【試合結果】2・5 PANCRASEディファ有明大会 朱里vsミナ・グルサンダー 翔兵vs上田将竜 佐藤光留vsジョナサン・アイビー

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『PANCRASE 284』
開催日:2017年2月5日
会場:東京・江東区 ディファ有明
開始:15:00
観衆:1717人

【本戦二部】
▼第1試合 ストロー級 3分3R
○八田 亮(ストライプル オハナ)
3R 58秒 チョークスリーパー
●児玉勇也(和術慧舟會トイカツ道場)

▼第2試合 ライト級 3分3R
○草・MAX(TEAM CLIMB)
2R 19秒 TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●上田厚志(総合格闘術骨法烏合會 矢野卓見道場)

▼第3試合 バンタム級 3分3R
○河村泰博(和術慧舟會AKZA)
判定3-0
●竹本啓哉(ALIVE)

▼第4試合 フェザー級 3分3R
●コンバ王子(マッハ道場)
判定0-3
○カイル・アグオン(Spike 22)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
●牛久絢太郎(和術慧舟會TLIVE)
判定0-3
○鈴木琢仁(ブルテリア・ボンサイ)

▼第6試合 フェザー級 5分3R
○中原由貴(マッハ道場)
3R 1分38秒 TKO(右フック→レフェリーストップ)
●田村彰敏(総合格闘技 津田沼道場)

▼第7試合 無差別級 3分3R
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
1R 1分18秒 TKO(右ストレート→レフェリーストップ)
●ジョナサン・アイビー(Team Ivy)

▼第8試合 バンタム級 5分3R
アラン“ヨシヒロ”ヤマニハ(TS GYM)
試合中止
原田惟紘(パラエストラ北九州)

▼第9試合 セミファイナル フライ級 5分3R
○翔兵(升水組)
判定3-0
●上田将竜(緒方道場)

▼第10試合 メインイベント ストロー級 5分3R
○朱里(VOS GYM)
判定3-0
●ミナ・グルサンダー(Free Fighters Gym)

【本戦一部】
▼第11試合 ストロー級 3分3R
△高島俊哉(U-FILE CAMP)
判定1-1
△御代川敏志(パラエストラ八王子)

▼第12試合 フライ級 3分3R
●廣中克至(RBアカデミー)
1R 30秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○鈴木千裕(P’sLAB吉祥寺)

▼第13試合 フライ級 3分3R
○川端康太(ALLIANCE)
1R 2分3秒 三角絞め
●渋谷和樹(NEXSENSE)

▼第14試合 バンタム級 3分3R
○飯嶋重樹(ALLIANCE)
判定2-1
●廣川懸三(ドラゴンテイルジム)

▼第15試合 バンタム級 3分3R
●長谷川孝司(パンクラス大阪 稲垣組)
判定0-3
○木暮 聡(リバーサルジム東京スタンドアウト)

▼第16試合 バンタム級 3分3R
○神田8000周一(T-BLOOD)
判定3-0
●宮川 峻(リバーサルジム東京スタンドアウト)

▼第17試合 フェザー級 3分3R
●加藤泰貴(ロデオスタイル)
2R 2分50秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○手塚勇太(和神会)

▼第18試合 フェザー級 3分3R
●TAG(ERUPT)
判定0-3
○木村一成(パンクラスイズム横浜)

▼第19試合 ライト級 3分3R
○渡慶次幸平(P’SLAB吉祥寺)
1R 2分44秒、チョークスリーパー
●ブラックコンバ(パラエストラ八王子)

6年振り2度目の女子メインイベントは朱里に軍配!1RKOで勝利した佐藤光留がRIZIN参戦に意欲を見せる

第1試合

20170205_PANCRASE284_1r
 1R、ケージ際で八田がテイクダウンすると児玉が返し、叩きつけてハーフマウント。しかし八田はギロチンを狙う。回転して外す児玉はまた叩き付けて上に。八田が下から腕を狙ったところで終了。
 2R、八田のバックチョークを背負って立つ児玉。落として上になると、八田は腕狙い。児玉が腕を抜いて立ち、猪木アリ状態になるが、八田の蹴りがローブローとなりストップ。
すぐに再開。八田はパンチをくぐって組む。引き込むと、ガードからカカト。児玉がかぶさって終了。
 3R、組んでケージへ押した八田。バックにつくと、児玉が八田を背負って立つ。しかし八田がチョーク! 児玉がタップした。

第2試合

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 1R、草はパンチ、蹴りからケージへ押し、バックにつく。上田は投げたいが草がこらえて上に。上田は腕十字にいくが、終了。
 2R。草はパンチを打ち込む。上田も返すが、草のパンチがヒット、上田ダウン! レフェリーが止めた。草は3連敗を脱出。今後に勢いをつけたいところだ。

第3試合

20170205_PANCRASE284_3r
 グラップラー対決。公開計量では、河村の「こちらの寝技が一流」発言に、竹本サイドが苦笑する場面もあった。意地とプライドがぶつかる一戦。
 1R、竹本がタックルをしかけると、河村はギロチン。しかし、竹本は防いでいる。河村が外すと、竹本は横三角へ。この状態のまま終了。
 2R。竹本のパンチがヒット。組むが、河村がサイドに。ギロチンを狙うが、極められず。さらに首を狙い、絞めながら上になるが外れる。
 3R。竹本がパンチからタックル、テイクダウン。サイドからバックマウントへ。ヒジを落とす。竹本は首を狙いたいが河村はさせない。竹本が殴って終了。
判定は3−0で河村が勝利。

第4試合

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 1R、リーチの長いアグオンがパンチで前に出て、コンバ王子は下がってしまう。なかなか手を出せず、消極的ファイトでイエローカードをもらってしまう。ジャッジは三者10-8でアグオン。
 2Rも同様の展開。コンバ王子は前に出なければという気持ちはるだろうが、入れず焦りの色が濃くなる。何とかパンチで前に出てケージを押し込むが、入れ替えられるとボディを打ち込まれ、また手が出なくなってしまう。
さらに消極的ファイトで2枚目のイエローカード。ジャッジは三者10-8でアグオンだ。コンバ王子には、もうKO か1本しか残されていない。
 3R。コンバ王子の右がヒット。組むが、アグオンにテイクダウンされてしまう。バックを取るアグオン。立って振り切ったコンバ王子は、パンチでケージへ追い込む。コンバ王子、右をヒットさせるも、テイクダウンされてしまう。
立つが、普通に闘っているアグオンに対し、コンバ王子の呼吸がかなり荒い。終盤、ケージ際で腕を狙うが終了。判定は3−0でアグオン。

第5試合

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 1R、いきなり飛び蹴りを見せる鈴木。続いてのパンチが牛久、効いた! 倒れながら足関の取り合いとなるが、どちらも極まらず。鈴木が下から腕を狙うが、牛木は抜けてサイドにつき、腕を狙う。ヒジを落として終了。
 2R。鈴木のパンチで牛久がフラッシュダウン。牛久ガードとなるが返す! 鈴木は回りながら足を狙うが、極まらず終了。
 最終ラウンド。牛久がタックルからテイクダウン。そのままケージ際へ移動して行く。回ってヒールホールド! 鈴木は鉄槌、ヒジで応戦し終了。
 目まぐるしい攻防の変化を見せた両者だが、ダウンを奪った鈴木が判定勝ちを収めた。

第6試合

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 前回、MIKE戦(昨年10月)でなりふり構わない、気持ちの溢れる攻撃で勝利した田村。今回も魂の殴り合いを見せるか。中原は4連勝中。元LFC王者・川那子祐輔からは1R1分15秒でKO勝利もしている。打撃対決必至の一戦。
 1R、田村の方からパンチで飛び込む! 田村が組んでケージへ押すシーンもあったが、展開なく離れる。中原が近距離のパンチ、ハイキックで襲いかかるが、田村はテイクダウン。すぐ立つ中原。田村がケージへ押し込み入れ替え合うが、中原がパンチで離れる。田村はパンチが効いているが、ケージへ押し肩パンチ。終了。ジャッジは10-9で二者が中原、1人が田村を支持。
 2Rも田村の泥くささと根性が炸裂。田村のパンチで中原が尻餅をつく場面も。しかし中原、パンチ、ボディを効かせている。ケージへ押す中原だが、振り切る田村。中原はボディ、跳びヒザ、ヒジと攻めまくり、手を緩めない。かなり効いているが、それでも倒れない田村。会場の空気が一気に熱くなる。
 3R。ボディ、跳びヒザから中原ラッシュ! 田村はそれでも倒れない。しかし、中原の右フックで田村ついにダウン! レフェリーが止めた。
 中原のフィジカル、打撃の強さは特筆ものだ。しかし、ここでは敢えて田村の精神力に拍手を送りたい。24歳が繰り出すパンチに耐え続け、しかも耐えるだけでなく攻める気力、体力が落ちない36歳。中原は、攻めても攻めても倒れない田村に恐怖を感じなかっただろうか? 格闘技は、もちろん勝ってナンボの世界だ。しかし時に、勝敗ではないところで人の心を大きく動かすのもまた、格闘技。田村の熱い魂の叫びが聞こえた気がした。
 田村は念願のランキング入りは果たせなかった。しかし、修斗・第6代世界ライト級王者のプライドは決して死なない。誇り高き再起を待つ。

榊原信行あいさつ

 格闘技イベント「RIZIN」代表の榊原信行氏がケージイン。昨年末の同イベントで中井りんと闘った村田夏南子の参戦を発表した。

榊原氏「昨年末はパンクラス代表として中井りん選手に出ていただき、ありがとうございました。
 今日は、村田から皆さんにメッセージがあり、ご報告するためにお邪魔しました。昨年の試合のときに、中井選手から『村田選手にパンクラスに出てほしい』と要請を受けました。また、村田も『パンクラスに出たい』と言います。酒井さんにもご快諾いただき、4月23日のパンクラスに出させていただくことになりました。本来なら、村田自身がご挨拶にうかがうのが筋ですが、体調を崩し、私が代わりにうかがいました。ここで、正式に村田の参戦をご報告させていただきます。村田は、中井選手との対戦で多くを学びました。今後はいろいろなところで武者修行をし、中井選手と再びやれる力がつくまで頑張る、そしてRIZINに戻りたいとのこと。どうぞよろしくお願いします。
 また、4月16日には横浜アリーナでRIZINが開幕戦を行ないます。パンクラスの選手にも、どんどんRIZINにチャレンジしてほしい。今日試合をする朱里選手にも出てほしいと思っています。また、たくさんのキング・オブ・パンクラスの皆さんも世界にアピールする準備を整えてくれていると思います。日本の格闘技を盛り上げるため、パンクラスさんと共に頑張ります」

第7試合

20170205PANCRASE_7th
 佐藤は1年ぶりのパンクラス出場。前回は昨年1月、セルゲイ・マルティノフにパウンドでKO負けを喫している。普段はプロレス界で活躍する佐藤だが、総合格闘技も佐藤にとってはプロレス道の一環。前日の計量では、相手のアイビーとあわや乱闘の一幕もあった。今回はどんな形でパンクラス愛、プロレス愛を見せてくれるか。
 対するアイビーは123.8kg、32勝55敗という戦績を持つベテランだ。しかも1本で2勝している。特に足関節を得意とするというが、佐藤に足関は極まるか? 原始人のような衣装に不気味なマスクを着けて入場。

 1R、パンチを振り、プレッシャーをかけていくアイビー。大きく両腕を拡げ、佐藤を挑発する。佐藤は冷静にロー。アイビーは組んでケージに押し込むが離れる。すると、佐藤が飛び込んで右のパンチをヒットさせると、アイビーがダウン! レフェリーが止めた。「自分の力を証明するために日本に来た」と語っていたアイビーだが、少々力み過ぎたか。冷静に見て隙を衝いた佐藤が1ラウンドKO勝利した。

佐藤「性懲りもなく、今年も帰って参りました。パンクラスMISSIONの佐藤光留です。さきほど挨拶された大きな大会(※RIZIN)、実はプロレス界でも非常に話題になっております。でも、僕は飛び級はしません。僕はパンクラスMISSIONなので、大きな大会に出るなら、まずここで勝ち上がって出るチャンスを摑みます。…でも、出られるなら出ます。これからも、いつ何どきでも佐藤光留でいられるよう頑張ります」

<試合後コメント>
佐藤光留
「全然疲れてないです(笑)。冷静にやれました。いつもは1秒でも早く終わらせる世界にいないですけど。相手は、思ったよりフックをコンパクトに打つので、当たっても大丈夫だと思った。組み技が得意な人は打ち合いとか好きじゃないと思う。自分と嫌なことが一緒なんじゃないかなと思う。プロレスの中で、先手を取るのはすごく大事なこと。流れの中でチャンスを摑むのだが、その“流れ”を摑むことが大事。僕は、蹴りはあんまりうまくないけどインローはうまいんですよ。インローが効いていた。(右のパンチは)当たった感触はないですね。パンクラスに入って18年、こんなに冷静に上下を打ち分けて、右を当てるとは正直思わなかった。
 ケージ上で触れたRIZINに関しては、(プロレスラーという)自分の退路を断つというか。“出してください”じゃなくて。たとえば、すごくいい勝ち方をしても出られなかった人もいるのに、プロレスをやっているからということで飛び級で出るというのは、良くないと思うんです。もちろん、主催者が出てくれと言うなら文句はないけど、プロレスをやっている人間だからって、いいとこ取りするのはずるいと思う。だから、まずパンクラスで頑張っていきます。
 オファーが来たら何でも出ますよ。僕は人よりも、良いチャンスも悪いチャンスも拾ってきました。年齢やキャリアを重ねて、形になって来ているのを感じます。来るものは拒まずです。
 今回は試合前にすごく緊張して、金曜日くらいから手の震えが止まらなかったんです。でも、そんな時に、昔、近藤(有己)さんの言葉に助けられました『子供の頃からやりたくて、全てを捨ててやりたかったことだろう。そのリングに断つことが怖いなんておかしいよ』と。それを思い出して、負けたらどうしようとか、不安な気持ちが消えました。
これが『不動心』ですよね。近藤有己という人の生き方です。この言葉はかなり前に言われたことなんですけど、とても助けられています。
 今回は(パンクラスイズム横浜の)サポートも手厚かったです。北岡(悟)が命をかけてやっていることに支えられています。自分はそこにポンといさせてもらっている。後輩がやっているところに。ありがたいですね」

第8試合

原田が前日計量時に2.5kgオーバー。再計量でも700gオーバーしていた。相手のヤマニハが望めば試合は行なわれ、ヤマニハが勝った場合のみ公式記録に残るルールがあるが、ヤマニハは試合を望まなかったため、中止となった。

酒井正和代表あいさつ

20170205PANCRASE_COAST
 これまでホーム会場としてきたディファ有明だが、2018年をもって閉鎖される。来年以降、新たなホーム会場となるのは、新木場の「STUDIO COAST」(東京都江東区新木場2−2−10)。酒井正和・パンクラス代表がケージイン、新しい会場を決めたいきさつと、来年の興行日程を発表した。

<酒井代表 コメント>
「2018年で、このディファ有明が閉鎖されることになりました。数々のドラマを生んできた会場ですが、仕方ありません。そこで、このケージが入り、年間10大会を開催できるという会場が必要となるわけですが、探すのは大変でした。STUDIO COASTさんは、これまで格闘技を開催したことがないのですが、1年前から話をして、1年間、パンクラスを見てもらい、理解をいただきました。来年からは、新しいホームでドラマを作っていきます」

 なお、開催日程は全て日曜日で、2月4日、3月11日、4月15日、5月20日、7月1日、8月5日、10月21日、11月25日、12月9日が決定している。

第9試合

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 翔兵は2014年、ネオブラッド・トーナメント バンタム級優勝。昨年7月よりフライ級に変更し2連勝中。
一方の上田は2013年ネオブラッド・トーナメント スーパーフライ級優勝。こちらも3連勝中と勢いに乗る。
 1R、ローで距離を取る上田に、翔兵はパンチを放ち組む。そのままケージに押し込むが、離れる。上田はまだ様子見か、ローで距離を取る。翔兵はパンチ、左ハイキック。上田は入るチャンスをうかがったまま終了。ジャッジは10-9で二者が上田、一者が翔兵を支持。
 2R。翔兵がすぐに飛び出し、右パンチをヒットさせる。上田はこれが効きグラつく。上田はタックにいくが、翔兵はこれを切り、亀になった上田のバックにつく。翔兵はサイドになり細かくパンチを入れる。翔兵が押さえ込んで終了。ジャッジは二者10-9、一者10-8で三者とも翔兵を支持。
 3R。上田がパンチ、前蹴り。しかし、翔兵の方が手数を多く出している。重いパンチ。倒すか? 上田はここで出なければ負けてしまうが、手が出なくなってきている。上田はタックルを切られ、残り30秒で下になってしまう。猪木アリ状態でお互い上下から蹴り合い、上田が立ったところで終了。
 判定は3−0で翔兵。かなり攻めたが、ここまで攻められるのならKO勝ちしなくてはいけなかった。
 上田はここ何戦か実力をつけてきている印象だった。今回も相手の思うように攻めさせないディフェンスはあったが、試合はそれだけでは勝てない。まだまだ課題が多いことが露呈した形となった。
タイトル挑戦を目標とする両者。更なるレベルアップを期待したい。
20170205PANCRASE_9th
<翔兵コメント>
「(愛犬を抱いて)愛犬のルピちゃんです。今日は来てくれてありがとう。KOを狙っていたけど、相手はスゲー巧くて、全然攻め込めなかった。でも、課題が見つかったんで、また練習します。今回は、練習がホントにキツくて、何回もやめたくなった。でも、一緒に練習してくれる仲間や、応援してくれるみんながいたから頑張れた。ありがとう!
次は、マモルさんと神酒(龍一)さんがタイトルマッチをやる。先輩だから控えめに言うけど、その次のチャンピオンは俺だから。みんな、ついてきて欲しい。俺がチャンピオンになったら、日本の全部の団体にケンカを売って、統一王者になる。応援よろしくお願いします!」

第10試合

20170205_PANCRASE284_mainr
 パンクラスで女子選手がメインイベントを務めるのは、2011年4月のWINDY智美対V.V Mei戦以来6年ぶり2度目。
 朱里は総合格闘技デビューして3連勝中。4戦目で初の5分3ラウンド挑戦となる。UFC参戦を目標とし、1戦も落とせない。また、女子でメインを張る責任感からか、公開計量では相手のグルサンダーを睨みつけ、ものすごい気迫とオーラを見せつけた。グルサンダーは、2015年、アマチュアMMAの世界大会で優勝した後、プロに転向。現在2連勝中で、2児の母だという。
 1R、お互いパンチを打つが、朱里が近距離のパンチで押す。組んでケージへ押し込むが、ブレイク。再び打撃戦となるが、グルサンダーは顔面のガードが甘く朱里のパンチをかなり受けている。グルサンダーはタックルに入り、ケージへ押すが、ヒザを打ち合ってブレイク。真ん中に戻ると、朱里がパンチを当て続ける。ジャッジは三者10-9で朱里。
 2R。朱里はパンチを出し続ける。鼻血を気にしているグルサンダー。ケージ際の攻防は展開なくブレイク。終盤、グルサンダーがテイクダウンするが、朱里はすぐに立つ。再びグルサンダーがケージへ押し込み、ヒザ。朱里がパンチを打って終了。ジャッジは三者10-9で朱里。
 3R、グルサンダーの顔がかなり腫れている。3最終ラウンドも同様の展開。朱里はグルサンダーのタックルをケージで防ぎ、ブレイク。グルサンダーはまたタックルから金網へ押し込ミ、ヒザを入れるが、朱里は入れ替えてヒザ。残り1分でテイクダウンしサイドを取り、細かくパウンドを落としてタイムアップ。判定3−0で朱里が勝利。
 初の5分3ラウンドだった朱里だが、休みなく打ちまくって勝利。しかし、それだけにKOを望みたかった。殴り続けて倒せないと、どうしても軽い印象に見えてしまい残念だ。試合を重ねるごとに強さを身につけてきている朱里。次の試合では、さらなる進化を見せてほしい。

朱里「いま、試合が終わってホッとしてます。ありがとうございました。パンクラスでメインを張らせていただいて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。1本、KOはできなかったですけど、また練習して来ます。皆さんいつもありがとうございます。勝利で、夢にちょっとでも近づけたのかなと思って居ます。これからも、1歩1歩近づいていきたいです」

<試合後コメント>
朱里
「やはりKOか1本を狙っていたけど、相手はすごく強かった。もっと練習して、1本、KOを取れる選手になりたい。
パンクラスでメインを張ったことで、すごく経験値が上がったと思う。UFCにでる夢があるけど、4戦目も勝って、少し近づいたかな、UFCの目に留めてもらえたらなと思う。UFCとのタイミングもあるし、いつ目に留まるかわからないけど、段階を踏んで挑戦していく。
 今日は少し試合時間が長かったけど、打撃中心でいこうと思っていた。ミドルを蹴っていたのは、三日月蹴りも前蹴りも両方。(相手の)顔をみたら効いているなと思った。でも、相手は強かった。
 夢はUFCに挑戦すること。そこはブレずにやっていくつもり。UFCは本当に強い選手が集まっている団体なので、そこで闘ってチャンピオンになりたい。
 今回は、2017年の最初のパンクラスということや、相手が強いこと、そしてメインの責任感があった。やってやるぞという気持ちだった。今日の試合は世界でも注目されていたと思うし、朱里という名前を広めるいいチャンスだという気持ちもあった。今後については、ジムやパンクラスと話し合って決めていこうと思う」

(写真・文/佐佐木 澪)

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