「『WWEクビになった』とかもう言わない」“世界のイケメン”黒潮TOKYOジャパンが日本復帰7連敗から劇的勝利で第二章スタート!
12日、東京都・両国国技館にてDDTプロレスリング『Ultimate Party 2023』が開催。黒潮TOKYOジャパンが正田壮史を下して国内復帰8連敗を阻止した。
2011年にTAJIRI率いるSMASHでデビューした黒潮二郎は、その後継団体のWNC(Wrestling New Classic)で黒潮"イケメン"二郎として唯一無二のキャラクターを確立。
その後武藤敬司率いるWRESTLE-1に合流すると陽キャ感に磨きがかかり、入場パフォーマンスも相まってプロレス界のエンターテイナーとして人気者に。
2020年にWWE入団の夢を叶えてからもイケメン二郎の名を残し、ジャケットを着用したままのコミカルな試合スタイルで注目を浴びた。しかし、WWEがUFCの親会社であるエンデバー社に買収され、選手契約の見直しが起きる中で9月に解雇。WWEとの契約によって『イケメン二郎』の名が封印されてしまったため、黒潮TOKYOジャパンと名を改めて凱旋した。
今月7日&8日の2DAYSで行なわれた自主興行『どのツラさげて帰ろうか』で日本復帰を果たした黒潮だが、2日合わせて6連敗。さらにこの日の昼の全日本プロレスで行なわれた世界最強タッグ決定リーグ戦でも黒星を喫して7連敗の状態でこの日の正田戦に臨んだ。
黒潮が福山雅治の『HELLO』をフルコーラス使って場内を駆け回りながらの入場を見せると、場内がイケメンコール一色に包まれる。
早速スターとしての格の違いを見せつけた黒潮に対し、正田がジャケットを脱ぐよう要求しながら奇襲をかけると、正田に大ブーイングが飛びながら試合が始まるという珍しい光景が広がる。
リング内外をフルに使う奔放な試合ぶりを見せる黒潮に対し、生真面目な正田は大苦戦。黒潮はジャケットパンチやバズソーキックで圧倒していくが、正田は打点の高いドロップキックで逆転の狼煙を上げ、得意の蹴撃連打で形勢をイーブンに持ち込む。
黒潮は正田の打撃を正面から受けきり、延髄斬り連打からスワントーンボム、イケメン落としと連撃。正田も的確なトラースキックでアゴを撃ち抜いて三角蹴りで追撃。さらに正田のチカラKOBUムキムキで突き刺すも、カバーを下から丸め込んで切り返した黒潮が技アリの3カウントを奪った。
バックステージに戻った黒潮は、「フィニーッシュ!『WWEクビになった』とかもう言わないですけど、タケ(竹下幸之介)がずっと『いい!』って言ってた正田選手との闘いが両国で行なわれたっていうのは俺はとても嬉しいし、キャリア1年の選手を迎え入れる13年選手……っていう自分にちょっと傷も付いたしってのが正直な話」と色々な思いを噛みしめるかのようにうなずく。
そして、「『いい』とは言われてもまだまだなんじゃないかな。いいものいっぱい持ってるから、基礎をもっと磨いたほうが良いね。12年先輩からのダメ出し。まあジャケット着た奴が言うなって話なんですけど(笑)ただ1個言えるのが、俺がアイツと同じキャリアのとき、俺はアイツよりもっとダメだったから。スゴいかスゴくないかで言ったらかなりスゴいから、また改めて闘いたいです。よろしくゥ!フィニッシュ!」と明るく正田にアドバイスを贈った。