「血液検査しろ!」「毛髪検査をなぜしない!」と平本蓮に叫ぶネット民に医師が丁寧に説明!「尿検査の陽性率は0.16%、血液検査は0.0005%と低率」「毛髪は世界ドーピング防止機構の項目にも入っていない」「尿検査60項目近くで全て陰性だった」

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 5日、RIZINが平本蓮のドーピング疑惑に関する記者会見を開催。会見には榊原信行RIZIN CEOの他、RIZIN医療部部長・諌山和男先生、副部長・川口慶先生、金成道先生の3人が登壇した。

 先月中頃にDEEPやパンクラスなどに参戦していたTRISTAR GYM日本館代表の赤沢幸典が「海外に10年いてまわりの格闘家は当たり前のようにサプリメント感覚でドーピングをしていた。みんながやっているので罪の意識が薄れてしまい、僕もドーピングをしてしまいました」「僕自身は平本のドーピングに加担した」「音声証拠を撮り、平本と僕の共通の知人や記者に渡すことにしました」と突然の自白と暴露。
 ドーピングのやり方を平本に指南したという音声データと、『SARMs』『ノルバデックス』といった薬物を赤沢が平本に販売した振込履歴をSNSに投稿し、平本のみならず赤沢に関わっていたTRISTAR GYM所属選手や練習を一緒にしていた選手たち全てにドーピングの疑いが及ぶような格闘技界を揺るがす事件となっている。
 これを受けて9月2日に平本が記者会見を開き「自分は一切ドーピングやってもいませんし、自分からお願いしたような事実はありません。風邪薬でもドーピング違反になることがあるから使わないほうがいいと指摘され未使用のまま保管されている」とドーピングを完全否定。
 5日にRIZINが会見を開き、7月28日に採尿された尿検査により朝倉未来・平本蓮両選手ともに陰性であった事が報告された。

 この会見に対してネット上では「血液検査もしろ!」「なんで毛髪検査をしないんだ!」「RIZINは真実を隠蔽している!」などと数多く書き込まれているが、これに関して諫山先生が解説。
 血液検査は「現在のWADA(世界ドーピング防止機構)での検査を実施している検体の9割は尿検査です。2022年のデータで言えば手元で約23万件の検体に対して陽性だった検体は381検体。231,313件中381検体。陽性率は0.16%という結果が出ています。対しまして血液検査をおこなった件数が22,708件ありました。陽性だった検体数は13件。これは0.0005%と尿検査より低率でした。このことにより採尿による検査で充分に陽性者を判断できています」と断言。
 WADAで行った検査項目に関しても「使用が禁止される薬物、それから競技に禁止される薬物など色々ございまして、全部で5~60ぐらいの数全てが陰性でした」と、簡単な検査ではなくしっかりと時間をかけて検査が行われた事を説明した。
 なお毛髪検査に関しては「毛髪検査は覚せい剤検知とかで、全くWADAの検査項目にも入っておりません」と語り、「我々医療部のドクターは、選手の健康、選手の生命を第一に考えます。主催者側とは独立した部門であります。もし主催者側が捏造するようなことがあれば、結果を最初に知る私たちは医療倫理、アンチドーピングポリシー、公平性、スポーツマンシップにのっとり告発することになります。加えてWADAの検査機関の一つであるSMRTLが二度と検査を引き受けてくれなくなることや、この機関からむしろ告発されることもあるでしょう」と付け加えて、炎上を継続させようとするネット民を厳しい口調で諭した。

 昨年木村“フィリップ”ミノルがドーピング検査で二度陽性となり大晦日RIZINの出場が消滅している。このことからドーピング検査を回避しようとしても、簡単にはいかないことがわかるだろう。
 今後日本の格闘技界はこの事件を受けてアンチドーピングに強く取り組んでいく事が確定し、RIZINやDEEPを筆頭に厳しい処罰が行われていくだろう。

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