「ヨーロピアン・スタイルは闘魂スタイルを打ち倒せる」“ウィリアム・リーガルの息子”チャーリー・デンプシーが中嶋勝彦を制しWWE所属初の三冠王座戴冠に王手!
2日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『新春ジャイアントシリーズ2024』が開催。“ウィリアム・リーガルの息子”チャーリー・デンプシーが三冠王者の中嶋勝彦から直接勝利を奪った。
中嶋は2002年にWJプロレスから当時史上最年少であった15歳9ヶ月でプロレスラーデビュー。その後は佐々木健介に師事して健介オフィスおよびダイヤモンド・リングで活動し、2008年からNOAHに参戦。2015年にNOAH所属となってからは2度のGHCヘビー級王座戴冠や史上初のN-1 VICTORY二連覇を達成するなど団体の中核を担う選手となった。
しかし、中嶋は今年9月末を以て突然のNOAH退団。フリーとなってからは全日本プロレスへと殴り込みをかけ、11月には青柳優馬を制して三冠ヘビー級王座を戴冠。12月には大森北斗とともに世界最強タッグ決定リーグ戦優勝。さらに大晦日には健介オフィス時代から“色々あった”宮原健斗を倒して三冠王座を防衛するなど全日本で頂点を極めている。
フリーとなった中嶋は唐突に“闘魂スタイル”を掲げ始め、今ではすっかり赤いマフラータオルがトレードマークに。
さらに、中嶋はアントニオ猪木さんと縁が深い“過激な仕掛け人”新間寿から『炎のファイター』の原曲である『アリ・ボンバイエ』を入場曲として使用する許可を取り、新間をともなって試合に臨み“闘魂伝承”を叫ぶなど終わりの見えない闘魂継承者戦争のダークホースとして躍り出ている。
そんな中嶋に全日本側が刺客として用意したのは、ウィリアム・リーガルの息子であるチャーリー・デンプシー。
デンプシーは父からヨーロピアン・スタイルのレスリングを受け継いでおり、WWE NXTで活躍。父からもWWE所属選手として初となる三冠王者になることを期待されて全日本マットへ送り出されている。
三冠戦を翌日に控えたこの日は、中嶋勝彦&鈴木秀樹vs安齊勇馬&チャーリー・デンプシーのタッグマッチが実施。
序盤戦ではクラシカルなレスリングを武器に戦うデンプシーに対し、中嶋はグラウンドに付き合わず強烈なミドルキックを軸にボディ攻め。終盤に再び1vs1の対面が実現すると真っ向からのエルボー合戦を展開。エルボースマッシュで隙を作ったデンプシーがダブルアーム・スープレックスで叩きつければ、安齊もジャンピングニーで追撃。デンプシーが見事なブリッジを描くジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけるも中嶋はカウント2でキックアウト。
ならばとデンプシーは父の必殺技でもあるリーガル・プレックスを狙うが、中嶋が持ち上げられた反動を使って顔面にヒザ蹴りを叩き込み怒涛のサッカーボールキック連打からバーティカル・スパイク。さらにダウンしたデンプシーの腹部にサッカーボールキックを叩き込む容赦ない追撃からハイキックを放つも、これをかわしたデンプシーがブリッジ式の逆さ押さえ込みで3カウントを奪った。
バックステージに戻ったデンプシーは、「明日だ。ナカジマサンに俺が挑戦する。今日はヨーロピアン・スタイルが闘魂スタイルを打ち倒せることを証明した。トリプルクラウンはNXTからやって来たこの俺、チャーリー・デンプシーがいただくんだ。明日は1vs1だ。必ず俺が勝って三冠ヘビー級のベルトをアメリカに持ち帰ってNXT、そして世界にアピールするんだ」と王座奪取に向けて自信満々。
一方、中嶋はノーコメントで会場を後にした。