「皆に必要なのは三銃士じゃない。俺だ!」9度目の正直でウィル・オスプレイがオカダ・カズチカに激勝!

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 27日、東京都・大田区総合体育館にて新日本プロレス『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』が開催。ウィル・オスプレイがオカダ・カズチカと対戦して勝利を飾った。

 2人の出会いは、オカダがイギリス遠征を行った際に対戦したオスプレイを見初めて新日本へと連れてきたことに遡る。
 2人はともにCHAOSで活躍。2018年3月の旗揚げ記念日大会ではオカダがIWGPヘビー級王者として、オスプレイがIWGPジュニアヘビー級王者として出場し同門王者対決のシングルマッチを行うなど、それぞれの階級で頂点を極めんとする仲間として切磋琢磨してきた。
 2人の関係はずっと続くと思われていたが、オスプレイは自身が成長するにつれ「オカダがいる限り俺は常に2番手」という悩みを持つようになり、2020年10月にオカダを裏切って自らの帝国を興した。その後もオスプレイはオカダを強く意識しており、大一番では常に激突してきた。

 今回のオカダvsオスプレイの対戦は、昨年のG1 CLIMAX決勝戦と同カード。
 オカダはG1 CLIMAXで4度の優勝を果たし、現在2連覇中。今回優勝すれば前人未到の3連覇、蝶野正洋に並ぶ5度目の優勝と記録がかかっており、4勝0敗と無敗のままこの日を迎えた。
 一方のオスプレイもシングル戦線では苦杯をなめることが多かったものの、6月にはケニー・オメガへのリベンジを果たしてIWGP USヘビー級王座を奪還。上昇気流に乗っている。

 両者のこれまでのシングルマッチの戦績は、8戦行ってオカダが7勝。オスプレイ唯一の1勝も凱旋帰国したグレート-O-カーンが試合中にオカダを襲撃した混乱の中で収めたものであり、オスプレイが純粋にオカダを打ち破って掴んだ勝利とは言い難いもの。
 9度目の“兄弟対決”となるこの試合で、オスプレイが兄超えを果たすことが出来るのかどうかに注目が集まっていた。

 試合は序盤からオスプレイがプランチャで先制するも、オカダが続く飛び技をフラップジャックで迎撃したことで二の矢を断つ。
 オカダは場外マットの無い床でのDDTやリバースネックブリーカーなどで首への一点集中攻撃を見せていくが、オスプレイが真っ向からエルボー合戦で打ち勝ってサイレント・ウィスパー。さらにオスカッターを発射も、これをキャッチしたオカダがショートレンジ式レインメーカーを叩き込み2発目のオスカッターをドロップキックで撃ち落とすなど両者一歩も引かず。
 オカダが満を持してレインメーカーを狙うが、オスプレイがキャッチしてホップアップ式パワーボム。エプロンに叩きつける雪崩式スタナーからオスカッター。さらにリープ・オブ・フェイトを放って決めにかかるが、かわしたオカダがマネークリップ。
 オカダがラリアットを放つも、オスプレイがスパニッシュフライで迎撃しヒドゥンブレイド。オカダも開脚式ツームストンパイルドライバーからレインメーカーを発射も、オスプレイがレインメーカー式ヒドゥンブレイドを叩き込んでカウンター。さらにストームブレイカーで突き刺して3カウントを奪った。


 マイクを取ったオスプレイは、「オカダ、アリガトウゴザイマス」と日本語で思いを伝える。
 そして、「みんな新しい三銃士に期待をしているが、彼らはそれを望んでいない。彼らがそれを望まないのには理由がある。なぜなら彼らは柴田勝頼、中邑真輔、棚橋弘至。そして橋本真也、蝶野正洋、武藤敬司には及ばないからだ。皆に必要なのは三銃士ではない。1人のアサシンだ!俺はウィル・オスプレイ!俺は別次元の存在だ!」と新日本を背負っていく覚悟を叫んだ。

 バックステージに戻ったオスプレイは、「オカダを20分未満で倒すのは不可能に近い。世界で一番難しいことだ。だが俺はケニー・オメガを倒してIWGP USヘビー級 王座を手に入れた。俺は出来ると心のなかで確信があった」と激戦を振り返る。
 そして、過去唯一の1勝について「以前彼を倒したときは助けが必要だった。俺の何処かでそれが引っかかっていた。背後から襲いかかる必要があった。あのときに必要だったことをしていなかったら、今の自分がいるか分からない。だが、アンタの敵になれるということは本当に名誉なことだ」と心境を語った。

 そして、「あのチャンピオンだってウィル・オスプレイにピンフォール勝ちしたことは無い。だから俺が東京ドームでSANADAに挑戦する」と優勝を誓った。

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