「全日本らしくない佐藤光留が俺は一番怖い」エル・リンダマンがライジングHAYATOを破って世界ジュニア王座防衛も佐藤光留が挑戦名乗り!
23日、東京都・後楽園ホールにて『GLEAT Ver.& グレイト×全日本プロレス~Life is a Challenge~』が開催。エル・リンダマンがライジングHAYATOを破って世界ジュニアヘビー級王座の2度目の防衛に成功した。
GLEATは、2021年7月に田村潔司とNOAHの元親会社であるリデットエンターテインメントが旗揚げした団体。GLEATには令和のUWFを創ることを目的とする“LIDET UWF”と、純プロレスを追究する“G PROWRESTLING”、 総合格闘技の“GLEAT MMA”の3部門が存在。
各ブランドごとの大会が開かれてきたが、今回はGLEATと全日本プロレスの合同大会。交流戦や、互いの団体に渡っている王座の防衛戦など多彩なカードが並んだ。
7月2日の後楽園ホール大会では、GLEATの初代G-REX王者のエル・リンダマンが全日本の王座である世界ジュニアのベルトを奪取。
リンダマンは「GLEATが全日本より下だと思われるのがムカつく」と対抗意識をあらわにしており、「こんな価値のねえゴミみてぇなベルト」とベルトを投げ捨てたり座布団代わりに尻に敷いたりと粗末に扱ってきた。
全日本ジュニアの至宝を侮辱されたことに激怒したライジングHAYATOは、リンダマンを襲撃して王座挑戦表明。盟友・青柳亮生との次期挑戦者決定戦を制して見事挑戦権を掴み、「俺とお前の大きな違いを1つ教えてあげるよ。お前は負けた相手を踏みにじっていく。それだけ。ガキと同じ。俺は今日闘った亮生の思いも背負っていくから。キーキーうるさいガキリンダマンには絶対負けないよ」と覚悟を見せていた。
HAYATOは地元・愛媛のローカルインディー団体である愛媛プロレスから全日本プロレスへ武者修行に来ており、昨年1月からは両団体のダブル所属に。全日本の荒波に揉まれたHAYATOはメキメキと成長を見せ、今年6月の『ALL TOGETHER AGAIN』では各団体のジュニア王者たちとともにセミファイナルに出場し鮮烈な印象を残した。
その際には新日本プロレスの高橋ヒロムと急接近。再戦が熱望されていた中で9月3日の全日本新潟大会で高橋ヒロムvsライジングHAYATOのシングルマッチが行われることが発表されるなど、今のHAYATOはまさにライジングしている。
試合は気迫みなぎるHAYATOが速攻をかけ、序盤からスワンダイブ式プランチャを決めたりスワンダイブ式の断崖式ハングマンDDTを決めたりとトリッキーな空中殺法で躍動。リンダマンのコーナー上からの攻撃を雪崩式フランケンシュタイナーで切り返すなどの機転も見せる。
劣勢が続いたリンダマンだったが、HAYATOがスワントーンボムを狙ったところを雪崩式の飛びつき腕十字を決めて流れを変え、HAYATOの必殺技であるシド・ヴィシャス(※トップロープからのライオンサルト)も剣山で迎撃。
HAYATOが2度目のシド・ヴィシャスを狙ってロープに飛び乗った瞬間にリンダマンが背後から捕獲してジャーマン・スープレックス。さらにホイールバロー式のジャーマン・スープレックスから正調ジャーマン・スープレックス・ホールドと畳み掛けて3カウントを奪った。
防衛を重ねていく内にベルトに対する思いが変わったのか、リンダマンはコーナーに上ってベルトを掲げて見せる。
そんな中、佐藤光留がリングに現れ「もう長いことプロレスやってるんですが、久々に見入ってしまいました。となれば、次の挑戦者はパンクラスでもハードヒットでもなく、全日本ジュニア代表・佐藤光留以外にはいません。佐藤光留の挑戦、受けてくれますか?」と挑戦表明。
これを受けたリンダマンは「もちろん受けさせてもらいますよ!全日本ジュニアのこと散々小馬鹿にしてたけどな、今日のライジングHAYATOは中々骨があったぞオイ。全日本のジュニア、一番全日本らしくない佐藤光留が俺は一番怖くて、一番楽しみにしてたチャレンジャーだよ。お前の挑戦、俺がしっかり受けてやるよ」と笑顔で返し、両者はしっかり握手を交わした。
失意の中で退場していったHAYATOだが、「負けたよ。性格も大嫌いだし、喋り方も見た目もスタイルも全部が大大大大大嫌いだけど、やっぱり強いね。しばらくは、次佐藤光留が挑戦するみたいだけど、俺は全く佐藤光留を応援するつもりはないし、リンダマンを応援するつもりもないし。でも、しばらくは、いや、俺がまた挑戦するまで、また絶対勝てると思って挑戦するまでさ、そのベルト、持っててよ。俺から、勝手に約束させてもらうよ。じゃあ、リンちゃん、約束守ってね」と再起を誓って会場を後にした。