【試合詳細】7・30 超RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 【RIZINフェザー級】朝倉未来vsヴガール・ケラモフ 【RIZINバンタム級】フアン・アーチュレッタvs扇久保博正 【RIZIN女子スーパーアトム級】伊澤星花vsクレア・ロペス 【BELLATORフライ級】堀口恭司vs神龍誠

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『超RIZIN.2 powered by U-NEXT』
日程:7月30日(日)
開始:12:00
会場:さいたまスーパーアリーナ
観衆:24,264人

【BELLATORパート】
▼ユニファイドルール ウェルター級5分3R
○アンドレイ・コレシュコフ(RUSFIGHTERS SPORT CLUB/STORM MMA)
判定2-1
●ロレンズ・ラーキン(ミレニアMMA)

▼ユニファイドルール バンタム級5分3R
○マゴメド・マゴメドフ(DAGESTAN FIGHTER CLUB)
1R 3分55秒 サブミッション 
●ダニー・サバテロ(アメリカントップチーム)

▼ユニファイドルール フライ級5分3R
○渡辺華奈(FIGHTER’S FLOW)
判定3-0
●ヴィタ・アルテイガ(COMBAT FITNESS)

▼BELLATORフライ級タイトルマッチ ユニファイドルール フライ級5分5R
堀口恭司(アメリカン・トップチーム)
1R 25秒 ノーコンテスト
神龍誠(神龍ワールドジム)

▼BELLATORライト級グランプリ1回戦 ユニファイドルール ライト級5分5R
○パトリッキー・ピットブル(ピットブル・ブラザーズ)
3R 49秒 TKO
●ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)

【RIZINパート】
▼RIZIN MMAルール 5分3R(58.0kg)
○伊藤裕樹(ネックス)
判定2-1
●ヒロヤ(トライフォース赤坂)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(84.0kg)
●阿部大治(フリー)
1R 4分34秒 ヒールホールド
○イゴール・タナベ(セラヴィー)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(61.0kg)
●瀧澤謙太(Fired Up Gym)
1R 4分54秒 TKO
○太田忍(パラエストラ柏)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(71.0kg)
○トフィック・ムサエフ(ORION FIGHT CLUB)
2R 1分11秒 KO
●アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&MOSH)

▼RIZIN MMAルール 5分3R(70.0kg)
●パトリシオ・ピットブル(ピットブル・ブラザーズ)
1R 2分32秒 KO
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)

▼女子スーパーアトム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(49.0kg)
【王者】○伊澤星花(Roys GYM)
1R 1分4秒 フロントチョーク
【挑戦者】●クレア・ロペス(Great Britain Top Team)
※第4代王者が初防衛に成功

▼バンタム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(61.0kg)
○フアン・アーチュレッタ(THE TREIGNING LAB, HB ULTIMATE&GRACIE BARRA)
判定3-0
●扇久保博正(パラエストラ松戸)
※アーチュレッタが第5代バンタム級王者へ

▼フェザー級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(66.0kg)
●朝倉未来(トライフォース赤坂)
1R 2分41秒 リアネイキッドチョーク
○ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)
※ケラモフが第4代フェザー級王者へ

朝倉未来が王座戦でタップアウト負け!堀口恭司vs神龍誠の王座戦が25秒でノーコンテストに!バンタム級王座がBELLATORに流出!伊澤星花が圧勝し王座防衛!鈴木千裕がジャイアントキリングでフェザー級のヒーローに!

第1試合

 ロレンズがジャブで牽制し、アンドレイがローもロレンズがワンツーで前に出る。アンドレイがカウンター狙いで振り回していくが、ロレンズは下がってローをかわしていく。
 ロレンズが左のジャブで前に出ていくが、下がったアンドレイはローから回し蹴りもロレンズが下がる。ロレンズがワンツーアッパーも交わしたアンドレイが左右のフックからボディ。さらにハイキックも、ロレンズはガードしてワンツーも浅い。ロレンズが細かいジャブからローも、アンドレイがロー。ロレンズが前に出ようとするとアンドレイがフックで牽制しロー。さらにボディに散らしていくがロレンズもミドルキック。ガードしたアンドレイがフックから、ジャブを避けてのタックルでテイクダウンを奪いケージに押し込む。
 ロレンズは立ち上がれずにラスト10秒になり、アンドレイが離れてパンチを打ち込んでいき、両者スタンドに戻ったところで1R終了。

 2R、ロレンズがローで牽制し、フックで前に出てワンツーから膝。首相撲になろうとするがアンドレイがバックブローで距離を取り、ボディを打ち込んで距離を取る。ジャブで前に出ようとしたロレンズにアンドレイがハイキックで牽制してフックを打ち込む。一瞬怯んだロレンズにバックスピンキックからボディブロー。ロレンズも左ストレートで距離を取っていきローを打ち込むが、アンドレイはワンツーから下がって距離を戻しバックブロー。これにロエンズはハイを打ち込んでいき、フックを打ち込むがアンドレイも左右のフック。アンドレイがワンツーもロレンズはローで動きを止め、ローから左ストレートが浅く捕らえるとアンドレイがローからタックルもこれはテイクダウンを奪えずにロレンズはケージを背負う。
 アンドレイが一度離れてフックからヒジを打ち込むが、ロレンズはフックを打ち込み前に出る。アンドレイのストレートにロレンズがボディブローからヒジを叩き込み、下がったアンドレイにロレンズが前に出て膝。アンドレイは組み合ってケージに押し込み、ロレンズは回転して離れるとバックブローを避けてショートレンジのフック。ここで2R終了。

 3R、ロレンズが下がりながら距離を取り左フック。アンドレイもフックを放つが、これをスカされるとお互いジャブからフック。アンドレイはバックブローも浅い。
 ロレンズが左右のジャブもアンドレイはアッパーで牽制し、タックルからテイクダウンを奪うとロレンズはケージを背にヒジを打ち込みながら耐える。
 ロレンズが立ち上がるとアンドレイは離れてアッパーもロレンズは下がる。アンドレイのフックにロレンズは膝。アンドレイはボディブローから左ストレートも、ロレンズがワンツーで前に出て左右のヒジ。アンドレイもフックを打ち込みテイクダウンを狙うが、ロレンズは膝を合わせるが、アンドレイは受けきりバックを取ってテイクダウンを奪う。
 四つん這いでロレンズはケージ際にはっていき、ケージを背にして耐える。
 ロレンズが立ち上がるとアンドレイはバックから膝を打ち込んでいき、回転して逃れようとしたロレンズをアンドレイは後転ぎみに巻き投げようとするがロレンズが耐えたところで3R終了。

 判定2-1でアンドレイの勝利となった。

<試合後コメント>

アンドレイ・コレシュコフ
――試合後の感想は
「非常に気分がいい。とても嬉しいし、自分としては勝てたことを喜んでいるし、チームとしてもコーチとチームメイトたちの力もあった。そういった意味でも自分だけの勝利ではないからとても嬉しい」

――対戦相手の印象は
「前回はだいぶ前だから全く違っているものと思って、前回のことは忘れて挑んだ。4年間で変わってきているので、そういった意味でも違う選手だったし、プレッシャーもすごく感じた。ただ、そのために私はジムで厳しい練習を積んできた。だからこそ、勝ててよかった」

――RIZINとBELLATORの要素がミックスされていた演出について
「これだけの大きなアリーナで闘ったこともあまりなかった。今までタイトルマッチで8,500人とかはあったが、今回は24,000人くらいと聞いている。その中でやるのはまた違った感触があるし、日本のファンの雰囲気も感じられてとても嬉しかった」

――今後の展望について
「まだちょっと具体的には分からないが、最終的にはタイトル、ベルトを奪還したいという思いがある」

――日本ではロシアを代表する選手が何人も闘ってきた国。今大会でもロシアの選手が2勝を挙げている
「確かにロシア人選手は日本でたくさん活躍してきた。自分がそのうちの1人になれたことを光栄に思っている。」

――今後は何を目指していくか
「先程答えたようにもう1度タイトルを奪還したい」

――前回ローレンス選手と戦ってスプリットの判定勝ち。非常に珍しい形だった。今回も同じ形で勝ったことについて
「彼は素晴らしいタフファイター。この階級は私と同じく彼は誰にでも勝てる選手。素晴らしいタフな階級で闘ってきているからそのように強い選手なのだと思う。今日の闘いで私が勝てたことは嬉しく思う」

――パーフェクトワールドではタイトルショットを得られると思う。タイトル戦の前にもう1試合やるとしたら誰とやりたいか
「正直分からない。素晴らしい選手はたくさんいる。私としては誰でも良いと思っている」

――ローガン・ストーリー選手とブレナン・ウォード選手が近々闘う。この勝者と戦うということについては
「2人共レスラー出身の素晴らしい選手だし、いろんなレスリングスキルも見られるだろうし、今回はスタンディングも少し見られることを期待している。個人的にはウォード選手の方が有利かなと思っているが、勝った方と闘うのもひょっとしたら良いかも知れない」

――戦前には「PRIDEを見ていた」という発言もあった。日本格闘技の聖地であるSSAで勝利を収めた感想は
「祝福の言葉をありがとう。ここで闘うのは大好きだ。素晴らしい場所だし、ここで闘うのはファイターとして誰もが夢を見るんじゃないか?」

第2試合

 ダニーがローで牽制しリングを回り前蹴りで牽制していく。マゴメドがローから下がっていくが、ダニーがタックルからバックを取り、そのまま片足をロックして仰向けにさせるとスリーパーを狙う。マゴメドは逃れようとするが、ダニーが一度はチョークで捕らえるもマゴメドは前に叩きつけて逃れるとダニーはすぐに組み付いてケージに押し込む。
 マゴメドは回転して逃れて顔面に膝。ダニーは右フックで一度離れ、マゴメドがワンツーを打ち込む。ダニーもストレートで牽制しタックルもマゴメドはこれを切ってスタンドへ。
 マゴメドのジャブにダニーがタックルも、マゴメドはフロントチョークで捕らえるが回転して逃れたダニーを再度マゴメドがフロントチョーク。そのまま立ち上がったダニーだったが、マゴメドは飛びついて胴締めフロントチョーク。これでレフェリーが試合を止めた。

<試合後コメント>

マゴメド・マゴメドフ
――試合を終えた感想は
「素晴らしいです。怪我もなく勝ったので最高です!」

――対戦相手の印象は
「素晴らしいレスラーでしたし、良い選手だと思う。唯一言うならもう少しパワーがあると思っていたが、それほどではなかった」

――RIZINとBELLATORの要素がミックスされていた演出について
「素晴らしかった。ファンの皆さんも、実際の試合中の雰囲気も素晴らしかった。今回は試合の10日前に入国したので、日本の文化に触れ合えた。また日本に戻ってきて闘いたい」

――今後の展望について
「とりあえず、帰国して家族と過ごす。家族としばらく会っていないし、夏もももうすぐ終わってしまう。充電して次に向かいたい」

――最後のチョークの感触は
「かなり強く入れて、その後も強く握れていたので彼が逃れることは出来ないと思った。少しずつ深く入っていく感触もあったので、タップしなければ失神していたと思う」

――サバテロ選手を倒して タイトル挑戦に近付いたと思う
「そうなればいいと思う。BELLATORとしても私を挑戦者として考えてくれると嬉しい。次のタイトル戦の勝者と戦えればいいが、ペティスとは初対戦になるので期待はしている」

――試合後にセコンド陣と言葉をかわしたか
「もちろんかわしました。私の勝利を非常に喜んでくれた。厳しいトレーニングをしてきたので、彼らも私の勝利を喜んでくれたと思う」

――日本のファンの反応をどのように感じたか
「非常にテクニカルな試合で、自分もバックを取られたし、チェスマッチのようだった。ファンの反応は素晴らしかった。それは試合中も感じられた。昔PRIDEを見ていて日本で闘うのが夢だったので、それが叶えられて嬉しい限りだ」

――アメリカのレスリングvsダゲスタンのレスリングと言われていたが、感想は
「私としてはどちらが良いとは言えない。どちらも良いところがある。あえて違うとろがあるとすれば、私の母国では10万人の子どもたちがレスリングをしている。厳しい競争が国内にあるので、その面では厳しい面があると思うが、50-50だと思うし、優劣について語る気はない」

第3試合

 渡辺がジャブをくぐりタックルを仕掛けるが、耐えたヴィタをケージに押し込みショートレンジでの打ち合い。渡辺が首相撲から膝を打ち込みケージに押し込み、ヴィタが腕を伸ばして距離を取ると渡辺が左右のパンチで牽制しフックを打ち込む。ヴィタもボディから左右のフックを打ち込んでいくが、渡辺は受けながらパンチを出して前に詰めていく。ケージ際になったヴィタを渡辺はパンチを受けながらワンツーを打ち込み、タックルでケージに押し込みバックを取る。
 足を絡めながらスリーパーを狙いつつ、パンチで逃れようとしたヴィタの腕を獲って極めようとするが、回転して逃れたヴィタが右ストレート。かまわず渡辺はパンチを打ち込みタックルも、ヴィタはケージを背に膝を打ち込み腕を伸ばして距離を取ろうとするが、渡辺はかまわずジャブから前に出る。打ち合いから距離を詰めた渡辺が投げようとするが、耐えたヴィタと再度打ち合いから渡辺がタックル。ヴィタは耐えると渡辺は離れ際にハイキックからワンツーでケージに押し込みそのまま殴り合いへ。渡辺はタックルを仕掛けてテイクダウンを奪うと、亀になったヴィタをバックから殴っていく。ここで1R終了。

 2R、両者殴り合いから渡辺が前に出てケージに押し込み、ヴィタは膝蹴りも渡辺がバックを取り足を絡める。回転して逃れたヴィタがショートレンジで殴り合おうとするが、渡辺が再度タックルを仕掛けるもヴィタは耐える。
 渡辺は一度離してスタンドでジャブとフックの打ち合いへ。渡辺がタックルでテイクダウンを奪うが、逃れたヴィタとスタンドでのジャブの打ち合いから渡辺が前蹴り。渡辺がタックルを仕掛けるがヴィタはケージを背に耐え、スタンドに戻るとヒジと膝の打ち合い。渡辺はしつこくタックルを仕掛けるが、極めきれずに2R終了。

 3R、開始早々激しい殴り合いから渡辺が前に出てプレッシャーを仕掛け、タックルでケージに押し込みバックを取るがヴィタは立ち上がり距離を取る。ストレートでヴィタが顔面をはね上げるが、渡辺は構わず前に出て打ち合いへ。そのままケージに押し込みタックルを仕掛ける。これを上から殴っていくと、渡辺は一度離れてスタンドでの殴り合い。
 渡辺はタックルを仕掛けるがこれを切ったヴィタがアッパーで牽制していき、渡辺のタックルにヴィタがカウンターを狙っていく。渡辺はフックからジャブでケージに押し込み、ヴィタはケージ際を回っていくと突っ込んできた渡辺にフロントチョーク。逃れた渡辺が下から腕ひしぎを狙い、ヴィタは鉄槌を落として横四方固めから鉄槌。渡辺は回転して逃れようとするが、ヴィタは膝を落としていく。渡辺は腕を取ろうとするがここで試合終了。

 判定3-0で渡辺の勝利となった。

渡辺「一本とるとかフィニッシュとるとか言ってたんですけど、日本の強さ見せたかったんですけどすいません。(フライ級リマッチ望みますか?もちろん狙ってます。フライ級のタイトル挑戦して男子も女子も日本に持ってきたいです」

<試合後コメント>

渡辺華奈
――試合後の感想は
「まず試合が終わってホッとしてます。大きな声援がたくさん聞こえて凄い楽しかったです」

――判定を聞いたとき、判定を待っていたときの気持ちは
「かなり際どい判定だったなと思って。判定を聞くまではドキドキしてる感じでした」

――対戦相手の印象は
「もっと前に出てくるかなと思ったんですけど、多分チームの作戦でテイクダウンディフェンスと壁で切るっていうのを徹底して、思ったより前に出て打ってこなかったなって印象ですね」

――日本での試合は3年半ぶり。日本のファンの歓声、会場の雰囲気は
「凄い心強かったです。楽しかったです、ホントに。ありがとうございました!」

――今後の展望について
「ずっと目標にしてるBELLATORフライ級のベルトを獲るためにもっともっと練習頑張って、目指していきたいと思います」

――「もっと前に出てくると思った」と言っていた。そうすればもっとテイクダウンが取れると思っていた?
「そうですね、もっと相手が前に出てきたらテイクダウンは取りやすいんじゃないかって想定はしてました」

――渡辺選手の左ストレート、ジャブがかなり当たっていた。それでも遠い距離からテイクダウンを狙っていた
「そうですね。打撃が当たり始めて距離が近くなって、当てられるけど当てられてしまう距離だったので、1回離れてっていうのを意識して、それでちょっと遠くなっちゃって。中々、もっと打撃と組みの連携を練習しないとなと思いました」

――「ホームの日本だから面白い試合を見せなきゃ」という欲が出た部分はある?
「試合中は試合のことだけを考えてやってたんですけど、もっとこう、ちゃんと力を見せたかったなっていう気持ちです」

――3R終盤にピンチがあった。その時の心境は
「相手のギロチンが、相手の得意なギロチンは絶対どっかで狙ってくると思ったんですけど、れで下になって逃げるって対応をしてしまったので、決められることはなかったんですけど、下にならずにエスケープできればよかったなと思います」

――試合を終えて、どのように判定を予想していたか
「1、2R目はギリギリ取ったかなと思ったんですけど、判定はわからないなと思って、祈ってました」

――いざ終えてみて、判定を振り返るとどうか
「結果は嬉しいんですけど、自分が思った試合展開、思った動きが出来なかったことが悔しいです」

 ――堀口vs神龍戦がノーコンテストになってしまったことについて
「ノーコンテストはアクシデントなので仕方ないと思うんですけど、リマッチとかがあると思うので、そこで面白い試合が見たいと思います」

――1Rから相手が待っていたからこそ強い打撃が来たと思う。あくまで1本を狙いに行きたかったのか、判定を取りに行ったか
「1本は狙いたかったですけど、相手の対応がうまくて中々出来なかったですね」

――判定を振り返って
「1R目は最後ポジション取ってパウンド撃ったってことでポイントが付いたのかなと。2R目は打撃貰ってはいたんですけど自分も結構当ててたので有効打はそこまで大きな差はなく。コントロールと、自分がテイクダウンからアタックに行っていたので、そこでこっちに付いたのかなと思います」

――試合前にプロレスラーの朱里選手とのやりとりがあった。元々交流があったか
「格闘技の練習はジムが違うんでしたこと無いんですけど、フィジカルのトレーニングは一緒の時期があって。そこでよく一緒にトレーニングして仲良くなって、プライベートでも遊んだりしてました

――朱里選手も5★STAR GPで闘っているが、贈る言葉は
「中々最近お互い忙して会えて無いんですけど、『今度ご飯行きたいね』とお伝えしたいです」

――テイクダウンのやり方がこの試合では普段のものと違って見えた
「やっぱり柔道のテイクダウンだけだと良くないと思って、ずっとレスリング的な動きの練習を鈴木隼人コーチに教えてもらってずっとやっていたので。まだまだなんですけど、少しだけ出来たのがよかったと思います」

第4試合

 堀口が右ハイで牽制しワンツー。これで神龍が目に指が入ったと主張しタイムストップ。
 そのまま神龍の右目が回復せず、1R25秒でノーコンテストとなった。

<試合後コメント>

神龍誠
――偶発的なアクシデントで試合が終わってしまった。今の心境は
「うーん……ちょっと、うーん……。やってしまったなと。あれ、続けなきゃプロじゃないなって思いました」

――それは自身は続けたかったが、ドクターストップがかかったところに悔いがある?
「『見えなかったらやるべきじゃない』って言われて。ずっとボヤボヤしてて、視界が。(指が)入った瞬間から右目が見えないところがある感じで」

――今の右目の状態は
「多分、角膜が傷ついちゃってる。今から病院行くんですけど、試合の時はホント見えなくて。今はちょっとずつ良くなってきている感じです」

――リングドクターからはどういう話を聞いてるか
「わかんないです。とにかく今から病院行くんで。とりあえず角膜が傷ついちゃってるって感じです」

――スコット・コーカー氏がしばらく時間を置いてのリマッチを口にした。BELLATORでやりたいか、RIZINでやりたいか
「いや、どっちでもって感じですね。とりあえずみんなをガッカリさせてしまって。今すぐ目を治してやりたいなって感じで。どっちでもいいです」

――試合後に堀口選手と言葉をかわしたか
「まあ、『すいません』みたいな感じの話をしました」

――謝罪があったが、これはしょうがないものと割り切って受け入れている?
「うーん……難しいですね。そのときはホント目が見えなくて。それで続行しても……と思って、『目が見えないです』と正直に言って。試合止まる瞬間に観客たちのブーイングとかそういうの聞いて、『あっ、俺とんでもない判断したな』『やらなくちゃいけなかったよな』って思って。ちょっと、ハイ……プロとしてここは穴開けちゃいけなかったなと思います」

――目が見えない状態で闘って勝てる相手ではないと思った
「そうですね。片目が見えなくて、こっち(右)の攻撃されたら見えないんですよ。だからそのままやったら不味いのかなとは思いました」

――リマッチは日本でやりたいか、アメリカでやりたいか
「やっぱ日本でやりたいですね。日本のファンの人がすごい、ここの日本人最強対決をすごい楽しみにしていたと思うんで。もっかい組まれるように頑張りたいですね」

――ファンの反応どういったものだったか
「『やれよ!』って声が聞こえて。僕、そのあとすぐに『ヤバい』って思って気持ちが戻って、『やります』って言いに行ったら、もう手遅れで……。『やらせてください』とは言いました。でも『もう変えられない』と言われました」

堀口恭司
――偶発的なアクシデントで試合が終わってしまった。今の心境は
「指がしっかり目に入っちゃったので、『あーちょっと出来ないかな』と思って。自分もすぐ『痛がってるよ』みたいな感じで、止めましたね」

――神龍選手の治療を待ってる間の気持ち
「アクシデントだったので、そのまま続くだろうと思ったので闘う準備をしてました」

――神龍選手は、ドクターが止める判断をしたあとに『やりたい』と言ったが間に合わなかったと話していた。本人に続行の意志があったなら続行すべきだと思うか
「うーん……そうですね、そうだなあ……。ホントに見えないならやるべきじゃないと思いますね。やっぱり、プロフェッショナルなので、その成績がずーっと残るので。ホントに見えないのであれば、今回ので良かったんじゃないかと思います」

――仮に逆の立場だったら堀口選手も『出来ない』と言うか
「いや、自分はやります(笑)自分はアホなんで(笑)」

――スコット・コーカー氏がリマッチの意志を示したが、希望するか
「そうですね。もちろんやりたいですね」

――再戦するなら日本かアメリカか、リングかケージかの希望はあるか
「特に希望はないですね」

――『自分ならやる』という発言は、堀口選手が特別だから……
「(※食い気味に)そうですね、特別ですね」

――神龍選手が試合を止めたこと自体は非難されるべきことではないと思うか
「そうですね。そう思います」

――両者が踏み込んだタイミングで起きたアクシデント。あの近い距離で手を開いていたのはどういう狙いだったか
「払いに行ったんですよ。そこで、やっちゃったと」

――本当はもっと遠い間合いでやるつもりだった?
「そうですね」

――スコット・コーカー氏は「再戦は3~4ヶ月は無い」と言っていた。なるべく早くやりたいと思うか
「そうですね。いつでも大丈夫です」

スコット・コーカー
――総評をお願いします
「まず榊原CEO、RIZINの皆様に感謝を申し上げたい。こうした素晴らしい大会が開催できて非常に嬉しく思う。日本は文化的にも、日本の格闘技ファンも魅力があるし、ユニークな国だ。そういった意味でも私は来られて嬉しく思う。1つ残念だったのは、神龍選手の目に堀口選手の指が入って途中で終わってしまった試合。神龍選手の目も腫れていたし、ドクターのチェックでそういう判断になったのは仕方のないこと。それが無ければ素晴らしい試合が見られたと思うので、近いうちに同じカードでリマッチができればと思っている。メインイベントについて、サトシ選手がこうして不利な状況で試合を受けてくれた、1週間前に受けてくれたことに感謝する。彼にとって残念の結果だった。パトリッキーも長く練習できた。今度はサトシ選手を招待して、BELLATORの選手と戦うことを実現させたい。コレシュコフ選手、マゴメドフ選手、渡辺華奈選手の3人におめでとうと言いたいと思う。またアメリカに帰って、彼ら彼女らの対戦相手を検討していきたいと思っている」

――2人の再戦について
「今後3~4ヶ月先の試合がBELLATORでは決まってしまっている。すぐにという訳では無いが、このマッチメークは是非アメリカのケージで組みたいと思っている」

――次の渡辺華奈選手のタイトル戦はあるか
「もちろん渡辺選手の今後を見ていく必要がある。次のタイトル戦の勝者と闘わせるという可能性は十分にあると思う」

――RIZINとの関係、今回共催大会をやってみての感触は
「こうしたことも榊原CEOとは18年前からやっていることで、選手をお互いに派遣したりということもやって来た。こうしたイベントはファンの皆さんが楽しめるものだと思うし、今回の共催みたいな形、年末にやった対抗戦みたいな形で色々興味深い見られると思う。今日はアーチュレッタやパトリシオがRIZINの方に出て、逆に渡辺選手、堀口選手とRIZINにいた選手が契約して(BELLATORに)出ている。他団体にはないような闘いを見せられるという点では本当に素晴らしいと思う」

――サバテロ選手のパフォーマンスについて思うことは
「彼は非常に期待している若い選手であり、今日は非常にタフな相手と闘って負けたが、この負けが彼の価値を下げるものではないと思うので、彼の今後を検討していきたい」

――今回はライト級GPにエントリーしていたAJマッキー選手は来られなかった。彼が今後日本に来る可能性はあるか
「彼のことは残念だったが、こうした事は常に起きる可能性のあること。彼の今後についてはまず治療に専念してもらいたいのでなんとも言えない。しかし、別の形でRIZIN側から要望があれば検討するし、そこら辺はRIZINとの要望によって検討していきたい」

第5試合

 サトシが距離を取って周り、ジャブとローで牽制するがパトリッキーがジャブを打ち込んでいく。サトシはローで距離をたもっていき、パトリッキーは構わずボディにジャブ。
 サトシがパトリッキーのパンチにじジャブをあわせ、ハイからロー。サトシはタックルを仕掛けるがパトリッキーは動じない。
 サトシはカーフキックからジャブで牽制するが、パトリッキーがプレッシャーを掛けて前に出ていくとワンツー。サトシは下がって避けていく。
 パトリッキーが左フックも、サトシも飛び膝を打ち込んでいき、パトリッキーは左右のジャブを連打しケージを背負わせようとするが、サトシも手を出そうとするがパトリッキーが早いジャブで牽制。
 パトリッキーが飛び膝もサトシはローで牽制し打ち落とすと、パトリッキーはノーガードで下がっていく。前に出たパトリッキーもミドルからバックブロー。手を出そうとしたサトシにパトリッキーがワンツーを合わせたところで1R終了。

 2R、サトシがタックルもこれを切ろうとしたパトリッキーを引き込んで抱き寄せるが、パトリッキーはすぐに立ち上がりグラウンドに付き合わない。
 パトリッキーはローから右フックも、避けたサトシがジャブで牽制。パトリッキーがガードを下げて挑発し、サトシの右アッパーをスカして前に出る。ワンツーも浅く、ローにサトシがローからワンツー。さらにアッパーもガードしたパトリッキーがボディブローから右ストレート。下がったサトシにパトリッキーはカーフキックを打ち込み、リングを回って距離を取るサトシがタックルを仕掛けるもパトリッキーはこれを切ってワンツー。サトシは手を出していくが、パトリッキーが飛び膝を叩き込み、これで転がったサトシにパトリッキーは鉄槌を叩き込むが、サトシはガードしてグラウンド状態を維持するとパトリッキ―は深追いせずに立たせる。
 スタンドに戻ったところで2R終了。

 3R、サトシがミドルで牽制し、パトリッキーはバックスピンキックを打ち込むがサトシは下がる。
 パトリッキーがカーフキックを打ち込むと、これでサトシが崩れ落ち、パトリッキ―が追撃しようとするとレフェリーが割って入り試合を止めた。

<試合後コメント>

パトリッキー・ピットブル
――試合後の率直な感想は
「非常に嬉しい。今夜は完璧な夜として終えることが出来る」

――久々の日本での試合だった。日本の会場、ファンの雰囲気はどう感じたか
「今回は非常にバイブスが素晴らしかった。そういったことを日本のファンから感じられたのはとても嬉しいことだ」

――対戦相手の印象は
「非常に冷静でクレバーな闘いをしていた。しかし2Rからそれは変わってしまった」

――今後の展望について
「優勝への道のりまで誰が雇用と関係ない。自分の前に立ちはだかる人間とは誰とでも闘う。今回は急遽対戦相手が変わったが、自分としては試合5分前に対戦相手が変わっても構わない。AJマッキーは出られなくなったが、自分としては誰でも良い」

――グランプリの1回戦を勝っての心境は
「夢のようだ。実際に戦っててケージがホームのような気持ちで闘ったし、日本で闘っているのに自国で闘っているかのような気持ちだった」

――次の相手はロシアのシャブリー選手。彼の戦いを見ているか
「誰が相手でも闘うし、誰が相手でも破壊する。それが私のポリシーだ」

――未来選手と親しい関係にある。BreakingDownのブラジル版を創るという話もあるが、今後の2人の関係はどう発展していくか
「未来選手はほとんど笑わない。私としてもそういうふうにするなと思われているかも知れない。この友人関係は当然これからも継続していきたいし、ビジネス面でも発展させていきたい。BreakingDownのブラジル版も是非実現させたいと思っている。ただ、日本は遠い。もっと近ければ何度も来ている国になっていると思う。これを機に日本とブラジルの国の関係も少しでも近づけばいいと思う」

――以前SNSで未来選手をピットブルと呼んでいた。彼をピットブル兄弟として認めるか
「未来はアサシン(暗殺者)のような目をしているピットブルだ。彼は非常に冷静で冷淡な一面も見える。そういった選手は大好きなので素晴らしいことだと思う。人によってはそれを良くないと批判することもあるが、そういったことを言う人間は弱虫なだけだ」

――サトシ選手が飛びヒザを見せた。それを見て自分もやりたいと思ったか、元々やるつもりだったか
「飛びヒザはタイミングが非常に良くないと決まらないもので、実際に私も試合中に出た意識はなかった。飛びヒザは我々の先輩特許みたいなものでもある。BELLATORの2戦目でもそれを出して勝ったし、アレはアカデミー賞でも最優秀アニメ賞を受賞したんじゃなかったか?(笑)」

――フィニッシュに関して、思った通りの時間帯だったか、もっと長いと思ったか
「私は常にKOを狙っている。だからピットブルなんだ」

――未来選手との関係について語っていたが、ピットブル選手はBELLATORパートのメイン、未来選手はRIZINパートのメインに出る。同じメインイベンターとしてエールは有るか
「アグレッシブに行って、アサシンとしての本能で、自分を信じて闘ってほしい。ガンバレ!」

――フィニッシュになった右のカーフキックは効いている確信はあった?
「キックでフィニッシュできると考えてなかった。飛びヒザかなと思った。それが難しければパンチかなと思っていた」

――昨年末に来日したときには、日本では萩原京平選手がサポートしていた。萩原選手と交流は続いているか
「まだ続いているよ。未来との関係とは別に彼との関係も続いている。私はプロのファイターなので、ビジネスと友人関係は割り切って対応している。いくら同じ場で練習をして相手の情報を知ったからと言って他人に告げることもない。あくまで私はプロフェッショナルとしてそれに徹している」

――あの2人の再戦について興味はあるか
「どっちかを応援すると言うより、ベストマン(勝者)を応援したい。2人共インテリジェンスを持った選手なので、その日のコンディションが良かったほうが勝つと思う」

第6試合

 ヒロヤが前に出てフェイントからローで牽制。様子を見た伊藤にタックルを仕掛けたヒロヤだったが、伊藤がコーナーを背に耐えるとそのまま覆いかぶさるように潰してハーフガードに。ヒロヤが立ち上がると伊藤が顔面に膝を叩き込んで距離を取る。

 伊藤が左ストレートで牽制し、ヒロヤは突っ込もうとするが伊藤が右膝で迎撃。
 伊藤がワンツーもヒロヤが下がって避け、伊藤がローで牽制するもヒロヤがボディブローからタックル。バックを取るも伊藤はコーナーに頭を付けてはずそうとするが、ヒロヤはバックを取ったまま膝連打。伊藤は回転して腕を取ろうとするが、ヒロヤは食らいついていくも伊藤がフロントネックから膝。ヒロヤがコーナーを背にすると、伊藤が離れ際に左フックから膝を打ち込んで距離を取る。
 ヒロヤがローも伊藤がボディにストレート。ヒロヤのミドルをガードした伊藤がローで牽制しながら前に出ようとするが、ヒロヤがハイキックからタックルでテイクダウンを奪うが伊藤がフロントチョーク。回転したヒロヤがバックを取るが、伊藤が回転して逃れようとするがヒロヤが必死にバックを取る。伊藤はそのまま立ち上がりお互いジャブの打ち合いから伊藤がボディブローから前蹴り。さらに左ストレートも、避けたヒロヤがタックル。伊藤が首に腕を絡めて逃れようとするが、ヒロヤは組み付いて顔面に膝。ここで1R終了。

 2R、伊藤がジャブから左のロー。さらにジャブでヒロヤが前に出ようとするのを制していく。伊藤がボディを打ち込み左ハイ。ヒロヤはガードして突っ込むと、ジャブを避けてタックルでバックをとる。すぐに逃れてコーナーを背にした伊藤にヒロヤは足を獲って引き込もうとするが、暴れた伊藤のバックを取ると膝を打ち込んでいく。
 伊藤は巻き投げようとするがヒロヤが上を取るとガードポジションに。伊藤はアームロックを狙っていくが、ヒロヤは足を乗り越えると伊藤が回転して上になるとガードポジションから鉄槌。ヒロヤがなんとか立ち上がると膝蹴りで牽制し、伊藤がワンツーを顔面に叩き込み膝。さらにラッシュを仕掛けるがヒロヤが大ぶりのパンチで距離を取り、伊藤が距離を詰めて膝からワンツー。さらにボディブローもヒロヤがワンツー。
 伊藤の左ストレートから大ぶりフックも、ヒロヤは避けてワンツーで振り回す。
 伊藤が避けてタックルも、ヒロヤがフロントネックで捕らえるが伊藤が抜けると膝を打ち込み肘を落とす。ここで2R終了。

 3R、伊藤のローにヒロヤがストレートを合わせ、タックルも伊藤が切って膝からラッシュ。ヒロヤは暴れながらタックルも、切った伊藤がバックを獲ってスリーパーを仕掛ける。回転して逃れたヒロヤが立ち上がり、バックを取るとジャーマンから潰していくが、すぐに立ち上がった伊藤を再度投げていく。亀になった伊藤に膝からハーフガードから肩固め。逃れた伊藤のバックを取り振り回し、サイドポジションから膝を狙うが伊藤が亀になるとヒロヤはバックを取りジャーマン。伊藤はそのまま上を取って肘を落としていき、立ち上がり際に膝。ヒロヤはタックルでテイクダウンを奪うが、伊藤がフロントネックで捕らえる。これを抜けたヒロヤがパウンドを落とすが、ここで3R終了。

伊藤「ちょっと、試合前、圧勝して言う言葉考えてたんですけど、ヒロヤくんがすごい強かったんで、言う事飛んじゃいました。まあでも、RIZINはそんな甘い舞台じゃないんで、また練習して、強くなったらまたやろうぜ。まあでも、ヒロヤ選手の気持ちがすごい伝わった試合なんで、皆さんもう一度ヒロヤ選手に拍手を送ってあげてください。最後に、僕からヒロヤ選手に一言あります。引退、お疲れ様でした。また強くなって戻ってくるんで」

<試合後コメント>

伊藤裕樹
――試合後の率直な感想は
「メッチャ疲れたっす!」

――それは予想と違う展開だったから?
「僕は打撃で行くんで相手は組みでくるかなと思ったんですけど、僕が思った以上にヒロヤくんの組みのプレッシャーが強かったですね」

――対戦相手の印象は
「イメージしてた通りなんすけど、レスリングのキワの部分が思ったより強かったですね」

――今後の展望について
「BreakingDownの中堅以下のザコにあんな試合してたら、僕も中堅以下のザコに毛が生えたくらいの実力なんで、また鍛え直して10月の名古屋のRIZINとか出たいですね」

――ヒロヤ選手の技が決まる度に大歓声が上がっていたが、どう思ったか
「単純に相手の応援が大きいなと思って。打撃がもらったりテイクダウンされたりしたらワーッて盛り上がって。『もう1回テイクダウンされたら盛り上がるかな?』って考えてました」

――余裕はあった?
「まあ余裕があったというより、僕も連敗して勝ちに飢えてたんで、ここでもし負けたら僕も今後のこと考えるかなって感じだったんで、なんとか勝ってよかったっすね」

――伊藤選手もかなり打撃を当てていたが、効いてない感触があった?
「多分相手も僕が打撃で来るって思ってたから、何発貰ってもいいやって気持ちで向かってきたんで、もらうって想定してる気持ちだと中々いいパンチ入っても、もらっても組みに来るって感じなんで。試合中もニコニコしてたんで、コイツ倒してーなって思ってましたね」

――1-2という判定については
「まあ、判定割れたのは人の見方によれば判定分かれる試合だと思ったんで。でも、判定が2-1とかのときって、一番最初に名前呼ばれたほうが高確率で負けるんですよ。僕が最初に赤って呼ばれたじゃないですか。それで2人目が青って言った時に、うわ、これもしかしたらヤバいかなと思いましたね」

――判定で負けてもおかしくないという印象だった?
「見方によってはそういうのもあるかなって思ってましたね」

――試合を通してヒロヤ選手を認めた部分はある?
「うーん、認めたと言うよりは単純にすごい気持ちの強い選手だなと思って。もっと努力したら多分上にはいけると思うんで。もっと頑張って欲しいんですけど、多分これで最後だと思うんで、引退が惜しいですね……」

――今後、伊藤選手に練習を乞うようなことがあったら応じる?
「僕そういうのあんまり好きじゃないんで。あんだけナメられてたんで、試合終わって馴れ合いするよりは、もう一切そんなに仲良くはしたくないですね」

――ヒロヤ選手は未来選手のもとでピットブル兄弟など世界的な選手と練習してきた。その恵まれた環境について思うことは
「環境については、やっぱ超一流だと思うんで、トップの朝倉未来だったり、朝倉未来だったり、ピットブルの選手がいる環境は羨ましいですね。もし一緒に練習出来る機会があれば、ヒロヤくんがいないときにやりたいですね」

――今回の試合を採点するとしたら
「点数聞いちゃいますか?25点くらいですね。1/4くらいで。でも、RIZIN見たこと無くて、BreakingDownのファンの人が『案外ヒロヤ行けるんじゃね?』って思う人がRIZINとか見て、そこから格闘技にハマっていったらいいんじゃないかと思います」

――名古屋大会ではどんな相手と闘いたいか
「現時点でやりたい日本国内の選手は今のところいないんで、海外のゴツい奴当ててもらって、そこを乗り越えてもっと僕は強くなっていきたいですね」

――対策されていると思った瞬間はあったか
「対策してるというより、海くんとかの打撃のコーチだったり、陸斗くんの小倉さん?とかで作戦多分練ってたと思うんで、思ったよりやりにくい感じになりましたね、自分的には」

――チーム朝倉のバックアップは感じた?
「チーム総出でぶつけにきたって感じしましたね。たとえテイクダウン来ても上を取るって僕は考えてたんで、たとえ1回下になっても返してっていうのをずっと練習してたんで、もうちょっとやっぱ僕は練習が必要だなと思いましたね、シンプルに」


ヒロヤ
――試合後の率直な感想は
「そうっすね、やっぱこの試合にかけてた思いっていうのは僕の人生の中で一番大きい舞台で、ここをつかめなかったら格闘家としてのチャンスはないだろうなってくらい僕の中で大きなチャンスだったんですけど、いい試合だったねと声はかけてもらったんですけど、僅差だったので悔しいです」

――対戦相手の印象は
「戦う前の印象と僕は一緒かなと思います。ストライキングがすごくてテイクダウンディフェンスが強くて。そこをテイクダウンに行って、切られて。それでも行かないと多分3R、2Rで打撃でまとめられたなと思うんで、そういう意味で試合前と試合後の印象は同じでした」

――判定が分かれたことについて
「ジャッジの判定を聞く前に、僕、この試合にかけてた思いとか色々あったんで、試合が終わった後に自分が持ってるすべての力は出せたのかなっていうふうにあの時に感じて、そこで感極まっちゃった部分はあるんですけど。ああいうジャッジを聞いて、でもまあここでグズグズいってもファイターとしてカッコ悪いのかなと思うんで。自分が弱かったのかなと思います」

――初めてのRIZINの印象は
「未来さんとかそうですけど、最初は僕は『朝倉未来1年チャレンジ』のオーディションがあったんですけど、そこでは渋谷の方でボロボロのリングが1台だけ置いてあって、ここの部屋の半分くらいの大きさで、すごいちっちゃいところで、未来さんとYouTubeの動画が回ってるところで初めて、結構プレッシャーがかかった試合を始めるところからいきなりさいたまスーパーアリーナっていう夢の舞台に上げてもらえて、凄い緊張するだろうねみたいな話を言われてて。僕自身緊張してしまって自分のやりたいことが出来なかったらどうしようかって前日も思ってたんで、試合に入ったら、リングに入ったら関係ないだろうとは思ってたんですけど、緊張することは有ると想定してこの日を迎えた感じですね」

――今後の展望について
「この試合が最後になるんだって僕は思って、キツい練習を、今まで以上にドンドンやっていってやろう、しんどいときもこれで最後なんだ、これで負けたら俺は辞めるって思いながら毎日練習はしてたんで、そうっすね、ここで負けてサクっと『やっぱやります』って言うのはカッコ悪いとは思うんです。けど負けたままで終わるのもカッコ悪いから、そうっすね、今の感情で発言はあまりしないほうが良いのかなと。色んな人の声を聞いてから考えたいですね」

――「練習をどれだけ出せるかが鍵」と言っていたが、どれくらい出せたか
「120%は出せたんじゃないかなと思います。自分のできることは大舞台で初めて出せたのかなと思ってます。いつもDEEPだったりBreakingDownだったり試合はやってるんですけど、自分の強さっていうのが全然出せなかったり、キャリアもそうですけど、練習のほうが強いねって、自分でも思ってたんで、今日は伊藤選手みたいな本当に強い選手だからこそ気負わずに挑戦できたのかなっていう気持ちがあります」

――試合後に未来選手とは話したか
「未来さんと、『僅差だったけどここは悪いね、アレは悪いね、ここだね』みたいな。まああまり話してはないですけど。でも勝ちを持って帰りたかったですね」

――未来選手も次を期待しているから悪いところを指摘するのでは
「そうっすね。未来さんに僕は人生変えてもらったんで、難しい心境ではあるんですけど
ここは最後にするんだって覚悟で出させてもらったんで、でもやっぱ未来さんに人生変えてもらってこんな中途半端な感じで終わるのも失礼かなって思うし、自分でもカッコいい格闘家でありたいなっていうのは強く思います」

――今回の試合に出るきっかけとなった西谷選手とは試合後に話したか
「西谷くんは勝ったと思ってたらしいです」

――ヒロヤ選手はどう思っていた?
「そうっすね。自分はやってる主観なんで、もう1回それは見直さないとなってのはあるんですけど、それもジャッジがどこから見てるのかも運なのかなと思います」

――SNSでアンチの声が多くあった。しかし会場ではヒロヤ選手の攻撃の度に大きな歓声が上がっていた
「そうですね。すごく聞こえてました。あそこで沸いたんですけど、会場で僕を認めてくれてる人っていないんだろうなって僕は思ってて。RIZINのすごい方々が僕の試合の後に続いてて、それのオマケくらいで見られるかなと思っていたんですけど、試合中に3万人の歓声が聞こえてて。リングの中に入ったら全然緊張しなかったんですけど、試合のラウンドを重ねるごとにすごい人がいるんだなっていうふうに思ったので、応援の声ってこんなに多いんだなって肌で感じました」

――「今後については考えたい」とのことだったが 迷っている選択肢は
「1人の男として、吐いたツバ飲むなっていうしょーもないプライドですね」

――伊藤選手もヒロヤ選手の実力を評価していた。前評判を覆せた感覚は有るか
「僕が求めてたのは勝ってすべてを覆すことだったので。いい勝負をして認めてもらうことが僕が求めていたことではないので」

――師匠である未来選手らのサポートがあっての試合だったが、それについて思うことは
「僕が見てる背中は黙って色んな声を結果で示してきた人なんで。自分もそういう人になりたかったんですけど、自分はまだまだ全然だなっていうか、うん。そうっすね、結果で返したかったっすね。繋げたかったっす。悔しい思いしかないです」

第7試合

 阿部が右ストレートを叩き込むとタナベが尻餅をつく。すぐに立ち上がったタナベがローで牽制し、左ジャブから左ハイ。阿部がワンツーから前に出るが、これにタナベがタックルでテイクダウンを奪い、バックを取るが阿部が立ち上がるもロープから上半身が出てしまう。レフェリーがリングに戻し再開すると、タナベが後ろに転がりテイクダウンを奪うが阿部が回転してガードポジションからパウンド。タナベが腕を絡めとろうとするが阿部は立ち上がり打撃戦へ。
 タナベがストレートを打ち込もうとするが阿部がスカしてジャブを顔面に叩き込んでいき、タナベがタックルも阿部はこれを切ってパウンドを落とす。
 立ち上がったタナベがジャブからローを打ち込み、阿部がストレートもタナベが下がって避ける。タナベの右ストレートに阿部はカウンターのワンツー。
 タナベがハイキックで牽制するが阿部がワンツーもタナベは下がる。
 阿部がハイキックで牽制し、タナベが右ストレートも阿部がワンツー。タナベがローで牽制するが、阿部はワンツーで前に出るもタナベが下がる。
 タナベはハイキックで牽制し、右フックも伊藤がそのまま絡めて投げるとタナベは足を取っていく。そのまま転がり膝十字で阿部がタップした。

<試合後コメント>

イゴール・タナベ
――試合後の率直な感想は
「ただ嬉しいですね。勝って終わってよかったって感じですね、ホントに」

――対戦相手の印象は
「初めて練習したときは打撃が見えなくて、正直すごい強いっていうのは分かってたんですけど、練習の成果で。自分が正直勝てるところは何もなかったんですけど、意外とパンチとか見えて、それに合わせてタックルだとか。最初はダウンみたいな感じがあったんですけど、あれはおでこに当たって勢いでお尻ついたってかんじなんで全部意識ありますし、パンチは見えてたってところで、ホントに打撃はメチャクチャに強かったんですけど、練習のお陰でなんとかしのぎ切れたって感じですね」

――「柔術界に恩返しがしたい」という言葉があった。宣言通りの勝利だった
「まずはホントに勝ってよかった!っていう。今までの試合で、1試合目50秒、2試合目1分50秒で、ホントに自分の形に最初から持っていけた形だったんで、今回の試合に関しては苦戦したし、打撃もやったし、タックルしてバックまでやって逃げられたっていうのはホントに全然自分の形に持って行けてなかったんで正直心配だったんですね。最終的には自分の得意な極めで終われて本当に良かったですね」

――初参戦のRIZINの感想は
「やっぱ、僕はほんとに小さい頃からPRIDEとか見てきて、ホントになんかすごい自分の中では夢の舞台っていうか、別世界って感じだったので、まさか自分がそこに立ってる、って感じで、ホントに緊張したし、自分が座ってテレビで見てるのとも違うし、会場で座って見るのと全然違って。今度は自分が入場して、じゃないですか。なんか、すごい嬉しかったですね。僕が子供の時に見てたところに立てたって感じですね」

――今後の展望について
「全然今年試合してないんで、出来れば、可能であればすぐ、さっきも言わしていただいたんですけど、10月に試合、名古屋で。さっきクレベルが言ってて、僕も正直それがホントかわからないんですけど、ホントに名古屋で試合があるなら、僕は地元が三重なんで、地元の近くで試合させていただけたらと思いますね」

――煽りVの中でホベルト・サトシ・ソウザ選手へのリスペクトを口にしていた。同じ大会に出ていることへの感慨は
「ホントに、このニュース見た時に、Twitterで見たんですけど、憧れの人と同じ舞台で試合するのはやる気が上がる。まさにそうでした。嬉しくなって、周りに『サトシも出る!』みたいな感じで見せて、ほんとに嬉しかったです」

――サトシ選手の試合は見たか
「もちろんです。見てました」

――ストライカーvs柔術のような試合で、惜しくも負けてしまった
「悔しかったんですけど、ホントに1週間前に5分5Rのこういう試合を受けたことだけでホントにすごすぎじゃないですか、僕はそう思います。ホントに改めて憧れましたね。サトシには。この試合負けたことで何も変わってないと思うし、僕からしたらむしろリスペクトが増えましたね」

――サトシ選手みたいになりたいか
「もちろんです、もちろんです」

――先程ポルトガル語で話していたことの内容を教えてほしい
「最初に日本語で言わせていただいたこと、僕たち海外から日本に出稼ぎに来る人に、僕も1つ目標として夢を与えたい。やっぱり、中には外国人だから、損するっていうか、自分で自分を見下しちゃうことが有るんです。『どうせ僕外国人だから外国人だから日本人と勝負ができない』とか。例えば仕事とか役職とかで。自分のやりたいことっていうか、仕事とか夢に向かって励んだたら、国籍関係なく必ず叶うから。そういうのを僕は、多分サトシも同じことなんですけど、僕がサトシに憧れてる理由って、柔術でもブラジル人で日本に来て活躍してるのってサトシだけだったんです。僕の世代の子どもたちはみんな憧れてたんです。だから僕もサトシみたいな人になりたいんです。自分みたいな出稼ぎブラジル人とか、国籍関係なく、出稼ぎでも自分の夢を必ず日本で実現できるってパワーを与えたいってことを言わせていただきました」

阿部大治
――試合を終えての感想は
「悔しいです」

――対戦相手の印象は
「そうっすね……強かったです」

――右膝のテーピングはフィニッシュの時の負傷?
「そうっすね」

――今の状況は
「多分靭帯とかだと思うんですけど、明日病院行きます」

――今後の展望について
「今は……ちょっと考えてから」

第8試合

 滝澤がリングを回って様子を見ると、前蹴りで牽制するが太田は距離を詰めてタックル。かわした滝澤が前に出ようとした太田にバックスピンキック。だが太田はそのまま足を掴んで倒そうとするが、滝澤はこれを抜いてスタンドへ。

 滝澤の後ろ回し蹴りをスカした太田が前に出るが、滝澤はリングを回って距離をとり、ジャブを顔面に叩き込むが太田がタックルでバックをとるとジャーマンスープレックスで叩きつける。滝澤は這ってコーナーに身体を預けると、太田は膝を打ちこんでいく。そのまま振り回していくが、滝澤はコーナーにもたれかかり、太田が再度膝を打ち込み続けてからジャーマン。滝澤はロープにもたれかかるが、太田は巻き投げていくが滝澤はすぐにコーナーにもたれかかり、太田は容赦なくジャーマン。滝澤がロープから上半身が出てしまうが、これをレフェリーが戻して再開させると太田がコーナーに押し込み顔面に膝から顔面にパンチ連打。滝澤は上半身をロープの外に出していき、これを見たレフェリーが試合を止めた。

<試合後コメント>

太田忍
――試合後の率直な感想は
「無事勝って安心しました」

――それは作戦通り似た戦えて勝てたという安心感か
「周りからも『今回は勝てるでしょ』って言ってもらえることが多かったので。前戦まではオッズとか見てもそうだし、ほんとに近くの人しか『勝てるよ』って言ってくれなかったんですけど、今回は色んな人から勝てるって言ってもらえてたので、勝たなきゃって気持ちが強かったので、一安心って感じです」

――対戦相手の印象は
「もっとアグレッシブな打撃をしてくる選手なのかなって思ってたんですけど、僕のタックルだとか、前の倉本選手との試合のパンチの印象とか多分あったと思うんですよね。思った以上に警戒してきたなって印象でした。でも、回し蹴りですかね?ちょっと当たったやつ。あれは思った以上に伸びてきたんで、すごかったですね。空手の蹴りってすごいですね。当たったけど当たってないみたいな感じなんでダメージ自体は無いんですけど、すごかったですね。尻もちついた感じだったんで、びっくりしました」

――今後の展望について
「早めにオファーいただければ10月の名古屋大会、僕出れるんで。そこで、リング上でも言いましたけど、ベスト4の選手倒したんで。今日バンタム級のタイトルマッチありますけど、扇久保さんに勝っていただいて、僕が1回負けてる元谷さんだとか、井上直樹選手、朝倉海選手が上にいるので、誰でも良いのでやらせていただきたいなと。タイミング次第ですけど、10月でも良いですし、年末でもいいですし。ベスト4を倒したんでそれなりの権利を持ってるって自分で思っているので。1人ずつ倒して、来年にはチャンピオンになりたいと思います」

――リーチ差、身長差があったがどう克服しようと思ったか
「蹴りに関しては距離でかわす。組み付けば勝てると思っていたので、リーチの対策ってよりはこっちも打撃をある程度打って警戒させてテイクダウンに言って組むって作戦ですね。テイクダウン出来たら力を使わないように、使わないように、エネルギーを最小限にしてテイクダウン出来たら極めに行きたかったなって感じだったんですけど。ウチにもリーチの長いバンタム級の選手がいるので……」

(※ここで鈴木千裕がパトリッキー・ピットブルをKOし、プレスルームから大きなどよめきの声が上がる)

「勝った?!うわっ!見逃した!すごっ!えっ!すごい!ほら言ったじゃ~ん!一発入るって!やぁ~っばっ!……えーっと、途中でしたね(笑)そんな感じです。練習通りでしたね」

――フィニッシュはコーナーに押し込んで相手の背後からパンチだった。あれは想定していたか
「あれは想定以上に場外に逃げてきたので、途中でこうやってくるんだったら……」

(※鈴木千裕のKOシーンのリプレイが始まったのでコメントを中断。太田がテレビを見入る)

「うわわわ!これスターでしょもう。完璧!すっげー!僕もあんな試合したかったっすね~」

――ではインタビューの続きを
「そっすね(笑)出てきたので、あれは想定外でしたね。試合の途中で、RIZINのリング特有の、『間から出してパンチすればいいや』って思ったので。それで効いてる感じあったんで、最後カンカンって聞こえたんで、最後まとめようと思って、印象良くしようと思ったのが……で、止めていただいたって感じですね」

――今回の試合を負傷欠場した海選手は秋に試合したいとのこと。海選手と闘うにもふさわしいのではないか
「オファーいただければ全然やります。全然やるんですけど、僕との対戦受けてくれますかね?復帰戦で、結構相性悪いじゃないですか。向こうからしたら。僕には全然メリットしか無いので。名前も実力もありますし。受けてくれるならやりたいです」

――勝てる自信は
「色んなことを加味しても、朝倉選手は治療に時間がかかると思うので。僕は今ノーダメージですし、試合に向けて仕上げてきてる中で、オファーいただいたらもうこっから2ヶ月後に向けてやれば良いだけなので。そういう色んなものを含めたとしても、相性的なものを含めて、僕有利じゃないかなと思います。全然対戦決まってないし、煽るようなこと言いたくないんですけど、そういうふうに組んでいただけるんだったら期待に応える試合は出来ると思います」

――パンチ力にも注目が集まった試合。パンチ強化の秘訣は
「なんなんですかね?別に打撃のスパーリングだと全然ウチのジムでもボコボコにされるので。練習でそんなに強く打つことなんて無いじゃないですか。うーん。ミットで頑張って強く打つ。サンドバッグを頑張って強く打つ。じゃないですかね?今回は打撃が、っていうより、組んだとこからの近い距離の打撃って感じで。そこは自信があるので。近い距離の打撃。元々レスリングの差しの動きは似ているので。そこですかね?バックボーンが生きてるんですかね?僕もわかんないです」


瀧澤謙太
――試合後の率直な感想は
「素直に悔しいですね。今回そんな、全然ダメージは無かったんで。リングから超えてたわけでもなく。残り10秒くらいだったんで、作戦、自分の中でチームで考えた通りの作戦で動けてたんで、次のラウンドはサンドバッグ上げてしのいでっていう、作戦通り動いてた中で止められたんで。僕は10月金網で大田選手と対戦したいって思いが強いです」

――故意に出たわけではないと
「打撃を避けるというか、押し込みがあったんで。コーナーからずれると押し込まれると頭が出ちゃうんですよ」

――全体の作戦はどういうものだったか
「がぶりが強いんで、フロント系とかも力で極めがあるんじゃないかと思ってたんで、頭下げて立つってより後ろ向いて立つって決めてて。バックチョークとかは特に、取られる気は無かったんで、投げられても別にしっかり受け身取れば。投げでKO負けってのは無いと思ってたんで。スタンドバックでクラッチ切れる時に切る。打撃で勝負っていうのが僕の作戦でしたね」

――対戦相手の印象は
「イメージ通りでしたね。自分の調子も良かったんで。自分と向き合ってきて、しっかり作戦遂行できてると思った通りの動きをしてたんで。想定内で闘ってたんで、ただただ悔しいですね」

――今後の展望について
「今後はやっぱ、金網で太田選手と再戦したいですね。僕の中では元谷選手がリングから離れて取られた時があったと思うんですけど、あれはダウンからの流れだったんで、2回ほど、1発効かせて尻もちついて、コーナー際でもリングにもたれかかるように倒れ込みながらの流れなんで、今回の場外逃避っていうのは僕の中では全く違うものだと思ってますね。せめてイエローカードとかそういうものだったら納得行ったんですけど、最後10秒くらいであの負け方……僕の中では納得行ってないですね」

――正式にRIZINに抗議はする?
「いや、抗議はしないです。今回は負けは負けで認めるんですけど、金網でもう1回太田選手とやりたいって気持ちが強いですね」

――金網戦ならまた違った展開になる?
「はい。そう思ってます」

――押し込みがあったというのはどういう形だったか
「うーん、スタンドバック取って、押し付けながら殴るっていうのはセオリーだと思うんですけど、その圧力で出ちゃったって感じですね」

――普通は場外逃避と取られるほどにはならない?
「他の選手でも全然出てる場面が今日もたくさんあったと思いますね」

――しかし押す力が強くて戻れなかった
「そうですね。ストップ、ドンドムーブとかだったら良かったなと思いますね」

第9試合

 ムサエフがジャブで牽制し右フックもかわしたアキラが左ストレートも浅い。
 ムサエフの左ストレートが捕らえ、右ミドルから前蹴り。アキラがロープ際になるが、ムサエフがミドルを打ち込んでいく。アキラが左ストレートで前に出るが、ムサエフもアッパーからミドルを打ち込む。
 アキラはパンチとともに前に出ようとするが、リーチの差で届かずムサエフが前蹴り。さらにミドルで牽制すると、アキラが組み付こうとするがムサエフは回転して逃れる。
 アキラの左ストレートが顔面を捕らえるも浅く、ムサエフがミドル。
 アキラのパンチにムサエフがミドルをあわせていき、アキラが飛び込むもムサエフはガードすると右ミドル。さらにカーフキックを打ちこむと、アキラが前に出るがムサエフがワンツー。さらにローを打ち込んでいき、前に出ようとしたアキラにミドル。アキラがタックルを仕掛けようとするとムサエフがアッパーで牽制し、右ストレートを打ち込むとアキラは尻餅をつく。すぐに立ち上がったアキラにムサエフはボディから右ストレート。さらに飛び膝もアキラは倒れずに組み付き、パンチを出すとムサエフがワンツー。避けたアキラが紙一重でワンツーも避けクリンチ。ムサエフは一度離れると前蹴りで牽制し、ミドルキックで吹っ飛ばすとワンツー。スカしたアキラにブラジリアンキックを側頭部に打ち込み、前に出ようとしたアキラに右ストレートもアキラはロープを背負って倒れない。ここで1R終了。

 2R、アキラがパンチを振り回して前に出るが、下がったムサエフがミドル。だがアキラが打ち終わりにワンツーで前に出ると、ムサエフは急いで下がりローで牽制。
 ムサエフは膝蹴りからジャブで牽制しロー。アキラは頭を下げて突進すると、ムサエフは交わしてラッシュを仕掛ける。アキラはパンチを振り回すが前のめりに倒れ、ムサエフは追撃の鉄槌を落とすとレフェリーが割って入り試合を止めた。

<試合後コメント>

アキラ
――試合後の率直な感想は
「率直な感想は、ムサエフ選手強かったなって感想と、悔しい。もちろん」

――ムサエフ選手のどこに一番脅威を感じたか
「拳硬いなっていうのと。ただ世間の皆さんが思ってたほどの差は無かったのかなと。秒殺されるんじゃないかと言われていたので(笑)1Rは持ちました(笑)

――倒れない場面もあった。まだ自分が通用すると思うこともあったか
「そうですね。僕のパンチが効いてる場面もあったりして。今回は一切引かないぞって気持ちでやってたんで。結果打ち合いでKOされちゃったんですけど、せっかくいただいたチャンスを掴みきれなかったのは自分の今回に向けての力が足りなかったかなと思います」

――今後の展望について
「戦前、試合前から石渡さんにこういう展開になるからと言われてた通りの展開になってそれで負けちゃったんで。それで、ここまで行けば勝てるよっていうそのレベルまで僕が持っていけなかったから今回負けちゃったんで、そこまで持っていければ勝てるっていうのがあったんで。まあちょっと、しっかり基礎から鍛え直さないといけないのかなと思います」

トフィック・ムサエフ
(※コメントを出したのは全試合終了後)
――試合後の率直な感想は
「今日は勝った。なので、本当に私にとっては嬉しい期間となった。大きな喜びを感じている。チャンピオンになるために何度でもRIZINに戻ってきたい」

――ケラモフ選手がチャンピオンになったのを見てチームメイトとしてどう思ったか
「私達にとって本当に大きな祝日になった。同僚のケラモフがチャンピオンになった。私も以前そのベルトを持っている。アゼルバイジャンという国にとって名誉なことだと思う」

――対戦相手の印象は
「非常にフィジカルが強い選手だと思う。ただ、一昨日の記者会見のときにも言ったが、私は3Rまでやらないで勝負を決めたいと言った。自分の計画どおりになった。アキラ選手に対しての印象は試合前も後も変わっていない」

――今後の展望について
「次回RIZINで試合をする機会に恵まれるなら、サトシ選手と対戦してリベンジしたい」

――同じアゼルバイジャンのケラモフ選手と、KO勝ちと一本勝ちと完勝で並んだことへの感慨は
「2人が一緒に1つのリングで勝利を収められたのは2倍嬉しい。前回2人で出場して残念な結果に終わったことがあった。帰りの車の中で『お互いに強くなって戻ってこよう』と誓い合った。それが今回果たされたことが嬉しい。私達アゼルバイジャンのファイターはどういう優越性があるかといえば、より強くなりたいという野心が有る。より強い相手と戦って強くなって勝利を収めたいという欲求が有る。それが私達のテーゼとなっている」

第10試合

 鈴木が前に出てワンツーからローで牽制。さらにワンツーを振り回していくが、パトリシオはガードしてカウンターのストレートを伸ばしていく。鈴木は振りかぶってのストレートを打っていき、左ハイから右ストレートと一撃を狙っていく。
 パトリシオは冷静に見きってカウンターの左ジャブからカーフキックを打ち込み、鈴木は右ストレートから左も伸ばしていく。
 鈴木はミドルから前に出ようとするが、パトリシオがタックルをフェイント。鈴木はミドルからストレートを打っていくが、パトリシオがフックを狙うと鈴木は下がる。
 鈴木のストレートにパトリシオがミドルを合わせるが、打ち終わりに鈴木がストレートを打ち込んでいき、下がったパトリシオがカウンターのワンツーを打ち込むが、受けきった鈴木が右ストレート。これがクリーンヒットするとパトリシオが前のめりに倒れる。追撃しようとした鈴木の間にレフェリーが入り試合を止めた。

<試合後コメント>

鈴木千裕
――試合後の率直な感想は
「もうこれはもう、ずっと決めてて。試合決まったときから、テーマですね。テーマは『負ける勇気を持って勝ちに行く』。それが僕の今回のホントテーマだったんですよ。たまたま重ねて言うとかじゃなくて、榊原さんが本出して、題名見た時に『ああ、今回俺のテーマだな』と思って。それを心に入れて試合して、負ける勇気を持って勝ちに行って、勝ちました」

――この題名は普段から選手にかけている言葉とのことだが、実際にかけられたことがある?
「会った時に握手してくれて、『頑張れよ』って言ってくれて。『オッス、やってやります!』って。激励をかけてくれましたね」

――最後のパンチで相手が倒れた瞬間の感情はどのようなものだったか
「もう、『俺のパンチは世界に通用したんだな』っていう確信を。倒した時に、『おっ!通用した!』と思って。それが素直な気持ちですね」

――KOの瞬間、会場は大歓声だった
「いやあ、忘れられないですよ。これが超RIZINだっていう感じですよね」

――対戦相手の印象は
「オーラがあるんで、なにか僕が技をかけようと思っても、それにカウンター狙われてるような。ホント、蛇に睨まれてるような感じがしたんですけど、でも『もう関係ねえや!』って感じでしたね」

――BELLATORのチャンピオンに勝ったことを踏まえて、今後の展望について
「結構あるんじゃないですか?これで!この後の展望は、ちょっと……僕はまだ試合終わってまだ何も考えられてないんで、おおよそ見えてくるのかなと思って。もうちょっと心の整理がつくまで待って欲しいですね」

――明日から世界中で話題になると思う。今後出てくる反応を受けてどのような気持ちになると思うか
「みんなに試合前にもう、『無理だ』ってメチャクチャ言われて。SNSでも、アメリカとかの反応で、『マックの店員?』『女の子?』みたいにすごい言われたんですけど、もう今日、外出た瞬間から『不可能はない!』っていうのを僕自身証明できたんで、明日からは自分を信じれば絶対うまくいくっていうのを思いながら生活しようと思います」

――パトリシオ選手はあのように負けたことはあまりない。再戦要求も考えられるが……
「一言で、イエス!やります!」

――クレベル戦の敗北から1ヶ月でこのような結果になることはみな驚いていると思う。この1ヶ月を振り返って
「いやあ、ホントに格闘技の醍醐味を味わっているような。スドーン!と落ちて、スコーン!と上がるっていう上げ下げがあるのが格闘技だって感じがして。この1ヶ月はホントに下がって上がっての上げ下げ激しいんで、最高に充実してますよね。やっぱ格闘技って面白いなと思います」

――勝因は激しい練習だと思うが、今後もハードな練習を続けていくか
「ちょっと試合で前回負けて、すごい悔しくて色々悩んだんですよ。『今後どうしようかな
』『これやってけんの?』ってすごい自信なくして、今回試合来た時に一気にエンジンかかったんで。やっぱ、格闘技が純粋に好きなんだなって思って。俺が。だから多分、なにがあっても、嫌なことがあっても、どんなことがあっても勝手に練習すると思うんで、好きなんで(笑)だから、ハードな練習含めてたくさんやります。練習」

――クレベル選手へのリマッチ、今日の未来選手vsケラモフ選手の勝者とのタイトルマッチなどが候補にあると思うが、今後に何を望むか
「うーん、僕はファイターなんで、それはもうRIZIN次第ですね。僕がどうこうじゃなくて、自ずと勝てばそう出てくるんで、誰とやりたいとはは今はないですね。誰でもやんぞっていう。だから、特にこの人とやりたいっていうこだわりは今はないです。なんか、晴れました」

――発言権は生まれたと思うが、発言はしない?
「自ずと出てくると言うか、方向性も考え方もやりたいことも絶対出てくるんで、今は試合終わって上がってるんで。1回冷静にならないと。俺の悪いところなんで。ちょっと急がないで1回考えます!」

――戦前にはクレベル選手との試合前に『実はピットブル選手とやりたかった』と言っていて、今回実現した
「思いは形になるんだなと思いましたね。形は違えど結果的にこうやって巡り会えたので。それはなんか、格闘技を好きでずっとやってて、格闘技を本気で好きで楽しんでいる人に天運は向くんだなって思いましたね。純粋に嬉しかったっす。格闘技には神とかいないと思ってましたけど、案外いるのかな~と思いました」

――ある意味目標としていた選手に勝てたことは自信になったか
「『世界に通用するんだな』って思って、自信持っていきたいと思います。色んな意見が有ると思います。急遽参戦だったし、お互いの体重も色々言われましたし、それぞれ出しちゃえばなんでも言えちゃうんですけど、でもそういうの関係なしに、僕の中では『俺は世界で通用したんだ!』って自信になってるんで、プラスであることを信じてます」

――世界的に有名な選手を倒した 世界に挑戦したいという気はあるか
「もちろん!世界を相手にして闘いたいと思いました。僕の前回練習を一緒に沖縄合宿言った時に平良達郎くんが、しっかり試合勝って、世界にまた1歩近付いてランキング挙げて、1歩1歩進めてるんで、そのいい刺激をもらってるんで、世界を相手に戦いてえなという気持ちはすごいありますね」

――70kgという契約体重が有利に働いたと思う?
「いや、僕が元々体重はあっちから提示してきてもらったんで。そっちに合わせたんで。正直初めてだったんでアレですけど、そこは特に無いのかなって。体重差とか、力量とかは感じなくて。純粋にコンディション自体はいいですよね。体重の上げ下げがない分、普段と同じ、日常生活と同じようなコンディションを保ててるんで、そういった面では良かったのかなと思います」

――これを機に70kgへ?
「ちょっと……フェザーでやらせてください(笑)」

――発言権は生まれた。次の対戦相手の希望は
「ちょっとホントはここで言うのがベストだと思うんですけど、まだ出てこなくて。1回冷静になって考えたいです。まだ夢見てるみたいな感じなんで。『これマジ俺やったんだよな?』って実感無いんで。それを今日1日で噛み締めて実感して、『よし!次は誰だ!』っていう準備、時間がほしいって感じですね。でも、世界を相手にする、もしくはトップ選手とやる。それは変わらないですね」

――序盤の右ストレート距離が遠い印象だったが終盤に急に詰めていった。序盤は届かないと思った?
「ちょっと出方を見ましたね。何を狙ってくるんだろうと思って。前回の試合見たら間違いなくテイクダウン来るんだろうなって思ったんですけど、でもやっぱ打撃の持ち味がすごくあるんで、それをちょっと様子見ながら。案の定フックをすごい振ってきたんで、『ああこれ打ち合ってくるんだな~』っていうのを様子見てましたね。僕のほうがリーチあるって分かってたんで、ジャブ出して相手のリターンみて距離感確認して、『これ俺の距離だったらもらわねーな』って確認して、効いたところを一気に詰めたって感じですね」

――思ったよりも相手が撃ち合いに来てくれた?
「そうですね。僕、三日月で蹴ったんすよ。それで『ヴッ!』って言って。『あっ、ボディ効いてんな』って。腹効いてるときってタックルとか中々行けないんですよね。僕自身が練習でそうだったんで。『これタックル来ねえな』って思って。さっきも言ったんすけど、『もうここまで来たら負ける勇気を持って突っ込んで勝ちに行くぞッ!』と思って詰めて。そしたら僕の右が当たったって感じですね」

――前々日のインタビューで言っていた『打ちに来させる』という作戦が上手くいった?
「結果的にですね。勝てばなんでも言えるんで。打ち合いに乗ってくれたんで」

――パトリシオがナメていなかったらもっと組んでくると思う。もっと組みで来られたらどうしようと思ったか
「もう組まれる前に撃ち落とす。組まれたら組み返して投げに行く。そこはMMAなんで。別にキックボクシングやってるわけじゃないんで。そこはMMAをしようと思いましたね。普通に攻防して、離れる、投げるはそのときの状況で出ると思うんで。だから組みから逃げようと思わないですね」

――打撃だけのほうが対処しやすかった?
「打撃は自信を持てましたよね。トップ選手、チャンピオンに当てて倒すことが出来る。それっていうのは、ホントにコンディション置いといて、世界の選手に当てられるっていうのは、大きいことだと思うので。やっぱ、『もし打撃が当たらなかったら、どうしよう』って思うじゃないですか。『俺世界行けんのかな』って思いますけど、当てることが出来るってことは、確信が持てるのかなって感じですね」

――今回みたいな緊急参戦で勝利して得たものは
「僕は、自信ですね。前回の試合で負けて、ホントに凹んで。試合が決まってももうみんな格上なんで、無理だ無理だ無理だ負ける負ける負けるって散々言われて。それこそDMでも、『おつかれ!負けたね!』とか……。結構見るんスけど、そういうのがすごい来て。『いや、でも俺は勝つ!俺のチームとファンを信じてるから絶対勝てる!』と思って今日試合当日を迎えて勝つことが出来たっていうのは、自分を信じることが出来たっていうのはすごい大きな収穫だと思います。準備期間がなくても短期間でも自分を信じることが出来るっていうのは、僕にとって一番の武器だと思います」

――去年の試合後には『ツイートする時間無い』と言っていたが、今日X(Twitter)で“鈴木千裕”がトレンド入りしている
「おぉ!嬉しいですよね。純粋に、SNSのいい使い方が出来るなあと思って。これで見てくれる人が増えれば、僕がいつもやるイベントとかに多くの人に来てもらえたり、悪い面もありますけど、いいことを発信できるっていうのがすごく嬉しいですよね。これをキッカケに多くの人にフォローしてもらいたいんで、見てもらいたいですね」

――煽りとかではなく、純粋な強さを見せた
「煽りも含めて格闘技なんで。それも1つのいいところだと思うんですけど、『僕はそういうのじゃねーんだなあー』って思ったんで。口より拳で語るのが俺のスタイルだなって思ったんで、俺はそれで行かせてもらいます」

――入場テーマ曲にも使った五味選手から試合後になにか言葉はあったか
「試合前にも控室に来てもらって、首をガツっと持ってもらって『やって来いよ。お前なら出来んぞ!』って言われて。『押忍!行ってきます!』って言って。終わった後にも来てくれて。……これ言っていいのかなあ?ちょっと半泣きでした(笑)多分です(笑)分からないですけど。俺は凄い嬉しかったですよね。『よくやったな!』って言ってくれたんで。やっぱ間違ってなかったんだなって思いましたね」

RIZINアゼルバイジャン大会発表


榊原代表「皆さんたくさんのご来場まことにありがとうございます。千裕やりましたね。あの、ちょっと宣伝するわけじゃないんけど、ほんとに負ける勇気を持って勝ちに行った、ここで前に一歩出た千裕を褒めてやってください。ほんとに素晴らしいです。ありがとうございました。そして、今日、皆さんいくつかご案内をしたいと思います。すでに発表してますが、次の大会、9月24日、ここさいたまスーパーアリーナでRIZIN.44、ナンバーシリーズやらせていただきます。そして、10月の1日、こちらはランドマーク6として、愛知県体育館で開催します。そこまで2ヶ月、どんなカードが編成できるのか?今日いろんなドラマが生まれてるので、それを踏まえて、最高のカードをまたご用意して、みなさんとともに感動と興奮とワクワクとドキドキをですね、共有していきたい、そう思っています。で、せっかくなんで9月24日のカード1つ発表します。萩原恭平vs牛久絢太郎。恭平、一言」

萩原「こんちは。いやすごいKO見せられて、ちょっと興奮してますね。まあでも次、僕がチャンピオンになる試合できるっていうので、今日のインパクト以上のすごいもの見せようと思います。みんなのいつも応援、たくさんの送ってくれる愛にほんとに感謝してます。それをリングの上で9月見せるんで、みんな応援よろしくお願いします」
榊原代表「皆さん、千裕にあんな試合見せられたら恭平も黙ってられないと思いますので、最高の試合お願いします。で、恭平のカードと他の発表しようかなと思いながらも、ちょっと今日の色々結果を見て、早い段階で追加カードを。いくつかカード編成できてますんで、ズバッと、お盆前には発表しますのでご期待ください。もう一つ、あの、多分みんなの想像を絶する発表をします。こちらをご覧ください」

 11月4日にRIZIN初海外進出として、バクーナショナルジムナスティックアリーナ大会が発表される。

榊原代表「どんな形でRIZINを世界に届けようかと、ずっとそう思いながら8年、日本のファンの力でここまで大きく成長させていただきました。で、ほんとにあのアゼルバイジャンの選手の活躍とともに、今年あの、GWのちょっと前にアゼルバイジャンにお邪魔して、スポーツ大臣、アゼルバイジャンの皆さんのRIZINの熱を共有させていただいて、アゼルバイジャンの国が、国としてRIZINを招聘したいと、そういう事になりまして、国家事業として取り組んでいただける。まあこれは僕もハワイだとか色々言いましたけど、どの世界中の団体もまだ進出してない、アゼルバイジャンです。皆さん行ったことある人?一緒にいきましょう。すごい国です。もうカスピ海から色々油田が出てですね、F1も今アゼルバイジャンが誘致をして、公道を走るF1のGPもやってます。今年11月4日、アゼルバイジャンで開催をさせていただきます。今日アゼルバイジャンの国会の副議長、アディルさん、在日アゼルバイジャン大使のギュルセルさんにお越しいただいているので一言ずつご挨拶いただきたいと思います。よろしくお願いします」
アディル副議長「皆さんこんにちは。熱いところ皆さん今日応援に来ていただいて心より感謝します。近い将来皆さんアゼルバイジャンに訪問するのを期待しています。アゼルバイジャンはとても美しい国で、食べ物、文化、隅から隅まで素晴らしいので、ぜひ皆さん遊びに来てください。今回はRIZINを通じてアゼルバイジャンと日本の架け橋を作っていただいて本当に心より感謝しています。ありがとうございました」
ギュルセル大使「皆さんこんにちは、ほんとにアゼルバイジャン人も日本の人と同じようにスポーツが大好きですね。今日もアゼルバイジャンの選手一人、参加させて頂いて、もう一人もあとで参加させていただきますので、是非RIZINとして、アゼルバイジャンと日本をお互いの国をよく知るようにお願いさせていただきます。本日ありがとございます」

第11試合

 ローの相打ちから伊澤がジャブを出してタックルでロープに押し込む。回転して逃れようとしたクレアを潰した伊澤がギロチンチョーク。クレアはそのまま立ち上がりコーナーに押し込むが、耐えきれずにタップアウト。

 何もさせずに秒殺勝利となった。

<試合後コメント>

伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「やっぱり早い段階で一本勝ち出来て、それを見せられてすごい嬉しいです!」

――対戦相手の印象は
「試合前は結構パンチのイメージが強かったんですけど、やってみたらすごいローが重くて、3回位ローをカットしたんですけどヒザがちょっと痛いです」

――ご自身のジムをオープンされた中での防衛戦だったが、強い伊澤選手が見られた。格闘技も仕事も楽しく出来たからの成果?
「ジムをオープンしたんですけど、やってることは格闘技なので。格闘に関わる時間がさらに増えたので、逆に強くなったのかなと思います!」

――今後の展望について
「RIZINのチャンピオン、DEEP JEWELSのチャンピオンなので、もっともっと団体を盛り上げて引っ張って行きたいと思うので、団体を代表してもっと強い海外の選手、もっと強い選手とやっていきたいですね」

――ご結婚されたばかりで夫婦の時間も少ないと思う。ベルト防衛が一番のプレゼントになったか
「COROさんも格闘技やっていて、結構練習も一緒にすることが多いんですけど、その中で今回のベルト防衛して、たくさんのおめでとうがいっぱい重なってすごい嬉しいですね」

――次の試合はいつやりたいか、希望の相手はいるか
「まだ全然試合の予定も決まってないんですけど、オファーいただければいつでも試合できるので是非呼んで欲しいですね」

――大晦日に山本美憂選手と試合をしたいか
「やっぱり美憂選手はすごい自分の中で特別な選手なので、是非怪我が治ればやりたいなと思います」

――海外のファンはみんな大島沙緒里選手との試合が見たいと言っている
「そうですね。組まれればやりたいなっていうカードですね」

――毎回圧倒的な強さで勝利している。伊澤選手の強さは今何%くらい発揮されているのか
「うーん、どうなんですかね?でももっともっと見せたいところもあって、まだまだ決めたい技もあって。全然見せられてないのかな?って思うので、だからこそもっともっと試合がしたいですね」

――成長の実感は感じるか
「やっぱり、試合を重ねて経験値も増えてきて、試合の進め方であったり決めるポイントがすごい分かってきて。最近だとどんどん、『今なら決めれる』……今回の試合もがぶった時点で自分の勝ちだなって、一歩手前を読めるようになってきたので、もっともっと強くなれるんじゃないかなと思います」

――対戦相手を選ぶのも難しくなってくる。日本人と外国人どちらとやりたいか
「やっぱり、日本人選手であればファンの方が見たいって選手とやればいいのかなと思いますし、自分の中ではもっともっと海外の強い知られていない選手に勝っていって、世界で一番強いって言われるようになりたいなと思っています」

――世界と言うと、11月にアゼルバイジャン大会が発表されたが興味はあるか
「アゼルバイジャンに女子選手がいるのであれば、是非一緒にアゼルバイジャン行ってみたいですね」

――この試合でRIZINの王座防衛戦での最短記録を作った
「全然知らなかったんですけど、やっぱ一番って記録をもらえたことはすごく嬉しいです」


クレア・ロペス
――試合後の率直な感想は
「非常に悔しい。早く終わってしまったことが悔しくて仕方ない。良いときもあるし悪いときもあるので、またカムバックしたい」

――対戦相手の印象は
「イメージとしては変わらない。彼女は柔術が得意だと思っていた。私はそこでグラップリングに付き合いたくないからスタンドで攻めたかったが、そこでミスをしてこのような結果になってしまった」

――プラン通りに行けば結果は違った?
「試合にはタラレバはない。試合後にはなんでも言える。実際続いていたら、という予想は色々出来るが、『もしストライキングで行っていたら』という仮定は次の試合で証明するしか無い」

――今後の展望について
「RIZINが呼んでくれるのであればまた帰ってきたい。また来週からこの試合の半生をしながら練習する。今回が初めての負けではないから負けから何を学べば良いのか知っている。アップダウンはあるものだから練習をしていく。また呼んでくれるのであれば是非また出たい」

――伊澤星花選手がローキックを打たれて膝を痛めたと言っていた。ローキックはゲームプランに入っていたか
「パンチとキックは有効に使っていこうと思い、カーフキックも最初は入れていた。思ったより良いタイミングで彼女がテイクダウンをしてきて、そこで私もミスをしてしまったのでこのような結果になってしまった」

第12試合

 アーチュレッタがラッシュを仕掛けるが、扇久保がガードして下がって距離を取る。
 扇久保はカーフキックもアーチュレッタが前に出ると扇久保はすぐに下がる。だがアーチュレッタはタックルでテイクダウンを奪い、ハーフガードからマウントを取ろうとするが、扇久保は組み付いて丸まりガードポジションに戻す。
 アーチュレッタはコーナー際に押し込み、抜けようとした扇久保のバックを取るも扇久保は回転して逃れてスタンドへ。
 パンチが交差し、アーチュレッタがワンツーも扇久保は左ストレート。アーチュレッタがタックルでテイクダウンを奪い、ガードポジションで肘を落としていく。ここで1R終了。

 2R、アーチュレッタはリングを周り、前に出ようとした扇久保にストレートから前に出ると扇久保はすぐに下がる。
 アーチュレッタが前に出ると扇久保が下がりローで牽制。アーチュレッタは扇久保のハイキックの打ち終わりにジャブから前に出て組み合うと、扇久保がコーナーに押し込み膝。アーチュレッタが体勢を切り返し扇久保をコーナーに押し込むも、扇久保が投げようとしながらコーナーに押し込み膝。お互いロープ際の攻防からアーチュレッタが倒すが、すぐに立ち上がった扇久保がコーナーに押し込む。
 アーチュレッタが一度離れてワンツーも浅い。扇久保のミドルにアーチュレッタがカウンターを合わせるが、扇久保もカーフキック。アーチュレッタはワンツーも扇久保は下がり、タックルを仕掛けるもアーチュレッタはコーナーを背にして耐える。これはブレイク。

 アーチュレッタが前に出てお互いパンチが空を切り、扇久保が二段蹴りも、着地に失敗して倒れたところをアーチュレッタがパウンド連打。ここで2R終了。

 3R、アーチュレッタが前に出るも扇久保のワンツーが顔面を捕らえる。扇久保がカーフキックもアーチュレッタがタックル。コーナーに押し込むが扇久保が組んだまま立ち上がり、ロープに押し込むがアーチュレッタが再度タックルを狙う。扇久保は耐えるとアーチュレッタは離れ、扇久保のフックが捕らえるがアーチュレッタが下がる。扇久保はカーフキック連発からタックルも、アーチュレッタが切って潰すと、バックをとって膝を落としていく。アーチュレッタは逃れようとする扇久保をコントロールし、そのまま時間切れに。

 判定3-0でアーチュレッタの勝利となった。

<試合後コメント>

フアン・アーチュレッタ
――試合後の率直な感想は
「最高だ。世界一になったのが嬉しくて。RIZINのチャンピオンになったぞ!」

――急遽相手が変更となったが、扇久保選手への印象は
「印象というか、前にパトリシオ選手が負けて、どんなことでも起きるということを目の当たりにして、この試合にどうにかして勝つということだけ考えて試合に臨んだ」

――今後の展望について
「チャンピオンなので、私の将来はRIZINに委ねられている。RIZINに任せたいと思う」

――気持ちは日本にあると思うが、改めて日本でRIZINのチャンピオンになった気持ちは「MMAを始めたときから日本でPRIDEとかを見てきた。ランペイジ・ジャクソン、ヴァンダレイ・シウバ、ダン・ヘンダーソンらが試合をした地でチャンピオンになれたことは光栄に思う。」

――人生で最高の日の1つになったと思う。そんな日に朝倉海選手の名前を呼んだのはなぜか
「彼の欠場には失望したと思うし、私も彼がどういった怪我だったのかはよく知らないが、自分からしたら逃げたとしか思っていない。その中で、彼のビビったような態度に対して改めて呼びかけた」

――年末の試合の後にはしばらく日本に滞在していたが、今回はどうか
「もちろん応援してくれたファンにもこのベルトを見せてこの喜びを還元していきたいし、もう少し日本で過ごすことで日本の文化とも触れ合いたい」

――アーチュレッタ選手はBELLATORの契約選手。BELLATORの試合もあると思うが、RIZINのベルトをかけた試合をどれくらいのペースでやっていきたいと考えているか
「私が今持ってるベルトはRIZINのタイトルなので、それを防衛していく義務がある。それを持っているのは今私なので、そのようになると思う」

――BELLATORの選手にベルトを持っていかれたという意識を持っているファンも多い。我々はアーチュレッタ選手をRIZINファミリーとして受け入れて問題ないか?
「ひょっとしたら団体の方で煽っていることなのかも知れないが、私としてはずっと日本のファンが応援してくれて受け入れてくれていると感じているので、日本をホームとして考えていきたい」

――日本では大晦日格闘技が最も注目される。ここで朝倉海選手と闘うと大きな話題となり大きなお金も動くと思うが、このタイミングで闘いたいという気持ちはあるか
「私としては相手を選ぶことはない。そういったマッチメイクは榊原CEOと私のマネージャーの話し合いになる。そうなっても、怪我をしようがどんな体調だろうが試合に出続ける。彼はそうではなかったが。私は誰が相手でも闘う」

――RIZINとBELLATOR、二冠奪取の意欲は有るか
「もし朝倉海選手が闘わないなら、次そういったことをやるしかないと思う」

――子供の頃からPRIDEを見ていたと言っていた。実際に日本でタイトルを獲得したアメリカ人はダン・ヘンダーソン選手とアーチュレッタ選手だけだと思う
「ダン・ヘンダーソンのお父さんが経営している子供向けのレスリング教室に通っていた。その中でダン・ヘンダーソンも見て、日本で闘う前の練習をしているのを見て、僕の父に『僕も日本に行ってMMAで闘いたい』と言ったこともある。その時に父は『お前は今レスリングをしているんだからそれに集中しろ』と言われたが、その父も一緒にさいたまスーパーアリーナに来て母と試合を見てくれた。その前でベルトを獲れたので非常に嬉しく思っている」

――もしそこで防衛戦となって朝倉海選手と闘うなら、9月または12月大会のどちらがいいか
「どちらでも構わない。マネージャーと榊原CEOの話になると思うが、私としてはどちらでも構わない」

――もう少し先の話になるかも知れないが、ダン・ヘンダーソンは2階級制覇した。その後を追いたいか
「私は過去にも複数の階級でチャンピオンになっているし、そういうことが出来るなら私としては喜ばしいことだ」

――実際にRIZINのチャンピオンになって、今後日本で闘うということで、その回数はどういったペースを考えるか
「可能な限りに日本に来て闘いたい。今回で多分4回目くらい。当然、日本にはできるだけ来て闘いたいと考えている」

――朝倉海選手の名前も出したが、今後闘っていきたい選手の候補は
「私は過去にキム・スーチョル選手、井上直樹選手、そして今回扇久保選手という名だたる選手と闘ってきた。今後もそういった名だたる選手と闘っていきたい。そこは誰が来ても構わない」


扇久保博正
――試合後の率直な感想は
「レスリングとフィジカルで圧倒されたかなと、そういう感じがしてます」

――対戦相手の印象は
「3R目のバック取られた時に最後まで逃げ切ることが出来なくて、そこでレスリング力の差を感じました」

――急遽参戦ということもあってか声援がものすごい量だった
「本当に声援をたくさん頂いて、ものすごいパワーになりました。その声援に応えられなかったのが悔しいです」

――今後の展望について
「フライ級でこれからは闘っていきたいなと思ってます」

――試合前の発言でも日本の団体ではRIZINのベルトへの思いを語っていた。アーチュレッタ選手に取られてしまったことについて
「そうですね。ホントにベルトを守るつもりでいたんですけど海外に流出してしまった。とにかく悔しい気持ちでいっぱいです」

――急遽参戦をファンも喜んで応援していた。それは力になったか
「応援は力になりました。でも出るだけじゃなくて本気で勝つ気でいたので、自分に落胆してます」

――堀口選手を意識してのフライ級転向?
「堀口選手も、というよりは自分の適性はフライ級だなと思っていたので。キャリアも最後の方だと思うので自分の適性階級で闘っていきたいと思って、フライ級で闘っていこうと思いました」

――レスリング、グラップリングとなると体重差が効いてくると思う。フライ級転向後にそれはどう変わるか
「組んだ時にデカいなっていうのは正直感じました。フライ級で闘っていくに当たって今回の試合はどうですかね?あんまり関係は無いかなと思います」

――扇久保選手自らは言わないと思うので、“聞かれたので答えた”という形で語ってほしい。もう少し準備期間があったら勝てたと思う?
「……まあ、2ヶ月準備期間があったら勝ってたと思います(笑)」

――今後はフライ級に行くということでアーチュレッタ選手へのリベンジよりRIZINのフライ級の確立を目指す?
「そうですね。フライ級でこれからは闘っていきます」

――フライ級にはジョン・ドッドソン選手や神龍誠選手などがいるが、闘ってみたい選手は
「フライ級も海外の選手、ドッドソン選手だったりテミロフ選手、マメドフ選手とかもいるんで強い海外の選手と闘っていきたいという気持ちがあります」

――アゼルバイジャン大会に興味は
「行ってみたいですね、ちょっと」

――ご自宅で応援されているお子さんに帰ったらどういった言葉をかけたいか
「難しいですね。うーん……『稼いできたよ』って(笑)」

――レスリングに力の差を感じたということも言っていたが、最初の方にあまりにも簡単に倒れていたのは、攻めさせて削ろうという意向をアーチュレッタ選手から感じた
「完全に1R目はそんなに力使わずに体力使わせて、2の後半から3にかけて追い上げていこうって鶴屋さんとプラン練ってたので。でもちょっと、1R目は完全に守りすぎましたね。そこは反省点だと思います」

――2R目で攻勢に出たときに決めきれなかった。アーチュレッタのレスリングの防御力について
「シングル入ったあとスイッチみたいな形で僕も固められていたので、あそこでスタミナを消費したのもありましたし、守りのレスリングも上手いなと思いました」

第13試合

 ケラモフがローからミドルで牽制し、未来は距離を詰めずに間合いを守る。ケラモフは前蹴りで牽制していくが、未来が前に出ないため距離が縮まず。
 ケラモフがタックルで足を持ち、顔面にフック連発から足を刈ってテイクダウンを奪う。ハーフガードからマウントを取り、鉄槌を落として肘連打。未来はロープを背負って立とうとするが、ケラモフはバックを取ってスリーパー。これで未来はタップした。

ケラモフ「日本、皆さん、ありがとう!私の横にいるのは私を格闘技に導いてくれたいちばん大事なトレーナールスランです。彼に対して心から感謝してます。まず皆さん、アゼルバイジャンの国民の皆さん、私のこの格闘技の活動を支えてくださった皆さん、全世界の皆さんに感謝してます。ムサエフがチャンピオンベルトをとりました。自分の国に誇りを持って帰りたい。子どもたちに誇りに思う、このチャンピオンベルトを見てください。私だけじゃない、トレーナーと一緒の勝利。ここでずっとRIZINの試合の中でお会いしたい。これからも私を応援してください」

<試合後コメント>
ヴガール・ケラモフ
――試合を終えた感想は
「ありがとうございます。とても幸せな気持ちだ。この時間、この瞬間を長いこと待っていた。ベルトを巻けて本当に嬉しい」

――対戦相手の印象は
「まず朝倉選手と対戦することがわかったから、決して楽な試合にならないことは分かっていた。丹念に準備してきたつもりだし、私が試合でミスをすれば彼はそれを見逃すこと無く攻めてくる。普通の相手の2倍3倍と周到に準備してきた。本当に素晴らしい対戦相手だった」

――ベルトを巻いて、RIZINファンからの声援を受けての感想は
「特別に周りを見て朝倉ファンがすごく多いとか、そういう特別な感情を持たなかった。私は外国で試合をすることも多いし、私を誰も応援していないという環境で闘ったことも数多い。その中でも私のチームが後ろで控えて応援してくれている。国には仲間や家族が自分をサポートしてくれていると知っているので、決して1人ではないとどの試合会場でも感じていた。日本のファンは朝倉ファンが多いからやりにくいとか、そういうことは無い」

――日本のケラモフファンに向けたメッセージを
「日本のファンの皆さんには心から感謝したい。私が日本ではなく別の国にいるときにも応援してメッセージを送ってくれたりとか、様々なサポートをしてくれている。言語がどうであれ翻訳機にかけて全て読んでいる。ファンの応援・支援に対して改めて感謝の言葉を述べたい。ありがとうございます」

――今日のタイトル戦の前に、11月のアゼルバイジャン大会が発表された。モチベーションは上がったか
「もちろん。とてもモチベーションになる。RIZINは外国で競技を行うことは初めてだと思う。私、ムサエフ、メイマン、3人が今までRIZINで日本で何度も試合をして実力を見せて功績を築いてきた。その一部でも有ると思う。私達の日本に対する、RIZINに対する愛が実った結果だと思うので、大変楽しみにしている」

――アゼルバイジャン大会では誰と闘いたいか
「組織委員会のほうで何人か候補者をあげてその中から選べというなら選ぶ。でも誰でも構わない。クレベル選手でも斎藤選手でも構わない。言われた人と対戦する。」

――最後のチョークは決めきる自信があった?
「特に今回リングだったが、ケージだったらもっとやりやすかった。今回はリングだったが、私はあの場所であのチャンスを逃したらダメだったので、必ずやり切るという自信はあった」

――今日の試合でBELLATOR王者のパトリシオ選手に鈴木選手が勝った。同じ階級だが、鈴木選手に興味はあるか
「フェザー級ということ?もちろん。鈴木選手であろうとクレベル選手であろうと斎藤選手であろうと、言われた人といつでも対戦する。このベルトは長く私のもとにいると信じている。このRIZINでも、私のこの66kgというカテゴリは非常に優秀な選手が多い。たとえベルトを獲っても一日も欠かさず練習しないと維持することは出来ない。それは肝に銘じている」

――今日の試合は1Rで決まったが、次に闘ってもこのような結果で終わらせる自信はあるか
「その自信はもちろんある。朝倉選手は打撃に強い選手だと聞いている。私のチームはなるべく打撃戦よりもグラウンドでというアドバイスを送ってくれた。でも私は打撃でも引けを取らない、いや、勝っていける技術を持っているので、打撃戦になっても恐れはない。今日の試合はこのような結果になったが、将来的に打撃で闘っていくことになっても勝てる自信はある」

――今日の勝利とアゼルバイジャン大会の発表で、これから日本ファンがよりアゼルバイジャンに注目することになる。アゼルバイジャンの魅力は
「環境で言うと私は田舎で生まれ育ったので、特別に金持ちではなかった。遊びと言ったら外で格闘技の真似っ子をする以外遊ぶ方法がなかった。毎日仲間たちと遊びでケンカをしていた。そんな私を見て両親がもうちょっとちゃんとした格闘技をやったほうがいいのではと格闘技クラブに入れてくれた。私に関して言えばそういう経緯がある。アゼルバイジャンという国に関して言えば、非常にアゼルバイジャン人というのは友好的な民族だ。日本人に興味を持っていて、仲良くなりたいという気持ちも強い。歴史も深く、料理も美味しいものがたくさんある。是非それを味わってほしい」

――マウントを取ってからヒジを落としていたが、そこに固執せずバックを取ってチョークを狙って相手の体を動かした?
「実際に私はマウントを取ってヒジで攻撃し、最終的にはチョークを極めて勝った。しかし、焦っていることはなかった。試合の展開としては最初打撃でやり合って、私のチームが絶対にグラウンドに持っていったほうが有利だと言っていたので、テイクダウンはいつでも狙っていた。ある意味計画どおり実行できて上手くいったと思っている」

――今日はケージでなくリングだったから抜け道もあった。決めきる自信があったか
「全く不安はなかった。あの状態でも対戦相手をコントロールしていた。万が一朝倉選手が立ち上がってきても彼をコントロールして勝てる自信はある。常に自分は彼の身体をコントロールできていたという自信があるので、勝てる自信もある」

――朝倉未来選手はRIZINのアイコン。その選手を倒したことについてどう感じているか
「朝倉選手は私にとっても大きな名前だった。日本でもスターだということは十分に知っている。実際に名前だけでなく実力ある選手だ。その選手に勝てたことは大きな名誉だし、これからの大きな励みになる」


朝倉未来
――試合後の率直な感想は
「特になにもないです。言葉がない」

――対戦相手の印象は
「まあ、強かったです」

――今後の展望について
「なんか反省するような内容ではないというか、何もしてないんで。今までの負けとはわけが違うんで。なんか、難しいですね。とりあえず、なにもないって感じです。目標はないです。なにも」

――落ち着いたら考える?
「そうですね。はい」

――闘ってみてケラモフ選手の想定外だったことは
「想定外……うーん、絞める力くらいですね」

――チョークに入られる前に余裕があったように見えた
「そうですね。背中がロープについててあの体制から決まることはないんで。普通は。次立ってからのことを考えてました」

――油断があった?
「油断……そうですね。油断って言ってしまえば油断です」

――最後の場面について、普段練習しているケージなら無かった
「うーん、まあそうですね。リングでも一緒だと思うんですけど、足も多分こっち側入ってなかったと思うんですね。立つ準備をしてたんですけど、だんだん絞まっていって。それは想定外ですね」

――それまでの展開を振り返って
「うーん。まあ、組技の力は想定内でした。倒れさたときの話ですか?パンツにひっかかって、右足が。下ろせなくなって。テイクダウンされて、でもマウントのキープ力は今までやった選手とは比べ物にならないくらい強かったです。ブリッジしたあとにエビでケツを引けたんで、ロープが背中について、立てるなと思って次の展開のこと考えてたら首が決まってたって感じですね」

――再びベルトを狙っていきたいか
「まあ今はその発言権は無いですし。とりあえず、今後のことは今考えられないですね」

――タップ負けはRIZINでは初めて
「まあタップするしないは、別にタップしないことは出来るんだけど、タップしないで落ちることなんてハッキリ言って容易いことで。前回のとき(クレベル戦)も『タップしないことは良くないことだ』っていう世の中の風潮もあって。格闘技業界的にも、あそこではどうあがいても落ちるしか道は無かったんで」

――今回の結果を受けてガッカリしているファンも多いと思う
「すごい期待してくれてるファンの人も多かっただろうし、結構遠くからチャンピオンになる姿を夢見ながら応援に来てくれた人たちに申し訳ない気持ちですね」

――そういうファンにもっと試合を見せていきたいという気持ちはあるか
「今は、ね。今後のことは考えられない状況です」

――顔の傷が見えるが、ダメージは
「大丈夫です」

――その他の部分も大丈夫?
「はい」

――クレベル選手への再戦の気持ちは
「そんなこと言ってる場合じゃないんで。考えてないです」

榊原信行CEO大会総括


榊原信行CEO
「長い一日になりましたが最後まで取材していただきましてありがとうございます。まあ、ホントに総括として何を喋ったら良いかなってここに来るまでも考えましたけど、具体的な話というよりも、格闘技の本当の真の魅力は、圧倒的な現実を目の前に突きつけられること。予定調和で終わらないこと。そのリアリティに多分今日多くの未来のTシャツを着て、朝倉未来が勝つものだと思って見ていたファンは茫然自失なんだろうなと。ただ、その思いはまた次のものを求めるエネルギーにきっと変わると思います。まあ未来は多くを語らなかったと聞いてますが、これは求められる者の宿命で、みんなの今日切なくて悲しくてやるせなくてって思いは応援した選手が勝利する姿を見ることでしか埋まらないんだろうなと。そんなことを考えてます。この先朝倉未来の次の一手がどうなるのかとても楽しみですが、今日多くの未来を応援しに来てくれたファンには、このままじゃ未来は終わる選手じゃないと僕は思ってるし、みんながまた背中を押してくれると、一番悔しいのは朝倉未来であると思いますし。まあ、あんまり僕が代弁しても仕方ないと思いますが、タイトルマッチにしたことも含めて色んなことを背負わせすぎたかなという気がしないでもなくて。でもそんなことを言い訳にしたくないタイプだと思いますんで。ただ、僕は素晴らしいメインだと思ってます。
 あとこれはリング上でも言いましたけど、完全に賭けに勝ちましたね。鈴木千裕、パトリシオ・ピットブル。結構このカード発表した時に、ファンの中でも『なんだよこのカード!ふざけんな!』とか言われましたが、こうなる可能性も十分あるなということを期待して組んだカードですが、今日のこの試合、超RIZIN.2の中で最高のハイライトになった。特に日本のRIZINファンからすればビッグサプライズ、ジャイアントキリングを目の当たりにして、その興奮冷めやらぬ。そんなものも見せられながら、うおおお!って言った後に朝倉未来でドーーン!と落とされてですね。まあ格闘技やめられないだろうなと思います。あとはスクランブル発進をしてくれたソウザ・サトシ、扇久保博正、黒星は付きましたけどこの場を借りて、超RIZINを救ってくれたというか、準備がしっかり整わない中で侠気を見せてくれた2人に感謝をこの場を借りて伝えたいと、そう思ってます。
 いずれにしても今回のチャレンジ、サトシは怪我もしてしまったということも聞いてるんで胸が痛い思いでありますが、必ず復帰をしてですね。RIZINのライト級チャンピオンであることには何ら変わらないので。いずれにしてもピンチじゃなくて、サトシもBELLATOR GP、ワンミリオンダラーのかかった世界の猛者がひしめき合うGPにチャレンジをしたいと、闘う者として、アスリートとして、競技者として、それを提案されれば彼はNOと言えなかったんだと思いますが、まあそれはそれでそのチャレンジは思うように行かなかったと思いますが、この後怪我をしっかり治した後にRIZINのライト級チャンピオンとしての試合を組んでいけたらいいと思います。
 扇久保選手はフライ級に落として闘っていこうという決意をしたにも関わらずバンタム級に、我々のピンチを、我々の厳しい状況の中で扇久保選手を指名してですね、またバンタム級に階級を上げてタイトルマッチに挑んでくれました。素晴らしい試合だったと思います。僅差だったと思いますが、結果叶わずということですけど。素晴らしい試合だったと思います。
 あとはまあ、圧倒的にこれは現実ですけど、チャンピオンベルトが海外に、外国勢に2本持っていかれてますんでね。でも、反対側で言うとアゼルバイジャン大会を発表させていただいた中で言うと、ヴガール・ケラモフはチャンピオンとして11月4日、ひょっとしたらタイトルマッチになるかもしれませんし、チャンピオンとして自国で凱旋試合をするという、今回わざわざこのためにアゼルバイジャンから飛んできた国会の副議長も大喜びしてましたんで。『国に帰って良い報告ができることをとても誇りに思う』と言っていましたが。11月4日には逆にいい材料が生まれたなあというふうにも思ったりします。
 あとは、伊澤星花選手。圧倒的に強いんでですね、スーパーアトム級という階級の中で、彼女の本当のライバルとなる選手を世界中の中から見つけ出してくるっていうのは中々至難の業では有るんですけど、引き続き伊澤星花選手がしばらくチャンピオンとして引き続き防衛していくようなイメージを持ちつつも、世界に目を向けて、彼女を脅かすようなチャレンジャーをピックアップしたいと、そう思います。
 フライングケージもなんとか機能しましたし。BELLATORの大会とRIZINの大会、1日で2つの団体の、同じ場所で、同じ空間で大会をやるんですけど、こんなにケージとリングで見えるものが違ってくるのかという検証をしていただくことも出来たと思いますし、2つの団体の大会の作り方もこんなに違うのかっていうのも検証していただけたと思いますし。
どっちが好き、こっちが好き、色々あると思いますけど、今日は全体的なことで言うと圧倒的にRIZINが面白かったなと。スコットも『RIZIN面白いな!』ってすごい悔しそうな顔してたんで、『ざまーみろ。俺の勝ちだあ!』って思ったり(笑)こうやってお互い同じ日に2つやっちゃうとですね、ホームグラウンドなんで、僕らは当然ちょっと判官びいきなファンのみなさんの後押しがあったと思いますけど、ライブに来てくれてる人たちをファーストに創るのがRIZINで、番組で放送を見てる人たちに向けて創るのがBELLATORもそうだし、UFCもそうだし。コマーシャルが挟まってる間はライブの進行が変な間で待たされるっていう。これはアメリカのプロモーションはみんなそうなってますから。それが本当に嫌で。僕らからすれば一番大切なハードコアな人は、この炎天下の中、朝6時から並んででもこの会場に何万円もの高いチケットを買って来てくれる。この人たちが本当に満足して帰さないと、僕は熱を作れないと思っているので。そういう意味ではそれぞれのプロモーションの理念とか考え方とかコンセプトとかの順列というかプライオリティが違うと思うんですけど、これからも今までも圧倒的にライブに来てくれる人をファーストにして作っていきたいし、それは間違いではないと思ってます。
 個々の試合それぞれ色々、ヒロヤが頑張ってんなとか、すごい人気あんなとか、色々ありますけど、あとは質問にお答えする形で進めさせていただければと思います」

――鈴木千裕選手について、今後BELLATORでの再戦で呼ばれる可能性もある?
「あると思いますね。僕がスコット側の立場だったらもう、すぐそうしてアメリカに連れて行ってですね。マックの店員が現役王者に勝っちゃうわけですから。アメリカのファンの評価でいうと『なんだこのマクドナルトの店員みたいな奴!』っていうのに現役の王者が負けてる。70kgのキャッチウエイトではあるけど、それはショートノーティスであるし。僕はパトリシオにも感謝してるんですよ?でもプロモーターやBELLATOR側からしたらこんなゴッドアングル使わない手は無いんじゃないかなと思いますし、オファーをしてくる可能性はあると思いますけどね。千裕はこの1つの勝利が彼の格闘家としての人生を大きく飛び級して一気に、同じところでRIZINのフェザー級の若い世代の人たちの中での争いから飛び抜けることになるんですね。世界中の人達が彼のこの試合を見る機会も多いと思うので。BELLATORからオファーが届く可能性も十分にあるし、そうなればちゃんと色々スコットとも話をして気持ちよく送り出したいなと思います」

――イゴール・タナベ選手の勝ちっぷりもすごかった
「すごかったですね。ホントに打撃にはまだまだ粗があると思うんだけど、あの打撃の部分はこれから経験を積んで練習していけば埋まると思うんですね。だから、やっぱりKOとか打撃がどうしても目に付きやすいんですけど、あの瞬間にヒールを取るというか、ホントに一撃KOのパンチを持ってるのと一緒のことだと思うんですね。ホントに世界に通用する、一本決める、とてつもない極めを持った選手であることは今日証明されたと思うんで。まだまだコンプリートな選手になるにはいくつか彼もレベルアップしなきゃいけないところがあると思いますけど、すごく将来、この先に興味がありますね。期待できると思います」

――試合後に朝倉兄弟とはお話をしてない?
「してないですね」

――堀口選手と神龍選手の試合があのような形で終わってしまった。今後神龍選手がBELLATORに拘束されるとRIZINフライ級の動きが鈍くなる可能性がある
「スコットともそこは話をしたいと思ってますけど、拘束されるってことでもないと思いますね。BELLATORが2019年以来の日本の大会を開催して、そのハイライトっていうか、日本のマーケットの人たちにも届くカードとして組まれたのが今回の初代フライ級王者決定戦。で、日本人対決ってことだったんで、これがそのままこういうアクシデントがあったことを、じゃあアメリカに持ち帰ってアメリカでカード編成をして、そこまでの熱が……神龍誠って選手がBELLATORで闘ってキャリア積んで、ある程度分かって名前と顔が一致する選手ならあると思いますけど、中々一足飛びに再戦っていうのも厳しいのかなと思ったりもするんですよね。そういう中でスコットとも相談して。まずは神龍選手もしっかりしたドクターのチェックというか、実際目が見えなくなっちゃったって言ってましたので、どういうシリアスな状況にあるのかわからないので、しっかり診断して、その先で話をしていきたいなと」

――アゼルバイジャン大会とともに発表されたRIZIN世界選抜という概念について
「基本はアゼルバイジャンの選抜選手。選抜選手だけで全10試合とか、左側が全部アゼルバイジャンの選手ってわけじゃないです。アゼルバイジャンの人たちを中心として、アゼルバイジャン選抜vsRIZIN世界選抜、5vs5、7vs7とか、ワンマッチも組もうと思ってますんで。アゼルバイジャンって国を見てもらうと、中等にも近いし、ヨーロッパの一番西側って感じなのかな?ホントにロシアにも近いし、アジアにも近い。とてもヘソみたいなところでいろんな近隣諸国からの選手も集めたいと思っているので。だから、世界選抜って意味では日本人、韓国人、アメリカ人、ブラジル人、色んな階級ごとにRIZINを代表する選手とアゼルバイジャンに一緒に行ってですね、アゼルバイジャンの選手……当然ケラモフと誰がやるの、ムサエフと誰がやるの、その下もアゼルバイジャンの中で選手たちをラインナップしてメインどころを組めればいいと思ってます」

――今大会は全試合MMAだったが、9月、10月の試合ではキックの試合はあるか
「可能性はあると思います。SNSとかで木村ミノル選手が(ドーピング検査で)陽性だったんじゃないか、フォロー外されてるとか。元々フォローしてないんですよ。なんかホントねえ、勝手に色んな情報だけが独り歩きしちゃうんで、これは今日否定できればいいなと思って。まだ検査結果は出てないんです。検査結果が出て、万が一陽性だったからってフォロー外すとかっていう、そんなことしませんから。あんまり、ファンの人達もストレートにというか普通に考えていただいたら、そんなセコいことはしないのでご心配なくということと、当然試合も組んでいきたいと思ってますし、キックに関してもいくつか構想があったりするので。当然それは木村選手の検査結果にもよりますけど、当然安保選手の試合も組みたいと思いますし、ブアカーオとなんかやろうってこないだやってますけど、それも続けてやっていかないと熱も作れないと思うんで、そこはそこで考えていかないといけないと思います」

――SNSの騒ぎという点では、パトリシオ選手とクレベル選手が揉めていると話題になっている
「控室で大乱闘……っていうか大喧嘩。乱闘にはなってないかな?多分色んな興奮があって、今日の試合結果、鈴木千裕だったり、おぎちゃん負けちゃったなんだかんだあって、ちょっといざこざがありました。それはありましたけど、よくあることですよ」

――それを試合に転がしていく?
「そういうことにもなるかもしれない。そこで傷害事件が起きましたとか誰かが怪我したとかってことになるような、手を出して殴り合いになったってことではないです。言い合いになって物に当たってガーッって感じくらい。まあ血の気の多い人達なんで。まあまあ、それも上手くホントになにか次のプラスに変えて。でも、みんな落ち着いてクールダウンしてるんで大丈夫だと思います」

――未来選手とケラモフ選手の試合がタイトルマッチに格上げになって、勝者にクレベル選手が挑戦するという話をされていたと思うが、その場合は……
「(※遮って)勝者がクレベルとなんて僕はハッキリ言ってないですよ?候補選手ではあると思いますという話はしてますけど。最右翼であるという話はしてるけど。クレベルはその前に1試合挟もうと思ってます」

「あと9月の大会に関して、今回U-NEXTさんと独占的な配信をやらせていただいて、とてもたくさんのご視聴をいただけたことを嬉しく思いますが、9月に関して言いますと、U-NEXTさん、そしてAbemaさん、その他のプラットフォーム、BreakingDownライブも含めて色んなプラットフォームを開放してやれる大会にしていくということで方向を極めておりますので、とりあえずこの場を借りてお伝えしたいと思っております」

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