【試合詳細】11・9 PANCRASE東京ニューピアホール大会[DAY TIME] 【フライ級KOP】濱田 巧vs大塚智貴 【NBTバンタム級】佐藤 ゆうじvs白井誠司 【NBTフライ級】柴山鷹成vs本川ハルアキ 【NBTストロー級】渋井宏行vs氏原魁星

『PANCRASE 358』
日時:2025年11月9日(日)
会場:東京・竹芝 ニューピアホール
開始:12時30分(DAY TIME)
【プレリミナリーファイト】
▼第1試合 フライ級戦 5分3R
●平賀 丞一郎(総合格闘技道場CROWN/プロデビュー戦)
1R 0分09秒、KO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○大鹿烈毅((ALMA FIGHT GYM PUGNUS/プロデビュー戦)
【第32回 ネオブラッド・トーナメント決勝戦】
▼第2試合 ストロー級戦 5分3R
●渋井宏行(THE BLACKBELT JAPAN)
判定0-3
○氏原魁星(ボンサイ柔術)
※氏原が優勝。
▼第3試合 フライ級戦 5分3R
●柴山鷹成(G-face)
1R 1分39秒、三角絞め(タップアウト)
○本川ハルアキ(リバーサルジム横浜グランドスラム)
※本川が優勝。
▼第4試合 バンタム級戦 5分3R
●佐藤 ゆうじ(ボンサイ柔術)
判定1-2
○白井誠司(和心會)
※白井が優勝。
【メインカード】
▼第5試合 フェザー級戦 5分3R
●糸川義人(TURNING POINT MMA/12位)
3R 4分31秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
○清水博人(DOBUITA)
▼第6試合 バンタム級戦 5分3R
●合島大樹(ROOTS/8位)
1R 0分59秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップう)
○神部篤坊(ABLAZE八王子/12位)
▼第7試合 コーメイン フライ級戦 5分3R
○ラファエル・リベイロ(ボンサイ柔術/8位)S
3R 1分54秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップう)
●山崎蒼空(マッハ道場/12位)
▼第8試合 メインイベント キング・オブ・パンクラス チャンピオンシップ フライ級 5分5R
○濱田 巧(THE BLACKBELT JAPAN/1位)
判定2-1
●大塚智貴(CAVE/3位)
※濱田が第10代KOPとなる。
濱田巧が第10代フライ級KOPを戴冠!第32回NMBのストロー級、フライ級、バンタム級のチャンピオンが決定!
第1試合

1R。プレッシャーをかける大鹿。大鹿の右パンチがヒット、平賀がダウン! 大鹿が追撃に入ると、レフェリーが試合を止めた。
18歳の大鹿が、プロデビュー戦を秒殺KOで飾った。
第2試合

NBTストロー級決勝戦。
渋井がロー。氏原はパンチを振る。渋井が前蹴りを出すと、氏原が組みに行く。しかし、ケージに押し込んだのは渋井。離れた。
氏原が左右パンチを振る。渋井は距離を取り前蹴り。氏原が距離詰めて左右パンチを振る。右がヒット、渋井がダウン! 氏原がすかさず首を取るが、渋井に防がれ極まらない。すると氏原はバックに回りチョークへ。極まらず、氏原はパウンド、鉄槌を叩き込む。しかし、これも極まらず。渋井が外して立つ。渋井がローを蹴るがブレイクに。
パンチを振る渋井。ボディ。バックスピンキックでボディ。攻めあぐねる氏原。渋井がケージへ押し込んだところで終了。
ジャッジは3名ともに10-9氏原。非常に緊張感のあるラウンド。
2R。渋井が遠い距離のボディ、パンチ、ロー。氏原はプレッシャーをかける。ジャブを当てていく。さらにパンチを振る氏原。氏原がパンチ3連打! 3発目がヒット、渋井やや効いたか。
渋井は距離を取りながら回りロー、ボディ。プレッシャーをかける。氏原は距離を詰めながらジャブ。
下り気味の氏原に対し、氏原はどんどん出てパンチで押していく。渋井がロー、氏原は最後までパンチを振って出た。
ジャッジは1名が10-9渋井、2名が10-9氏原。
3R。パンチを警戒している渋井。氏原はタックルに入りテイクダウン! しかし、渋井は壁を使い尻もち状態へ戻す。このまま立ちたいところだが、氏原がバックに回る。バックマウントになり殴る! 腕を渋井の首に回すが、これは浅く極めには行っていない。
エビで脱出しようとする渋井だが、抜けられない。殴る氏原。渋井が顔を上げると氏原が腕を入れるが、渋井が回って上に。ボディを殴ったところで終了。
ジャッジは2名が30-27氏原、1名が29-28氏原の3-0で氏原がNBTを制した。
第3試合

NBTフライ級決勝戦。
1R。本川が蹴り。
柴山がタックルからテイクダウン、サイドポジションへ。肩パンチを入れる。細かく殴る本川。本川が回るが、柴山は帰させずバックにつく。殴る本川。柴山が上に。しかし、本川が正対し、三角へ1 外そうとする柴山だが、ガッチリ極まり柴山がタップ。
本川がNBT優勝を決めた。
第4試合

NBTバンタム級決勝戦。
1R。佐藤が左ジャブを振る。前蹴り。プレッシャーをかける白井。ロー。白井、ジャブからのボディがヒット。さらにパンチを振ると佐藤が跳び膝。さらにプレッシャーをかけていく白井。佐藤はジャブ。組もうとする白井だが展開させない佐藤はロー、右パンチ、さらにロー、右のオーバーハンド
白井がプレッシャーをかけパンチ。佐藤も前蹴りからパンチ、右フックを振る。白井がパンチを振ったところで終了。
ジャッジは1名が10-9佐藤、2名が10-9白井と割れた。
2R。佐藤はミドル、ローと距離を保っている。プレッシャーをかける白井。ローを返す。佐藤が再び跳び膝、そして右ストレート。佐藤はヒザを入れるが白井は突き放す。佐藤が右ストレート。白井ボディ。
佐藤がタックルに入りが、白井切った。ボディ。佐藤が右ジャブ、またタックルに入流が切られてしまう。
佐藤がまたタックルに入るが、白井が首を取る。これは極まらず両者立つ。
佐藤が右パンチ、前蹴り。白井はやや手数が減っている。しかし、右ストレート。白井がジャブ、しかし組めず。佐藤が遠い距離からのタックルに入ると白井が上に。殴る佐藤。白井が立ち上がったところで終了。
ジャッジは1名が10-9佐藤、2名が10-9白井。
3R。佐藤がパンチで出る。白井はロー。お互いジャブ。佐藤がタックルに入り引き込み足関を狙う。白井はパウンドを落とすが、佐藤は再び足を狙う。ヒールホールドを狙うが、白井が足を抜いた。さらに足を狙う佐藤だが、白井が耐えて足を抜き立ち上がった。スタンドに戻る。
商務している佐藤。白井がフック。佐藤はパンチを返すが、やはり疲れている。しかし、白井も消耗している。もっと手数が欲しいところ。
パンチを振る佐藤。白井が右パンチ。佐藤はなおもパンチを振るが、やはりスタミナがない。白井も手数を出せず終了。
ジャッジは30-27白井、29-28佐藤、29-28白井、2-1で白井がギリギリの勝利。今年の頂点に立った。
NBT表彰式

優勝を果たした氏原魁星(ストロー級)、本川ハルアキ(フライ級)、白井誠司(バンタム級)、清水博人(フェザー級)がケージイン。廣瀬隆司・パンクラス評議員長から認定書とトロフィーを授与された。
MVPはフライ級優勝の本川ハルアキが受賞。
第5試合

清水は本来、今大会でNBT決勝戦をトミー矢野と闘うはずだったが、矢野の怪我により、不戦勝での優勝が決定。早くもランカーとの対戦が組まれた。
受けて立つ糸川は、2022年NBT覇者。現在2連敗中だが、若手に負けるわけにはいかない。
1R。プレッシャーをかける糸川。清水は蹴り。糸川が入ると清水がパンチを合わせる。清水が右ハイキック。しかし糸川がケージに押し込んだ。片足を掴み引き込む。清水はヒザ、細かく殴る。糸川がヒザを入れて離れた。
清水が左右のパンチを振って出る。しかし糸川の右がヒット! 効いている。間を空けず糸川がタックル。清水は倒されず受け止める。ケージへ押し込んだ糸川がバックに回った。投げてテイクダウン! しかし、清水はすぐに立った。糸川はバックを離さずヒザ連打。さらに投げるが、清水はすぐに立て直す。
残り1分。糸川はバックをキープしたままヒザ連打。殴って正対した清水。残り時間わずかで両者離れたが、清水が左右のパンチで出たところで終了。
ジャッジは1名が10-9清水、2名が10-9糸川。
2R。清水が左右のパンチで出る。糸川はヒザ。糸川は跳び膝、清水ボディ。糸川が片足タックルに入ると、清水は受け止めてヒザを入れる。ケージへ持っていく糸川。細かく殴る清水。しかし、糸川が後方に倒してテイクダウン! 清水は壁で尻もち状態に戻す。さらに立ち上がった。清水は向き直り、ケージへ押し込む。清水が投げると糸川が膝をついた。清水が殴る。
糸川も殴り立ち上がる。清水が投げ! しかし、糸川はすぐに立った。清水がまた投げて膝をつかせ、ケージへ押す。殴る清水。糸川は息が荒くかなり消耗しているよう。しかし、立って入れ替え離れた。
プレッシャーをかける清水。糸川がバックハンドブローを出すが、清水は左右のパンチ連打。苦しい糸川。タックルからケージへ押し込む。清水はこらえて倒されずヒジ連打。糸川はさらにケージに押し込むが、終了。
ジャッジは3名とも10-9清水。
3R。苦しそうな表情の糸川だが、プレッシャーをかけ前に出る。お互い打ち合う。十河がタックルに入り、ケージへ。引き込むが、清水はじわじわと立ち上がる。糸川はバックを取っている。しかし、離れた。
お互いパンチを出し合うが、糸川がやや殴り負けているか。苦しい状態が続く糸川だが、タックルからバックを取りケージへ。清水はヒジを入れ、細かく殴る。
倒したい糸川だが、清水は倒れず細かく殴っている。糸川は押し込むも、相手にダメージを与える攻撃が出せない。
ここで離れ、清水が左右のパンチ連打! 疲れている糸川だが、意地でパンチを振る。しかし、清水の左右のパンチがヒット、糸川ダウン!
今年のNBTウィナー清水がKO勝利。
第6試合

この試合は、当初、前田浩平VS合島大樹として組まれていたが、前田が怪我により欠場。急きょ、神部が代打出場を果たすこととなった。
代打の神部は、7月大会(PANCRASE 355)で前田にTKO勝ちを収めている。パンクラス2戦目で2連続一本勝ちでランキング入りを果たした。
対する合島は、2014年より参戦していたが、2018年11月を最後にパンクラスを遠ざかっていた。しかし、昨年5月『PANCRASE 343』で 6年ぶりに復帰。小原統哉、安藤武尊に2連勝したが、前戦3月大会(『PANCRASE352』)では、後藤丈治に1RKO負けを喫した。
キャリアで勝る合島が若手を退けるか、神部がベテランを破りランキングを上げるのか。
1R。プレッシャーをかける合島。神部はじわじわと距離を詰めていく。合島がロー。神部のワンツーがヒット、合島ダウン! 神部がすぐに追撃のパウンドに入ると、レフェリーが試合を止めた。
【神部 ケージ上コメント】
「有言実行で3戦連続3フィニッシュできたんで、もう上位、タイトルと絡む相手とやってもいいんじゃないですかね。よろしくお願いします。ありがとうございました!」
【神部 試合後コメント】
――見事なKO勝利おめでとうございます。
神部「ありがとうございます」
――綺麗なパンチでした。今の気持ちはいかがですか。
神部「とりあえず、8位の合島選手に勝ってホッとしてます」
――59秒、秒殺でした。
神部「自分的にはもうちょっと、2分ぐらいやった感じはあったんですけど、結果を見たら59秒で、自分でビックリしました」
――カーフを蹴られて一瞬止まった場面がありました。
神部「カーフは警戒してたんですけど、やられた瞬間、脳天まで痛みがズキっと来て、あ、ヤベェと思いましたね」
――いや、でもパンチの伸びがすごいですね。
神部「たまたまです」
――たまたまなんですか!? 前回もKOしてますよね。パンチは得意なんですか?
神部「得意なんですかね? 思いっきり振ってるだけです。あんまり自分ではどうなってるのか分かってないですね。たまたま振ったら当たって倒れた、みたいな、前々回もたまたま肩固めのセットに入れた、そんな感じです。その時にたまたま体が動きます」
――天才系なんですね。
神部「いえいえ、そんなことないです。スパーリングでもイチから組み立てるというよりは、その時その時感じたことをそのままやるって感じですね。人に教えてって言われても、感覚なんでわかんない(笑)」
――どうやってるの? あれ教えてよって言われても…
神部「教え方もわからないです。指導者には向かないタイプです(笑)」
――教科書で見るような綺麗なパンチでしたね。
神部「本当ですか。2つ目のワンツーで距離はつかめたんで、当たるかなって」
――スピードもすごかったし、想定を超えている綺麗なパンチでした。
神部「ありがとうございます。そんなに褒められると思わなかったんで、正直照れてます。でも、合島選手、すごく気持ちいい人で、勝っても負けてもあんな感じで接してくれるんだろうなって、合島選手という人間味にすごく惹かれたんで、自分もああいうふうな人になりたいなと思いました」
――8位を下したということでランクアップすると思いますが、今後闘いたい相手とかいたりしますか。
神部「闘いたい選手は、上位全員やってもいいなと思うんですけど、うーん……ちょっと無理そうだとは思うんですけど、後藤丈二選手(※パンクラス5連勝中、現在4位)、RIZINで活躍されてるんですけど、ちょっと嫉妬しちゃったんで、やってみたいですね」
――やはり上位と闘ってベルトに絡みたいですよね。パンクラスのベルト、欲しいですか。
神部「めちゃめちゃ欲しいです。かっこいいです」
――では、ファンに向かって一言お願いします。
神部@「いつも応援、本当にありがとうございます。僕の試合は本当にハズレが1個もない自信があるんで、これからも要チェックでよろしくお願いします」
第7試合

昨年7月(『PANCRASE 346』)のパンクラス初参戦では、濱田巧にスプリット判定で敗れたリベイロ。しかし、今年4月(『PANCRASE 353』)では、眞藤源太に2R肩固めで一本勝ち。強さを見せつけた。
対する山崎は、2023年より参戦、昨年のNBTで優勝を果たしている。今年はBREAKTHRUGH COMBATに参戦し、べ・ジョンウ、ザヒド・アフメドに勝利。現在無敗の7連勝中、ゆくゆくはUFC 参戦を目指す。
今大会ではフライ級新王者が誕生するが、その首を狙う両者が激突する。
!R。山崎がジャブ。リベイロは入ってジャブ。さらに打っていく。山崎は蹴り
リベイロはさらにパンチを振る。山崎はバックスピンキック。入ってきたリベイロを捕らえた山崎がケージへ押し込む。お互い入れ替え合い、ヒザを打ち込む。
片足をつかんだリベイロがケージへ押し込むが、山崎は倒されない。殴り、さらにヒジを打ち込む。
リベイロが離れると、山崎は慎重に距離を取りパンチ、ボディ。両者パンチを出し合って終了。やや山崎がしているか。
ジャッジは1名が10-9リベイロ、2名が10-9山崎。
2R。リベイロがパンチで距離を詰める。山崎もパンチを返す。ローからケージへ押す山崎。ヒザを入れるリベイロ。山崎はヒザ、ヒジを入れて離れた。
両者パンチを打ち合う。山崎がバックハンド。片足をつかむが放した。リベイロボデイ。
山崎が組んでケージへ押し込むが、殴って離れた。再び両者パンチを出し合って終了。
ジャッジは1名が10-9山崎、2名が10-9リベイロ。
3R。両者パンチを振る。リベイロが片足をかかえてケージへ。引っこ抜くが、山崎逃れた。今度は山崎がケージへ押し込むが、リベイロが入れ替えた。山崎は離れる。
打ち合う両者。リベイロがパンチで飛び込みさらに連打。山崎もパンチを出すが、大振りになっている。山崎がタックルに入るが、切られてしまう。消耗している山崎。下がったところにリベイロが左ミドルを放つとボディにヒット。さらに詰めたリベイロが前蹴り。ヒザが顔面にヒットし山崎がダウン! リベイロがパウンドに入りKO!
ケージに登ったリベイロはベルトを巻く仕草。立ち上がれない山崎に担架が用意されたが、山崎は立ち上がり自分の足でケージをおりた。
【リベイロ ケージ上コメント】
「まずはここに立たせてくれたパンクラスに、機会を与えてくれた感謝を伝えたいと思います。私は最高の仲間たちと練習をしていて、今日もすごく手強い相手に勝つことができてとても感謝しています。そして今日この後、濱田選手と大塚選手の試合があると思いますが、しっかりその試合を見届けて、どうかパンクラス、私にベルトのチャンスを与えてください。明日、誕生日です。社長、ボーナスチョーダイ(笑)。ありがとうございました」
【リベイロ 試合後コメント】
――見事なKO勝利おめでとうございます。
リベイロ「本当にありがとうございます。この試合のためにすごく準備してきて、神様のおかげで全てうまくいきました」
――終始、打撃戦でした。イメージ通りでしたか?
リベイロ「今回の相手は無敗ですごく強い選手だと分かっていたので、すごく念入りに準備してきました。1R目からボディを狙いに行って、3R目にやっと効いたところを逃さなかったという感じです」
――相手がリーチ差を活かした闘いをしてきたと思いますが、しっかりガードを上げて中に入った瞬間にボディを入れる、素晴らしい技術だと思いました。
リベイロ「ここまでの試合ではあまり見せられなかったのですが、自分は打撃もできるコンプリートな選手です。ここ最近は寝技を見せていたのですが、自分はコンプリートな選手だというのを見せられてよかったです」
――ボンサイ柔術というと、やはり寝技というイメージがありますが、ストライカーとしても素晴らしいと思いました。
リベイロ「ブラジルのボンサイでやっているということもあって、やはり寝技というのは体に染み付いていて、自分の一番の得意はやはりグラップリングですが、それ以外にもボンサイの同盟チームでも打撃を磨いてきているので、打撃には結構自信があります」
――柔術家ということを忘れてしまうような、見事な打撃でした。
リベイロ「ありがとうございます」
――ケージに登ってベルトをアピールしていました。
リベイロ「前回もお願いしていたのですが、今回の相手はアンキングではそれほど上位ではありませんでしたが、無敗ですごく強い相手でしたし、今日の試合を見ていただいて私の実力がどのようなものかというのも分かっていただけたと思います。今日タイトルマッチを闘う濱田選手との試合がギリギリの判定で終わったというのもあって、自分としては判定は好きではないので、決着をつけたいという思いがあります。そして、すごく準備もしていますし、やはりみんなが見たい試合なんじゃないかなと思っています」
――そうですね。やはりリベンジも兼ねて新チャンピオンに挑戦というのが理想ですね。
リベイロ「自分ではすごく願っている試合ですが、そこやはり団体が決めることなので。それ以外にも自分の実力を証明して欲しいということであれば、パンクラスは強力なファイターもたくさんいるので、少しずつ勝ち上がって自分の実力を証明したいと思っています」
――では、ファンへメッセージをお願いします。
リベイロ「まずは家族に感謝したいと思います。私はマリリア市という街から来て、世界の反対側から渡ってきてこちらへ来て、すごく覚悟を決めてリングに上がって、今度誕生日なのですが、家族と離れて過ごす、いろんな思いを持ってここに立っていますが、みんなに感謝しています」
第8試合

第9代王者・伊藤盛一郎の王座返上により、新王者を決定する一戦。
この試合は7月の『PANCRASE 355』で行われたが、3R、濱田の偶発のバッティングで大塚の左目が塞がり、ドクターストップによるノーコンテストという結果に終わっていた。今回はその仕切り直しとなる。ドロドロした激戦必至のチャンピオンシップ!
1R。濱田はプレッシャーをかけつつ距離を取りロー。大塚もローを打ち返す。大塚がバックスピンキックを放つが、濱田が蹴り足をキャッチして組みついた。バックに回った濱田は足をかけるが、大塚はケージでこらえながら正対し、ほとんど同時に片足をつかみバックを狙った。しかし、濱田は前に落とす。大塚はすぐに立ち、組んでテイクダウン! しかし濱田もすぐに立ち、離れた。
濱田が飛び込んで両足タックル。大塚は倒されず、ケージでこらえる。濱田はバックに回ると、後方に引き込んでバックマウント! バックから殴る濱田。大塚はヒジ連打。残りわずかで向き直り強いパウンドを入れるが終了。
ジャッジは1名が10-9大塚、2名が10-9濱田。
2R。大塚は距離を取りロー。さらにジャブを打つ左ジャブがヒット。ローを入れると、濱田が足をつかみケージへ押し込む。大塚が立つと濱田はボディにヒザ。
大塚が入れ替えてヒザ。濱田もヒザを打ち込むが離れた。
大津kがロー、パンチ。濱田が片足タックルからケージジェ。大津kがすぐ入れ替えた。濱田がヒザ。大塚が離れるが、濱田がまた片足をつかみケージへ押し込む。大塚が入れ替えて離れた。
濱田がタックルに入るが、大塚がバックに取る。濱田が回って上に。さrにバックマウントに移行し殴る。終了。
ジャッジは3名とも10-9濱田。
3R。大塚が蹴り。ジャブ、ローを打っていく。濱田はロー、前蹴り。大塚がジャブ。濱田が片足を掴もケージへ押し込むと、大塚に尻もちをつかせる。ヒジを入れる大塚。濱田は押しながら立つと、投げてバックマウントから首を狙った。ボディにヒジを打ち込んで抵抗する大塚。正対したが、濱田が戻して殴ったところで終了。
ジャッジは1名が10-9濱田、2名が10-9大塚、
4R。大塚がロー、パンチ。濱fだがミドルからタックルに入ると、大塚はこれを捕らえる。カメになる濱田。大塚はサイドについてボディにヒザを打ち込む。濱田が脱出してスタンドに。
濱田が遠い距離のタックルからケージへ、大塚は倒れたが上に。しかし濱田が返してハーフマウント。ボディを殴る。しかし大塚が抜けてケージへ押し、立ち上がった。この場を避けた濱田。スタンドに戻る。
濱田がタックルに入るが、引き込めない。上に乗っていく。ケージ際で濱田がマウントになるが、大塚が反転して立った! 大塚がパンチを入れたところで終了。熱い!!
ジャッジは3名とも10-9大塚。勝負は最終ラウンドへもつれ込んだ。
5R。プレッシャーをかける大塚。濱田が片足タックルからテイクダウン! 下から殴る大塚。濱田は鉄槌を落とす。起き上がりたい大塚だが、濱田はさせない。お互い殴る。大塚はエビで立とうとするが、押さえ込む濱田、お互い殴る。場内に響く大塚コール、濱田コール。残り時間は1分!
なんとか脱出したい大塚だが、消耗しているか。立てないと見た大塚は足関を狙うが、濱田は取らせない。さらに押さえ込み、コツコツ殴り続ける。大塚も下から殴る。濱田が立ち、大塚が下から蹴り上げたところで終了。
ジャッジは48-47大塚、49-46濱田、48-47濱田、スプリットで濱田が第10代KOPの座に就いた。
濱田は妻子をケージへ呼び入れ、家族で喜びを分かち合った。
【濱田 ケージ上コメント】
「今日はお忙しいところ、会場まで足を運んでくださり、ありがとうございます。まず感謝したい人がたくさんいます。対戦してくれた大塚選手、本当にありがとうございました。僕を支えてくれたチームメイトの皆さん、ありがとうございます。そして、いつも応援に来てくれている皆さん、本当にありがとうございます。そして、いつも僕を支えてくれている僕の奥さん、娘のあかね、いつもありがとうございます。そして、こんな僕を生んでくれたお父さんお母さん、本当に愛してます。ありがとうございます。
プロデビューして15年なんですけど、ずっとベルトが獲れなくて。僕は才能とかセンスがある方じゃないんですけど、たくさん努力して、でもたくさん裏切られて、やっとこのベルトを巻くことができました。努力は必ず報われるという言葉を信じて、ここまで来られました。本当に皆さん、ありがとうございます。
最後に、このベルトを獲って次の僕の目標なんですけど、僕はMMA選手として立たなければならない舞台が1つあります。年末のさいたまスーパーアリーナに出場したいです。いや、出場します。このベルトを持ってパンクラス代表として必ず出場するので、応援のほど、よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。夜もまだ大会がありますので、楽しんで行ってください」
【濱田 試合後コメント】
――見事、第10代フライ級KOPとなりました濱田選手、おめでとうございます!
濱田「ありがとうございます」
――フルラウンド激戦でしたが、それを感じさせないスーツ姿で。
濱田「ベルトが目標だったんで、今日はベルトに似合うような服装で来ようかなと思っていました」
――激戦でしたね
濱田「まあ、僕らしいなという感じですね」
――まさに一進一退でした。
濱田「KOとか一本じゃないな、こういう闘いになるなって初めから分かっていたので。1R、2R取ったんですけど、3R、4Rは取られちゃって。最後は多分取ったなという感じでしたけど」
――要所要所でうまくバックを取って。
濱田「そうですね、もっと殴りたかったんですけど、殴ると腕が離れるんで逃げられちゃったりするんですけど、もう腕がパンパンで殴りもできなかったんで。どうしようかなと思って、本当に要所で殴ったという感じですね。ギリギリ殴ってるっていう感じでしたけど」
――そうですね、バックを取ったらパウンドでも、相手にポイントが付いたラウンドもありました。これはもう本当に維新一体で、最後に5R目を取った方が勝つという流れになりました。
濱田「キツかったですね」
――そこでしっかりテイクダウンからインサイドに入って、最後まで立たせませんでしたね。
濱田「向こうは立つ気がなかったのか、立たなかったのか分かんなかったんですけど、僕も押さえるしかないと思って。僕も体力がキツ買ったんですけど、押さえて殴るしかないという感じでした」
――こちらからは、濱田選手が執念で立たせないぞというふうに見えました。
濱田「そんなに強くは押さえてないんですけどね。殴らないといけないし、でも殴ると立たれちゃうし、要所要所、立とうとした瞬間だけ抑えて、あとは殴って、みたいな。ヒジも打って来てたんで、頭だけあげないうようにして。こっちm疲れてたんで」
――見る側としては、相手選手がもうひと立ちしてもうひと盛り上がり欲しかったかな、という気持ちもありましたけど、でも、大塚選手が立たせてmらえないのかなというふうに見えていました。
濱田「でも、立ったらちょっと分からなかったですね。打撃戦になって、また向こうが振ってきて。歓声もすごいんで、印象は向こうに行ってたかもしれないですね」
――もう執念の漬け込みだと思いましたよ。相手にあまり立とうという強い意識を感じなかったということですか?
花田「どうなんですかね? 疲れてたことは疲れてたと思うんですけど
でも、僕も押さえ込みはTBJ(THE BLACKBELT JAPAN)でみんなやってきていて、必死で押さえ込んで殴るというのを教わってきてるので、なんとかそこも僕の執念もあったかもしれないですね」
――今回、打撃戦はあまるなかったですね。
濱田「そうですね…やはり相手の踏み込みが速かったので、カウンターを少し狙ってたんで、入る瞬間に打って来るというのは右で狙ってたのは結構わかってたので、行ったらもらうな、という感じ。で、当たったらフックでまた返して来るんで、すごく印象が悪いんで。だからもうタックルに行って、(パンチを)振らせないように、パンチを打って来るんで下に入って、という感じですね」
――完全に、相手の一番得意なところを封じるという闘い方を選んだんですね。
濱田「そういうことになります」
――素晴らしい作戦だったと思います。ベルト、やっとじゃないですか。
濱田「やっと、ですね。17、18歳の頃にデビュしたので、本当にやっと獲れたベルトですね」
――実感は湧いていますか。
濱田「そうですね、やっと獲れたなという感じと、ここからっていう感じですね。でも、自分の得意なところを磨いていくという感じですね。チャンピオンらしくパンクラスの代表として良いチャンピオンになっていきたいですね」
――大晦日の参戦意欲も飛び出しました。
濱田「そうですね。今お話があるというわけではないんですけど、もうこれから動こうかなと思っています。構想ができてきているみたいですけど、フライ級がまだ発表されてないので、こういう選手がいるんだぞということをアピール指定です。まだ間に合えばなんとか滑り込んで」
――言わないと分からないですからね。ただ、パンクラスとしては、強い挑戦者と防衛戦をやって欲しいという気持ちもあります。
濱田「1回やってるんですけど、さっきラファエルとも話して、『君がネクストチャレンジャー』と言いました」
――彼もベルトとリベンジがかかってリウので、一番好ましい形になりますね。
濱田「無敗の選手を倒したので、そうなるんじゃないかなと思います」
――では、ファンに向かって一言お願いします。
濱田「今日はパンクラスを見に下さったお客様、配信を見てくださったファンの皆様、ありがとうございます。なんとか自分の力でベルトを獲ることができました。これからも、パンクラスのチャンピオンとして良い試合を指定辞退と思いますので、よろしくお願いします」
(写真・文/佐佐木 澪)
















