新型コロナウイルス影響下での無観客試合で岩谷麻優が池田屋事件さながらの階段落ち!「早くコロナが落ち着いて1人でも多くの人にスターダムを見に来て欲しい」
8日、東京都・後楽園ホールにて、スターダム『ロストディケイド Presents NO PEOPLE GATE』が行われた。
スターダムでは、今の新型コロナウイルス問題に鑑みて2月22日から大会・イベントの中止を発表しており、この日が3週間ぶりの試合に。
当大会は観客を入れず全試合無観客試合として実施され、YouTubeにて全世界に向けて生配信。放送開始前からSuperChatが円だけでなくドルも飛び交い、世界中からチケット代がわりに投げ銭が入れられるなど大きく注目される大会となった。
この日のメインイベントでは、現ワールド・オブ・スターダム王者(赤いベルト)の岩谷麻優と鹿島沙希がシングルマッチで激突。
鹿島は今年1月の大会で岩谷を擁するSTARSを裏切って大江戸隊へ加入。その後も鹿島は執拗に岩谷を付け狙い、先月16日の新木場大会で岩谷にシングルマッチを要求。岩谷は最初こそ「興味ない」と冷めた態度でいたものの、鹿島に「ベルトかけるのかどうかもルールもお前の好きなようにしていい」と言われると態度を急変。対戦を受け入れた上でルールについて様々な思案を始め、先日行われた記者会見でベルトはかけずランバージャックデスマッチにて対戦することを提案。
両者を取り巻くセコンド陣のチーム力も試されるランバージャックデスマッチは“STARSvs大江戸隊”の対抗戦とも言え、試合が始まると各セコンド陣が場外からアシストするなど乱戦となり、岩谷と鹿島は無人の南側客席にまでなだれ込んで乱闘。
岩谷が客席の入場ゲート上からダイビングクロスボディを放てば、鹿島も観客席最上段から岩谷を階段から突き落とし、岩谷が池田屋事件さながらに最下層まで転がり落ちていく場面も見られた。
リング上でも激戦は続き、岩谷が長与千種から直伝されたランニングスリーで鹿島を場外に放り捨て、鹿島も不屈の闘志で立ち上がってビンタ連打から岩谷のドラゴン・スープレックスを切り返して起死回生で丸め込むなどあわやという場面を作り出す。
しかし最後は岩谷の怒涛のトラースキック連打からツームストンパイルドライバー、ムーンサルト・プレスと続けて3カウントを奪った。
勝利した岩谷はYouTubeの視聴者に向けて「こんばんは~!」と呼びかけると、解説として放送席に座っていた獣神サンダー・ライガーが「こぉんばんは~!」と元気に返答。岩谷が恐縮して笑いを誘う。
岩谷は初めての無観客試合をしみじみと振り返りながらも「とりあえずこのコロナが早く収拾付いて、またお客様に、一人でも多くの方にスターダムを見て楽しんで頂けたらと思います。今回この配信を見てスターダム面白いなって思ってもらったら嬉しいし、これから会場に来てみたいなって思ってくれる人が増えたら嬉しいなと思います!」とファンに呼びかけた。
岩谷は試合を振り返り、階段から突き落とされたことについて「人間、あんな転げ回ることあります?人生で?無いですよね?想像してみてください。痛いです」と震える。
そして、YouTubeで見ているファンに向け「自分もデビューしたときは“ウルトラマン”って呼ばれてて、スタミナが3分しかなくて、ヘロヘロになってっていうのから今は赤いベルトのチャンピオンになって。1人1人の生き様、プロレスラーとしての人生があるので、こういうのを見て欲しいとかじゃなくて、何も考えずに見に来てもらったら、多分誰かのファンになると思います」と来場を呼びかけた。