青木真也が負傷した王者に急遽挑戦も完敗!「自分で強いことにもっと自信を持って」とDDT主力勢へエール!
12日、東京都・後楽園ホールにてDDT『Get Alive 2022』が行われ、樋口和貞&吉村直巳がKO-Dタッグ王座の2度目の防衛に成功。樋口はいつでもどこでも挑戦権を行使した青木を下してKO-D無差別級王座の3度目の防衛に成功した。
今年の『KING OF DDT 2022』の決勝戦で優勝を争った樋口と吉村は闘いの中で絆が深まり、互いに所属していたユニットを抜けて退路を断った上でタッグを結成。DDT屈指の大型パワーファイター同士のチーム“ハリマオ”が誕生し、KO-Dタッグ王座を戴冠。樋口はKO-D無差別級王座と合わせて二冠王となり、名実ともにDDTを牽引する存在となった。
この日のハリマオは、“DAMNATION T.A”の佐々木大輔&KANONを相手に2度目の防衛戦を実施。
TAの2人は王者組を「話題にもならない」「華がない」と批判し、前哨戦でも反則三昧の狂乱ファイトでハリマオに1勝も許さず。聖地・後楽園ホールで正義と悪の頂上決戦が行われることとなった。
序盤からハリマオが息の合った連携で攻め込んでいくも、TAはすぐに場外戦へと持ち込みセコンド介入&凶器攻撃で一気に流れをつかむ。
樋口が集中砲火を浴びて右腕を破壊されていく苦しい展開が続くが、吉村がTAのセコンド陣ごと吹っ飛ばす大立ち回りを見せて佐々木のテクニカルファイトを圧倒的なパワーで制圧。
終盤、樋口は佐々木ヘのブレーンクロースラムをウラカン・ラナで切り返されミスティカ式クロスフェイスロックを食らうなど窮地に陥り、KANONが腕を極めながらの変形コブラツイストで捕らえるとタップを迷うような仕草も見せるほど追い込まれる。しかし樋口はこれを気合で耐え抜き、四股を踏んでからのぶちかまし、ブレーンクロースラムと畳み掛けてKANONから3カウント。2度目の防衛に成功した。
試合後、いつでもどこでも挑戦権を持つ青木真也が突如リングインし、満身創痍の樋口に向けていつどこ権を掲げながら「挑戦」と一言。この宣言が認められ、樋口vs青木のKO-D無差別級王座戦が緊急決定した。
右腕への大ダメージを負った状態での2試合目で動きに精彩を欠く樋口に対し、青木は容赦なく右腕へのミドルキックを連打。リバースフルネルソン、腕へのサッカーボールキック、チキンウィング・アームロック、キーロックなど途切れること無く腕への集中攻撃を見舞っていく。
MMAファイターとしての格闘術で攻め立てる青木だったが、終盤にはトペ・スイシーダ、ダイビング・ニードロップ、卍固めとコテコテのプロレス殺法も披露。さらに青木が飛びつき腕十字での決着を狙うが、樋口はこれをキャッチしてそのままブレーンクロースラム。さらに頭蓋骨同士がぶつかるゴツリという鈍い音が響く強烈なヘッドバッドで青木をKOし樋口がKO-D無差別級王座の3度目の防衛に成功した。
「話題にもならない」「華がない」と批判されていた王者の試合後にいつどこ権を行使して話題も華もかっさらっていった形となる青木だが、試合後には「ハイ、完敗です!完敗!強かったっすね。樋口も遠藤も竹下も上野もみんな強くて、彼らは自分で強いことにもっと自信を持って、このプロレス界・格闘技界の真ん中を歩いていって欲しいと思います。本当に今日はいい闘いをさせてもらいました」とDDTの若きエース格たちを絶賛した。