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ガンバレ☆プロレスが2月22日、東京・渋谷ヒカリエ内にある「クリエイティブラウンジ・モヴ」で開催されたイベント「モヴ市」に出店し、そのなかで公開記者会見を行った。スピリット・オブ・ガンバレ（SOG）世界無差別級王者・今成夢人が3月16日、東京・高島平区民館でのV2戦の挑戦者に阿部史典を指名した。

　今成は「阿部選手は僕たってのご指名をさせていただきました。このベルトを昨年12月に獲って以来、チャンピオンロードといいますか、防衛戦の相手は土をつけられた人と戦っていきたいという願望がありました。そのなかで、先日はヤス・ウラノ選手と戦い防衛しました。そのなかで、僕に土を与えた、でもその土があったからこそ、僕がこうやって駆け抜けてこれて頑張ってこれたと思える人間がいて。その一人が阿部選手です。忘れもしない、2021年のZERO1の後楽園ホール（9月19日）で、阿部選手と大谷（晋二郎）選手のシングルがある予定だったんですけど。大谷選手が負傷欠場となり、私が初めて後楽園のメインのシングルをやりました。自分がそのときにメインに立てる実力があったのか今でも分からないです。でも、あのとき阿部選手に向かって行った純粋な気持ち。あれがあったから、今こうやってまだプロレスをやれてると思ってます。阿部選手があの後かけてくれた言葉も、僕に見せた表情も忘れられません。ずっと阿部選手のファイトに恋焦がれ、昨年の4月、タッグマッチで対戦して…またシングルで、ガンバレ☆プロレスで、可能であれば、僕がチャンピオンのときに彼を指名できたら最高だなとずっと思っていました。ようやくそれが叶った。3月16日、高島平区民館。インディーズプロレスの現在の聖地となってるような場所で、彼と1対1でできる。このうえない喜びだと思ってます。彼を叩きのめす…叩きのめされるかもしれない。そんなヒリヒリするなかで、彼とのタイトルマッチにこぎ着けたことをうれしく思います」と思いの丈を吐露。

　王者からの指名を受けた阿部は「今回、ガンバレ☆プロレスから、“今成さんの挑戦者としてどうですか？”と言われたとき、本音を言えば、後楽園とかでやりたかったなと。2021年、ZERO1の天下一ジュニアトーナメントで優勝して、ベルトを手にして。その後の後楽園で、大谷晋二郎とジュニア2冠をかけて戦うという、当時の僕には本当に挑戦で。この壁が一番大きなヤマだなと、それを乗り越えるぞと思ってた矢先に、大谷さんがケガをして。その代打で出たのが今成選手なんですけど。そのときは正直ガッカリしました。ジュニア2冠をかけてやりたかったのは大谷晋二郎だったし。でも、いざメインイベントで試合をしてみると、こんなに汚い技をできる人がいるんだと。汚いロープワーク、汚いスクールボーイ。だんだん感じたことない感情がこみ上げてきて。僕が勝ったんですけど、偉そうに思うかもしれないけど、プロレスラーとしてのきっかけを与えたって。心の底から思ったんです。何年か経って、ガンバレ☆プロレスの新体制の旗揚げのときに今成さん、大家（健）さん、高岩（竜一）さんに囲まれて試合をして、すごいピュアな感覚が…。改めて汚さのなかに奮い立たされるものがあって。あのときにきっかけをもらったのは今成さんじゃなく、自分だったのかなって思ったので。会場とか関係なく、今、今成夢人がチャンピオンであるのであれば、僕と戦いたいと言ってくれるのであれば、感謝も込めて、伸びきった鼻をへし折りたいなと思って。高島平という圧倒的なインディペンデントな場所で。高島平って僕にとっては聖地なんですけど、世間一般的に見たら、一つのただのこなすような会場でタイトルマッチができるのは、インディペンデント精神に尽きると思うので。数少ないメディアのなかで、少ない熱量のお客さんの前で、ものすごいものを見せてやろうかなと思ってます」と意気込んだ。

　SOG王座への思いについて、阿部は「このベルトに対する思い入れは全くないです。今成夢人に対する思い入れはメチャクチャあります。ベルトへの思い入れはないですけど、今成夢人に勝ったときに、このベルトに対する思い入れができると思います」と話した。

　新体制初の後楽園大会（4月11日）では、SOG王座戦が組まれる可能性が高いが、その日のスケジュールを問われた阿部は「3月の高島平を受けたときに、4月11日の後楽園は勝手に空けてます。だってチャンピオンだから。チャンピオンは興行に穴は開けません。だから大丈夫です。チャンピオンはビッグマッチにいます」とコメントし、4・11後楽園には王者として臨む決意を示した。