9周年を迎えた“女子プロレスのアイコン”岩谷麻優が渡辺桃から赤いベルトを防衛しSareeeとの王座戦へ!「麻優も猿も木から落ちるくらい成長した」

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 19日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『スターダム9周年記念日』が行われ、岩谷麻優が渡辺桃を撃破してワールド・オブ・スターダム王座V2を達成した。

 スターダムには“赤いベルト”ことワールド・オブ・スターダム王座、“白いベルト”ことワンダー・オブ・スターダム王座の二大シングル王座が存在し、この赤いベルトは「団体内外、国内外を問わず争う女子プロレスの最高峰を目指すタイトル」と位置づけられているベルト。
 岩谷は2011年にスターダム一期生としてデビューしてから今日までスターダム所属で活躍し続けている唯一の選手であり、数々の王座戴冠やトーナメント&リーグ優勝などの実績も残している名実ともに“スターダムのアイコン”たる選手。昨年11月には新体制始動を前に不退転の決意を胸に絶対王者として君臨しつつあったビー・プレストリーを撃破して赤いベルトを奪還し、自身初となる女子プロレス大賞2019を受賞。先月24日の後楽園ホール大会では自身が「最大のライバル」と呼ぶ花月を破って初防衛に成功している。
 対する渡辺桃は、2014年に14歳でデビューし、現在はNXTで活躍する紫雷イオがV10の防衛記録を打ち立てていた白いベルトを奪取。その後はイオの記録を更新するV13を達成し、絶対王者として君臨していた。そして赤いベルトへの挑戦を表明すると前哨戦で岩谷の必殺技であるドラゴン・スープレックスを繰り出す掟破りを見せるなど、王者に対して対抗意識をむき出しに。

 さらに、今月13日に成人式に出席した桃は、同日行われた記者会見に晴れ着姿で登場し「なんか自分で言うのもなんですけど、振り袖すごく似合ってますよね?貴女、細すぎてなんにも似合わないでしょうね。その赤いベルトも同じ。貴女には似合いません」と挑発。
 これに対して岩谷は「ガリガリだから着物が似合わないとか言ってるけど、そんなお腹ブヨブヨで、こういう(自身の服を指して)スタイリッシュな服似合う?色んなことを喋るのはいいと思うんだけど、身体をしっかりと、だら~んとお餅みたいにさ、ぶよ~んとしてないでさ、もうちょっと引き締めた方がいいと思います」と桃の体型を揶揄。互いの容姿を罵り合う女の戦いを展開していた。

 スターダム旗揚げと同時にデビューした岩谷にとっては自身の9周年でもあるこの試合、桃が得意の蹴り技で岩谷の腕を集中攻撃していき、岩谷のエルボーをハイキックで撃ち落としてチキンウイングアームロックで絞り上げ、場外に逃れた岩谷にコーナートップからダイビング蒼魔刀を突き刺すなど冷酷無比な攻勢をかける。
 窮地の岩谷が起死回生を狙うドラゴン・スープレックスを繰り出せば、桃も宣言通り掟破りの投げっぱなしドラゴン・スープレックスを繰り出し、テキーラ・サンライズ、ピーチ・サンライズ、ドラゴン・スープレックスホールドと一気呵成。
 桃がトドメの雪崩式ピーチ・サンライズを狙っていくが、岩谷は久々に見せるフブキラナでこれを切り返し、ムーンサルトプレスからツームストンパイルドライバー、こだわりの二段階ドラゴン・スープレックスホールドで3カウント。王者の岩谷が受けの美学を見せた上で結果でも上回る貫禄勝利を挙げた。

 マイクを取った岩谷が「自分は精一杯スターダムのトップを守り続けたいと思います。赤いベルト、いつでも挑戦を受けます!」と宣言すると突如会場が暗転。スクリーンにディアナのSareeeからのビデオメッセージが放映され、「岩谷麻優選手、私は約束通りあなたの持つベルトに挑戦します。2月8日、スケジュール空けたので、スターダム後楽園ホール大会に乗り込みに行きます。素晴らしい、熱い戦いを正々堂々やりましょう!」と岩谷の赤いベルトへ挑戦を表明した。
 岩谷とSareeeは、昨年12月のSareee自主興行にてタッグで初対戦。試合はフルタイムドローに終わったものの、互いにライバル同士として認め合い、Sareeeが「いつかスターダムに乗り込む」と宣言すると岩谷も「自分が持っているこの赤いベルトの挑戦者として名乗りを上げてくれることを楽しみにしています」と応じていた。

 バックステージ戻った岩谷は、Sareeeが2月末をもって拠点を海外に移すことに触れ「このまま試合せずに行ったらあの新宿FACEで闘ったのなんだったんだと言うか、赤いベルトを賭けて戦おうぜって約束したので、戦えることが嬉しいです。あの人のエルボー一発の重さとか当たりの強さとか気の強さとか肌で感じたので、シングルマッチってなると身体がボロボロになりそうだなって思うけど、ボロボロになってからこそが岩谷麻優のプロレスの見せ場だと思うので、面白いことになりそうだなと思います」と一騎打ちに向けて意気込んだ。
 そして、昨年Sareeeが女子プロレス大賞受賞を強く意識した発言を繰り返していたにも関わらず岩谷が受賞したということに話が及ぶと、「多分彼女の中では絶対獲るって道筋ができてたと思うんですよ。欠場していた岩谷麻優がいきなりポッと出てきて獲られたっていうか、ほんとに悔しい思いしてると思うんですよ。逆の立場だったらほんとこいつ……“ピーッ!”みたいな。なんか言おうとしたけど放送禁止なんで。し、死んでしまえみたいな。ぶっ殺してやるみたいな、逆だったら思っちゃうと思うんで」と語るなど壮絶な試合になることを予感させた。

 そして、自身の9周年試合を勝利で飾れたことを聞かれると「有終の美を飾れてよかったと思います!」と笑顔。“有終の美”だと選手生活が終わってしまうことを指摘されると大慌てで「なにかそういうことわざとか無いんですか?」と記者陣に喩えを募り、記者の一人が冗談として挙げたことわざを採用して「麻優も猿も木から落ちるくらい成長したということで!」と満面の笑みで9周年を総括した。

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