【試合詳細】1・23 アイスリボン後楽園ホール大会 【ICE×∞】鈴季すずvs藤本つかさ 【リボンタッグ】雪妃真矢&尾崎妹加vs本間多恵&進垣リナ 【トライアングル】ラム会長vs松屋うのvsチェリー 中島安里紗&真白優希vs星いぶき&石川奈青

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

『アイスリボン~冬物語~』
日程:2021年1月23日(土)後楽園ホール
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:391人

▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
春輝つくし/星ハム子/●Yappy
11分0秒 ウィーバックネヒト
宮城もち/青野未来(Beginning)/○テクラ

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○中島安里紗(SEAdLINNNG)/真白優希
11分9秒 レッグクラッチ・スープレックス・ホールド
●星いぶき/石川奈青

▼トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
【王者】○ラム会長(666)
10分11秒 ラ・シージャ→エビ固め
【挑戦者】●松屋うの
※もう1人は【推薦者】チェリー(フリー)
※第38代王者が2度目の防衛に成功

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
世羅りさ/柊くるみ/●藤田あかね
14分15秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
山下りな(フリー)/トトロさつき/○青木いつ希(ショーンキャプチャー)

▼インターナショナルリボンタッグ選手権試合 30分1本勝負
【王者組/Rebel&Enemy】○雪妃真矢/尾﨑妹加
16分27秒 タイガードライバー→エビ固め
【挑戦者組/Joint Army】本間多恵(Beginning)/●進垣リナ(2AW)
※第50代王者が初防衛に成功

▼ICEx∞選手権試合 30分1本勝負
【王者】●鈴季すず
18分50秒 ビーナスシュート→片エビ固め
【挑戦者】○藤本つかさ
※第31代王者が5度目の防衛に失敗。藤本が新王者となる

藤本に敗れICE×∞王座を失ったすずが宮本裕向とのデスマッチを熱望!雪妃&妹加がリボンタッグ初防衛もチェリーに話題を持っていかれ落胆!甘ロリ新コスのラム会長がトライアングルリボン防衛!

オープニング


 オープニングには全選手の入場式が行われ、メインイベントでICE×∞王者として藤本つかさを迎え撃つ鈴季すずが代表して挨拶を行った。

鈴季すず
「みなさーんこんにちは~!たくさんのご来場誠にありがとうございます!突然ですが、『初めてアイスリボンを見に来たよ』という方、いらっしゃいますか~?……あっ!いらっしゃる!ありがとうございます!楽しんでいってください!自分はメインイベントで今腰にあるICE×∞の5度目の防衛戦が決まっております。アイスリボン=藤本つかさではなく、アイスリボン=鈴季すずになる瞬間を皆さんで見届けてください!それでは、アイスリボン冬物語、スタート!」

第1試合


 久々に来日しアイスリボンに戻ってきたWUW王者・テクラは、つくしの持つIW19王座への挑戦を宣言。つくしもこれを快諾したことから両者の前哨戦に焦点を置いた6人タッグマッチが行われることに。
 6人それぞれ握手を交わすも、つくしらが奇襲しテクラにトレイン攻撃から3人で「お・し・り・だー!」を決めてからテクラをロープにくくりつけて踏みつけながら「テクラ、おかえりー!」と手洗い歓迎からつくしがドロップキック。
 ハム子とテクラの対面となると、テクラがコルバタからのドロップキックを決めて雄叫び。
 両者代わり、Yappyと青野の対面となると、ハム子が飛び込んできてYappy&ハム子でダブルのボディプレス。さらにYappyがギロチンドロップから変形サーフボードストレッチ。さらにコーナーにくくりつけて串刺しボディスプラッシュを放つが、青野がこれを回避して串刺しドロップキック。さらにサッカーボールキック3連打からPKを発射も、Yappyがキャッチしてニークラッシャー。ハム子にタッチ
 ハム子はデスバレーボムを狙うが、もちがカットして2人でハム子のラリアットをかわして「ふぅ~♪」とセクシーポーズ。ハム子も対抗してポーズを取ろうと寝転ぶが、そこへ2人が急襲し、キャメルクラッチ+逆エビ固めの合体サブミッション。青野はハム子をボディスラムで叩きつけ、もちにタッチ。
 もちはハム子にモンゴリアンチョップ、ハム子はもちに突っ張りを見舞っていき、両者腕をぶん回しながらの殴り合いからショルダータックルのぶつかり合い。これを制したもちがブレーンバスターを狙うが、ハム子がシャイニング腹ザードを見舞い、つくしにタッチ。
 つくしはもちに串刺しドロップキック2連打からカサドーラを狙うが、もちが耐えて担ぎ上げアルゼンチン・バックブリーカー。もちはさらにヒップドロップを見舞いテクラにタッチ。
 テクラはつくしにドロップキックからフィッシャーマン・バスターを狙うが、つくしが耐えると両者正面からエルボーの打ち合いに。互いにハードヒットを打ち込んでいき、つくしが猛連打もテクラはトラースキックからポンプキックで対抗。テクラはつくしの突撃をかわして青野とトレイン攻撃を見舞い、巴投げからロープに飛ぶが、ハム子とYappyが飛び込んできて串刺し攻撃。つくしも飛び出せ元気で続き、Yappyにタッチ。
 Yappyはヒップドロップ3連打からランニングギロチンドロップ。さらにハム子とともにサンドイッチ腹ザードからブレーンバスターを狙うが、テクラが振り払って蜘蛛の巣。Yappyがロープに逃れると、青野のブロックバスターからもちがリバーススプラッシュ。続けてテクラがダイビングクロスボディで続き、テクラがニーリフト連打で追撃してロープに飛ぶも、ここにハム子が飛び込んできてラリアット、つくしがミサイルキックでアシストし、Yappyが変形パンプハンドルスラム。Yappyはチョークスラムを狙うが、テクラはカサドーラで切り返し、毒蜘蛛ポーズからのスピアー、トラースキックからのハイキックのコンビネーション、「オワリダァ~!」と日本語で叫んでからのウィーバックネヒトでYappyからタップを奪った。
 試合後、つくしがIW19のベルトをテクラの眼前に掲げて挑発し、両者はベルトを挟んで睨み合った。

<試合後コメント>

テクラ
「タダイマァ~!やっと……(ここまで日本語)。アイスリボンのリングに戻ってくることが出来た。そして私と私のチームを勝利に導くことが出来た。WUW王者の私がIW19王座も獲ってダブルチャンピオンになってみせる。(ここから日本語)つくし、聞け!次の挑戦、私だ!それだけっ!」

第2試合


 参戦予定であったSareeeが渡米準備のため急遽出場できなくなり、代打として中島安里紗が参戦。
 4人それぞれ握手を交わしていくが、石川は真白の握手のみ拒否。真白が「石川出てこいよ!」と先発で出ていくが、石川は応じず真白といぶきでゴング。
 真白が「来いよ来いよ!」と手4つを求めるも、いぶきは応じずヘアホイップからコーナーで顔面踏みつけ。すかさず石川も加わって2人で踏みつける。いぶきはボディスラムを狙うが真白は首固めで切り返し、逃げ帰って中島にタッチ。
 中島はいぶきにヘアホイップからコーナーでの顔面踏みつけと真白の仇を取り、サッカーボールキックから顔面へのスライディングキック。さらにロープに振って行くが、いぶきがショルダータックルでやり開けし、石川にタッチ。
 石川はフライングクロスボディ3連発からボディスラムを狙うが、中島が耐えてニーリフトからソバット、ロープに飛んで顔面にビッグブートを叩き込み、体固めから脇固め。石川がなんとか自力でブレイクすると、中島は石川をロープにくくりつけての顔面踏みつけから貫通ビッグブート。真白にタッチ。
 因縁の真白、石川のマッチアップとなると、真白がドロップキック3連打から串刺しドロップキックを放つが、石川がこれを回避してボディスラム。さらに側転式ボディプレス、逆エビ固めと続けるが、中島が顔面へのトラースキックをめり込ませてカット。
 石川と真白は正面からエルボーで打ち合っていき、石川が意地の連打から串刺しボディスプラッシュ。いぶきにタッチ。
 いぶきは真白をモンキーフリップでロープまで飛ばし、石川とともにトレイン攻撃。さらに強烈な逆水平チョップで打ち据えていくが、真白も逆水平チョップで反撃。いぶきはエースクラッシャーからライトニングスパイラルを狙うが、真白がスクールボーイ、回転エビ固めと切り返し、一本背負いから腕十字。石川がこれをカットすると、真白は足払いからの低空ドロップキックを見舞い、中島にタッチ。
 中島は容赦なくいぶきの顔面を蹴りつけていくが、いぶきも雄叫びを挙げながらの逆水平チョップで反撃。中島は顔面へのエルボーからバックドロップで叩きつけ、コーナー上から真白の号令に合わせてミサイルキック。さらに真白が「持っとけ!」と中島にいぶきを羽交い締めにさせてダイビングクロスボディを発射も、これが案の定中島に誤爆。中島がロープに飛ぶが、いぶき&石川が真白を転ばせると、中島が真白につまずいて転んでしまう。中島は真白にビンタを見舞ってお仕置きするも、真白を武器にする形でドロップキックを打たせ、真白をリバースタイガードライバーの形でいぶきの上に落下させる。
真白が「オエッ!」とえづく中で中島がコーナー上からダイビングフットスタンプを投下し、ジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、いぶきがバッククラッカーで切り返し、石川がコーナー上からダイビングクロスボディ。いぶきもコーナー上からダイビングクロスボディを見舞い、さらに担ぎ上げていこうとするが中島が無理やりジャーマン・スープレックス・ホールド。いぶきはここからグッドいぶニングに繋げて抑え込むが、中島はこれを振り払って左右のエルボー連打からレッグクラッチ・スープレックス・ホールドで叩きつけてカウント3を奪った。

<試合後コメント>

――中島選手、今日は緊急参戦となりました
中島「今日はね、Sareeeの代わりということでしたが、まあ昨日Sareeeから取り立てほやほやのこのベルトを持ってアイスリボンに参戦することが出来て本当に良かったなと思います!」

――隣は“摩訶不思議”と言われる真白選手でしたが、タッグを組んでみていかがでしたか
中島「いや、なんなの……?この……小指へし折りたい!ホントに!まあ、女子プロ界、色んな人がいるなと思いました」
(※真白がちょっかいを出す)
中島「なあに?さわんないで」
(※中島が真白の指をへし折ろうとする)
真白「ウキャー!いたーい!痛い痛い痛い!すんませぇ~ん!」
中島「二度となあ、あたしにグーすんなよ」
真白「うぼぁぁぁ……(号泣)」
中島「覚えとけ」
(※中島は1人先に去っていく)

――怒られてしまいました
真白「怒られましたね。ビンタでアゴ外れそうになりました。やっぱ最前線に立ってる方は自分の刺激になりました。もっともっと摩訶不思議が通用……したんじゃないですかね?私、出してましたよね?」

――また中島選手と絡みたいですか
真白「あっ、ぜひとも!絡みたいです!対戦はイヤです!隣に立っていたいです!」

――石川選手と激しくやり合う場面もありました
「いや、なんか大晦日で勝って、なんかちょっと、ちょっとだけですけど意識するような自分が出てきました。エルボーを食らって、真白の中で秘めてたメラメラ感がすごく出てて。今日はやり敢えてすごく良かったです。ヘイ!」

第3試合


 昨年8月に666のラム会長が同王座を戴冠すると、あっという間にベルトを自分色に染め、666と深いつながりを持つ新宿二丁目女子プロレスとの抗争を開始。一時はレディ・コウジュに王座を明け渡す事態となるも、わずか一週間あまりで取り戻し、未だ王者として君臨している。
 今回は、トライアングル王座に強いこだわりを持つ松屋うの、うのの師匠であるチェリーが挑戦表明し、ラム会長の混沌とした世界観に足を踏み入れた。
 師弟で共闘すれば有利に試合が運べると思いきや、2人の息は全く合わず前哨戦で両者の仲が悪化していく事態に。荒れ模様が予想されるこの日の王座戦には注目が集まっていた。

 ラム会長は雪妃真矢と尾崎妹加を引き連れ、普段と打って変わったピンクと水色を基調とした甘ロリ風のコスチュームで登場。
 
 試合前には師弟2人は握手を交わし、ラム会長は拒否。
 ゴングが鳴ると、3人でリングを周り、師弟vsラム会長の2vs1の構図で袋叩きにしていく。2人でラム会長をロープに振るが、ラム会長はダブルサミングからダブルのフェイスクラッシャー。「全然ダメじゃねーか!」と感想を述べるが、うのがラム会長を羽交い締めにしチェリーが攻撃。あわや誤爆の場面を乗り越えるが、ラム会長が2人まとめてクロスボディでなぎ倒す。
 ラム会長がうのにボディスラムを狙うが、うのはコブラツイストで切り返し、コーナーに振ろうとするがラム会長は足払いからマウントエルボーを連打。そのままフォールもチェリーがカットしうのを鼓舞。
 師弟2人は「今度こそ!」とラム会長をロープに振ってダブルチョップ。うのがハイタッチを求めるとチェリーがうのをラム会長の上に被せて2人まとめてフットスタンプ。さらにうのをコーナー上に上げて雪崩式フライング・メイヤーでラム会長にぶつけようとするが、ラム会長はこれを回避しうのを自爆させる。ラム会長はチェリーにリストロックからレインメーカーを狙うが、チェリーが下から足に絡みつきアキレス腱固め。ラム会長がこれをロープブレイクすると、チェリーはロープを掴んだラム会長の手を踏みつけてからチョーク攻撃。さらにコーナーシュートして突っ込んでいくが、ラム会長がスクールボーイからシャイニングケンカキック。うのがこれをカットするとラム会長をキャメルクラッチで固め、チェリーに攻撃を促すが、チェリーがドロップキックを叩き込んだのはうのの方。
 チェリーは「役に立たねーんだよ!会長、行きましょう!」とラム会長に共闘を求めるも、うのが2人まとめてドロップキックで吹き飛ばす。激怒したうのはチェリーにエルボー連打から「どっこいしょ!」と掟破りの大外刈。そのまま腕十字を狙うが、チェリーが引き込んで三角絞め。うのの回避運動に合わせてアンクルホールド、クロスフェイスを形を変えて絞っていくがうのはなんとかロープへ。
 チェリーはロープに飛ぶが、うのが特盛クラッチで切り返し、ここにラム会長が飛び込んできてカットするとうのがラム会長に飛びつき腕十字。チェリーは技をかけているうのに体固めでフォールに入り、うのがキックアウトするとラム会長とうのをコーナーに重ねてレフェリーをシュートしてぶつけ、レフェリー+2人へまとめて串刺しドロップキック。しかし一番奥にいてダメージが浅かったラム会長は即座にチェリーに飛びついて胴絞スリーパーで捕らえ、フェイスクラッシャー。ラム会長はコーナーに上ってラ・シージャを狙うが、うのがチェリーにスクールボーイ。そのうのをラム会長が背後からスクールボーイで丸め込む3人でのスクールボーイの応酬となり、これを制したラム会長がラムちゃんカッターからダイビングクロスボディ。ラム会長がうのを引き起こしたところでチェリーがラム会長めがけて熟女でドーン!を放つが、これがうのにヒットし、チェリーがうろたえた瞬間にラム会長がコードブレイカー。さらにラリアットを狙うがチェリーがバックを取って丸め込みへ。うのがこれをカットすると、チェリーはエプロンからロープ越しでうのを奈落式ブレーンバスターで投げようとしていくが、ラム会長がドロップキックでチェリーを突き落とし、うのに619。さらにコーナー上からのラ・シージャ(ダイビング・ヒップドロップ)で押しつぶし、これでカウント3。ラム会長が王座防衛を果たした。
 ラム会長はうのとチェリーの眼前にベルトを突きつけて挑発するも、ダメージを隠せぬ様子でよろよろと退場していった。

<試合後コメント>

ラム会長
――見事王座防衛を果たしましたが、試合を終えていかがですか
「いや、熟女は思ったより動くね。熟女なのにすごい、アレは。ちょっと翻弄されてしまったかな。でも松屋うのもお得意の関節技をどんどん出してきて、お互いのいいところが出た中のタイトル戦だったんじゃないかな」

――そんな中での防衛は自信に繋がりましたか
「もちろん、もちろん。前回の藤本つかさ、宮城もち戦に続いて自分の中ではかなりいい手応えのあるタイトルが出来たと思います。松屋うのは私が巻く前に一緒にこのベルトに挑戦した仲だったし、チェリー選手はね、ベテラン選手ということで経験豊富な熟女ですから、一緒に出来たのはプラスでした」

――生物学的に女性とのタイトルマッチが続いていますが、今後も続けていきたいですか
「いや、もちろん!最後までもう……もういいよ!もう最後までちゃんとこういうのをやっていくことで、あたしは今まで積み上げてきた女子プロレスのキャリアをね、1人でも多くの人にね……週プロさんが大きく取り上げてくれると思うので、知っていただければなと思います」

――今回からコスチュームが大きく変わりましたが、なにか意味はあるのですか
「特にはないんですけど、今までずっと黒続きだったので、今回黒を一切使ってないんですね。だからなんかちょっと心機一転、2021年は色んな新しい面を見せていけたらという意味を込めて無くはないです」

――会長のイメージは黒だけではないと
「そうですね。暗黒プロレス組織666に所属しているので、もちろんそういうイメージがあって当たり前ですし、そういうイメージもありがたいんですけど、女子プロレスラーとしては色んな姿を見せていけたらという感じですね」

第4試合


 アイスリボンに縁を持つ女子プロレス界のパワーファイターたちが集結した6人タッグマッチ。
 対戦相手に山下がいるからかあかねはパイプイスを持ち込むも、通常ルールのため没収。
 トトロらが奇襲し、トトロと青木が世羅をダブルのショルダータックルでなぎ倒す。青木は世羅も得意とするダブルニードロップを見舞うと、世羅もダブルニードロップを放つが、青木はこれを回避して再びダブルニードロップ。山下にタッチ。
 山下は串刺しランニングニーを見舞うと、世羅はボディブロー連打からドロップキック。あかねにタッチ。
 あかねは山下をコーナーに振ってくるみ、世羅とともに変形フランクトレイン。あかねは生々しい傷跡が残る山下の背中を引っ掻いていき、さらにその背中を踏みつける。さらにあかねは山下の負傷箇所である手首も踏みつけ、ブレーンバスターの体勢に入るが、山下が怒りのゲンコツを脳天に叩き込む。あかねが野球チョップ、山下が袈裟斬りチョップで打ち合っていく中、山下がロープに飛ぶとあかねはショルダータックルでなぎ倒し、くるみにタッチ。
 くるみと山下は正面からタックルでぶつかり合い、くるみがラリアットで制すも山下は即座にラリアットで反撃。トトロにタッチ。
 トトロはくるみにセントーン連発から動くこと雷霆の如しを狙うが、くるみが耐えるとロープに飛ぶ。そこへあかね&世羅が突っ込んでダブルのタックルで吹き飛ばし、ロープをセニしたトトロへくるみが大暴走。世羅にタッチ。
 世羅はトトロへ串刺しバックエルボーからロープ際でトトロに乗っかって観衆にアピールしてからダブルニードロップを発射も、トトロがこれを回避してお返しの踏みつけ攻撃。さらにトトロは山下をボディスラムで世羅に投げ落とすと、ボストンバッグで固めていく。これはくるみとあかねがカットするも、青木が入ってきて青木があかねにフットスタンプ、トトロが世羅にセントーンを見舞い、2人で同時にボディプレスの競演。トトロは突っ込んでくる世羅をショルダータックルでなぎ倒して青木にタッチ。
 青木は世羅へ串刺しバックエルボーからのフェイスクラッシャー。世羅がバックドロップを狙うとエルボーでやり返し、両者正面からエルボーの打ち合いに。世羅がボディブローからバックドロップを狙うも、青木は振り払ってさらにエルボー合戦を挑む。世羅が連打からバックドロップを狙うが、青木はSTOで切り返し、リバースDDTからロープに飛ぶが、ここにくるみが飛び込んできてラリアット。世羅は青木にリバーススプラッシュ式ダブルニードロップを見舞い、あかねにタッチ。
 あかねは青木をロープにくくりつけてダブルチョップから水車落とし。さらにコーナー上からダイビングショルダーを叩き込み、みかんでポンを狙うが、青木が耐えるとくるみがトラースキックでアシスト。あかねが青木をパワーボムで叩きつけ、世羅がブーメランアタック式ダブルニードロップで追撃。追い込まれた青木は気迫のエルボー連打を見せ、呼応した山下がラリアット、トトロがカミカゼでアシストし、青木がダイビングフットスタンプ。さらに青木はコーナーに上っていくが、これをくるみが押さえている間に復活したあかねが雪崩式ブレーンバスター。
あかねはカイケツで叩きつけ、カットに来たくるみは山下がトラースキックで排除。青木は変形バックフリップからジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、世羅がイスを持ち込んで殴りかかる。これがあかねに誤爆し、勝機を得た青木は滞空式ジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけ、これでカウント3を奪った。
 
青木「勝ったァ~!勝った。勝った。世羅に勝ったぞォ~!ちょっとまってね。私、トトロさつきさんとさつきいつ希ってタッグを随分と前から組んでて、絶対タッグも狙っていくって決めてるんですけど、その前にィ!このカードが組まれたとき、私は世羅さん、あなたの腰にあるベルトをォ、自由なルールのそのベルトをォ、絶対に挑戦する。勝って挑戦するって決めてたんですよ!」

世羅「そうですか……。なんなんだ、このちょっと、暑苦しい、うざったらしい感じ……。でも、目の前で勝たれてしまっては断る理由もありませんね。青木いつ希、いいでしょう。やりましょう。せっかくだから、1ヶ月後の2月20日、後楽園ホール大会。この場所でどうですか?」
青木「もちろーん!オッケ~~ィ!!」(※マイクを使わず肉声で叫ぶ)
世羅「すげぇな。マイク使わずその声量なの?うるせー!大声対決とかだったら負けちゃう気がするんで、ルール、考えます。……あっ、いや、せっかくだからさ、青木いつ希選手ってこの前の世羅りさプロデュース興行で、初ハードコアに挑戦して……ハードコアをやりたいんだよね?今後?」
青木「やりたぁい……」
世羅「じゃあ、ハードコアマッチ……と、言いたいところですが、この前初めてハードコアやった選手とハードコア王座戦をやるほど鬼畜なチャンピオンじゃないんですよ、私。だから、あなたが勝ちそうなところがあったほうがいいでしょ?優しいんで、あたし。でも、ハードコアはやりたい。だから、凶器を使っての攻撃は3カウントルール、凶器を使用しない通常技での攻撃は2カウントルールでいかがでしょう?」
青木「うーん……よく、ちょっと、理解できんが……OKまかせろOK!やってやるぞぉ~!よっしゃぁ~!おーねーがーいーしーまーす~!」

<試合後コメント>

青木いつ希
――試合に勝利し、ベルトへの挑戦も決まりました
「いやあ、勝ちましたからね。勝ちましたから!しっかり勝ちましたからこれはベルト挑戦でしょう!このカード決まったときから私、絶対あの世羅さんが持ってる、しかもあかねさんとあんな、あんなすごい試合して守られたベルトなんて絶対欲しいですもん!絶対挑戦するって決めてました!絶対挑戦!決まったので、勝ちます!」

――世羅選手から提示されたルールについてはいかがですか
「あれ……なんでしたっけ?凶器を使った……あれっ?なんだったっけ……。凶器を使ったフォールが3カウント、通常のフォールが2カウント。でも、世羅さんが割と有利じゃないですか? あれ……あれぇ?通常ルールだったら強いですよね?そっか。凶器で勝てないと思ったら、自分が通常のやつをどんどんやればいいってことですね。じゃあ勝てますね!でも、凶器で、3カウントでも勝ちます!」

――世羅選手からFantastICEを獲って、さらにリボンタッグも狙っていく?
「もぉ~ちろんですよ!さつきいつ希というタッグがありますからね!ハイ!勝ちます!それも取りにいきます!白いベルト、アレを取って、次はトトロさんとタッグを狙いに行きます!」

世羅りさ
――このカードが組まれたときから「FantastICEに行きたい」と言っていた青木選手が勝利し挑戦表明しました
「正直、このカード決まったときから『このベルトを見てます』って言ってくれてたのはすごく嬉しくて。このベルト、面白い人にドンドン挑戦してきて欲しいなっていう思いはあったし、こう、結構ね?私アプローチが多かったんです。FantastICEって。でも、こんなに熱烈にアピールしてくれる選手いるんだと思って、今日もちょっと意識はしてたんですけど、こんなに、ね。心乱される相手なんだっていうので、今日は『もうコイツとやるしかないな』って思いました。なので、ルール……もうちょっとゆっくり考えようかなって思ってたんですけど、ふっとリング上で思いついちゃって。せっかくなら初ハードコアを私の興行でやってくれた子で、『ハードコアマッチをしたい』って想いはずっとあっ て、それは選手権じゃなくてもやりたかったんですけど、せっかくこんなチャンスが巡ってきたなら、後楽園ホールという舞台でやりたいし。ただ、有利じゃないですか。ワタクシが確実に。経験的に無いんで。実は私、2カウントルールってやったことないんですよ。なので、その意味でも……あっちはやったことあるのかな?分かんないけど、経験的な意味で私がやったことないものって2カウントだなーってぱっと思い浮かんだので、提案しちゃいました!……理解してなかったけどねー。大丈夫なんですかね、『一ヶ月かけて理解します』って言ってたんですけど、『一ヶ月かけなきゃ理解できないの?!』って、ちょっと心配ですね。まあ、ちょっと頑張ってもらって、一ヶ月後にはちゃんとした試合ができるような状態にしといていただきたいなと思います」

――2021年もハイペースで防衛戦をやっていきますか
「そうですねえ~。ちょっとでも、ハイペース過ぎたなと。あんだけハイペースでやって、ちょっとでも休むと『おい、アイツさぼりやがって』『ペースダウンしやがって』って言われちゃうじゃないですか。なので、まあ、ハイペースで行きたいわけなんですが、いかんせん、私の都合もございますし、挑戦者さんの都合もございますので、前ほどまでとは行かないかもですが、このベルトが私の腰にある限り、やり続けます」

第5試合


 4人それぞれ握手を交わしていくが、雪妃は必要以上の握力を込めて多恵の手を握る。
 そのまま雪妃と多恵の対面でゴングが鳴ると、ジョイアミの面々が大声で多恵コール。イラついた雪妃がロープを蹴り上げ、多恵にもキックを放っていくが多恵はバックステップで回避していき焦らしていく作戦へ。多恵が組み付いてリストを取っていくが、雪妃は振り払ってミドルキックを連打して倒し、PKを発射。多恵はこれをかわしてスクールボーイからブーメランアタック式アームドラッグ。さらに低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いてから進垣にタッチ。
 進垣もヒザへのニードロップからギロチンドロップ、アキレス腱固め、ロープに足をくくりつけてのニーロックと足攻めで続くが、雪妃もロープを使ったフットチョークでやり返す。一転して優位を獲った雪妃はニードロップで追撃してから妹加にタッチ。
 妹加は首投げから後頭部へのエルボーを連打。そこへ雪妃がPKで追撃し、妹加が進垣をキャメルクラッチで捕らえたところへ雪妃がローキックを打ち込んでいく連携を見せる。妹加はキャメルクラッチを解いてヒップドロップを見舞い、ボディスラムの体勢も進垣が絡みついて胴絞アームロック。妹加がこれをコーナーにバスターして外すと串刺しラリアットを放つが、進垣が回避して串刺しドロップキックから腕へのコードブレイカー。多恵にタッチ。
 多恵は妹加に串刺しバックエルボーからの低空ドロップキックを放つが、これを回避した妹加がエルボードロップ。多恵も即座に起き上がって低空ドロップキックを見舞い、体固めから脇固め、さらに多恵ロックに捕らえるが妹加は足を伸ばしてロープブレイク。ヒートアップした多恵はロープを使ったアームロックで痛めつけ、弱々しいエルボーで反撃する妹加に対して助走をつけて「チャンピオンもっと来いよ!」とフルスイングのエルボーから怒涛のマシンガンエルボーでダウンさせる。さらにロープに飛ぶが、妹加はカウンターでファイヤーマンで担ぎ上げ、ホップアップしながら持ち替えてアルゼンチン・バックブリーカー。これを進垣にカットされるとサイドスープレックス2連発から必殺のダイビングセントーンを狙ってコーナーに上っていくが、多恵は雄叫びを上げて立ち上がり、コーナー上からの飛びつき腕十字。これには即座に雪妃が飛び込んでいってカットする。両者ダブルダウン状態となり、パートナーにタッチ。
 雪妃と進垣の対面となると、雪妃のハイキックをかわした進垣がエルボー連打から走り込んでドロップキック。片エビ固めから足を離さずアンクルホールドに持ち込むも、雪妃は前転して抜け出しストンピング。すかさず妹加がエルボードロップで追撃し、雪妃がサソリ固めに捕らえる。進垣がこれをプッシュアップしてロープブレイクすると、雪妃は貫通ランニングニーを狙うが、進垣がこれを回避してコーナーへと上がっていく。ここに妹加が飛び込んできて下からファイヤーマンで担ぎ上げるが、進垣は背後に回って胴絞スリーパー。コーナーに上っていった雪妃は多恵がコーナー上でのアームロックで押さえ、進垣&多恵が雪妃へサンドイッチドロップキック。進垣はロープに飛んでいくが、雪妃は足払いで転ばせ、ロープを背にする進垣に串刺しランニングニー。さらに紫閃光を発射も、これを読んでいた進垣は足をキャッチしてグラウンドアンクルホールドへ。雪妃は苦戦しながらもアキレス腱を取り返しつつロープブレイク。

 これを勝機と見た進垣はフェイマサーから多恵を呼び込んでミサイルキックを打たせ、ジャックナイフ。これを返されると引き起こして腕を取るが、雪妃が振り返りざまのハイキックからブレーンバスター。雪妃は紫閃光を叩き込むも多恵がカット。多恵と妹加はエルボーで打ち合っていくが、妹加がラリアットで叩き伏せ、雪妃が進垣へタイガードライバーを狙う。これを振り払った進垣がビクトル式ヒザ十字からSBTロック2に入るが、妹加がコーナーに上がると進垣の上にダイビングセントーンを放つという豪快なカット。妹加が進垣をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げ、ここに雪妃がダイビングニードロップを合わせる合体攻撃から紫閃光も、多恵が必死のカット。妹加が多恵をスパインボム、雪妃が進垣を雪の結晶で叩きつける競演を見せ、最後は雪妃がタイガードライバーで進垣を沈めた。

雪妃「マイクチェック……初防衛したぞ!Joint Armyのお2人、正直、私たちRebel&Enemyに対抗してくれるユニットがいるのはメチャクチャ喜ばしいことなんですよ。でも私たちRebel&Enemyは、ユニット4人でベルト総取りを狙っているのでまだまだ負けるわけには行かないんです。でも、何度でも相手しますよ?今後とも宜しくお願いします」
多恵「まず、Joint Army、そしてリーダーの松屋うのさん、今日すっごい苦い思いをしました。でも、やっぱりプロレスは楽しいし、チャンピオンとやるタイトル戦、すっごい楽しいです。負けてメチャクチャださいけど、でも、皆さん2021年、期待するユニット、まだまだ足りないということなんですが、今まだ1月ですよね?今年残りはメチャクチャあります。でもその残りの時間すべてをインターナショナルリボンタッグ、そしてトライアングルリボンのベルトに費やすつもりはサラサラ無いので、もっともっと、もっともっと、強くなりますよ。ね?ねえ、リーダー!」
うの「ね!」
雪妃「負けたの、リーダーも、今日?」
うの「いや、今日は私もダメだった」
雪妃「ダッサ!」
うの「でも絶対ジョイアミは今年絶対ベルトを取る!」
雪妃「ホントに思ってんのぉ~?」
うの「思ってますよ!」
妹加「負けたくせに!」
うの「その価値のあるベルト、どんどん挑戦させていただこう!ジョイアミ、もっと高みを目指していきましょう。そのためにですね。もう1人、ジョイアミに入って欲しい人がいるんで紹介したいんだけど。ちょっとお呼びしますね。チェリーさん!上がってきてください!」

 この試合を入場口の横で終始見守っていたチェリーがうのに呼び込まれてリング上へ。

うの「チェリーさん、今日闘ってみて分かりました。ジョイアミにチェリーさんが必要です。チェリーさんのテクニック、そしてキャリア。今のジョイアミに足りないもの、たくさんあるんです。是非、自分たち、チェリーさんから学んでいきたいんです!是非、ジョイアミに入りませんか!」
チェリー「……あの、今、『自分たち』って言ったけど、2人(多恵&進垣)も初耳みたいだけど大丈夫ですか?みんなの意見ですか、これは?」
多恵「初耳ですが、私、もちろん柔術はもちろんリング内の華やかさ、あと、悪いこと!そういうのをメチャクチャ盗みながらリングに立たせていただいているので、そのチェリーさんがジョイアミに入ってくださるというのなら、私は入っていただいてジョイアミを高めていくのはもちろん、チェリーさんも超えていけるように私はなりたいと思うので、私は、本間はメチャクチャ賛成です!」
(進垣にマイクが向けられる)
進垣「なにもいうことはないです」
チェリー「入ってほしいの?」
進垣「おねがいします」
チェリー「みんなの意見ということなので、私、唐突ですがジョイアミに加入してこれからアイスリボンを引っ掻き回したいと思います!よろしくおねがいします!」

雪妃「……強い人入れるのもいいけど、リーダー取って代わられないようにね?今後とも宜しくお願いします」

<試合後コメント>

Joint Army
――チェリー選手が新メンバーとして加入しました
うの「そうですね、チェリーさんは柔術も習ってるしベテランですし、テクニシャンです!とにかく!で、悪いこともいっぱいして、華やかさもあるし、まあ、ジョイアミのメンバ ー、ちょっと真面目なところあるんで、やっぱりちょっと頭固いところあるなと思って。そういうね、柔軟性を持ってね……」
多恵「うのが言うんかい!(笑)」
うの「柔軟なところもやっぱりこう、学んでいきたいし、テクニックと華やかさで今年はね、行きたいので。チェリーさんに加入をお願いしました」

――チェリー選手、誘いを受けていかがでしたか
チェリー「そうですね、ホントに唐突のことで、ビックリしたんですが、私も関節技とか大好きですし、ハイ。みんながいつも真面目に頑張って練習してるのも知ってますし、 その中に入ってちょっと、今期待されてるユニットですから、私が加わることによって、アイスリボン、これからガンガンひっかき回して行きたいと思います!」

――チェリー選手もジョイアミの中でベルトを狙っていく?
チェリー「狙って行きたいですね。なんかすごいのに、いつもあと一歩のところで止まっているので、やっぱり何かが足りないんですよ。そこで、チェリーというスパイスが入ったことによって真面目さだけじゃなく、『勝つためにはありとあらゆる手を使うんだぞ!』ということとかね、色んなことをね、みんなと共有しながら高め合っていけたらいいなと思います」

――本日のタイトルマッチについてはいかがでしたか
多恵「いや……まあ、強いっていうのは分かってたんですけど、それに対しての対策が足りてなかったなっていうのをヒシヒシと感じたし、向こうの方がタッグとして、まあ、技だったりとか、そういうのとかも、ちゃんと出せてたんじゃないかなっていうのが。すごい悔しいですよね。悔しい思いが残ったまんまであるっていうのと、チェリーさんが入っていただけることはすごく嬉しいし、でもホントは、これがベルトを巻いて、今やってきたジョイアミの選手でベルトを巻いたところに、さらに素晴らしい、強い、華のある先輩が入ってきて、さらに向上するっていうことが出来なかった自分が、メチャメチャ情けないし、正直、 悔しいです、メチャメチャ。でも、負けたのは負けたので。さっきもマイクで言いましたけど、別に1年間そのベルトを巻くためだけに時間を費やそうという気持ちはさらさら無いので、ベルトをどんどんどんどんって取って行って、さらに次の目標、次の目標、というものをアイスリボンの中で、新しいメンバーの先輩とともに、かき混ぜて行けたらいいなと今すごく思ってます。ただメチャメチャ悔しいですけど。ハイ」
進垣「自分のフィニッシュであるSBTロック2が決まったときに正直、『あっ、勝ったな』と思った自分がいて、でもそこを、隙を突いたところに妹加さんがセントーンをトップから飛んでくるっていう、まさかあの発想はすごい無かったので、なんかやっぱりチャンピオンチームはホントに一歩も二歩も上手だったなという感じはします。やっぱりああいう返され方をされるんだなっていう。自分自身も、キャリア3年目なんですけど、圧倒的に他の選手と経験値が違うので、その経験値を補うのは、やっぱりこういう教えてくださる方を学ぶことだと思ってるので、もっともっと学んで、先輩たちにもっと食らいついて行きたいなと思います」


雪妃真矢&尾崎妹加
――見事防衛されましたが、挑戦者の2人はいかがでしたか
雪妃「いやー、正直なところ、楽しかったですね。ね?」
妹加「うん。楽しかったです」
雪妃「なんかこう、2人とも他団体の選手なんだけどアイスのレギュラー。だから他団体の選手が取りに来たのともまた違う感じだね」
妹加「そうですね」
雪妃「不思議!対抗してるんだけど……なんだろうね、身近な感じがするというか。すごく。でも、なかなかこうやってタイトルマッチで闘う機会がなかったので、楽しかった。まあ、防衛したから言えるのかもしれないけど」
妹加「そうですね(笑)」
雪妃「やっぱりジョイアミが、タイトルマッチに来てくれると、直に『向上して行こう』っていう熱を感じられて、なんか嬉しかったし、やり合っていきたいなと思いました」

――ジョイアミはファンの後押しを受けて挑戦にこぎつけた印象を受けます
雪妃「あのね、民意なんてもんは!」
妹加「ふふっ(笑)」
雪妃「知らんがな!ハイ。裏切っていこうと思います。今年、ジョイアミが昇っていく気満々みたいですけど、それはね、私思うんだけどRebel& Enemyは既に結果出しそうな感じ満々だから『2021年期待する』ってわざわざ投票しなかったんだと思うわけ。『まあRebel & Enemyは応援しなくても上がって行くでしょ』みたいな。きっとそういう信頼があって、『じゃあその次に上がって欲しいのはジョイアミかな』みたいな。多分二番票ですよ、アレは!」
妹加「あぁ~、そういうことかぁ~」
雪妃「でも純粋に人気あるだけかもしんない。いや、でも信じてる!二番人気でアレ獲得したんだよ。……だといいな。じゃないとちょっと心折れちゃうよね、私たち」
妹加「そうですね。せっかくチャンピオンなのに……」
雪妃「でも反逆者と外敵ですから私たちは。民意の後押しなんぞなくとも自分たちの向上心と絆と……絆は、まあ4人が現地集合・現地解散みたいなユニットですけ ど、それでもやっぱり各個人が上がっていこうという理念があっての私たち、集まりですから、後押しがなくても私たちは防衛を続けます」

――試合後にジョイアミの新メンバーとしてチェリー選手が加入しました
雪妃「ちょっとズルいよね、アレはね。チェリーさんは誰もご存じの実力者でありますから。ズルいなとは思うけど、でもうのの呼びかけによってアレは入ったわけですよね、チェリーさんは。うのはジョイアミのリーダーとして『私がジョイアミを引っ張って行く』と言いながら、自分よりも実績のある先輩を引き込んできたというのは、それはうのにとってもものすごい課題が与えられたことだと思うから、うのはそれに呑まれちゃいけないし、持っていかれちゃいけないわけだから。自分にとってもしんどい選択をしたんだよ、っていうのを分かっておいて欲しいし、負けずにジョイアミのリーダー頑張っていただきたいところですねぇ。ハイ」

――ジョイアミ結成から1年ほど経ちますが、成長や変化は感じますか
雪妃「そうですね。とりあえず最初はジョイアミって関節技が好きだから、『好きな人同士で組もうぜ』みたいな多分雰囲気だったと思うんですよ。で、その各個人の目標とかそういうのは大して掲げてなかったと思うんですよ。『私たち同じもの好きだから仲間ね』みたいな感じで組んだイメージだったんだけど、今はそのみんなが各個人の持ち味、同じようなことをしながらも各個人が個性を出して上がっていこうっていうのが感じられるようになってきた。だってね、難しいじゃんね。おんなじことする人同士組んだらその中で埋もれないようにするのすごい大変だと思うし、ウン。それがいい方向に最近は向かってきてるのかなって思っています。だからやりがいが出て来たね。対抗しがいがあるし、ちょーいてー。ヒザと腕」

――今日はジョイアミに全て話題を持っていかれてしまった形ですが、ご自身が防衛されたこと、Rebel&Enemyとしてベルト総取りを狙っていくということについてはいかがでしょう
雪妃「そうですね、ジョイアミがホントに民意を集めているから、『負かしたれ!Rebel & Enemyなんて負かしたれ!』っていうのが、願ってもないというか。私は元々反逆をしたのは、他の人が上がってくることも希望して反逆したわけだから、私たちじゃない人が応援されるのは喜ばしいことです、ハッキリ言って。だから、それを超えていくだけですね。その民意を持って、実力も伸ばしていく人たちを、どうにかして、もがいて上がっていこうというのが自分たちの原動力になるし、私にとってはそれが原動力になるし。……話題。ホントだね。ジョイアミ、ジョイアミだったね」
妹加「防衛したのに。初防衛なのに……」
雪妃「初防衛戦なのに。ホントですね。どういうことですか」
妹加「うはは(笑)」
雪妃「どういうことですか!あれ?どういうことですか?大丈夫?私たち」
妹加「私たちもチェリーさんに負けないようにしましょう。チェリーさんが持ってったってことですよね?」
雪妃「そう、そうよ。チェリーさんが持っていった。負けないようにしよう。頑張る……」

第6試合


 試合前の煽りVTRでは、互いの好きなところを言い合っていく映像が流れ互いに「鈴季すず、愛してま~す!」「藤本つかさ、愛してま~す!1!2!3!ダーッ!」と叫んでリスペクトし合い正々堂々の闘いを誓う。
 すずのベルト紛失事件により団体全体が一度は大きく揺れたが、この日は無事ICE×∞王座の新ベルトが観衆の前にお披露目され、王者に新ベルトが手渡されることがアナウンスされる。

 両者しっかりと握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップで正面から押し込み空いで力比べ。続いてリストの取り合いからヘッドロックの奪い合い、グラウンドでの首の取り合い、バックの取り合いと流れるようなオーソドックスなグラウンド戦を展開し互いのコンディションを確かめ合う。
 再び組み合ってリストを取り合っていき、すずが側転を駆使したアクロバットな動きからアームドラッグ。続けて串刺しスピアーからロープにもたれかかったふじもとに串刺しドロップキックを突き刺していく。すずはボディスラムの体勢も、藤本が逆に投げ返してサッカーボールキックを連打。そしてすずをロープにくくりつけてお返しの串刺しドロップキックを突き刺し、クロスフェイスで絞り上げる。すずがなんとかブレイクすると藤本はヘアホイップで放り投げ、「チャンピオンどうした!」と挑発。すずはドロップキックで反撃していくが、藤本もドロップキックで反撃。藤本はコーナーからの攻撃を狙うが、すずは藤本の足をロープに引っ掛けるとスライディングジャーマン。そのまま藤本を場外に連れ出し、鉄柵を背にする藤本へ串刺しランニングニー。
藤本もお返しにすずを鉄柵に叩きつけていき、すずをリングに上げて卍固め。すずがなんとかロープを掴むと、藤本はコーナーに振って追走串刺しドロップキック。そしてクラウチングスタートからの串刺しドロップキックを狙うが、すずはカウンターのドロップキックで迎撃し、クラウチングスタートからの串刺しドロップキック。
 互いに髪を掴みながらにらみ合い、正面からエルボーのラリーを展開。藤本がダブルチョップからの延髄斬りを発射も、すずはこれをブリッジでかわし藤本の起き上がりにスピアー。すずはコーナーに上っていくが、藤本は雪崩式首投げからカサドーラ。すずがキックアウトするとPKからミサイルキックを叩き込む。藤本はインフィニティを狙い、すずが回避するとビーナスシュートを狙うが、すずはエプロンに脱出してこれを阻止すると、奈落式エースクラッシャーから場外を駆けて地対空ドロップキック。さらにミサイルキックで追撃する。すずは「終わりだ!」とジャーマン・スープレックス・ホールドを狙い、藤本が抵抗するとPKから変形アームロック。藤本がブレイクすると投げっぱなしジャーマンも、藤本が回転して着地しサッカーボールキック。すずはエルボーを放っていくが、これをキャッチした藤本は腕をクロスさせながらグラウンドに引き倒し、極楽固め。
 すずがこれをブレイクすると、藤本は串刺しドロップキックからコーナーに上がり、雪崩式ヘッドハンター。さらに藤本は「終わり!」とビーナスシュートを狙うが、すずが追走してバックを取る。藤本はこれを振り払ってサッカーボールキックを3連打から「負けるか!」とPKを3発叩き込み、インフィニティで叩きつけるもカウントは2。
 藤本は改めてビーナスシュートを狙うが、すずが再び回避しようとすると敢えてすずの得意技であるジャーマン・スープレックスを見舞う。すると、すずも藤本の得意技であるインフィニティを見せるなど互いに意地とリスペクトをぶつけ合う。
 ダブルダウンから両者フラフラと立ち上がり、正面から息もつかせぬエルボーの打ち合いへ。すずが重たい三連打から旋風脚や延髄斬りを見舞えば、藤本も延髄斬りやダブルチョップ。さらに藤本はたいようちゃん☆ボムを狙うが、すずはこれを抜け出してテキーラショット。すずはジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、藤本もこれを抜け出してジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドを狙う。すずはこれを回転エビ固めで切り返す。これを返されるとすずはドルフィンバスターから、レインメーカー式のスパニシュフライと新技を披露。

 すずは嫌がる藤本をぶっこ抜いてジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、藤本も意地で耐えてインフィニティ。藤本がジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドを狙うと、かつて藤本から3を奪った裏高角度回転エビ固めからグラン・マエストロ・デ・テキーラ。藤本も今度はこれを返して見せ、カサドーラで抑え込むもすずがキックアウト。すかさず藤本がビーナスシュートを叩き込み、これでカウント3。新ベルトを巻かれた藤本がマイクを取る。

藤本「超新星のすずに、古株の藤本つかさが勝って、残念ですか?また時代が戻ったと思いますか?『また藤本か』って思いますか?私まだまだ頑張りたいんですよ。体だって痛いところ無いし、心だって強いし、まだまだやりたい!体張ってプロレスやってるんですよ。私だって勝ちたいと思って、女子プロレスやってるんですよ。15周年、団体が15周年!私が先頭を走っていきます!……すず、ちょっとこっちおいで。『勝って親孝行する』って言ってくれたけど、人間生まれたときから親に親孝行してんの。すずがプロレス界に入ってくれただけで私に親孝行してくれてる。存在がまず嬉しい!ありがとう!だから、愛おしいすずに、自由にやりたいことをやってほしい。(すずの頭を撫でて)あなたが今、いっちばんやりたいことは、なんですか?」

すず「……鈴季すずが、一番やりたいこと!それは!デスマッチ!ハードコア!やりたいんだ!」
藤本「知ってる(笑)ずーっと言ってたもんね。好きなようにやったらいいんじゃないかなあ?」
すず「アイスリボンに入ったきっかけ、それは世羅りさのやるデスマッチ!だからこれからは自分がデスマッチ界の先頭に立って、アイスリボンでデスマッチをやって世羅りさを超えるぞーッ!覚悟はもう出来てます!藤本さん、ベルト取られて悔しい!しかも新しいベルト!しかも!藤本つかさの色は赤だって言ったのに!それも悔しい!でも!そのベルトかけて藤本つかさと試合できて嬉しかった!絶対取り返すから、持っとけェーッ!」

 すずが「ぐやじぃ~!」と泣きながら倒れ込むと、藤本が上から覆いかぶさって抱きしめる。

藤本「デビュー2年のすずとこんな試合できると思ってなかった!最高ですね!今日は私が締めたいと思います。全選手、リングに上ってきてください。」

 出場した選手がリングに上ってくる中、締めに参加しないことも多い雪妃らRebel&Enemyも上がってくる。

雪妃「待て待て待て待て」
藤本「おぉ!何?今日はレネミーも一緒に私を祝って円陣入ってくれるの?」
雪妃「違うんですよ、藤本さん。私たちRebel&Enemyは、ベルトの総取りを狙っています。ね?山下さん?」

山下「そういうことです。そのベルトです。」
藤本「このピッカピカのベルトをかけて?今、絶好調の山下りなと、タイトルマッチをやるってことですか?!最高じゃないですか。やりましょう。2月20日、後楽園ホールでやってやるぞオラ!いやあ、そういうことで、レネミーも4人いるから私もいい仲間連れてくるから。3本勝負とかどうかな。やりましょう。では、改めて、全選手、リングに上ってきてください。今年はアイスリボンの15周年イヤーです。アイスリボンの歴史は、イコール藤本つかさの歴史だと思ってます。私が15周年、15年間団体に関わってくれた大切な仲間たち、その相手と私は防衛戦したいと思っております!16年目のアイスリボンも皆さん見に来てください!夢叶うリングを見せたいと思います。それでは、『私がプロレスでハッピー』と言いましたら、『アイスリボン!』と大きな声で心のなかで叫んでください。まだ世の中がどうなるか分からない状況ですが、プロレスを見に来てくれてありがとうございます!プロレスでハッピー!アイスリボ~ン!」

<試合後コメント>

鈴季すず
「あぁ~……あぁああああ……悔しい!はぁ。藤本つかさは強かったぁ、やっぱり。やっぱり強かった!藤本つかさという壁をチャンピオンとして超えないといけないところだったのに、くっそ……!ホントに、すべてが、すべてが、すべてが悔しい!藤本つかさには、余裕が、余裕があったなと思います。勢いだけじゃ超えられない壁。図太くて、ホントに図太くて、分厚くて、一筋縄じゃいかない藤本つかさに負けた悔しいホントに悔しい!4回防衛出来たから防衛出来ると思ったのに!悔しい!『悔しい!』しか言うことないです!悔しい!」

――昨年8月にベルトを獲ってから今日までの防衛ロードは自分を強くしたと思いますか
「それはすごく感じます、自分でも。やっぱりチャンピオンになってから、アイスリボンの頂点に立ってから、プロレスに対する考え方も変わったし、アイスリボンについての考え方も変わった。自分がチャンピオンじゃないときは、うーん……藤本つかさイコールアイスリボン、アイスリボンイコール藤本つかさっていうのが当たり前だと思ってたし、おかしいとも思ってなかった。だけど、チャンピオンになって防衛していくにつれて、アイスリボンイコール藤本つかさっていうのは、おかしいと。チャンピオンがイコールアイスリボン、チャンピオンイコールアイスリボンであるべきだと、鈴季すずであるべきだと思うようになったし、責任感が芽生えたし。『自分がしっかりしなきゃ、自分がアイスリボンを引っ張っていかなきゃ』って思えるようになったし。やっぱり5カ月。『たった5カ月』って言う人もいるかも知れないけど、この5カ月で自分は変われたと思ってます。でも、まだ変われる!……とも思っています」

――身軽になった今、やりたいことをやると仰っていました
「ベルトを持ってるときは、アイスリボンに相応しく、プロレスでハッピーなアイスリボンに相応しくと。そういうチャンピオンでいなきゃいけないと思って、それが自分の役目だと思って、チャンピオンとしてやって来てましたけど、だからこそやりたいことは口に出さなかった、ずっと。だけど、藤本つかさが『自由にやっていいよ』と言ってくれたんで、言わせてもらいました。デスマッチがやりたいし、ハードコアもやりたい。だから、鈴季すずはアイスリボンに入ってきた。鈴季すずを生んだきっかけはそれだと言っても過言では無いので。自分がデスマッチ・ハードコア界のチャンピオン、トップに立てるまでやり続けて『鈴季すずを見てアイスリボンに入ってきました。デスマッチがやりたいです!』って言ってくれるような子を見つけてきたいなと思います」

――チャンピオンでなくなってもNG無しでやっていくと
「はい!NGホントに無いです!マジでNG無いので!なんでも、なんでもやります!」

――藤本選手が戦前に「今回はすずのためにも勝たなきゃいけない」という意味深なコメントをしていました。すず選手もこの言葉の意味について考えていたと思うのですが、戦いを終えた今はこの言葉をどう捉えていますか
「自分はチャンピオンでいる時期、チャンピオンのときは『デスマッチやりたい、ハードコアをやりたい』って言わなかったんですけど、でも藤本つかさは、やっぱり言わなくても分かるんだなと。それがやりたい鈴季すずを藤本つかさは気付いてたからこそ、『チャンピオンだからこうあるべきだ』と縛り付けられてる鈴季すずを、気付いてたんじゃないかなと」

――「NG無し」と言いつつ、実は自分の中にNGを作ってしまっていたのではないかと
「今思うと、そうなのかもしれないなと、今日藤本つかさのマイクを聞いて、そう思いました。だから、縛られなくていいんだなと。やりたいことは、やるっ!プロレス人生は、いつまで続くか分からないから、今この瞬間、やりたいことはやるし、やりたい人とやりたいことを……やる!藤本つかさから、選手取締役代表からOKが出たんで、自由にやって行きたいと思います!だから七番勝負とか、やってみたいなと思います。藤本つかさがやっていいって言ってたんだから、やっていいと思います!七番勝負!ハードコア七番勝負!ずっとやりたいと思っていた人もいるし。言っていいのか分からないですけど、やりたい人がいるんで!」

――その選手は誰でしょうか
「アイスリボンではおなじみなのかも知れないですけど、宮本裕向さんと!自分がデスマッチを見るようになって、ハードコアを見るようになって、一番心に残った試合が、佐々木貴vs宮本裕向の、足場建築なんとかデスマッチ。それを見て、ものすごく衝撃を受けて、そこから見るようになった。宮本裕向さんとやりたい。出来るか分かんないですけど、やりたいです!ここで言えば出来るかも知れないから!七番勝負も出来るかもしれないから、やりたい!だから、やりたいことは言うようにします。やりたいです!やる!やりたいことはやります!悔しいィーッ!あぁ~……悔しいぃ~……です。ありがとうございました」

藤本つかさ
「ピカピカのベルトを巻くことが出来ました。メチャクチャ嬉しいです!すずと対戦して思ったのは、すずはきっと、またこのベルトを巻くと思います。彼女はもっと強くなる。そう思いました。このリングが一番、夢叶うリングにしたくて。ホントに後輩たちにはやりたいことをやって欲しいなと思います。だから私も1選手として、やりたいことをこのリングでやっていきたいと思いました」

――ベルトがあると自分のやりたいことがよりやれるようになると
「そうですね!早速、デスマッチ女ファイターの山下が名乗り出てくれて、やっぱ嬉しいですね、やりたいって言ってくれる人がいっぱいいるのは。まあ、ただ、アイスリボンも団体15周年ということなので、この15年間で団体に関わってくれた人たちと防衛戦を重ねて行きたいなと、自分の考えがあります」

――それが藤本選手のやりたいことでしょうか
「はい!何度ベルトを巻いても、やっぱり嬉しいですね」

――リング上では12年やってきた藤本選手だからのマイク、言葉がありました
「やっぱりみんなすずに勝って欲しいとお客さんは思ってたんじゃないかなと思います。団体の象徴が、新人の若き王者すずに負けるところをホントは見たかったのかなって思うんですけど、自分はまだまだ体調も万全ですし、怪我してるところも無いですし、やっぱりレスラーたるもの、やれるときは全力でやりたいなって思います。まあそのきっかけが団体の15周年っていうことですね。メチャメチャ嬉しかったです。ハイ」

――すず選手が「藤本つかさが背負っていたものを私が背負ってバトンタッチする」と戦前に言っていましたが、キャリア2年の18歳が王者となって色々なものを背負っているのを見て、それを軽くしてあげたいという思いはありましたか
「うーん……軽くしてあげたかったっていうよりは、『やりたいことをやって欲しいな』というのが。ホントにすずのことを分かっているから、あの子はこの団体にいる意味というか、アイスリボンだからやれることっていうのを一番分かっていたから。自由にやって欲しいなっていう気持ちがありました。でも、団体を背負っていくとか、象徴っていうのは何人いてもいいと思うので。私もまだまだその座を譲る気ないですし、だからと言って、すずには下がって欲しくないし。たくさんの柱があっていいんじゃないかと思います」

――そういう意味では15周年イヤーでいいスタートが切れましたか
「そうですね、やっぱりなにか人ってきっかけが無いと動かないというか、動くきっかけっていうのはやっぱり大事だなと思ったので、そういう意味では今年、藤本つかさの年にします!……すずが紛失してくれたおかげでベルトが新しく」

――ICE×60からICE×∞にベルトが変わったときも藤本選手が最初に巻いています
「そうなんです」

――ベルトが新しくなったときにはやたら強いと
「そうですね。あと私、挑戦者として負けたことが無いんですよ。引き分けは一度だけあるんですけど、挑戦者の藤本つかさは強いんだという」

――と言うと、藤本選手を相手に防衛した人はいないと
「そうですね、ICE×∞は無いです」

――藤本選手を相手にICE×∞を防衛した選手が現れたら、その選手が象徴となるのかも知れません
「でも、それも1つの団体のターニングポイントというか、そういうものになるのかなと」

――ICE×60のときにも挑戦して負けたことは無い?
「あります!市来さん(市来貴代子)にあります!(笑)でも、新しいベルトありますけど、引き続き、紛失した古い方のベルトも探しているので、何か情報がありましたらアイスリボンまでお願いします」

――改めてになりますが、すず選手のデスマッチ希望は取締役としてもOK?
「はい!オッケーです!」

――すず選手は一番最初にやりたい相手として宮本裕向選手の名前を挙げていました
「なるほど。やりたい相手……何人かいるんですかね?すずが決めたら良いと思います。でも裕向さんはすずがプロレス界に入るきっかけの人なので、なんかちょっと感慨深いなって思います。是非オファーさせていただきます!」

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

関連記事

サイト内検索

日別

2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

月別

ページ上部へ戻る