「『誰を信じるかは自分で決めろ』の答え、教えてあげようか?」WWEから凱旋したイヨ・スカイが林下詩美へ“クイーン”の魂を継承!

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 13日、東京都・両国国技館にて『MARIGOLD SUMMER DESTINY 2024』が開催。イヨ・スカイと林下詩美がシングルマッチを行った。

 マリーゴールドはロッシー小川が代表取締役となって5月20日に旗揚げされた新団体。
 スターダムを退団したジュリア、林下詩美、MIRAI、桜井麻衣、ビクトリア弓月の5選手に加え、元全日本女子プロレスで元スターダムの高橋奈七永、元アイスリボンで“偽中野たむ”としてプチブレイクした石川奈青が所属に。
 さらに、アクトレスガールズの風香プロデューサーが青野未来、翔月なつみ、松井珠紗、CHIAKI、天麗皇希、後藤智香と一線級の6選手を引き連れて入団したことで女子プロレス界は大騒ぎに。
 後楽園ホールで行われた旗揚げ戦では立見席も売り出される中で1539名(超満員札止め)の観衆が詰めかけ、異様な熱気に包まれる中で大会は大成功。その直後から地方巡業も精力的に行っており、旗揚げから2ヶ月弱で両国国技館にたどり着いた。


 両国国技館大会の目玉の1つは、WWEスーパースターのイヨ・スカイとマリーゴールドのエース格たる詩美のシングルマッチ。

 イヨ・スカイはスターダム時代には紫雷イオの名で活躍し、イオが作ったユニット【Queens Quest】は現在もスターダムに存在するなどその影響力は今も残っている。
 2018年にアメリカへと渡ったイヨはNXTでの大活躍を経て2022年に一軍昇格。大人気ヒールユニット【ダメージCTRL】の一員としてWWE女子王座、WWE女子タッグ王座を戴冠するなど世界の頂点を獲る選手へと飛躍した。

 詩美はイオに憧れてプロレスラーを志しスターダムへ入団。イオとの対戦を熱望していたものの、ちょうど入れ替わるようにイオはWWEへと旅立ってしまった。それでも詩美は団体の頂点を極め、Queens Questのリーダーとなるまで上り詰めてイオの意志を継いできた。イヨと大舞台でシングル戦を行うことは、まさに詩美の夢の象徴とも言える。

 戦前の会見でのイヨは「私はWWEと契約したとき、そしてイヨ・スカイである限りはWWE以外のリングに上がるということはないと思っていましたし、その覚悟で海を渡っていったので、まさか私の6年ぶりの日本凱旋試合がWWEではなくてこうした日本女子プロモーションでの試合になることに素直にビックリしています。まさにこの一戦は奇跡の一戦です」とこの試合への思いを語っていた。


 『Queen of Queen~誰を信じるかは自分で決めろ!~』という副題が付けられたこの試合では、2人ともかつてQueens Questの象徴であったマスクを被っての入場を見せてファンを沸かせる。
 試合は互いが歩んできた6年間の道程を確かめ合うかのような静かなレスリングに始まるが、イヨがギアを1つ上げるとあっという間にイヨが圧倒。余裕たっぷりの笑顔とともに詩美へ“世界”のレベルを見せつけていく。
 しかし詩美は折れることなく吶喊。得意のラリアットやジャーマン・スープレックスで食い下がり、必殺のハイジャック・ボムまで決めてイヨをあと一歩のところまで追い込む。
 イヨがもう1つギアを上げ、WWEでは見ることが出来ないツームストン・パイルドライバーを解禁。さらに必殺のムーンサルト・プレスを決めて3カウントを奪った。

 マイクを取ったイヨは「6年前、私は『リングの上はどんなに距離が離れていても世界中どこでも繋がっている』。その言葉を残して日本を旅立ちました。この試合は、奇跡のマッチアップでした。詩美、『誰を信じるかは自分で決めろ』。その言葉の答え、教えてあげようか?誰を信じるか、それは己自信。自分自身の夢を信じて、そして自分の突き進む道を信じて、そして自分のこと、あなたのことを信じてくれる皆さんのことを信じて、これからも歩み続けてください。そして、その先に大輪の花を咲かせてください。私もまだまだ海の向こうで世界のその先の伸びしろを追い求めて走っていきます。これからもお互い頑張って、みんなでみんなで高め合っていきましょう」と語りかけ、詩美とガッチリ握手を交わした。


 バックステージに戻ったイヨは「勇気もらえました。『おかえり』っていう言葉もそうですし、歓声が起こる間の一つ一つがアメリカとは全く違ったので、そこがもう『日本だ。帰ってきたんだ』ってすごく愛おしく思いました」と6年ぶりに日本で受けるファンからの声援を嬉しそうに振り返る。

 そして詩美を「実際リング上で対角で目を合わせた時に面白い子だな、私とはなんかちょっと違うなと。もしかしたら、野心とか、その先この業界を背負っていこうとか、そういった意気込みというのは私と違うものがあるかもしれない」と高く評価。
 さらには「彼女が私に憧れてスターダムの門を叩いたって聞いて、割と入門してすぐの頃に『イオさんに会わせたい子がいるんですよ』『挨拶したいって言ってるんですよ』って言われたときがあったんですけど、私は『いや、やめときましょう』と言ったんですよ。いち選手となって、リング上で対角で、赤コーナー青コーナーで顔をあわせて、そこで初めて目を合わせたい。そういう風に私は選手として思ったので、せっかく私に憧れたんだったら、会うときはリング上で。そう思ってその時は断ったんです。6年以上経って、今日その日がやってきたことをほんとに私も嬉しく思います。プロレスって思ってる何倍も何十倍も何百倍も苦しいんですよ。つらいし、大変だし、華やかなことだけじゃないっていうのは私が心からわかっている中で、彼女がその茨の道を乗り越えて今日この日までこぎつけたっていうのが、その彼女の目標の先に私がいたのがすごく嬉しいです」と熱く語った。

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