大仁田厚が提案「ワイルド・セブン、保坂秀樹の追悼のため電流爆破の火薬量は3倍じゃ!」バリアフリープロレスHERO5・5鶴見青果市場

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 『障害があってもなくても楽しめるプロレス団体』を標榜するバリアフリープロレスHERO『HERO44~鶴見大爆破~』(5月5日、神奈川・鶴見青果市場)で実施される電流爆破デスマッチにおいて、“邪道”大仁田厚が火薬量を通常の3倍にするよう提案した。

 同団体は新日本プロレス黎明期に練習生として在籍しながらも、聴覚にハンデがあるため、デビューがかなわなかったヤミキさんが設立し、聾レスラーが闘う場として、2010年2月20日に新木場1stRINGで旗揚げ。新日本でデビューできなかったヤミキさんは、HEROで念願のプロレスラーになる夢を果たし、健常者プロレスラーと激闘を展開した。

 当初、同団体は“聴覚障害者と健常者の架け橋”になるようなプロレスイベントをコンセプトとした。だが、2016年春にヤミキさんが急逝したことを契機に、「バリアフリープロレスHERO」に呼称を改め、健常者のプロレスラーも所属。これに伴い、聴覚障害者にかぎらず、視覚障害者や車イスでの生活を余儀なくされている方を始め、一般のプロレスファン、プロレスを見たことがない方など、誰もが幅広く楽しめるイベント運営に転換。

聴覚障害者のため、受付やリング周りに手話通訳を配置し、リング上でのあいさつやマイクアピールなどを手話で説明。会場内には大型スクリーンを設置し、字幕をつけ、映像での演出に力を入れている。視覚障害者向けとして、無料でラジオを貸与し、実況・解説を流している。車イスの方へは、バリアフリーに対応した会場に限定したイベント開催を行うなど工夫を凝らしている。数あるプロレス団体のなかで、障害者が気軽に楽しめるような配慮をしている点では唯一無二だろう。

 そのHEROにとって、今大会は創設者のヤミキさん、大仁田の愛弟子であり、かつ同団体で多大な功績を残したワイルド・セブンさん、保坂秀樹さんの追悼大会。日程に関しては、セブンさんの命日で、かつてFMWが川崎球場(現・富士通スタジアム川崎)でビッグマッチを開催していた5月5日に決めた。メインイベントはHEROにとっては、“最初で最後の電流爆破”だ。対戦カードは大仁田、雷神矢口、リッキー・フジ、工事現場の親父vsワイルド・ベアー、ワイルド・ZERO、ガッツ石島、大野“ワイルド”翔士で、セブンさんと保坂さんに縁ある選手が集結。試合形式は『ノーロープ有刺鉄線電流爆破(一面)+電流爆破バット(3本)8人タッグデスマッチ』に正式決定した。

 そこで、大仁田は「僕はHEROの『障害があってもなくても楽しめるプロレス団体』というコンセプトに共鳴して出場するようになったんです。セブンは子どもの頃から僕のファンで長い付き合い。プロレス界に戻って来てからは、いつもセコンドに就いてくれた。保坂とは当初は敵対していた時期もあったけど、長い間、タッグパートナーを務めてくれて、数えきれないくらい、爆破のリングで僕をアシストしてくれた。そんな2人の追悼試合なんだから、通常の爆破じゃ面白くないだろ。2人を偲ぶため、火薬量は3倍じゃ!」と提案。これをHERO側が受け入れて、通常の3倍の火薬を使用した電流爆破デスマッチになることが決まった。これにより、過激度3倍の電流爆破になる。

 また、この一戦の試合前には2月28日に逝去された西村修さんの追悼セレモニーが行われる。大仁田は「西村さんの追悼セレモニーは4月29日、FMWEの大阪・堺市大浜相撲場大会でもやるんです。だけど、今回のHEROの大会で西村さんと戦った選手も、交流があった選手もたくさんいるでしょ。そして、会場の鶴見青果市場は西村さんが最後に試合した場所。だから、HEROでも追悼セレモニーをやることでHERO側にも快く理解してもらいました」とコメントした。

 また、本大会に出場を予定していた鶴姫花選手が負傷のため欠場となった。代替カードは決まり次第発表される。

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