首の粉砕骨折から3年、ヨシタツが三冠ヘビー級挑戦も完敗
9日、全日本プロレス後楽園ホール大会のメインイベントにて、ジョー・ドーリングが持つ三冠ヘビー級王座にヨシタツが挑戦した。
3年前の11月8日にAJスタイルズのスタイルズクラッシュを受けたヨシタツは第二頚椎複雑骨折にて長期欠場。一度は引退かと思われたが、復帰を果たしたヨシタツはHUNTER CLUBを結成するもBULLET CLUBを壊滅させる事ができず、タグチジャパンに加入すれと田口監督より戦力外通告を受けてしまう。
今年9月より戦いの場を全日本プロレスに移し、わずか二ヶ月で三冠ヘビー級挑戦というチャンスを手に入れた。
WWE時代に「(ジョーに)一回も負けたことがない」と豪語するヨシタツだったが、試合が始まるとジョーはショルダータックルでふっ飛ばし、ボディスラムから逆エビ固めと捕らえる。ヨシタツはなんとかドラゴンスクリューから足4の字も、ジョーは腕の力だけでヨシタツを引きずりロープにもたれかかると容赦ないラリアットからクロスボディアタック。トドメのレボリューションボムでヨシタツに圧勝した。
ヨシタツは「ジョーのパワーが自分が思ったよりすごくて。昔ジョーとやって負けたこと無いって言ったけどすごく成長してるね。彼が勝ったってことは、彼の方が努力してるってことだから。完敗。俺首やってるけど、彼もね、脳腫瘍やってるし、お互い大病を持ってその上での闘いだから。完敗。仕切り直し。次立つときはちゃんとお客さんの支持を得て、期待感とかそういうものを背負った上で次回挑戦したいです。次回までは間を置こうかな」と負けを認めた。
続けて感慨深そうに顔を上げると「ちょうど三年と一日前に俺は首の骨を折って、正直無理かなと思った。それから復帰して、思ったより体が動かなくて結果も出せなくて、このまま終わっていくのかなって思った時もあったんですけどね、こうやって三冠に挑戦できるところまでこれたっていうのは感慨深いですよ。もし、これを見てる人で人生に絶望してる人がいたら、努力次第でここまで持ってけるぞっていうのを訴えたい。そういう風に『ヨシタツにも出来たんだから俺にも出来るだろ!』ってね。そういう風に思ってくれる人が増えたら良いなと思いますよ。プロレス最高ですよ」と笑顔を見せた。