ゾンビ・ドラゴンを討伐した“真GUTS軍のエース”TORUがカナダのシングル王座を獲得!
4日、東京都・王子ベースメントモンスターで行われた『真GUTS軍主催興行 We are REAL GUTS ARMY vol.2』にてTORUがゾンビ・ドラゴンを退けCCWカナディアンヘビー級王座を戴冠した。
真GUTS軍とは、旗揚げから13年4ヶ月続けたガッツワールドプロレスリングを解散した後にHEAT-UPに合流し、別ブランドであるGOING-UPを13ヶ月運営した後に再独立したガッツ石島が組織した新たな集団。現在は自主興行という形を取っているが、近い内に真GUTS軍を正式に団体として旗揚げするべく足元を固めている段階だという。
この日、ガッツ石島は自らが保持するCCWカナディアンヘビー級王座をかけてゾンビ・ドラゴンを迎え撃つ予定だったが、昼の大会でガッツは右手首の尺骨を骨折し泣く泣く王座を返上。そしてガッツの推薦によりTORUがメインイベントへ格上げされ、ゾンビ・ドラゴンvsTORUのCCWカナディアンヘビー級新王者決定戦が行われることとなった。
TORUはプロレスリング紫焔や道頓堀プロレスといった大阪のインディー団体で活躍し、数々のインディー団体の王座を獲得してきた実力者。今年3月に道頓堀プロレスを退団して活動拠点を東京に移し“真GUTS軍のエース”としてその名を関東にも轟かせ始めている。
ゾンビ・ドラゴンは黒い肌と常人離れした身体のバネを持つ長身痩躯のマスクマンであり、セコンドには派手なスーツに身を包み度々試合に介入する謎の中国人マネージャー・アランを帯同して現れるすべてが謎に包まれた海外の強豪選手。
堅実な試合展開を得意とするTORUはエルボーの連打や延髄斬りなど首への一点集中攻撃をかけていくが、ゾンビ・ドラゴンはゾンビであるため人体の急所へのダメージが通らずTORUは当惑。
ゾンビ・ドラゴンは場外戦やチェーンでのチョーク攻撃などのラフファイトを見せたかと思えば、クリストやコーナートップから飛びついてのスイングDDT、あわや天井にぶつかるかと思うほどの高さまで飛翔してのダイビング・ギロチンドロップと怪奇派のイメージを塗り替える鮮やかな攻撃を見せていく。
ゾンビ・ドラゴンは毒霧からのシャイニング・ウィザードと必殺パターンに持ち込んでいくが、これを回避したTORUが逆に後頭部へのシャイニング・ウィザードを見舞い、こだわりを持って使い続ける必殺技である垂直落下式ブレーンバスターでトドメを刺した。
東京に拠点を移してから初の王座戴冠となったTORUは、王座戦が決まったのは大会開始の1時間半ほど前であったことを明かし、「ガッツさんの腕がポッキリ折れたのも僕のチャンスだと思って、このベルトを巻くために本気でゾンビ退治しました。せっかくこのCCWカナディアンヘビー級のベルト巻いたからには、このベルトをTORUの色に染めていきます。日本全国どこに行ってもこのベルト必ず持って試合してきます。そしてガッツさん、その腕が治ったらあんたの挑戦真っ先に受けます」と、前王者であるガッツとの王座戦を熱望。ガッツは自身のデビュー15周年大会である12月7日の新木場1stRING大会での王座戦を決定した。
バックステージに戻ったTORUは、急遽決まった王座戦でベルトを手にしたことについて「『ホンマに自分でいいんですか』って気持ちは最初一瞬だけあって、そこから『これもチャンスやな』って感じで、ガッツさんのことは正直に言って考えずに自分自身のためにベルトを取りに行きました。今年は色んなシングルタイトル挑戦しました。666の無秩序無差別級王座、ダブプロレスの世界ヘビー、A-TEAMのWEWジュニア、そしてヨシタツ選手の全日本、GAORA TV王座……4敗しました、4敗!1つもベルト巻けず、それで今日、急遽決まったCCW王座。これは負けたくないタイトルマッチだったんで。これからメチャメチャ愛着湧くと思います」と笑顔。
そしてTORUは年に一度行っているというカナダ遠征に於いて、現地団体のASWやTHRASH WRESTLINGの王座奪取に失敗しているという過去から「海外のベルトに挑戦するのは3回目で、全部カナダのベルト。なんか感じるものがありますね。嬉しいです」とベルトを抱きしめた。
最後にTORUは“真GUTS軍のエース”と呼ばれることについて「エースって呼ばれている以上、勝ち負けの意味じゃなくて、1試合もコケられない。毎試合僕の全力を出して納得させる、エースと呼ばれるにふさわしい試合をするんで。それだけは間違いなく断言できます」と真剣な表情で語った。