黒田哲広が“負けたら即引退”の王座戦で勝利し引退回避&王座戴冠!「ターザン後藤さんには『テメー顔じゃねーんだよ!』って怒られちゃう(笑)」

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 19日、東京都・新宿FACEにてTTTプロレスリング『TTT BIG MATCH 2022』が開催され、黒田哲広&マスクドミステリーがTTT認定インディー統一タッグ王座を戴冠した。

 TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、故・ターザン後藤さんに薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が2020年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体であり、PWC、FMW、IWA JAPANなどの流れを汲むベテラン選手たちが数多く参戦中。90年代インディープロレスの“おもちゃ箱をひっくり返したようなプロレス”の魂を令和の世に伝え続けている団体だ。

 TTTには、インディー黎明期を知る黒田哲広が旗揚げ時からレギュラー参戦中。
 30年近いキャリアを持ちながらも一切衰えを見せないパワー&テクニックを見せており、“伝統芸能”と呼ばれるまでに昇華された哲っちゃん足殺し、哲っちゃんカッターなどの独自の動きで観客を沸かせている。

 TTTではコミカルな試合をすることも多い黒田だが、昨年9月にはマスクドミステリーとのタッグ【“最高”ミステリー】としてタッグ王座決定トーナメントの決勝戦にまで駒を進める勢いを見せた。その際には【Speed of Sounds】ツトム・オースギ&バナナ千賀に苦杯をなめたものの、タッグ王座戴冠の夢は諦めず闘志を燃やし続け、前回大会でSOSを相手に直接勝利を収めタッグ王座挑戦権を獲得。
 試合後には「前回負けましたけど、次は取ります。必ず取ります。取れなかったら引退します!」とまさかの“即引退”宣言。直後に「あっ、ウソです。言い過ぎました(笑)引退だけクローズアップしないでくださいよ?ホントに引退しちゃうかもしれない」と茶化したものの、黒田の口から“引退”の言葉が出たことに業界はざわついていた。


 この日の大会オープニングでは、黒田はガッツとともにリングに上がり、2022年5月29日に亡くなったターザン後藤さんへの追悼の10カウントとともに黙祷。
 後藤さんの思いも背負って王座戦に臨んだ黒田へ、条件付きながらも声援が解禁された会場からは大声援が飛んだ。

 試合は、序盤からSOSがピッタリ息の合ったコンビネーションで速攻を仕掛け、黒田に狙いを定めて猛攻。
 しかし、インディー界屈指の“仕事人”であるミステリーの献身的なアシストもあって中盤からは逆転し、黒田も大ハッスル。場外でコーナーポストを使った哲っちゃん足殺しの他、地団駄ラリアット、冬木スペシャルといったFMWの遺志を継ぐ猛攻を見せる。
 最後はミステリーへとバトンをつなぎ、カンクーントルネードを狙う千賀を哲っちゃんカッターで撃墜。最後はミステリーがチョークスラムで千賀から3カウントを奪った。

 試合後、黒田は「いやあ、今日これで負けたらホントにマジで引退しようと思ってたんです。嘘です。でも気持ちはそれくれらいの。でもホントに引退しようかな~と思ってました。今日勝てなかったら。すみません、全部冗談なんで」と“黒田節”を炸裂させながら豪快に笑う。
 そして、会場からの大声援を受けたことに「調子に乗る感じですけど、まだ人気ちょっとあんだなぁ~って(笑)俺、もう50っすよ?」とご機嫌な様子。

 その後、ふと真剣な表情になると「今日はね、自分の師匠である後藤さんが亡くなって、タッグのベルトを……色々思いはありますけど、後藤さんに捧げたいと思います。この勝利を」とポツリ。
 しかし、場がしんみりしたことに気付いた黒田は、「あっ、それも全部嘘です(笑)後藤さんがいたら『テメー顔じゃねーんだよ!』って言われそうなんで今の撤回します!ホントに怒られそうなんで(笑)」と破顔し、ミステリーと仲良く引き上げていった。

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