堀内圭功が第8代ウェルター級KOPの鈴木槙吾と公開練習!「UFC王者を夢見て上京した」
3月2日午後、都内港区のALLIANCEで、堀内圭功が公開練習をおこなった。堀江は第8代ウェルター級キング・オブ・パンクラスの鈴木槙吾と組みスパーリングを披露。時には窓ガラスに激突するような激しい動きを見せた。特にパンチの鋭さが光り、そのスピードは見ていて怖くなるほどだった。
堀江は『PANCRASE294』(11日、スタジオコースト)で田村一聖(KRAZY BEE)と対戦する。堀江は昨年のネオブラッド・トーナメント優勝を果たし、現在6連勝中。しかも、前試合(昨年11月)は杉山和史から勝利を挙げている。
今回の相手、田村は元UFC戦士にして第6代フェザー級キング・オブ・パンクラス。その強さは折り紙付きだ。そんな田村との対戦を目前にした堀江に話を聞いた。
――試合まで10日を切りました。現在のコンディションはいかがですか。
「いつも通りいい感じです。しっかり身体を作って挑もうと思います」
――今回の相手は元チャンピオンです。
「はい。UFCにも出ていますし、本当に強い相手だと思います」
――今、練習はどんな感じですか?
「もう少し追い込む感じですね。ここでは言えないこともあるんですけど、作戦は練っています。いつも通りに自分の動きができれば勝てると思っています」
――試合が決まった時はどんな気持ちでしたか。
「すごく気合が入りましたね。とにかく強い相手なので、“やるしかない”と覚悟を決めました。今まで以上に気持ちが高ぶって、それからずっと気合の入った練習ができています」
――さて、6連勝中の堀江選手。パンクラスファンにも知られてきていますが、もっと知りたいファンのために、これまでの歩みについてもお聞きします。堀江選手のバックボーンは?
「空手です。小学2年から高校3年までやっていました。高校では部活で空手をやっていたんですけど、三年生で引退しました。それから上京するまでに半年くらいあったので、ブラジリアン柔術をやりました」
――精力的に格闘技に取り組んで来られたんですね。上京されたのは格闘技のためですか?
「はい。格闘技をするためです。プロを目指して上京しました。とにかく格闘技が好きで、憧れていて。中学生くらいのときは、無理かなと思ったこともあったんですけど、高2の頃にやっぱりやってみたいなと思って」
――格闘技が本当に大好きなんですね。
「はい。もし格闘技がなかったら、自分には何もないです。格闘技に出会って本当に良かったと思っています」
――さて、上京後、ALLIANCEに入られた経緯は?
「東京に行くときに、ブラジリアン柔術のジムの先輩に相談したら、勧められたんです。自分は、世界一強くなって、UFCのチャンピオンになりたいという夢を持って東京に出てきました。実際は厳しいですけど、絶対にプロになるんだという覚悟がありました」
――プロ活動の場としてパンクラスを選ばれたのはなぜだったのでしょうか。
「日本で一番強い団体だと思ったからです。上京してからは会場で観戦していました。やっぱりすごいなと思いながら見ていました。インパクトのある試合が多くて、どの試合が特に良かったかとか、どの選手が良かったとか、多すぎて挙げられないくらいです」
――インパクトの強い堀江選手の試合ですが、お名前も印象的ですね。
「はい。「圭功」と書いて「よしのり」です。一度で読んでもらえたことはないですね。名付けの由来は両親に聞いたことないですけど、自分の他に見たことありません。ずっと付き合ってきた名前なので気に入っています。それに、インターネットとかで検索するとき、ほぼ自分しか出て来ないので便利ですよ(笑)」
――なるほど(笑)。今後はきっと、読んでもらえるようになりますね。では、試合の話に戻ります。今回のテーマは?
「そうですね。特別にはないですけど、とにかく「いつも通り」、「自分に動きをすること」を心がけようと思います」
――パンクラスは、今年から会場も変わり、これまでとは違うお客さんも増えています。どんなものを見せたいですか?
「前回の試合での反省点をしっかり修正して、成長した自分が闘う姿を見せたいです。そして、見やすくてインパクトのある試合をして、勝つところを見せたいと思います」
一つ一つ言葉を選び、こちらの目を見て話す堀江。格闘技への情熱と真摯に取り組む姿勢が強く伝わってきた。師匠の高阪剛も「まだ若いが、MMAには何が必要かしっかりわかっている。本当に真面目に取り組んでいます」と話す。2ヶ月後に誕生日を迎えるが、まだ23歳、これからが伸び盛りだ。2018年の第一戦、強者を相手にどう闘うか非常に楽しみだ。
(写真・文/佐佐木 澪)