PANCRASE295でストロー級KOP王座を争う砂辺光久と室伏シンヤが調印式に出席!パンクラス王者と元・修斗王者が頂点を競う!

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 4月5日午後、都内新宿区のパンクラスで、ストロー級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチの調印式が行われ、王者・砂辺光久(revesaL Gym OKINAWA CROSS×LINE)と挑戦者・室伏シンヤ(SUBMIT MMA)が出席、廣瀬隆司コミッショナーの立会いのもと、出場誓約書にサインした。

 室伏は2006年、修斗でプロデビュー。2004年には第4代修斗世界フライ級王者となる。パンクラスには2015年より参戦。前回の王座挑戦者である北方大地に敗れたほかは、江泉卓哉、リルデシ・リマ・ディアス、小塚誠司に勝利している。1本勝ちの試合が多く、極めの強さには定評がある。
 対する砂辺は、パンクラス旗揚げ戦を見て鈴木みのるに衝撃を受け、格闘家を志した。1999年、2000年、アマチュアパンクラス・オープントーナメント2連覇。当時、軽量級のなかったパンクラスで出場を直訴し、2001年よりパンクラスに参戦。メキメキと頭角を現し、初代フライ級、初代スーパーフライ級、初代ストロー級の三冠を獲得する。
 パンクラスに対する愛は誰にも負けないと自負。また、試合中にプロレス技を見せるなど、エンターテイナーでもある。“持ってる男”は、今回何を見せてくれるのか。

――まずお互いに一言お願いします。
室伏「砂辺選手に勝ってベルトを巻くしかありません。連勝を止めて王者になれるよう頑張ります」
砂辺「いよいよきたな、という感じです」

――お互いの印象はいかがですか。
室伏「砂辺選手は、すごく嗅覚が優れていると思います。フィニッシュ力もあるし、打撃も寝技もできますし、フルラウンド闘うこともできる。尊敬できる選手です。自分はどちらかというと寝技の選手ですが、打撃力もアップしているので、噛み合うと思います。自分もパンクラスに上がって5戦目なので、パンクラシストとして砂辺選手に全てをぶつけて挑みたいです。とても光栄ですし、その上で僕が勝ってベルトを巻きたいです」
砂辺「寝技だけかと思ったらそうではなくて、打撃も上手。室伏選手がのっぽの奴(リルデシ・リマ・ディアス)に勝ったとき、すごいと思いました。北方選手には負けていますが強くなっていますし、過去最高の相手だと思っています」

――砂辺選手が優っているのは?
砂辺「愚問ですね(笑)。パンクラス愛です。前々回、ZSTの王者の八田選手とパンクラスのリングで闘って、今回は元修斗のチャンピオンとパンクラスで闘います。室伏選手とは王者になっている時期が同じなので、そういう意味でも気になる選手でした。室伏選手がパンクラスに上がると聞いたときは、いよいよ来たなと思いました。元ではあっても、他団体の王者と闘って強さを示すことで、今回もパンクラスの王者は強いんだということを証明します」

――さて、砂辺選手は大晦日のRIZINでキックルールに挑みました。どんな思いだったのでしょうか。
砂辺「単純に、砂辺光久を知らない人に自分のことを知ってもらう機会になればと。あとで『砂辺光久って何者なんだ?』と調べた時に、パンクラシストの王者なんだ、というところからパンクラスに興味を持ってくれたらなと思っていました。あの試合のあと、応援してくれる人が増えました。全然知らない人から連絡が来て『試合を応援に行きます』と言ってくれたり。だから、あの試合が“パンクラス王”への遠回りとも思っていません。逆に近づいたと思っています。あくまで多くの人に興味を持ってもらうきっかけだったので、パンクラスには集客などで還元できると思います」

――室伏選手は、あの試合のことをどう思われましたか。
室伏「階級もルールも違うので、あまり意識はしていません」

――では、タイトルマッチに戻ります。この試合のキーポイントは何でしょうか。
室伏「いかに自分のペースに持っていけるか、ですね。騙し合いもあると思いますし、いかにいい攻撃ができるかがポイントだと思います」
砂辺「『執着』です。その試合に勝つという執着心ですね」

――室伏選手は、パンクラス参戦以前は砂辺選手のことを意識していましたか?
室伏「他団体でも同じ階級ができたということで意識はしていました。映像もいくつか見ています」

――その上で、対策などは?
室伏「もちろん研究はしています。あとは、セコンドの声を聞きながら、その都度修正しながら闘います」

――さて、砂辺選手は「チーム砂辺」である勝村周一朗選手、松根良太選手に修斗のベルトのレプリカをプレゼントされたそうですね。
砂辺「はい。今、自分がこの場にいられるのは、勝村さん、松根さんのおかげです。だから、何かできないかと考えていました。自分のジムにはベルトのレプリカがありますけど、2人のジムにはないんです。今は少し試合から遠ざかっているので、今ジムに通っている人は2人の過去のことを知らないかもしれません。なので、その人たちに、ここのジムの代表は本当に強いんだよ、ということを知ってもらいたかったんです。ベルトは本当に特別なもので、死ぬまで、いや、死んでも宝物です。そのベルトを2人とも獲ったのに手元にない。それを還元したいと思いました」

――修斗側は快諾してくれたのでしょうか。
砂辺「はい。北方戦(2016年12月)が終わってすぐ連絡して、快諾をいただきました。とても快く協力していただき、これは自分がお願いしたものではないのですが、リングまで作っていただき、プレゼントしていただきました。勝村さんも松根さんもすごく喜んでくれて、死ぬまで、死んでも大切にすると言ってくれました。想像以上の反応で嬉しかったです」

――まさに「王者の心は王者のみぞ知る」ですね。さて、今回の試合に戻ります。ズバリ、フィニッシュはどう描いていますか。
室伏「1本でしっかり勝ちたいです」
砂辺「1本でもKOでも何でもいいので、あいつより早く仕留めたいです」

 修斗でチャンピオンに上り詰めた室伏だが、「パンクラシストとして闘う」と宣言。過去は過去として、“今”自分がいるこの場所、そしてこのベルトに懸ける意気込みが伝わって来た。
 砂辺は自らがチャンピオンであるだけでなく、参謀の勝村周一朗、松根良太も修斗のチャンピオン。結束の固さ、また、このチームで闘い始めてから、さらに強さに磨きをかけている。

 王座に就いた経験と、ジムを率いる立場であるということ。共通点のある両者は、多くの人々の夢もともに背負って闘う。どんな試合になるのか。
 2人が激突する「PANCRASE 295」(新木場・スタジオコースト)は4月15日開催。絶対に見逃せない!

(写真・文/佐佐木 澪)

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