タイガー・クイーンが正体を公開!マスクを脱いだ素顔で「目標とする方が本当に偉大過ぎて重荷だった」

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 13日、東京都・後楽園ホールにて『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.33 ―THE 20th ANNIVERSARY YEAR―』が開催。タイガー・クイーンの正体がVENYであることが判明した。

 男子団体としての歴史を刻み続けてきたストロングスタイルプロレス(SSPW)だが、2020年3月に団体15周年記念イヤーの新たな試みとして団体初の女子プロレスマッチを実施。これが好評を得たこともあり、5年経った現在では男女の試合比率が1:1になるほどに定着している。

 その女子マッチ路線を過熱させたのは、“女子版タイガーマスク”タイガー・クイーンの存在が大きい。
 初代タイガーマスク&かつて相談役を務めていたジャガー横田の2人が手塩にかけて育て、初代タイガーが「これが僕が恩を感じているプロレス界に残せる遺産」と太鼓判を押して送り出したクイーンはプロレス界に旋風を巻き起こした。
 最初期には一切喋らなかったり、試合会場に車で乗り付けて即座に試合を行い試合終了後には即座に車に乗って去っていくという徹底した正体秘匿。ダーク・タイガー、ダーク・チーター、ダーク・パンサー、ダーク・ウナギといったクイーンを狙う悪の【DarkerZ】の登場。さらに昨年12月にはクイーンの妹分である女子タイガーとしてタイガー・プリンセスがデビューしており、クイーンがデビューしてから3年半のSSPWはクイーンを中心に回っていたと言っても過言でない。

 この日のセミファイナルでは、タイガー・クイーン&野崎渚vsジャガー横田&AZMのタッグマッチが実施。
 本来ならばスターライト・キッドが出場してクイーンと女子虎対決を行うことが注目のカードであったが、キッドの負傷欠場によりAZMが出場することに。


 試合はAZMのハイスピードファイトと野崎のパワーファイトのぶつかり合いが主軸に展開されていき、終盤にはジャガーとクイーンの師弟対決が中心に。
 クイーンは場外へのラ・ケブラーダで流れを掴んでムーンサルト・プレスを放つが、ジャガーが回避。ならばとクイーンは奥の手のタイガー・スープレックス2021を狙うが、ジャガーがサムソンクラッチで切り返して3カウント奪取。

 クイーンはリングを降りる際にマスクの紐を解き、リングに一礼。会場を去りながらマスクを脱いで控室へと消えていった。

 試合後の囲み取材では素顔になったクイーンが登場し、正体をVENYであると明らかに。

 VENYは同一性障害という性自認と身体のギャップを抱えながら幼い頃から“女子プロレスラー”になることを目指し、憧れの浜田文子が所属していたWAVEに入団して“日本初のジェンダーレスプロレスラー”朱崇花(あすか)として2015年に16歳でデビュー。その後は卓越した身体能力とセンスを武器に頭角を現し、VOODOO-MURDERS加入やDDT、W-1など男女関係なく団体を股にかけて活躍する。2018年にWAVEを退団すると世界での活躍も見せ、2023年にVENY (ヴェニー) にリングネームを変更していた。

 試合を終えたVENYは「3年半、タイガー・クイーンとして活動出来た期間っていうのは、ホント私自身とても実り多きもので。佐山先生からの直伝の教え、そしてジャガーさんからの教え、いつも隣で寄り添ってくださった日高郁人コーチ。本当にたくさんの方々に感謝してもしきれないなと。クイーンとしての活動期間をこれからはVENYとして活かしてこれからも闘っていきたいと思います」とクイーンとしての活動に終止符を打つことを宣言。

 そして「当初の試合は楽屋がなくて、車で待機して、そのまま入場という感じだったから。あの期間を乗り越えたら今後のプロレス人生で困ることはないだろうなというぐらい結構つらかったり(笑)いろんな思いがあったので。でも、とても成長できました。目標とする方が本当に偉大過ぎて。見ているお客様も世代の方々だったと思うので、少しでも名に恥じないような、とにかく練習練習の期間があったので。……それは言葉は悪いかもしれないですけど、重荷だったかもしれないです(笑)」と3年半の思い出を振り返り、VENYとしてSSPWの女子戦線に参戦していきたいという思いを語った。

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