「普通MMAは2R目だよ」秋山成勲が9年半ぶりの日本での試合を前にミックスルールへの不安を吐露!
25日、都内・フォーシーズンズホテル東京大手町にて、ONE Championshipが1月28日に有明アリーナで開催する『ONE 165 SUPERLEK VS TAKERU』についての記者会見を実施。秋山成勲が約9年半ぶりの日本での試合に向けて思いを語った。
ONE Championshipはシンガポールで2011年に設立後勢力を拡大し、世界150ヶ国で放送されている世界最大級のマーシャルアーツ団体。ONEは2019年3月、10月と過去に2回日本大会を行ってきたが、世界中を巻き込んだコロナ禍の混乱から日本大会のシリーズ化はならず。
今回は約4年ぶり3度目の日本大会となるが、チャトリ・シットヨートンCEOは「この大会は日本に於ける“1日目”だと思っています」と新たなスタートを強調。年内に日本でもう1大会開催する予定がある他、来年以降は年に数大会開催するプランを発表。国内大手企業の強力バックアップを受けて日本へ本格上陸を果たした。
秋山は柔道で結果を残し2004年からプロ格闘家へ転向。K-1を始めHERO'SやDREAMで活躍し、2009年にはUFCと契約。“セクシー・ヤマ”の愛称で親しまれた。
一時は格闘技から遠ざかっていたが、2019年にONEと契約。2022年3月には長年の因縁があった青木真也と対戦し勝利。さらに国内では朝倉未来が主宰するBreakingDownに『韓国軍』を率いて乗り込んだり、海外大会実施に向けて協力したりと東奔西走。48歳となった秋山は“第二章”と言うべき格闘家人生を歩んでいる。
ONEの日本再上陸となる今大会では、秋山の9年半ぶりの日本での試合が決定。
対戦相手はニキー・ホルツケン。キックボクサーとして2006年に来日し、以降はK-1を中心に活躍。プロボクサーとしても活躍する傍らでONEと契約。2018年11月の初戦ではコスモ・アレキサンドラを相手に2R TKO勝ちを収めている。
今回の秋山vsホルツケン戦は、3分3R制の特別ルールで実施。1R目がボクシングルール、2R目がキックボクシングルール、3R目がMMAルールで行われる。
会見に出席した秋山は「私も久々に日本で試合をすることにとても緊張はしてますし、逆にすごく楽しみにしています。どれだけいいものを見せられるか、それと彼は素晴らしい打撃の選手なので、それに挑戦できることをとても幸せに思っています。やるからにはいい試合を見せたいと思っています」と意気込み。
しかし、「今まで色んなところでやっていたのを見ると、真ん中にMMAが入ってくるのがミックスルールだったんですけど、今回はボクシング、キックボクシング、MMA。そういう形で打撃が2つ前にポンポンと続くということで、やはり打撃の強いニキーが完全に有利じゃないかなと思う反面、3Rまで行けば私にも分があるのではないか」とこの特別ルールについての不安を吐露。
会見終了後の囲み取材では、「練習を……スパーリングを1年以上やってなくて。(練習をしているのは)20日間くらいかな?オープンフィンガーだから有利だとかは思ってないです。むしろ、完全に彼の土俵じゃないかなと」と秋山らしからぬ弱気な発言。
さらに「(MMAルールは)普通2Rだよ。大体そうだよ」とぼやき始め、記者の1人から「2R目にMMAルールが行われるような交渉はしなかったのか」と問われると食い気味に「した!もちろんしました。けど、受け入れてくれなかった。残念です」と表情を沈ませた。
しかし、会見後の公開練習に参加した秋山はスタンドパンチの連打から組み付いてバックドロップ。間髪入れずにマウントを取ってパウンドを連打していくという強気なスパーリングを展開。MMAルールまで勝負がもつれ込んだ場合、秋山が勝利することは間違いなさそうだ。