【試合詳細】10・25 PANCRASE新木場スタジオコースト大会 上迫博仁vs松本光史 春日井 寒天 たけしvsTSUNE 田村一聖vsアキラ 田中半蔵vs透暉鷹

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『PANCRASE 319』
日程:2020年10月25日(日)
会場:新木場スタジオコースト
開始:14時30分
観衆:555人(コロナ対策のため)

[プレリミナリーファイト]
▼第1試合 ストロー級 5分3R
○華蓮DATE(Team Date)
1R 4分22秒、チョークスリーパー
●青木文菜(リバーサルジム横浜グランドスラム)

▼第2試合 ストロー級 5分3R
○山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)
判定3-0
●大塚智貴(CAVE)

▼第3試合 フライ級 5分3R
●赤﨑 清志朗(香取道場)
1R 2分26秒、チョークスリーパー
○橋本薫汰(K-PLACE)

▼第4試合 ミドル級 5分3R
○岩﨑大河(大道塾/パラエストラ東京)
1R 1分47秒、チョークスリーパー
●川和 真(禅道会 新宿道場)

[第26回 ネオブラッド・トーナメント準決勝]
▼第1試合 フライ級 5分3R
○聡―S DATE(Team DATE)
2R 3分20秒、KO(バックブロー)
●梅川 毒一郎(総合格闘技道場コブラ会)

▼第2試合 フライ級 5分3R
○山中憲次(FREEDOM@OZ)
判定3-0
●前田浩平(GRABAKA)

▼第3試合 バンタム級 5分3R
●MG真介(パラエストラ東大阪)
1R 3分33秒、TKO(アームバー→レフェリーストップ)
○井村 塁(Nexusense)

[メインカード]
▼第1試合 バンタム級 5分3R
○河村泰博(和術慧舟會AKZA)
1R 1分52秒、三角絞め
●RYUKI(フリー)

▼第2試合 バンタム級 5分3R
●神田T800周一(パラエストラ広島)
判定0-3
○ジェイク・ムラタ(パラエストラTB)

▼第3試合 ストロー級 5分3R
○宮澤雄大(K-PLACE)
2R 0分47秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●井島裕彰(GUTSMAN)

▼第4試合 ウェルター級 5分3R
●近藤有己(パンクラスイズム横浜)
判定0-3
○小林 裕(フリー)

▼第5試合 バンタム級 5分3R
○平岡将英(KRAZY BEE)
1R 1分07秒、TKO(関原がカット→ドクターストップ)
●関原 翔(リバーサルジム東京スタンドアウト)

▼第6試合 フェザー級 5分3R
●滝田J太郎(和術慧舟會KING CRAFTI
判定0-3
○Ryo(RINGS)

▼第7試合 フェザー級 5分3R
●田中半蔵(FUN’S )
判定0-3
○透暉鷹(ISHITSUNA MMA GYM)

▼第8試合 フェザー級 5分3R
●田村一聖(KRAZY BEE)
2R 0分42秒、KO(スタンドのパンチ)
○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/& MOSH)

▼第9試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
○春日井 寒天 たけし(志村道場)
判定2-1
●TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)

▼第10試合 メインイベント ライト級 5分3R
●上迫博仁(チームクラウド/和術慧舟會HEARTS)
判定0-3
○松本光史(M PLATIC)

[メインカード]
▼第1試合 バンタム級 5分3R
○河村泰博(和術慧舟會AKZA)
1R 1分52秒、三角絞め
●RYUKI(フリー)

▼第2試合 バンタム級 5分3R
●神田T800周一(パラエストラ広島)
判定0-3
○ジェイク・ムラタ(パラエストラTB)

▼第3試合 ストロー級 5分3R
○宮澤雄大(K-PLACE)
2R 0分47秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●井島裕彰(GUTSMAN)

▼第4試合 ウェルター級 5分3R
●近藤有己(パンクラスイズム横浜)
判定0-3
○小林 裕(フリー)

▼第5試合 バンタム級 5分3R
○平岡将英(KRAZY BEE)
1R 1分07秒、TKO(関原がカット→ドクターストップ)
●関原 翔(リバーサルジム東京スタンドアウト)

▼第6試合 フェザー級 5分3R
●滝田J太郎(和術慧舟會KING CRAFTI
判定0-3
○Ryo(RINGS)

▼第7試合 フェザー級 5分3R
●田中半蔵(FUN’S )
判定0-3
○透暉鷹(ISHITSUNA MMA GYM)

▼第8試合 フェザー級 5分3R
●田村一聖(KRAZY BEE)
2R 0分42秒、KO(スタンドのパンチ)
○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/& MOSH)

▼第9試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
○春日井 寒天 たけし(志村道場)
判定2-1
●TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)

▼第10試合 メインイベント ライト級 5分3R
●上迫博仁(チームクラウド/和術慧舟會HEARTS)
判定0-3
○松本光史(M PLATIC)

PANCRASEが有観客大会を再開しメインで初参戦の松本光史が上迫博仁に勝利!春日井寒天たけしは1年ぶりの試合で勝利も納得行かず!近藤有己は調子が上がらず連勝ならず

第1試合


 河村は2015年より参戦。2018年12月、大阪大会でのメインを最後にパンクラスを離れていたが、約2年ぶりに復帰した。
 対する RYUKIは元キックボクサー。アマチュア戦は100戦以上経験し、K-1甲子園にも出場。ホーストップでプロデビューし、MA日本キックやRISEで闘って来た。2017年には中国の大会「英雄伝説」で60kg級アジア王者となり、2018年にはRIZINにも参戦。20戦18勝1敗1分という戦績を誇っていたが、MMA転向を決意。パンクラスに上がることとなった。

 1R。ローを見せるRYUKI。河村はバックハンドからタックルを狙うが、距離があり入れない。RYUKIはパンチ。河村が組みにいき、引き込むと三角! ボディを殴るRYUKIだが、耐えきれずタップ!

河村 ケージ上コメント
「こんなところでMMA をナメられたらいけねぇと思っていたので、しっかり勝ててよかったです。
 2年ぶりに帰ってきましたけど、ちょっとバンタムは盛り上がりに欠けているので、オレが引っ掻き回してやろうと思います。今回出ているバンタムをみても、オレが勝つと思います。また(パンクラスに)出たいと思うので、よろしくお願いします」

第2試合


 神田は2013年よりパンクラスに参戦、2015年にはNBT同級優勝。広島移住で2018年2月大会を最後にパンクラスから離れ、関西の修斗やGLADIATORに出場していたが、2年半ぶりに戻って来た。

 ムラタは2014年からパンクラスに参戦し、ライダーHIRO、大橋悠一、金太郎らと闘っている。2017年以降はパンクラスから離れ、Fighting NEXUS、ONE Worrior、ZSTなどに参戦。ZSTでは昨年8月、滝田J太郎を破ってバンタム級王者となっている。

 1R。プレッシャーをかける神田。ムラタはパンチから組むが、神田は受け止めて切った。ムラタが再び組んでケージへ押し込み、バックに
回る。動きが取れない神田。ムラタは潰していくが、神田は背中をつけず反転。しかし、ムラタは立って正対し、ケージへ押す。神田はヒジ。ムラタはケージへ押し、バックにつく。
 外した神田。ケージへ押し込むが、ムラタが入れ替える。離れて神田がパンチを入れて終了。
 ジャッジは二者10-9ムラタ、1人が10-9神田を支持。

 2R。神田がパンチ。ムラタはケージへ押し込みパンチ。神田が潰して上に。しかし、ムラタは立ちケージへ押して倒す。神田立った。ムラタはバックを取っており、神田は脱出できない。足を絡めていくムラタだが、神田が反転。ボディを殴る。
 立ったムラタ。ケージへ押していく。もがく噛んだ。入れ替えた。パンチを入れる。だが、ムラタがまた入れ替えてヒザ。動きが取れない神田。終了。
 ジャッジは二者10-9ムラタ、1人が10-9神田。

 3R。ムラタのタックルを切った神田がケージへ押し込むが、ムラタが突き放す。パンチを出し合うが、ムラタが組んでケージへ。バックを取る。抜けられない神田。ムラタは潰し、立とうとする神田が反転。ムラタは下から絡んでいく。そして上に。ヒジを入れる神田。粘り強くバックを取りにいくムラタ。神田が立ったところで終了。
 判定は三者29-28でムラタが勝利を挙げた。

第3試合


 宮澤はパンクラス参戦3戦目。前戦は、高島俊哉に攻勢だったが逆転の一本負けで連勝を3で止めてしまった。ここで盛り返したいところ。

 対する井島は2014年より参戦。最初は人の良さそうなキャラクターだったが、メキメキ力をつけ顔つきまで変わって来ている。しかし、ここ3戦は連敗。こちらも盛り返しに懸ける。

 1R。井島の左パンチがヒット、宮澤がダウン! 尻もちをつくが、すぐに立った。さらにパンチで出ていく井島。しかし、宮澤のパンチでカット。組んだ宮澤はケージへ押していくとテイクダウン! ハーフマウントに。
 しかし、井島は下から足を狙う。外した宮澤だが、さらに足を狙う井島。しかし、宮澤は立って外した。会場から拍車が湧く。
 パンチを振っていく井島。宮澤は、今度は注意深くもらわずテイクダウン。井島は立ってパンチを振っていく。タックルに入れない宮澤。終了。
 ジャッジは二者10-9で宮澤、1 人が10-9井島。

 2R。宮澤がジャブを当てる。井島もパンチを返すが効いている。宮澤のパンチがさらにヒット、井島ダウン! カバーに入った宮澤をレフェリーが止めた。

宮澤 ケージ上コメント
「こういう時代ですが、こうしてお客さんの目の前で試合ができて嬉しいです。会場に来てくれた人も、PPVで見てくれた人、そして関係者の皆さんのおかげでこうして試合ができています。
 今回、いい試合をしたので、ベルトが欲しいです。ちゃんオピオンに試合を受けて欲しいです」

第4試合


 前戦は北岡悟主催の無観客興行「iSMOS.1」で快勝した近藤。パンクラスでは今年2月、村山暁洋に判定で敗れている。前戦の勢いで連勝を挙げたいところだ。早い段階から詰めていきたい。

 一方の小林は昨年は2連敗。勝ったり負けたりで来ているが、今回はレジェンドが相手。自然と気合いが入る。どのような闘いを見せるのか。

 1R。近藤はゆっくりしたペースでジャブ、ローを入れていく。小林は組みにいくが近藤は付き合わない。小林がパンチ。いい感じだ。
 近藤のパンチを捉えてバックを取りケージへ押し込む小林。投げるが、近藤はすぐに立つ。つかんでいた片足を引き倒す小林。近藤はすぐ立つ。小林はバックを取りヒザ連打。近藤もヒザを入れ正対する。ボディを殴りケージへ押す小林。お互い入れ替え合う。小林はパンチ、ヒザ、ヒジとたたみかける。近藤離れた。小林はジャブ。近藤も左右パンチ。しかし、なかなか入っていくタイミングが掴みきれないまま終了。
 ジャッジは三者10-9で小林を支持。

 2R。近藤は前に出ていく。前蹴りを放つが、小林は蹴り足をキャッチ。ケージへ押し込み殴る。近藤もパンチ、ローを返す。しかし、小林が投げて上に! サイドポジション。近藤はケージを背負って立つ。小林はヒザ、近藤もヒザを打ち返す。小林アッパー。近藤はヒザ。どこかカットしたか、出血している近藤。
 小林はガッチリ捉えて離さず、ヒザを入れる。近藤も殴り、ゆっくりと入れ替え。会場から拍手が起こる。離れて近藤がロー。お互いパンチを出して終了。
 ジャッジは三者10-9で小林。

 3R。あとがない近藤。フィニッシュするしかない。小林は決意が表れた表情で向かっていく。
 近藤はロー。小林はパンチ、ロー。近藤は左ミドルの蹴り足をキャッチされそうになるが、これは避ける。そして、パンチ、ロー、回し蹴りとたたみかけていく。さらにフック、ロー。
 飛び込んでバックを取りケージへ押し込む小林。首を狙うが、近藤これは外す。入れ替えて離れた。しかし、残り1分。さらにパンチ、蹴りと攻める近藤だが、終了。
 ジャッジは二者29-28、1人が30-27で、小林が判定3-0で勝利。
 近藤は調子は良さそうだったが、エンジンのかかるのが遅かった。2Rで早めに手を打ち、3Rではせめて五分の状態で勝負をかけたかったところ。最近の黒星は、このパターンが多いように思う。決定力は持っている近藤だが、それだけに早い段階から勝負を決めたい。今後はここが課題になりそうだ。
 喜びを爆発させる小林を祝福し、近藤は四方に深々と礼。ケージを後にした。

第5試合


 平岡は2016年より参戦。昨年はNBT3度目の挑戦で優勝を果たした。しかし、今年7月には花レメ紋次郎TKに判定負けしている。
 対する関原は昨年プロデビューしたばかりで3連勝を挙げたが、今年7月には関西のグラップラー「聖帝」こと土肥潤に判定負け。両者ともに、再起を懸けたサバイバル戦となる。一歩先んずるのはどちらか。

 1R。パンチを振っていく関原。ジャブを出しながら冷静に見る平岡。関原はパンチを潜りタックル。しかしケージへ押し込んだのは平岡だ。
 しかし、ここでストップがかかる。関原が右眉あたりをカットしておりドクターチェック。しかし、傷が深く続行不可能としてドクターがストップをかけた。

平岡 ケージ上コメント
「パンチで倒そうと思っていました。練習して来たことをやりたかったので良かったです。作戦は、ジャブを打っておいてストレートとかアッパーを
で倒そうと思っていました。あごを狙っていましたけど、カットしたので。
 チャンピオン目指して一歩一歩上がって行きたいです。今日は、こういう状態の中、応援ありがとうございました」

第6試合


 滝田のパンクラス参戦歴は長く、2005年から。途中、試合がなかった年もあるが足掛け15年を数え、2008年にはマルロン・サンドロとのフェザー級KOP決定戦にも挑んでいる。最近ではZSTにも参戦しており、今大会に出場しているジェイク・ムラタと対戦している。

 対するのは、THE OUTSIDER 75−70kg王者のRyoだ。2016年には65-70kg王者の朝倉未来をギロチンチョークで破っている(のちにRyoからの申し出でノーコンテスト)。セコンドには前田日明が付いている。今年7月、前田がパンクラスの会場を訪問したのは、Ryoを出場させ、タイトルを獲らせようと考えてのことだったという。ベテラン・滝田を相手に、新天地でどのような闘いを見せるのか。

 1R。飛び出した滝田。Ryoはパンチで出るが、滝田が組んでケージへ。さらに押し込む滝田に、Ryoはギロチンを仕掛けるが、これは決まらず。頭を抜いた滝田が上になり鉄槌、パンチを落とす。立とうとするRyoに滝田は首を狙う。外したRyoは立つが、滝田は片足を掴んでいる。サイドを取った滝田は殴る。しかしRyoが反転! 会場から拍手が起こる。バックに回ったRyoが首を狙うが、滝田は強引に潰して上に。パンチを落としたところで終了。
 ジャッジは三者10-9で滝田。

 2R。やや疲れが見える両者。Ryoがパンチを振って出ると、滝田がテイクダウン。しかし、起き上がって引き込むRyo。しかし防いだ滝田が殴って首を狙う。いい感じだが、Ryo外して上に。会場から再び拍手が湧く。
 Ryoは肩固めに入るが、滝田は防ぐ。Ryoは離れてボディ、パンチを連打。滝田は腕を掴んで入るが亀に。殴りながら首を狙うRyo。滝田は防いでいるが攻められない。残り30秒。殴りながら首を狙うRyoだが終了。
 ジャッジは三者10-9でRyo。

 3R。Ryoはややスタミナ回復しているか。右ミドル。滝田はプレッシャーをかけていく。Ryoのパンチを潜り、組んでケージへ押し込むが、Ryoが倒して上に! さらにサイドポジション。Ryoが鉄槌、ヒジ、パンチとたたみかける。立とうとする滝田だがRyoは逃さない。バックに回り、さらにパンチ連打。なんとか反転しようとする滝田だが、逃げられない。Ryoがハーフマウント。立たせない。最後までRyoがガッチリ固めて終了。
 ジャッジは三者29-28、3-0でRyoが勝利を挙げた。

Ryo ケージ上コメント
「初めまして。今回、こんなに前振りしていただいたのに、こんな結果でまだまだだと思います。これから、前田イズムをもっと発揮していきたいです。世界標準のパンクラスに認められるように一矢報いたいと思います」

第7試合


 田中は2016年よりパンクラスに参戦。2戦目で日沖発を左フックで秒殺したが、中原由貴、カイル・アグオン、堀江圭功に3連敗を喫してしまった。しかし、昨年11月、コンバ王子に判定勝ちを収めており、さらに勢いをつけたいところだ。

 昨年の修斗フェザー級新人王・透暉鷹は今年7月に初参戦。小森真誉を1Rバックチョーク仕留め、完勝デビューを飾った。2戦目で早くもランカーとの対決が組まれた。

 1R。お互いプレッシャーをかけ合う。素早く飛び込んだ透暉鷹が組んでケージへ押し込む。ヒザを入れ、体勢を入れ替えた田中は投げを打つが、透暉鷹は倒れず。バックを取り、逆に投げてテイクダウン! 立とうとする田中。透暉鷹は腕を狙うが、田中は外す。しかし、離さない透暉鷹。
 田中はケージへ押し込み、尻もちをつかせて殴る。ケージを使って透暉鷹立った。田中は片足を抱えるが倒せず。さらに両足を抱え、押していくが終了。
 ジャッジは三者10-9で透暉鷹。

 2R。一気に入ってパンチを打つ田中。透暉鷹はまっすぐ入ってケージへ押し込む。バックに回り殴るが、正対してケージへ押し込んでいく。田中に尻もちをつかせた。再びバックに回ると、田中は背負って立ち上がる。
 背中から下りた透暉鷹はバックを取ったまま。田中は尻もちをつかせ、ケージに押し付けて殴る。透暉鷹もボディを殴る。残り30秒。田中が上をキープして終了。
 しかし、ジャッジはこのラウンドも三者10-9で透暉鷹。

 3R。透暉鷹は前蹴り、ロー、さらに跳びヒザ。田中が前に出ようとしたところを受け止めてケージへ。潰して殴る。肩パンチからハーフマウント、バックを取る透暉鷹。脱出できない田中。残りわずかで田中が反転するも、終了。
 ジャッジは三者とも30-17、3-0で透暉鷹が勝利。
 ベテランにも完勝した透暉鷹。しかし、もっと高いポテンシャルを秘めていそう。次戦が楽しみだ。

第8試合


 第6代同級KOP・田村。中島太一、摩嶋一整に連敗を喫したが、昨年9月、杉山和史にKO勝ち。その後は新型コロナの影響で大会がなくなってしまい、1年1ヶ月ぶりの試合となる。今回も豪腕が見られるか。

 対するアキラはヒカルド・チルロニに判定勝ちした後、ソリホン・サドゥロエフ、冨樫健一郎連敗したものの、今年7月にはノンタイトル戦ではあるが、現KOP・ISAOとの試合が組まれた。大チャンスだったが、テイクダウンできず、打撃を打ち込まれて完敗。今回は元KOPとの対戦。今度こそチャンスを生かしたい。

 1R。回るアキラに田村が強烈なローを打ち込む。アキラがよろめく。さらに田村がパンチ。田村はラッシュをかける。アキラは田村の蹴り足を取りケージへ押す。田村はボディを殴る。アキラが一気にサイドポジションを取るが、立った田村。アキラは尻もちをつかせるが、背中をつけることはできない。押し付けるアキラ。残り30秒。田村はヒジ連打。アキラが足を引いて上になったところで終了。
 ジャッジは三者10-9で田村。

 2R。田村がロー。パンチもヒット。さらに出ようとする田村にアキラのパンチがクリーンヒット、田村がダウン! レフェリーが試合を止めた。

アキラ ケージ上コメント
「こうして試合ができるのは、支えてくれている皆さんのおかげです。ありがとうございます。とりあえず勝てたことが、何より嬉しいです。このまま勝ち続けて行きたいです」

第9試合


 春日井は2016年よりパンクラスに参戦。2戦目にホジェリオ・ボントリン戦では腕十字を極められたものの、相手の体重オーバーによりノーコンテストに。2017年には翔兵を破っているが、翌年は参戦なし。昨年は福島英一を破ったが、アラン“ヒロ”ヤマニハに判定負けを喫している。今回はちょうど1年ぶりのパンクラスとなる。

 TSUNEは2015年より参戦。2018年までは上田将勝、瀧澤謙太に破れたが以外は勝ちを重ねてきたが、昨年は金太郎、アラン“ヒロ”ヤマニハに破れ3連敗中。大会数も少ない中、勝っておきたいところだ。

 1R。お互いロー。TSUNEが左パンチをヒットさせる。春日井はロー。TSUNEはパンチで攻める。終盤、パンチから組んだTSUNEが上になりパンチを落としたところで終了。
 お互い牽制で終わったラウンド。ジャッジは二者10-9で春日井、1人がTSUNE。

 2R。春日井がジャブ、ロー。お互いパンチを打つものの、手数が少ない。しかしTSUNEが距離をつづめて狙っていく。パンチから組んでケージへ押し込んだ。入れ替えた春日井だが、TSUNEは崩して倒し、ハーフマウント。
 引き込むTSUNE。春日井は尻もち状態に戻し殴る。春日井立った。TSUNEは離さずケージへ押し込む。入れ替えた春日井がバックを取りチョーク! しかし終了。
 ジャッジは三者10-9で春日井。

 3R。TSUNEは大きくパンチを振り距離を縮めていく。パンチから」組んでケージへ。首を抱えるが、これは諦めで殴る。立った春日井がロー。TSUNEは左ハイ、左パンチ。春日井はパンチを受け止めるが、TSUNEがケージへ押し込んでいく。根性で離さず上に。春日井は上体を引きつける。しかし、お互いここから先に展開を作れない。TSUNEはここでフィニッシュするしかないが、細かくパンチ、ヒジを落とすのみで決定力はない。春日井も下から殴るが……ホーンが鳴り終了。
 ジャッジは二者29-28春日井、1人が29-28 TSUNE。2-1で春日井がギリギリの勝利。浮かない顔の春日井。

春日井 ケージ上コメント
「納得いかないも何も……。勝ちたくて勝ちたくて、手術をして1年ぶり(の試合)で、勝ちたくて……。HEATのチャンピオンは強いと言いたかったですけど……。もっと練習して強くなります」

第10試合


 元DEEPフェザー級王者・上迫はパンクラス3戦目。パンクラス前戦は昨年3月、サドゥロエフ・ソリホンとの対戦。かなり危ないところだったが、ソリホンの負傷により逆転勝ちを収めた。しかし、同年12月のRIZINでは矢地祐介に右フックでダウン、サッカーボールキックでKO負けを喫している。今回は再起戦。

 修斗第12代世界ライト級王者・松本はパンクラス初試合。昨年10月に行われたONEでのパンクラスVS修斗で久米鷹介に判定負けし、久米へのリベンジを誓ってパンクラスに参戦を決めた。
 本来は4月に試合をする予定だったが、イベントが5月、さらに8月と延期になり、8月は当日に中止という憂き目に。2月の参戦発表から実に8ヶ月、対戦相手を変えてようやく参戦が実現した。

 1R。飛び出す上迫。右パンチがヒット、松本効いた。距離を取り、ローからパンチを振る松本。タックルに入るが切られる。タックルのチャンスをうかがうが、入れない松本。さらにタックルに入るが、上迫はすぐ離れる。上迫は前蹴り、左フック、右ハイ、左パンチと攻めていく。松本は右ミドル。しかし、お互い手が出ないまま回って終了。
 ジャッジは三者10-9で上迫。

 2R。松本ロー。上迫はローから踏み込んでプレッシャーをかける。さらにパンチ。一気に入って出る上迫。松本はロー、左ジャブ。しかしタックルには入れない。中盤過ぎ、松本のパンチがヒットし始める。そしてついにタックル成功、ケージへ押し込む。しかし残り30秒。上迫はヒザを入れるが終了。
 ジャッジは三者10-9で松本。松本がペースを掴み始めたか。

 3R。パンチを出していく上迫。上迫は右目あたりから出血している。松本ヒザ。タックルにはなかなか入れないものの、パンチを当ててきている。上迫かなり出血している。松本組んだ! ケージへ押し込んでヒザ連打。上迫もヒザを返すが、残り1分。
 細かく殴る上迫。回ろうとするが、松本はしがみつくように離さない。ようやく離れた上迫。松本がパンチを打って終了。
 ジャッジは三者29-28で松本が勝利を挙げた。

松本 ケージ上コメント
「修斗のベルトを捨ててここに来ました。これからよろしくどうぞ。(久米に対して)まってろ。以上です。
 このような状況で、お客さんを入れてくれて、3回延びちゃいましたけど、その度にオファーをくれて、パンクラスに感謝しています。これから、今以上に盛り上げて行きます」

 8月の衝撃的な大会当日中止、9月の無観客大会を経て、スタジオコーストにファンが戻って来た。これまで見慣れていた会場だが、客席が設営された風景、自分の席を探すファン、パンフレットを見ながら話すファンの姿を見るのは感慨深いものがあった。
 席数を半分に落としてはいるものの、会場には久しぶりに熱気が溢れ、ファンはマスクをしながら精一杯の声援や拍手を送った。

 今大会で目立ったのは、Team DATE陣の成長ぶりだ。プレリミで一本勝ちした華蓮DATE、NBTでKO勝ちし決勝に進出した聡―S DATEは、これまでより明らかに強くなっていた。練習内容を変えたのだろうか。多くの選手を抱えるチームだけに、他の選手たちの成長にも期待できそうだ。
 また、宮澤雄大、透暉鷹ら若い選手の活躍も印象的だった。特に透暉鷹はそのポテンシャルを見せ切っていなそうな期待感が大きい。今後の活躍が楽しみだ。
 反対に、今大会では近藤有己、滝田J太郎、田中半蔵、田村一聖らベテラン勢が揃って敗戦を喫した。しかし、それぞれ輝かしい戦績を誇る面々。まだまだここで終わってはいられない。次戦以降に期待したい。

 11月大会は中止となり、次回は12月13日。注目カードが盛り沢山だ。新型コロナに振り回された2020年だったが、最後は盛り上がって来年につなげたいところだ。

(写真・文/佐佐木 澪)

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