【試合詳細】3・16 堀田祐美子復帰&しゃあ移籍興行 新宿FACE大会 堀田祐美子&しゃあ&高橋奈七永vsアジャコング&伊藤薫&渡辺智子 Sareeevs稲葉あずさ 松本浩代&ライディーン鋼vs水波綾&SAKI ダンプ松本&旧姓・広田さくらvs本間多恵&Chi Chi VENYvsZONES

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『堀田祐美子復帰&しゃあ移籍興行』
日程:2024年3月16日(土)
開始:18:00
会場:東京都・新宿FACE
観衆:511人(完売札止め)

▼シングルマッチ  20分1本勝負
○VENY(フリー)
7分48秒 ムーンサルト・プレス→片エビ固め
●ZONES(Evolution)

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○ダンプ松本(えりオフィス)/旧姓・ブル中野(WAVE)
10分7秒 ラリアット→体固め
本間多恵(フリー)/●Chi Chi(Evolution)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
○松本浩代(フリー)/ライディーン鋼(PURE-J)
12分58秒 ロックドロップ→片エビ固め
水波綾(フリー)/●SAKI(COLOR‘S)

▼シングルマッチ 30分1本勝負
○Sareee(フリー)
12分45秒 ダイビング・フットスタンプ→片エビ固め
●稲葉あずさ(JTO)

▼6人タッグマッチ  60分1本勝負
堀田祐美子/高橋奈七永(フリー)/●しゃあ
18分24秒 ラリアット→片エビ固め
○アジャコング(超花火)/伊藤薫(伊藤道場)/渡辺智子(Marvelous)

堀田祐美子が両ヒザ人工関節手術を経て9ヶ月ぶりに復帰!豊田真奈美の姪・しゃあにアジャコングが激怒!堀田は「豊田真奈美に私は恥をかかせた」と反省

オープニング


 両ヒザ人工関節手術を経て今大会で9ヶ月ぶりの復帰を果たす堀田祐美子が挨拶を行った。

堀田「皆さんこんばんは!本日はご来場誠にありがとうございます!たくさんの皆さんに集まっていただき、本当に感謝しています。昨年8月に両ヒザ人工関節の手術をしました。それで、その間ずっと出来るかすごく心配で、『もしかしたらリングに上がれないんじゃないか』とか色々考えました。でも、7ヶ月、リハビリ・トレーニングを経て、今日このリングで復帰を致します!本当にドキドキして、本当に不安で今足が震えてます、正直。でも、楽しみでもあるので、そのドキドキをリングでパワーに変えて頑張っていきたいと思います。そして、先日発表した、豊田真奈美の姪っ子・しゃあ選手がT-HEARTSに入り、初めての大会となります。そして、しゃあになにをしてあげようかと思ったところ、しゃあは全日本女子プロレスが大好きでプロレスラーになりました。なので、今日はその全日本女子プロレスのメンバーを揃えました。これは私からのプレゼントでもあり、どのようになるかは皆さん分かりませんが、もう精一杯応援していただければと思っております。そして全5試合、私のために集まってくれたメンバー、本当に熱いファイトをしてくれると思うので、皆さん最後まで応援よろしくお願いします!ありがとうございます!」

第1試合


 試合前にZONESが握手を求めるも、VENYはその手を蹴り払う。
 ゴングが鳴るとロックアップでの力比べを展開。VENYが余裕で押し切り、離れ際に優しく撫でてからビンタ。ZONESは怒りのエルボー連打も、VENYは笑みを浮かべながら受けきり、お返しに強烈な一撃。ロープに振っていくが、ZONESがショルダータックルで倒して一矢報いる。
 反撃に移りたいZONESだったが、VENYはサミングから後頭部をゲシゲシと踏みつける。エルボーで反撃するZONESをビンタからのフロントハイキックで黙らせてボディスラム。さらに引き起こそうとするが、ZONESはその腕に噛みつくアマゾネスファイト。VENYの右腕にはクッキリと赤い歯型が残り、観衆からは悲鳴が上がる。

 怒りのVENYが胴締めスリーパーからコーナーでの攻撃を狙うが、ZONESがすくい上げてバックフリップ。さらにダイビング・エルボードロップからバックドロップで叩きつけ、ラリアットを狙ってロープに飛ぶ。
 VENYはカウンターのニールキックを顔面に叩き込み、必殺のムーンサルト・プレスを発射。これをかわして自爆させたZONESがエルボー連打からロープに飛ぶが、VENYはカウンターのトラースキックを顔面にクリーンヒット。ZONESが再びファイヤーマンで担いでいくが、背面着地したVENYがジャーマン・スープレックス。間髪入れずにムーンサルト・プレスを投下して3カウントを奪った。

第2試合


 ダンプのパートナーには旧姓・広田さくらの出場が予定されていたが、現れたのは旧姓・ブル中野。後から入場してきたダンプは、旧姓ブルを不審者を見たかのように訝しんで「お前誰だよ」と竹刀で威嚇。鋼のメンタルの旧姓ブルは「ブルです!ブルですって!極悪同盟で写真撮りましょ!昔を思い出してください!」とダンプをリング中央に引っ張っていって記念撮影をさせることに成功。
 観衆から「殿堂入りおめでとう!」の声が飛ぶと、旧姓ブルは「ありがとう!みんなのおかげだよ!」と虚空に向けてギロチンドロップ。ダンプが「お前馬鹿にしてんじゃないよ!」と竹刀でしばき倒してお仕置きする。

 ダンプには平身低頭で謝り倒した旧姓ブルだったが、若い2人に対してはオラつきながら「行くぞ!ダンプ!」と1人で突っ込んでいって袋叩きにされる。
 そんな中でゴングが鳴ると、旧姓ブルが2人まとめてフェイスクラッシャーで叩きつけて「イェア~♪」とプロレスLOVEポーズ。さらにヌンチャクを持ち込んで振り回すが、そのことごとくが自分の身体にヒットして自爆。勝手にボロボロになった旧姓ブルがタッチを求めるも、ダンプが竹刀を振りかざして追い返す。破れかぶれで突っ込んでいく旧姓ブルに対し、Chi Chiがビッグブートを見舞って本間にタッチ。

 本間とChi Chiが旧姓ブルにトレイン攻撃を見舞い、サンドイッチドロップキック。本間がカバーに入るが、ダンプが竹刀でぶっ叩いてカット。

 タッチを受けたダンプがヘアホイップから竹刀で滅多打ちに。本間はコーナーに下がりながら攻撃を避けていき、ダンプが突っ込んでくるとぶら下がり式腕十字で捕縛。さらにミサイルキックを発射するが、ダンプが徒歩で回避。ダンプがラリアットを発射も、本間が避けてバックを取りジャーマン・スープレックスを狙う。しかし、ダンプの巨体は上がらず、ダンプが後ろに倒れ込む形でヒップドロップ。Chi Chiがカットに来るも、ダンプはダブルラリアットで2人まとめてなぎ倒す。さらに本間を場外に放りだして観客席に叩き込んでいき、リングに戻してから旧姓ブルにタッチ。

 旧姓ブルはツンツンに逆立てた髪で本間の目をツンツン。さらに腕を取ってロープ渡りを行っていき、セカンドロープに着地してからの復帰にも成功。観衆の声援に気を良くして2回目にチャレンジするも、失敗して股間を痛打。痛みにのたうち回る中で本間がドロップキックを見舞い、ロープ際に吹っ飛んだところへChi Chiがエプロンからビッグブート。さらに本間がミサイルキックを叩き込んでからカバーに入るも、ダンプが竹刀攻撃でカット。本間がChi Chiにタッチ。

 Chi Chiは旧姓ブルにビッグブート、串刺しビッグブート、ブレーンバスターと連撃。カバーに入るが、ダンプが竹刀攻撃でカット。Chi Chiが卍固めに入るが、ダンプが竹刀攻撃でカットを狙う。意地でも離さないChi Chiに対し、ダンプがラリアットを発射も、これは旧姓ブルに誤爆。
 
 Chi Chiは旧姓ブルにノーザンライト・スープレックス・ホールドからバックドロップを狙うが、旧姓ブルがボ・ラギノールを突き刺して脱出しシャイニング・ウィザード。


 ダンプにChi Chiを押さえさせて一斗缶で殴りかかるが、これがダンプの脳天に誤爆。
 激怒したダンプが旧姓ブル、Chi Chi、本間と一斗缶でぶん殴っていく大暴れ。さらにChi Chiをロープに振り、ラリアットでふっ飛ばして3カウントを奪った。


 ダンプは勝ち名乗りを上げた後に竹刀で旧姓ブルをぶっ叩いてお仕置き。その後にはマイクを取る。

ダンプ「堀田さん!おめでとうございます!思ったよりも、堀田さんのブログ見て、100倍痛かった。100倍だよ?1回だけ杖持って歩いてる姿を見ました。トレーニングを本当に頑張って、リングに戻ってきてくれました。ありがとうッ!皆さん、最後に出てきますからね、堀田さん。めいいっぱい、腹の底から応援してください!よろしくお願いします!つーか、お前誰?」
旧姓ブル「ブ~ル~!」
ダンプ「ブルが泣くかよ!後楽園で還暦大会のときもお前ブル芸やったよな?懲りないんだ?」
旧姓ブル「大好き、大好きだから!大好きだから……」
ダンプ「(※観衆からの「殿堂入りおめでとう!」の声に)殿堂入りのブルちゃんが泣くよ!(※本間&Chi Chiへ)ワカモン……あっ、馬鹿者じゃないよ?若者!(笑)これからもね、プロレス界を盛り上げるために頑張りなさい!今日はマイナス10点。早く0点になるように頑張りな。堀田さ~ん!試合がんばれ~っ!」

第3試合


 鋼とSAKIの対面でゴング。SAKIがエルボー連打も、鋼は一発食らうごとに前に出ていってSAKIをロープまで追い込む。SAKIがリバースしてロープに飛ぶも、鋼はショルダータックルでなぎ倒してボディプレスを発射。SAKIはこれを回避してビッグブートを発射も、鋼がキャッチして振り払う。SAKIがとっさのスクールボーイも、鋼は余裕を持って返しクリーンブレイク。両者タッチ。

 松本と水波の対面。ショルダータックルでのぶつかり合いから逆水平チョップの打ち合いを展開。水波がショルダータックルでなぎ倒し、SAKIに2人をコーナーで捕縛させてナルシストマシンガンチョップ。

 松本とSAKIの対面。松本は「久しぶりだなあ!」とエルボーを連打していくが、SAKIはボディへのチョキパンチ。レフェリーに猛抗議する松本にアトミックドロップを見舞い、水波にタッチ。

 水波と松本が真っ向からのエルボー合戦を展開。ラリアットでなぎ倒した水波がスピアーを発射も、松本は正面からガッチリ受け止めたうえでコンプリートショット。鋼にタッチ。

 鋼は水波をショルダータックルでふっ飛ばしてボディプレス。さらにラリアットを発射も、水波もラリアットで迎撃して正面衝突。鋼がこれに打ち勝ってなぎ倒し、ムーンサルト・プレスを狙ってコーナーに上る。しかし、水波が後ろから追いすがり雪崩式バックドロップからスピアー。SAKIにタッチ。

 SAKIはビッグブート&エルボー。さらに巻き投げからのクロスフェイスで絞り上げ、カンパーナで吊り上げる。続けてロープに飛ぶも、鋼がカウンターのトラースキックからニールキック。さらにバックフリップからムーンサルト・プレスを発射も、SAKIが回避したため自爆。SAKIがビッグブートを連打していくも、耐えきった鋼がラリアット。松本にタッチ。

 松本はSAKIにラリアット。水波が援護に入ってSAKIと2人で松本をロープに振ってダブルのショルダータックル。しかし、松本は倒れず耐え、逆にダブルラリアットで2人まとめてふっ飛ばす。
 松本はSAKIをコーナーに固定し、「SAKI、ぶっ壊すぞーっ!」と串刺しボディスプラッシュ。そこへ鋼がリバーススプラッシュで追撃。松本もリバーススプラッシュ式ダブルニードロップで続く。

 SAKIはエルボー連打からのビッグブート、カニバサミで倒してから顔面へのスライディングキックを見舞って猛反撃。水波がラリアットで援護射撃し、SAKIがみちのくドライバーII。

 SAKIはさらにビッグブートを放っていくが、振り払った松本が一本足頭突き。耐えたSAKIがブレーンバスターからロープに飛ぶが、松本はローリング・バックエルボーでカウンター。
 再び水波がラリアットで援護に入るも、今度はこれがSAKIに誤爆。鋼が水波をラリアットで排除し、松本がSAKIにスライディング・ラリアット。さらに鋼とのサンドイッチ式ラリアットも叩き込み、最後は松本がロックドロップでSAKIから3カウントを奪った。

かとうあい ライブ


 堀田祐美子選手応援隊からの友情出演として、47都道府県を巡って4万件に飛び込んだという流しの歌手・かとうあいさんのライブが実施。
 昨年11月にかとうさんが武蔵小山にある堀田のスナック『HEARTS 82』に飛び込んだことで親交が生まれ、今回の登場に至ったという。

 今回の大会のテーマソングにもなっていた『サーチライト』を熱唱。
 「輝ける もう一度 大きな夢を抱いて 挑み続ける 自分自身に讃歌を 誰に負けたっていい 比べることはやめて 自分自身に勝つ為に上を向いていく」「何度だって 転んだって 立ち上がってきた 暗闇を照らす 光を信じれたから」といった歌詞がリハビリと闘ってきた堀田を象徴していた。

第4試合


 Sareeeの方から握手を求める素振りを見せるも、あずさの方が拒否してゴング。
 手4つでの力比べはSareeeが圧勝。リストロックの応酬となるも、Sareeeが競り勝ってボディスラム2連発。膝裏を蹴飛ばしてからダブルレッグロックで絞り上げ、そのまま鎌固めへと移行。あずさはSareeeの髪を引っ張ってこれを抜け出すが、これがSareeeの逆鱗に触れる。

 Sareeeは「クソガキ!」と怒りながらあずさにヘアホイップを連発し、逆エビ固めから背中へのフットスタンプ。さらにえげつないエルボーを連打していくが、あずさはボディへの掌底連打からドロップキック。さらにコーナーに振って串刺しドロップキックを狙うが、かわしたSareeeが逆に串刺しドロップキック。

 Sareeeはボディスラムを狙うが、着地したあずさが首投げからサッカーボールキック。Sareeeのエルボー連打で顔を苦痛に歪めながらもミドルキックの連打で打ち勝ってロープに飛ぶ。

 Sareeeは追走ドロップキックを叩き込み、座り込んだあずさのアゴをぶち抜く貫通ドロップキック。さらに全力のエルボーを連打していくが、あずさはソバットから回し蹴り、トラースキックと連打しバックドロップ。さらにミドルキックを連打していくが、キャッチしたSareeeが足払いをかけ、膝裏を蹴りつけてから逆エビ固めを狙う。

 あずさは下から足を絡め取ってアンクルロック。「クソババア!」と絶叫しながらグラウンド式に移行して絞り上げるも、Sareeeはなんとかロープへ。

 あずさは串刺しランニングニーから飛び膝蹴り。さらにハイキックを発射も、かわしたSareeeが側頭部をぶち抜くローリング・ソバット。さらに変形ダブルアームバーで絞り上げてからフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド。間髪入れずにダイビング・フットスタンプを突き刺して3カウントを奪った。

 Sareeeはあずさを助け起こし、しっかり抱きしめてから耳元で言葉を交わして退場していった。

第5試合


 先発はしゃあとアジャの対面。
 ゴングと同時にしゃあが突っ込んでいってドロップキック3連打。アジャが涼しい顔で耐えると、しゃあはガムシャラなエルボー連打。しかし、アジャはノーダメージの様子で一歩ずつ前に詰めていき、しゃあをロープまで追い込む。しゃあはロープに飛んでクロスボディを発射も、アジャが軽々キャッチ。
 奈七永が飛び込んできてタックルすることでしゃあごとアジャを倒し、2人でブレーンバスターを狙うもアジャがダブルブレーンバスターで2人まとめて投げ飛ばす。さらにアジャがダブルラリアットを発射も、かわしたしゃあがカニバサミで倒し、奈七永がエルボードロップ。2人がかりでアジャをキャメルクラッチで捕らえ、堀田が入ってきてサッカーボールキック。


 しゃあがアジャを鎌固めに捕らえるも、アジャが身じろぎしただけで形が崩れてしまう。アジャは「形だけやっても決まるわけねーだろ!ナメんな!」と激怒しながらしゃあの背中をメチャクチャに蹴りつけていく。

 代わる渡辺はしゃあにブレーンバスターから逆エビ固め、サソリ固めと猛攻。奈七永が必死の救出を見せるも、渡辺がラリアットで撃退して伊藤にタッチ。

 伊藤はしゃあにボディスラム。アジャにタッチ。

 アジャが出てくるとしゃあがビンタを見舞うも、アジャが強烈なビンタ一発で吹き飛ばしてボディスラム。伊藤にタッチ。

 伊藤がしゃあに逆エビ固め。しゃあがロープに伸ばした手を渡辺が踏みつけてからフットスタンプ。さらにアジャも加わって3人でしゃあを空中に放り上げてそのまま投げ落とす。
 伊藤がしゃあをロープに振って串刺しラリアット。渡辺にタッチ。
 渡辺がロープに振るが、しゃあはランニング・ネックブリーカー・ドロップで迎撃。しゃあがコーナーに上がると渡辺が追いすがるが、奈七永が雪崩式バックドロップで投げ落とす。しゃあがミサイルキックを叩き込み、奈七永にタッチ。

 奈七永は渡辺をショルダータックルでふっ飛ばし、エルボー&ラリアットの猛連打。さらに渡辺の攻撃を伊藤、アジャに誤爆させて孤立無援にしバックドロップを2連発。奈七永がラリアットを狙うも、渡辺がカウンターのラリアットを叩き込んで伊藤にタッチ。

 伊藤は奈七永にフットスタンプからエルボードロップ。さらに裏投げの体勢に入るが、奈七永は振り払ってビンタ連打からの延髄切り。さらにラリアットを発射も、伊藤もラリアットで迎撃して正面衝突。幾度も打ち合っていく中、一瞬の隙を突いた伊藤が組み付いて裏投げ。さらにダイビング・フットスタンプを狙うが、しゃあが伊藤の足にすがりついて妨害。奈七永が雪崩式ブレーンバスターで叩き落としてお膳立てし、ついに堀田にタッチが渡る。

 堀田は伊藤のエルボーを仁王立ちで受け止め、鋭いローキックの連打でヒザの好調をアピール。さらに奈七永とのダブルショルダータックル、サンドイッチ式サッカーボールキックを決め、伊藤を脇固めで組み伏せる。渡辺がカットに入って伊藤と2人で堀田をロープに振ろうとするが、堀田は2人にまとめてフェイスクラッシャー。
 しかし、伊藤がムクリと起き上がって堀田をラリアットでなぎ倒し、奈七永としゃあも場外に放りだしたうえでリング上からの空対地ドロップキック。そのまま場外戦となり、伊藤&渡辺が堀田をイスでぶん殴ったり観客席へ叩き込んだりと暴行していく。

 堀田をリングに上げた伊藤は、渡辺とのサンドイッチ式ラリアット。アジャにタッチ。

 アジャが突っ込んでいくと、堀田は小手投げで倒す。アジャは下からオーバーヘッドキックを見舞って堀田を怯ませ、串刺しラリアット。さらにラリアットを狙うが、堀田が腕を絡め取って腕十字。アジャがこれをブレイクすると、堀田が髪を掴んで引き起こす。アジャは振り払って裏拳をクリーンヒットさせるも、追撃には行けず。堀田がしゃあにタッチ。


 しゃあはアジャにミサイルキックからガムシャラなエルボー猛連打。さらにロープに飛んで飛びついてフランケンシュタイナーを狙うが、飛びつく高さが足りずに転んでしまう。焦ったしゃあはスクールボーイを繰り出すが、これも形が崩れてアジャの肩をマットにつけることが出来ず。

 しゃあはガムシャラなエルボー猛連打も、アジャが強烈なビンタ。奈七永がアジャの背後から延髄切りを見舞ってアシストし、しゃあが再びミサイルキック。しゃあが堀田のアシストを受けながら回転エビ固めで丸め込み、コーナーに上ってムーンサルト・プレスを発射。しかし、アジャにかわされて自爆してしまう。

 アジャはしゃあにラリアット。さらに一斗缶でぶん殴り、カットに来た堀田、奈七永の脳天にも一斗缶攻撃。続けてしゃあにラリアット。無理やり引き起こしてダメ押しのショートレンジ・ラリアットを叩き込んで3カウントを奪った。

堀田「アジャ!伊藤!渡辺!おめーらつえーなあ!まだまだ健在だな!……しゃあ、お前が憧れた全女、プロレスをやりたいって言ったしゃあ。お前ナメんじゃねーぞ!お前は豊田真奈美の姪かもしれないけど、お前と豊田真奈美は違うなあ!分かったな、オイ。どんだけコイツらが怪獣か分かってんのかよ。多分この3人が組んだら誰も勝てないよ、今の女子プロレスは。その人たちとの闘いで、『闘えればいいです!光栄です!』で終わんのか?それだったらもう私はお前を見ない」

(※しゃあが堀田に手を伸ばしてマイクを要求するも払い落とす)

堀田「マイクなんて早いんだよ馬鹿野郎ッ!」

(※しゃあが強引にマイクを奪おうとするも、堀田がビンタで顔面を張り飛ばす)

アジャ「地声で言えよ、地声で……」
しゃあ「堀田さん!」
堀田「お前はいい。黙っとけ。奈七永、押さえて」

(※奈七永が気まずそうにしゃあを脇にどける)

堀田「復帰戦、絶対にやりたかった。お前らと一緒に。そして当たりたかった。本当にありがとう。私も今日の試合、本当に恥ずかしい。もう1度、機会があったら是非闘いたいです。本当に、誇りに思う後輩たちで、私は本当に今日このリングに上って、まだまだやりたいと思った。もっとちゃんと治してくるんで、またそのときは是非闘って欲しい」

(※堀田とアジャが握手)

アジャ「私はマイク使ってもいいっすよね?(笑)とりあえず、リング復帰おめでとうございます。人工関節置換ということで。それに関しましては、片ヒザですけど私のほうが先輩なんでね。でも大丈夫ですよ。見てください、今日見た通り私は元気に動いてますんで。おかげさまでドンドン暴れられるし。堀田さんは両ヒザですし、今日が再出発一発目でまだまだ不安もあると思いますけど、やればやるほど馴染んでくるから大丈夫ですよ。周りの選手から迷惑に思われるくらい動けるようになりますから(笑)お互い、迷惑に思われるくらい行きましょうよ。そして、とはいえ私もまだ万全ではないんで。堀田さんより一足先にやってるんでちょっと早く万全になると思いますけど、万全になったときにはきっちりサシで勝負しましょうね。そして、今日一番効いたのは……ヒザ悪くても関節技は出来るんですね。アレ、ヤバいっすわ。ヒジがいてーし、アゴは、ちょっと気を抜いてたせいで奈七永がカットにぶっ飛んできたときに首がボキボキーッっていって、アレくっそいてーなって。恐ろしいな。やっぱ気ィ抜いたらダメですね、こういう選手たちを相手にするのに。気ィ抜いてたわけじゃないですよ?お前冷蔵庫爆弾あんなとこ飛ばすんじゃないよ」
奈七永「パッショーーン!」

アジャ「パッションじゃねーんだよお前ッ!(笑)びっくりしたわ、ほんとに。そして、そこでなんだか泣いてんだか泣いてないんだか分かんねーそこのチビ。こん中に入って、プロレスやりますって。『地方で3年間頑張ってきました』か?お前の『頑張ってきました』は1個も頑張ってねーんだ。言っとくぞ。その間にやってる、この周りにいるお前と同年代かお前より下のChi ChiとかZONESの方がよっぽど歯ごたえあったし手応えあったよ。俺アイツらとやって。お前、な~んにも感じねえ。で?豊田の姪っ子だってことを黙ってここまで来ました、そして今回発表しました。で?それがプレッシャーになるとか思ってるのかもしれないけど、言っとくぞ。豊田真奈美の名前に甘えるんじゃねーぞこの野郎ッ!キック使えます、鎌固め使えます、何します?何1つ出来てねーじゃねーかこの野郎よぉ。見掛け、カッコだけやったって、そんなんで人倒せるかバーカ!豊田真奈美っつーのはな、人倒すためだったらな、人の頭吹っ飛ばしてもいいくらいのキックしてくれたんだ。どんだけ怪我人が続出したことか。でもいいんだ。それに負けないだけの力をつけてきたからウチらは未だにこうやってやってるしな。でも、ただ1つ言っとく。豊田真奈美の姪がどうのこうの、周りがどう見ようと関係ねーけど、さっき堀田さんも言ったけど、お前と豊田なんて比べ物にする価値もないくらい別物なんだよ。そして、『そう思ってこのリングに上ってるつもりです』って言うなら、“しゃあ”って名前を1人のレスラーとして『私はこういうモンです』っていうものをちゃんと見せろや!『なんにも出来ないけど頑張ります。頑張ってます』でも応援はしてくれますよ。東京のこういうデカい大会で初お披露目されたらね。でも、そんなん今だけですよ。2度、3度やっても今のままのお前だったら、誰もお前の応援なんてしたくもねーわ。お前みたいなレスラーいたって、俺プオタだけど絶対応援なんてしねーもん。なんにも見るとこねーからな。こんだけ言われて悔しいって思うんだったら、やれることやって。いいですよ。いつでもサシの勝負でもしてやりましょう。勝負になるならな?あ?やる気あんのか?どっちなんだ?やるのかやらねーのかどっちなんだよ?」
しゃあ「やります」
アジャ「あぁッ?!聞こえねーんだよッ!!」
しゃあ「やる気ありますッ!」
アジャ「サシで勝負する勇気がお前にはあるのか?」
しゃあ「あります!」
アジャ「そう言ってますけど、皆さんどう思います?サシの勝負見たいですか?(※「見たい!」の声が上がる)みんな無責任に言ってるけど、ぶっ壊すかもしれないですけどいいですかね?(※「まだ早い!」の声も上がる)まだ早いって言われてるぞお前。まだ早いんだってよ。どうすんだ?」
しゃあ「やらせてくださいっ!」
アジャ「さて、堀田さん。どうしましょうね?堀田さんとサシで勝負すんのはまだ時間かかりそうなんで、どうせならその間に、堀田さんをもっと燃えさせるためにもコイツをボロ雑巾にしたいんですけど。どっかやる場所あります?どうします、堀田さん?」
堀田「ホントに、アジャの言葉、痛いほど分かることを私の代わりに言ってくれた。もうここまで乗ってしまった船、アジャコングとシングルマッチ、組みます。6月8日に、私の39周年。40周年に向けてのカウントダウンの興行があります。そこはもう取っています。なので、あと3ヶ月近くあるので、それまでにしゃあを追い込んで、必ず感動を与えるように、アジャに心が通じるように。出来んのか?!」
しゃあ「出来ます!」
堀田「ここで決めたらもうやるしかないからな。つーことで、アジャ。しゃあとシングルマッチ、6月8日、お願いします」
アジャ「分かりました。じゃあ、6月8日に。まあ3ヶ月あれば人間変わる気になれば変われるはずなんで。それが出来るかどうかは……まあ、堀田さんよろしくお願いしますね。ただ、変わってないようだったら……お前、今日ボロ雑巾になったと思ってんだろ?こんなもんじゃねーからな?周りに助けてくれる奴は誰もいねーってことは、俺はトコトン追い込んで、トコトンボロ雑巾に、ボロクズにしてやるからな。『2度とプロレスしたくない』って言うくらい追い込んでやるからな。その覚悟持って上がってこい」
堀田「アジャ、ありがとう。これは本当に全日本女子プロレスで鍛え上げたものだとホントに思ってる。私は、しゃあだけではなく、今日出てもらった若い選手に今日の試合、今の試合を見て、何かを感じてもらいたいと思います。私たちがまだリングに上がるのは、まだ若い子たちに色々教えなきゃいけないことがたくさんあって、そのためにみんな痛いところがたくさんあるけども、頑張ってるってことだけは分かっていただきたい。プロレスを応援していただければありがたいと思います。皆さん、あと3ヶ月しゃあを鍛えさせます。そしてまた6月8日、ここの会場に来て、皆さんの目でしっかりアジャコングvsしゃあを見てほしいと思います。今日は皆さん、長い間お時間いただきありがとうございました。今日は私も復帰できて、アジャの言葉も私の胸に刺さりました。私もしゃあに負けず一緒にトレーニングしたいと思います。今日は本当にありがとうございました!」


 最後は全員揃ってリング上で記念撮影。堀田はリング上でダンプとガッチリ握手。
 さらに、観客席で大会を見守っていた北斗晶さんとも笑顔で握手を交わした。

<試合後コメント>

堀田祐美子&高橋奈七永&しゃあ
――本日の大会を終えて
堀田「まずは無事に復帰ができたこと。何も怪我なく終われたこと。1試合やることで、術後7ヶ月でリングに復帰するってことは、多分早かったんじゃないかなというのもありますがタイミングとしてここで行こうと決めて。だけどヒザは全然痛くないです。あとは自分の体力とパワーというものも一応戻していければいいかなと。本当に蹴りをしたときに全然蹴りやすくて、ヒザが悪かったときよりも蹴りがちゃんと入ったので。これからパワーを付けていけばもっと行けるのかなと思いました。なので、一応復帰ができたということでこれからもリングに上がり続けられる限り、私の身体が持つまでリングに上って、私たちの同世代を勇気づけるようなことをしていきたいと思います。それで、メインイベントをこのカードにしたのは、しゃあがT-HEARTSに入ってきて私の下でプロレスをやるということは、生半可な気持ちではやってほしくなかったので。しゃあが全女が大好きで、豊田真奈美が全女にいるときからずっとプロレスを地方を回ってきていたので、その全女が大好きで、追っかけしてたことから全女の選手を宛てさせてあげようかなという私からのプレゼント。それがこのような試練のプレゼントになってしまったと。私はそういう風になって、これからしゃあが地方のプロレスじゃないぞと。甘えた、チャラチャラしてるプロレスじゃないぞと。本格的にあなたは何を習うんですかと。それにアジャが最終的にあの言葉、シングルマッチと。早いかもしれないですけど、それをやり抜くことがしゃあには本当の、T-HEARTSに入ることかなと。T-HEARTSに入ったんですけど、まだ本当に見習いみたいな。私の中ではそのように、T-HEARTSの見習いとしてもう1度イチから出直せと。厳しく行こうかなと。本当に、シングルマッチを3ヶ月後に控えて、本腰入れていかないと本当に殺されてしまうので。アジャというのはそれくらいの気持ちで若手を育ててきていると思うので、アジャの言葉っていうのは私の言いたいことを全部言ってくれた。アジャコングがこんだけしゃあに対して言葉を述べたこと、話したことっていうのは、本当にありがたいなと思うし、それをしゃあがどうしていくかだと思うので。本当に私も厳しく3ヶ月間見ていきたいと思います」

――堀田選手の次の試合は6月8日?
堀田「そうですね。そこから色んなところが入ってきたら出ようかなと思ってます。本当に、ヒザを治す前よりも今の方が蹴りがしっかり入るんですよ。そういう部分でも私の中では安心したので、これから私も1人ではアレなんで。しゃあも一緒にトレーニングをして、私もトレーニングをしていけたらと思います。ホント、ちょうどよかったんですよ。6月8日はちょうど決まってて。その日は40周年に向けてのカウントダウンとして自分なりにやっていきたい自主興行もあったので、6月8日、ちょうどいいなと。冷めない内にアジャとしゃあの闘いというものを早めにやったほうがいいかなと思って。タイミングが良かったかなと思います」

――奈七永選手はいかがでしたか
奈七永「何回も言ってきているんですけど、私は堀田祐美子選手がいたから全女に入りました。だから今の高橋奈七永がいます。そして、あの昔の全女、東京ドームまで行った全女。スゴかった選手たちと今日も対戦したんですけど、何年経とうとスゴいもんはスゴい!」
堀田「うん!スゴい!」
奈七永「それをしゃあは、このタイミング、T-HEARTS所属一発目で経験出来たことがもうなによりの宝で。これをどう活かしていくか。これをもっと悔しいと思ってほしいし、堀田さんがシングルを組んでくれた、アジャさんが言ってくれた。そのスゴさって、マジでスゴいと思う。なんか、しゃあがT-HEARTSに入ったことにより、また違ううねりが出来たんじゃないかなと今日思いました。堀田さんもこうやって何歳になったってリングに帰って来るし、リングに上ったらカッコいいし、強いし!みんなスゲーんだよ!女子プロレススゲーんだよ!ってものがこれからどんどん伝わっていってほしいなと。私自身も、すごいいつも以上にパッションしました!ありがとうございました!」
堀田「本当に奈七永がいてくれて心強かったし、奈七永は私に憧れて入って、それからずーっと今でも言ってくれる選手。こんだけトップになっても。私は本当に光栄であり、嬉しいです。なので、本当に私が言えることも、アジャにしろ伊藤にしろ渡辺にしろ奈七永にしろ、スゴい後輩がいてくれて。このプロレスってものをもう少し浸透させていかなければいけないんじゃないかと。そこをT-HEARTSとしてしゃあをもっと鍛え上げていきたいと思います。豊田真奈美は今日、試合を見ていました。豊田真奈美が多分一番残念がったと思います。その豊田真奈美がどう感じたかっていうもの。豊田真奈美に私は恥をかかせたのかなと思います。そのところでしゃあがどこまで次の大会で何かを感じさせてほしいなと。本当にスゴいプレッシャーはあるけど、それを回避して、前に前に、荒波を本当にくぐって死にものぐるいで頑張っていってほしいと思います」

――しゃあ選手、このカードが決まったときと実際にやったあとでは思っていたものと違うものになったと思います
しゃあ「最初は復帰した堀田さんを守るつもりで挑んだんですけど、でも、高橋さんとかにも守られたし、最後は不甲斐ない結果に終わっちゃって。最初に思い描いていたのとは全然違いました。想像以上に厳しかったです」

――ムーンサルト・プレスや鎌固め、ミサイルキックは豊田真奈美さんを意識して出したものでしょうか
しゃあ「そうです」

――豊田さんに教わって出したものでしょうか
しゃあ「いや、教えてもらってはないです」
堀田「本当に豊田真奈美はしゃあをプロレスラーとして認めてなかったんですよ。それを私が1年間かけて豊田を認めさせた。豊田真奈美の姪っ子だというのを発表させるように、私が本当にお願いをしてこう言う形になったんですけど、本当に私も豊田真奈美に申し訳ないなと。そのためにも、私がしゃあを一人前のレスラーに育てていかなければならない。本当にマイナスから、こっからT-HEARTS、しっかり育てていきたいと思っております」

――しゃあ選手、アジャ選手と実際に闘ってみての感想は
しゃあ「さっきも伝えたんですけど、本当に想像以上に厳しくて。もう今のままじゃまだまだ何も敵わないなって思いました」
奈七永「でも、怪我してないでしょ?心も折れてないんでしょ?だったらやり返せよ!やり返せるよ!堀田さんのとこに来たんだから、見返せ!」
しゃあ「はい」
奈七永「今日のお客さん全部!」
しゃあ「はい。見返します」
堀田「それを覚悟で来たんだよ。そんな甘いもんじゃないってことを分かって来たんだよ、しゃあは。気持ちと言ってる言葉と全然違う。だから、そこをもう1度あなたが改めてやって行かなければ私はT-HEARTSにはもう入れないです。もう出てってもらいます。そのくらいの気持ちで、本当にドン底のドン底から這い上がって欲しい。そしたら、先は見えてくるから」
しゃあ「はい」

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