DDT 7.19後楽園大会 坂口vs.入江、彰人vs.アントンのEXTREME級戦、MIKAMIのDDT所属最終試合
Road to Ryogoku 2015
日時:2015年7月19日(日)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:2200人(超満員札止め)
▼ダークマッチ キング・オブ・ダーク選手権試合〜特別ルール 60分1本勝負
[王 者]●伊橋剛太
4分29秒 オクラホマロール
[挑戦者]○ヤス・ウラノ
※第3代王者・伊橋が3度目の防衛に成功。
▼第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負
竹下幸之介/●梅田公太
8分56秒 変形カナディアンバックブリーカー
大鷲透/○樋口和貞
▼第2試合 3WAYタッグマッチ 30分1本勝負
●平田一喜/●福田洋
4分59秒 ジャックナイフ式エビ固め
マサ高梨/○赤井沙希
※もう一組は松永智充/星誕期
▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
石井慧介/●高尾蒼馬/勝俣瞬馬
10分9秒 垂直落下式リーマンショック→片エビ固め
男色ディーノ/○スーパー・ササダンゴ・マシン/大石真翔
▼第4試合 DDT EXTREME級選手権 フォール・イントゥ・ザ・ヘルマッチ 60分1本勝負
[王 者]●彰人
11分49秒 ドロップキック→場外転落
[挑戦者]○アントーニオ本多
※第32代王者・彰人が4度目の防衛に失敗。アントンが第33代王者となる。
▼第5試合 ドラマティック開拓者ファイナルスーサイド!MIKAMI DDT所属最終試合 30分1本勝負
○MIKAMI/木高イサミ/ゴージャス松野
12分44秒 スライディング式スク〜ルボ〜イ
KUDO/HARASHIMA/●高木三四郎
▼第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○関本大介(大日本プロレス)/岡林裕二(大日本プロレス)/神谷ヒデヨシ(大日本プロレス)
19分34秒 ジャーマンスープレックスホールド
飯伏幸太/●佐々木大輔/宮武俊
▼第7試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○坂口征夫
19分0秒 神の右膝→片エビ固め
●入江茂弘
入江に勝利してケジメをつけた坂口がKUDOに向かって「これは戦争、殺し合いだよ」
アントンがEXTREME級奪取!遠藤が両国で復帰!MIKAMIが所属としてラストマッチ
ダークマッチ
この日のキング・オブ・ダークは王者・伊橋は挑戦者ヤスから1カウントフォール、ヤスは伊橋から3カウントフォールを取れば決着となるハンディキャップルール。握手を求める伊橋だが、ヤスは背を向けて拒否。試合開始のゴングが鳴ると、「イエイ、カモン」と煽った伊橋は、意表を突いていきなりスクールボーイ。
辛くもカウント1が入る前に肩を上げたヤスはショルダータックルでぶつかっていくが、伊橋は倒れない。何度もぶつかっても倒れない伊橋に張り手を叩き込んだヤスだが、伊橋はショルダータックルからジャンピング・ボディプレス。
かわしたヤスは場外にエスケープ。追いかけた伊橋だが、先にリングに戻ったヤスは伊橋がリングに戻ってきたところを踏みつける。さらに背中にチョップを落としていったヤスは、伊橋を座らせると顔面に低空ドロップキック。エルボーの打ち合いからヤスは延髄斬り。
しかし伊橋もレッグラリアットを返す。さらに張り手とローキック、ミドルキックで倒した伊橋はジャンピング・ボディプレス。
これもカウント1の前にキックアウトしたヤスは、バックを取った伊橋にエルボーを見舞ってロープに飛ぶ。ラリアットで迎撃した伊橋はコーナースプラッシュ。2発目をかわしたヤスは回転エビ固め。カウント2で切り返した伊橋だが、カウント1が入る前に横十字で切り返したヤスは、さらに切り返そうとした伊橋をオクラホマロールで丸め込んで3カウント。
そこに鶴見亜門GMが入ってきて「ウラノさんのキング・オブ・ダーク姿見たかったんですけどね〜。さすがのウラノさんでも伊橋の牙城は崩せませんでしたか。でもまたいずれチャンスは回ってくると思うので期待していたください」と言うと、ビアガーデンでは試合がないので、両国大会でもキング・オブ・ダークが決定だと告げる。
そしてGMが用意したキング・オブ・ダークの挑戦者に相応しい相手を用意したという。その相手とはドラゴンゲートの“ハリウッド”ストーカー市川! 「これ以下……いや、これ以上の相手はいない」というGMに、伊橋は「いいじゃねぇか! 必ず両国でベルトを奪わせてやって、俺がダークマッチの呪縛から解き放たれてやるぜ!」とやる気満々に。
オープニング
オープニングでGMから先日の大阪大会から樋口のテーマ曲が新しくなり、東京初披露となるのだが、パートナーの大鷲が「俺様は入場9割なんだから、俺様のテーマ曲をかけろ!」と要求。しかし若干のギャラアップを提示したところ、樋口のテーマ曲での入場が受諾したと発表された。
また、8.23両国大会のチケットは2階席Cのみになったことや、両国大会で『劇場版プロレスキャノンボール2014』のDVDやペコちゃんとのコラボTシャツ、モンチッチとのコラボTシャツなどが発売になることが発表された。
このほかに会場では購入できない限定品などが購入できるDDTゴールデンストアのオープンや、DDT公式ファンブックが8月22日より双葉社から発売されることも発表。
続いて7.22酒呑童子主催興行を行うKUDOと高梨が登場。「ぶっちゃけヤバイテンションなんだよ!」という高梨は「お前ら、俺らのテンションに負けないくらアゲていけよ! ということでDDT後楽園大会……」と煽ると、KUDOが「スタート!」とオープニングコール。
第1試合
竹下と梅田の20歳コンビに対し、恐竜の鳴き声から始まる重厚な新テーマ曲で樋口が大鷲と共に入場。ゴングと同時に突進した竹下と樋口はショルダータックルの相打ちから逆水平チョップ合戦へ。そこから竹下がショルダータックルでぶつかっていくが、樋口は倒れない。
樋口が走ると竹下はフロントキックで迎撃してロープに飛ぶが、樋口はショルダーブロックでなぎ倒す。ここで梅田がリングインすると大鷲がアイコンタクトでタッチを要求。アームドラッグで投げてからミドルキックを叩き込んだ梅田だが、大鷲はショルダータックルでなぎ倒す。
さらに逆水平チョップを叩き込んだ大鷲は樋口にタッチ。チョップから豪快なボディスラムで叩き付けた樋口。そこから大鷲と交互に豪快なチョップを叩き込んでいくと梅田は悶絶。大鷲にミドルキックを打っていく梅田あが、逆に強烈な逆水平チョップを叩き込んだ大鷲は串刺しラリアット。
大きなダメージを負った梅田だが、ブレーンバスターを狙った大鷲を逆に投げると竹下にタッチ。ダイビング・クロスボディーから控えの樋口にエルボーを叩き込んだ竹下は、大鷲に旋回式ブルーサンダー。さらにぶっこ抜きジャーマンを狙ったが、振り解いた大鷲はラリアットを狙う。二度の相打ちに持ち込んだ竹下は三度の相打ちに打ち勝ったが、大鷲はすぐに立ち上がり再びラリアットの相打ちに。
梅田と樋口が入ってくると、梅田がロープに飛び乗ってのジャンピングキック。しかし走ってきた梅田を抱え上げた樋口はコーナーにぶつけてからオクラホマスタンピート。そこに大鷲が入ってきてトレイン攻撃を決めると、大鷲がホイップした梅田を樋口が担ぎ上げてT・C・O(The Crime Operation)で叩き付ける。
さらに大鷲とジャンピング・ボディプレスを同時投下。カットに入った竹下はロープに飛んだ樋口に追走してフロントキック。さらに竹下がドラゴンスープレックスで投げ捨てると、梅田が蹴り。さらに竹下がゼロ戦キック。そこから梅田と同じコーナーに登った竹下は大鷲と樋口に向けてミサイルキックを同時発射。
竹下が場外に追いやった大鷲にプランチャを投下している間に、梅田が樋口にジャックハマー。カウント2で返した樋口は梅田の蹴りをエルボーで迎撃するとシットダウン・ノド輪落としで叩き付けた樋口はカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてから、足と顎をフックしていき梅田からギブアップを奪った。
第2試合
平田のあの曲に合わせて星条旗を振り回す福田に「U・S・A」コールが飛ぶ中、本部席に向かった福田が「ストップ・ザ・ダンシング! へい、ヒラタ〜、お前、その踊り何回踊ってんだよ! ここをどこだと思ってんだよ! ここは神聖なプロレスリングのリングだぞ! 舐めてるのかオイ? 今はもう踊りじゃねぇよ。歌の時代だ。それでは聞いて下さい」と言ってアカペラで『また会う日まで』を歌い出すが、平田が平田GOサングラスをかけると、あの曲が流れる。
福田が「お前メガネかけてるだけじゃねぇか! 音響さんの力借りやがって! 歌わせろ!」と言うが、平田は「うるせーなー! こっちは早朝から踊れなくて踊りたいんだよ! とりあえず歌は置いておいて、見ろ! メガネ2つ持ってきたよ。今日は歌は置いていて一緒に踊ろうぜ〜!」と福田を誘う。
しかし、そこにほかの選手たちが一斉に襲いかかって平田にトレイン攻撃。福田が入ってきて松永をブレーンバスターで投げようとしたが、ほかの選手が全員で松永に加勢して福田を投げる。
そこから松永が手に唾を吐いて赤井の顔面に押し付けるが、高梨が福田を捕まえると赤井が胸板を蹴り飛ばしてからスリーパー。すると高梨が「いいざまだなミスター! 離してほしかったらギブアップって言え!」とマイクを近づける。だが、福田は『昂』を歌いながら反撃していく。
だが、そこに平田が立ちはだかり、後頭部にチョップを叩き込んでから「何、気持ちよく歌ってプロレスしたんだよ。俺だって気持ち良く踊ってプロレスしたいんだよ!」と叫んであの曲をかけるが、そこに松永が襲いかかって平田GOサングラスを奪い取る。
誕期と一緒にサングラスを装着した松永だが、そこに高梨と赤井が襲いかかってサングラスを強奪。サングラスを装着した高梨と赤井は、あの曲に合わせて平田と福田、松永と誕期を蹴散らすと、ダンスも踊りきる。さらに高梨が平田と福田をまとめて逆さ押さえ込みで抑え込むと、そこに赤井がジャックナイフ式エビ固めで合体して3カウント。
第3試合
ディーノだけでなくササダンゴと大石も「ホモ」だとアナウンスされてから入場。ディーノはセコンドの岩﨑をバックから犯す中、ササダンゴは上半身こそいつもコスチュームだが、なぜか下半身はショートタイツ姿。するとマイクを持ったディーノが「で、(小声で)作戦。我々に作戦を授けてもらわないと。パワポよ、パワポ」とササダンゴに囁く。
するとササダンゴは「今日は夏らしいコーディネートで。夏向けのコーディネートじゃダメですか? ダメですよね? 先週も大阪であって、昨日も収録あって、今日の朝もあって、明日も俺、パワポのやつがあるんだよ。俺さ、ずっと偏頭痛があるんだ。正直リングに上がっていい状態かどうか分からないで来てるから。おでこが痛いの、おでこが!」と訴える。さらにこの日対戦する石井、高尾は自分が引退したあとにデビューしたので弱点が分からない、さらに勝俣に至っては一方的にインスタグラムをフォローしているが、向こうからは後輩にもかかわらずフォローされていないので「これが俺の弱点だよ!」と嘆く。
それでも実際に試合をしているところを見れば、自分くらいの頭脳を持っていれば弱点が分かるという。そこでディーノと大石で場外戦で5分稼ぐので、その隙にササダンゴは本部席に移動してパワポを作るという作戦を考案。普段は試合前に1日かけて作るパワポを試合中に作っていいということで「こんな平等感ないよね!」とササダンゴもやる気満々。
ディーノ組が奇襲攻撃を仕掛けていくと、場外乱闘になったどさくさに紛れてササダンゴは本部席に。その間にリング上では大石が勝俣をカンパーナに捉えてディーノの股間に勝俣の顔面を当てていく。
だが、ドリフが戻ってきて大石を捕まえると、バッククラッカーとダブルニーの合体攻撃から石井がフィッシャーマンバスター。さらに側頭部へのジャンピング・フロントキックから投球フォームチョップ。しかし大石もランニングエルボーを返してディーノにタッチ。本部席のササダンゴが「まだです!」と叫ぶと、ディーノは石井にファイト一発から男色ドライバーを狙う。
石井が堪えるとリップロックから男色ドライバー。そこから高尾、大石、勝俣がやり合ったところでササダンゴが「出来ました!」と叫んで「将を射んと欲すればまず馬を射よ作戦」と題して煽りパワポをスタート。
石井慧介=人、高尾蒼「馬」=馬、勝俣瞬「馬」=馬なので“武田騎馬軍”だと導いたササダンゴは、長篠の戦いに勝利のヒントがあると言い、自分たちにとっての“鉄砲三段打ち”とは肛門は銃口、直腸は銃身、そしてそこから出るものすべてが弾丸だと主張した。早速大石が高尾をスイングDDTで叩き付けると、大石がタイツを下げてケツを出してコーナーの上に寝転んで“砲台”となる。ササダンゴがこの砲台を下から支えると、ディーノが勝俣→石井を次々にホイップして大石のケツに叩き付ける。
さらにササダンゴが「撃ち方用意!」と叫ぶと、高尾の顔面を大石のケツ→ディーノのケツに押し付けてから、倒れたところにササダンゴがバーミヤンスタンプ。だが、カウント2で返されてしまう。もう作戦がないディーノ組は、大石のミラクルエクスタシー、ディーノの垂直落下式ブレーンバスターで石井を排除すると、高尾に男色ドライバー。
これでも決まらないと、ササダンゴが垂直落下式リーマンショック。しかし、これでも決まらない。「アレしかねぇよ!」と叫んだディーノは大石と2人でケツを出してコーナーで地獄のローラーをセット。ササダンゴがドロップキックで高尾を吹っ飛ばして地獄のローラーの餌食にすると、完全に心が折られた高尾を垂直落下式リーマンショックで叩き付けて3カウント。
<試合後コメント>
男色ディーノ&大石真翔&スーパーササダンゴマシン
ディーノ「当たりましたね、作戦が」
ササダンゴ「はい。勝ちました。珍しく」
ディーノ「いやでも、あれですね、チャンピオンKUDOくんと同い歳」
ササダンゴ「同い歳のKUDOが今KO-Dのチャンピオンじゃないですか? で、今……」
ディーノ「さっき同い歳のアントンが」
ササダンゴ「EXTREME獲って両国でタイトルマッチ。俺たち同い歳なんですよね。KO-Dタッグは挑戦者決まってタイトルマッチ決まってるので、自分たちは当然今日の試合をやって、チームドリフ、二人と試合をして、彼らやっぱベルト持ってたんで、6人タッグの。やっぱりその…もし行けるんだったら、両国で挑戦させていただければという話ですよね」
大石「いいっすね」
ディーノ「なんだろう、ちょっと我々、年齢のせいにしてた部分があるんですよ」
ササダンゴ「そうですね」
大石「ありますね。確かにね」
ディーノ「もうロートルだろみたいな、気持ちで、ちょっと臨んでた部分があって、それを、KUDOくんとアントンに目を覚まさせられたというか」
ササダンゴ「KUDOくんに関しては、やっぱりその日々の摂生、ストイック、アスリート性? みたいなものを、やっぱそのコンディションのよさだろうという話になって、コンディションの悪さのせいにしてたじゃないですか」
ディーノ「そうですね、我々ね」
ササダンゴ「でもアントンが今日EXTREME獲って、コンディションのせいでもないんだな、パッションなんだなって、こう」
ディーノ「日々の摂生が勝敗を左右するんじゃないと」
ササダンゴ「ようは『アスリート性で勝負してる』とAJスタイルズが言ってたんですよ『Number』で。今俺達はアスリート性で勝負してると言ってて、うん、そうなんだと思ってそっと『Number』を閉じたんですよ」
ディーノ「それ以上読み進められないからねもう」
ササダンゴ「そっかと思って。むしろね。俺あの時の8位ぐらいに位置してる矢野通選手にもかけようと思って、閉じたんですよ。だけど、アントンが今EXTREME獲って、両国でタイトルマッチに臨む権利をほぼ得た」
ディーノ「もう確定ですよ、チャンピオンだから」
ササダンゴ「俺たちもついていきたい」
ディーノ「『Number』載りたいもんね」
ササダンゴ「『Number』載りたいよ」
大石「載りたい」
ササダンゴ「『Number』載りたい」
ディーノ「だから、我々は、もし許されるならば、挑戦したいですね」
大石「したいですね、行きましょう」
ディーノ「歳のせいにもせず、コンディションのせいにもせず、スタイルのせいにもせず、生まれた環境のせいにもせず、我々、同い歳としてやっていきたいと思います」
ササダンゴ「昭和52年生まれ」
ディーノ「はい」
ササダンゴ「まあ53年の3月まで、ね。37歳でも8歳でも、勝てるってことを証明したいですよ」
ディーノ「今年38の歳だ〜。アラウンド40ですよ。38からアラウンド40ですよでも! それでも結果出してる人たちが居るじゃないですか」
ササダンゴ「居たね」
大石「3人でやろう、3人で」
ササダンゴ「いや、だから直接は言ってないけど、結構重きを置いてKUDOくんの名前出したよ」
ディーノ「出したね」
ササダンゴ「KO-Dの名前も出したね」
ディーノ「出したね」
ササダンゴ「なんならAJスタイルズさんの名前も出したね。出しちゃいけないのに出したりしてさ、みなまで言わせないでくださいよ」
大石「え?」
ディーノ「(ササダンゴは)昭和52年、(ディーノは)昭和52年」
ササダンゴ「ここばっかしはドラマ性なんですよ!」
ディーノ「そうなんですよ」
大石「でも、ほぼアラフォー、アラフォーだよ!」
ディーノ「38からですよ」
ササダンゴ「大石さんバツイチなんで」
大石「それ言われたらぐうの音も出ねぇ」
ディーノ「大丈夫、おめーには、おめーの両国あるさ」
大石「俺には俺の両国がある?」
ササダンゴ「EXTREME対戦相手とか空いてますし
大石「そっか」
ササダンゴ「アントンから獲って」
大石「そっか」
ディーノ「ここはほんとごめん、同級生だから」
ササダンゴ「絶対EXTREMEの方がいいと思う」
ディーノ「だから、(6人タッグ)とるから、EXTREME獲ればいいじゃん。年齢が揃わなくなるけどその場合は(苦笑)」
大石「頑張る。オレはオレの両国。じゃあ俺は、お前らを全力でバックアップするよ」
ディーノ「お願いしますよ」
ササダンゴ「カッコイイ」
大石「頑張れよ、お前ら頑張れよ」
ササダンゴ「年下ですけどね! 俺たちのが年上ですから!」
大石「でも業界は俺のが先じゃないですか?」
ササダンゴ「それ言ったら、俺たちいつまでも松野さんに敬語使わなきゃいけなくなるから」
ディーノ「いや使えばいいじゃん!」
大石「俺は俺の両国やるよ! お前らはお前らの両国やれよ!」
ディーノ「昭和52年で天下とってやりますよ。昭和54年は去れ!」
ササダンゴ「たまたま今回そういう事になってるんで」
ディーノ「ということで、我々」
ササダンゴ「いい感じで三田さんとかがエモーショナル掻き立てられるようなメンバー集めなきゃですよね」
三田キャスター「もう一人どうするんですか?」
ササダンゴ「三田さんがテンション上がってくれるような。CIMA? ピンとこず?」
ディーノ「ブロック・レスナー!」
ササダンゴ「ジョン・シナ!」
三田キャスター「(シナだったら)『Number』載ります」
ササダンゴ「『Number』載りますね」
ディーノ「ジョン・シナだけな」
ササダンゴ「ブロック・レスナーいいですね。ビースト・イン・ザ・イースト。やったばっかだ」
ディーノ「まあはい、なんか我々頑張ります」
ササダンゴ「ジョン・シナの招聘に向けて」
ディーノ「6人タッグにそんな統一感で頑張っていきます」
ササダンゴ「ジョン・シナ」
ディーノ「ジョン・シナ招聘に向けて動き出します」
石井慧介&高尾蒼馬
石井「自分元々ああいうチューだったり、お尻だったり、すごい苦手なんですけど、最近ブリーズライトつけてるせいか、余計鼻の通りがよくて効いてしまいました」
高尾「自分もやっぱああいうの得意じゃないというか得意な人いないと思うんですけど、得意じゃないんでキツかったし、さすがにああいうのは全日本では学べなかったんで、とりあえず負けたことが悔しいですね」
――勝者チームは6人タッグへの挑戦をアピールしていましたが。
石井「両国でササダンゴさん……まあ、今日やられたっていうのもありますし、そうですね。まあその気持ちはわかります」
高尾「そうですね。ベルト渡したくないという思いはあるんで、挑戦するって言うなら借りはあるので」
石井「考えます」
第4試合
彰人vs.アントンのDDT EXTREME級戦は、ロープを全て外した状態でおこなわれ、通常のプロレスルールに加え、場外に転落した場合は即失格となる「フォール・イントゥ・ザ・ヘルマッチ」ルール。
3本のロープが外されると、まずは竹下、福田、そして欠場中の遠藤とライアンズの仲間を従えてアントンが入場。続いてヤスをセコンドにつけた王者・彰人が入場。
ガッチリ握手を交わしてから試合が始まると、まずはロックアップ。ジリジリと押していくアントンだが、土俵際で体勢を入れ替えた彰人。しかしアントンは場外に落とそうとホイップ。どうにか踏ん張った彰人はヘッドロックに捉えていく。ハンマーロックで切り返したアントンは、そこからエビ固めで抑え込むがカウントは2。
上になったアントンはシーソーホイップ。これも土俵際で踏み止まった彰人は、逆にエビ固めで抑え込むがカウントは2。今度は彰人がハンマーロックを狙ったが、カニ挟みで倒したアントンがハンマーロック。
しかしスイープした彰人は足を取って捻り上げると、アントンの左ヒザにヒジを落とす。さらにロメロスペシャルの体勢から吊り上げずにそのまま両足でアントンの足を踏みつける。さらにドラゴンスクリューを決めたが、アントンは彰人の腕を掴んでホイップしようとする。
彰人はどうにか密着してグラウンドに持ち込むが、立ち上がったアントンは逆水平チョップ。しかし組み付いて後方に投げていった彰人は突進。そこにテーズプレスを決めたアントンは馬乗りナックルをお見舞いするが、ヒザのダメージでヨロめき場外に転落しそうになる。
気合いの雄叫びをあげたアントンは南部式ナックル。彰人はトーキックでバイオニックエルボーを防ぐと、卍固めを狙ったアントンの足を取ってアンクルホールド。ロープエスケープがないだけに苦しいアントンだが、前転して脱出。土俵際まで吹っ飛ばされた彰人だが、どうにか中央までアントンを押し戻すと、サムソンクラッチから足4の字固めへ。
反転して形勢逆転したアントンだが、さらに反転して元に戻した彰人。アントンはその状態から南部式ナックルを叩き込んで脱出。10分経過し、バックを取った彰人だが、エルボーで逃れたアントン。しかし彰人は鉄柱にアントンを叩き付ける。
アントンはエルボースマッシュでカチあげると、コスチュームのショルダーを外して南部式ナックル。だが、彰人も逆水平チョップを返してからエルボー。左右のフックを叩き込んでいったアントンは土俵際まで彰人を追い込むが、彰人は足横須賀の体勢に。これを回転エビ固めで切り返したアントンはトラースキックから左右のフック。
密着して凌いだ彰人はヘッドバット。しかしアントンは返す刀でドロップキック。これで彰人が場外に転落し、アントンが勝利! 鉄柱攻撃で額を割り流血しながらも勝利したアントンをライアンズの仲間も祝福。「アントン」コールが起こる中、GMが8.23両国大会にEXTREME級王者として参戦するのはアントンに決定したと発表。挑戦者は8.1新木場でのビアガーデンプロレス初日に挑戦者決定戦を行うという。
EXTREME級王座を奪取したアントンは「皆さん、こんにちは。ちょっと格好良く勝って、皆さんの前でシュッとしたご挨拶をしたかったんですけど、このようなブラッディになってしまいまして。だが、しかし! どんな世界一の美しい女性がやる、どんな美しい化粧よりも、俺はここで流したこの血が一番好きです! おっしゃ、このまま両国行くぞ! アンダーカードの帝王・アントーニオ本多がビッグマッチでタイトルマッチをやってやる! オーイエー! オーイエー! お待ちしてます!」と叫んだ。
<試合後コメント>
アントーニオ本多
「興奮してですね、言うことをちゃんと考えられなかったんですけど、ここでちゃんと、明文化して残しておきたい事はですね、やはり彰人選手にやはりすごい感謝してるということです。彼がベルトを持って、エクストリーム級の試合を、やり続けたことで明らかに、みなさんのエクストリーム級に対する、みなさんの興味価値観、そして思い入れが上がった、これはひとえに彰人選手の力の賜であって、その彰人選手の力によってますます、重みをましたと思います。つまりですね私は、これからやることは、その重みを身に引き受けて、彰人選手をやぶった男として、このベルトをさらに高みに押し上げる。それが、今パッと思いついた意見です。以上です」
――両国ではエクストリーム戦王者がルールを決められるわけですが、ビッグマッチにふさわしいルールをという思いは?
「そうですね、えー、パッと思い浮かぶのはこう、上がってくる選手に応じてですね、その選手選手弱点あると思うんで、そこを私が上手くつけるような、ルールを課していきたいと思います(苦笑)。いい試合とかじゃなくて、このベルトを守る!それが俺の、今の意気込みなんで、上がってきた選手に応じて、その選手の苦手なルールでいきたいと思います。的な、こともやるかもしれないし、また違うかもしれないですね。インディペンデンツ。大丈夫ですか?」
彰人
「悔しいですね。いやもうそれしかないですね。なんか、いつもこう大事な所で落としちゃうくせがあって、見事今日出ちゃいましたね。うん、いや強かった、アントンさん強かった。そうですね、また一からです、ふりだしに戻りました。一年前と同じ状況になって、両国もまた見えてこなくなりました。文字通り落ちましたね。両国でやりたい選手もいたし、これで勝ったら言おうと思ってたんですけど、でも負けたから言えないですね。また一から、この、今日の試合負けたのがいつか大きな財産になるように、一から這い上がります」
――アントンさんを挑戦者にはご自身が選んだわけですが、後悔や悔しさはありますか?
「いや負けたことは悔しくて後悔してますけど、アントンさんに負けてよかったのかな。やっぱり、本多さんは自分独自のプロレス観持ってるし、僕がチャンピオンになった時は僕にしかできないタイトルマッチというのをやってきたつもりですし、アントンさんは同じようにアントンさんしかできないエクストリームというのを見せてくれると思うんで、まあまだエクストリームこれで諦めますっていうわけには簡単にはいかないですよ。やっぱり思い入れのあるディーノさんから取ったベルト、そして旭選手から取ったベルトだから、また、ベルトはもうないですけどまた狙うチャンスがあるなら狙いに行きたいなと思います」
遠藤の復帰が決定
後半戦開始前に鶴見亜門GMがリングに上がり、翌日に初の両国国技館大会を控えている大日本プロレスからメインを務める関本と岡林を参戦させてくれたことにお礼を言うと、大日本プロレスは「盟友みたいなもの」と言ってエールを贈った。
続いて欠場中の遠藤哲哉を呼び込む。4月に左足を骨折してから欠場していた遠藤だが、8.23両国大会で復帰することが決定。
リングに上がった遠藤は「皆さんお久しぶりです! 4月の10日ですね、足のほうを骨折してしまいまして、いま欠場中です。まぁキャリアにとってマイナスになることではあるかもしれないですけど、ここでただ休むのではなくカラダを大きくして、ベストコンディションで復帰出来るようにいまやっていっております。復帰戦では僕の持てる力をすべてぶつけたと思います。皆さん応援よろしくお願いします!」と挨拶した遠藤。
遠藤がデカくなっていると聞いたGMから「脱いでみろよ」と言われると、「(上と下)どっちですか?」とうまい切り返しが出来るようになった遠藤。Tシャツを脱いだ遠藤は明らかに欠場前より大きくなった上半身を披露した。
第5試合
旗揚げからの盟友である高木三四郎がW-1のCEOに就任したのを受けて、長年籍を置いていた故郷を旅立つ決意をしたMIKAMI。煽りVでは愛弟子と言ってもいいKUDOとイサミが寂しさを口にする一方、スーサイド・ボーイズを組んでいたタノムサク鳥羽が「MIKAMIさん、フリーの世界へようこそ」と歓迎した。
高木、HARASHIMA、KUDOの順に一人ずつ入場したあとに、この日を最後にDDTを離れるラダーを抱えたMIKAMIがイサミ、松野に先導されて入場。イサミ以外の選手が握手を交わすと、松野が先発を買って出る。
高木と相対した松野はまずは腕の取り合いを展開。そこからヘッドロックに捉えた高木に対し、ヘッドシザースで脱出しようとした松野だが、高木はそれぞさせずにストンピング。大人気ない高木にブーイングが飛ぶと、松野はMIKAMIにタッチ。ロックアップしてロープに押し込んだHARASHIMAは離れ際にチョップ。するとMIKAMIはコルバタで投げてからセントーンを投下。
ガットバスターを返したHARASHIMAはKUDOにタッチ。サッカーボールキックを叩き込んだKUDOはエルボー。エルボースマッシュを返したMIKAMIだが、KUDOはニーリフトを叩き込むと高木にタッチ。ボディスラムからコーナーに叩き付けて踏みつけた高木「そんなんか!」と挑発して張り手。
MIKAMIも張り手を返すが、高木はニーリフトを叩き込んでダウンさせると、「そんなんか?」と挑発。HARASHIMAはMIKAMIをコーナー二段目に寝かせると、その上からフットスタンプ。さらにKUDOが倒立からのダブルニーからスピンキック。スウェーでかわしたMIKAMIは延髄斬り。
かわしたKUDOだが、MIKAMIはジャンピングスピンキック。そこにHARASHIMAが入ってきたがMIKAMIはジャンピングスピンキックを叩き込んでイサミにタッチ。KUDOにダイビング・クロスボディーを決めたイサミは控えの高木にジャンピングキックを叩き込んでからKUDOにボディがお留守だぜからのランニングホームラン。
KUDOもスリングショット式ダブルニーを返すと、HARASHIMAがイサミをコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスター。さらにミドルキックを叩き込むが、イサミを敢えて受け止める。そしてイサミがカニ挟みで倒すと松野が619。さらに場外に出た高木にMIKAMIがトルニージョを投下すると、松野はMIKAMIの得意技であるスワントーンボムをHARASHIMAに投下。
HARASHIMAとイサミがエルボーの打ち合いを展開。そこからHARASHIMAがフロントキックを叩き込むと、イサミは勇脚(=トラースキック)。しかしHARASHIMAもカウンターのジャンピングハイを叩き込んでダブルダウン。
そこに高木がドラゴンリングインするが、MIKAMIがトーキックで迎撃して串刺し攻撃。しかしコーナーに登ったMIKAMIをドロップキックでエプロンに叩き落とした高木はロープ越しのぶっこ抜きブレーンバスター。さらにHARASHIMAとKUDOが入ってきてトレイン攻撃。高木とKUDOがダブルブレーンバスターで投げると、HARASHIMAがスワンダイブ式ボディプレス。
さらに高木がスピコリドライバーで叩き付けるが、イサミが高木にダイビング・ダブルニードロップ。HARASHIMAとKUDOが入ってきてイサミと松野を蹴散らすが、MIKAMIはドロップキックでHARASHIMAとKUDOを場外に追いやると、高木にミッキーブーメラン。だが、スワントーンボムを剣山で迎撃した高木。
シットダウン・ひまわりボムを背後に逃れたMIKAMIはスク〜ルボ〜イ。キックアウトした高木はカウンターのラリアット。もう一度シットダウン・ひまわりボムを狙った高木だが、これをデュランダルで切り返したMIKAMIはスライディングで滑り込むと、高木をスク〜ルボ〜イで丸め込んで3カウント。
マイクを持った高木が「MIKAMIィ! 18年間、俺、たぶんどうしようもない…どうしようもお前の先輩であり、上司であり、社長だったと思うけど、18年間本当に一緒についてきてくれてありがとう。DDTのMIKAMIは今日で終わりかもしれないけど、MIKAMI! お前自身は今日からスタートだ!」と檄を飛ばしてから「マット界に飲まれるんじゃねぇぞこの野郎。餞別だ、受け取れ」と言って花束を渡すとMIKAMIを抱きしめた。
MIKAMIは「まず高木さん、みんなは社長、社長って言うけど、俺は高木さん以外の呼び方で呼んだことないっすね。それはホント大昔からずっと一緒にやってきて……ね、ホントにもう感謝しかないです。プエリトリコにも遠征に行けて、俺は三上恭平からMIKAMIになって今があります。ただまだ引退じゃないんで。次もありますから。今まで旗揚げから18年間、高木さんと一緒に三上恭平はお世話になりました。ありがとうございました。それからHARASHIMA、KUDO、ホントにね……Club ATOMの頃から…もっと前かもしれないけど、ありがとう! これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。イサミ、いろいろありがとうな。遅かったけど、だいぶあとになってから組んだりしたしな。闘ったりした。お互い夢が叶った。これからもよろしく、ありがとう。松野さん、俺、辞めるじゃないんだからさ、頼むよ。ゴジャミカだってまたやっていこうよ。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。それから何しろ18年間…最近ファンになった方も多いと思いますが、DDT初期メンとしてやってきました。そして自分の夢とか残り時間が少ないとかいろいろあって動かせてもらいます。皆さんには本当に会場に足を運んでいただいて、応援していただいてありがとうございました! これからもDDT、並びにフリーランスとしてのMIKAMI、フリーランスとしての自分の活動ををよろしくお願いします。そして! これからも叫び続けます。この世界を獲ったMIKAMI様の必殺のスク〜ルボ〜イ! ありがとうございました」と挨拶した。
記念撮影のあと、高木に腕をあげられたMIKAMIは、リング上の選手一人一人と握手を交わすと、「ミカミ」コールの中、四方に一礼し、イサミ、松野と拳を合わせてからDDTのリングを降りていった。
<試合後コメント>
MIKAMI
「えーっと、なんすかね、終わりましたね。終わってないですけどね。始まったんですけど、DDTとしては、終わった、実感が正直沸かないですね。ジワジワ来るんですかね、ほんとに。まああの、高木さんとね、久しぶりに試合であたって、なんか、モードというか、まあ喝というかね、愛のムチというようなこんなもんかって、なかなかああいうことをしない人なんですよ普段。俺だから。俺以外にあんな事を見たことないというか、いやだからあの人ああいう所をちゃんと持ってるんですよね。久しぶりに、魂で殴りあったというか、こんなもんかって言われたから俺もこんなもんじゃねーよって返したし、なんというか、18年間のね、昔からの積み重ねが色々あって、高木さんとこう、短い間でしたけどね、30秒とかね、1分かそこらしか殴り合わなかったですけど……うん。あの、終わってからいい顔してましたね。挨拶行ったら。こう、久しぶりに殴りあったな、いてーよみたいに言われて、自分も痛かったっすみたいな。ねーほんとに。まああの、今日でひとまず、ほんとね、こう結構そのDDTはさぁ泣けと言わんばかりのことをしてくるんでね。別に辞めるわけじゃないと、プロレスをね。思いながらも、やっぱ18年って長かったんだなと思って。旗揚げのやっぱりオープニング、スターティングメンバーが抜けるってことの大きさを、少しずつ感じてきてましたね最近は。色々皆が言ってくるんでね。はい。ちょっとすぐには振返られないですけどね、年々DDTが大きくなっていって、どんどん成功してきて、自分の中で昔はね、俺抜けたら絶対ダメな人間でしたけど、良い意味で、抜けても皆がいるんで、じゃあそうかと。行って来いみたいなね、送り出してくれるというか。最後リング上で試合終わって、結構、レスラー同士が喋る事ってあるんですけど、結構長い時間会話をしましたね。リング上じゃないとできないと思ったんで、今までありがとうございましたと。今後もちょっと色々やってきますと。日本全国動いて、若い人たちとか、プロレスラー目指すような人たちを、育成したいんだと言ったんですね。そしたらおう頑張れよと、色々やってみるといいよと。やっぱりあの人はそういう人なので、肩を押して、背中を押してくれましたねリング上で今日。やっぱリング上で喋ると本音が出るんでね。ちょっとそれは、嬉しかったですね。あまり、事務所とかで改めてありがとうございましたとか、照れくさくて言えないんですよね。リング上の勢いで思い切って言わないといけないんで」
第6試合
8.23両国大会でKO-Dタッグ王座をかけて激突する関本&岡林と飯伏&佐々木の前哨戦。しかも関本と岡林は翌日に大日本プロレス初の両国大会のメインで一騎打ち、飯伏も札幌でG1クライマックス開幕戦、棚橋弘至戦を控えた状態。
関本と飯伏がお互いにパートナーを下げて先発を買って出て試合開始。片足タックルからバックを取った飯伏。関本がバックを取り返すと、バックの奪い合いに。一旦離れた両者だが、関本がヘッドロックでグラウンドに持ち込む。しかし飯伏はヘッドシザースで脱出。
続いて岡林と佐々木がリングイン。佐々木が握手を求めると応じた岡林だが、その手の力に泣きそうになる佐々木。佐々木はカウンターでドロップキックを叩き込むが、倒れない岡林はショルダータックルで吹っ飛ばす。神谷と宮武もショルダータックルでぶつかり合う。神谷が宮武をなぎ倒すが、宮武もリープフロッグからアームホイップで投げていく。
そこから場外乱闘になると、飯伏と佐々木は関本と岡林を南側客席の通路まで連れて行く。飯伏が台車に関本を乗せると、佐々木も岡林を台車に乗せて左右から押していって正面衝突させる。だが、今度は関本と岡林が飯伏と佐々木をそれぞれ台車の乗せて、もの凄い勢いで押していき正面衝突!
その間、場外乱闘をしていた神谷と宮武がリングに戻る。そこに関本と岡林が戻ってきたため、大日本側は代わる代わるボディスラムで宮武を叩き付けていく。さらに神谷がショルダータックルで吹っ飛ばしていくが、宮武も逆水平チョップで反撃。だが、神谷のチョップに宮武がダウン。
ならばとエルボーからボディスラムを狙う宮武だが、神谷は背中にチョップを落とすと突進。バックフリップで切り返した宮武は飯伏にタッチ。スワンダイブ式ミサイルキックで神谷を場外に吹っ飛ばした飯伏は、関本と岡林をオーバーヘッドキックで場外に追いやると、三角跳びケブラーダを、佐々木のトペと同時発射。
神谷をリングに戻したいぶしはエルボー。しかし神谷もタックルで飯伏をなぎ倒して岡林にタッチ。逆水平チョップから豪快なブレーンバスターで投げた岡林は逆エビ固めへ。ロープに逃れた飯伏は岡林の逆水平チョップにミドルキックで対抗。さらにソバットからのミドルキックで蹴り倒した飯伏はムーンサルト・ニープレスを落とす。
タッチを受けた佐々木はダイビング・ラリアットを狙ったが岡林はキャッチ。しかしDDTで切り返した佐々木はナックル。だが、逆水平チョップを返していった岡林は串刺し攻撃を狙う。蹴りで迎撃した佐々木はコーナーに登るが、岡林はデッドリードライブで投げていく。
タッチを受けた関本はアルゼンチン・バックブリーカーで佐々木を担ぎ上げる。すると岡林は飯伏を、神谷は宮武をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。一番最初に脱出した飯伏が佐々木を救出したが、大日本側は佐々木にトレイン攻撃。さらに関本がフロッグスプラッシュを投下してからサソリ固めへ。
15分が経過し、飯伏と宮武が飛び込んでカット。関本は突進するがトラースキックで迎撃した佐々木は、なおも走り込んできた関本にドロップキック。そこに飯伏と宮武が入ってきてトレイン攻撃。ここで佐々木が宮武をモンキーフリップで投げて関本の上に落とすと、佐々木がクロスフェースに捉える。
そこから反転すると飯伏がフットスタンプを投下。岡林と神谷がカットしたが、佐々木はボディブローからロープへ。追走してラリアットを叩き込んだ関本はブレーンバスターを狙った佐々木に対して背後に着地してジャーマン。だが、飯伏がダイビング・フットスタンプでカット。
その飯伏に岡林と神谷がサンドイッチ・ラリアット。さらに神谷がバックドロップ。宮武も岡林もジャンピングバックエルボー。佐々木は関本の串刺し攻撃をかわしてスクールボーイ。ロープに足をかけて押さえ込むがカウントは2。
ならばと佐々木は関本をレフェリーに向けてホイップ。ギリギリで踏み止まった関本に佐々木式ウラカンを狙ったが、関本は回転を止めるとバックを取る。そこに岡林が入っていて眉山で投げるがカウント2で飯伏がカット。ならばと関本はラリアットを叩き込むが、佐々木はカウント2で返す。しかし関本はダメ押しのぶっこ抜きジャーマン・スープレックスで投げて3カウント。
試合後、飯伏は関本&岡林と睨み合い。タッグベルトを掲げる岡林を至近距離から睨み付けた飯伏は、珍しく手でシュートサインを作って岡林に向かってその銃口を向けた。
<試合後コメント>
飯伏幸太
「いやもう、何回も関本さんとかとやってるんですけど、まあ予想通りというか、すごすぎますね。ボコボコに今日も、ほぼ一方的というか、自分はなんとか返しても、やっぱりパワーがすごいですね。一発でやられるんで。でもこんなもんじゃない。僕のパートナーはキチ●イなんで。これ絶対、両国は必ず勝ちますよ」
――今日はそのパートナーかなりダメージが(あってコメントスペースに来られない)?
「そうですね。まあでも、両国までに回復させてもらって。狂いますよ、僕も」
――ご自身は大変な1か月が始まりましたが
「そうですね、明日から(G1クライマックスが)始まるんですけど、基本的にやっぱり何も考えずに行こうかなと思っています」
関本大介&岡林裕二
――前哨戦でしたが改めていかがでした?
関本「飯伏選手とはまあ、ご覧のとおりだと思うんで。やっぱ、一番気をつけなきゃいけないのは怪物的な身体能力。あれは最注意が必要ですね。あとあの、佐々木大輔選手のインサイドワークですか、それもやっぱり気をつけないと。今日はうまい具合に粉砕できましたけど、次のね、タイトルマッチではもっと気をつけていきたいと思います。まあ今日勝ってね、勝って兜の、なんだっけ?兜の緒を締める、そういう気持ちで、最新の注意を払って臨みたいと思います」
岡林「とにかく飯伏選手を倒したら、DDTは制覇したみたいなもんなんで。とにかく両国はね、ほんとに二人を叩き潰して、ずーっと防衛し続けると。このベルトはもう…そうですね。二人でずっと持っておきます。勝って。DDTは飯伏幸太に勝ったら、誰が来るんすか次? いないんじゃないですかね」
第7試合
8.23両国大会のメインでKUDOのKO-D無差別級王座への挑戦が決定している坂口。しかしその前に入江に2連敗。「今の自分は兄貴の前に立つ資格はない」という坂口は入江との“ケジメの一戦”を懇願。初めて両国のメインのリングに立つ心境が分かる入江だけに、余計に坂口に負けるわけにはいかない。
腰にKO-D6人タッグのベルトを巻き、石井と高尾をセコンドにつけて入場した入江。一方の坂口のセコンドには高梨だけがつく。KUDOは本部席からこの試合を見守る。
気合いが入りまくっている様子の入江は握手を求めるが、坂口は無視。試合が始まると、緊張感のある間合いからお互いに掌底で牽制。先に坂口のボディブローがヒット。プレッシャーでコーナーに追い詰めていった坂口だが、パワーで対角線のコーナーまで押し込んでいった入江。
体勢を入れ替えてボディブローを叩き込んだ坂口だが、入江もハンマーで吹っ飛ばす。だが、坂口はコーナーを背負った入江にボディブローからニーリフト。しゃがみ込んだ入江を踏みつけて場外に出す。
追いかけていった坂口にエルボーを叩き込んだ入江だが、坂口もミドルキックを返す。なおもエルボーを叩き込むが、坂口も蹴り倒していくと、ボディブロー、エルボー、そしてミドルキック。入江をリングに戻した坂口はなおも蹴って行くが、その足にしがみついた入江は突き飛ばす。
だが、坂口は飛びヒザ蹴りから入江の脇腹を蹴り上げる。悶絶する入江を見た松井レフェリーはダウンを取る。どうにか立ち上がった入江だが、坂口はミドルキックで蹴り倒す。っや朦朧としながらも立ち上がった入江を背負い投げで投げた坂口は首4の字固め。
もがく入江をフロントネックロックで捕まえた坂口だが、入江は抱え上げるとそのままコーナーに押し込む。しかし坂口はなおもネックロックを絞め上げる。コーナーということでブレイクとなると、入江は張り手から追いかける。叩き落とした坂口だが、なおも追いかける入江。
何度落とされてもタチムカウ入江は、ついに雪崩式ブレーンバスターで投げていく。雄叫びをあげた入江はボディスラムからテディベア(=ヒップドロップ)。これをかわした坂口はスリーパーに捉える。
アゴを手で押し上げながら坂口の口に指を入れていく入江だが、そのまま立ち上がった入江に坂口はボディブローからバックドロップ。さらにジャンピングキックで入江をコーナーに追い詰めると、コーナーの上に寝かせてから神の右膝(=串刺しニー)。しかしかわした入江は奈落式バックドロップで坂口をエプロンに叩き付ける。
10分が経過し、坂口をリングに戻した入江はコーナーへ。坂口は必死で足にしがみつき、どうにか入江を引きずり落とす。両ヒザをマットについたままエルボーを叩き込んだ入江は、坂口を引き起こしてエルボー。今度こそテディベアを投下した入江だが、スイープした坂口はマウントエルボーを連打。
だが、スイープし返した入江はマウントエルボーからマウントヘッドバットを連打すると、フライング・ソーセージを投下。カウント2で辛くも返した坂口は、走り込んできた入江にミドルキック。「勝負だー!」と叫んだ入江はエルボー。坂口はこの勝負にミドルキックで対抗。
入江のエルボーと坂口のミドルキック、真正面から打ち合いになると、坂口はハイキック。しかし返す刀で入江はショートレンジラリアット。入江のビーストボンバーをかわした坂口は背後からスリーパー。坂口をオンブした入江は背後のコーナーやマットに倒れ込んでいくが、坂口は離さない。
どうにか入江がロープに逃れたところで15分が経過。坂口はランニングローを叩き込むが、勢い余って場外に転落。リングに戻った坂口はまだ立ち上がっていない坂口に倒れ込むようにショートレンジラリアット。そしてガッチリとスリーパーに捕らえる。そのまま立ち上がった入江は肩口まで坂口を抱え上げると、ファイアーサンダーで叩き付けるがカウントは2。
ならばとビーストボンバーを叩き込むが、これもカウントは2。ファイアーマンキャリーで担ぎ上げた入江だが、坂口は逃れると入江はノータッチヘッドバット。坂口もミドルキックを返すが、キャッチした入江はさらに坂口の腕も掴んでニヤリと笑うとヘッドバット。
坂口も返す刀でハイキックを叩き込んでダブルダウン。しかし先に立ち上がった坂口は四つん這いの入江の顔面にランニングロー。さらに飛びヒザで入江をコーナーまで下がらせると、渾身の神の右膝を叩き込んで3カウント。
エンディング
倒れている入江に抱きついて健闘を称え合った坂口は入江を抱き起こす。しかしダメージで尻餅をついた入江。そんな入江を再び抱き起こして抱きしめた坂口に入江も握手。だが、入江が坂口を突き飛ばすと、坂口は「もう1回」と人差し指を出す。入江も握手をしてリングを降りた。
マイクを持った坂口が「いろいろやらかしてしまってスミマセンでした。きっちりケジメをつけさせてもらいました。入江選手、俺とのサシの勝負、受けてくれて本当にありがとうございました。強かったです。強かったけど、あなたの強さも自分の中に取り込みます。そしてGM、自分のわがままを聞いてくださってありがとうござました。横にいる兄貴、ちょっといいかな」と言うと、本部席にいたKUDOがKO-Dリング上へ。
坂口が「兄貴…いや、KUDO選手。自分なりにきっちりケジメをつけさせてもらいました。これで両国の正面、胸張ってあんたの前に立つことが出来るんで首洗って待ってろよ」と宣戦布告。それを聞いたKUDOは「おい、坂口さん…いや、坂口選手。兄弟喧嘩っていうのは兄貴が絶対勝つんだよ」と言い返した。
殺気漂う両者だが、居たたまれない表情の高梨が「お、オイオイオイ、熱い展開じゃねぇか! いいね、いいね! で、でもよ今日のところはせっかく(坂口が)勝ったんだからよ、握手で締めようじゃないか!」と提案するが、両者は睨み合ったまま。高梨は「……で、ですよね。ですよね! 無理なのは分かってた。でもな、俺らには握手以上に絆を深めるあの儀式がある! 兄貴、あとは頼むぜ!」と乾杯をしようとするが、KUDOがそんな高梨を手でどかし、さらに坂口を睨み付ける。すると坂口が「兄弟喧嘩? これは戦争だよ。殺し合いだよ。両国であんた殺(や)ってやるよ」と言ってKUDOと額をくっつけて睨み合った。
場内が暗転し、スクリーンで8.23両国大会の決定カードを発表。
▼キング・オブ・ダーク選手権試合
[王 者]伊橋剛太
vs.
[挑戦者]“ハリウッド”ストーカー市川
▼DDT EXTREME級選手権試合
[王 者]アントーニオ本多
vs.
[挑戦者]未定
▼KO-D6人タッグ選手権試合
[王者組]石井慧介/入江茂弘/高尾蒼馬
vs.
[挑戦者組]未定
▼遠藤哲哉復帰戦 シングルマッチ
遠藤哲哉
vs.
竹下幸之介
▼天龍源一郎引退ロード 6人タッグマッチ
天龍源一郎/高木三四郎/赤井沙希
vs.
石川修司/樋口和貞/里村明衣子
▼KO-Dタッグ選手権試合
[王者組]関本大介/岡林裕二
vs.
[挑戦者組]飯伏幸太/佐々木大輔
▼ドラマティック・ドリームマッチ
HARASHIMA
vs.
棚橋弘至
▼KO-D無差別級選手権試合
[王 者]KUDO
vs.
[挑戦者]坂口征夫
ほか数試合を予定。なお、この日のエンドアナウンスはHARASHIMAが担当した。
<試合後コメント>
坂口征夫
「まあ色々会社にわがまま言ったりして、自分なりのケジメはきちんと今日つけさしてもらったと思います。なんか(KOD)トーナメント制覇してから、煽りで流れたか分からないですけど、何かこう上手く行くはずの歯車が急に回らなくなりはじめた中で、それが自分の……分からないです。トーナメント獲った慢心なのか、燃え尽きじゃないですけど、そういうものなのか、それが全然分からないまま……はい。とりあえず、ひたすら練習してきて倒すと倒すと思いながら今日を迎えたんで。結果、その原因がなんだったか原因は分からないですけど、とりあえずやるべきことは自分の中で決まってるので、もう負けません。取り返しました。まあ両国で、KUDO選手は兄弟喧嘩……こないだも春日部で兄弟喧嘩って言葉使ってたんですけど、まあ戦争っすよ、はい。あの、たとえ親兄弟だろうが、リングの上で自分の前に立てば、自分は殺りに行くだけなんで。兄弟喧嘩じゃないんです。戦争であって殺し合いです。だから両国でも、自分は生き残る事しか考えてないです」
KUDO
「殺し合い、望むところです。それが坂口さんのプロレスだし、100%の坂口さんじゃないと倒す意味ないし。こっちもスイッチ入ったんで、ぶっ倒します。以上です」
遠藤哲哉
――復帰戦が発表されました。
「はい、竹下との。なんかここ数年、夏になるとね、よく竹下とシングルしてるなというイメージがあります。去年もビアガーデンで1試合、両国終わって埼玉ですかね? 1試合。その前の年も僕が怪我した試合、ビアガーデンで試合して。なんかね、やっぱこう夏になると竹下と試合するのが、なんか、その……なんですかね? 夏の風物詩みたいな感じで。復帰戦なんでね、心配なところもありますけど、まあ4か月、ただ単に欠場してたわけじゃないんで。もう結構足のトレーニングとかもできてますし、ラントレとかスタミナ系のトレーニングもできてるんで、僕の持ってる全てを竹下にぶつけて、まあ向こうももちろん全てぶつけてくると思うんで、絶対にいい試合をして、そして僕が、勝利で飾りたいと思います」
――怪我の具合は?
「まだ、固定の金具が骨の中一本まだ通ってる状態で。23日ですね、7月の23日、今月抜くんですけど、両国まで1か月ですね。傷口自体は1週間ぐらいで閉じるみたいで。あとは骨、金具が入ってた所が埋まるので1か月かからないぐらいなんで。なんで、ちょっとギリギリかなって感じはしますけど、なんとかなると思います。なんとかします」
竹下幸之介
「両国のカードが僕決まりまして、遠藤哲也選手の復帰戦の相手をさせてもらえることが決まりました。えー、そうっすね。僕のカードが、両国のカードが決まるチャンスがここまで2回ぐらいありまして。1回はトーナメントで優勝すればKO-Dのタイトルへの挑戦。博多での挑戦者決定戦タッグですね。あと僕と監督(=アントン)で勝ってればKO-Dタッグ挑戦。で、2回あったわけですね。それ2回とも自分が実力がないばかりに落としてしまいまして、もちろんそれは自分の今の実力だと思いまして、そっからまた反省して、今自分に足りないものを練習して積み上げてる段階です。ここにきて、遠藤選手と同じユニットで、元同じタッグのベルトを巻いてた二人で、復帰戦でシングルマッチするってことでね。なんかこうもちろん自分がチャンス落としてるっていうのは、自分の中では悔しい気持ちあるんですけど、なんかこう……ここに来てなんか遠藤選手の怪我が完治して、両国があって、僕もチャンスを逃してて、でもここに来てこの二人が両国でシングルマッチをするっていうのは、なんかこうちょっとこう、運命的なものを少し感じてしまいました。来るべくして来た感じがしてしまって、なんかここで何を見せるのかわかんないんですけど、まだ、さっき知ったばかりなので。でも、何か今この二人にしか見せられないものというのはHARASHIMA選手と棚橋選手の試合でも見せられない。メインの坂口選手とKUDO選手の試合でも見せられない。シングルマッチ二つで見せられない何かを、両国という舞台で見せたいと思っています。それまで、遠藤選手も怪我を治して、もちろん治してベストなコンディションで来ると思いますんで、自分もグッドなベストコンディションで、その日を迎えたいと思います」