【試合結果】12・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 フロイド・メイウェザーvs那須川天心 【RIZINバンタム級】堀口恭司vsダリオン・コールドウェル 【RIZIN女子スーパーアトム級】浅倉カンナvs浜崎朱加 ギャビ・ガルシアvsバーバラ・ネポムセーノ

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『Cygames presents RIZIN.14』
日程:2018年12月31日(月)
開始:15:00
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:29,105人

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり) 5分3R(49.0kg)
RENA(SHOOTBOXING/シーザージム)
中止
サマンサ・ジャン=フランソワ(FURACAO)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(70.0kg)
●大尊伸光(総合格闘技津田沼道場)
2R 1分19秒 グラウンドパンチ→TKO(レフリーストップ)
○トフィック・ムサエフ(ORION FIGHT CLUB)

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり)5分3R(57.0kg)
●真珠・野沢オークレア(EL NINO TRAINING CENTER)
2R 3分41秒 リアルネイキッドチョーク
○ヤスティナ・ハバ(Gracie Barra Rzeszow)

▼RIZIN MMAルール(肘あり)5分3R(59.0kg)
○佐々木憂流迦(Serra Longo Fight Team)
3R 判定3-0
●マネル・ケイプ(AKA Thailand)

▼RIZIN MMAルール(肘あり)5分3R(60.0kg)
○元谷友貴(フリー)
1R 3分28秒 ネックシザース
●ジャスティン・スコッギンス(REVOLUTION MIXED MARTIAL ARTS)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(70.0kg)
●矢地祐介(KRAZY BEE)
2R 4分47秒 右目肩カット→TKO(レフリーストップ)
○ジョニー・ケース(MMA LAB)

▼宮田和幸引退試合&山本“KID”徳郁メモリアルマッチ RIZIN MMAルール(肘あり) 5分 3R(65.0kg)
○宮田和幸(Brave)
2R 3分23秒 アームロック
●山本アーセン(KRAZY BEE/SPIKE22)

▼RIZIN 女子MMAルール 5分3R(51.0kg)
●長野美香(CORE王子豊島)
3R 判定0-3
○山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE22)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R(70.0kg)
●ダロン・クルックシャンク (Michigan Top Team)
1R 4分10秒 フロントチョーク
○ダミアン・ブラウン(THE GARAGE/TEAM COMPTON)

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり) 5分3R(102.5kg)
○ギャビ・ガルシア(Point of Impact mma)
1R 2分35秒 
●バーバラ・ネポムセーノ(Team Big G)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 1R10分/2R5分(93.0kg)
○イリー・プロハースカ(Jetsaam Gym Brno)
1R 6分30秒 グラウンドパンチ→TKO(レフリーストップ)
●ブランドン・ホールジー(HB Ultimate)

▼RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ RIZIN女子MMAルール(肘あり)5分3R(49.0kg)
●浅倉カンナ(パラエストラ松戸)
2R 4分34秒 アームバー
○浜崎朱加(AACC)

▼RIZINバンタム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分 3R(61.0kg)
○堀口恭司(アメリカン・トップチーム)
3R 1分13秒 フロントチョーク
●ダリオン・コールドウェル(ALLIANCE MMA)

▼スペシャルエキシビジョン 
○フロイド・メイウェザー(フリー)
1R 2分19秒 TKO
●那須川天心(TARGET/Cygames)

メイウェザーが天心に1RKO勝利!堀口恭司と浜崎朱加がRIZIN初代王者へ!神取忍が乱入しギャビへ対戦要求!宮田和幸が引退試合で山本KIDの甥へ飛び膝蹴り!

第1試合

 RENAの体調不良による欠場で第1試合は中止となった。

<バックステージコメント>

サマンサ・ジャン=フランソワ
――今回の件の率直な感想は
「こんにちは皆さん。今日はありがとうございます。正直に申し上げて、プロの選手が決められた体重に調整を出来ないということは非常に理解に苦しみます。フランスでは全く考えられないことです。今晩、本来であればここで試合をするはずだった。そのために大きな犠牲を払って調整をしてきたので、その点で非常に残念に思っています」

――協議を重ねていたと思うが、この状況には納得をしているか
「結果的にはRENAが今回棄権をしたというのは、体調的に不可能であるという理由を考えると、理解せざるを得ない。なぜなら、結果的に試合をやることになったとしても彼女は万全な状態ではないので、そういった中で仮に私が勝っても『RENAは体調が悪かったから』とか『RENAの具合が今ひとつであったからだ』ということになってしまっては結果的に良くないと私は考えるからです」

――榊原代表は4月に出てほしいという話をしていたがそれは受けるか
「既にSNSなどで申し上げていることですが、私が対戦するなら相手はRENAでなければならないと思っています。もし対戦相手が彼女であるなら、喜んでそのお話を受けたいと思っています」

第2試合


 お互い様子を見合いリングを回ると、ムサエフはスイッチしながらフェイントを混ぜていく。大尊が攻めあぐねる中、ムサエフはローやミドルで牽制。さらにソバットから上下にフェイントを散らしていき、大尊がなかなか前に出ることができない。ムサエフのストレートに大尊がワンツーをあわせると、ムサエフは自分の距離に戻りハイからワンツー。さらにスイッチしてのワンツーラッシュでロープに追い込むが、大尊もストレートを打ち込んで距離を取る。
 ムサエフの後ろ回し蹴りを避けた大尊がパンチを打ちながら前に出ると近距離での打ち合いへ。これは腕が絡み一度距離を取ると、お互いローの牽制から大尊がハイキック。ムサエフはガードし、後ろ回し蹴りも大尊は下がって距離を取る。
 ムサエフがフックをかいくぐってタックルでテイクダウンを奪うと、マウントから鉄槌を叩き込んでいくが仕留めきれず1R終了。

 2R、ムサエフがミドルを打ち込み、大尊がローで牽制。ムサエフはミドルからストレートをフェイントにタックル。コーナー際でムサエフがハーフガードで鉄槌を連打していき、レフェリーが試合を止めてKO勝利となった。

<試合後コメント>

大尊信光
――試合を振り返っての感想は
「ムサエフ選手の打撃がすごい映像で強くて、コテコテの打撃の選手だったんで、メチャクチャ打撃の練習して、組技の練習してなかったんで、急にものすごいタックルだったんで驚きでしたね。QTKですね」

――実際に戦ってみて、QTKということですが、相手選手の印象は
「思ったよりホントに急にタックルが来たんで、すごい……打撃が強い選手なのにすごいタックル!重くて、早くて、硬い塊がボーン!と飛んできて、『あっ、これ切れない』って思いましたね。全然組みの練習してこなかったんで、あんなレスリング強いとは思わなかったです」

――その状況をどう打破しようと思ったか
「1Rで来られたときにホントビックリしたんですけど、ラスト10秒とか20秒とかだったんで、ポイント取りに来たんだなって。一応打撃は一発あたって、僕は貰ってなかったんで、ちょっと距離はわかったんで、2Rでまた合えたらいいなって、合わせられたらいいなって、作れるなって思ったんですけど、やっぱりQTKでホント驚いちゃいました」

――RIZIN初出場の感想
「ホントにもう、僕が格闘技のプロになる前から、子供の頃から、すごいカッコイイ選手たちが、ホント僕の子供の頃から夢いっぱい見させてもらった場所で僕も戦えるというのは本当に光栄で、人生で一番誇れることだと思います。でもやっぱりやられちゃったんで、今日はホントにQTKでしたね」

――QTK直後で恐縮ですが今後の展望は
「またもしチャンスがあったら、この夢の舞台にまた戻っていけたらいいなって思っております。もっとQTKが来てもしっかりと……対応できるように、そういう練習を、今回はホントに……そうっすね。これからはQTK対策します」

――QTKになってしまったのは事前に情報が少なかったから?
「そうですね。僕はハイライトをよく見てたんですけど、ものすごく振り回してくるタイプっていう印象で、それに蹴りで削って、相手がガッて来たところをパンチ合わせてKOしてやろうと思ったんですけど、相手のQTKにはまってしまって、慌ててしまいました」

――QTKからのパウンドについて
「もうなんか、重くて固くて、わっ!痛って!ガーン!ってなって、クラってして、そしたら立てなくて、そしたらホント……上手かったです。力も強くて。思ったよりもしっかりと組技も出来るんだなって」

――ライト級GPでどれくらい活躍できそうか
「他の選手とやったことあんまないですけど、相当強いと思います」

――公開計量でムサエフ選手が怖い顔で睨んでいた。そこで闘志に火をつけてしまった可能性があります。試合前は会話などはしてないですか?
「はい。もちろん試合前は一切コンタクトは……僕が怖かったんで。顔怖いじゃないですか。だから目を合わせないようにしてました(笑)めっちゃ怖かったです(笑)」


トフィック・ムサエフ
――試合を振り返っていかがですか
「まずはありがとうございます。この場に出場して勝つことが出来て非常に光栄です。今回アゼルバイジャンという国を代表して、試合に出させていただくことが出来て嬉しいです。RIZINに感謝したいですし、こうしてトロフィーを持ち帰ることが出来るのは非常に光栄なことです」

――試合についてもう少し詳しく
「日本に来ることが出来てまず嬉しかったが、非常にチャレンジングなこともあった。時差もあったし、国の違いもあります。今回一週間前に日本入りしたことは良かったと思います。体重調整も300g落とさなきゃいけなかったけど、それは綿密にやって気を使ったところでもあります。試合に関しては、結果が全てを物語っていると思います。アスリートとアスリートの試合なので、結果が全てだと思っています。対戦相手については、事前の記者会見でのパフォーマンス的なものは、ショーだったのかなと少し理解に苦しんだが、それも彼のスタイルなんだなと思っています。リング上でのことが全てなので、それで結果で全てが証明されたと思います」

――キレイな勝利をしたいと語っていたが、それは出来たか
「まず、私からはこういった素晴らしいイベントに初めて戦う機会を頂いたことが光栄です。自分自身ではいい試合をお見せすることが出来たと思いますし、美しいとも思いますが、これに関しては皆さんの方がプロなので、皆さんがどう感じたかで判断していただければと思います」

――相手選手はかなり正直に、想定外のタックルが辛かったとコメントしていました。立技中心の選手だと思われていることを逆手に取った?
「当然戦略は事前の準備から考えていた。相手のことも分析したし、試合の流れも分析してコーチ中心に戦術を綿密に練ってきた。1Rではこういう流れ、2Rではこういう流れで……という戦術も決めていましたし、それがしっかりと成功してよかったです」

――初出場のRIZINの感想は
「まずRIZINの皆さん、関係者、役員、ファウンダーの皆さん、そして今回の大会に関わっているボランティア、スタッフの皆さんに感謝したいと思います。この大会に一歩踏み入れた瞬間から素晴らしく組織立っていて、準備されている大会であることを実感しました。この大会は、最も素晴らしい記憶に残る大会になりました。このRIZINというイベントが成長して世界最高峰の大会となり、さらにはUFCを超えるプロモーションになると私は思っています」

――今後の展望は
「まず私の野望でもあり、希望でも夢でもあるのはRIZINのGPでタイトルを獲ることです。そうやってRIZINでGPやタイトルを取ることが、私を成長させてくれたコーチや国への恩返しになると思っています」

――非常に謙虚な姿勢でも、実際は9連勝、今回で10連勝。素晴らしい点は全てKOであることだと思います
「ありがとうございます。10連勝KOというのは自分でもいい成績だと思っているし、成績が全てを物語る世界なので、今後これを受けてRIZINからさらにオファーが来ることを待っていますし、それに対して私達は準備もできています。そうなれば私のチームにとってもいいことだし、国にとっても素晴らしいことだと思います」

――GPへの展望 闘いたい相手は
「どのような形でもRIZINからオファーが来たら受けるし、対戦相手は関係ありません。どんな相手が来ても私は闘います」

第3試合


 真珠がジャブからローで牽制。ハバが様子を見るが真珠がジャブを見切って自分の距離でパンチを打ち込んでいく。真珠が右ストレート2連発で前に出ていくが、ハバが組み付いていテイクダウンを狙うが真珠は振り回して離れる。真珠はワンツーストレートにハバがカウンターも、真珠はガードし、再度ストレートもガードして前に出ていくが、ハバは腕を絡めて動きを止めると顔面にパンチ連打。真珠は一度距離を取る。真珠は足を止めて殴り合うと、後ろに倒れたハバにパウンドを狙うがハバは狙っていたようにキャッチし腕ひしぎへ。真珠は足で腕を絡めて腕を抜くと、今度はハバはアンクルホールドを狙うが真珠は踵落としを顔面に叩き込み離れさせると、真珠はバックを取って胴締めスリーパーを狙うが、ハバはアンクルをとろうとする。真珠は顔面を殴っていき亀になったハバを絞め上げていくが、攻めきれずに1R終了。

 2R、真珠が左ストレートからストレートのワンツーで前に前に出ていき、耐えたハバは体勢を低くしてガードしようとするが真珠は腕を絡めて近距離での戦いへ。
 お互い近距離での打ち合いから真珠が後ろから組み付き胴締めから殴っていこうとするが、ハバは腕をキャッチしアームロックを狙うも、真珠は体勢を変えていくがハバはガードポジションへ。真珠はハバの腕をつかみコツコツと下から殴っていき、そのまま腕ひしぎを狙うがハバは腕を抜いてハーフガードへ。そのままマウントになりパウンドを落としていき、さらに肘を顔面に打ち込んでいく。亀になろうとした真珠にハバが胴締めスリーパー。これでレフェリーが試合を止めた。

<試合後コメント>

真珠・野沢オークレア
――試合を振り返っての感想は
「まあちょっと映像見てないので、どこを間違えたかは今のところはわからないですけど、兎に角、一年ぶりの試合が出来てホントにホントに嬉しいです。チームの私のコーチは、あの、コーチにごめんなさいチームにごめんなさい」

――相手選手の印象は
「私の相手は、私よりも賢い試合をして、相手は考えながら試合をして、私間違えたところを全部突かれたと思います」

――ミスを分析しきれていないとのことだが、予想外の攻撃をされた?
「兎に角相手の方がちゃんと見ながら試合をしてました。私よりは」

――久しぶりの試合でしたが、RIZINの舞台に久々に立った感想
「RIZINさん、1年待ってくれて本当にありがたいです。とにかく試合するのが大好きで、今日は負けちゃったんですけど、すぐまたリングに上がりたいです!」

――今後の展望は
「2019年は、RIZINさんが出すアレ、舞台、イベント、アレの、ちゃんとまたリングに上って、今度はもっとちゃんといい試合を見せて、もっとアクティブでいたいです」

――三角絞めから劣勢になってしまいましたが、それについては
「まだ自分で試合見て無くて、どこから間違えたかが自分でわからないですけど、兎に角コーチに言われたように前に出すぎて、考えながら試合しないと、そういうミスしちゃったり、まあトレーニング中で、ちゃんとトレーニングからやってることをちゃんと試合で出来るまでに経験がいるっていうか、アレ、だんだん試合してくることでその経験が出てくると思います。もっと試合したいです!」

――ダメージについて、顔が腫れていますが、腕のダメージは
「腕は大丈夫です!」


ヤスティナ・ハバ
――試合を振り返っていかがですか
「この試合の前に準備してきたコンビネーションを立ち技の方で活かせたという記憶があります。相手の方から寝技につながったので、相手が寝技で行きたいという意思を感じました。最終的に私が寝技でも準備をしてきた技で勝利につなげました」

――寝技での勝利、そのフィニッシュは想定していたもの?
「寝技の準備のときに、合わせて絞め技の準備もしたので、その技を使って勝利につなげました」

――相手選手の印象は
「正直な所、立ち技はもっと強い選手だと思っていました。立ち技の防御を準備していたが、相手が寝技に持ち込んで、寝技は私も準備していたので、自身を持って戦えました」

――立ち技のイメージを持たれてると思って寝技で対策した?
「そうですね。相手は立ち技のほうが強いと思って、そして私がイメージしてたのは相手がもっと背が高くてリーチが長いと思っていました」

――鮮烈なプロデビューを果たしましたが、プロデビューとRIZINの印象は
「実はあんまり試合を覚えていないんです。試合の映像をもう一度見て、そこから色々反省含め、この試合について語れるようになると思います」

――今後の展望について
「今後試合が終わってから、自分の中の反省が見えてくる。立ち技でも寝技でも色々足りないと感じるだろうし、コンディションについてももっと準備できると思います。自分の弱点を考えながら練習して次につなげたいと思います」

――最後のチョークは見事でしたが、グラップリングの心得は
「実は去年、チェコで行われた柔術のヨーロッパ選手権大会で準優勝しました。級や段は持ってないです」

――最後に見せた相手の腕を足で固める形はよく使う形?
「この技を練習してきました。日本には来ていないもうひとりの寝技のコーチがいて、その技を教えてくれて、相手を絞めるときにそういうのを入れたほうがいいと教えてくれました」

――ポーランドの女子選手として日本で初めて勝った選手になります。その感想は。そしてポーランドのファンへメッセージがあれば
「もちろん、勝利できて非常に嬉しい。実はポーランドでは朝早い時間なんですけど、みんな早く起きてインターネットを通して私の試合を見てくれた家族、友達に感謝したいと思います」

第4試合


 佐々木がローから前に出ていき、膝からミドル。ケイブは足をキャッチしインファイトを狙うと、ボディにストレートを叩き込むが佐々木はミドルで距離を取る。ケイブは後ろ手に組み打ってこいと挑発すると、佐々木はミドルを打ち込んでいき右ストレート。ケイブはヘッドスリップでこれをかわして前に前に出ていきフックを打ち込んでいき、これが顔面を捉えていく。佐々木はフックを避けてタックルも、ケイブはコーナーを背にして倒れない。佐々木はアンクルをとって絞ろうとするが、ケイブが嫌がったところを足を引きずりテイクダウンを奪う。すぐに立ち上がったケイブは佐々木の上半身を潰していくが、佐々木はフロントネックから膝を打ち込んでいくも、ケイブはすぐに立ち上がりスタンドへ。
 佐々木が右のジャブから前蹴り、ローと牽制していき、ケイブが前に出ようとすると佐々木はハイキック。だがガードしたケイブはワンツーで前に出ていくが、佐々木は膝蹴りをボディに叩き込んで動きをとめる。佐々木は組み付いて膝を顔面に叩き込み、ケイブをコントロールし片足タックル。ケイブは足をとって佐々木の動きを止めようとするが、佐々木は亀になったケイブに横から顔面を叩いていく。ここで1R終了。

 2R、佐々木がワンツーハイ。ケイブが下がって逃れると、左ストレートからハイ。佐々木は打ち終わりにタックルもケイブは切って行く。
 パンチが交差する中、佐々木は膝蹴りもバランスを崩して倒れたところに、ケイブが組み付いて腕をとろうとするが佐々木は腕を抜いて立ち上がる。

 ケイブのワンツーをかいくぐった佐々木がタックルで耐えいきダウンを奪うと、サイドポジションから一度ブリッジしてバックチョークへ。顔面を殴っていくが、打ち終わりにケイブが回転して逃れようとするが、佐々木は抜けさせずにマウントをとろうとするが、ケイブはなんとか立ち上がるも佐々木はすぐさまタックル。ロープを背にして耐えたケイブを振り回して倒した佐々木がハーフガードからサイドポジションに抜けて鉄槌連打。さらに顔面に肘を打ち込んでいき、マウントからパウンドもケイブは回転して亀になる。そこを佐々木はバックチョークで絞め上げていくが、ケイブは顎を引いて締めさせない。佐々木は顔面を殴ってガードを剥がそうとするが、ケイブは亀になりパンチに耐えていく。ここで2R終了。

 3R、佐々木はジャブで牽制していくと、ケイブがタックルも佐々木はこれを切って逆にタックル。ケイブもこれを切っていき、お互いスタンドでジャブで牽制。佐々木はローから顔面にジャブも、ケイブもジャブを打ち込んでいき距離を見ていく。佐々木がタックルもケイブがこれを切っていき、佐々木がミドルもケイブがキャッチ。佐々木は体勢を崩して一度下がるが、ケイブはジャブで牽制し佐々木のタックルを切って潰していく。
 お互いボディブローの打ち合いから、佐々木が右ミドルもケイブはワンツー。佐々木が片足タックルもケイブは上から鉄槌。佐々木はその足を離さずハーフガードをとると、コツコツと殴っていき、サイドポジションになると顔面に膝。ケイブは嫌がり立とうとするが、佐々木はコントロールしていき立たせない。そのまま決めきれず3R終了。

判定3-0で佐々木の勝利となった。

<試合後コメント>

佐々木憂流迦
――試合を振り返って
「結構強くて、ナメてたわけじゃないですけど、練習してきたなって感じに思いました。あと試合が楽しかったです」

――対策されていたという感覚はありましたか
「それもふくめてMMAファイターとして対策してきてるなと」

――対戦相手の印象は
「ちょっと極端と言うか、打撃しか出来ない選手だったのが、グラウンドだったりタックルの切り方とか、試合の構成も含めてレベルアップしてきてるなと」

――試合後に声をかけられていました
「声は試合中ずっとかけられてました(笑)『お前のセコンドハイキック打てって言ってるぞ』っつって(笑)『マジで。じゃ打つわ』つって打ったらフゥ~!みたいな感じになって(笑)コイツおもしれーなって。そういうの含めて楽しんでましたね。僕バックチョップ狙ってたんでヒールポジション取ってからちょっと弱めにパウンド打ってたらチューしてきて(笑)面白かったです(笑)」

――試合では全てを出し切れた?
「やっぱりフィニッュしたかったっていうのは思ってるんですけど、それだけ相手も強かったし、3Rやったのはホント久しぶりで、3,4年ぶりで2R終わった後にこんな疲れんだっけてって思ってバテた部分はあったんですけど」

――流れは想定通り?
「そうっすね」

――RIZIN初参戦について
「今までやってたところと違ってすごい華やかですよね。入場式の前に裏に居たんですけど、煽りとかも心の底から盛り上がる感じで、見てるファンの人もこれはテンション上がるなって思いましたね」

――今後の展望、目標
「ファイターやってる以上は強さを求めてやっていくつもりなんで、RIZINの舞台に戦う場所を移しても、世界に『佐々木憂流迦つえーな』って思われる選手になりたいので、それをRIZINで証明してきたいですね」

――今日はレスリングシューズを剥いた意味は
「ちょっとチャレンジなんですけど、試合の映像見てると、みんな選手が滑ってる印象が強くて。シューズ履いてみたらしっくり来たので。今回に関してはグラウンドがキーポイントになると思ってたんで、シューズ着用しました」

――同じ階級の元谷選手とスコッギンス
「最後しか見てないです(笑)スコッギンス負けちゃったんですよね(笑)元谷くん強いですよね。でもこうやって日本人が世界の強豪に勝って、興奮してくれるのは嬉しいですよね、日本人として。まあオファーが来れば誰でもやります。RIZINの舞台なんで、ファンが喜ぶ試合をしたいんで。さっき裏でジャスティンに会ったんですけど、『俺柔術下手だ』っつって(笑)そういうことじゃねぇだろって(笑)」


マネル・ケイプ
――試合を振り返って
「とてもいい試合だったと思います。でも自分は体重が増えてしまった分、腕に重みを感じてしまい、自分の思っていたように試合ができなかった。でもいい試合だったと思います」

――対戦相手について
「試合が始まる前、お互いリング上でアイコンタクトしたら相手はビビってるんじゃないかと思ったが、対戦した後振り返ると、彼はやはりとてもクレバーな選手だと思います。自分の犯したミスをうまく利用したので、賢い選手だと思いました。 残念ながら彼が上回った」

――犯したミスについて
「具体的に言うと、立ち技なら自分が有利だったと思うが、寝技に持ち込まれて自分が疲れてしまった。それで相手が勝ったと思う。それは私のミスだし、そこはそれを利用した彼のストロングポイントだと思う」

――佐々木憂流迦選手は「対策されていた」と語っていましたが、実際に対策はしていましたか
「対戦相手の長所といえば、立ち技から寝技への移行。そこは私は得意ではない部分だった。一度マットに持ち込まれた時点で考えすぎたという部分もある。試合前には対戦相手の寝技を分析したつもりだったが、実際に戦ってみると思ったように行かなかったのが非常に残念だった」

――いい試合だったと思うとおっしゃっていますが、それで判定という結果にも納得しているか
「そうですね。この試合では残念ながら自分の全てを出し切ることはできず、レスリング、キックもうまく行かなかったので、残念ながら自分に負けてしまったという印象がある。この結果は受け止めるしか無いと思っている」

――今後の展望について
「そうですね。来年に向けて色んなプランがあるけど、とりあえず1月はゆっくり休みたいと思います。2018年はたくさんの試合に出て、身体も悲鳴を上げている。怪我治ししたいですね。休息をとってから来年に向けてプランを練っていきたい。もちろんまた日本にも帰って来たいと思っています」

――マネル選手はハイレベルな選手たちと戦ってきました。彼らは本当に優れた選手だし、あなたのキャリアにふさわしい選手だと思いますか
「マッコール選手、憂流迦選手、堀口選手、本当に皆素晴らしい選手だと思いますし、自分も彼らと同じレベル、もしかしたら上かもしれない。その証拠として私はいつもRIZINに出ているし、RIZINは世界一のトーナメントだと思っていますので、それが証拠だと思います。自分の実績だと思います。そして、来年に向けて色んなプランがあるけど、身体が悲鳴を上げているので、ゆっくり休んでから考えて、また色んなことに挑戦したいと思います」

第5試合


 ジャスティンが前に出てプレシャーを掛けていくが、元谷はローで牽制。ジャスティンのハイを避けた元谷がロー連打。ジャスティンが前に出ようとするところを的確に元谷がローで潰していく。ジャスティンはソバットから後ろ回し蹴り。避けた元谷が前に出るもジャスティンはクリンチでロープに押し込む。これは元谷が抜けて一度距離をとる。

 ジャスティンは左ハイから右ミドルで牽制。元谷はワンツーで殴っていき、フロントネックから三角絞め。そのまま元谷がコツコツ殴っていき、ジャスティンがタップアウトした。

<試合後コメント>

ジャスティン・スコッギンス
――試合を振り返って
「非常に良かったです。リラックスも出来ていたし、足も動いていた。ただグラウンドで捕まってしまったね。彼は非常に良いグラップラーだった。そこは反省しなければいけない。RIZINは非常に良いイベントなのでまた呼んでくれたら嬉しいね」

――対戦相手について
「1Rしかなかったから詳しく話すことは出来ないけど、技が自分が予想してたよりも強かったと思う。彼が絡んで来たときにスゴくヤバいと思った。そうした点で元谷選手は強いと思った。また強くなってこの場に戻ってきたいと思うし、次の相手がどうなるかわからないけど、次はもっと良い自分を見せたいと思います」

――RIZINの感想と今後の展望について
「昔のPRIDEみたいで凄かったと思う。プロモーションのレベルが非常に高いと感じる。ただ、残念ながら自分としてはいい試合が出来ていなかったので申し訳ないと思う。自分も3歳から格闘技をやってきた。必ずまたこの舞台に是非ここに戻ってきたい。そのために頑張っていきたいと思っている」

――元谷選手は世界のトップクラスに食い込む選手だと思う?
「そういったことに関してコメントするのは難しい。自分としても格闘技をやってきて、優勢に試合を進められる寝技で負けてしまったりしているので。いい選手だとは思うが、世界のレベルにあるかとかはコメント出来ない。それ以前に、自分としては勝つべき相手に勝てていないのが悔しいところだ」

――最後のフィニッシュの形は予想ができた?
「最初は当然三角締めから入ってきたが、形を変えてきて、自分としてはアレがどういう技だったのか映像を見直さないとわからないけど、グッと余計力が入ってやばいと思いました。その点は彼を褒めたいと思います」

――4連敗になってしまったが、こういった形からどう立ち直っていくか
「私も自分でどう立ち直ればいいのかわからない。すぐ練習に入って続けていくしかない。あとは色んなアドバイスを取り入れていきたいとも思っている。色んな人に『次は勝てるよ』とか言われるが、それでも負けて……というのが続いているので、それでも自分は負け続けたくないという思いで必死に格闘技を続けている。もっともっと強くなっていきたい」

――UFCがライト級から離れていくが、そういったところでRIZINがフライ級でレベルを上げていると言えるが、それについては。また、フライ級という階級はアメリカでは不人気だが、それについては。
「RIZINはフライ級では世界最高レベルにあると思う。色んないい選手が集まってきているので、さらにいい選手が集まってくるという良い循環になっている。マッチメイクもいいものを用意してくれるし、良い選手たちを連れてきているのは素晴らしいと思う。フライ級がつまらないという人もいるが、フライ級、軽量級の選手である自分たちが大きな人たちにも負けない熱い戦いを見せている。もっともっとフライ級の闘いを見せていきたい」

――メインイベントで天心とメイウェザーの試合の勝敗予測、メイウェザーが出場する大会に出ること
「メイウェザーは小さい頃から見ていたので本当にエキサイティングだ。また天心選手も非常にいい選手で、神童と呼ばれているのはまさにそのとおりだと思う。それで、今回はエキシビジョンで良かったかなと思う。お互いに格闘家としてエゴのぶつかり合い、潰しあいにはなって欲しくはなかったから。そういった意味では、いい試合になることを期待したい」

――こうしてRIZINを経験して、次に戦ってみたい相手は
「正直誰と闘いたいかとか、その相手は検討していきたいが、自分としてはこの連敗から脱して次の1勝を上げることに集中していきたい」


元谷友貴
――試合を振り返って
「最初から自分のペースでフィニッシュまで行けたんでよかったと思います」

――対戦相手の印象は
距離遠目でハイキックとかも鋭い感じで、あんまり印象って言うほどの攻防はなかったんで、あんまり」

――フィニッシュに関しては狙い通り?
「まあ寝技に行くことは考えて無くて、結果テイクダウンしてきて、三角の形で入ってたんですけど、そこからスイープしようか極めようか悩んでて、一番あの形がいいかなと思ってアレを選択しました」

――RIZINの大晦日、会場の印象は
「やっぱり人がすごい入ってて盛り上がってたんで嬉しく思います」

――大晦日を振り返って
「今年一年は5試合して、5連勝して、その内4試合しっかり決着できてるんで、すごくいい一年を締められたかなと」

――今後の展望
「来年、自分の技術を少しずつ上げていって強い相手と出来たらなと思っています」

――フィニッシュの洗濯バサミについて、腕を挟む変わった形でした
「練習でたまに使うんですけど、たまーに使います。三角からの腕十字とかスイープとか、いつもあそこから何かを狙う練習はしてたんで、練習通りです」

――UFCで実績のあるスコッギンスを倒したが、その先の目標は
「戦ってみたいレベルというのは、スコッギンスみたいに実績のある選手とやっていきたいです」

――佐々木憂流迦選手の試合は見ましたか
「バックステージとかでちらちら見てました」

――佐々木憂流迦選手と試合が組まれたら闘いたいですか
「組まれたら頑張ります」

――ブラジルで練習した成果は
「ブラジルでフジマール会長に色々50日間一緒に寝泊まりして、気持ちの面であったり、練習も見てもらってたんで、そういう面でしっかり気持ちも作れて出せたんで、成果はあったと思います」

第6試合


 矢地がローで牽制し、ジョニーはミドルを打ち込む。矢地は前に出ようとしたところにジョニーが右ストレートを顔面に叩き込み、後ろに吹っ飛んだ矢地がなんとか倒れこらえるも、ジョニーは前に詰めてテイクダウンを奪う。
 ジョニーはガードポジションも、矢地は腕を掴んで動きをとめる。矢地がこれを離すとスタンドになり、ジョニーが前に出てコーナーに押し込む。
 これを抜けた矢地がミドルを打ち込んでいくが、ジョニーは構わずワンツー。矢地のフェイントに構わずジョニーがパンチを打ち込んでいくが、前に出ようとしたところに矢地がパンチを合わせていく。だがジョニーは組み付いてコーナーに押し込むも、矢地は体勢を切り替えて逃れると、ジャブで牽制しハイキック。ジョニーもハイキックを打ち込み両者ガードしていくと、お互いワンツーで距離を見合っていく。ジョニーが前に出ようとしたところに矢地が顔面にフックを叩き込んでヒットアンドアウェイ。ここで1R終了。

 2R開始前に矢地の右目が腫れているということでドクターチェック。
 試合が再開されると、ジョニーが左右のジャブで前に出ていくが、矢地は下がってローで牽制。矢地がワンツーで前に出るがジョニーはパンチの隙間に自らのストレートをねじ込んでいく。矢地が右ストレートをはなとうとしたところをジョニーがタックルでテイクダウンを奪い、ガードポジションから殴っていくが、矢地は両腕を絡めて動きを止めて三角締めを狙うが、ジョニーは腕を抜いて鉄槌。矢地は再度両腕を締めて動きを止めていくが、ジョニーは一度離して立ち上がると鉄槌。矢地はこれを避けてスタンドへ。

 ローで牽制しあい矢地がミドル。ジョニーが左右のストレート連打で前に出ていくが、矢地はリングを回って距離を取る。ジョニーはボディブローから右ミドルを打ち込み、さらに追撃しようとするが、矢地が避けたところでレフェリーが試合を中断させ矢地のドクターチェックへ。再度右目が確認され、出血が止まらないということでドクターストップとなった。

<試合後コメント>

ジョニー・ケース
――試合を振り返って
「非常にいい試合だったと思う。矢地選手は非常にタフだと思っていたので、周到に準備してきた。試合自体も厳しいものになると予想していたが、でも準備してきた通りの結果になってよかった」

――矢地選手の印象について
「これ以上特になんて行ったらいいかわからないが、素晴らしい選手だと思っている。今後の活躍も祈っている。今日は素晴らしい戦いだったと思っている」

――普段どおりであることが勝利につながった?
「確かにこのまま行ってたら予想通りの結果だったと思う。彼の右フックには非常に気をつけていたし、過去に多くの相手をそれで倒してきたのも知っていた。だから自分から積極的に前に出ることはしなかった。逆に自分は右でペースを作っていった形になり、それが結果的に功を奏したと思う。彼の右を警戒しながら自分の右を当てていくという風にやろうと思っていたので、同じような結果になったと思う」

――RIZIN参戦の感想は
「今までの中でベストだった。33戦戦ってきたが、今回が本当にベストだと思う。日本のファンのみんなも素晴らしくて、サインをしたり一緒に写真を撮ったり、すごく楽しい時間を過ごせましたし、リングの中の闘いも楽しむことが出来ました。自分の夢が実現したようなものと言っても過言ではない。今後もこうした舞台でやっていきたい」

――今後の展望、目標
「ライト級GPのトーナメントが開催されるなら是非出たいし、勝ってチャンピオンになりたいと思っている。また五味選手の大ファンなので、彼がまたリングに戻ってきたら戦ってみたい選手だ」

――UFCで予定したより早く契約が終わってしまったと思うが
「自分としては確かにもっとUFCで出来てたと思うが、契約が終わってしまったのは仕方ない。自分としては今ここで、RIZINで活躍していることも証明していきたいし、RIZINはベラトールとも協力しているし、コールドウェル選手とかも参戦しているし、日本のファンというものは世界でもベストだと思っている。なので、そういったところで全力で応援してくれるファンのいるところで自分の全力で戦っていきたいと思います。どちらかというとUFC、自分のときがそうであったとは言わないが、選手を使い捨てる印象をどうしても持ってしまう。そういったところでは自分としても前向きに戦っていきたいとは思えないし、こういった日本でリスペクトしてくれるところで戦って全力を尽くしていきたい」

――RIZINで戦ってみての印象は
「ルールが違うというのもあるけど、非常に楽しめた。ファンも最高だ。ケージとリングの差も戸惑ったが、対応出来たと思う。ルールとしても、自分もエルボーを使ってみたりとかもしたかったが、防御してきたりしてきたし、キックやストンプの練習もしたが、中々出しきれなかった。自分としてはもっとやっていきたいという気持ちです」

――他団体でも色々と経験しているが、他の選手にRIZINをどう伝えたいか
「ルールの違いもあって、アメリカ人の選手が日本に来ることを怖がっているという面があると思う。実際ルールとしても残酷な技とかも入っていると感じている人も多い。でも自分はそう思わなくて、非常に効率的に試合を終わらせることが出来るという風に思っていますので、そういった点ももっと伝えていければと思っています」

第7試合


 宮田が開幕走り込んで飛び膝蹴りも、アーセンがガードしフロントスープレックス。宮田は下から腕を掴んで動きを止める、三角絞めもアーセンはそのまま担いで立ち上がりバスター。だが宮田は足を離さず三角絞めを続けるが、アーセンは再度そのまま持ち上げてバスター。これで足が離れ、アーセンはガードポジションから鉄槌。宮田は再度三角締めを狙うが、アーセンはサイドポジションも宮田は腕を絡めて改めて三角締めを狙うが、アーセンはやはりそのまま持ち上げてバスターで逃れる。ならばと宮田はアームロックも、アーセンは回転して逃れようとするが宮田は離さず腕を伸ばしていく。アーセンは自らの腕に足を絡めてガードすると、宮田の顔面に膝を打ちこんでいくが、宮田はそれを抜いてV1アームロックを狙うがアーセンは暴れて抜けるとスタンドへ。
 宮田がローで牽制する中1R終了。

 2R、アーセンがリングを回っていくが、宮田が飛び込んでジャブもアーセンはガードし下がっていく。アーセンはワンツーから飛び膝蹴り。これをガードしきれず宮田がひるんだところアーセンがラッシュを仕掛けテイクダウンを奪う。宮田が下から組み付き動きを止めていくが、アーセンは振りほどくと肘を落としていく。立ち上がったアーセンが蹴り上げてマウントをとろうとするが宮田はガードポジションへ。
 アーセンの腕をとっていき、そのままアームロック。アーセンは回転して逃れようとするが、宮田が絞め上げてたまらずアーセンはタップアウトした。

宮田「グレイシーとかKID選手とか強い選手とやってなんか結果出なかったですけど、14年やって、ようやくそこそこのレベルにいったと思います。ほんとにお世辞抜きでアーセン選手すごく強くて、テイクダウンされたしその後力もあるし、ものすごい才能持ってる選手なんでこれから頑張ってもらいたいと思います。それから、今日の試合で引退することになりました。うちの、後輩たちも今の所5人チャンピオンになって、うちに入ってきた後輩たちは全員チャンピオンにしたいと思います。引退試合をこのRIZINの舞台でやらせてもらった、ものすごく感謝しなければいけないと思います。これからは日本の格闘技界後押しできるようにがんばります。ありがとうございました!」

 最後は息子から「今日は試合見れてほんと良かったです。昔から僕のヒーローでずっと見ていて、最後に勝ててほんとによかったです。ありがとう」と花束が渡され、宮田は引退試合を終えた。

<試合後コメント>

宮田和幸
――試合を振り返って
「途中覚えてないんですけど、レスリングが強かったなと思いました」

――覚えてないというのjは
「夢中になってて、試合終わったばかりなんで」

――特にダメージではない?
「はい」

――アーセン選手の印象は
「力がすごくあるというか、レスリング的な力があるので、柔術系の技は全部持ち上げられちゃうし、これから時間はかかると思うんですけど、すごくポテンシャルある選手だと思いました」

――試合展開はほとんど下から制圧している印象でした
「そうですか?1R負けてると思って帰ってきてるんですけど、余裕は全然なかったです」

――フィニッシュはあの形を想定していた?
「そうですね。アームロックが一番得意な技なので、寝技に関しては相当やりこんでいるんで。最初の課題が寝技だったので14年やってますけど、長くかかりましたけど。元々レスラーなんで、トップポジションからしか、総合だったらやってなかったんですけど、練習ではいつも下からやるようようにしてるんで、今回出したいなと。 レスリングは彼強いんで、そこで張り合って、僕も年なんで、結構手をついて肉離れしちゃったりとか多いんです。そういう怪我が多くて、そこはあんまり無理しないで、下になっても出来る自信あるので」

――今日の試合で総合格闘家として完璧な状態が作れた?
「そうですね。やっと楽しくなってきたくらいで辞めるのもったいないですけど、これからものすごく強くなるってことはないので。レスリングもそうですけど、格闘技だと日本は低迷期ですけど、レスリングでは僕がやってた時代よりすごくレベルが上ってて、19歳の世界チャンピオンが出たし、女子はもちろん世界一だし、格闘技もレスリングべースの子たちいっぱいいるんで、その子達が総合格闘技やれる環境に置いたら復活すると思うで、そこに力入れたいです」

――今日勝てたのは全て出し切ったから?
「まあ結果、勝てたんであんまり贅沢言わないように、はい」

――ゴングのときにジャンプしたのは
「あれはやらなきゃダメだなって。昨日榊原さんの話で、ルールミーティングのときに、勝ち負けはアマチュアなんで、プロなんで、意識してやれることはそれくらいかなって。あとは流れになっちゃいましたけど決めてました」

――アーセン選手のが飛んでくる可能性もあった
「アーセン選手が飛んでくると思ってたんで(笑)」

――最後の糸通しはよく使われる技でしょうか
「そうですね。寝技は楽しくてやってますけど、組技は筋トレにもなるし、筋肉を落とさないように、あとは両方筋トレも出来るし強くもなれるし、打撃の方は年齢的に目が悪くなったりとかしたくないので、ちょっと抑えて練習してます」

――今日は敢えて下を選んだ?
「相手が、勝負しなくてわざと下になったとかじゃないですけど、上になれるならなりたいですけど、相手も若くてレスリング強いので、普通に負けたんだと思いますけど、無理しなかったというのもあります」

――改めて14年間を振り返って、MMAとはどんなものだったか
「僕は27までレスリングをやってて、28から総合来たんですけど、あんまりこう真剣勝負に疲れてて、オリンピック選手で転向する人ってみんな、ほとんどの人が2,3年やってやめちゃうと思うんですけど、僕も別に長くやれるか分からなかったんですけど、KID選手と試合してああいう形になったし、アーセン選手も期待されて入って、いきなりキャリアのある強い選手とやってると思うんですけど、それで世間に弱い所見せちゃったので、見返してやりたいなと思って長く続けてこれたんだと思います。なのでアーセン選手も間違いなく強くなると思うんで、いいところだけ見ないで、このまま続けてもらいたいなと思います。これは僕が勝っても負けてもいいたいと思ってたんで」


山本アーセン
――試合直後で疲れてる所申し訳ありませんが……
「疲れてません!」

――試合を振り返って
「試合は、思った以上に、こんなこと言っちゃいけないかもしれないけど、思った以上に『勝てるな』って確信してたっていうか、3Rで決められるかなって思ってたんですけど、宮田さんに寝技で負けて、自分のちょっとしたミスから、あんな技につながったんで、悔しいです」

――展開的には行けると思ってた?
「寝技取られてたんですけど、修正できるなっていう感触はあったんですけど、やっぱり、ホントにちっちゃいミスが大きいミスに変わったって感じですかね」

――どのあたりが
「手を地面においてたことです。グラウンドで。それで全部手をコントロールされて、だからキムラにつながったりとか、全部自分が手ついてパスしようっていう変な考えさえなければ……自分の考えの甘さだと思います。手を置かずに相手のお腹だったり胸だったりで置いてたらあんなことは起こらなかったんですけど、いい経験になりました。もうこれで何戦目かな、6か5試合目ですかね。毎回いい選手と戦わせてもらっていい経験させてもらってて、このミス、この勉強になったことを次に生かせる用頑張りたいと思います。もうホントに悔しくて。疲れてないし、どこも痛くないし、試合やった気にならないし、ただ負けたっていう現実が頭の中でグルグルグルグル回ってる状態です」

――改めて宮田選手の印象は
「いやもう力も強くて、寝技も、頭も切れてたと思います。スゴイ偉大な選手だと思います。引退試合に自分を選んでくれたことをすごく感謝しています」

――ゴング直後の飛び膝について
「自分は正直、結構インターネットとかで『1R膝蹴りお願いします!』って言われてて、『これ分かられてるな』と思ったんで、2Rか3R目で相手の様子を見てゴング直後にやってやろうと思ったんですけど、1R目で相手が、宮田さんが飛んでくるのは大体予想済というか、引退試合なんで派手に終わらせたいだろうなって、全部わかってたとは言い切れないですけど、来る可能性があるからそれだけは気をつけようって。……やらないで終わっちゃうって結構悲しいですね」

――宮本選手の引退試合でもあり、KID選手のメモリアルでもある試合。会場全体の雰囲気含めて感想は
「結果が全てなんで、0点だと思います。自分の中でメモリアルマッチだってのは一回も考えて無くて、もちろんノリさんのためにやったってのもあるんですけど、やるのは自分だし、勝つのも自分だし、負けるのも自分だし、結局自分なんで、メモリアルってのは考えてなかったですね。とりあえず俺が勝ちに行こうと。平成最後だし」

――前日会見のときにいつものところにいらっしゃるだろうという言葉がありました。いらっしゃったと感じていたらどんな言葉をかけられていたと思いますか
「『大丈夫、大丈夫、練習だから。これからもっと練習すれば大丈夫だから』って
言ってると思います。多分本人もすげぇ悔しい思いしてると思います。でもすごい不思議なことで、自分普段緊張とかしてるタイプなんですけど、今回はホントに全く緊張がなくて、ただ自分が勝つイメージしかしてなくて、これはノリさんがすぐ側にいるから安心してるんだなとは感じてました」

――今後の展望と目標は
「とりあえず子供が2月に生まれるんで、まず健康に生まれてくるのを見届けて、バッチバチに練習して、会場を沸かせながら全試合勝っていこうかなと。負けてもちろん悔しいし、結果が全てなんですけど、自分今回思ったのが『いいところで練習してるな』ってのと、自分の居場所はここなのかも知れないなって改めて思えた試合なので宮田さんにもすごく感謝してますし、負けてるのに何回も何回も呼んでくれてるRIZINのみなさんにも感謝したいと思います」

――宮田選手は「見返してやるというモチベーションで強くなる」と言っていましたが、宮田選手からなにかお言葉は
「舞台裏でありがとうございました、お疲れ様でしたっていう挨拶をしに行ったら、『お世辞抜きでアーセン強いから、このままちゃんとやれば本当にいい選手になるから頑張ってね』って言葉をかけられて、ほんとに正直素直な気持ち嬉しかったです。これでモチベーションというか、やってることは正しいんだってことに気づけたんで、負けは負けですけど、自分の中で道がひらけたと言うのもおかしいですけど、道が見えてきたなって。最初は『なんでこんな強い選手ばかりとやんなきゃいけないんだよ』って気持ちだったんですけど、今はもう関係ねぇ誰でも来いよ、その分練習してやっからっていう気持ちです」

――RIZINという大きな舞台ではなく、ディナーショーのような身の丈にあったような対戦相手組まれたらやりたいか
「もちろん、どこでも試合やります。、自分は。でもとりあえずRIZINで結果出したい、出せると思うんで。今回肩の手術して時間がどんどん空いて、すごい考える時間あって、最初は格闘技のビデオとか見れずに恐怖症みたいになってて『どうしよっかな』って考える時間からモチベーションに変わっていって、『俺やっぱり格闘技やりたいわ』って気持ちに変わって。ノリさんのお葬式でも言ったんですけど、本当に今格闘技の楽しさが分かってきたんで、これから見といて下さいっていうのをみんなに見せられるかわからないけど、楽しみにしといて下さい。これから本当に強くなると思うんで自分は」

第8試合


 長野がリングを回りながらジャブで牽制。美憂はじわじわ距離を詰めながらフックを放つと、一気に距離を詰めてパンチをラッシュしコーナーに詰める。長野は腕を前に出して距離を取るが、美憂がワンツーで顔面をとらえるが長野はタックル。だが美憂はこれを切っていき、長野は腕を掴むが美優は反対側の腕で顔面を殴り続けていく。亀になった長野を美憂は容赦なく殴り続けていき、ボディにパンチを散らしていくと長野がボディに組み付いていく。だが長野は何もできず殴られ続けながら1R終了。

 2R、長野がジャブで牽制していき、美憂がストレートで牽制すると長野がタックル。これを切った美憂がボディに膝蹴りを連発していく。長野は下から組み付いていき三角締めを狙う。これは決まりきらずスタンドへ。

 美憂がジャブから一気に距離を詰めてコーナーに押し込むと、ショートレンジでのアッパーから足を刈って倒していくが2R終了。

 3R、美優が走り込んで前蹴りからジャブを避けて的確にカウンターを打ち込んでいく。長野はタックルも美憂は切って顔面に膝。亀になった長野のボディにパンチを連打していき、さらに肘を落としていく。ハーフガードでコツコツと殴っていき、長野は三角絞めを狙うが、きめきれずブレイク。
 美憂はパンチで決めきれずに3R終了となった。

判定3-0で美憂の勝利となった。

<試合後コメント>

山本美憂
――試合を振り返って
「もうちょっと思い切り自分の立ち技を前に出せたらなと。もう半歩でも一歩でも KOフィニッシュが出来てたんじゃないかと後悔してます」

――対戦相手の印象
「対戦相手の印象がどうとかじゃなくて、自分のパンチをいかに当てるかっていう、体力とか、グラウンドになったときに、とてもどんどん極めてくるしつこさというかパワーが来たので、それは本当に必死になって逃げました」

――そうした試合の流れから反省点が生まれた
「そうですね。せっかく前回の試合より手が出せてたのに、遠かったり、1,2で終わってしまっていたので、コンビネーションをしっかり出せたらなと反省中です」

――文句なしの判定勝ちだとおもうが、満足はいっていない?
「終始コントロール出来て、グラウンドでもパンチだったり肘だったりニーを入れられてたんですけど、でも、レフリーストップ行くまで攻められなかったり、KO出来なかったのはちょっと心残りです」

――RIZINの全体について
「毎回RIZINは前回よりもパワフルになっていってるので、毎回楽しみだし、すごく光栄なんですけど、大晦日っていう一番大きなRIZINのイベントに出られるのは嬉しいですね」

――今後の展望、目標は
「2019年、ホントにまた新しくスタートして、アーセンとも話してたんですけど、アーセンもトレーニングキャンプに明け暮れてホントにこれからだから、悔しいのはいいけど、もう底で止まらずに私達もすぐトレーニング始めようねって話してたので、2019年にはもっとパワフルになってリングに帰ってきます」

――アーセン選手のコメントはポジティブなものでしたが、それは美憂さんとの会話があったからでしょうか
「だといいですね(笑)母親らしくいいこと言えてたら良かったんだけど(笑)

――アーセン選手の試合の感想は
「カムバックしたばかりの割には落ち着いて2R目とかも立ち技出してて、すごく試合だったなって。私もすごく勉強になりました。最後のフィニッシュは宮田選手の経験というか、負けて終われないという執念ですか、見たこと無いから……すごく執念を感じましたね」

――今年はKIDさんのこともあり色々あったかと思いますが、今年の総括は
「自分としては、ホントにこの勝ち続けてる姿を見てるKIDを見たかったんです。KIDは私のことをずっと見てるからいいんですけど、私のことを見てるKIDを私が見れないのはすごく残念ですけど、ないものねだりだから……。ホントにいつもそばにいるのは感じます」

――連勝が続いていて、ずっと向上しているが、この先の未来と目標は
「答えは正直わからない。毎日練習して強くなり続ける。そして勝ち続ける。それだけです」


長野美香
――試合を振り返っていかがですか
「入場のときはお客さんの顔を見て楽しくられたんですけど、リングに上ってガチガチになって怖いという気持ちが出てうまく動けませんでした」

――山本美憂選手の印象は
「フィジカルも強いですし、バランスもいいし全体的にうまいなあって、手も足も出ませんでした」

――山本美憂選手は「グラウンドになったときにパワーも有り苦戦した」と言っていました
「下からの攻撃をなんとか返すまでに持っていくのがうまく出来なかったので、パワーも有って、敵いませんでした」

――初参戦のRIZINについて
「このように大晦日の日に出させてもらってすごく、佐伯さんや榊原さんに感謝の気持ちがあるんですけど、出られたことに関してはいい経験と言うか、楽しかったです」

――今後の展望や目標は
「今回の試合をバネにして、来年も一つ一つ試合をしていきたいと思います」

第9試合


 ダロンが左右のジャブからミドルのラッシュ。ダミアンはガードし、ダロンが再度左右のジャブで前に出るとダミアンは体勢を低くしタックル。倒れないと見るやこれを離してダミアンはハイキックもダロンは距離を取る。

 ダミアンがフックもダロンはバックブロー。ぐらついたダミアンをダロンはコーナーに追い詰め飛び膝から組み付いてゼロ距離バックブロー。ガードしたダミアンにダロンはローを打ち込んで距離を取り、ワンツーボディから前に出ようとするがダミアンはローを打ち込みダロンはスリップ。
 ダロンがローで足を刈って倒し、顔面にローから組み付くと、顔面に膝を打ち込むがダミアンは回転してスタンドへ。

 ダロンが右ボディに右ストレートを打ち込みロー。ダロンがバックブローからパンチを打ち下ろすが、ダミアンはガードしワンツー。だがダロンは左右のジャブでカウンターを打ち込むと、ダミアンはガードを上げて肘からミドルもダロンは避けてバックブローから右ストレート。これはダミアンはガード。
 ダロンが突っ込んだところにダミアンがギロチンチョーク。これでダロンがタップアウトした。

ダミアン「日本の皆さんありがとう!まずはこの素晴らしいリングでRIZINの舞台で戦う機会を与えてくれたすべての人達に感謝します。とにかく勝利を一緒に喜んでくれれば、一生を皆さんに刻んでもらって、これからもっと大きな勝利をみなさんに見せたいと思う。ともに歩んでください!」

<試合後コメント>

ダミアン・ブラウン
――試合を振り返って
「ダロンは非常にタフな選手でした。色んな技も繰り出してきたけど、よく対応できたと思います。裏拳やスピニングエルボーなどやってきたが、サブミッションで勝てた」

――狙い通りに進んで勝てたということでしょうか
「フィニッシュは計画通りだったけど、パンチを受けすぎたというのは予想とは違った。最終的に予想通り勝ててよかった」

――ダロン選手と戦ってみた印象は
「ダロンはとてもいい人だと思う。今週も自分に対して敬意を払っtくれたし、試合後も敬意を払ってくれた。格闘技の世界では相手を敬うということは大切なことなので、彼は素晴らしい人間だと思います」

――RIZIN初参戦の感想は
「日本はすごく大好きです。今回はすごく短い期間となったが、RIZINはすごく良い すぐ戻ってきたいと思う」

――ダロン選手はRIZINでお客さんが喜ぶ勝ち方をしてすごく人気がある。そこに続きたいか、取って代わりたいか
「取って代わると言うより、自分の地位を作っていきたい。自分が日本の滞在中色んなリスペクトを表してくれたし 確立している選手 自分としては、自分の地位を築いていきたいと考えている」

――今後のRIZINへの参戦への意欲も含めた展望や目標を
「34歳にもなったし、このままRIZINで続けていきたい。今回チャンスも貰って 年末大晦日という大きなイベントに参加できたこと これからも生かしていきたい」

――ダロンのテイクダウンにあえてそれを切らずにギロチンを狙いに行った
「彼がテイクダウンしてくるとは思っていなかった。彼はストライカーというイメージが合った。彼のビデオなどを見て 彼 やり返した場合にテイクダウンしてくるというのはある程度予測していた。アゴを引いて頭が下がるということは分かっていたので、一番得意なギロチンで決めることが出来ました」

――オーストラリアは夜中だが、オーストラリアで見ているファンへのメッセージは
「このRIZINでの活躍を見てくれている人たち、そしてお金を払って見に来てくれている人たち、オーストラリアで夜中に見てくれている人たちに本当に感謝しています」

――以前 選手とやってみたいと言っていたが
「過去そういった名前を上げていたかも知れないが、自分としてはこれから予定されているGP リスペクトを持って戦える選手と闘いたいと思っています」


ダロン・クルックシャンク
――試合を振り返って
「非常にタフな試合で、負けてしまって残念だ。馬鹿な判断をしてしまって、それまで有利だったのに負けてしまって残念だ」

――相手選手への印象は
「非常にタフな選手です。動き自体はゆっくりなので動きは見えていたが輝力もあるので、それに尽きると思う」

――相手は立ち技の中で打撃で不利なので対策をしていたと話しています
「正直な所、彼の打撃は殆ど当たっていないと思うので、残り1分という声が聞こえて、彼をテイクダウンして上に乗って試合を決めようとした。彼が勝ったと言うより自分に負けてしまった」

――RIZINの舞台に帰ってきた感想は
「毎回毎回観客の反応もすごく良くなって、大会としても良くなっていると思う。私についても歓声が増えているので、2019年も戻ってきたい」

――今後の展望、目標
「多分、自分の階級でトーナメントが開催されると思っているので、それに参加できたらなと思っている。それ以外についてはまだわからない」

第10試合


 ギャビが組み付こうとするがバーバラが距離を取る。ギャビが左右のストレートからフック連打。バーバラは下がってダメージを減らしていく。ギャビが左右のパンチで前に出てコーナーに押し込むと、バーバラは組み付いていくがギャビが距離を取る。
 ギャビが組み付いてロープに押し込み膝。そのまま振り回してテイクダウンを奪い、鉄槌を落としながらV1アームロック。これはすぐに抜けるが、再度V1アームロックでバーバラからギブアップを奪った。

 試合後神取忍がリングに乱入。
神取「逃げんなやれよ!みんな見たいだろ!やれよ!今やってやるよ逃げてんじゃねーよ!今やってやる!(とめる遠藤美月と井上貴子に)どけよお前!」
ギャビ「尊敬してます。神取選手は私は尊敬している。心から尊敬しています。私は戦う用意はあります」
神取「いつでもやってやる!」
ギャビ「もう誰からも逃げません。だれでも向かってきてください。ギャビ・ガルシアは戻ってきました。誰でもいつでも戦います。日本の皆さん今も言いましたけど、リングにあげてもらって戦うことみんな望んでいます。対戦相手のバーバラはいい試合をしてくれて感謝しています。ヘビー級のベルトを、女子のヘビー級のベルトをお願いします!」

<試合後コメント>

ギャビ・ガルシア
――試合を振り返って
「トレーニングチームと一緒に彼女の戦いをじっくり観察していました。彼女と私には身長差さがあるのでそれを有利に使いたかった。彼女のクロスは得意技なので鋭く視察していた。そこには注意を払った。私が得意なのは右なので、それを先に食らわせてやりたかったというのがありました。それはうまくいったと思います。最初のコンタクトでその技が出せたのは良かったとも居ます。最終的にはマットで柔術に持ち込めたのは良かったと思います。KO勝ちをしたかったんですけど、とにかく私のパワーを彼女は感じたと思っています」

――フィニッシュに関しては狙い通り?
「狙い通りだったと言えると思います。私は柔術をやり始めて27年なんですけど、試合中に彼女との距離が縮まったときにに、もしかしたらこのまま立ったままの試合展開に持ち込めて、もう少しやってみたいとそういう考えが頭によぎりましたけど、彼女はキックボクシングのチャンピオンで、立ったままでのファイトは彼女の得意技。だから、それを考えたときに必要のないリスクは侵さなくていいのかなと思い直しました。特に私の最初のパンチで彼女はそれを非常に脅威に感じたと思うので、私の得意である柔術で締めくくってもいいのではないかと。マットでの試合展開にしてもいいのではないかと思いました。最初の試合展開もよし、締めくくり方もよし、今日は私にとって幸せな日になりました。感無量です」

――立ち技が得意な相手に対して、立ち技で対抗したいという気持ちはあったということでしょうか
「立ち技でやりたかったというのはあたってると思います。ちなみにRIZINの方も運営側から今回のファイトはキックボクシングに特化したルールにしたらどうだという話もあって、新しいチャレンジについてはオープンなつもりだったが、今回はMMAで行こうと合意していたので、こういう試合になりました。とはいえ、彼女からすれば立ち技のほうが得意だったにもかかわらず、私のほうが試合的には有利ではなかった。技も色んなダメージを加えましたし、いいのではないかと思います。ちなみに、今回の勝利をここにいる私のコーチに捧げたいと思っていまして、彼は私のMMAとの向き合い方を変えてくれた人なんですね。私にじっくりと改めてMMAと向き合えばいいのか、そして私に自信を与えてくれた人です。なので、今回の勝利は彼に捧げたいと思っています。そういう意味では、ここにいる新生・ギャビっていうのは中々に手強いと思いますし、簡単には倒れないと思います。バーバラというのは私にとってもキックボクシングのチャンピオンなので、私にとって大きな大きな挑戦でしたが、それをクリアできたのは素直に嬉しいです」

――キックボクシングルールでのオファーがあったという話について
「そういうオファーもありました。皆さんも御存知のように、私は柔術一筋でやってきたので、MMAは大きなチャレンジでした。私はまだ完璧な人間ではないですし、私はまだ発展途上にいると思います。もちろん私はキックボクシングルールでのオファーが来れば、もちろん私はそれを喜んで受けて立ちたいと思いますが、今回はMMAルールでのトレーニングを長い間重ねてきたので、今回はMMAルールで行こうとチームと極めました。ただ、最終的に私が言いたいのは、ファイターである以上、新しいチャレンジを恐れてはいけないということなんです。私もそういう心構えでいるので、もちろん、もっとMMAに特化した試合であれ、キックボクシングであれ、そういうオファーがあれば私はそういうオープンな心構えで受けて立ちたいと思います」

――久しぶりの日本、久しぶりのRIZINの感想
「これまで何度かインタビューで答えたことがあるが、私は子供の頃からPRIDEを見て育った世代です。子供心にPRIDEに舞台を見て私には無理だなと思ったことが何度もありました。だからこのさいたまスーパーアリーナで戦うことは大きな大きな夢を叶えたのと同時に、何度も戦っているけど未だに鳥肌が立つ。それくらいスペシャルな場所。去年は、個人的に色んなトラブルがあった年で、今年こそはという気持ちで新たに色んなトレーニングに取り組んできました。中国でもいい成績を収めたが、とにかく日本できちんと戦って、勝利でしめくくりたいと願っていました。私はブラジル人ですが、魂は紛れもなく日本人だと思っています。さいたまスーパーアリーナで戦うという経験は、ファイターであるなら誰もが夢見ることだと思っていて、あの花道を歩いて、日本のファンの声援を受ける……言葉にならない気持ちになります。ここはほんとにスーパースターになれる所。そして日本のファンは、選手・ファイターをすごくリスペクトしてくれる。これは非常に稀なことで、例えばマーシャルアーツが根底にあるファイターだと、リスペクトすることに非常に注意を払うが、ただ単にMMA出身のファイターにはそれがないんですね。外国ではMMAが主流になっているので、マーシャルアーツの根底にある武士道、リスペクトというのがだんだん失われつつある。だが、日本に帰ってくると『リスペクトとはこういうものなんだ』と実感出来るところだと思っています。ここで戦うのは夢で、今夜は私の人生で最高の日だと思っています。日本で勝つというのは最高です」

――今後の展望、目標は
「RIZINはハッキリ言って私に日本だけではなく、色んなものを間接的、直接的なものを与えてくれた。色んなドアを開けてくれたのがRIZINだと思っています。今年は他の団体や、ファイト以外の仕事のオファーも私は受けたが、個人的な気持ちとしては、個人的な気持ちとしては日本でベストなパフォーマンスを出せるような、そういう試合をやりたいと思っています。今回の試合では、目標体重を1kg下回って挑むことが出来た。本当にそういう意味で今回の勝利は、皆さんが思う以上に特別なもの。アメリカでトレーニングを始めて3年、私は祖国には帰っていない。今回3年ぶりに帰って家族に会って、またアメリカでトレーニングを再開します。また、榊原会長からオファーが来るのを待っているのですが、私が一番待ち望んでいるのは、女子ヘビー級のチャンピオンベルトがどうしてもほしいと思っていて、そのための試合をどんどんセッティングしてくれることを望みます」

――神取忍選手のアピールについて
「まず最初に、神取忍選手のことはアスリートとしてリスペクトしています。これはハッキリと申し上げます。去年、確かに対戦は流れてしまって、神取忍選手もフラストレーションを抱えていることは容易に想像がつきます。私は対戦相手を選びません。誰とでも、やれと言われたら私はやります。でも神取選手に限って言えば、彼女と対戦する予定のときに彼女が負傷し、代理を送ってよこし、私はその相手をKOで下しました。そしてまた今回神取さんがやりたいと言っているわけですね。私は全然問題ないんですけど、私とやるならそれ相応の覚悟が必要だと思っています。やれと言われたら誰とでもやりますけど、私が思うのは、『やりたいやりたい』という人はいくらでもいるんですけど、最後のホントの本番間近になると尻尾を巻いて逃げる人が結構いると思っています。なので、チャレンジすることは結構簡単かもしれないけど、リングに上って対戦するというのはまた違う話。私はいつでもどこでも誰とでもやります。神取選手についても全く同じです」

バーバラ・ネポムセーノ
――試合を振り返って
「勝つことが出来なかったのは残念ですが、初めてこうした規模の大会に参戦できて非常に嬉しく思いますし、誇りに思います。RIZINは本当にレベルの高い闘いで、優れた選手がたくさん出ています。その選手たちと同じ場にいるというのは大きな夢が叶った気持ちです。ただ、試合に勝てなかったことは残念でした」

――ギャビ・ガルシア選手の印象は
「ギャビ・ガルシア選手については、自分の試合前と後の印象はあまり変わっていないです。私は彼女を選手として、ファイターとしてリスペクトしています。前はネット上でいろいろあったので、彼女について疑問を持った部分もあったが彼女と戦ってみたらとても素晴らしい選手だった。大きいしパワフルな選手で負けてしまいましたが、自分にとって大切は経験になりました。初参戦は残念な結果になりましたが、また機会があったらRIZINで闘いたいと思います。対戦してくれたギャビ選手に感謝の言葉を述べたいと思います」

――RIZIN側でキックボクシングルールで行われる可能性があったと聞くが、そのルールで再戦をしたいと思うか
「RIZINが極めたキックボクシングのルールでだったら、バックボーンがキックボクシングなので好都合かもしれません。RIZINが決めたルールなら、ギャビ選手でも他の選手でも喜んで私は闘います」

――試合後、リング上でギャビ選手と話していましたが、どのような話をしていましたか
「試合後、私は彼女の改めてお礼を言いました。彼女のおかげで私は初めて日本に来ることが出来ましたし、初めてRIZINに参戦できました。これはすべて、私の挑戦を受けてくれたギャビ選手のおかげと思っています。ネットではいろいろざわついていたが、ファンもやはり彼女のSNSのプロフィールで私のファンが彼女の悪口を書いたり、結構炎上していたが、はじめからそうした誤解が生じていたことを残念だと思っていました。私は彼女に対して悪意は抱いていませんでした。ですから、試合が終わってからハッキリ私から伝えたかったのです。それを伝えることが出来ましたので、ここで終わりにしたいと私は思っていますので、ここで落ち着くと信じています。そして彼女は改めて凄い選手だと感じています」

第11試合


 ブランドンがタックルから亀になったイリーにバックからパンチを連打。さらに回転させてサイドポジションから鉄槌。
 そのままフロントチョークで絞め上げていく。これを離すと鉄槌を打ち込んでいこうとするが、亀になったイリーにバックチョークを狙うが、立ち上がったイリーがフックを打ち込むと、そのままブランドンがエプロンに落下し足がロープに絡んでしまう。

 再開し、イリーがタックルからコーナーに押し込み、ロープ際となるがロープの間からブランドンが落下。腰を強く打ち付けて場外で苦しむ。イリーにイエローカード。

 イリーはタックルも、再度ブランドンが突き飛ばして場外に落ちそうになる。

 イリーがフックから組み付いていくが、そのまま場外に逃げようとしたブランドンが鉄槌連打からスリーパー。イリーは逃れて鉄槌連打から、うつ伏せになったブランドンの左右から顔面に鉄槌連打。これでレフェリーが試合を止めた。

イリー「この試合を見てくれて支えてくれてありがとう!侍の国日本で戦う事ができて嬉しいです。武士道の心をインスピレーションもらって戦いました。チェコ共和国から来ています。1番いいパフォーマンス、最高のパフォーマンスを見せたいと思って見せられたと思います。本当に対戦相手もいい選手でしたが挑戦を続けてライトヘビー級の頂上までたどり着きたいと思います。これは私の夢です。ミルコ・クロコップ選手、どなたでもかまいません。タイトルマッチでタイトルを取りたいと思います。長く喋りすぎました。皆さん勝利を祝福してください」

<試合後コメント>

イリー・プロハースカ
――試合を振り返って
「皆さんこんにちは。今は反省点が多いです。うまく相手をキャッチする動きが必要だったと思う。なにしろ、必要のないテイクダウンを取られたりしたことを反省している。非常に厳しい状況に追い込まれました。いつもフルの力でやるというのが私の信条だが、やはりあまりにも戦術を意識しすぎて、もっといい動き、パフォーマンスを見せたかったと思う」

――対戦相手の印象は
「とても強い選手でした。やはりハードな選手で、強いプレッシャーを掛けてきました。ただ、かなりハードとハードなぶつかり合いで、いわゆる肉体的なぶつかり合いで彼はリングの外に落ちたが、あの行為は残念だと思う。特に私はどんな試合でも勝利を目標に戦ってきたからだ。そのような闘いのスタイルが私にモチベーションを与え、全力で戦っていくというのが私のスタイルなんだ。これは今私のモチベーションの話だ。これは自分の人生をかけて戦っていくという動機がある」

――危ない場面もあったが、その時を振り返って
「2回危ない場面があったが、最初はあの状態で相手はしっかりプレッシャーをかけてきたが、あの状態ならなんとか逃れる術は持っていた。あの状態は何度か経験しているので、状況を好転させる技は持っていた」

――サブミッションを取った時、空いてが疲れていたのは分かっていたか
「大体わかっていた。相手はフルパワーで仕掛けてきたので、冷静に見られたし、まとうという気持ちで自分からしかけるというか、勝負のタイミングを伺っていた。その勝機で自分のパワーをテクニックをすべて注ぎ込んで勝負を決めようと思っていた」

――リング外に出ようとしていた時があったが、完全に出たときに戻るのに時間がかかっていた
「私から彼に呼びかけたが、誰が見ても底まで時間がかかるような状況でもないし、そこまでのダメージも与えていないので、彼は自分の息を整えるために時間稼ぎをしていたのは明白だった。だから私は彼に言いました」

――今後の展望や目標は
「まず私は自分の戦いをもっと完璧に、技術面でも時間の面でも完璧にしたいと思います。やはり来年の目標はRIZINの中でタイトルを取りたい。それが私のモチベーションにもなっています」


ブランドン・ホールジー
――試合を振り返って
「ゲームプランを持って試合に入っていったが、序盤で親指を骨折してモノがつかめなくなってしまい、思うように行かなくなってしまった」

――対戦相手の印象は
「非常にタフな選手だった。相手に敬意を払う選手で、今日はより良い選手がかったということだ」

――試合中の怪我の影響は
「チョークを入れたこともあったが、親指を骨折して力が入らず、しかたなく離さざるを得なかった。完全に決めきることが出来なかった」

――初参戦のRIZINの感想は
「最高の環境の中で戦えた試合の一つだ。日本のファンは素晴らしいし、またこのような声援の中で戦えたらいいと思う」

――今後の展望や目標
「また戻ってこられたらいいと思う。今度は重量をヘビー級まで上げて、そうした方が自分には良いと思うし、うまく戦えると思う。4月頃に良い大会があれば日本のファンにまた元気な姿を見せたいと思います」

第12試合


 浜崎がローからミドルで牽制。浅倉は前蹴りで距離を開け、前に出るとハイで牽制。浜崎がワンツーで前に出るが浅倉が下がって距離を取る。浜崎がローからワンツーで前に出るが、浅倉はジャブで牽制。これで指が目に入ったとのことで、浜崎の回復を待つためタイムストップ。

 再開し、浅倉がワンツーも浜崎がワンツーのラッシュから組み付いていきテイクダウンを奪う。すぐに浅倉が立ち上がり前蹴りで距離を取る。
 浅倉は前に出ようとする浜崎にハイからローで牽制。さらに前に出ようとする浜崎にフックを打っていくが、打ち終わりに浜崎がワンツーラッシュで前に出て顔面を捉えていく。浅倉はハイで一度牽制し距離をとるが、やはり浜崎は打ち終わりに顔面を捉えてジャブを打っていく。
 浅倉が前に出ようとすると浜崎のミドルが捕らえ、再度前に出ようとするとジャブが顔面をとらえる。
 浅倉がワンツーミドルも浜崎はキャッチ。これを離すと右フックが顔面を捉え、浅倉はじわじわ下がっていくが、前に出るとハイ。浜崎はガードしてワンツーの右フック。だが浅倉もワンツーを入れていくが、浜崎は右ジャブ。お互いローで牽制から浅倉はワンツーで前に出るも、浜崎は避けてワンツー。だが浅倉がタックルから後ろをとりパンチを打って行くが、その腕を浜崎がキャッチしアームロックを狙うが浅倉は回転して逃れて距離をとる。
 浅倉は左右のローで牽制し、ミドルを打ち込むも浜崎はガードし自分の距離を守る。ここで1R終了。

 2R、浅倉のワンツーに浜崎がミドルを合わせて振り回しテイクダウンを狙うが浅倉はすぐに立ち上がり距離を取る。浅倉がローで牽制しようとするも浜崎のジャブが顔面を捉える。
 浜崎のハイが浅く捕らえ、浅倉がワンツーも浜崎はスウェー。浅倉が前に出るも浜崎はジャブでカットし、再度前に出ようとする浅倉をパンチで散らして中に入れさせない。
 浅倉がハイも、打ちち終わりに浜崎がワンツー。浅倉がタックルで組み付くも、浜崎は倒れずコーナーを背にする。浜崎がそのまま覆いかぶさるように倒れてサイドポジション。浜崎はアームロックを狙い、立ち上がった浅倉の腕をとって腕ひしぎにいこうとするが浅倉はクラッチを切らずに耐えるが、これが伸ばされると回転して逃れる。だが浜崎は腕を伸ばし、これで浅倉はタップアウトした」

浜崎「(ベルトの感想を)思ったより重かったですベルトが(3戦目にして頂点ですが浅倉の印象は)そうですねあの、寝技の展開にならずにお互い寝技が得意なのでこうなったと思うんですけど、打撃もやっぱり強かったですね(最後は一本でした)得意な形で一本とれたので良かったかなと思います(初代女王です。今後は)そうですね、初代チャンピオンということでしっかり一試合一試合勝っていきたいと思います」

<試合後コメント>

浜崎朱加
――試合を振り返って
「思ったような展開じゃなかったと言うか、ずっと打撃の展開で、私もボクシングずっと練習してきたので試したいこともあったので、試せてよかったな」

――思っていなかった展開とは
「すぐタックル来ると思ったんです。私もどちらかと言うと寝技が得意なので、あちらも打ち合ってきたのかなと」

――実際に戦ってみて印象はどう変わった
「練習もあんまりしたことなかったんですけど、前よりはすごく強くなってるなと」

――最終的には腕十字でしたが、狙っていた?
「いや、狙える所があればいきたいなとは思ってましたけど、特にこれで決めようとは考えてなかったです」

――決められるなら打撃でもなんでも良かった?
「はい」

――浅倉選手がタックルに来なかったのは意外だった?
「そうですね。あんま覚えてないですけど……関節が多分スゴイ柔らかいのが分かってたんで中々極まらないかなと思ったんですけど、極まって良かったです」

――大晦日に大観衆の中というこの環境での試合はプラスになったか
「大晦日のさいたまスーパーアリーナって特別な場所だと思うんで、この大観衆の中で試合ができたのはホント一生の思い出ですね」

――序盤のサミングは、指がこすった?ガッツリ入った?
「ちょっと痛かったので、そうなんだと思います。ぼやけて、まあガッツリ入ったわけではないんですけど」

――今後の目標
「ベルト獲ったからにはしっかり防衛していきたいと思います」

――ご自身の中で、勝敗を分けたと思う点は
「ボクシング練習してきたことで打撃にも自信がついて、打撃を打ちながら寝技に行けたのが良かったなと」

――若い世代に勝って、まだまだ負けないぞという意識はあるか
「若い子たちもどんどん格闘技初めていってくれてるんで、その世代の人達にも負けないという意識は持っています」

――戦前から浅倉選手が若さから伸びしろがあるという物言いは思うところがあった?
「全然、私もそう思ってるので。私も柔道やってて20代って伸びた時期があったので、もちろんその気持はありますね。伸びしろは若いうちのほうがあるって思いますし」

――9割勝てると言われている中での試合は
「いや、全然。むしろ忘れてて(笑)全然聞いてなかったです」

――試合時間までの時間は何をしていましたか
「21:45って知らなくてしっかり息上げしちゃって、『二時間待つよ』って言われたので一旦寝ました(笑)」

――そうなってもあまりジタバタせず落ち着いていた?
「はい。あまり気にせずに出来ました」

――初代王者おめでとうございます。世界中でこの階級の王座はここだけなので挑戦者が多数来ると思いますが、受け止めれますか
「よく受け止めてます。インビクタでもチャンピオンになってどんどん強いチャレンジャーが来たので、RIZINでもしっかりチャンピオンになったので、世界中からどんどん挑戦してくれたら嬉しいです」

――次期挑戦者について予想は
「今のところ無いですけど、準備された相手と誰とでもやる準備はできています」

――Road FCで二度戦っているハム・ソヒなどは
「そうですね、ハムちゃんとも二回やってますけど、今ロードのチャンピオンということで、面白いと思います」


浅倉カンナ
――試合を振り返って
「そうですね、ほんとに浜崎さんが強くて、打撃も寝技も敵わなかったなって」

――実際に戦った印象は
「試合前から強いことは分かってたんですけど、改めて世界のレベルの強さを実感しました」

――浜崎選手としては予想した流れればなかった
「打撃をちょっとやってみたんですけど、打撃の部分も押されてたし、寝技も気をつけていたのにやられちゃって、レベルの差を少し感じたかなと」

――RIZINで王座戦を行ったことについて
「正直ホントにベルト取りたかったんで悔しいんですけど、また目標が出来たんで、また頑張りたいです」

――目標とは
「ベルト逃してしまったので、浜崎さんにはベルト守ってもらって、リベンジしてベルト取りたいと思います」

――タックルは入らなかったのか、入れなかったのか
「一回入ったんですけど、そこで手を取られそうになって怖くなっちゃったので」

第13試合


 コールドウェルの周りを堀口が周り、飛び込もうとするがコールドウェルが飛び膝で牽制。堀口のワンツーを交わしてうコールドウェルがタックルで組み付くが、堀口が場外に落ちそうになるがこれは一度ロープ内に戻して再開。コールドウェルが潰して顔面を殴っていき、そのまま腕をとっていき、堀口が抜けられないように足も絡めていく。そのままアームロックのまま振り回していき、ロープを超えて上半身を反っていくが、これはリング内に戻り堀口が腕を抜く。
 コールドウェルがハーフガードから堀口の起き上がりざまに飛び蹴りも堀口はぎりぎり避けてスタンドへ。

 コールドウェルが堀口のローを軽々交わし、コールドウェルがハイで牽制するが打ち終わりに堀口が飛び込んでロー。コールドウェルはミドルを打ち込み、堀口も左ストレートもコールドウェルは下がって避ける。
 コールドウェルが前蹴りでコールドウェルを吹っ飛ばすが、立ち上がったコールドウェルはジャンプして飛び膝をして効いてないとアピール。コールドウェルはタックルも、後ろに避けた堀口がロープを超えて場外に落ちそうになる。こえはリングに戻り向き合ったところで1R終了。

 2R、コールドウェルが飛び込んでタックルで倒し、立ち上がろうとする堀口に膝。そのままコールドウェルはパンチから足を刈って倒し、亀になった堀口のバックをとったコールドウェルが、回転して逃れようとする堀口の顔面を殴っていく。堀口も顔面を殴り逃れようとするが、コールドウェルは組み付いて離さない。これを離して堀口がスタンドに戻したところで2R終了。

 3R、堀口がミドルからコールドウェルはハイで牽制。タックルを狙うも堀口は下がって距離を取る。堀内がワンツーボディでロープに押し込み、コールドウェルのタックルにパンチを合わせて顔面を捉えるが、コールドウェルはとまらずテイクダウンを奪う。
 だが堀口はそのまま腕を差し込みフロントチョークで捕らえ、タップアウトを奪った。
 
堀口「(タイトルマッチで看板も背負ってました)そうですね、まあ日本で戦ってるのに負けるわけにはいかないんで!日本人負けられないでしょ!だからしっかりベルトとれてちょっと嬉しいっす(ますますその首を狙って選手たちが狙ってきます)そうですね、来年しっかりと格闘技をもっともっと盛り上げていくんで皆さん会場に来てください。お願いします!」

<試合後コメント>

堀口恭司
――試合を振り返って
「相手がすごくでかくて力も感じる試合でしたね」

――印象
「プラン通りに戦えたかなと思っています」

――ダリオン選手は「今回はリングでの戦いということで経験の差が出た。ケージで迎え撃ちたい」と話していました
「そうですね、向こうのベラトールのチャンピオンが日本に乗り込んできてくれたので、自分もしっかりとお礼ではないですけど、行ってリマッチしたいなと思っています」

――チャンピオンになり、全体を振り返った感想は
「RIZINのベルト、日本のベルトなのに海外に持っていかれるのは自分的に納得行かないんで、自分的に取れてよかったと思います」

――ベラトールに乗り込むということは向こうののベルトをとりたいということでしょうか
「もちろんです」

――今後の展望について
「日本の格闘技っていうのを、昔のPRIDE時代じゃないですけど、楽しいんだぞっていうのを広く伝えていきたいと思います」

――久しぶりに会場が超満員の会場が総立ちになる光景が見られました。このムーブメントきっかけになった試合となることを期待したい
「自分の試合がきっかけになってくれたら嬉しいです。総立ちになったのは見てなかったんですけど(笑)ありがたいです。まだまだこれからですね」

――フィニッシュについて ギロチンは3Rで出したのはプランにあったか
「ありましたね、自分の中では。コールドウェルが一回負けてるのがギロチンチョークなんですよ。チャンスが有れば合えるなと思ったんですけど、レスラーの癖かわからないんでですけど、いい位置にあったんでやりました。コーチ陣はあんまやるなって言ったんですよ、下になるからリスクあるんで。でも自分は練習でずっと繰り返してて手応えあったんでここで行くしか無いと思ってやりました」

――2Rまでの判定について
「自分の中ではテイクダウン取られてるし、コントロールされてるから負けてるだろうっていう判断だったんです。セコンドは落ち着かせるためか1R取って、2Rは取られてる、3Rで取ればいいって言ってたんでですけど、自分は決めなきゃダメだなと思ったんで、行きました」

――メインの那須川天心vsメイウェザー戦、もし見てたら感想を
「体重差が出た試合だなと思いましたね。やっぱり10kgっていう差はでかいと思いました」

――2Rまでの展開で、あれくらい組まれて下になるもの想定内?
「やっぱり向こうはレスリングで、リーチもあるし、ほんとに想定内ですね」

――理想ならスタンドで行きたかった?
「そうですね。本当ならもっと自分のスタンド生かしてって感じだったんですけど、相手もあることなんで、自分の中では寝かせられるなと思ったんで」

――ダリオン選手がベラトールで再戦を望んでいたが、この後のスケジュールはどう考えているか
「すぐに練習は再開します。アメリカに行っちゃうとどうしても自分の得意な空手が出来ないので、こっちにいる間に空手の練習をしたいと思います」

――最後、ジムのみんなと二瓶先生の写真がリングに上がりました
「前回の那須川天心戦でいいところ見せられなかったので、KIDさん、二瓶さんにしっかりこれで見てくれたら安心というか、『しっかりやりましたよ』という報告が出来たかなと思います」


ダリオン・コールドウェル
――試合を振り返って
「堀口選手は非常に良いゲームプランを持って試合に臨んでそれを実行していた」

――2R目までは優勢だったと思いますか?
「実際はよく分かっていなかった。セコンドのにも聞いたがかなり接戦で、第3Rも前に出る判断をしたが結果的に残念な結果に終わってしまった」

――堀口の印象は変わったか
「非常に素晴らしいファイターだと思います、敬意を持って戦ってくれました。私が戦った中でも偉大なファイターだと思います。今度彼がアメリカに来てケージの中で私と戦ってほしいと思っています」

――ケージで迎え撃つ機会があればということですが、RIZINのリングでの闘いは難しいものだったのでしょうか
「自分としては、リングというよりグラウンドを得意としていてケージを広く使ってのグラウンドで闘いたい。契約から6週間ほどしか無くて、短い期間での準備になり、経験の差が出てしまった」

――またRIZINのリングに立ちたいと思う?
「今でも自分はバンタム級で一番強いと思っているしもし今後RIZINで戦う機会があるなら自分は戻ってくる。堀口選手にはアメリカに来てもらって闘いたいと思っている。今回は経験の差が出てしまった。短い準備期間の問題もあった。今日は彼の日だったと言うことだ」

――RIZINの興行の印象は
「想像以上のものでした。自分の中の最高の経験の一つになりました。日本のファンも素晴らしかったし、また戻ってきたいと思う」

――新年の抱負は
「自分の目標は、堀口選手にベラトールのリングに来て戦ってもらうことが夢です。私は先程言ったようにバンタム級では一番の選手だと思っている。私はファイターだ。いつまでも闘い続ける。この1回の敗北で全てが決まるものではないと思っている」

――フィニッシュの場面、テイクダウンからガードの中にステイしてしまう場面が会った。ギロチンは予想できたか
「正直、予測はしていませんでした。今までもギロチンとか三角絞めとかで負けたことはあるが、そこから跳ね返して勝ってきている。今後そういう自分を見てほしいと思っている」

第14試合


 国歌斉唱の日本国家をGACKTが歌い試合が開始。

 メイウェザーが軽いアッパーで牽制。天心は近づいてくるメイウェザーから一定の距離を取りリングを回る。天心はメイウェザーのジャブをガードしていき、天心が左ジャブをあてていくが、メイウェザーはボディに打ち込み、天心はジャブをガードしていくが、天心のガードをメイウェザーが撃ち抜いてダウンさせる。

 立ち上がった天心にメイウェザーが突っ込んでくるが天心が避けて背中にパンチを打っていくが、メイウェザーは天心のボディブローを受けきってから右フック。天心は膝をついて崩れ落ちるが、すぐに立ち上がる。

 メイウェザーのパンチを天心が避けていくが、フックがかすると天心はふらつきダウン。これで3ダウンでメイウェザーの勝利となった。

メイウェザー「とにかく言いたいことはここ日本の皆さん東京素晴らしい本当にありがとう。今日のこの試合は私としてはエンターテイメント性、皆さんに楽しんでもらえる試合を意識しました。それを実現できた事嬉しく思う。神に感謝したい。今日来てくれた全ての人に感謝したい。対戦相手の那須川天心に感謝を伝えたい。今回はRIZINスーパーエキシビジョンを楽しんでもらう展開を意識したけれども、公式試合ではないので戦績には影響しない。自分もそうだが天心も無敗の王。これは今後も続きます。自分は引退した立場でそれは変わらない。(最後天心に何を声をかけた)とにかく素晴らしい格闘家であることを誇りに思って、頭を高く保って今後も歩むようにと声をかけた。世界の皆さんが那須川天心を応援してください。そしてRIZIN、ここにお集まりの皆さん含めてNO.1、世界最高です。ありがとう」

<試合後コメント>

フロイド・メイウェザー
「ここに来ていただいたメディアの皆様、日本の皆様、ファンの皆様、本当にありがとうございます。何度も言ってるように、これはエンターテイメントです。私としては、人を楽しませたいと思っています。そして天心選手は素晴らしいチャンピオンです。まだまだ若いライオンです。これからも成長する余地はいっぱいあります。これも繰り返しになりますが、これは記録には残りません。なので、しっかりと今後も頑張っていってもらいたいと思います。そしてサポートしてくださった皆さん、スポンサーの皆さん、チームのみなさんにも感謝の意を表したいと思います。またアメリカから見に来てくださってる方もいると聞きます。そうした方にも感謝を評したい。
 これは試合ではないけれど、大きなイベントとして一緒に楽しんでくれていたと思っていました。そしてもう一度いいますけど、私と一緒にリングに上ってくれた天心選手に敬意を表したいと思います。ありがとうございました。
(ここで歳が明ける直前となり、話を中断してカウントダウンの音頭を取る)
 ハッピーニューイヤー!この歳がポジティブでエネルギーに満ちた、そして愛がある一年になるよう心から願っております。今まで私と一緒に頑張ってくれた人、家族、親族のみんな、ずっと一緒に練習に付き合ってくれたみんなに感謝をいいたいと思います。また、メイウェザージムというのがあるんですけど、私としては育てていきたいと思いますので、そういった活動をこれからもしていきたいと思っております。また、コンタクトスポーツでは当然いいときもあるし、悪いときもある。それでも一生懸命やっていくことが大切です。だから天心選手にはまたこれからも頑張っていってほしいと思っています。
 私はまだ引退の状態にあります。もう一度言います。まだ引退状態です。
 私はカムバックするつもりはありません。アメリカに残ってるチームのみんなは、リング外でも賢い選択を導いてきてくれました。だから現役のときと同じような生活を送ることが可能になっています。私は先程も言いましたが若い選手ここにも一人連れてきていますが、彼は将来いいチャンピオンになる素質を持っている選手です。そういった選手を連れてきて自分の姿を見せて学んでいってほしいと思っています。また、自分のチームのみんなに対しても、世界いろんなところに行っていろんな文化を学んでほしいと思っています。そして日本の皆さん、本当に美しくきれいな国だと思います。そして常に敬意を払って接してくれています。何度も日本に来ていますが、また来たくなる国であります。
 新年なので私としては質問は受けたくないんだ。アメリカではパーティーの時間だ。なので私がここに来たのはこうして取材にきてくれた人への敬意を表すためだ。
 RIZINにまず感謝を申し上げたい。RIZINは素晴らしい。そして見に来てくださっている全ての方に感謝を述べたいと思います」


那須川天心
――試合を振り返っていかがですか
「色々はじめてのことが多くていい経験になりました」

――最後涙を見せていましたが、そのときの心境は
「悔しかったですよね。本気で行けると思ってたんで。あんなにも悔しいことはないです」

――メイウェザーと戦った印象は
「最初はすごいナメてると言うか、笑ってたんですけど、自分がストレート一発入ったんですよね。そしたらプレッシャーかけてきて、正面のストレート打ってきて、それはガードしたんですけど、そっちに気を取られている隙にフックでこの辺(こめかみ周辺)打たれちゃって、そこでスリップ気味だったんですけど、立とうとしても中々立てなくてグワングワンして……」

――メイウェザーは試合後かなり天心選手を讃えていた。「成績には残らないからら君はチャンピオンのままだ」という言葉もありました
「まあ、エキシビジョンなんで、そうっすね……負けにはならないですけど、心には一生残る。その気持ちを忘れずに頑張っていきたいと思いますし、メイウェザー選手が3R避けて避けて避けてくるのかなと思ったんで、本気で倒しに来てくれたっていうのは。自分はどんなにピンチになっても下がらないで勇気を持って前に出ようと思って前に出ていたので、最初からそのつもりだったのでそれは出来たかなと思いました」

――RIZIN全体の感想
「まあちょっと今日は悔しいですけど、また次も頑張れる気がしますし、もう怖いものはないと思います、これ以上。それは思いますね」

――今後の目標は
「今はこういういい経験を今回させていただいて、日本で誰も体感したこと無い、自分しかメイウェザー選手を知らないという経験っていうのはありがたいですね。この経験を生かして次のステージに向かっていこうかなと思います。皆さんの応援が力になってるんで。すごい試合前にメイウェザー選手にムカついてたりしたんですけど、終わってみたらいい人で」

――いつもやってるボクシングとの違いはどこに感じましたか
「ボクシングだからとかじゃないですけど、プレッシャーが凄かったですね、ものすごく。最初はナメてたんですけど、ちょっと打とうとするだけで全部フェイントしてきますし、余裕っぽくしてて全然そんなこと無くて。やっぱり一流だなとは思いましたね」

――体格差体重差は感じたか
「メチャクチャ感じましたね。向かい合ってみて初めて分かりました。会見の時はそんなに感じなかったんですけどね。やっぱすごかったですね」

――パンチは違うか
「全然違いますね。これれ以上強いパンチ無いと思うんで」

――今日の経験を踏まえて、このジャンルも含めてどの試合をやっていきたいか
「とりあえず次は3月ですかね、3月10日のトーナメントが決まってるんで、そこを目指してしっかり調整していきたいというのがあります。この経験はほんと何よりも大きいものだ思うんで、今日のことは絶対に忘れないです」

――カードが決まってから世界中で話題になったが、決まってから試合までを振り返っての思い出は
「長かったようで短かかったなと思うんですけど、初めてアメリカに行って、沢山の人に応援してもらいましたし、色んな人が協力してくれたんですけど、結果はいい方向に向かなかったですね。でもみんなに勇気だったり、挑戦するってことを見せることは出来たのかなと少しは思うので、もっと強くなりたいと思います」

――メイウェザーのようなすごいストライカーと手を合わせてみて得たものはあるか、またトレーニングを変えようと思ったか
「トレーニングはこれからも変えずにこのスタイルでやっていこうと思います。収穫はメイウェザー選手の技を盗めたかなと思います。やられたことは絶対忘れないんで、それを全部吸収して他の選手にやってやろうと思っています」

――そのテクニックはどういうもの?
「具体的には、フェイントの仕方だったり、ポジショニングだったり、ジャブの撃ち方だったり、パンチの撃ち方だったり……そういうものですかね。真似っていうか、盗もうと思いましたね。でもアレっすね。ボクシングの技術だけで、普段の態度は真似したくないですけどね(笑)」

――先ほど左ストレートの手応えがあったと言っていたが、当たった時罠だと思った?
「あれは渾身のパンチだったんで、それからですよね、顔色変わりましたし、圧力が倍以上に感じたっすね。『当たった!』って思ったんですけど、そっからはちょっと……顔色を変えることは出来たのかなと。手応えは、倒れるほどじゃないですけど、『届いた!』って思いました」

――いつもならステップを踏むが
「どうなんすかね。動いてるつもりだったんですけどね。動けなかったんですかね。ホントに試合前から来るのか来ないのかわからないし、バンテージ巻き直しましたし……遅れてるのにふざけんなって感じじゃじゃないですか(笑)そういうのも作戦なのかなって。だからといって結果が変わるといったことはないです」

――戦ってて、研究されたという感じはある?
「ありましたね。自分が動くタイプの選手なので、それを動こうとすると潰してきたりとか、プレッシャーのかけ方とか、普段は下がるじゃないですか。それを詰めてきて、体格差を生かしてきたのかなと」

――体の大きい相手と戦う時、何が足りないと思うか
「今回の試合は、メイウェザー選手だからやった試合なので、そういう試合はほぼ無いと思います」

――かなりダメージを受けるダウンの仕方をしていました。今日のダメージは抜けるのにどれだけ掛かりそうか
「今までダメージを受けたことがないので分からないですね。すぐ抜けるかどうかも分からないですし……すぐ抜けるんじゃないですかね?今まで自分がこれやってたんだって思って(笑)改めて効くって怖いな。まっすぐ立とうとしてるんですけど、セコンドの方見たらこーうなってる(ななめになってる)の。気持ちは立とうとしてるんですけど、動かないって感じだったんでちょっとビックリしました」

――バキとかで“ぐにゃ~”となるあの感じに近いですか? 
「あの感じ……あっ、ソッカァ。そうっすね……そんな感じだったと思います(笑)」

榊原信行RIZIN実行委員長総括


榊原信行委員長
「RIZINとしては4年目の大晦日、1つの節目の3年と言いますかね。この3年間の成長と次の未来への期待が交錯した。記者の皆さんがどう捕らえたかわからないですけど、格闘技の魅力が全て詰まった良い大会だったなあと思っています。
 3年間、自分なりにやってきてですね、感慨深いものがある充実した1日で、もっと1日が長く感じるかと思ったんですけど、特にメイウェザー選手のテイクケアに対戦だと。いつの間にか23時を迎えるというそんな状況でしたけど。いままで色んなプロモーターとしてやらせていただいたんですけど、まだまだ経験してないことがたくさんあるんだなあと。本当に初めてのたくさんの経験をメイウェザーと関わることで。そして一つの競技の中にこもっているとプロモーターは楽なんですね。毎回決められたルーティーンを繰り返すだけですから。ただ今年2018年の一つのテーマが“冒険”だったんですね。旅立とうと。そういう中で、今までの既成概念、既得権益、ユニファイドって言葉が嫌いで、すべてそこを自分たちの業界が捨てない限り何かが起きないだろうという中で、ホントに今回那須川天心選手が、無謀というか、海外メディアの方からは酷評されるかもしれません。新しいチャレンジは、非難を恐れずにチャレンジすることだと。僕らの無謀な冒険に天心が自ら一歩踏み出してくれたことに改めて心から感謝したいと思いますし、その冒険をともに旅してくれたメイウェザーにも敬意を表したいと思います。
 この試合を実現することが出来たのは、ひとえにサイゲームスさん、DMMゲームスさん、そして湘南クリニックさん、そしてフジテレビさん、Gyaoさん、スカパーさん、ここに集まるメディアの皆さん、そして一番はファンの皆さん、みんなに感謝して、みんなで作り上げた特別な日だったと思います。今日のサブタイトルで“奇跡”という言葉、色んな広報宣伝を最初にキックオフするときにいただいた『軌跡であり奇跡』であるという言葉がとてもしっくり来たんで付けさせてもらったんですけど、これは一つの軌跡になると思いますし、奇跡の空間だったなと言う風に思っております。
 それ以外にもRIZINとしては初のタイトルマッチ、スーパーアトム級。これは女子のタイトルマッチは日本人同士の、現時点での頂上対決だったと思います。やっぱり圧倒的浜崎選手有利の下馬評通りの結果にはなりましたが、やっぱり浅倉カンナの成長も十分見て取れるものでしたので、あとこの試合が名勝負数え歌のようになってですね、リマッチ、そして3回目、4回目と浅倉カンナがどこまで浜崎に追いつけ・追い越せ出来るのかという1つのテーマが生まれた、そんなタイトルマッチだったかなと思います。
 堀口選手とダリオン・コールドウェル、この場を借りてベラトールのスコット・コーカー代表に心から感謝を述べたいと思います。スコットの大きな英断があって、2つのプロモーションというか、2つの組織が垣根を超えてトップ同士をぶつけ合う、そこには大きなリスクを伴うけども、それが本当にリスクなのか、そのリスクを取らないと何も生まれないんですね。これはスコットともシェア出来てる部分なので『やるんだったら中途半端はやめよう』というところのキックオフが素晴らしい形で出来たと。終わった後スコットと話しましたけど、彼はこの時点で悔しそうでしたから。コールドウェルはやっぱりリングに慣れていないというところがあったと思うし、ケージで戦えばまた全然違った展開になると思いますし、これでベラトールでの堀口恭司とコールドウェルのリマッチが俄然みたくなるなぁとファンの皆さんにも思っていただけたんじゃないかと思いますし、これからも積極的に堀口恭司1人だけのチャレンジではなく、RIZINとベラトールの2つのプロモーションが全面的に選手を交流させていきますし、最終的には全面対抗戦みたいな形で、今年の年末にできればいいなと思っているのが、RIZINとベラトールの選抜の5vs5マッチとかやりたいなと。この日本の地にベラトールを招き入れて、やらせていただけたらなと思っております。また今日も少し他のメディアの中で話をさせていただいたんですけど、スコットとは今年の何処かで一緒に合同大会で日本とアメリカの……まあ日本からもたくさんファンが来てくれるアメリカの地としてハワイという地があるので、ハワイ大会でもやろうと、そういうようなことも考えています。いずれにしても素晴らしいタイトルマッチになりましたし、我々としても堀口恭司がホームで劇的な勝利を奪ったということは、来年以降にですね、堀口選手を中心としたバンタム級がですね、活気づくなあということで、少しうれしく思っておりますが、これからも積極的にベラトール以外の世界のトップアスリート、チャンピオンを招いて、堀口選手とベルトを賭けたタイトルマッチとかを進めていけたらと思っております。
 それから他のカードも含めて、格闘技の魅力、本当に残酷さと言うか、ホントに現実を突きつけられるという、メイウェザーの試合も、堀口の試合も。そういう意味では最終的にこのカードを組んだときに『名より実をとった』とお伝えしたことを覚えていただいているかはわからないですけど、エキシビジョンだとかいう言葉に踊らされること無く、3分3Rを真剣に戦う時間を手に入れることが今回の契約だったので、その現実が今日つきつけられた。それを記者の皆さんがどう捉えたのか、ファンの皆さんがどう捉えたのか、それは人それぞれだと思いますけども、エキシビジョンだからぬるいものになるとか、そういうものではなく、そこには格闘技の圧倒的ドラマというか、魅力が詰まったというか、1R持たなかったですけど、2分近い時間だったかなと思います」

――メイウェザー選手と那須川天心選手の試合について、エキシビジョンとは言え体重差が相当あって、いかにエキシビジョンでもスポーツである以上公平性、平等性を担保しないと、取り返しのつかない怪我の危険もあった
「本当に難しい局面だと思うんですけど、競技をやる気は全くないんですよね。どんどん競技化すればするほどつまらなくなっていくと思うので、他のところに任せておきたいですね。僕はリスクを恐れずと言いましたように、天心もリスクを取ったように、僕らプロモーターもリスクを取った。底で生まれた作品がどう皆さんのに受け止められたかは皆さんの意見なんで。『こんな危ないことやらせんなよ』って思う方もいるし、他の格闘技の試合と、今回見ていただいた冒険がどう皆さんの心に届いたのか。適わないもの、階級に守られるもの、ものすごい競技だと思いますので、その枠を、次元を超えたチャレンジだったと思いますので。とは言え無謀なチャレンジをするべきできでない部分もあるんで、そこは本当にギリギリのところを攻めたいと思っていますし、今回メイウェザーと天心を戦わせる上でですね、ウエイトのハンディキャップを埋めるために、10オンスと8オンス。本当にもっとオンスの重い大きいものをメイウェザーにはめるべきだったのかなと思う次第ですけど、僕的には天心がどう思ってるのか、天心サイドと終わった後に話をしたんですけど、こういう結果を含めて、リスクを恐れずチャレンジしたこと、今回起きたことから色んなことを学んで次に生かしていけるように、いいことも悪いこともご質問の通り僕の中にもありますが、今回のことを受けて、RIZINをもっと競技化しようという気には1mmもなっていないというのが今の僕の心境です」

――3ダウンで終わったように見えたが、ルール的にはフリーノックダウンだったということでしょうか
「そうです。フリーノックダウンです。だからタオルをいいタイミングで入れていただいたんだと思います。お父さんとも話しましたけど、最初のスリップに見えたダウンでも目が飛んでたという風にお父さんに言わましたんでね。そのあたりからセコンド陣しっかり。リスクが有ることも天心サイドはすごく分かってましたから、ホントに早いタイミングでタオルを入れるという意識で居たんだと思いますし。天心自身は当然ですけど、3回倒されてもさらに立ち上がっていこうという想いは変わらなかったですね。ただ仰るところはよく分かるんですけどね」

――主催者側の安全面配慮はグローブのみ?
「そうですね。それが十分であったかはアレですけど、そういうことに全く意識無く『兎に角やっちまえ』って感じじゃないですよ。ルールの中でもいくつものここまでのせめぎ合って話をしてきた中で、唯一僕らも天心の言った形のルールに持ってこれればよかったなあというのが僕の中の偽らざる思いでもありますけど」

――メイウェザーのこれまでの来日にあたって印象に残った出来ごとは
「アップせずにリングに上る人は初めて見ましたね。だからホントにナメてるんだろうなって。そういう意味では、ヤられるよなと。いくらなんでも3分3Rだけど、無敗の若きチャンピオンで、蹴りは素晴らしいですけど、打撃だって決して劣るわけではない 、スピードも天心はあるし。それと向き合うのにどんな準備をするのかなって思ったんですけど、ぶったまげましたね。リング上で行われたものをリピートして見たわけじゃないんでアレですけど、今覚えてる中でもスピードも含めてスゴイもの見たなって感じですね」

――今後のメイウェザープロモーションと一緒にやっていくのか
「ちょっと……考えたいですね、疲れちゃった(笑)色んな意味で世界を驚かせるということと、当初11月5日に皆さんの前で胸を張って発表させていただいたものからすると、僕が勝ち取れたものっていうのは、僕の今のRIZINの力で勝ち取れるものっていうのは、3割4割です。今回残念ながら北米の放映はないんですね。カナダもありません、メキシコもしてません。当初の契約はあったんです。当初僕が夢を思い描いたことからすると、最初勝ち取れたのは30%、40%。僕らのプロモーションというか、日本のマーケットを代表して、日本のマーケットをベースにRIZINというものを存在させていく中で言うと、ファイトビジネスの中でのパワーバランスってことで、メイウェザープロモーションという巨大な力を持ったプロモーションに向き合うための力をもっとRIZINはつけるべきだなと。その中で彼らと向き合う窓口と言うか、そういう機会は作れてますから、それを残しつつですけど、『じゃあ次中国で』とか『もう一回天心で』とかっていうのは。今回は本当に奇跡だったというか、那須川天心という選手が、堀口恭司に勝っていたってことですよね。天心以外僕の中でメイウェザーの前に立たせる駒がなかったんです。そういう意味では堀口でもないでしょうし、五味隆典でもないでしょうし、天心という選手がいてくれたことが、メイウェザーへの原動力になりましたんで。じゃあ次メイウェザーと向き合うときに、何を彼らと僕らが、5分に組めない中でも、3:7でシェアして組んでいけるものは何があるかなと思うと、ぱっと思いつかないですね」

――今日のメインイベントの結果について、勝敗のマルバツはつくのか
「もちろん付きますよ。TKOでメイウェザーの勝利ですね。だけどそれは公式のレコードに残らないだけで、今日の試合ではメイウェザーのTKO勝ちです」

――ライト級GP当確マークを付けたりと
「ライト級GP、日本人のエース不在だなって感じですよね。これでライト級GPなんて大丈夫?って思われるかもですけど、今日見ていただいた選手以外にも、何人か日本人選手でいるんでね。そういう日本人の世界と向き合える選手も含めて、外国人のトフィック・ムサエフ選手とか、ジョニー・ケースとか、まだまだ世界には魅力的な選手がたくさんいるんで、ダロンも負けてはしましましたけど、混沌としているって感じですね。そういう意味では、おじさん枠で北岡くらいじゃないですか。出場当確は。あるのか出るのかは分からないけど、いずれにしても4月の21日、横浜アリーナで201年のシーズンを開幕していきますんで、早ければ夏からのRIZINで、できれは16人のライト級GPを開催していきたいと思っています」

――今日決まったタイトルに防衛期限は存在するか
「そこも競技に紐付いていないものがあるんで、気分次第ですね。世の中のムード次第ですね。なんか年内にタイトルマッチやらないとタイトル剥奪だーとか、あんまりそういうのに興味ないですね。本当にファンが見たいものを僕らがどう作り出すかがファーストですから。次にもう一回リマッチでタイトルマッチで、浜崎朱加と浅倉カンナの試合が見たいって熱が出たら、それがリマッチのタイミングだろうし、『浜崎にこの選手をチャレンジさせるべきだ』って空気が出たらタイトルマッチのライトタイミングかなと思います」

――来年は名古屋、大阪、福岡などでスタジオマッチ的なものをやっていく
「理想的にはそうですね。4月21日に横浜で幕を開けて、7月の頭に埼玉に戻ってきます。9月の末にもう一回埼玉、または10月の中旬に横浜、来年は12月の29日、31日の両日開催をもう一回やりたいなと思っています。8月の中旬に今名古屋、愛知県体育館、今年やったタイミングのもう一週後になると思いますが、マリンメッセ福岡も予定しています。あと大阪府立体育館、大阪は会場がないんでメニューとしてはちっちゃくてどうかなと思いますが、府立に行ってもいいかなと思いますんで。地方都市でいうと、名古屋と福岡と大阪で大会を開きたいと思います。それ以外に関東圏では横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナ、さいたま、さいたまと、イメージではこんな感じになると思います。それ以外では、出来ることであれば、新しい格闘技の、世の中ホントにどんどんどんどん地上波と言うか、テレビ離れをし、ネット配信の時代に変わってますんで、新しいチャレンジで考えてるのは、スタジオRIZIN的なものをキックオフできたらいいなあと考えております。それとあと海外の大会ですね。色んなオファーも頂いてますし、スコットとも話をしたハワイ大会とかも含めて、記者の皆さんと一緒にハワイ旅行に行けたらいいなというふうには思いますんで」

――一部解説の声で『こんな体重差のある試合をやるべきじゃなかった』みたいなものがありました。この試合は結果的にやってよかったと代表としては思う?
「僕は良かったと思います。そんなものは最初から分かってた話ですから。そういう人はボクシング見ててください。僕は階級というものは一つ、遵守すべきだと思いますよ?当然スーパーアトム級とか、バンタム級とか。でも今回のはそういう競技という枠に収めようと思うんだったら収まらない。競技の中で見せられないものを見せようっていうところなので」 

――それは天心選手も同じ思い?
「まあ、さっきなんて言ってました?天心は?天心が『やんなきゃよかった』って思ってるかも知れないですけどね。まあでも、やらないで後悔するんだったらやって後悔したほうがいいですからね。ホントにみんなもメイウェザーとやれるっていうチャンスが有ったときに、メイウェザーという駒を掴むか掴まないのか、そのチャンスが僕の手のひらの上に乗った瞬間、僕はつかみたいと思った。そのとき、当然お金もとってもかかりますから、そのときに天心という選手しか僕の中で頼れる選手がいなかった。天心もやってみたいと、そういう思いが先にあるので、競技の中で何か、競技化を目指すってところに紐づいた次元の試合ではないんですね。当然非難はあると思うんです。『だからやらせるべきではなかった』とかね。まあ、それは最初から分かってますよ」

――天心選手の来年のRIZINでの展開は
「そうですね。もう一度メイウェザーと再戦……言われてもアレだろうし。ホントにでも、さっきも天心選手と天心のお父さんと話をしたんですけど、一緒にラスベガスに行って、ボクシングの、蹴りのない中でストレートなボクシングと向き合う2週間を過ごした時間っていうのは、天心の格闘家としてのレベルアップにはとっても、彼の練習を見ていてすごくレベルアップになったと思いますし、フロイドには通用しなかった、階級を超えた……ボクシングでいうとどうなんですか?5階級くらい上ですか?そんな馬鹿げた、ボクシングで言ったらボクシングに怒られちゃいますから。『こんなのボクシングじゃねーよ』って。ボクシングをする気も無いんですけど。今回、天心とメイウェザーが向き合うのに、たまたまボクシングのルールに近いものになっただけです。果たし合いですからこんなものは。そういう意味では、天心がこの禁断の果実をかじったんですね。彼の中にどんな思いが去来するのか、僕も天心という選手を、できればキックの中だけに留めておきたくないと思ってる派なんで、ホント総合も、ある意味ボクシングという競技にものめり込むかも知れない。ボクシングへの転向を早いタイミングで宣言するかも知れないですよね、天心が。まあそういう中で、そういう気付きというものが天心の中にも生まれるはずなんで、そういうものをきちんと吸い上げてやりながら、僕らの中での新しいチャレンジを天心と一緒に出来たらいいなと思っています」

――キックトーナメントについて
「それもファンが求める熱次第ですね。キックトーナメントを見たいって思えるものを見出していければですね。RISEさんとはいい関係で進んでいきたいと思いますんで、RISEさんでのワールドトーナメントというものをきちんとリスペクトしていますんで、そういうものと色合いがちがうというか、そことあまりお互い噛み合わない、重ならない、RIZINらしいキックというルールでできればそれは考えてもいいかなあと思いますけどね」

――来年は3日間で2日間開催に戻るという話ですが…… 
「嫌そうですね(笑)」

――今日の1日2大会という試みに関しては
「どうなんですかね。はじめての試みではあったんですけど、午前の部は7000人以上の方に入っていただきましたし、プロモーターの立ち位置からすると、こっちのほうがご合理的なんです。会場費とか、さいたまスーパーアリーナのプロダクションコストとかも1日で収まるじゃないですか。ただ当然協賛だとか放映だとかで違った部分のインカムが減る部分もあるんですね。ただまあ、それも含めて来年は元々ファイトウィークにしたいと思ってる中でのことなので、来年GPも開催することを考えると、12月の29と、31の両日開催するようなことに戻したいなと思います」

――メイウェザーのアップ、具体的には
「なんにもしてないんじゃないですか?リング上でアップしてましたね」

――ストレッチもしてないんですか?
「それくらいはしたかも知れないですけど」

――息を上げるみたいなことも全然してない?
「してない。全然してない」

――インターネット上の噂で、メイウェザー選手が試合前に富士山が見たいと言ったり、銀座の叙々苑に行ったという話があるんですけど
「噂じゃなくてホントです(笑)今日の一日で言うと、銀座で買い物をして、そのあと叙々苑で焼き肉を食べて……。当初僕らが聞いてたのは、一日マッサージを付けて、ジェットラグも……二日目ですからね、これが来日。二日目の夜ですよ。一番眠いくらいじゃないですか。だからそういうものを取ってくるんだって聞いてたんです。だからゆっくり入るよというのを聞いてたんですけど、子供さんたちもたくさん釣れてこられてたんで、子どもたちになにかお買い物してたのかなと思ったら、本人のベルサーチのお店に買い物に行ってたっていう。その前に今日、天気良かったんで、部屋から富士山が見えて『今から富士山を見に行こう』ってみんなに言って驚かせたっていう」

――それは冗談として?
「本気でそう思ったみたいです。我々の方に、向こうの帯同チームから『今から富士山に行くって言ってる』という連絡が入って、『それはやめてくれ』と。戻ってこれないからとやめてもらったというね」

――女子のトーナメントについては
「今は男子のトーナメントのことだけ言いましたけど、女子のトーナメントを開くとしたら、渡辺選手、そして真珠に勝った選手、彼女も素晴らしかったと思いますし。57kgとかのディビジョンでのウィメンズトーナメントとかも考えてますし。でも、ギャビ・ガルシアはダメですね、強すぎますねホントにね。もうちょっとストライキングで対戦相手も攻められるのかなと、やっぱり肉体的な……そういう意味でいうとあの2人をやらせていいのかという肉体的な違いもあるんだけども、ギャビの階級でトーナメントを開くのはちょっと難しいと思います。渡辺華奈選手の階級は考えてみてもいいんじゃないかと思います」

――RIZINとベラトールの交流について
「もちろん、我々のRIZINの選手がベラトールに行って、向こうのベルト、タイトルにチャレンジする場合もあるでしょうし、今回の新しいスーパーアトム級……でもこの階級はベラトールに無いから難しいかも知れないですけど、でも積極的に選手のトレードをするというか、選手がホーム&アウェイで、トップアスリートが行き来をする。でも、正直ベラトールのレベルに達している選手たちがまだまだRIZINの中では少ないと思っているので、もっとRIZINの選手たちが自分たちの実力をアップをしないと、中々ベラトールのトップアスリートに絡んでいけるだけのものを持っている選手は少ないのかなと思っています。ただ積極的にベラトールの選手にも、この4月にももちろん出てきてもらうつもりでいますんで」

――今後は日本と海外で同時に展開していく?
「当然僕らのメインマーケットは日本です。日本のマーケットをきちんと活性化して、我々が海外のプロモーションと対抗していく上では、自分たちのホームはどこだって言ったら日本だっていう居場所、圧倒的な日本の中での存在感と、マーケットバリューを獲得したいと思ってここまで来ました。それは変わらないですけど、ベラトールと絡んでいくこと、そしてメイウェザープロモーションと関わりを今回持てたことを含めて、僕の中でファイトビジネスのメインのマーケットはアメリカで、アメリカのマーケットにきちんとプレゼンスを出さない限りは、僕らは日本の軸足を置きながらもRIZINが生き伸びていく、サヴァイブしていく道はないと思ってるので、アメリカのマーケットにきちんと根を張れる形で出て、進出していくということを、当然ベラトールとかメイウェザープロモーションと関わり合うことをきっかけにですね、2019年、今年はもう少し積極的にアプローチしていきたいと思っています」

――神取さんがギャビ・ガルシア選手の試合後に入ってきたことについて
「やってよかったなと思いましたけどね(笑)会場がぬるい感じだったんで。格闘技に常に求められる要素は、笑いだと思ってるんです。ホントに、泣かせることとか怒らせること、興奮させることは出来るんですけど、笑わせることって中々格闘技では難しい課題なんですけど、笑いがないと格闘技は持たないと思ってるんです。どこかでそういうアクセントが絶対いるんだと思うんですね。だからあそこで皆がクスッとして笑って貰える機会が作れて、やっぱ神取忍はすごいなあって。55ですよ?どうやって勝つんですかねホントに。もうそういう次元を超えてるところに、プロ魂を見たっていう。彼女にもいろんな思惑があって、真剣に僕のところに来て、『肩の怪我も完治したし、いつでもギャビとやれる』と。今日のアングルのためにきたわけじゃないんですよ。ホントに彼女は真剣です。ギャビとやるということに関してですね。ただ、先程の質問にもあったように、安全面とか本当に大丈夫なのかっていうと、そっちのほうが僕は心配で。ホントに残酷ショーになっちゃうのかなと思わなくはないので。そこは慎重にではありますけど、今日のイベント全体の中ではとてもいいアクセントになって、日本のプロレスラーは捨てたもんじゃないなと。最高でしたね」 

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