「誰かが見つけてくれなきゃ俺は東京で試合が出来てない」愛媛の英雄・ライジングHAYATOのプロデュース興行は超満員札止め!新たな才能発掘で先人たちに恩返しへ
5日、東京都・新木場1stRINGにて全日本プロレス『NEW AGE CHRONICLE‐Z ~JUMP OVER~』が開催された。
『NEW AGE CHRONICLE-Z』とは、ライジングHAYATOが提唱して今回から始まったキャリア10年未満の選手による若手興行シリーズ。
HAYATOは17歳のときに愛媛プロレスでデビューし、地元・愛媛を背負うスターとして活躍。2019年の全日本プロレス愛媛大会で秋山準&カーベル伊藤と1Day6人タッグトーナメント優勝を果たすなどの結果を残し、全日本へ武者修行する形でレギュラー参戦するように。
2022年1月には史上初の愛媛プロレスと全日本プロレスのダブル所属となることが発表され、ローカルインディーの星として話題に。全日本ジュニアの中核を為す選手にまで成長していき、今年6月に行われたメジャー3団体のオールスター興行『ALL TOGETHER AGAIN』ではセミファイナルに出場。
そこで絆が生まれた新日本プロレスの高橋ヒロムとは後にシングルマッチを行い、大絶賛をされた上に「お持ち帰りしちゃいたいくらい」とまで言わしめた。
24歳にして7年のキャリアを持つHAYATOは、全日本入団前からメジャー・インディーを問わず様々な団体に上がってきたことから顔が広い。HAYATOのプロデュースによって普段の全日本の大会では見ることの出来ない若手選手たちが参戦する豪華な大会に。今大会にはヒロムからも祝福の花が贈られ、事前にチケットが完売になるなど全日本の明るい未来を暗示するものとなった。
メインイベントでは、全日本ジュニアを代表するジュニアのタッグであるライジングHAYATO&青柳亮生がDDTの次期エースと目されるMAO&瑠希也と対戦。
HAYATOとMAOは約6年前に今はなきDNAでタッグを組んでいた間柄であり、今回はリングの対角に立ったHAYATOが成長を見せつけていく。これを受けたMAOは「あんなにかわいかったのにカッコよくなっちゃって!カッコ良くなった顔を……殴るッ!」とHAYATOの顔面に右ストレートを叩き込むなど奔放なファイトを見せ、リング内外で大暴れ。
独創的な闘いを見せるMAOに対し、瑠輝也は正統派ファイトで吶喊。HAYATOは亮生との熟達したタッグワークでこれを迎撃し、最後はHAYATOがシド・ヴィシャス(※トップロープからのライオンサルト)を決めて勝利を飾った。
マイクを取ったHAYATOは超満員札止めとなった新木場1stRINGを見渡してお礼を言い、深々と頭を下げる。
そして12月21日に『NEW AGE CHRONICLE-Z』第2回大会の開催を宣言し、HAYATOの「また会いに来てね」の言葉に観衆が「会いに来るよ!」と返すコール&レスポンスで大会を締めた。
バックステージに戻ったHAYATOは、「俺がこうして全日本で試合ができるのも、なんだったら東京で試合できることだって、俺をどこかで観て、それで呼んでくれようと思った誰かがいたんだよ。じゃないと俺は多分ここで試合できてないと思う。だから今度は俺が誰かのその人になりたい。まだ俺は何者にもなれてないけど、俺と一緒に何者かになってくれる選手が、俺が呼ぶ人の中でいるかもしれないから、俺はまだまだこういうことをさせてもらうよ。あとそうだ。ヒロムちゃん、(スタンド花)ありがとう。めちゃくちゃ勇気もらえたよ」と語り、地方に埋もれている才能を発掘していくことで先人たちに恩返しをしていく気概を語った。