愛○
▼1回戦第3試合
●スーパー・ササダンゴ・マシン(チョキ)彰人○
▼1回戦第4試合
○高尾蒼馬(チョキ)赤井沙希●
▼1回戦第5試合
●大石真翔(グー)佐々木大輔○
▼1回戦第6試合
●石井慧介(チョキ)マサ高梨○
▼1回戦第7試合
●チェリー(パー)男色ディーノ○
▼1回戦第8試合
○大家健(チョキ)ヤス・ウラノ●
▼2回戦第1試合
○遠藤哲哉(チョキ)清水愛●
▼2回戦第2試合
●彰人(チョキ)高尾蒼馬○
▼2回戦第3試合
○佐々木大輔(グー)マサ高梨●
▼2回戦第4試合
○男色ディーノ(パー)大家健●
▼準決勝第1試合
○遠藤哲哉(グー)高尾蒼馬●
▼準決勝第2試合
●佐々木大輔(パー)男色ディーノ○
▼決勝戦
○遠藤哲哉(グー)男色ディーノ●
※遠藤が12月13日博多大会でのKO-D無差別級王座次期挑戦権を獲得。
総選挙2位の飯伏が緊急欠場!坂口が3位HARASHIMAを退け、1位イサミとの対戦決定
じゃんけん大会で優勝した遠藤が12.13博多で無差別級に挑戦!カシン、KENSO乱入!
第1ダークマッチ
23位の東京女子・中島vs.26位のBASARA・福田によるダークマッチ。小さい中島が目に入らない様子の福田はマイクを持つと「私はジェントルメンだから、自分自身にハンディキャップマッチをつけたいと思う」というと、『君は薔薇より美しい』を歌いきるまでに倒すという。
歌いながらラリアットを放っていく福田だが、小さなことを活かしてかわした中島はドロップキック。さらに串刺しドロップキックを放った中島だが、福田は再び“いい声”で歌いあげて中島を驚かせる。
大人気なくそこにラリアットを叩き込んでいった福田はパーフェクトプレックスを狙うが、中島はノーザンライト・スープレックスで切り返そうとする。これを許さない福田は樋口のモノマネをしてからカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げれるが、背後にうまく脱出した中島はライダーキック。
さらに619から前方回転ネックブリーカーを決めるとコーナーへ。すると福田は「待ってくれ! タイムアウト! お前まだ若いんだろ? いくつになったんだ? お母さん泣くぞ! 飛び降りるんじゃない! お前の気持ちは分かった。飛び降りる前に俺の歌を聴け」と言うと、なぜか福田の説得に応じてコーナーから降りる中島。
福田は「♪キミはぁぁぁぁ変わったぁぁぁぁ」と言ってまたも歌い出す。「中島、キミは変わったんだ」と言って近づいていった福田は騙し討ちの首固め。キックアウトした中島もスクールボーイで丸め込むが、キックアウトした福田は大人気なくカウンターの払い腰で投げると、腕十字を極めてギブアップを奪った。
第2ダークマッチ
24位の竹下vs.25位の入江という豪華な第2ダークマッチ。いきなりショルダータックルで竹下を吹っ飛ばした入江。竹下は場外で間を取ってからリングに戻ると、ヘッドロックに捉える。ヘッドロックで切り返した入江だが、竹下は豪快なバックドロップで投げていく。
さらに入江をコーナーに押し込むと、逆水平チョップからトラースキック。逃げ場のない状態でモロに顔面にもらってしまった入江がダウンすると、竹下は側頭部に低空ドロップキック。さらにSTFに捉えた竹下だが、入江はロープに脱出。
入江は真横のロープに飛んで翻弄しようとしたが、読んでいた竹下はビッグブーツで迎撃。しかし串刺し攻撃をかわした入江は交通事故タックルで竹下をエプロンまで吹っ飛ばす。竹下もショルダータックルでぶつかっていくが、入江は倒れない。
お互いにショルダータックルでぶつかり合うが意地でも倒れない。打ち勝ったのは竹下。残り5分となり、竹下は串刺しフロントキックからパワーボムの体勢。しかしリバースで切り返した入江はロープに飛ばそうとするが、竹下はエルボーで阻止。
フロントキックからのラリアットで入江をなぎ倒した竹下は、コーナーに登っていくが、追いかけていった入江は雪崩式ブレーンバスター。しかしすぐに立ち上がった竹下はブレーンバスターを返していく。残り3分となり入江もブレーンバスターを返すが、意地になった竹下は垂直落下式ブレーンバスター。
カウント2で返した入江だが、竹下はぶっこ抜きジャーマンを狙う。振り解いた入江は竹下のラリアットに対して相打ちに持ち込むと、デンジャラスな角度での投げ捨てジャーマン。しかしすぐに起き上がった竹下はラリアットでなぎ倒す。
お互いにダメージが大きく、マットに両ヒザをついたままエルボーを打ち合う。残り1分となり、入江はヘッドバット。竹下も追走してエルボーを叩き込むとロープに飛ぶが、入江はビーストボンバーで迎撃。しかし竹下は返す刀でぶっこ抜きジャーマン。カウント2で返されると、もう一度ジャーマンを狙うが、入江はファイアーサンダーで切り返すとビーストボンバーを叩き込む。竹下がカウント2で返したところで時間切れ引き分け。
アンダーボーイズの意地でもの凄いダークマッチを見せてくれた両者に、大きな拍手が飛んだ。
オープニング
ダークマッチ終了後、鶴見亜門GMと共に高木三四郎社長もリング上へ。まず当初メインイベントでKO-D無差別級王座に挑戦する予定だった飯伏幸太が、高熱のため欠場することをお詫びした。高木社長は「昨晩から高熱が続いてまして、タイトルマッチということでギリギリまで調整していたのですが、選手の安全面を考慮して欠場ということになりました」と状況説明した上で頭を下げた。
動画配信サイト「DMM.com」でDVD化された路上プロレスが、月に1本ずつ配信されることが発表されると、続いて11.28大阪府立第一大会でアイアンマンバトルロイヤルをやろうということを思い出したというGMは、大会まで1か月前という段階で現王者のアジャ・コングにオファーしたところスケジュールが埋まっていてNGだったという。ならば大阪大会までにアイアンマンを取り戻そうとアジャにDDTの大会に出てくれとオファーしたが、ことごとくスケジュールNGだったとのこと。
唯一スケジュールOKだったのが、10.27酒場プロレスの日だったため、急遽DDT提供試合としてアジャとDDT精鋭チームによるアイアンマンバトルロイヤルを開催すると発表した。
そして11.18新木場でデビュー10周年興行を開催する佐々木大輔が、KO-Dタッグと南米チリで奪取したMAXルチャのベルトを抱えて登場。「(デビュー10周年興行の)見どころは強いて言えば久保vs.アントーニオ本多ですかね。あとメインイベントでディック東郷さんがスペシェルレフェリーとして来日します」と言ったのだが、「期待はしないでください」と相変わらずの佐々木節。
最後は宮武をリングに上げると、宮武に“影ナレ”をやらせて「後楽園大会スタート!」とオープニングコール。
第1試合
14位のフリー・清水と6位のユニオンからDDTに移籍したチェリーの一戦。チェリーはFly to Everwhereワールドチャンピオンのベルトを持って入場。さらに自ら握手を求めにいきながら、清水が両手で握手しようとしたところでその手を払いのけたチェリー。
ロックアップからロープに振ったチェリーだが、清水はカウンターのフライング・クロスチョップ。すると「ふざけんな、オメー!」とチョーク攻撃から髪の毛をむしり取る。さらにヘアーホイップで投げたチェリーは耳削ぎチョップからのボディブロー。
しかしどっこいしょ!大外刈りを逆に叩き付けていった清水は念仏拝み渡り。DDTで叩き付けた清水はファイアーマンキャリーで担ぎ上げるが、チェリーはサミング。するとバラつかせたチェリーの足が木曽レフェリーに当たり、その後串刺し攻撃がことごとく木曽レフェリーに誤爆。
チェリーのカニ挟みで倒された清水の頭が木曽レフェリーの急所に直撃。チェリーはダブルリストアームサルトで投げていくが、木曽レフェリーにカウントが遅れたため、自分でやったのに木曽レフェリーに当たるチェリー。
すかさず清水はチェリーをコーナーに逆さ吊りにしておいて低空ドロップキックを叩き込むと、トリープフリューゲル(=スイングDDT)。さらにフォアアームを連打した清水だが、チェリーもニーリフトから押さえ込む。清水もエビ固めで切り返していくがカウントは2。熟女でドーンを叩き込んだチェリーはチェリトーン・ボムを投下して3カウント。
第2試合
7位の高梨&11位の赤井&18位の平田vs.10位の大石&20位の坂崎&21位の勝俣の6人タッグ。大石と勝俣のKAT-TOOはハロウィンということでゾンビの仮装で、坂崎は魔女の帽子を被って登場。一方、赤井はメイド服姿で、高梨と平田もハロウィン風の格好をして登場。
高梨組は奇襲攻撃を仕掛けていくが、坂崎は平田にエルボーを連打。しかし平田は「全然効かねぇよ」と挑発。そこにロケットランチャーを発射した坂崎はコルバタで投げ飛ばして大石にタッチ。
KAT-TOOで平田を両側から抑え付けると、坂崎が背中に乗って「エンジョーイ!」とポーズ。しかし背後から高梨がカボチャマスクで殴り飛ばす。そこに赤井が入ってきて大石にビッグビーツ。唾を吐きかけた大石だが、怒った赤井は大石を踏みつけて高梨にタッチ。ラリアットを叩き込んだ大石は勝俣にタッチ。
ミサイルキックを発射した勝俣はコーナーに飛び乗って平田にクロスボディー。さらに高梨はカニ挟みで倒すと、大石と勝俣が連続で絶品!(=大石が使うムーンサルト系の技の総称)を投下。さらに坂崎が魔法少女ダイブ。
ここで平田が出てきて「ハロウィン、盛り上がれ〜」と叫んで平田サングラスを装着。踊ろうとした平田だが、坂崎が魔法少女キック(=ロープをつたってのキック)でカット。サングラスを奪い取った坂崎だが、高梨がカボチャマスクで殴打してダンスを阻止。赤井が入ってきて2人で踊るかと思いきや、KAT-TOOが入ってきてサングラスを奪う取り、『チャンカパーナ』を踊ろうとしたが、イントロ部分で平田が阻止。
サングラスを取り戻した平田はTOKYOをGOする。するとほかの選手もバックダンサーとなってGOする。平田も大喜びでハイタッチ。そこを背後から大石組が丸め込むが、カウントは2。すると高梨が捕まえた勝俣に赤井が新人賞(=二段蹴り式の顔面蹴り)を叩き込んでから高梨がタカタニックを決めて3カウント。
第3試合
8位の石井と12位の高尾vs.13位の彰人&22位の遠藤によるタッグマッチ。遠藤は濃紺のショートタイツにレガースという新コスチュームで登場。
遠藤と高尾の先発で試合開始。ロープに飛び乗ってのアームドラッグで投げてからコルバタで投げた遠藤。続いて彰人と石井がリングイン。石井は彰人にフロントキックを見舞うと、控えの遠藤にもフロントキック。遠藤が飛び込んできてエルボーを見舞っていくが、石井は遠藤を場外に投げ捨てると、入ってきた高尾と彰人にダブルのドロップキック。
さらに彰人にベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)を叩き込むと、戻ってきた遠藤を再び場外に投げ捨てる。高尾が彰人にチョップからドロップキック。しかし彰人は高尾の足をキャッチして合体攻撃を狙った石井に渡すと、2人まとめてドラゴンスクリューで投げていく。
タッチを受けた遠藤は石井に串刺し攻撃をかわすと、バック転からドロップキック。さらにフットスタンプからその場飛びムーンサルトを投下。石井も投球フォーム・チョップを返すが、遠藤はドロップキックからブレーンバスターで投げる。しかし石井は遠藤の蹴り脚をキャッチして投球フォーム・チョップ。
シットダウンした遠藤にオーバーヘッドキックを見舞って高尾にタッチ。ミサイルキックで遠藤を吹っ飛ばした高尾だが、彰人が入ってきて串刺し攻撃からダブルアーム・スープレックス。エルボー合戦から彰人が逆水平チョップを打てば、高尾もローリングエルボーからボディへのエルボー。
しかし彰人はエビ固めで丸め込もうとする高尾を、人間ホイール状態でぶっこ抜いてジャーマンで投げ捨てると、ギャラリア(=ドラゴンスリーパーからのドライバー)を狙ったが、高尾はバッククラッカーで切り返す。そこに石井が入ってきてニードロップを落とすと、高尾はジントニックの体勢に。
遠藤がコーナーからダイブしてカットすると、彰人は外道クラッチ。辛くも返した高尾はもう一度ジントニックを狙うが、ゴリースペシャルの体勢で切り返した彰人はそのままシットダウンしてニークラッシャー。そこから押さえ込んだ彰人だが、高尾も丸め込みで切り返す。お互いに丸め込みの応酬から高尾がオクラホマロールで3カウント奪った。
第4試合
16位のアントンが持つEXTREME王座に5位のディーノが挑戦する一戦。ディーノはなぜか大鷲を連れて入場。首を傾げながらディーノと一緒にリングインした大鷲に対し、アントンはBASARAの竜剛馬を連れて入場。
すると選手本人以外に両選手の友人が人質として参加。選手がロープエスケープすると、友人が洗濯バサミの刑にあい、選手がダウンすると友人が何らかの刑を受けるという。この試合は通常のプロレスルールに加え、この人質となった友人が声を出したら負けというルールであることがアナウンスされた。
大鷲と竜が鉄柱にテープで括り付けられた状態で試合開始。まずディーノがリストロックに捉えると、アントンがロープエスケープ。早速竜の下唇に洗濯バサミが。するとアントンのリストロックで今度はディーノがロープへ。大鷲にも洗濯バサミが。
お互いにヘッドロックの応酬でロープエスケープの連続となり、竜と大鷲には一気に4つの洗濯バサミが。そこからディーノはナイトメアーにいくが、いつの間にか逃げていたアントンは南部式ナックル。そこに急所攻撃を見舞ったディーノはシャイニングあてがいを発射。
これでアントンがダウンすると、竜には背中に氷を入れる刑が与えられる。どうにか耐えた竜だが、ディーノはファイト一発!から男色ドライバーを狙う。これを耐えたアントンはスコーピオンデスドロップを決めていき、ディーノがダウン。すると大鷲にはこよりの刑が与えられる。鼻をくすぐられたも耐えた大鷲だが、アントンはディーノにスリーパー。
グッタリとするディーノだが、どうにか落ちるのを堪えるとエルボーで脱出。タイツの中に手を入れての男色クローで反撃したディーノ。落ちそうになったアントンだが、Too Sweetポーズをしながらどうにか耐えてみせると、ディーノを投げ飛ばす。
南部式ナックルからバイオニックエルボーを叩き込んでいくと、ディーノがダウン。すると大鷲にはPちゃんの刑が与えられる。大鷲の顔にバター…ではなくマーガリンが塗られると、福田がチワワのPちゃんを連れてくるが、そううまくは舐めてくれない……。リング上ではアントンとディーノが殴り合い、そこからディーノがリップロック。
しかしアントンもカウンターのトラースキックを返していく。ディーノはラリアットを狙うが、アントンが相打ちに持ち込んでダブルダウン。すると竜と大鷲にはくさやの刑が与えられる。アントンがなかなか立てない中、先に立ち上がったディーノ。ダウンカウントが9まで数えられ、勝ちを確信してガッツポーズのディーノだが、大鷲がくさやの匂いに「オエ〜〜」と嘔吐いてしまい、アントンが王座防衛に成功。
マイクを持ったアントンが「厳しい闘いでした! だがしかし、私の友を思うその心、それがちょっとだけ上回ったのかもしれませんし、大鷲さんが臭いのが苦手だっただけなのかもしれません。でも、このように私は私のベルトを防衛致しました! 男色ディーノと私が……」とアピールしていると、なぜかササダンゴベルトを腰に巻いたケンドー・カシンが現れ、カボチャの被り物をアントンに渡す。
言葉を発せずにジェスチャーするカシンを見て、アントンが「どうしたケンドー・カシン? え? 俺にパンプキンをプレゼントしにきたわけではない。このベルトを? ……望むところだ」と通訳すると、EXTREME級王座への挑戦表明と解釈。ここで両者握手をしたのだが、次の瞬間ガットショットを見舞ったカシンはササダンゴベルトを投げ捨てると、アントンからEXTREMEのベルトを奪い取り、帰り際に観客にベルトを渡してしまう。アントンは「その人に渡すな! 持っていかれた! おいケンドー・カシン、とうとう現れたな! お前こそこのベルト……っていうか、あの人が持ってるEXTREME級の挑戦者に最も相応しい! やってやるよ。皆さん、そのときは私が彼の持っているベルトを防衛する姿を観に来てください!」とカシンの挑戦を受けること宣言した。
<試合後コメント>
ケンドー・カシン
――突然の登場になりましたが。
「あの王座なんて言うの?」
――EXTREME級王座ですか?
「そう、アレに挑戦するんだよ」
――挑戦したい理由などは?
「いや、挑戦する理由はアレだな。色々なルールを選べるんだろ?」
――はい、そうですね。
「UWFルールに3カウント入れたいんだよ。それでやってみたい」
アントーニオ本多
「祝勝ムードが……。男色ディーノとの後楽園ホールでシングルマッチをやって、このベルトを防衛するという事は……私の中でどれだけの事かは私の中でしか知らない事ですけど、その祝勝ムードを、何か中途半端に遮られ、一度ハロウィンの贈り物をおくられ、大好きだったケンドー・カシン選手に、私の勝利をお祝いしに、こんなサプライズ登場かよと。泣きかける! その瞬間に、このベルトを盗られました。これ以上の宣戦布告はありません! 私が! ケンドー・カシン、彼が! これまでやってきた全ての! EXTREMEな闘いを! 超える闘いをして! 世界のプロレス史上に永久に残る、EXTREMEなレスラーになります! ありがとうございました!」
男色ディーノ
「(※ぐったりとした大鷲を連れて)鷲関! 鷲関! 鷲関! チキショウ、なんて卑怯な奴らなんだ、チキショウ! 鷲関をこんな目にあわせやがって〜。私の…私の友人であるこの大鷲透を、こんな目に…こんな目にした報いは必ず…必ずやこの私が晴らしてやる。鷲関、鷲関! 鷲関…正義は悪に絶対負けん! 鷲関、鷲関行こう。チクショウ、あいつら許さないぞ。汚い手使いやがって!」
リンドリ告知&KENSO乱入
休憩開け、亜門GMがリングに上がって12.28に後楽園ホールでDDTとのコラボ興行を開催するリング☆ドリームに関して、新たに美少女化されることになった大石と高梨をリングに呼び込む。さらにGMが「この二人に加えて、この選手が美少女化することになりました! どうぞ!」と呼び込む。花道から石井が登場しようとしたが、そこに前日東京女子の王子大会に現れたKENSOが乱入!
東京女子のリング上で高木三四郎との対戦をアピールしたものの「明日の後楽園に来てください」と丁重にお引き取り願われたKENSOは、今度こそDDTのリング上で「おーい、しゃべってもいいですかー? しゃべってもいいですかー? OK、情熱を持ってビチーッと! 情熱を持ってビチーッと! ビチッとー! ビチッとー! 高木三四郎と熱い試合をやりたい、そう思っております! 以上!」と改めて高木戦を熱望。
しかしGMは「いま告知中なんですよ。KENSOさんが美少女化されるわけじゃないで。急に来られても困るんですよ、とりあえず降りてもらっていいですか?」と狼狽しながらKENSOをリングから降ろそうとするが、KENSOは「嫌です」断固拒否。すると高木が入ってきて「KENSO選手! あんた、どういう覚でこのリングに上がってるか分かってんのかオイ! そんなにやりてぇのか? だったらな、テメーと電流爆破でやってやるよ!」と叫ぶが、GMが慌てて「電流爆破はダメです! また停電しちゃんで!」と止めに入る。
だが、高木が「確かに停電したらマズイから。でもこうやって情熱持ってビチッーっと来てるじゃねぇかよ! シングルマッチぐらいいいじゃねぇかよ」と言うと、GMは11.3名古屋大会でのシングルマッチを提案。観客から「ダーク」コールが起こると、KENSOは「ちょっと待って。俺がダークキングダムって知ってる?」と発言。
だが、高木は「男と男の熱い勝負にキング・オブ・ダークとかいらねぇんだよ! だから俺とKENSO選手の試合は本戦でやらせてもらう!」と言って、沖縄大会で平田にキング・オブダークは明け渡すことを宣言。GMも沖縄大会でキング・オブ・ダークが移動することを条件に承諾すると、KENSOは高木とガッチリ握手。
「告知の中なんで……」と切り上げようとするGMだが、高木もKENSOもコーナーに登ってアピールしまくり。その様子を花道からずっと眺めていた石井がようやくリングに上がると、スクリーンに美少女化された石井が映し出される。
マイクとデータが書かれた手帳を持っているのが美少女化した石井の特長。最後は大石、高梨と並んで記念撮影。石井は「それでは後半戦、行ってみよー!」とコール。
<バックステージコメント>
KENSO
「高木三四郎、ビチッといきたい、そう思っております。なんでもかまわない、電流爆破でもなんでもかまわない。KENSO、情熱を持って、ビチッと、高木三四郎と、熱い! 試合を! やりたい!そ う思っております! いじょ〜〜〜〜!」
高木三四郎
「あー、突然なんか、昨日、東京女子プロレスに『高木三四郎いるか?』っていって来たらしいんですけど、なんか間違って来たのか、それともそこから作戦は始まっているのか、わかんないですけど、あの熱い気持ちを持って、情熱を持ってくるんであれば私はいつでもシングルマッチに応じます。11月3日名古屋、面白いじゃないですか。電流爆破でやってやる…と言いたい所なんだけど、なんか電流爆破じゃない試合でって言われたので、なんか考えますよ。キング・オブ・ダークはそれまでに、沖縄で平田に伝承します。この試合がキング・オブ・ダークで行われるわけがない。そんな情熱を持って単身DDTにやってきたKENSO選手に敬意を表して、僕はキング・オブ・ダークは沖縄で…沖縄で平田に伝承しますよ。だからこの試合は本戦としてやります。何言ってましたKENSOさん?」
――電流爆破でもかまわないと。
「まあ、あんま噛み合ってない(苦笑)。元々そこまで噛みあう人じゃなかったんで。でも2006年、電流爆破で俺はあの人に負けている。その借りを9年越しでリベンジさせてもらう。電流爆破以上の試合をやってやるよ」
第5試合
飯伏の欠場、3位のHARASHIMAが急遽メインに出場することになり、19位のヤスが4位の大家と14位のササダンゴの2人を相手にするハンディキャップマッチを行うことに。
ディーノと共にKO-D6人タッグのベルトを手に入場してきた#大家帝国。早速ササダンゴはMacBookを手に本部席へ。ササダンゴの煽りパワポのテーマは「カード変更により試合のテーマが変わってしまう問題について」。
本来タッグマッチで行われる予定だったが、今朝9時にDDTの選手用グループLINEで「カード変わったからパワポできる?」と回ってきたことを紹介。本来、この試合はHARASHIMAと大家が拳を交えることで、#大家帝国プロデュース興行で初タッグを組む2人にコミュニケーションを取ろうとしたことと、実は実力差のある両者なのでHARASHIMA先輩による大家の教育マッチというテーマがあったという。
しかしHARASHIMAがいないことで誰も大家を教育出来ない。ササダンゴも大家も最近“ヤス・ウラノ超え”をしているのでヤスには教育出来ないだろうという。そこで改めてHARASHIMAとは何かを考えたところ、スター性+スタミナ+見た目の3つで構成されているという。この3つの頭文字は「SSM」、つまりスーパー・ササダンゴ・マシンにもHARASHIMA的要素があることが分かったため、急遽ヤス&ササダンゴvs.大家の教育マッチに変更すると宣言。
ヤスが大家にサッカーボールキックを見舞って行くと、ササダンゴはフライングメイヤーを連発。大家もヤスにエルボーを見舞って行くが、ヤスもエルボーを返す。ならばと大家は張り手を見舞っていくが、ヤスは唾を吐きかけると延髄斬り。タッチを受けたササダンゴはやっぱりフライングメイヤーを連発して大家を教育。
大家もエルボーからロープに飛ぶが、ヤスがエプロンから蹴っていくと、場外に引きずり出して大乱闘。そこにササダンゴも加わっていくが、大家がササダンゴをディーノに投げつける。さらにヤスのイス攻撃をかわした大家だが、背後からササダンゴが襲いかかってリングに戻す。
大家はヤスにラリアットを返すが、ササダンゴが大家を捕まえてダブルのクローズラインを狙う。だが、防御した大家はヤスにラリアット。さらにササダンゴに「ふざけるな!」と叫びながら襲いかかるが、場外からヤスが足をすくって倒すと、ササダンゴは垂直落下式リーマンショック。
しかし大家もカミカゼを返すとカバー。そこにヤスが戻ってきてカットすると、ブレーンバスターを狙う。これを逆に投げた大家は足を踏み鳴らしてからササダンゴに突進。しかし正面から受け止めたササダンゴは垂直落下式リーマンショック。
カウント2で大家が返すと、ササダンゴはHARASHIMAの技である山折りから蒼魔刀を発射するが、かわした大家は足を踏み鳴らしてから炎のスピアーを叩き込んでササダンゴから3カウント。
マイクを持った大家は「HARASHIMAー! 今日は俺がお前と闘えなかった! それは残念だったけど、KO-D無差別級のベルト、必ず獲れよ! そして11月17日、俺と一緒に棚橋弘至を倒すぞー! いくぞー! ガンバレ☆DDT! ガンバレ☆HARASHIMA! ガンバレ☆俺ーっ!」とメインで急遽KO-D無差別級王座に挑戦することになったHARASHIMAにエールを送った。
第6試合
1位のBASARA・イサミと9位の佐々木のシングルマッチ。11.28大阪大会でKO-D無差別級王座に挑戦するイサミだが、佐々木もチリのMAXルチャリブレ王者となり負けられない一戦。
“ユニオンのイサミ”として総選挙で1位になったイサミは、「ユニオン 木高イサミ」と背中に書かれた着流しを羽織って入場すると、名前をコールされる際も「ユニオンプロレス、木高イサミ」とコールされた。対する佐々木はマックスルチャとKO-Dタッグの2本のベルトを掲げてアピール。
まずは腕の取り合いからスタート。イサミがヘッドロックでグラウンドに持ち込むが、佐々木はヘッドシザースで脱出すると握手を求める。その手を蹴りで払ったイサミはソバットからロープに飛ぶが、カウンターのドロップキックで場外に追いやった佐々木はトペを発射。イサミをリングに戻した佐々木はダイビング・ラリアット。
エルボーを落としていった佐々木はショルダーネックブリーカー。チンロックに捉えた佐々木だが、ボディへのエルボーで逃れたイサミ。しかし佐々木はイサミに絡みつくとグラウンド卍に捉えていく。そこからクロスフェースにスイッチするが、イサミの足がロープに届く。
エルボー合戦になると、そこから佐々木はナックルパート。イサミは気合いを込めたエルボーから串刺し攻撃を狙うが、佐々木は蹴りで迎撃。しかしイサミはエルボーのフェイントからボディからお留守だせ。さらにぶっこ抜くようなブレーンバスターで投げたイサミはコーナーからダイブするが、佐々木はドロップキックで迎撃。
ハーフダウンのイサミの顔面に低空ドロップキックをブチ込んだ佐々木はコーナーへ。だが、追いかけていったイサミはエルボーで叩き落とされてももう一度追いかける。ヘッドバットで叩き落とした佐々木だが、イサミは下からジャンピング・フロントキックで場外に蹴り落とす。
佐々木は場外で宮武を盾にするが、イサミはお構いなしにトペを発射。宮武を犠牲にしてかわした佐々木はイサミを客席に座らせると、コーナーに登ってスーサイド背面エルボーアタック。イサミをリングに戻した佐々木はイサミをトップロープの上に乗せて逆さ吊りにすると、アゴ目がけて低空ドロップキック。
ダイビング・エルボードロップを剣山で迎撃したイサミはバズソーキックからスライディング・ラリアット。さらにダイビング・ダブルニードロップを投下したところで10分経過。勇脚(=トラースキック)をかわして丸め込んだ佐々木は、肩口に担ぐが背後に逃れたイサミはヨーロピアンクラッチを狙う。しかし佐々木はクロスフェースで切り返す。
後転してロープを遠ざけた佐々木だが、イサミは逆に丸め込んで脱出すると六八九(=変型腕固め)。これをキドクラッチで切り返した佐々木はキックアウトしたイサミにトラースキックを狙うが、これを勇脚で迎撃したイサミは間髪入れずもう一発勇脚。さらにダメ押しの勇脚・斬(=ランニング式勇脚)ブチ込んで3カウント。
試合後、お互いに持っているベルトを見せ合うと拳を合わせて健闘を称え合った。そしてマイクを持ったイサミは「佐々木さん、ありがとうございました。僕にとってはこの総選挙、そしてそれから始まる今日からの1大会1大会がDDTとの戦争だと思っています。もうユニオンもない。でも僕はBASARAを作りました。ユニオン、そしてBASARAの人間がいまDDTのリングで総選挙1位で、そして府立第一のメインが決まっているんです! 外敵と見なしてくれて結構! 今日のメインイベントは(飯伏の)病気もあって、ちょっとしたアクシデントですが、それでもやっぱり当たり前ですけどDDT対DDT……このユニオンプロレス、そしてプロレスリングBASARAの木高イサミがDDTの府立第一の挑戦者です。チャンピオンの試合はこの目でしっかり見させてもらいます!」と言うと、そのまま本部席に座った。
第7試合
メインは17位の坂口の持つKO-D無差別級王座に、当初は2位の飯伏が挑戦する予定だったが、飯伏の欠場により急遽3位のHARASHIMAが繰り越し挑戦することに。ノーガウンで入場したHARASHIMAだが、その表情は実に落ち着いた様子。
一方の坂口のセコンドには欠場中のKUDOもつく。ある意味でHARASHIMA対策の参謀としてこれほど心強い人はいない。HARASHIMAから握手を求めるが、坂口は応じない。試合が開始されると、まあずは坂口がインロー。緊張感のある間合いからローを蹴って行く坂口は、いきなりスーパーマンパンチで飛び込むが、HARASHIMAは紙一重でガード。
坂口はフェイントを入れてからボディブローを出す。するとHARASHIMAはしゃがみこんで猪木-アリ状態に。そこから足を取って坂口を倒したHARASHIMAはボディシザースに捉える。踏みつけパスガードを狙った坂口だが、かわしたHARASHIMAはガブっていく。坂口はニーロックを狙うが、HARASHIMAも腕十字を狙う。
すると坂口は肩固めにスイッチ。HARASHIMAは後転してどうにか脱出。HARASHIMAのタックルを切った坂口だが、どうにか上からガブったHARASHIMA。すると坂口はグラウンドに引き込んでマウントからヒジを落とす。
さらに下になって三角絞めを狙うが、持ち上げたHARASHIMAはバスターで叩き付けて脱出。坂口のミドルキックをキャッチしたHARASHIMAはドラゴンスクリューで投げると、左ヒザにニーやレッグドロップを落としてからレッグロック。右足で背中を蹴る坂口だが、HARASHIMAは離さない。するとリバースのインディアンデスロックに捉えていったHARASHIMA。
まるで坂口征二と対戦したときのアントニオ猪木を彷彿させるように両手を叩いたHARASHIMAだが、坂口はロープに脱出。HARASHIMAはなおも坂口の左ヒザを両足で踏んづけるとニードロップを落とす。さらに串刺しフロントキックから坂口をコーナーに乗せたHARASHIMAは雪崩式ブレーンバスター。
さらに足4の字固めに捉えていったHARASHIMAだが、坂口は辛くもロープに逃れる。10分が経過し、HARASHIMAはトップロープに坂口を乗せると胸板を蹴り上げ、ダウンさせてからスリングショット式レッグドロップ。かわした坂口はエプロンからランニングローを狙ったが、かわしたHARASHIMAは背後からヒザ裏を攻撃して坂口をシットダウンさせると、場外からショートレンジラリアット。
坂口をリングに戻したHARASHIMAはコーナーに登るが、坂口はジャンピングキック。そして串刺しジャンピングニーリフトを叩き込む、ミドルキックの連打からジャンピングミドル。スリーパーに捉えた坂口はそのまま胴絞め式。だが、そのまま立ち上がったHARASHIMAは背後のコーナーに押し込む。それでも離さない坂口だが、HARASHIMAはそのままコーナーに登っていくとそのまま背中からダイブして強引に打出。
HARASHIMAがミドルキックを叩き込むと、坂口も倒れずに踏ん張ってミドルを返す。ミドルの打ち合いになると、HARASHIMAは前蹴りからハイキック。さらにリバースフランケン。頭から落ちた坂口にHARASHIMAは突進するが、坂口はジャンピングミドルで迎撃。カウンターの払い腰からランニングローを叩き込んだ坂口だがカウントは2。
もう一度スリーパーに捉えた坂口は、コブラクラッチにスイッチしたが、肩口に担ぎ上げたHARASHIMAはバックフリップで脱出。ニーリフトからつるべ落とし(=カナディアンバックブリーカーから前方に落とすフェースバスター)を狙ったが、着地した坂口はランニングロー。
しかしキャッチしたHARASHIMAは山折りを決めると蒼魔刀を発射。かわした坂口は背後から神の右膝(=串刺しニー)。さらにもう一発神の右膝を狙ったが、HARASHIMAは蒼魔刀で迎撃してダブルダウン。お互いに両ヒザをマットについたままエルボーを打ち合うと、立ち上がってなおも張り手を打ち合う。
HARASHIMAの左右の連打を受け止めた坂口は左右の掌底。HARASHIMAもヘッドバットを返してからグーパンチを狙ったが、坂口はカウンターのジャンピングニーで迎撃すると、神の右膝をHARASHIMAの顔面に叩き込んで3カウント。
坂口が座礼するとHARASHIMAも座礼で応じてから握手をし、抱き合って健闘を称え合った。飯伏緊急欠場という緊急事態を吹き飛ばす激闘だった。マイクを持った坂口は「今日はすげー人……皆さん観に来ていただいてありがとうございます。本当は自分の目の前には違う相手が立っていたはずなんですけど、まぁ…よく分からないです。機会があったら。たぶんこれも何かの縁だと思うので。また自分の前に立つんだったらいつでも殺(や)ってやるんで。飯伏さん、逃げんなよ。待ってっからな。で、自分事なんですけど、そういう縁で自分の“殺りたいリスト”残る二人のNo.2のHARASHIMA選手を下すことが出来て、残りのなNo.1はそこに座ってるイサミ選手、ちょっといいですか?」と言うと、本部席からこの試合を見守っていたイサミがリング上へ。
坂口が「ようやく今度こそあんたの首を獲ってやるから。11月、すげー楽しみにしてる。殺る気モード全開で行くんで覚悟しておいてください」と言うと、イサミは「僕は殺すと書かないほうの“やってやる”でそのベルトを獲ります。俺のほうこそやってやる」と言い返す。そしてお互いに人差し指を出して睨み合ってからリングを降りた。
じゃんけん大会
続いて11.28大阪大会の坂口vs.イサミの勝者が持つKO-D無差別級王座に、12月13日博多スターレーン大会で挑戦する選手を決めることに。その方法は恒例のジャンケン大会。総選挙1位のイサミ、2位の飯伏、現王者の坂口(17位)、そして3位のHARASHIMAを除く18位までの15選手による組み合わせがスクリーンに映し出されたが、HARASHIMAが入るはずだった枠には19位のヤスが入った。
そして残り1枠に入る選手を決めるために20位の坂崎、21位の勝俣、22位の遠藤が予選じゃんけんを行った結果、遠藤が勝ち上がって本戦に出場することになった。
ドラマティック・ドリーム・じゃんけんの1回戦がスタート。まずは平田vs.予選を勝ち上がった遠藤、グーで遠藤で勝利。第2試合はアントンvs.清水、清水がパーで勝利。第3試合はササダンゴvs.彰人、チョキで彰人が勝利。
第4試合は高尾vs.赤井、チョキで高尾が勝利。第5試合は佐々木vs.大石、グーで佐々木が勝利。第6試合は高梨vs.石井、チョキで高梨が勝利。第7試合はチェリーvs.ディーノ、パーでディーノが勝利。第8試合はヤスvs.大家の因縁対決だが、亜門GMが「大家さん、ちょっと聞きたいことがあるんですが、この12月13日博多大会と同じ日に今成が参戦するアウトサイダーがあるんですが、もしこれで……」と尋ねると、大家は遮って「そんなの関係ねぇよ! プロレスをメジャースポーツにするために必要なのはKO-D無差別級のベルトだ! おい今成、お前一人でやれるな? 12月13日、お互い一人ずつで勝ってプロレスをメジャースポーツにするぞ!」と言い放つと、リングサイドでカメラを回していた今成もうなずいた。その結果はチョキで大家の勝利して2回戦進出。
ここから2回戦となり、まずは遠藤vs.清水。チョキで遠藤が勝利。第2試合は彰人vs.高尾、チョキで高尾が勝利。第3試合は佐々木vs.高梨の因縁対決だったが、グーで佐々木が勝利。第4試合はディーノvs.大家の#大家帝国対決となったが、二度のあいこからパーでディーノが勝利。
そして準決勝に突入。第1試合は遠藤vs.高尾、グーで遠藤が勝利。何と予選から決勝まで勝ち上がった遠藤。第2試合は佐々木vs.ディーノ、パーでディーノ勝利したため、決勝は遠藤vs.ディーノに決定。
決戦を前に遠藤が「僕にはね、まず1つ目標があります。それは竹下より先にKO-Dに挑戦すること。必ずこのチャンス掴み獲ります!」と意気込みを語ると、それを聞いたディーノは「この時点で50%ってことですよね? 哲っちゃん、いまこの流れで…今日アクシデントがあってKO-Dがあった、で大阪でイサミ君が挑戦する。まぁスゲー試合になるだろうね。で博多でまぁ運だけで挑戦する。ベルト獲る覚悟あるの?(※遠藤は頷く)OK、分かった。じゃあアタシも殺すじゃなくて、普通のやつでもなくて、カタカナで“ヤって”やりますよ!」と意気込んだ。
そしてジャンケンの結果はグーで遠藤が勝利。何と予選からすべてジャンケンに勝った遠藤が博多大会で坂口vs.イサミの勝者が持つKO-D無差別級王座への挑戦が決定。遠藤は「いや〜、何かアレっすね。コスチュームを変えた瞬間にこんな幸運が舞い降りて」と言うと、GMからは「今日の本戦だってギリギリで入って。ラッキーボーイかもな」と言われる。
照れ笑いしながら「ラッキーボーイですね(笑)。さっき目標で竹下より先に挑戦するって言ったんですけど、もう1つ、竹下より先にKO-Dのチャンピオンになります!」と宣言して後楽園大会を締めくくった。
<試合後コメント>
木高イサミ
――実際にチャレンジャーとして立つ人間としてこのメインを見たうえでいかがですか?
「なんか、あの、去年のKO-Dトーナメント優勝してからの……メインを見ている時と感覚は似てましたね。でも、なんだろう? その頃はやっぱり僕にはユニオンという絶対的に背負うものがあったので。今、僕に背負うものというか後ろ盾は今ないので。逆に言えば僕がBASARAの代表ということは、僕がBASARAにいる若い子達の後ろ盾にならなければならない。そういう意味で、リングで言った“DDTの外敵”とみなしてくれて結構というのは、やっぱり僕はせっかくやるならDDTのグループ内かもしれないけど、『BASARAってDDTよりも面白いな』『すごいな』って一人でも思ってくれる人を増やすことが目標だと思うんで。僕がDDTを超えないといけないと、意味が無いと思うんで。追い抜け追い越せって気持ちがないといけないと思うんで。やっぱ、じゃあ後輩に何を見せてやれるか、そして僕に票を入れてくれて期待してくれたユニオンプロレスファンと、僕のファンに何を見せてあげられるかっていったら、それはたぶん僕がベルトを獲る姿だと思うんで。もう負けられないですね」
――改めて坂口征夫という今のチャンピオンをどう見ますか?
「坂口さんはもう、その、僕が昔…昔って言っても今年ですけど。やった坂口さんと別人でしたね。やっぱり」
――インディージュニアの時ですか?
「(4.29ユニオン後楽園大会)の時から、もう今日の試合見てても……あとは映像で見たりとかだったんですけど、直接見たら全然別人でしたね。特にシングルマッチは。はい。たぶん今までにあった経験値、修羅場もすごいと思うんですけど、それ以上にもう落とせないっていうトーナメントと、もう落とせないっていうタイトルマッチを積み重ねていってる結果が、この人の強さなんだなと感じました。“やってやる”って、僕はなんか“殺す”っていう意味での殺ってやるっていうより、僕は活かすって意味でのやってやるのほうが好きなんで。もちろん殺す気のような感じで試合には臨みますけど、でも、なんだろう? 結果そこから活かされるもののほうが僕はプロレスとして好きなので。それは人によって解釈は変わってくると思いますけど、坂口さんが殺すって書く殺(や)ってやるって読むんだったら、僕は活かす、活のほうのやってやるですね」
HARASHIMA、大家健
――今日はカード変更があってお互いに拳を交えることはできませんでしたが、11月17日出陣が決まってますが。
HARASHIMA「そうですね、今日大家君と触れる事はなかったですけど、彼の熱い気持ち、魂は伝わっているんで、一緒に力を合わせて絶対勝ちたいと思います」
大家「いやあの、ほんとに、何ヶ月間……8月23日両国の日から、やっぱず〜っと悔しい思いしてるんですよ。ねえ? 皆もそうじゃないですか? ね? 向こう(=棚橋弘至)はコメントも出さないし。ねぇ? でも俺達は悔しい気持ちなんですよ。だから試合が組まれて、ほんとに、俺達はやる気で満ち溢れています。絶対に11月17日、HARASHIMAさん、絶対勝ちましょう!」
HARASHIMA「もちろん。やろう!(※大家と固く握手)」
大家「よろしくお願いします」
※大家は控室へ
――今日の試合は急遽対戦カード変更となりましたが。
HARASHIMA「今日ね、後楽園ホール向かう途中に(カード変更の)連絡が入って。おかげで僕、ビッグマッチやタイトルマッチで着るガウンを忘れるという。忘れるというか用意できない、緊急事態だったんですけど、もちろんタイトルマッチとかそういう試合、闘う準備はいつでもできてるんで、試合に関しては何も……。今日負けてしまいましたけど、自分の中で準備不足だったから負けたとかいう言い訳はないですね。チャンピオン、坂口選手が強かったです。あと、ファンの皆様にほんと感謝したいのが、(総選挙)2位の飯伏が欠場となった時に、そのチャンスが3位の僕にめぐってきた事、それはやっぱり皆さんの票があっての僕の3位だったんで。ほんとに僕に票を入れてくれたファンの皆さんに感謝します。欲を言えばね、今日勝って急遽決まったタイトルマッチで勝てればね、すごいカッコ良かったんですけど(苦笑)。まあ、そこは悔しいですね。でもチャンピオンの坂口選手、とても強くて。気持ちよかったですね試合して。まあもっと練習してまたチャンスを掴んで、次のタイトルマッチあったら絶対勝ちたいと思います」
坂口征夫
――急遽対戦カードが変更になってのタイトルマッチでしたが。
「いや、結果から言えば、すごい楽しかったです。まあ、それが自分の一回負けてるHARASHIMA選手との試合、もう1回シングルで当たることができたし。まあ、あの頃から自分が成長してるのを人に見せることができたのかなというので。まあほんとに、急遽だったけど、まあ自分のスタンスは変わらないんで。前に立つ奴はひたすら殺るだけなんで。そしたら結果的に自分が生き残る結果になって、まあやってて楽しかったですけど、なんか、改めてHARASHIMAさんには感謝したいなと思います」
――本当でしたら初のシングルマッチだった飯伏戦は流れたという事で、飯伏選手に関してはいずれまたどこかでという気持ちは?
「リング上で言ったとおり、特にありません。飯伏さんに関しては特にないです」
――大阪府立のメインで木高イサミ選手と向かい合う事になりましたが、改めてイサミ選手に関しては?
「やっぱしあの、通算何度もやってるんですけど、自分は未だかつて一度も勝てた事がない相手だし、やっぱシングルでも2回いわされて。リング上でも言ったんですけど、自分の中で殺るリストが、残るNo.2がHARASHIMAさんで、No.1がイサミさんだったんで。やっぱその選手とここでこう来る……今日HARASHIMA選手とやったのも縁だと思うし、こう来て、今日勝つ事によってイサミ選手とやれるって事も縁だと思うんで。ただやっぱし、あの頃から比べたら、今年の6月からどんどんどんどん修羅場をくぐってるんで。イサミ選手も色んなところに出て修羅場くぐってるんでしょうけど、その修羅場のくぐり方が自分は負けてないと思うんで。改めてデカくなった自分を、あの人がどう受け止めて、自分がどう料理して、今度こそ首もぎ取ってやりたいなと思ってるんで。それはそれですごく楽しみだし、もう今スイッチ全開の状態ですね」
――府立第一は初めて進出する大きな会場ですが、会場に関しては?
「あの、両国みたいに今まで自分が試合してきてイメージはある程度たつんですけど、(大阪府立第一の)あんまりイメージがないんで。まあ、さほど気にせず。ただ、やっぱしDDT初進出の、その場で恥じないような凄まじい、自分なりの、自分らしか見せれないその闘いを来てくださる方々に見せつけたいと思います」
遠藤哲哉
「なんか、22位でギリギリ入って、で、じゃんけんの方もね、予選があってそこからの勝ち上がりって事で、本当にラッキーなんじゃないかとは思ってますが、これがただのラッキーじゃないということを博多で証明しないとなと、そう思ってます。もうね、覚悟はできてるんで。大阪で坂口選手とイサミ選手があたって、どっちが勝つか分からないですけど、どっちが来ようとも自分がやってきた、自分の信じるプロレスをやって、必ず僕がこれをただのラッキーじゃない、実力だと証明します」
――KO-Dという団体の頂点に関する思いは?
「思いですか? そうですね、今までKO-D6人タッグ、KO-Dのタッグは獲ってきてるんで、もうシングルしかないなと。言ってみれば団体の最上級、団体のゴールでもあるわけですからね。ただまあ、もし僕が勝ったとしても、そこで満足せずに防衛を続けて、これからもDDTのトップでいるという自覚を持ってやっていきたいと思います」
――ちなみにじゃんけんは強いんですか?
「じゃんけんですか?(苦笑)じゃんけんは弱いですかね普段は。なんかね、結構竹ちゃんとかとよくやるんですけど、あんまり勝った記憶が無いんで」
――ほんとにラッキーですね。
「まあ今のところラッキーではあります」
――タッグでは王座を獲ってきたという言葉もありましたが、やはりパートナーである竹下選手よりは早くという思いは常にあったのでしょうか?
「そうですね。やっぱりデビューは僕のほうが早いですけど、その後に竹下がデビューして、すぐ僕の先を行ってたんで。常に。ここだけは、このKO-Dのシングルだけは、絶対負けられないという思いは常にもってましたね」
――このタイミングでコスチュームを変えた意図は?
「意図ですか? まあその、復帰戦で変えようとは思ってたんですけど、ちょっと間に合わなかったので(苦笑)。それがズレにズレて今日ということになったという」
――結果的に?
「結果的に……はい。ただの偶然が重なって今日こういう結果になったって事です」
――ほんとにラッキーですね。
「ほんとにラッキーですね(笑)」
――ラッキーしかないですね。
「はい。ただ、博多ではこれラッキーじゃない、僕の実力だというのをね、見せるんで」