【試合詳細】3・24 修斗香川大会 高岡 宏気vs恐山 陸奥太郎 堀川“55”滉介vs神里 昭吾 石原 愼之介vs谷中 たいち 矢野 武蔵vs波平 コング
『プロフェッショナル修斗公式戦 FORCE 19』
日時:2024年3月24日(日)
開始:15:30
会場:香川県・高松シンボルタワー 展示場
観衆:未発表
▼オープニングマッチ トライアウト ライト級(70.3キロ)3分2R
●垂水 稔朗(香川/FORCEGYM)
判定 1-2
○稲葉 祥真(和歌山/ASH)
▼第1試合 バンタム級(61.2キロ)5分2R
●森 貴史(徳島/MMA Zジム)
1R 3分21秒 TKO
○中島 陸(兵庫/総合格闘技ゴンズジム)
▼第2試合 63キロ契約 5分2ラウンド
●魚山 皓平(愛媛/HOPE)
1R 2分29秒 KO
○宮口 龍鳳(大阪/総合格闘技道場コブラ会)
▼第3試合 ストロー級(52.2kg以下)5分2R
○里見 拓磨(徳島/MMA Zジム)
2R 1分56秒 TKO
●シューティングガイコツ(沖縄/ THEパラエストラ沖縄)
▼第4試合 バンタム級(61.2kg以下)5分2R
○矢野 武蔵(愛媛/パラエストラ愛媛)
判定 3-0
●波平 コング(沖縄/THEパラエストラ沖縄)
▼第5試合 ストロー級(52.2kg以下)5分2R
○石原 愼之介(徳島/MMA Zジム)
判定 3-0
●谷中 たいち(大阪/格闘技吉田道場)
▼第6試合 フライ級(56.7kg以下)5分2R
○堀川“55”滉介(高知/トライフォース高知)
2R 2分00秒 SUB ※スリーパーホールド
●神里 昭吾(沖縄/THEパラエストラ沖縄)
▼第7試合 フライ級(56.7kg以下)5分2R
○高岡 宏気(香川/FORCEGYM)
2R 1分38秒 TKO
●恐山 陸奥太郎(千葉/TEAM SALT)
高岡宏気が1年ぶり2度目のメインで恐山に鮮烈TKO勝利!堀川が神里相手に鮮やかな一本勝ち!
オープニングマッチ
垂水稔朗は元プロボクサー。プロボクシングの戦績は19戦12勝4敗3引き分けで、6回KOで勝利してる。いっぽうの稲葉祥真はバックボーンが柔道で、和歌山県代表で国体に出場経験がある。異種格闘技の感ある試合。垂水、稲葉共にプロ昇格のかかった重要な一戦。
1R。垂水がインローで間合いを測る。稲葉が前に出るが垂水がケージ際で潰してパンチを落とす。ケージを利用し立った稲葉を再度押し込め組んでバックを取って潰す。稲葉が体勢入れ替え再び立つが、垂水が再度潰して稲葉にパンチを打ち込む。
2R。垂水がロー。稲葉が圧をかけ垂水にケージを背負わせる。ケージ際で組みもつれるように倒れて、稲葉が上に。下からパンチの垂水が三角締めを狙うが稲葉が切ってケージに押し込む。垂水は依然バックを取ってパンチを打つ。体勢入れ替えた稲葉が上になりパンチを落とす。1-2で稲葉の判定勝利。
選手入場式
本戦前に選手の入場式が行われ、選手を代表してシューティングガイコツがマイクで開会宣言を述べた。
シューティングガイコツ「人は、生まれた瞬間から一日一日と、死に向かって突き進んでいく運命にあります。きょうケージで闘う選手も貴重な一日を、修斗という競技に魅せられ、修斗という競技に捧げてきた修斗ジャンキーです。修斗ジャンキーたちの闘いをきょうは最後まで楽しんでください」
第1試合
第1試合は、プロ修斗デビューのふたりが激突。森貴史は2023年06月25日開催のアマ修斗中国選手権で優勝。空手バックボーン。一方の中島陸は父がプロシューターのムテカツ。生粋のMMAファイター。
生涯一度しかないデビュー戦圧勝を収めたのは中島。ロー蹴りで距離を測る森に突進した中島が、森をケージに押し込めがぶった中島が肘を落としてパウンド。亀になった森が身動きできず中島のパウンドをもらい続けレフェリーが試合を止め、中島が3分21秒でTKO圧勝。
中島「今日プロデビューした中島陸です。これからドンドン試合に出てもっとビッグになっていくので、応援よろしくお願いします!」
16歳の現役高校生中島は、マイクもフレッシュだった。
第2試合
組みたい柔道バックボーンの魚山。対する宮口はGLADIATORにも参戦経験のあるストライカー。開始からグイグイ圧を掛け魚山に迫る宮口の右が魚山の側頭部をヒット。ケージを背負わされた魚山。膝を入れる宮口。追撃の宮口の三日月蹴りで魚山がダウン。
魚山にほぼ何もさせず一気に勝負を決めた宮口は、勝利のマイクも最短だった。「総合格闘技道場コブラ会の です。しゃべるのは苦手なんで、すいません。また頑張ります。ありがとうございました。」
第3試合
今大会からリングネームをシューティングガイコツに一新、クラウドファウンディングで支援を集めたりと、リスタートに賭ける意気込みが伝わる活動を行っていたガイコツ。対戦相手の里見はアグレッシヴファイター。
1R。打ちかかる里見にガイコツがシングルレッグ。足を抜いた里見に再度シングルレッグ。パンチで離れた里見がガイコツにケージ背負わせパンチを打ち込む。ガイコツに引き込まれた里見がパウンド。バックを取ってリフティングからマットに落として潰す。2R前にパンチをかなり貰ったガイコツの顔面の腫れにドクターチェックが入る。
2R。里見のワンツーがガイコツにヒット。引き込もうとするガイコツ。付き合わない里見。ガイコツのシングルレッグのタイミングで里見が膝。そこから一気にパウンドラッシュでガイコツの動きが止まりレフェリーストップ。
勝利した里見のマイク
「対戦相手のシューティングガイコツさん、ありがとうございます。練習付き合ってくれたジムのみんな、あと、パパとママと友達と感謝しています。これからもっと闘いますので、覚えてくれたら嬉しいです。押忍!」
第4試合
打撃の波平か、組みの矢野か。イーグルスのホテルカリフォルニアをバックに入場してきた波平。客席から矢野の大応援団が、矢野に賑やかに声援を投げかけるなか試合開始。
1R。先制のロー蹴りを仕掛けに出た波平。すかさず矢野もインローを返す。距離を詰めてきた波平のバックを取る矢野。波平の首を抱えがぶる。波平が切ってスタンドの体勢に。波平が三日月蹴りフェイントで矢野を威嚇。強めの圧で矢野に踏み込んでパンチを振りまわす。矢野が腰を落としてタックル。ケージに押し込みテイクダウンを狙うが、波平がケージを使って堪える。矢野がバックを取って波平を潰し、リアネイキッドの体勢。動いて切り抜けようとする波平の背後からパンチを落とす矢野。
2R。勢いよく前に出た波平が矢野に腕を振り回すようにパンチを打っていくが、矢野は冷静にガード。波平に片足タックルでケージに押してテイクダウンを狙う。波平はケージを使って立とうともがく。立った波平がパンチを打ち込んでくるタイミングで片足タックル。ケージ際の攻防が繰り返される。離れて打撃戦がしたい波平をケージに詰めて潰す矢野。抗う波平。時間切れ。判定3-0で矢野。
勝利した矢野のマイク。「しょうもない試合で、すいません」
第5試合
1R。トータルファイター同士の闘いらしく、ほぼ互角にやりあう。谷中がローを放つと、石原はパンチを打ちながら圧を掛けそのまま谷中にケージを背負わせる。脇を差しプレスを掛け削りにかかる石原を谷中が力技で体勢を入れ替え、潰して上になる。が、すぐに石原が体勢を入れ替える。下からパンチを打つ谷中にパンチを落とす石原。石原が腕十字を狙うが体を抜いた谷中が片膝をつき石原にパンチを落とす。谷中が鼻から出血。口を開けて呼吸をしている。
2R。石原が三角締めを狙う。谷中切り抜けるが矢野が上になると、今度は谷中が下から三角を狙う。上下めまぐるしく入れ替わるケージ際の攻防を押し勝ったのは石原。
判定勝ちした石原のマイク。
「こんにちは。MMA Zジムの石原慎之介です。対戦してくれた谷中選手ありがとうございます。お互い頑張っていきましょう。もっと上の選手とやりたいんでよろしくお願いします」
第6試合
プロシューターの堀川対、戦績こそ浅いがオールラウンダーと称され可能性未知数の神里。1R。終了間際に堀川が神里にパウンドラッシュ。神里はホーンに救われた感。2R。堀川が神里にバックチョークを鮮やかに決め一本勝ち。
見事な一本勝ちのあと意気込み映る堀川”55”のマイク
「トライフォース高知所属の堀川”55”です。いつもは打撃が得意で攻めれると思ったんですが、右をもらってめっちゃ痛かったです。あと僕は柔術があるんで、打撃だけの選手じゃないんで。グラウンドの展開になってもでもできるんで、まだまだいけると思います。今年中にできればもっと試合をしてクラスAの世界ランカーになれるよう頑張っていきたいんで、これからも応援のほどよろしくお願いします。」
第7試合
3年ぶりの復帰戦となる恐山は、フリー選手になってからのデータがウェブサイト上にほとんどなく、試合に関しても画質の荒い映像が散見するのみ。そのこともあり不気味さがいや増すなかで迎えた当日。この日の香川県上空は視界が悪く、選手・スタッフを乗せた飛行機の着陸が遅れ、試合開始時刻が30分遅れでスタート。
対する高岡宏気は地元香川県FORCE GYM所属でフライ世界ランキング10位。昨年4月の高松大会メインイベントで、蒔田Gandhi伸吾に一本勝ちしてからの1年ぶりの高松大会でメインイベンター続投。実態が不明の恐山が玉置浩二の「田園」で登場。
1R。恐山の右ストレートが高岡の鼻先をかする。互いに間合いを図りつつじわりじわりと詰め寄る恐山がタックル。高岡が上から潰す。高岡がバックを取ってチョークを狙う。体勢を入れ替えた恐山が上になりパンチを落とす。入れ替わった恐山が下から三角締めを狙うが切り抜けた高岡が恐山のバックを取る。恐山が高岡をケージに押し込む。高岡がケージを使って立つと、恐山がアグレッシヴにパンチを繰り出しながら前進。高岡の腹に恐山のミドルキックがヒット。高岡もハイキックで応戦。
2R。恐山に圧かけた高岡が放った右が恐山にヒット。ケージ際で崩れる恐山に高岡がパウンドラッシュ。レフェリーが止め、高岡が会心のTKO勝利した。負けた恐山は意識も確かで余力も残ってる様子。呆然とした表情でケージを去った。
メインイベンターの大役を果たした高岡は「きょうは雨で足元の悪い中、みなさんご来場いただいて本当ありがとうございます!はあ・・・いやもうほんま勝ったり負けたりで、半年位前に修斗世界ランキング入れてもらって、そこからまた負けたりして、きょう負けたらどうしようって思って、はあ・・・ホッとしました。いつも支えてきてくれる方、応援に来てくださる方のおかげです。ありがとうございました。」と、謙虚なマイクで謝辞を述べた。
第7試合終了後、この日を以てプロ修斗レフェリーを卒業する吉田元貴さんに花束の贈呈が行われた。第5試合で石原愼之介に惜敗した谷中たいち(吉田レフェリーと同じ道場に所属)は、試合後自らのSNSで「吉田先生のプロ興行レフリー最後に花添えたかった。勝てずにほんと申し訳ないです。いつも優しい声掛けでのびのびやらしてもらってまた頑張ろうって思ってます。お疲れ様でした。これからも道場でよろしくお願いいたします。」と謝辞を述べた。