「僕たちは抱き合って寝るくらいラブラブ」若きイケメンタッグがクレイジーラバーズを倒してインディープロレス界の世代交代!

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 28日、東京都・後楽園ホールにて『TTT旗揚げ5周年記念スペシャル&ガッツ石島デビュー20周年大会』が開催。【神橋】神崎ユウキ&橋之介が愛と涙のタッグ王座戴冠を果たした。

 TTTプロレスリングは、故・ターザン後藤さんが掲げた“インディー統一”の遺志を受け継ぐガッツ石島が旗揚げした団体。90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦しており、令和最新型の“平成”を創り上げている。

 2020年1月に旗揚げしたTTTは旗揚げ直後にコロナ禍に見舞われ、いきなり興行が出来なくなり解散の危機に瀕するという波乱の立ち上がりを見せる。
 しかし、TTTは同じくコロナ禍にあえぐ地元商店街とタッグを結成し、商店街振興のためのプロレスイベントを継続的に行うといった草の根運動で支持を拡大。この活動は行政にも認められ、東京都の商店街振興事業の一環として多数の商店街と合同で行われるようになるなど社会から高く評価されている。
 波乱万丈の5年間を経て、TTTは今大会で初の後楽園ホール進出を果たした。

 セミファイナルでは、【クレイジーラバーズ】塚本拓海&竹田誠志の持つインディー統一タッグ王座に【神橋】神崎ユウキ&橋之介が挑戦。

 クレイジーラバーズは言わずと知れたデスマッチファイターの塚本&竹田によるタッグ。通常ルールでも無類の強さを誇り、今年10月にインディー統一タッグ王座戴冠を果たしてからは負け知らずの絶対王者となりつつある。

 神崎はかつて山本喧一に師事してMMAを学び、その後は全日本プロレスの練習生に。デビュー戦の日程まで決定していたが急性硬膜下血腫で倒れてデビューが流れ、プロレスラーの道を断念して退団。俳優に転向した後にMAKAIでプロレスと再び出会いプロレスラーとして復帰を果たした。
 今回、神崎は全日本の練習生時代にファンの前でデビュー決定の挨拶を行って以来、選手としては初めて後楽園ホールに上陸することになる。

 橋之介はプロレス界の名脇役として名を馳せた故・ウォーリー山口さんの実子。タイガー戸口(キム・ドク)に師事してデビューしたが、以降は父の後ろ盾を使うこと無く一貫してフリーとして活動。自らの意志で泥水をすすり続けてきた孤高のハイフライヤーだ。
 2人ともプロレスラーとしてのスタートは輝かしいものとは言えなかったが、ともにTTTに入団して“インディー統一”という下剋上の野心を胸に抱いたことで覚醒。地べたからプロレス界のトップを目指す志を持つようになった。

 勢いがある神橋の2人だが、カップルに例えれば付き合い始めたばかりの初々しい状態。
 そんな状況を見抜いてか、塚本は「俺たちは“変態カップル”なんだよ。俺ら究極に変態だからさ。もっともっとお前らも変態カップルになってこい」と助言していた。


 試合は、序盤から橋之介がコーナーを対角線に飛び越えていくノータッチ・トペ・コンヒーロを決めて先制。しかし、戦場を場外に移してしまったことでクレラバが得意とするラフファイトの餌食に。
 要所要所で反撃の炎を上げていく神橋の2人だったが、クレラバの壁は厚く高い。すぐに鎮圧されてしまい、神橋の2人は終盤までボコボコにされていく展開が続く。
 それでも諦めない神橋は、クレラバの合体攻撃を体を張って阻止。橋之介が変形カンクーン・トルネード、神崎がフロッグ・スプラッシュと空中殺法で畳み掛ける。
 集中攻撃を受けた塚本だったが、鬼の形相でムクリと起きて神崎にオキャノン・ボムからずどんを狙う。橋之介が背後からジャンピング・ハイキックを見舞うアシストを見せ、塚本がよろけたところに神崎が電光石火(※首固め)を決めて3カウント。下馬評を覆す大金星を挙げて神崎&橋之介がタッグ王座奪取を果たした。

 クレラバの2人はこの決着に納得がいかない様子も、神橋の2人の頑張りを認めて去っていく。神橋は座礼でクレラバを見送った。

 嬉し涙で声を詰まらせながらインディープロレス界を盛り上げていく決意を叫んだ神橋の2人だったが、バックステージに戻ると試合での恐怖を思い出した様子。
 神崎は「クレイジーラバーズは、怖い。変態っていうかただただ怖い。変態だし怖いし。でも、ちゃんと勝ったのは事実なんで。勝ち方はどうであれ。それは自信になったんで、今後は自信を持って闘っていきたいと思います」と手の震えを押さえながら胸中を吐露。

 タッグパートナー同士の“愛”が焦点となった今回の試合を制したということで、橋之介はラブラブカップルの挑戦しか受けないことを宣言。
 橋之介が「僕たちは抱き合って寝るくらいなんでね。それくらいして来ないと勝てない。今日はザキさんと抱き合って寝ますよ」と神崎を抱き寄せると、神崎は困惑しながらもそっと身を預けた。

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