【インタビュー】“川崎の狂犬”土肥孝司がW-1王者・芦野に牙を剥く!「本当の殺伐とした試合というものを教えてやる」と不敵に笑う!
5月4日の後楽園ホール大会、征矢学を破り2度目のW-1王座防衛に成功した芦野祥太郎に挑発を受け、リングに上がったNEW ERAの面々。揺さぶりをかけてくる若き王者の前に立ちはだかったのは現リザルト王者の土肥孝司だ。新起動したW-1でついに実現する同世代のW-1チャンピオンシップ。新時代の扉を開ける一戦を前に、挑戦者の胸の内を聞いてみた。
──土肥選手、寝起きにもかかわらず取材を受けていただき、なんかすみません(笑)。
「(眠そうな顔で)いえいえ大丈夫です……」
──とりあえずよろしくお願いします(笑)。早速ですが、先日の5.4後楽園大会でW-1タッグ王座を落としてしまいましたけど、試合を振り返ってみていかがでしたか?
「まあ、取られちゃったですけど、すぐ取り返しますよ。熊ゴローがまた鈴木優也からやり直すらしいんで」
──本名に戻して再出発(笑)。
「それでまたすぐリマッチして取れるんじゃないですかね? ただ、伊藤という存在は脅威だったかなと。まあ、僕も熊ゴローをサポートしきれなかったんですけど、すぐ取り返しますよ」
──5月6日の岐阜大会ではUWA6人タッグ王座も落としてしまったんですよね。
「そうなんですよ。3日の間に2本も……」
──とんだゴールデン・ウィークでしたね(笑)。でも、ここからが本題なんですが、6月6日の後楽園ホール大会で芦野選手持つW-1チャンピオンシップへの挑戦が決定しました。5.4後楽園大会の試合後に芦野選手に挑発される形でリングに上がりましたけど、あの時はどういうお気持ちだったんですか?
「いや、呼ばれて出ていったような感じになっちゃったけど、自分で出ていこうという気持ちはあったんですよ。ただ、どうやって出ていこうかなって考えていた時に、NEW ERAの名前が出たんで。まあリング上では黙って聞いてたんですけど、そんなにおもしろいこと言っているわけじゃないし、しゃべりすぎだなと思って。しかも、こっち側から言い返す奴もいないし、俺がいくしかないっていう感じですよね。ただ、クソガキって言ったんですけど、同い年だった(笑)」
──ハハハハ! でも、今のW-1のメンバーを見ていて、勢いに乗る芦野選手をストップさせるには自分がいくしかないっていう感じだったんですか?
「そうですね。あとは前から『調子に乗ってんなあ』って思ってたんで」
──NEW ERAに対してはキツイ言葉を投げかけてきますよね。解体させるっていう発言もありましたし。
「解体させてみろって感じですよね。でも、『キミは1年ぐらい休んでた立場でよくそんなこと言えるな?』っていうのはあります。去年の夏に選手が大量離脱して、あいつがケガしている数カ月間、俺らはずっと闘ってたわけだから。ケガしてつらかったみたいな顔してるけど、悲劇のヒーローを気取ってんじゃねえって!」
──実際に身体張ってたのは俺たちだぞ、と。
「ずっと闘ってたのは俺らだから。まあ、イケメンだけは欠場多かったけど(笑)」
──でも、それこそこの数カ月間はNEW ERAがリング上を席巻していたという印象がありますし、やっぱり自分たちが引っ張ってきたという自負は強いですよね。
「まあ、俺らは仲良しこよしの軍団じゃないけど、大事な居場所じゃないですか、意外と」
──意外と?(笑)。
「意外と(笑)。みんなで切磋琢磨できる環境ですからね。今はギクシャクしているみたいですけど。かわいそうですねえ、稲葉が(笑)」
──そんな他人事みたいに(笑)。
「僕は稲葉をサポートしていきたいなと思いますけどね」
──本当ですか?(笑)。でも、バラバラになりそうな雰囲気もありますけど、やっぱりもう一度結束してこのNEW ERAでW-1を引っ張っていきたいという思いもあるんですよね。
「そうですね。まだ1年もやってないのに解体なんてなっちゃったらカッコつかないんで」
──なるほど。では、芦野選手とのタイトルマッチは負けられない一戦になりそうですけど、現在はどのような印象をお持ちですか?
「いや、ポテンシャルとかは凄いですよね。元々入ってきた頃からエリートだなって思ってましたから。アスリートですし、ああいうタイプは初めて見ましたからね」
──ほほう、どんなタイプなんですか?
「アスリート的な人間は見たことあるんですけど、そういうタイプがプロレスにすぐに順応したのを見たのは初めてですね。ただね、最近の若い選手には珍しいタイプだと思われているじゃないですか? 殺気があるとか殺伐とした試合をしたいだとか。俺は彼から殺気を一切感じたことはないですね。怖いとか思ったことがないですよ」
──怖さを感じない。
「感じないです。だから、本当の殺伐とした試合というものを教えてあげますよ(ニヤリ)」
──おお、後楽園に“川崎の狂犬”が降臨すると!(笑)。
「降臨しますね(笑)。まあ、ピーンと糸が張り詰めたような緊張感のある試合になるんじゃないですかね? ただ、前哨戦があんまりないんですよ。芦野とはあいつが新人の時にシングルで2~3回やってるんですけど、そっからほぼ触ってないし、触ってみないとわかんないところはありますね」
──新人の頃とは別人でしょうからね。あと、土肥選手がおっしゃっていたように、現在は地方大会のメインを締めることが多いと。リザルトのベルトを持って、毎回のようにメインイベントを務めてきたという誇りはありますよね。
「ありますよ、そりゃあ。リザルト以外にも6人タッグもあったし、タッグもあったんで。ベルトを懸けない試合でもメインが今年に入ってから多かったんですよ。芦野もチャンピオンなんだから毎回メインに出ればいいのになって思いますよ。団体の顔だろ? 後楽園だけ必死にやっときゃいいと思ってんのかって。そういうことじゃねえんだよ。チャンピオンだったら、毎回メインに出て、そして勝って大会を締める。それが団体のチャンピオンの務めだって思いますね」
──自分のほうがW-1のチャンピオンとして相応しいと。
「そうですね。僕が思っている理想のチャンピオン像に近づきたいなっていうのがあるんで」
──芦野選手はそのイメージにはハマらないということですか?
「ハマらないですね。なんか陰なんですよね。チャンピオンは陽じゃないとダメでしょう。あいつがベルトを持っていてもW-1が照らされる感じがしない。陰が強すぎる。まあ、俺も陽っていう感じじゃないんですけど、ハハハハハ! でも、陰が強いなっていうのを感じたッスね。あれは今のW-1には必要ないッスよ」
──W-1王座への挑戦は初めてですよね?
「初めてですね。実はW-1に来て、後楽園のメインに立つのも初めてなんですよ。いや、後楽園のメインに立つこと自体初めてかな? そんな感じがしますね」
──後楽園初メイン! やっと自分の番が回ってきたという感じですか?
「でも、僕は他の連中と違って、自分の力でチャンスを掴み取ってきたんで。会社からチャンスを与えられるようなことは好きじゃないし、決して長かったとは思わないですね。僕は自分で掴み取った自負があるんで、ここでガブッといきますよ!」
──最後はバッチリと眠気も覚めて締まりましたね!(笑)。では、“川崎の狂犬”の暴れっぷりに期待しています!
『WRESTLE-1 TOUR 2017 OUTBREAK』
日時:2017年6月6日(火)
開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール
▼WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負
【第11代王者】芦野祥太郎
vs
【挑戦者】土肥孝司
※第11代王者、3度目の防衛戦。
▼WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第9代王者】MAZADA(東京愚連隊)
vs
【挑戦者】カズ・ハヤシ
※第9代王者、初の防衛戦。
▼ジャケット コントラ ファンサービス シングルマッチ
黒潮“イケメン”二郎
vs
近藤修司