【試合詳細】6・19 TTT新宿FACE大会 【インディー統一無差別級】ガッツ石島vsTORU 【インディー統一タッグ】ツトム・オースギ&バナナ千賀vs黒田哲広&マスクドミステリー 【インディー統一6人タッグ】政岡純&木下亨平&青木魔太郎vs藤原秀旺&ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)&ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠) 【CCW】塚本拓海vs松崎和彦

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『TTT BIG MATCH 2022』
日程:2022年6月19日(日)
開始:18:00
会場:東京都・新宿FACE
観衆:221人

▼「新宿闘会始」 30分1本勝負
○瀧澤晃頼/若松大樹(2AW)/海和択弥(HERO)
9分58秒 チルト3→片エビ固め
阿部史典(BASARA)/●リル・クラーケン(BASARA)/後藤哲也(紫焔)

▼「北都プロレス・スーパータッグウォー」 30分1本勝負
仲川翔大(J STAGE)/●ルー・ルルル(北都)
10分5秒 ジャンピング・ボディプレス→片エビ固め
○北海熊五郎(北都)/ダークネスベアー(北都)

▼「CCW認定カナディアンヘビー級選手権」 60分1本勝負
【王者/渡鳥連合】●塚本拓海(BASARA)
7分46秒 ダブルフォール
【挑戦者】●松崎和彦(フリー)
※第13代王者が4度目の防衛に成功

▼「初代TTT認定インディー統一6人タッグ王座決定戦」 60分1本勝負
政岡純(フリー)/木下亨平(ダブ)/●青木魔太郎(ダブ)
10分32秒 ロマンチックを突き抜けろ!→エビ固め
○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)/ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)(フリー)/ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)(666)
※秀旺&ガービー&ガーシーが初代王者となる。

▼「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」 60分1本勝負
【王者組/Speed of Sounds】ツトム・オースギ(フリー)/●バナナ千賀(フリー)
16分44秒 チョークスラム→片エビ固め
【挑戦者組/“最高”ミステリー】黒田哲広(フリー)/○マスクドミステリー
※初代王者組が4度目の防衛に失敗。黒田&ミステリーが新王者となる。

▼「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」 60分1本勝負
【王者/真GUTS軍】●ガッツ石島
28分0秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
【挑戦者/真GUTS軍】○TORU
※第2代王者が4度目の防衛に失敗。TORUが新王者となる。

TORUがガッツとのTHE MATCHを制しついにインディー統一王座戴冠!黒田&ミステリーがタッグ王座戴冠!秀旺&ガーリンズが初代6人タッグ王者に!塚本vs松崎のCCW戦は思わぬ決着!

オープニング


 まずは、ガッツと黒田がリングに上がり、2022年5月29日に亡くなったターザン後藤さんへの追悼の10カウントとともに黙祷。

 続いて、石川国由会長がリングに上がり、6月25日に約3年ぶりに末広通り商店会プロレスが開催されることをアナウンスするとともに、TTT認定インディー統一無差別級6人タッグ王座の3本のベルトがお披露目された。

第1試合


 TTTのビッグマッチのオープニングを飾るのは、これからのインディープロレスを牽引していくことが期待される若手たちによる6人タッグマッチ。

 瀧澤と阿部でゴングが鳴ると、素早いバックの取り合いからリストの取り合い、阿部が巻き投げからヘッドシザース、続けてフルネルソンに捕らえるも瀧澤が自軍コーナーまでバック走で押し込み、両者タッチ。
 若松と後藤の対面となると、リストの取り合いから後藤が足をすくってアシへのエルボードロップからレッグロック。若松はヘッドロックからショルダータックで倒しサンセットフリップを発射も後藤が回避して自爆させ、ドロップキック。両者タッチ。
 海和とクラーケンの対面となると、クラーケンがリングを縦横無尽に駆け回って翻弄していくも海和がショルダータックルで迎撃しフライングショルダー。瀧澤にタッチ。
 瀧澤はエルボー連打からネックロックで捕らえながら若松にタッチ。
 若松はボディスラムからサンセットフリップ。さらにロープに飛ぶが、クラーケンがカウンターのドロップキックで迎撃し阿部にタッチ。

 阿部は低空ドロップキックでヒザを撃ち抜き、カットに来た瀧澤をコーナーに振って回転浄土宗。さらに海和もドロップキックで場外に叩き出し、若松にサッカーボールキックからPKを発射。若松はこれをキャッチして振り払いエルボー連打。阿部もビンタで応戦し足を止めての打ち合いに。阿部はソバットからロープに飛ぶも、若松はフェイスクラッシャーで反撃し海和にタッチ。
 海和はショットガンドロップキックを見舞い、自軍コーナーまで吹っ飛んだ阿部が後藤にタッチ。


 海和は後藤をコーナーに振って突っ込んで行くが、ブートで止めた後藤がミサイルキック。さらに逆水平チョップからロープに飛ぶが、海和がキャッチしてオクラホマスタンピート。瀧澤にタッチ。
 瀧澤と海和は2人で後藤へトレイン攻撃を狙うが、後藤がこれをいなし、海和にドロップキック、瀧澤にランニングエルボーを見舞って雄叫び。クラーケンにタッチ。


 クラーケンは瀧澤へ串刺しバックエルボーからブファドーラ。更に阿部、後藤とともにトレイン攻撃からパワースラムで叩きつけ、ドロップキックからノーザンライト・スープレックス・ホールドを狙うが、瀧澤が振り払ってビッグブート。さらにドロップキックから火の玉ボム。さらに必殺のチルト3の体勢もクラーケンが首固めで切り返し、十字架固めの形で転がしてからサッカーボールキックを発射も、これをかわした瀧澤がスクールボーイで転がしてからシャイニング式延髄斬り。さらにスレンテンでクラーケンを捕らえるも、阿部がサッカーボールキックで強烈なカット。ならばと瀧澤はRKOからチルト3で叩きつけて3カウントを奪った。

第2試合


 北都プロレスの空気を産地直送便で東京に持ってきたタッグマッチ。東京ドームでは世界を巻き込む熱風が吹いていたこの日、初夏の新宿に北海道のキリリと冷えた風が吹く。リング上にはクマが2頭、キタキツネが1頭、そして裁くレフェリーはひよこ。動物の王国の中に人類代表として仲川が降り立った。

 仲川と闇熊の対面でゴングが鳴ると、仲川が足払いから目まぐるしいロープワークを見せるも、闇熊がヒップトスで迎撃してスライディングキック。さらにロープに飛ぶも仲川が足払いをかけて転ばせ、側頭部に低空ドロップキックを見舞ってお返し。両者タッチ。

 ルーは「ルールルルル♪」と挨拶も、熊五郎は無言でエルボーを振りかぶる。ルーはこれをかわして観客席へと逃げ込み、観衆とフォックスパックを合わせて挨拶を交わしていき、「ルールルルル♪」と喜びの声。場外カウントアウト負けギリギリでリングに戻ると、熊五郎がボディスラムから全体重をかけて踏みつけるお仕置き。
 タッチを受けた闇熊はランニングバックエルボーからルーの耳を掴みながらのチンロック。反則カウントを受けて手を離しロープに飛ぶが、ルーがカウンターのドロップキックを叩き込み、仲川にタッチ。


 飛び出してきた仲川に対し、闇熊&熊五郎が2人がかりで襲いかかるが、仲川はこれを上手くいなし熊五郎のタックルを闇熊に誤爆させる。仲川はサッカーボールキック、ミサイルキックと連撃してロープに振るが、闇熊がカウンターの低空ドロップキックを膝に突き刺し、延髄斬りからスライディングラリアット。さらに熊落とし(※シュバインの構えからランニングネックブリーカードロップのような形で叩きつける)を狙うが、仲川が着地して旋風脚から側頭部へのトラースキック。さらにロープに飛ぶも、これを掬い上げた闇熊が熊落とし。両者タッチ。


 ルーがショルダータックル、ダイビングショルダーでぶつかっていくも熊五郎はビクともせず。フライングクロスボディもキャッチされてルーはピンチを迎えるも、着地して熊五郎の足を踏みつけ、膝への低空ドロップキックからシャイニング・ウィザード。さらにレインメーカーのようにポーズを決めてからフォックスボンバーを発射も熊五郎はビクともせず、上から威圧。ルーは両手を合わせて謝罪してから帰ろうとするが、熊五郎は許さずボディスプラッシュ、スピアー、ベアハッグ、ブレーンバスターからのジャンピング・ボディプレスと畳み掛けて3カウント。

 試合が終わればノーサイド。4人全員でフォックスパックを合わせ、動物たちは平和を取り戻した。

第3試合


 2021年7月にCCWカナディアンヘビー級王座を戴冠以降11ヶ月守り続けてきた塚本に対するは、インディー界の重鎮・松崎和彦。

 握手を交わすも両者ガッチリ握ったまま離さず睨み合う殺伐とした雰囲気からゴングが鳴ると、ロックアップでの押し合いから互いに離れ際にサミング。手4つの力比べで塚本が勝ると、松崎は下からバックを取り小刻みにチョーク攻撃を交えながらのスリーパーホールド。塚本は必死のロープブレイク。


 怒りの塚本が松崎をコーナーに押し込んでメチャクチャに蹴りつけていくが、松崎は塚本の顔面をロープにこすりつけて攻撃し、首4の字固め、キーロックと巧みに体勢を入れ替えながらギブアップを迫るも塚本はロープに逃れ、カウンターのフライングクロスチョップを決める。塚本は強引な腰投げからブレーンバスター・ホイップ。さらにずどんを狙うが松崎が振り払って伝家の宝刀・ランニングネックブリーカードロップ。
 松崎はブレーンバスターを狙うが、塚本は着地してスリーパーホールド。さらにラリアットを狙うが、松崎もラリアットで迎撃。相打ちが続く中、松崎が一瞬の隙を突いてランニングネックブリーカードロップを決めてそのまま押さえ込むも、2人の両肩が付いたまま3カウントが叩かれたため、ダブルフォールで両者敗北という結末に。

 王座規定により塚本の防衛となるが、松崎は当然この結末に納得がいかず塚本に食って掛かる。張り手の打ち合いから塚本が松崎を強引に場外に放り出し、ベルトを掲げて勝ち名乗り。松崎も引き下がる様子は無いようで、今後の2人の再戦に期待が高まる。

第4試合


 TTT認定インディープロレス統一6人タッグ王座の創設に伴い、これまで運用されてきたGWC6人タッグ王座は2度目の封印をされることに。新王座決定戦には、GWC最後の王者であった政岡&木下&魔太郎と、秀旺&ガービー&ガーシーが進出。
 ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)と痴情のもつれで合体した竹田光珠がガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)となり、さらに2人がかつてガーリン・シュー・ペローズAであった秀旺に吸収されてチームを結成することになるという言語化するだけで頭が混乱する状況だが、3人の実力は本物。
 チームワークに不安を残す秀旺組に対し、政岡らはGWCのベルトを3人で合わせて結束を高めてからリングイン。

 ガービー&ガーシーがのそのそと牧歌的な奇襲をかけるなかでゴングが鳴り、秀旺へ木下のバッククラッカー+政岡のダイビングフットスタンプという合体攻撃がいきなり炸裂。秀旺が体格差を生かして自軍コーナーに木下を押し込み3人で攻撃しようとするが、ガービーは「クリーンファイト!」と奇襲をかけたにも関わらずルールを遵守して参加せず。
 木下とガービーの対面となると、リストの取り合いからテイクダウンの奪い合い。クリーンブレイクの際にガービーがマスクを脱いで後藤恵介になるというマスクマンの矜持の欠片もない姿を見せ、両者タッチ。後藤は再びマスクを被ってガービーに。

 ガーシーと魔太郎の対面となり、ガーシーはダブルバイセップスで見事な肉体美を見せつけた後、スーパーマン・プッシュアップでさらに筋肉をパンプアップ。ガービーがエプロン上でこれを真似るも、浜に打ち上げられたオットセイのように跳ねた後に秀旺に蹴り出されて場外に転落。
 ガーシーは足払いからロープに飛ぶが、魔太郎はバタリと倒れ込んだまま動かなくなってしまう。ガーシーが恐る恐る引き起こそうとするが、魔太郎はガバリと起き上がってアームドラッグからマンハッタンドロップ、顔面へのドロップキックと連撃し政岡にタッチ。

 政岡はガーシーにバックエルボーから体固め。ガービーがカットのために放った低空ドロップキックがガーシーに誤爆。
 タッチを受けた木下がブレーンバスターから体固め。ガービーがカットのために放ったロケットパンチがガーシーに誤爆。
 タッチを受けた魔太郎がキャメルクラッチ。ガービーがカットのために放った低空ドロップキックがガーシーに誤爆。

 代わる政岡はガーシーへ足へのDDTから足へのキーロック。素顔になった後藤がガービーマスクで政岡をひっぱたいてカット。すると政岡&木下が縦横無尽のロープワークでガーシーを翻弄し、政岡がリバースガン・スタン。さらに引き起こそうとするが、ガーシーがチンクラッシャーで迎撃し、マスクを取って竹田光珠となってからショルダータックル。ガービーにタッチ。
 ガービーは3人を次々とボディスラムで叩きつけ、政岡にジャンピング・ボディプレスを見舞って秀旺にタッチ。

 秀旺は高々と飛び上がってのサイドバスターからロープに振ってラリアットを狙うが、政岡がロープに捕まって耐え、追撃してきた秀旺をカニバサミで倒して頭をエプロンに出させ、政岡&木下が場外から地対空サンドイッチドロップキック。さらに政岡が振り子式セントーンで追撃し魔太郎にタッチ。



 魔太郎がミサイルキック、政岡&木下がダブルトラースキック、さらに政岡&木下のダブルショルダースルー+魔太郎のスイングDDTという得意の合体攻撃が炸裂し、さらに魔太郎が不知火式RKO。カットに来たガービー&ガーシーを政岡&木下がそれぞれドロップキックで同時に場外に叩き出し、プランチャの編隊飛行。勝負は秀旺と魔太郎に託される。

 フィニッシャーのスワントーンボムを狙ってコーナーに上っていく魔太郎だったが、秀旺はデッドリードライブで叩き落とす。秀旺はチャンス of LOVE(※フライングニールキック)から100%メロ~ンジュース(※高角度パワーボム)を狙うが、魔太郎はウラカン・ラナで切り返す。これを返された魔太郎がエルボーを振りかぶるが、これをキャッチした秀旺がロマンチックを突き抜けろ!(※変形バックドロップ)で叩きつけてカウント3。

 秀旺&ガービー&ガーシーがTTT認定インディー統一6人タッグ初代王座に輝いた。

第5試合


 2021年9月に行われたTTT認定インディー統一タッグ初代王座決定トーナメント決勝戦では、【Speed of Sounds】ツトム・オースギ&バナナ千賀が【“最高”ミステリー】黒田哲広&マスクドミステリーを破って王座を戴冠。その後は3度の防衛を重ねるなど、インディープロレス界を代表する実力派タッグとしてその力をいかんなく示してきた。
 しかし、この負けを悔やんでいた黒田は虎視眈々とタッグ王座を狙い続けており、先月大会では千賀から3カウントを取って挑戦権を獲得。試合後には冗談めかしながらも“引退”の2文字を口するなど並々ならぬ覚悟を見せていた。

 マスク着用時のみ声援が解禁された今大会、黒田の登場とともに大声援が飛び、思わず黒田も恐縮。
 千賀と黒田でゴングが鳴り、手4つで組み合ったところでオースギが背後から襲撃。ダブルのドロップキックでカットに来たミステリーもろとも場外に蹴り出し、プランチャの編隊飛行で追撃。
 千賀は黒田をリングに戻し、エルボードロップの連打からチンロック、さらにフロントネックロックで固めながら顔面をかきむしるが、黒田は「仕掛けやがったな!」と激怒してマウントを取りチョップ連打でコーナーダウンさせてミステリーにタッチ。
 ミステリーはニードロップからオースギのカットを牽制し、コーナーで黒田とともに千賀の顔面をグリグリ踏みつける。

 タッチを受けた黒田はミステリーとともにダブルのレッグスプレッドを連打し、場外でコーナーポストを使った伝統芸能・哲っちゃん足殺しからヒザ十字。千賀は黒田の腕に噛みついて脱出。さらにミサイルキックで追撃しオースギにタッチ。


 オースギはドロップキック、エルボーを連打しロープへの振り合いを制し、コーナートップからのダイビングバックエルボー。さらにオースギはツキノイシを狙うが、黒田が振り払ってラリアット。さらに冬木スペシャルからラリアットを発射も、オースギが回避して黒田をエプロンに落とし、ドロップキックで叩き出す。ミステリーが救援に来るも、オースギ&千賀がダブルのドロップキックでミステリーも叩き出し、トペ・コンヒーロの編隊飛行。

 オースギ&千賀は黒田へダブルのランニングブレーンバスター。千賀が前転式延髄斬りも、黒田は倒れずラリアット。ミステリーにタッチ。

 ミステリーは串刺しバックエルボーからダブルアーム・スープレックス。さらにボディプレスを発射も千賀が回避しロープに飛ぶ。ミステリーはこれをパワースラムで迎撃し黒田とのダブルビッグブートからクロスボンバー。さらにミステリーが串刺しラリアットを狙うも、千賀がブートで迎撃しコーナーからダイブ。ミステリーはこれを空中でキャッチしてチョークスラムを狙うが、オースギがカットに入って2人でダブルのトラースキック。カットに来た黒田にも返す刀でダブルトラースキックを決め、千賀のレッグシザース+オースギのランニングニー。千賀が再び前転式延髄斬りを発射もミステリーは回避してチョークスラムの体勢へ。千賀はこれをウラカン・ラナで切り返し低空トラースキックで側頭部を撃ち抜く。

 千賀はコーナーに上ってカンクーントルネードを狙うが、黒田がThis is 哲っちゃんカッター。ミステリーがパワースラムからツームストンパイルドライバー。さらにチョークスラムを狙うが、オースギがスワンダイブ式クロスチョップで千賀もろともミステリーをなぎ倒しフォールカウントが入るも2.9。千賀は側頭部へのトラースキックから前転式延髄斬りを発射も、ミステリーが空中でキャッチしてそのまま叩きつけるカウンターのチョークスラムで3カウント。

 “最高”ミステリーがSOSにリベンジを果たし、見事TTT認定インディー統一タッグ王座を戴冠した。

第6試合


 2021年11月、TTTの至宝・TTT認定インディー統一無差別級王座を戴冠したガッツは、黒田哲広、バナナ千賀、瀧澤晃頼と強敵を撃破して3度の防衛を重ねてきた。そして、ガッツは「TORU、次にこのタイトルマッチやるのはお前しかいないだろこの野郎!」と6月のビッグマッチでの防衛戦の相手にTORUを指名。まさにTTTの最高峰を競い合う試合が実現した。
 TORUはTTTでは怪我に苦しんだこともありシングル戦線でも結果は出せていなかったものの、レギュラー参戦している天龍プロジェクトでは至宝・IJ王座を戴冠し天龍からその実力を絶賛されるまでに成長。今大会の4日前に惜しくもIJ王座からは陥落したものの、これまでに培った実力は紛れもない本物。
 ターザン後藤さんの遺志を継ぐガッツ、そして天龍の息吹を受けて“龍魂三銃士”に名を連ねるようになったTORUと、互いに大きな思いを背負いながら自団体の頂を争った。

 互いに握手は交わさずゴングが鳴ると、ロックアップで押し合い、押し込んだTORUが離れ際にチョップ。ガッツもチョップで応戦してそのまま打ち合いになり、ガッツが鬼神ナックル連打から場外に放り出し、硬い床へのブレーンバスターを狙う。これを振り払ったTORUは、ガッツの後頭部をエプロンの縁に叩きつける河津掛けで反撃し、その後も後頭部へのエルボースタンプ連打、ネックロックからのショルダーネックブリーカー、ガッツの後頭部をコーナーマットに固定してから臀部に放つ串刺しドロップキックと首に狙いを定めた一点集中攻撃。

 TORUが串刺し攻撃を狙うも、これをかわしたガッツがジャイアント・アームブリーカードロップ2連撃からバックエルボー、エルボードロップの連打からスリーパーホールド。さらに鬼神ナックルの連打でダウンを奪い、「立てコラ!」と天に捧げる鬼神殺法で圧倒。

 ガッツはさらにTORUをエプロンに連れ出してのフェイスバスターを狙うが、TORUは振り払ってビッグブートからの断崖式DDT。さらに頭だけ場外に出して仰向けになった形のガッツへ振り子式の断崖式ギロチンドロップ。
 さらにTORUはガッツをリングに戻してクロスアーム式ショルダーネックブリーカー、ボーダーシティストレッチと畳み掛けて垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、これを振り払ったガッツがフライングニールキック。さらにコーナーからのダイビング・クロスボディからゴーストバスターの体勢も、TORUが着地して延髄斬り。ガッツもパワースラムで反撃するが、TORUも引かずバックドロップ。両者大の字になってダブルダウン。

 互いにコーナーを背に起き上がり、TORUが串刺しバックエルボー、もう1発を狙ったところをガッツが追走して串刺しラリアット。そのまま両者雄叫びを上げながらTORUはエルボー、ガッツはチョップで打ち合っていきガッツが強烈なラリアットで叩き伏せ、ゴーストバスターで突き刺すもカウントは2。

 ならばとガッツはフェイスバスターの体勢に入るが、TORUはガッツの腕を固めながらのネックロックで切り返し、そのまま丸め込むもガッツはキックアウトしてTORUの振り向きざまに鬼神ナックルを叩き込み延髄斬り。TORUも倒れず耐えてガッツの顔面を貫くドロップキックを叩き込み、ダイビングフットスタンプから再びボーダーシティストレッチ。ガッツは長時間捕まるもなんとかロープを掴む。


 TORUは、ロープにもたれかかるガッツの後頭部に串刺しシャイニング・ウィザード。さらに怒涛のDDT3連打から満を持しての垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、ガッツがぶっこ抜いてのゴーストバスターと底力を見せつけ、フェイスバスター。決着かと思われたが、TORUは死力を尽くして肩を上げる。

 満身創痍の両者は額を突き合わせながら殴り合い、互いにゴツンゴツンと頭蓋骨同士がぶつかり合う鈍い音を響かせながらのヘッドバッド合戦。これを優勢に終えたガッツがショートレンジラリアットを発射も、TORUは両腕でガードし、返す刀で逆水平チョップからエルボー。ガッツも倒れず耐えてラリアットでふっ飛ばし、即座に起き上がってロープに飛んだTORUにカウンターのラリアット。ガッツは奥の手の旋回式フェイスバスターを狙うも、TORUが着地してショルダースルー。さらに会心のヘッドバッドから顔面へのドロップキック、垂直落下式ブレーンバスターと怒涛のラッシュをかけ、28分ジャストの死闘に終止符。

 勝利したTORUは達成感や安堵感など様々な感情が入り混じった笑顔を浮かべ、ベルトを手渡そうとするニード手島レフェリーに喜びの抱擁。そして、ガッツがTORUの腰にベルトを巻き、2人はしっかりと抱き合う。そして、TORUは退場していくガッツの背中が見えなくなるまで座礼で見送った。

TORU「TTT、旗揚げして2年。TORUが大阪から東京に来て、3年。やっと、やっと、自分のホームで結果を出すことが出来ました。ノ~~~プランで大阪から東京に引っ越してきて、本当になんのアテもないままフリーレスラー生活をやっていた僕に居場所を作ってくれたのが、ガッツさん、そして石川会長です。ようやくこのTTTのリング上でお2人に感謝の気持を試合で伝えられたのかなと、少しだけ思っています。TTT認定インディー統一無差別級、その名の通り、色んな色んな団体、フリー問わず、選手の挑戦を受けていきたいと思っています。今出ている選手はもちろん、まだTTTに上がっていない選手、東京・大阪、北海道から沖縄問わず、様々な選手と防衛戦をしていきたい。チャンピオンやったらそのチャンピオンの色がこのベルトに伝わっていくと思います。このベルトを俺の色に染め上げて、TORUにしか歩めないチャンピオンロードを歩いていきますので、よろしくお願いします」

(※青、赤それぞれの入場口にガービーと政岡が登場。TORUは悩みながらもそれぞれを指して観衆の拍手量を確かめ、政岡が僅差で上回ったのを確認して「右(政岡)でお願いします」と政岡をリングに呼び込む)

政岡「まずは、TORUさん、ベルト奪取おめでとうございます。シラン人も多いと思うけど、俺とTORUさんは中学生からの仲です。俺は出会ったときからアンタの背中をずっと追いかけてきた。大阪から東京に引っ越した。アンタがいたから!アンタというデカい背中に憧れてここまでやってきたんだ。でも、もう背中ばっか見んのはごめんや。今の俺なら、自信を持ってアンタの前に立てる。そのベルトに僕を挑戦させてください」
TORU「いいけどよ、いいけどよ、またそんな昔のこと言ってんのか。たしかに、中学・高校のときから仲ええし、マイミクですよ。けど、ここは花の都・大東京。日本の中心やぞ。いう補正を全部捨てて、なにも知らないお客さんの前で俺とお前がなにを残せるかの闘いをしようやんけ。じゃあ、なる早で7月の新木場1stRING大会でやりましょう」

(※TORUが握手を求めて右手を差し出すも、政岡はその手をはたき落とす)

政岡「おい!アンタからそう言われんのはな、もう俺の頭の予想通りなんじゃオイ!こうやって手を払うことまで俺の予想通りだよ!ここで握手したら、今までの俺となんも変わらん。ただの1後輩。なんも変わらん。俺なら、プロレス界で嬉しかったこと、悔しかったこと、ぜ~んぶアンタにぶつけて……プロレスラーとしては結果が全てや。ぜ~んぶぶつけてそのベルト、獲ったるからな。全部受け止めてくれや。挑戦、させてくれ」

(※政岡がTORUの胸にマイクを押し付け、リングを去る)

TORU「僕がこうやってベルト取って活性化していくのは嬉しいんで、7月、新木場で、TORUvs政岡純。ご期待ください。改めまして本日は超・超・超ビッグイベントがある中、この新宿FACEを選んでいただいて本当にありがとうございました!規模のデカさ、知名度、注目力、劣ってるかもしれんけど、俺たち、俺含めこのTTTのリングで戦った選手たちの気持ちは、ドームに負けてへんぞオイ!まだまだ新宿FACE、収容は出来るんで、また来年ここに戻ってきたときには、消防法ギリギリ、超満員札止め!マスク無し声援アリの状態で戻ってこられるように私たちは頑張っていきますんで、これからもTTTをよろしくお願いします!今日はありがとうございました!」

<大会後コメント>

藤原秀旺&ガーリン・シュー・ペローズB&ガーリン・シュー・ペローズC
秀旺「ねえ、ホントに……」
ガービー「(被せるように)明日、6月20日はね!」
秀旺「勝手に喋るな!ばか!」
ガービー「(モーニング娘。の)森戸知沙希ちゃんの卒コンだるぉ?!明日は!考えろよお前!」
秀旺「あのね、1つ言わせてもらうと、彼らの……誰だっけ?」
ガービー「OCHA NORMAがデビューするっていう話で」
(※手持ち無沙汰のガーシーがマッスルポーズを取って暇をつぶし始める)
秀旺「それはまあ、そうなんだけども、ハロープロジェクトに対しての愛ということで、このベルトを守り続けるし、ハロープロジェクト、過去にも歴史ある……」
ガービー「Berryz工房!℃-ute!つばきファクトリー!」
秀旺「わーかってるよ!OCHA NORMAもデビューするし。まあ、我々はね、彼らも色々やってるけど、目指す方向は一緒ってことでやっていきたいと思うんで。よろしくお願いします。まあ1つだけだよ。この栄光を、ハロープロジェクトのすべてに捧げるよ」

黒田哲広&マスクドミステリー
――王座戴冠おめでとうございます
2人「ありがとうございます!」

――黒田選手、王座戦前には冗談ながら「負けたら引退」を語っていましたが、見事回避しました
黒田「いやあ、今日これで負けたらホントにマジで引退しようと思ってたんです。嘘です。でも気持ちはそれくれらいの。でもホントに引退しようかな~と思ってました。今日勝てなかったら。すみません、全部冗談なんで」

――SOSにリベンジを果たしての王座戴冠でした
黒田「嬉しいっすね!でも結局までこれでイーブンなんですよね。もう1回勝ったら2勝1敗で勝ち逃げっす!(笑)」
ミステリー「そうですねぇ」

――条件付きながら声援が解禁された会場で、黒田選手は大人気でした。久々の声援はいかがでしたか
黒田「めっちゃ嬉しいっていうか、調子に乗る感じですけど、まだ人気ちょっとあんだなぁ~って(笑)」
ミステリー「ありますよぉ」
黒田「いやあ、50っすよ?」
ミステリー「50代を応援するんですよ、みんな。俺なんか年齢不詳ですけど」
黒田「29くらいでしょ?おいっ(笑)29も全部嘘です。俺ミステリー選手の年齢知ってるんで(笑)」

――ミステリー選手は自分の団体のベルトを獲得しましたが、団体を背負う人間の1人として今後の防衛プランは
ミステリー「やっぱり、今参戦してる選手に面白い選手はいますので、そういった選手をまずは倒していって、盤石な体制を築いてから……次は外ですね!」
黒田「そっすねえ!」
ミステリー「地固めをこのベルトを持ってやりたいと思います」

――大会オープニングではターザン後藤さんへの追悼を行いました。王座戴冠に際して、後藤さんへの思いは
黒田「今日はね、自分の師匠である後藤さんが亡くなって、タッグのベルトを……色々思いはありますけど、後藤さんに捧げたいと思います。この勝利を。……あっ、それも全部嘘です(笑)後藤さんがいたら『テメー顔じゃねーんだよ!』って言われそうなんで(笑)今の撤回します。ホントに怒られそうなんで(笑)」

TORU
「“エース”と呼ばれてこの団体に、エースの座を渡された状態で入団して約2年。去年の新宿FACE、王座決定戦で敗れて、(GWCの)6人タッグ王座は獲りましたけど、王座戦戦はあまり絡まずで。よその団体に上がってベルトを獲ったりとかしてる中、自分の団体に関してどこか一歩引いた立ち位置だったなあと。というのも、TTTには僕がすごく大切にしてる後輩たちがいっぱい出てて、その選手たちの活躍を東京で与えてあげたいっていうのと、あとは瀧澤の育成っつったらアレですけど、瀧澤がもっともっと上に行けるようにと、一歩引いてどこかアシスト的な立場で自分の団体ではいたんですけど、この間ガッツさんに指名されたときに、『そういや俺この団体で1回もトップ獲ってないな』と思い出したんですよ。1回もトップ獲ってないクセにそんな偉そうなことを言うのって、それ違うなと思って。トップを目指す気持ちっていうのをガッツさんに芽生えさせてもらったというのもありますし、なにより、東京に出てきた僕にホームを作ってくれたガッツさんと石川会長に、タイトルをかけてガッツさんに勝つことによって、1つ恩返し出来たかなと僕は感じています」

――今日のガッツ選手はすさまじく強かったと思いますが、いかがでしたか
「いろんなことがあって、ガッツさんにも宿るものがあったと思うし、それは実際に肌を合わせて感じたし、鬼でしたよ、ホントに。鬼が宿ってましたけど。鬼が宿ったガッツさんに勝てたのは自信になるし、勝たなきゃいけなかったし。俺にも龍魂が宿ったんでね。“龍魂vs鬼神”と。でも、自分の団体でトップ獲ってなかったから、本当に今日だけはなんとしても勝ちたかったっすね。つい4日前、IJのタイトルを佐藤光留に敗れて落としてしまいましたけど、逆にその試合で得た自信はすごく大きかったし、それは生きたと思うし。ガッツさんはガッツさんで、ターザン後藤さんの件もあって、僕は僕でIJ戦があって、偶然が重なって今日の試合になったのかなと思います」

――試合後には政岡選手がリングに上って挑戦表明を行いました。政岡選手についての思いは
「それはいっぱいあります。いっぱいありますし、ホントにデビューする前からやから、15、6年くらい前からの仲なんで。それはあるんですけど……終わってから喋りますよ。そういうのを抜きにして、東京というプロレス砂漠で僕と彼が出会って、戦って、お客さんになにを残すのか、残せないのかという勝負を僕はしたいです」

――新王者としての抱負をファンの皆様へお願いします
「TTT認定インディー統一無差別級新王者のTORUです!まだまだTTTは小さい団体かも知れませんけど、もっともっと皆さんに知られて、『面白いなあ』って思ってもらって、どんどんどんどん東京でも団体のランクを上げていきたいと思ってるんで。ま、見に来たらおもろいから。間違いないんで。そこんとこ、頼んます」

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