コロナ&台風で4度の延期を経たメリケンパークプロレスフェスがついに開幕!”brother”YASSHIとのVM師弟対決を制した拳剛が「後輩に道を譲ろうとするブラザーなんて誰も見たくない!」

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 22日、神戸メリケンパークにて『メリケンパークプロレスフェス2023 7.22sat.&7.23sun. 2DAYS』が開催。"brother"YASSHIと拳剛がシングルマッチで対戦した。

 コロナ、台風、春の嵐で4度順延となっていたプロレスフェスがついに開幕。灼熱の午後17時、大観衆が取り囲む中メインイベント注目の一戦のゴングが鳴らされた。

 拳剛、“brother”YASSHIは、ともにTARUのもとVOODOO-MURDERS(以下、VM)に在籍した。
 2000年10月20日闘龍門でプロレスラーデビューを果たした京都生まれ育ちのカス野郎“brother”YASSHIは、DRAGONGATEにおいてヒールユニット「悪冠一色」に参加。
 人気を博したが2004年末素行不良、職務怠慢を理由に解雇され、2005年2月にTARU、近藤修司とともにVMに加入。全日本プロレスを主戦場とし、藤永幸司が企画に携わったプロレスリングElDoradoにも参戦。NOAHのリングにも上がってディファ有明で丸藤正道を血祭りにあげるなどして悪名を馳せていった。

 一方の拳剛がVMに加入したのは2012年12月23日。それまで西村賢吾としてアパッチプロレス軍で活躍していたが、VM加入を機に拳剛に改名した。

 そのふたりが、相次いでVMを離脱したのが2016年のことだった。

 2016年2月17日『CRYSIS』新木場大会の試合終了後、YASSHIは「俺が復帰して、VMが復帰して4年経ってリーダーやってきて、ちょっと俺は、VMに、TARUに、甘えすぎてきたと思うねんけ。だから今日は俺が復帰前から、そして復帰してからやってきたVMに別れを告げようと思ってるんや。一旦ここでケジメをつけて、VMはオサラバや!」と宣言。TARUは驚きながらもYASSHIの門出を祝った。

 同年9月2日 『TARU20周年興行~悪そうなヤツは、だいたい友達~』で拳剛がフジタ“Jr"ハヤトに敗北すると、TARUが「お前みたいなもんはVMに必要ないんじゃボケ!」と拳剛を追放。フジタの勧誘を受けた拳剛はBADBOYへと加入し武者修行に旅立った。

 やがて拳剛はフリーランスとなり東京で活躍。“brother“YASSHIは神戸に拠点を移し、藤永幸司とKOBEメリケンプロレスを立ち上げた。
 そのふたりが、真夏の神戸プロレスフェスのメインイベントで激突するとあって、若いプロレスファンはもとより、古からのVOODOOファンも注目する一戦となっていた。


 試合開始早々はロックアップから力比べ、互いの技を受けては返すクリーンなファイトスタイル。しかし、場外戦からヒートアップした拳剛が流れを掌握。手数も勝ってYASSHIがを圧倒シーンが目立ち始め、YASSHIはいつしか防戦一方。
 最後はダイビングフットスタンプ、垂直落下式ブレーンバスターからフロッグスプラッシュまで大技を流れるように鮮やかに決めて3カウント。

 試合後マイクを握った拳剛は「キャリア14年、若手の頃、俺をとても厳しくしごいてくれた先輩が、ここにいる“brother”YASSHIです。あの頃の俺はもう全然ダメで、何回ブラザーに怒られても同じことの繰り返しで、また説教食らって、『ああもうプロレスラーに向いてねえのかな』とかいろんなこと考えた若い自分だったんですけどそれでも見捨てず最後まで厳しい指導してくれたのが、ここにいる“brother”YASSHIです」とYASSHIへの思いを語り始める。

 しかし、徐々に語気を強め「ブラザーって、もっと欲出してたプロレスラーじゃなかったっけ?神戸に拠点移してこのメリケンプロレス、そしてこの神戸の街をでっかくしようとする、それはすげえ伝わってるよ。でもな、メリケンプロレスの活動なんかこっち(東京)には全然伝わってへんぞ!もっともっとお前が欲出してみんなに刺激を与えたら絶対にこのメリケンプロレスのリングはもっと熱くなるぞ。後輩に道を譲ろうとするブラザー?そんなん誰も見たくないんじゃオラ!俺はやっぱり“brother”YASSHIが好きだから最後に言わせてくれ。ブラザー、俺と一緒についてこい。俺がもっともっとお前を引き上げてやるよこの野郎!」と愛ある大説教。

 これを受けたYASSHIは「引っ張ってくれるやとカス野郎。言ってくれるやんけ。俺の周りはYO生意気な後輩ばっかりや。でもなあ、プロレスラーには必要不可欠な要素や。いい子ちゃんにはプロレスなんかできないからな。ただなあ、やられたらなあ、やり返すのがプロレスや。きょうはありがとう。俺から獲ってくれてありがとう。ここからここが俺の闘いのスタートだ、カス野郎!」と真摯な思いを叫ぶ。

 そして最後は「プロレスはひとりでできひん。対戦相手がおって、そして協力してくれるスタッフ、仲間、そしてリング上に熱い声援を送ってくれる観客がおらんかったら、俺らのプロレスなんてなんのなんの力もない。俺は神戸に引っ越して9年経つねん。この神戸に住んでリングソウルとともに、プロレスジャンキーをひとりでも多く、そしてまだプロレスを見たことない方々へ届けるためにやっていきたいと思います」とYASSHIが神戸でプロレスを続けていく想い、プロレスラーとしての矜持を叫んで大会はエンディングを迎えた。
 
『メリケンパークプロレスフェス2023 7.22sat.&7.23sun. 2DAYS』プロレス&パフォーマーの日
日程:2023年7月22日(土)
開始:13:00
会場:神戸・メリケンパーク

▼シングルマッチ 60分1本勝負
○拳剛
11分25秒 フロッグスプラッシュ→片エビ固め
●“brothr”YASSHI

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