ガンの再発で欠場中の山本”KID”徳郁の愛弟子・フジタ”Jr”ハヤトが王座返上「また強いハヤトが帰ってくる日が絶対来る」

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 21日、東京都・後楽園ホールにて『みちのくプロレス 2024年東京大会 Vol.1 ~武陵桃源~』が開催。フジタ”Jr”ハヤトが東北ジュニアヘビー級王座&LIDET UWF王座を返上した。

 フジタJrハヤトは、高校時代にレスリングの全国大会に出場し、みちのくプロレス入団後に山本”KID”徳郁に師事して総合格闘技も習得したハイブリッドな実力派レスラー。新日本プロレスの『SUPER J-CUP』や『BEST OF THE SUPER Jr.』に出場するなど他団体でも活躍しており、東北ローカル団体の選手ながらその知名度は高い。
 ハヤトは2017年から膝の靭帯完全断裂によりリハビリ生活を続けていたが、その最中でガン(脊髄腫瘍髄内腫瘍上衣腫)が発見されさらなる闘病生活を強いられることになった。それでもハヤトは折れずに「師匠が出来なかったことを俺がちゃんとその想いを背負ってまたリングへ帰って来たいと思います」と復帰を宣言し、一度は2019年6月の後楽園ホール大会での復帰が決まりかけるも抗癌剤治療による体調面の問題から延期に。

 しかし、ハヤトは「上から徳さんも見てるしまだやらなきゃいけないことがあるんで、絶対死ねない」と復帰を諦めることなくリハビリを続け、紆余曲折の末に2022年7月1日の後楽園ホール大会で復帰。
 復帰戦でMUSASHIから東北ジュニアヘビー級王座を奪取し、昨年7月にはLIDET UWF世界王座も戴冠するシングル二冠王に。さらに新日本プロレスのIWGPジュニア王者・高橋ヒロムとのシングルマッチを岩手県・矢巾のみちのくのリングで実現するなど、あっという間にプロレス界の中心人物となっていった。
 しかし、ハヤトは昨年12月にガンの再発を告白。「リングに上ったら『また俺なら勝てんじゃないかな』っていう気も起きるね。『もう戻れねえかも』なんて思ってるのが8割。でも、まだやんなきゃいけないこともあるし、もっと『ハヤト、それ言っても大丈夫?』みたいなこと言って、みんなをドキドキさせたいね」と語り、欠場へと入った。

 この日はハヤトが来場し、オープニングでファンに挨拶。
 松葉杖をついてリングインするのも苦労する様子のハヤトを観衆は大歓声で後押し。


 マイクを取ったハヤトは、「お久しぶりです。ガンの再発があって、1月半ばに手術して。一応手術は上手く行ったんですけど、リングに上がるための練習を出来ているわけじゃなく日常生活を普通に送れるようなリハビリしかまだ出来ていないので。ベルトは持つべき人が持つべきだと思うので返上しに来ました。もちろんみちのくプロレスのベルトと、GLEATさんのLIDET UWFのベルトを2本とも返上して焦らずゆっくり自分の治療のための時間を作りたいなと思いましたので、この決断をしました」と語り、自身が持つ2本のベルトを返上することを宣言。

 その後、「こういう結果になったんスけど、必ず戻ってまた一発でベルト獲りたいと思います。今までは『ベルトを持っているから早く復帰しなきゃな』って焦ってたり色々してきて。それがしんどいなって思う日々を過ごしたので、とりあえずこれで一旦俺はゆっくりリハビリして、今度はこういう……ホント、うんざりなんで。挨拶のためだけに来るとか。盛り上げるためだけに来るとか。また皆さんの前に強いハヤトが帰ってくる日が絶対来るんで、応援してください」と語り、大会オープニングコールを行った。

 その後、ハヤトは本部席横に座って大会を観戦。心底楽しそうに試合を見守るハヤトの姿が印象的だった。
 ハヤトは一度はガンを克服して一気に2本のシングル王座を手にし、高橋ヒロムとの邂逅などでプロレスファンに大きな夢を見せてくれた。ハヤトがまたガンを蹴っ飛ばし、再びリングで輝く姿を見せてくれることを切に願いたい。

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