【試合詳細】3・14 PANCRASE神奈川大会 【ライト級KOP】雑賀ヤン坊達也vsラファエル・バルボーザ 【フライ級QOP】杉山しずかvs和田綾音 【ストロー級KOP】船田電池vs宮澤雄大

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『PANCRASE 361』
日程:2026年3月14日(土)
会場:神奈川・横浜武道館
開始:14:00

【試合結果】

▼第1試合 ストロー級戦 5分3R
●リトル((HIDE'S KICK!/2位)
判定0-3
○佐々木 瞬真(THE BLACKBELT JAPAN/7位)

▼第2試合 ミドル級戦 5分3R
●平田 旭(move/2位)
1R 3分17秒 TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
○林 源平((和術慧舟會IggyHandsGym)

▼第3試合 フライ級戦 5分3R
●菅 歩夢(THE BLACKBELT JAPAN/12位)
1R 1分06秒 フロントチョーク
○谷村泰嘉(空手道禅道会・パラエストラ大阪 TEAM TIGER)

▼第4試合 フェザー級戦 5分3R
●岡田拓真(リバーサルジム横浜グランドスラム/7位)
判定0-3
○清水博人(DOBUITA/11位)

▼第5試合 フライ級戦 5分3R
○岸田宙大(パンクラス大阪 稲垣組/6位)
1R 2分38秒 三角絞め(タップアウト)
●眞藤源太(ボンサイ柔術/8位)

▼第6試合 フェザー級戦 5分3R
○木下尚祐(リバーサルジム横浜グランドスラム/3位)
判定3-0
●シン・ジェヨン(Extream Combat/韓国)

▼第7試合 70kg契約 5分3R
○透暉鷹((ISHITSUNA MMA)
1R 4分33秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●ギレルメ・ナカガワ(ボンサイ柔術)

▼第8試合 ライト級戦 5分3R
○神谷大智(BRAVE GYM/9位)
判定2-1
●葛西和希(マッハ道場)

▼第9試合 バンタム級戦 5分3R
●山木麻弥(JAPAN TOP TEAM/9位)
判定0-3
○荒田大輝(パラエストラ八王子/11位)

▼第10試合 ウェルター級 5分3R
○内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム/4位)
判定3-0
●ガブリエル・レーベン(X-Road)

▼第11試合 フライ級 5分3R
●大塚智貴(CAVE/4位)
2R 0分25秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS/5位)

▼第12試合 
伊藤 盛一郎(リバーサルジムグランドスラム横浜/ZST)
試合中止
ジョセフ・カマチョ((SPIKE 22)

▼第13試合 キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ストロー級 5分5R
●船田電池(和術慧舟會HEARTS/1位)
判定1-2
○宮澤雄大(RESURGO MMA)

▼第14試合 コーメイン クイーン オブ パンクラス チャンピオンシップ フライ級 5分5R
○杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We/1位)
判定3-0
●和田綾音(ALIVE/2位)

▼第15試合 メインイベント キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ライト級 5分5R
●雑賀ヤン坊達也(DOBUITA/王者)
2R 4分41秒 TKO(まぶたのカット)
○ラファエル・バルボーザ(MAQUININHA DO FUTURO/3位)

バルボーザが第10代ライト級KOPを戴冠し恩師を思い涙!杉山しずかが第6代フライ級QOPを獲得し、女王に返り咲き! 宮澤が第5代ストロー級KOPとなり4年越しの思いが実る!

第1試合

 リトルは2014年から参戦する古参ファイター。2024年には暫定王座決定戦も軽消している。前戦の昨年4月には、今大会でチャンピオンシップに臨む船田電池と対戦。判定負けを喫したものの、ドロドロの潰し合いで力を見せつけた。
 対する佐々木は、2024年より参戦。NBTでは結果を出せなかったものの、その後3連勝と勢いに乗っている。昨年11月の前戦では、野田遼介をパウンドで沈めランカーとなった。
 今大会ではストロー級のチャンピオンシップが行われる。“次”を虎視眈々と狙う両者、どちらが一歩抜きん出るのか。

 1R。リトルがロー、パンチで先に攻めていく。佐々木も様子を見ながらミドル、ジャブ。さらにフック、パンチからケージ際へ追い込んでパンチ連打。リトル効いている。
 佐々木がバックを取りケージへ押し込んだ。投げ!リトルは立とうとするが、佐々木が上に。さらにガブりからまた投げ、鉄槌、パウンド。リトルは足をつかもうとするが、佐々木はさせない。
 リトルが立ち上がりパンチを振る。が、佐々木の左がヒット! リトル効いた。しかし、すぐ立て直しパンチを振る。倒そうとするが、上になったのは佐々木。サイドになるが立った。猪木アリ状態からロー、パンチを落とす。蹴り上げたリトルだが立った。
 両者スタンドで打ち合うが、推しているのは佐々木。ケージ際へ詰めるが、脚はつかめず。しかしバックに回った。後ろへ向けヒジを打つリトル。佐々木離れた。お互い蹴りを出すが終了。
 まだ効いている様子のリトル。佐々木のイキの良さが際立つ。

 2R。疲れが出ている様子のリトル。しかしパンチ、ハイキック、ローと攻めていく。佐々木がタックルに入るがリトルが切りパンチ。佐々木が尻もちをつくが、片足をつかもうとする。
 ここでリトルが佐々木の頭を蹴ってしまいタイムストップ。短めのインターバルののち再開されたが、荒い息をしているのはリトルの方。
 リトルがパンチ。しかし、バッティングとなり再びストップ。左目を気にする佐々木。インターバルを取り再開。
 佐々木が両足タックルからケージへ押し込む。倒すが、リトルが立ってケージへ押した。投げは打てない。立った佐々木の左がヒット! リトルはボディ、オーバーハンドとパンチを振るが、佐々木が投げて上に。しかしリトルは回って上四方になり殴る。
 佐々木立ってケージへ押し込んだが、離れてパンチ。また組んでケージへ押し込む。両足をかかえて投げるが、リトルはすぐ立つ。離れた佐々木だが、リトルはとらえて殴る。そしてバックマウントへ。佐々木を立たせず殴る。苦しい佐々木だが立って逆にマウントへ。パウンドを落としたところで終了。
 リトルがパウンドアウトするチャンスだったが、佐々木が根性でひっくり返した。

 3R。お互いロー、パンチを振る。リトルがフック。佐々木はタックルのチャンスをうかがう。リトルのパンチがヒット、佐々木効いたようだが組んでいく。上になりヒジ連打、そして肩パンチ。さたにパウンドを打ち込んでいく。返せないリトルだが、ハーフマウントの佐々木の片足は抜かせない。下から殴る。
 佐々木、片足をつかみ立った。リトルは蹴り上げ、腕を狙うがこれは入らない。オープンガードへ。パンチ、ヒジを落とす佐々木、リトルは細かく殴っているが、佐々木がバックを取り立った。ケージへ押し込む。
 残り30秒、両者離れて打ち合う。佐々木が片足タックル、リトルは付き合わない。さらに佐々木が片足タックルに入るが、決まらず立ち上がる。残りわずかでリトルがパンチを連打するが終了。両者とも疲労の色が濃い。
 ジャッジは3名とも28-29、3-0で佐々木がドロドロの勝負を制した。

第2試合

 2024年より参戦中の平田は、昨年のNBT覇者。続く同年6月にはベテラン・長岡弘樹をパンチで粉砕し、一気に注目選手へ。このまま勢いに乗るかと思われたが、9月のコシム・サルドロフ戦ではTKO負けを喫してしまう。今回は、元王者を相手に、再び巻き返しを図りたいところ。
 一方の林は2013年より参戦しており、2023年には第15代ウェルター級王者にもなっている。前戦は1年7ヶ月ぶりの参戦だったが、佐藤龍汰朗に判定負けを喫している。今回はその重い打撃で相手を粉砕できるか。

 1R。平田が巨華為を取りロー。茂木に回る林。回りながらロー、パンチを振る。平田は前蹴り。林がタックルに入ろうとするが、平田は付き合わない。
 王レッシャーをかける林。平田はロー。林は一気に入りジャブ、アッパー、蹴りを叩き込む。
 平田も踏み込んでパンチ。しかし林のパンチの猛攻に下がってしまう。林はさらに入り首相撲からヒザ連打。そして右パンチがヒット! フラついた平田はケージへ下がってしまう。さらに詰めて林が右を打ち込むと平田が仰向けにダウン! レフェリーが試合を止めた。
 久しぶりに持ち味の豪快さを見せ、林が勝利。

《林 ケージ上インタビュー》
――久しぶりに豪快な試合でした。
林「もうちょっとテクニカルな試合を見せたかったんですけど、熱くなっちゃって(笑)。でも、最高ですね」

――これからも、パンクラスのミドル級を盛り上げてください。
林「任せてください。コシム(※・サルドロフ=現KOP)待ってろよ!」

第3試合

 菅は2023年よりパンクラスに参戦、同年NBT優勝を果たした若手の期待株。前戦では、ONEでの2勝1敗を含む7勝1敗の好戦績を引っ提げ、パンクラス初参戦を果たしたクーパー・ロイヤルを圧倒し判定勝利を挙げている。
 対する谷村は、2020年より参戦。同年NBTでは準優勝となった。2022年5月の大塚智貴戦を最後にパンクラスから遠ざかっていたが、昨年5月の大阪大会で約3年ぶりに復帰。秋葉太樹と対戦し判定で敗れたものの、フィニッシュに迫る場面も作り、存在感を強くアピールした。
 将来タイトル戦に絡んでくるであろう若手2選手が激突する。

 1R。菅がロー。谷村もローを返す。谷村が右ジャブからのタックル。その勢いで回転して上に。ガブりから首をとらえる。そのまま絞め、レフェリーに極まっているとアピール。レフェリーが試合を止めた。
 前大会は相手選手の計量オーバーにより試合が中止となってしまったが、そのフラストレーションを吹き飛ばすような素晴らしい一本勝ちだった。

《谷村 ケージ上インタビュー》
――素晴らしい一本勝ちでした。
谷村「デビュー戦からずっと得意にしてきた技なので、決まって良かったです」

――パンクラスでの目標を教えてください。
谷村「やっぱり若い選手がベルトを獲らないと面白くないんで、僕がベルトを獲ります」

第4試合

 2023年より参戦している岡田。デビュー後3連勝で勢いに乗っていたが、昨年12月敢流にTKO負け。しかし昨年は黒星を払拭するように中村晃司、石田陸也にパウンドで勝利。さらに勝ち星を増やしたいところ。
 一方の清水は、昨年のNBT優勝。一回戦・二回戦でベストKO、準決勝戦ではベストバウトを獲得している。NBT後の糸川義人戦でもスタンドのパンチでTKO勝利を収め、ベストバウト賞も獲得している。同門の雑賀ヤン坊達也に続くストライカーとして期待されている。
 7位の岡田がランクを守るか、清水が一気に駆け上がるのか。

 1R。岡田の左の蹴りを清水がカット。岡田はフェイントをかける。清水はプレッシャーをかけながら右パンチを放つが、岡田かわした。一気に入った清水がパンチ、ヒザ。岡田が組んでケージへ押し込むが、清水が入れ替えた。岡田は放さず首投げを打つ。しかし上になったのは清水。だが、岡田はすぐに三角絞めを狙う。頭部にヒザ。清水は耐えている。
 清水は三角に左手を入れてディフェンスしているが、岡田は手ごと絞めていく。なんとか隙間を作り、こらえる清水。岡田は下から鉄槌。三角が外れた、その瞬間、パスを狙う清水。亀になった岡田にバックからパウンド。清水はさらにヒジを蓮打したところで終了。かなり耐えた清水。

 2R。プレッシャーをかける清水。ローを打ち込むと岡田が表情を変える。効いたか。清水が右ミドル。岡田が組んでケージへ押し込むが、清水入れ替えた。投げるようにして上に。サイドへ移行する。しかし離れてスタンドに戻った。
 岡田がロー、ハイキック。清水は蹴り足をキャッチ。しかし立つ。清水は立ち際にパンチ。
 岡田はタックルに入るが、清水が引き込んで上に。ボディを殴る清水。岡田はガードからフロントチョークにとらえるが、これは外れた。清水は体を起こし、サイドからパウンド。岡田は蹴り上げでディフェンス。終了。

 3R。お互い抱き合い、2Rまでの健闘を称え合う両者。離れて清水がロー。岡田効いた。しかし蹴りを返していく。プレッシャーをかける清水。
 岡田の左ジャブがヒット。組んでケージへ押し込むが、上になったのは清水。尻もちまで戻した岡田が首を狙うが外れる。清水が立って離れた。
 スタンドから清水がパンチ、蹴り。蹴り足をとらえた岡田がケージへ押し込み尻もちをつかせた。清水はボディを殴る。乗っていく岡田だが、清水はバックを取らせず上に。しかし、立って離れた。
 岡田は組んで投げを狙うが、清水に潰されて下に。清水はバックにつく。岡田は前転して足関を狙うも、清水がパウンド。残り40秒で立ち上がった。
 岡田はタックルに入るが、清水がこれにヒザを合わせた。岡田は片足をかかえでしがみつくが、清水はガブってパンチを入れる。離れて立ち上がり、清水がパンチで出他ところで終了。
 ジャッジは3名とも29-28、3-0で清水が勝利。
 これで5連勝の清水。試合運びが巧くなっているようだ。これからさらに伸びそう。

第5試合

 岸田は2024年より参戦。同年のNBTでは惜しくも優勝を逃したが、菅歩夢、織部修也に連勝。昨年5月には元KOP猿飛流に判定負けを喫したものの、12月には浜本“キャット”雄大を腕十字固めで破り、ベストサブミッション賞を獲得。2026中のベルト獲得を宣言している。
 対する眞藤は2023年より参戦中。2024年には上田将年、浜本“キャット”雄大を倒している。昨年はラファエル・リベイロ、時田隆成の実力者相手に連敗したが、心機一転、所属をボンサイ柔術へと移し巻き返しを図る。
 6位と8位の対戦。フライ級KOP空位の今、どちらが一歩先んじるか。

 1R。慎重に様子をみる眞藤。岸田はロー。眞藤がパンチを振るが、岸田は距離を取り蹴り。眞藤が飛び込んでパンチを振るが、岸田はかわす。
 さらにパンチを打ち込む眞藤だが、岸田は足をかけ回すようにして上に。会場から拍手が湧く。岸田はヒジを落とし、サイドから一気にマウント! 逃れようとする眞藤の動きに合わせ三角絞め! 眞藤は耐えていたがタップ。

《岸田 ケージ上インタビュー》
――見事な一本でした。
岸田「今回もサブミッションで極めました。もう、ベルトそろそろいいんじゃないですか?」

――ベルトを狙いにいくと。
岸田「はい。絶対、今年ベルト獲るんで、まだまだ皆さん応援よろしくお願いします」

第6試合

 3位の木下は、2024年よりパンクラスに参戦中。デビューでは小森真誉、次戦では遠藤来生に勝利している。昨年7月の前戦では、7連勝中だった敢流との激闘を制し、3連勝している。
 その相手は、韓国から初参戦を果たしたシン。幼い頃からパンクラスに出たいと熱望していたという。MMA戦績は8勝で、4KO・1一本というオールラウンダーだ。
 全てを磨くオールラウンダー同士の対決は、どちらに軍配が上がるか。

 1R。お互いジャブ。シンがロー。木下がロー、左パンチ。シンがオーバーハンド。木下のジャブがヒット、シンが組んでケージへ押し込んだ。木下はヒザを打ち込む。さらに押し込むシン。
 木下が押し込むと、シンはヒザ連打。木下がさらに押し込むと、シンは投げてそのままバックを取った。また投げてバックを取る。バックを取り返した木下だが、反転して上を取る。さらにバックを取るが、シンが反転して上に。
 木下は背を向けて立ち上がり、正対する。ヒザを入れて離れた。木下の右パンチがヒット、シンはケージまで下がってしまう。木下は組んでバックに回った。離れ際にヒジを入れたところで終了。

 2R。シンが蹴り。木下が組んでケージへ押し込む。シンはケージ中ほどに戻り離れた。木下がパンチ、シンもパンチを振る。木下がケージに詰めて飛びヒザ!さらにパンチを入れるが、シンはタックルに入る。木下は腕を狙いながら頭部へヒジ。バックに回るが、乗りすぎてしまいシンが前に落とした。
 木下がタックルに入ると、シンはこれをガブる。チョークにとらえたが、木下は外した。木下がバックにつく。反転して上を取ろうとするシンだが、木下がこらえて肩固めへ。これは外されてしまう。
 シンは亀になっているが、上を取り返した。そしてサイドへ。木下は下から三角にとらえるが、外れた。そのタイミングで立ち上がる。
 木下はシンを潰して上に。腕十字! こらえたシン。木下はバックにつきチョーク。シンが反転したところで終了。

 3R。お互いの健闘を讃えハグする両者。離れると打ち合う、木下が組んでケージへ押し込みヒザ!しかし離れた。シンがボディを入れる。木下はパンチ連打。しかしまた両者離れた。
 シンが組んでケージへ押し込むが、木下がヒザで突き放しスタンドへ戻した。木下がパンチ、ヒジを入れ離れる。シンもパンチを降っているがヒットしていない。パンチを打ち込む木下。上を取りマウント!お互い殴る。立とうとしたシンを追っていった木下が腕十字!シンは逃れてガード。
 立ち上がったシンだが、木下がパンチ、ヒザで攻める。木下がボディにヒザ! これが効きシンはしゃがみ込む。木下はバックを奪い、チョークにとらえるが、シンが向き合い外したところで終了。
 ジャッジは3名ともに30-27、3−0で木下が勝利。

第7試合

 2020年より参戦中の透暉鷹は、第9代フェザー級KOP、第5代バンタム級KOPと2階級制覇を成し遂げている強豪だ。2024年には『Road To UFC』に参戦するも、準決勝戦でバーエゴン・ジェライスーに判定負けで苦杯を舐めた。パンクラスでの再起戦はカリベク・アルジクル ウールを挑戦者に迎えての防衛戦だったが、両者の負傷により延期。新たに組まれた同カードでは、両者計量失格による試合中止という結果になってしまった。今回は3年3ヶ月ぶりにパンクラスに上がる。
 当初はカルロス・カヴァルカンチとの対戦として組まれていたが、カヴァルカンチが査証手続きの不備により欠場。これを受け、ギレルメ・ナカガワが急きょ代打出場となった。ナカガワは今年2月、矢澤諒をRNCで仕留めたばかり。柔術黒帯の極めの強さで、元王者に挑む。二階級王者を踏み台にできるか。

 1R。フェイントをかける透暉鷹。強いロー! さらに前蹴り。ナカガワはなかなか手が出ない。ナカガワはジャブを見せ始めるが、透暉鷹にかわされてしまう。
 透暉鷹が蹴ると、ナカガワ合わせて組みつき、テイクダウンを狙う。しかし、透暉鷹が潰して上に。ナカガワはガード。透暉鷹はボディ、パウンドを打ち込む。さらに顔面にヒジ! ナカガワはカカト、透暉鷹はボディ、鉄槌。ナカガワが三角へ。しかし、透暉鷹は頭を抜き外した。体を起こして強烈なパウンドを連打! ボディ、顔面に打ち込む。透暉鷹は顔面に右のパウンドを連打! ナカガワは頭を抱えて打たれ続け、レフェリーが試合を止めた。

 久しぶりの参戦となったが、実力はまだまだ十分なところを見せつけた。実力と華のある透暉鷹、再び頂点を目指し歩き始める。

《透暉鷹 ケージ上インタビュー》
――様々な困難を乗り越えての久々のパンクラス、会場から「お帰りなさい」の声が聞こえます。
透暉鷹「パンクラスの関係者の皆さん、本当にすみませんでした(感極まる)久しぶりの試合で硬くなっちゃって、思ったようなパフォーマンスができていないんですけど、ギレルメ・ナカガワ選手、この試合を受けてくれてありがとうございます。僕、もう試合ができないんじゃないかと思っていましたが、ナカガワ選手のおかげで試合ができました。ありがとうございました」

――この勝利を誰に一番伝えたいですか。
透暉鷹「(涙をこらえて)1人ではここまで来られなくて、僕を支えてくれているみなさんに感謝したいです。ありがとうございます」

第8試合

 2022年より参戦している神谷。デビュー以来、淡竹の4連勝を飾り、昨年5月『Road To UFC』に挑戦。しかし、キム・サンウクにキャリア初黒星を喫した。復帰戦となる同年12月には、松岡嵩志の腕を柔道仕込みの強烈な投げで破壊、9位となっている。
 一方の葛西は、2019年より参戦とパンクラス参戦歴は長い。2024年には3連勝で次期挑戦者決定戦に臨んだが、天弥にTKO負けを喫した。その技、勝負をかけた今年2月大会は相手の計量失格により中止に。その悔しさをこの試合にぶつける。

 1R。左右に動く葛西。神谷は左ジャブ。プレッシャーをかける葛西。神谷は左ハイキック。さらにハイキックから片足タックルへ。しかし上になったのは葛西。神谷はしたから首を狙うが、これは入らない。
 他違った神谷が、組んでケージへ押し込む。お互い入れ替えてヒザを入れ合うが、展開なくブレイクがかかった。
 葛西が右ハイキック、ジャブ、蹴りで攻める。さらに右の蹴り上げ。神谷はパンチ、左ミドル。プレッシャーをかける葛西。神谷がロー、ジャブ。葛西がジャブ、ボディを打って終了。

 2R。お互いジャブ。神谷がタックルに入るがk、葛西がパンチで止めた。またタックルに入る神谷。葛西がケージへ押し込み首を狙うがこれは無理。足をかけて倒したが、神谷がすぐ上に。葛西を立たせずバックを取り、ケージへ押し込んでいく。立った葛西がヒザをうち入れ替えてさらにヒザを打ち込んだ。
 両者離れ、葛西は右ミドル、神谷はジャブ。神谷がジャブ、蹴りとやや攻め手が多いか。打ってすぐ距離を取るが、火災は組んでケージへ押し込む。お互いヒザ。神谷が離れた、
 王レッシャーをかける神谷だが。葛西が左右パンチから組んでケージへ。展開なく、ブレイクに。神谷が左ミドル、葛西が左右パンチを振ったところで終了。
 両者ともに決め手まで行けない。神谷はやや疲れが見えるか。

 3R。互いパンチを打ち合う。神谷が連打からケージへ。葛西が入れ替えて離れ、パンチ。お互い入れ替え合う。神谷はやはりスタミナ切れか? またブレイクがかかった。
 葛西が組むとバックを取った神谷、葛西は次第にパンチも当たっている。神谷の蹴りがローブローとなりタイムストップ。「いててて……」と声が出る葛西。しかし2分ほどで回復、再開。
 神谷が片足タックル。葛西は暴れるが神谷がバックを奪った。葛西が立ち上がるとケージへ押し込む神谷。葛西が肩パンチをいれ離れた。
 やはり商務している様子の神谷。葛西がケージへ押し込んだが、神谷がヒザを入れて離れた。神谷がタックルから上になるが、葛西は立つ。神谷はバックを取っている。
 残り1分。さらにケージへ押し込む神谷。投げるが、バックは離さない。バックから攻めたいが時間がない。ときに神谷が殴って終了。
 ジャッジは2名が29-28神谷、1名が29-28葛西を支持。判定2-1で神谷が辛くも勝利。

第9試合

 2024年のデビュー当時、高校生だった山木はまだ19歳。プロデビュー後3戦3勝3KOと、ファンを驚かせてきた。しかし、昨年6月、田嶋椋に試練の初黒星を喫した。同年9月の『RIZIN』名古屋大会では、オープニングファイトで石坂空志に判定負けと現在2連敗中。今回より所属を『JAPAN TOP TEAM』に移し、再びの船出を切る。
 一方の荒田も2024年パンクラスデビュー。同年、優勝は逃したものの、NBT準優勝の好成績を収める。その後、ギレルメ・ナカガワにスタンドのパンチでTKO勝ち、安藤武尊にRNCで一本勝ちと、決定力を保つ実力者として認知されている。前戦は相手選手のトラブルで試合がなくなってしまったが、その分、この試合で爆

 1R。荒田がパンチ。山木がタックルに入るが、荒田はギロチンにとらえた。山木はそのままケージへ押し込むが、荒田は引き込んでそのまま絞める。しかし、これは外れた。荒田は下から腕十字を狙うが、山木は腕を引き抜いて立ち上がった。
 パンチを振る山木。荒田は両足タックル。引き込んだ山木は首を狙うが、荒田は頭を抜いてケージへ押し込む。バックを取り後ろへ投げテイクダウン! しかし、山木が足のフックを解除して反転、上に。しかし、荒田が立ち上がりスタンドに戻る。
 荒田が組んでテイクダウン。再びバックマウントに。山木は鉄槌。荒田はバックから腕十字を狙う。さらに三角へ移行する。山木は頭を抜いて脱出。立ち上がりスタンドに戻る。
 山木がケージに詰める。荒田がタックルへ。山木は背を向けこらえる。荒田がバックに回り、ヒザから投げてテイクダウン! チョークにとらえたが、その瞬間に時間切れとなってしまった。

 2R。プレッシャーをかける山木。組んでケージへ押し込んだが、山木はヒザを入れて離れた。荒田が両足タックル、テイクダウン! しかし、山木は立った。荒田も立つ。山木がボディブロー。
 荒田がまた両足タックルへ、ケージへ押し込んだ。投げて殴る。立とうとする山木だが、荒田は乗っていき立たせない。山木は回るが、荒田がバックマウントへ。後ろから首を狙う! 細かく殴りながら決めどころを探る。そして、荒田が上に。秋まで山木を起き上がらせず殴る。山木も細かく殴るが、荒田が上をキープして終了。

 3R。山木が蹴り。荒田はプレッシャーをかけタックルからケージへ押し込む。ヒザ! 山木もヒザ。荒田はさらに押し込んでバックに回り投げ! バックをとっている。山木が上になるが、離れた。
 山木が蹴り。荒田はパンチからの両足タックル。ケージへ押し込む。またバックを取る荒田。山木は逃れたいが、荒田はバックをキープ。しかし山木が外してパンチ。荒田はタックルに入るが、山木が切った。荒田はパンチを振りケージへ詰め、山木に尻もちをつかせた。またバックをとる荒田、
 残り1分。山木が立ったが、荒田が投げてバックへ。抜けたい山木。しかし荒田は逃さず背中に乗ったまま殴って終了。
 ジャッジは3名とも29-28、3-0で荒田が勝利。
 荒田は山木のパンチをもらわず、グラウンドで勝負するという作戦が当たった。やや疲れは見えるが、最後まで作戦を遂行し、山木にパンチを出させず圧倒した。

第10試合

 4位の内藤は第15代ミドル級KOP。デビュー以来6戦6勝5フィニッシュと圧巻の戦績でミドル級王者に登り詰めた。しかし、2024年DWCSでのアテバ・ゴーティエ戦で敗退。再起を期した昨年4月のゴイチ・ヤマウチ戦で連敗、世界の壁の高さを痛感した。しかし、昨年12月の前戦では髙橋攻誠にTKO勝ち。白星を伸ばしたい。
 レーベンは昨年4月に初参戦。武者孝大郎に判定負けしている。今回は1年ぶりの参戦。鋼のような肉体が武器。再び外国での闘いを目指す内藤と、存在感をアピールしたいレーベン。勝利はどちらに?

 1R。盛んにステップを踏むレーベン。内藤は左ジャブ、ロー、左ボディと攻める。プレッシャーをかけながらさらにパンチ、アッパー。続いて左右パンチからケージへ押し込んだ。ヒザを連打し離れた。
 内藤がパンチ、蹴り。レーベンもパンチを返すが、内藤が組んでケージへ押し込む。レーベンが殴るが、両者離れた、
 パンチで出るレーベン。内藤はボディを入れる。レーベンのパンチを止めてヒザ! ケージを背負ったレーベン。内藤は組んで押し込む。レーベンが手首をつかむが、内藤は外してさらに押し込む。
 残り1分で両者離れる。内藤がけりから飛び込んで押し込む。パンチ。レーベンが離れたところで終了。睨み合う両者。

 2R。レーベンが蹴り。内藤もローを返す。レーベンがパンチを振るが、内藤はもらわない。内藤がパンチからケージへ追い込むが、離れた。しかし、内藤がパンチ、蹴り。ケージきわでレーベンの両足をかかえる。殴るレーベン。立つが、内藤がヒザを打ち込んでいく。レーベンもパンチを振るがヒットしない。
 入れ替えたレーベンだが、すぐ戻す内藤。レーベンは内藤の手首をつかむが内藤はボディを殴る。
 離れた両者。内藤が左ミドルからケージへ。レーベンはケージを背負いボディを打つ。ここで内藤の蹴りがローブローとなってしまいタイムストップ。3分ほどで回復、再開された。
 内藤がパンチからケージへ押し込む。残り1分。レーベンは振り切るが、ナイトがタックルへ。レーベンが右ハイ。内藤はどこかカットした模様。出血している。レーベンが右パンチを振ったところで終了。
 内藤はダメージがあるのか、やや消耗しているようだ。レーベンはケージへ押し込まれ過ぎている印象。

 3R。内藤は蹴り。レーベンは右パンチを振るがヒットせず。さらにジャブ。内藤が蹴ると、レーベンが組んで初めてケージへ押し込んだ。ボディを殴るが離れる。
 お互いパンチを振るが、またケージを背負ってしまうレーベン。ここでバッティングがありタイムストップ。すぐに再開された。
 内藤が蹴り。プレッシャーをかける。入っていくレーベンだがパンチをもらってしまう。タックルに入るレーベン。立つ。内藤はロー、レーベンはジャブ。内藤右ミドル。レーベンが跳びひざ、前蹴り。内藤はローでプレッシャーをかける。
 両者とも消耗している。レーベンがパンチを3連打、内藤の顔面にヒット。内藤はレーベンが出るタイミングでタックルに入るが、レーベンは切る。内藤はガブりから抜けバックに回るが、前に落ちた。レーベンがバックマウントからチョークをかける。内藤はアゴの上で耐える。内藤は前に落とそうとするが、レーベンは落ちかけた体勢から内藤の頭部にパンチ連打! 打たれる内藤。しかし時間切れに。

 ジャッジは3名ともに29-28、3-0 で内藤が勝利。内藤はけっこう出血している。

第11試合

 4位の大塚は2020年より参戦中。昨年11月、濱田巧との王者決定戦で、互いに全てを出し尽くす死闘を展開。5Rを闘い抜いたが、スプリット判定負けを喫した。再びのベルト獲りに向け、出直しの一戦となる。
 5位の猿飛流は第7代同級王者2017年より参戦。ブランクがありながらも闘い続けている。昨年7月の前戦では、岸田宙大の寝技を完封し、再びランなった。
 再びのチャンピオンシップを目指す両者が激突する。

 1R。お互い距離を取り、ローで牽制。猿飛流が左ミドルから低いタックルに。大塚は受け止めたが、猿飛流はケージまで押し込んでいく。猿飛流は横に投げてテイクダウン! サイドに移行し、さらにマウント! しかし、大塚はすぐに抜けて立つ。バックに回った。
 猿飛流はアームロック狙い。しかし、大塚は腕を抜き逆にバックに回る。前転した猿飛流は足関! ヒールホールドを狙うが、大塚は逆の足で蹴って外した。
 立ち際に猿飛流が組み、ケージに押し込む。大塚はヒザを入れる、猿飛流はカカト蹴りを返して終了。

 2R。大塚は距離の遠い蹴り。猿飛流がバックスピンキックを放つと、大塚の側頭部にヒット、大塚が仰向けにダウン! 猿飛流はすかさず追撃に入りパウンド連打! 打たれ続ける大塚。レフェリーが試合を止めた。

《猿飛流 ケージ上インタビュー》
――見事は勝利を収めた猿飛流選手、一言お願いします。
猿飛流「リバーサルジム川口REDIPSの猿飛流です。大塚選手、試合してくださってありがとうございました。大塚選手が相手だったからこそ気持ちをまた作って戻って来られました。大塚選手のおかげで全てを懸けてこの試合に臨めました」

――あのバックスピンキックは得意なんですか。
猿飛流「そうでうね、バックスピンキックはずっと練習していたんですけど、今まで出していなかっただけで。今日はアップの時に何か当たる感じがするなっていう気がして」

――今後の目標をお聞かせください。
猿飛流「そうですね、自分の理想の勝ち方ができたんで、次、もうタイトル戦を組んでもらってもいいですかね? まあ、色々あると思うんで、もしできたらで」

第13試合

 第4代王者・黒澤亮平がベルトを返上したため、船田電池と宮澤雄大の両選手によるチャンピオンシップが行われる。
 1位の船田は2024年よりパンクラスに参戦。同年の NBTで優勝を飾っている。その後も野田遼介、寺岡拓永、リトルを撃破し3連勝中。リトル戦後、就職活動に専念するためにケージを離れていが、チャンピオンシップでケージ復帰となる。
 対する宮澤は、2018年より参戦。2021年、北方大地の持つ同級ベルトに挑戦するも力及ばず、TKO負けを喫した。2022年に若林耕平に敗れた後、パンクラスから遠ざかっていた。その間、Fighting NEXUSに参戦、初代ストロー級王者に輝いている。昨年11月、約3年ぶりのパンクラス参戦。飯野タテオと対戦し、判定勝ちながらベストバウトに選出された。
 社会人としての一歩を踏み出す船田がベルトを巻くのか、宮澤が2本目のベルトを巻くのか。

 1R。宮澤がボディブロー。タックル、テイクダウン! ケージ際で抑え込む。船田は尻もちまで戻すが宮澤は離さない。船田が立つが、またかかえる宮澤。船田が相手を足で避けて立つと、会場から拍手が起こった。
 宮澤がタックルに入るが船田が切る。逆に船田がタックルに入ると宮澤が上に。船田は離れてまたタックルに入り、尻もちをつかせる。ケージへ押し込んでいく船田。宮澤は船田の頭部にヒジを打つ。押し付ける船田、ヒジ、鉄槌を打ち続ける宮澤。
 船田は立ちそうでなかなか立てず、押し付けていく。殴る宮澤。宮澤が立つと船田が投げ。背中に乗っていく。後ろから首を狙うが入らない。宮澤立った。しかし船田が崩す。また立つ宮澤。最後に船田が殴って終了。
 船田がコントロールしつつも、ダメージを与えていない印象。

 2R。船田がミドル。宮澤は右パンチ、ボディブロー。タックルに入るが船田切った。船田は少し距離をとってジャブ。
 船田がタックルに入り尻もちをつかせる。宮澤はヒジ、パウンドを落とす。押し付ける船田。宮澤はボディを殴る。引っこ抜けない船田。宮澤はヒジ、パウンドを打ち続ける、
 宮澤は掌底連打。船田も殴る。宮澤が立つと、船田は押し込み尻もちをつかせた。宮澤はまた掌底連打。
 残り1分。掌底を打ち続ける宮澤。バックに回り背中を殴る。足を取った船田だが、宮澤が殴って終了。

 3R。宮座がジャブ。船田もパンチを振る。船田の蹴りをかわす宮澤。船田のタックルを受け止める。四つん這いのままケージへ押し込んでいく船田。宮澤はヒジ連打。立ちたい。しかし、船田はさらに押し込んでいく。
 お互い殴る。宮澤は掌底連打。そして立ち上がった! 船田が投げると足をつく宮澤。掌底。船田が立ち、宮澤も立った。パンチを振る宮澤。船田は跳びヒザを見せるが空振り。
 船田がタックルに入るが宮澤がバックを取った。しかし船田が正対して押し込む。宮澤は鉄槌、ヒジ、ボディと攻める。
 残り1分。ヒジで攻める宮澤だが、ケージを使い立った。船田は押し込んでヒザ。宮澤が片足を抱え倒したところで終了。

 4R。船田が距離を詰める。宮澤が右フックを入れると、足を取りケージへ押し込む。バックに回るが、船田が逃れた。宮澤が足をとりタックル、テイクダウン! しかし船田は背中を向けて立ち上がり、正対して逆にケージに押し込んだ。宮澤はヒジ連打。座った体勢の宮澤。船田は片足をかかえながらパンチを入れる。宮澤も殴るが、ブレイクがかかった。
 宮澤が両足タックルからテイクダウン! しかし、向き直った船田がケージに押し込み、片膝をついた宮澤を殴る。残り2分。立ち上がる宮澤はヒジ。しかし船田が両足つかみ引き込んで尻もちをつかせた。押し込みまくる船田。
 宮澤が立ち、両足をかかえてテイクダウン! パウンドを落とす。船田は立ち上がったが、バックを取り投げてケージ際でテイクダウン! 宮澤がパウンドを入れて終了。試合は最終ラウンドへ。

 5R。宮澤がタックル、テイクダウン! しかし船田はすぐ立ちケージへ押し込む。宮澤が再びタックルからテイクダウン! バックにつこうとするが、船田が前に落とした。背中を向けた宮澤からバックマウントを狙うも、宮澤は股下から抜けて脱出! スタンドに戻る。
 パンチで出る宮澤。宮澤の右パンチがヒット。船田はタックルに入るが、宮澤はこれを切る。宮澤の右ジャブがヒット。しかし船田は『効いていない』のジェスチャー。
 宮澤が左右パンチ連打。船田もパンチを返す。宮澤がタックル。船田が上を取るが、宮澤立ち上がった。宮澤のタックルを潰した船田が腕十字へ。しかし、宮澤は体をまたいで外し、パウンドを入れる。船田はケージまで押し込んで立ち上がった。宮澤も立ち上がり、両者スタンドに戻ったところで終了。

 ジャッジは2名が48-47宮澤、1名が48-47船田の2-1で宮澤が勝利! 宮澤が第5代ストロー級KOPとなった。

《宮澤 ケージ上インタビュー》
――宮澤選手、おめでとうございます!
宮澤「最高の電池選手とやれて、本当に最高でした。ありがとうございます! 自分の地元・長野から応援に来てくれた皆さん、僕のことを応援してくれる皆さん、パンクラスファンの皆さん、ありがとうございました。4年越しの思い、叶ったぞ!」

――すごい応援でした、聞こえていましたか?
宮澤「はい。すごい応援のおかげで、最後まで頑張れました。ありがとうございます!」

――これから、どんな王者になってくれますか?
宮澤「パンクラスのこのベルトに誓って、最高のキング・オブ・パンクラシストとして、このベルトの価値を上げていきますので、応援よろしくお願いします」

《宮澤 試合後インタビュー》
――おめでとうございます!
宮澤「やったぜ! 4年越しのこの思い!」

――念願のベルトを今肩にかけていますが、どんな思いですか。
宮澤「もう真剣に嬉しいです。4年間、いろいろ紆余曲折して、ネクサスに行ったりとか、いろんなところへ行って。でも、やっぱりこのパンクラスのこのベルトを僕の中でも諦められなかったし、ちょっと時間はかかっちゃいましたけど、戻って来られてちゃんと形にできたので嬉しいです」

――過去にタイトル戦やっていますよね。
宮澤「はい、北方大地選手と」

――その時獲れなかったのが4年前のことですね。
宮澤「はい。そうです」

――その4年の思いは強いですね。その強い思いが出た闘いだったと思います。
宮澤「ありがとうございます。まじで電池選手もアグレッシブだし、ずっと攻めて。5Rずっと攻めてくるアグレッシブさを出して来たんで、僕も気持ちで絶対負けないぞと。俺だって4年越しの思いだぞ! というところで、そこを出せたので勝ちに繋がったのかなと思います」

――ちょっと意外な展開でした。あのやり合いで上回ったという。
宮澤「今まで船田選手とやった相手っていうのは、後手に回ってたんですよ。船田選手っていうのはペースをつかむのがすごく上手くて、1R取って流れをつかませるとずっと取れる選手だっていうイメージがあったので、そこで退いちゃいけない。同じものでぶつかり合って心を折ろうというのを最初から決めていて。これはもう技術でも何でもない。気持ちの勝負だっていうとこりで5Rを闘い抜こうと思っていました」

――そういうプランだったんですね。でも、宮澤選手は打撃が強いので、打撃を当てていく方が効率的にはよかったのではないでしょうか。
宮澤「はい。でも、今回はあえてタックルに行きました。1Rでしっかりタックルに入って先手でテイクダウンしようというのを今回は意識していたので。もちろん相手には僕が打撃が強いというのはわかっているし、絶対打撃で来るんだろうなっていうところの裏をかきたかったので。もちろん仕留められるような打撃は練習して来たんですけど」

――船田選手も全く退かなかったですね。
宮澤「そうですね。本当にプレスが強すぎて、立ちたかったんですけど立てなかった。なので、せめて頭だけは下げさせて、ヒジや掌底を入れて」

――やっぱり打撃を入れていた方がジャッジの印象もいいですからね。
宮澤「はい」

――まさに死力を尽くした闘いでしたね。でも、その割に元気ですね?
宮澤「いやー、本当に強かったですよ。(船田選手の)スタミナやばいですね」

――終わって、どっちにポイントがつくかと思っていたら、セコンドについてた栁川(唯人)くんがもう終わった瞬間泣いてましたね(笑)
宮澤「もう4Rのところからです(笑)めちゃ良い奴なんですよ」

――そういう仲間に支えられながら獲ったベルトですね。
宮澤「マジで、仲間のサポートが熱かったですね。本当に、本当に助けられました。しんどい時もそうだし、この試合に向かっていく時の日々のサポートもそうだし、今日こうやって声かけてくれたりとか、もう絶対勝てるぞって言ってくれたりとか。最後まで背中を押してくれてたんで、もうそれを信じて闘ったっていう感じです」

――所属が変わったりとか、環境の変化もあったり、メンタル的にもあったりしたのかもしれないですけど、それを乗り越えて仲間と獲ったベルトということですね。
宮澤「はい」

――ファンは防衛戦が見たいと思います。
宮澤「やっぱりベルトの価値を高めるためにも守っていきたいと思っています。かかって来いっていう感じですね」

――その先、海外とかに興味があったりしますか。
宮澤「いや。もうどこでもっていう感じですね。これに出たいっていうのはないですね。たとえば黒澤(亮平)選手みたいにONEに出たいとか、そういうのでもなく。今日この日、このベルトを獲るために頑張って来たんで、今のところ何も考えてないです」

――本当に素晴らしい闘いでした。
宮澤「そう言っていただけて嬉しいです」

――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
宮澤「第5代KOPとしてしっかりこのベルトの価値を高めていくので、これからも応援よろしくお願いします。みんな、ありがとう!」

第14試合

 渡邉史佳の王座返上により組まれた一戦。
 2024年から参戦しているベテラン・杉山は参戦2戦目にしてチャンピオンシップに挑戦、重田ホノカを破り第4代QOPとなった。昨年3月、初の防衛戦に臨むも渡邉史佳に開始早々パンチをもらいダウン。苦しい展開となり、ベルトを失う結果に。しかし、最後まで前に出続ける姿はファンの胸を打った。今回、ランキング1位として再び王座を獲りにいく。
 2位・和田は、2024年7月に初参戦。ライカに一歩も退かず闘い勝利し、ファンを驚かせた。続く昨年6月には、オノダマンに判定勝利、2連勝でタイトル戦に駆け上がった。
 「パンクラスのためにも、このベルトはまだ私が巻くべき」という杉山か、「チャンピオンシップとして恥ずかしくない試合をしたい」という和田か。

 1R。和田がパンチで出る。左が顔面にヒット、杉山の首がのけぞる。しかし組んで止めた。杉山は投げてテイクダウンを狙う。ケージを背負いこらえる和田。和田がテイクダウンを狙うが、杉山はこらえる。和田離れた。
 両者パンチを打ち、杉山が組みに行く。投げてテイクダウン! 和田は立ち上がるが、また杉山が投げてテイクダウン! 和田は背中をつけた。杉山はハーフで押さえ込む。杉山が足を抜こうとすると、和田がブリッジで返して上に。
 残り1分。杉山が三角を狙うも、和田は密着して防ぐ。両者たちあがり、スタンドでヒザを打ち合い終了。

 2R。杉山が片足タックルからテイクダウン! ハーフマウント。殴る和田。ボディを細かく殴っていく。
 杉山がパウンド、ヒジ! さらに殴っていく。和田も下から殴る。乗っていく杉山だが、和田が立った。杉山はヒザ連打。ケージへ押し込みヒザを打ち込む。和田もヒザ。
 和田が入れ替えるが、凄山はすぐに戻す。お互いヒザを打ち合う。和田がボディ。そのままヒザを打ち合って終了。

 3R。お互いパンチを打ち合う。杉山がアッパーから組んでケージへ。ヒザを打ち込む。和田は入れ替えるが、杉山にすぐ戻されてしまう。ヒザを入れ合うが、展開なくブレイク。
 杉山がパンチから組んでケージへ。引き込んでテイクダウン! 和田はガードからカカトを落とす。杉山が鉄槌を落とし立った。蹴り上げる和田。またかぶさって殴る杉山。和田も下から殴り、カカトで蹴る。
 残り1分。和田が下から三角狙い。しかし、杉山が外した。和田が下から蹴って体を離し立ち上がるが、杉山はすぐに組んでケージに押し込んだ。終了。
 和田にやや疲れが見えるか。

 4R。プレッシャーをかける和田。杉山はジャブ、ヒザから組んでケージへ。ヒザを打ち込む。入れ替える和田だが、杉山が戻す。お互い入れ替え合い、ヒザを打ち込み合う。
 和田が投げるが、杉山はすぐに立ちケージへ。またヒザを入れ合い、入れ替え合う。杉山が殴りケージへ押し込むが、ブレイクがかかった。
 杉山はパンチから組んでケージへ。残り1分。ヒザを入れながら入れ替え合う両者。残り10秒で杉山がテイクダウンしたが、時間切れに。

 5R。杉山がけり、和田はパンチを振る。杉山が組んでケージへ。またもお互いヒザを打ちながら入れ替え合う展開で、ブレイクがかかる。
 両者パンチを振るが、杉山が組んでケージへ押し込む。和田が離れた。パンチを打ち合うが、杉山が組んでケージへ。またブレイクがかかる。
 両者パンチ。杉山が首相撲からのヒザ。和田がケージへ押し込むが、杉山が入れ替えてヒザ。また同様の展開になりブレイク。
 凄山が大きくパンチを振り組んでケージへ。和田もヒザ。残り20秒、和田が引き剥がし、パンチで出る。しかし杉山が前蹴りで止めた。和田が距離を詰めてくると、杉山が首相撲にとらえてヒザを入れたところで終了。

 ジャッジは3名とも50-45、3-0で杉山が勝利。第6代QOPとなった。

《杉山 ケージ上インタビュー》
――おめでとうございます!
杉山「ありがとうございます! でも、和田選手が強くてちょっとびっくりしちゃいました。いつも自分が強いと信じてやらせてくれる皆さん、ありがとうございます。そして応援してくれるファンの皆さま、和田選手のファンの皆さまもありがとうございます。1つだけいいですか? このベルトにはすごく重い意味があります。33年もの歴史を持つこのベルトを2回も巻くことができて、本当ににありがとうございます。
 私、アイドルが好きで、ももクロが好きで、まるでヒーローみたいだなって思って、好きでした。そして格闘技でだんだん強くなってきて、私も誰かのヒーローになりたいといつも思ってやっています。もし誰かに、こんな試合でも、何か心を動かすことができるのなら、やってて良かったと思います。ありがとうございます」

《杉山 試合後インタビュー》
――おめでとうございます!
杉山「ありがとうございます!」

――一度巻いたこのベルトが、また帰って来ました。
杉山「そうですね。伝説のというか、歴史あるパンクラスという団体のベルトを2回もQOPになれた人は他にいるんでしょうか。すごく光栄です。そういうチャンスを頂けたことに、すごく感謝しています」

――ちょうど1年前でしたね。でも、今回返上ということで、ある意味、運も味方につけて。
杉山「そうですね。やっぱり長く続けていると、良いことも悪いこともいっぱいあります」

――でも、運だけではベルトは獲れないですからね。
杉山「そうですね。気持ちで負けなかったところは良かったかなと思います」

――試合中、相手選手はどうでしたか。
杉山「強いなと思うところがたくさんありました。どの場面でもあって、でもその時に、自己嫌悪じゃないですけど、自分を信じられない感覚ではなくて、『お、やるじゃん』みたいな。今まで練習で結構一方的に勝ったり、一方的にやっつけたりしてきたスパーリングとは違って楽しいというふうに感じながらできたのが、多分きつい練習をさせてくれた周りの人たちの作ってくれた環境のおかげだと思います」

――そんな中でも、要所要所にボディロックでテイクダウンを取ったりなど、ここでやっとかなきゃいけないというようなところでジャッジにしっかりアピールする仕掛けをしていました。
杉山「確かに、そういうところは経験の差が出たのかな。自分の経験に助けられたところはあります。あとはセコンドの指示がかなり良かったと思います」

――相手のパンチは警戒していましたか? 少し被弾していましたが。
杉山「警戒してなかったです」

――それでもらっちゃったんですね。
杉山「はい(笑)」

――パンチをやり合わないために、相手がパンチできたら首相撲とかボディロックしてヒザ、というような展開が多かったですが、そういう作戦だったのでしょうか。
杉山「そういうわけではなかったです。流れでそうなりました。これしか勝てないなというふうに思いました」

――勝機を見出すために、あの戦法を取ったと。
杉山「はい。目的というか、フィニッシュは一本かパウンドアウトだったので、何でもいいかなと思ってました」

――会見で新しい武器があるとおっしゃっていましたが、それはパウンドアウト?
杉山「いえ、ダースチョークです。でも、そういう展開がなかったですね(笑)」

――チャンスがあれば、それでフィニッシュしたかったと。
杉山「はい、そうです」

――QOPに返り咲いて、また防衛戦がありますね。
杉山「はい。強い気持ちでいられれば、そういう未来があるかなと思いますけど、自分のモチベーションをしっかり持てるかですね」

――このベルトには重い意味があると話していました。
杉山「はい。このベルトの価値をしっかり保っていける選手が持つべきだと思っているので、そういう選手が現れるまでは、しっかり私が守るべきだと思います。パンクラスに思いがある人って素敵だなと思うし、格闘技を愛している人もいっぱいいるなって。本当に光栄です」

――では、ファンへメッセージをお願いします・
杉山「第6代QOPになることができました。パンクラスを支えてくれている人のおかげだと思います。これからもしっかり格闘技を愛して、自分のできることをやっていきます。ありがとうございました」

第15試合

 第9代KOP雑賀ヤン坊達也は2019年より参戦し、これまで8戦のうち敗れたのは久米鷹介戦のみ。2024年3月、アキラを1Rハイキックで倒し第9代王者に。その後、久米にも防衛戦でリベンジしている。昨年4月には天弥との『ライト級日本最強ストライカー対決』を制し、2度目の防衛を果たした。急きょ参戦となった大晦日の『RIZIN師走の超強者祭り』では、“ブラックパンサー”ベイノアを左ハイキックでマットに沈め、パンクラス王者の強さを見せつけた。
 今回の挑戦者は、昨年パンクラスに初参戦を果たしたラファエル・バルボーザだ。粕谷優介、鈴木悠斗にチョークで一本勝ちを収めている。
 打撃の強さはピカイチのヤン坊が3度目の防衛を果たすのか、空手ベースのバルボーザがベルトを奪うのか。

 1R。両者プレッシャーをかけ合う。ヤン坊はじわじわと距離を詰めていく。バルボーザがロー。ヤン坊は左右パンチ。バルボーザがワンツーを打ち込むとヤン坊がダウン! すぐに立ち上がるが、効いている様子。
 バルボーザが組んでケージへ押し込み、尻もちをつかせた。ヤン坊はケージを背負い、床に背中をつけないようにし、細かく殴る。さらに鉄槌、ヒジ。バルボーザは引き込もうとするが、ヤン坊はこらえる。足を抜いたヤン坊。顔を殴るバルボーザ。ヤン坊もボディを殴る。さらに押し込んでいくバルボーザ。立とうとしたヤン坊がギロチンを狙うと、バルボーザは下になり外した。バルボーザはガード。
 ヤン坊が上から鉄槌、パウンドを落とす。バルボーザは押し込みまくる。
 ひざを立てているヤン坊。立ちたいところだが、バルボーザがさらに押し込む。殴るヤン坊。頭をつけ上から押さえるバルボーザ。残りわずかでヤン坊が立ち上がったが時間切れに。

 2R。お互いロー。バルボーザが飛び込んでジャブ。ヤン坊もパンチを返し押し込むが、バルボーザはケージから離れた。ヤン坊が右パンチを振るが、タイムストップがかかった。バルボーザのヒジが入り、ヤン坊が右まぶたをカット。かなり出血している様子でここで試合が止められるかと思われたが、ドクターチェックの結果、続行となる。
 再開し、お互いロー。ヤン坊が左右のパンチで出る。バルボーザもパンチを返す。バルボーザが片足タックルへ。ヤン坊はこらえてアームロックを狙うが、バルボーザは外し上に。ヤン坊は立とうとしたヤン坊だが、バルボーザが上から押さえ込んで立たせない。
 下から蹴り上げるヤン坊。バルボーザは足を抜き、チョークにとらえる。しかし、ヤン坊首を抜いて立ち上がった。
 残り1分。かなり消耗しているヤン坊。なおもパンチで出て行くが、出血が激しい。これを見てレフェリーが試合を止めた。
 バルボーザが第10代KOPに。

《バルボーザ ケージ上インタビュー》
――おめでとうございます!
バルボーザ「サンキュー、ジャパン、サンキュー、パンクラス。今までたくさんの人に支えてもらってここまで来ることができました。ブラジルから家族や恩師も来ています。本当にありがとうございます!」

――ベルトを巻いた感想を教えてください。
バルボーザ「日本には空手を通じてずっと思っていることがありましたが、こうしてパンクラスの歴史あるベルトを巻くことができて本当に嬉しいです。日本で一番になれて嬉しいです。ありがとうございます!
 (涙ぐむ)パンクラスで過去2戦させていただいた時に、シンゾー・マチダ先生が一緒に来てくれたのですが、今回は来ることができませんでした。でも、こうしてベルトを獲ったことを映像を通じて伝えたいと思います。ありがとうございました!」

《バルボーザ 試合後コメント》
――おめでとうございます!
バルボーザ「押忍! ありがとうございます」

――第10代チャンピオンです。
バルボーザ「10人目なんですね。すごいです」

――ベルトを巻いた感想を聞かせてください。
バルボーザ「もう嬉しすぎて、何と言ったらいいかわかりません。とにかくチームメイト、アメリカのCMMAの仲間たちに感謝しています。それから、空手の先生と、ずっとお世話になっている恩師に感謝を伝えたいです。自分のブラジルにいるコーチは2年前の僕のことを知らないと思いますが、本当にいろんなことがあってここまで辿り着くことだできました。本当に神様に感謝しています」

――ヤン坊選手と闘ってみていかがでしたか。
バルボーザ「ヤン坊選手は人間的にもファイターとしても素晴らしくて、本当に良いチャンピオンだったと思います。こうして闘う機会をいただいたことに感謝しています。自分もこの日のために一所懸命闘って来たので、このような結果になったと思います」

――ヤン坊選手は打撃の強い選手ですが、今回どのような作戦だったのでしょうか。
バルボーザ「今日は空手の良さを生かして闘おうという作戦でした。ヤン坊選手も打撃が得意ですが、自分も空手の長い距離を使った闘い方をしているので、そこで動き続けるというのは、ヤン坊選手にもきっと通用すると思って準備していました。自分には空手プラス、グラウンドの強さもあって、MMAの総合的な強さ、レベルが上がってきていると思うので、自信を持ってそれを出していきました」

――1R目から、長い距離のパンチでダウンを取りましたね。
バルボーザ「そうですね、もう序盤からしっかり自分の空手を見せていけたのはすごくよかったです。空手が普通の打撃と違うところは、何回も当てようとしなくても一発で倒せるというのが強みだと思っています。これは日本の伝統のものなので、きっと日本の皆さんもこの凄みを知っていると思います」

――レフェリーストップにつながったヒジですが、ご自分で感触はありましたか。
バルボーザ「これは出会い頭に出したヒジで、エンピ、空手で言う『燕飛』で切れたと思いました。カットしたのは自分でわかったので、もうこれ以上続けると危ないというのは、試合の流の中でレフェリーにアピールしましたが、あれはまぎれもなく空手の技術です。
 これは昔から試合でよく使っている技なのですが、空手のヒジと言うのは、0から100に一気に馬力が出ます。そういう、一気に相手に飛び込んでいくようなスピードで切って行くことができます。燕飛は必殺技です」

――続けたら危険だと思ったということですが、1回目に止められた時、もうここで終わるかと思うくらい深く切れているように見えました。やはり感触があったんですね。
バルボーザ「ヤン坊選手は、自分の対戦相手ではあるけれども敵ではないので、自分も最初のストップで試合が止まると思っていましたが、続行された時に、本当にそれでいいのかとちょっと疑問に思いました。でも、試合が続行されてしまったので、自分は選手ですから攻撃を続けなければなりませんでした。でも、最初のカットがかなり広くて深いのが見えたので、攻撃をしたくなかったです」

――優しいですね。
バルボーザ「たくさんこういう経験をしてきているので、カットをしてできるかできないかというのは、自分の感覚で分かっていました。ヤン坊選手は傷も徐々に癒えていくと思いますが…」

――会場で、奥様が大絶叫されていましたね。
バルボーザ「妻はフィリピンの血が入っているので、とにかくそういうのが速いしうるさいんです(笑)。試合が止まって自分がベルトを獲ったのを確信した時に床に倒れ込んだんですけど、そこに最初に妻の声が聞こえて、何でここにいるんだろう? と思いました。何でこの人がケージに入って来られたんだ? と思ったんですけれども、妻が最初に入って来てここにいていいのか? という疑問が最初に浮かびました(笑)」

――奥様はケージの扉のすぐ近くに座っていらしたので、多分一番早く、コーナーの人たちよりも先に入られたんだと思います(笑)。
バルボーザ「スポンサーを突き飛ばしてケージに入ってくるのが見えたので、本当にちょっとヤバいんじゃないかと不安になったんですけど、でも、自分のこの試合に向けて二人三脚でトレーニングに付き添ってサポートしてくれたのでその喜びはよくわかるので、喜んでくれて嬉しいです」

――ご夫妻の絆を目の当たりにして、温かい気持ちになりました。では、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
バルボーザ「パンクラスのファンの皆さん、応援ありがとうございました。こうして新しいチャンピオンになれたことをとても嬉しく思っています。さらに「強くなって戻ってきますので、日本のも皆さん、尾上⑬よろしくお願いします。ありがとうございました、押忍」

 ヤン坊の王座陥落など波乱の大会となった『PANCRASE 361』。杉山しずかの王座返り咲き、元KOP・猿飛流や、透暉鷹、林源平らの貫禄も印象に残った。
 さらに、岸田宙大、清水博人、荒田大輝ら若手勢の活躍もめざましかった。選手の復帰と若手の台頭で、今年のパンクラスもますます目が離せなくなりそうだ。

(写真・文/佐佐木 澪)

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