東京女子9.22新宿大会 中島vs.赤井、坂崎&辰巳vs.えーりん&ミウラ、滝川あずさデビュー戦
You Grow Up
日時:2015年9月22日(火・祝)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・新宿FACE
観衆:485人(超満員)
▼第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負
●ハイパーミサヲ
5分48秒 セントーン→体固め
○MIZUHO
▼第2試合 シングルマッチ 15分1本勝負
○清水愛
5分58秒 TKO(おっぱいスカッシュ☆→レフェリーストップ)
●のの子
▼第3試合 滝川あずさデビュー戦 シングルマッチ 15分1本勝負
○山下実優
5分3秒 アティテュード・アジャストメント→体固め
●滝川あずさ
▼第4試合 えーりん復帰戦 タッグマッチ 20分1本勝負
●坂崎ユカ/辰巳リカ
14分4秒 変形鎌固め
えーりん/○ミウラアカネ
▼第5試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○中島翔子
12分6秒 首固め
●赤井沙希
プリンセスカップ覇者の中島が赤井に初勝利!信じられない赤井は卒倒
アナウンサーを目指す滝川あずさがデビュー!1.4後楽園初進出が決定!
オープニング
中島と坂崎の“闘うコメディアンズ”が登場し、観戦する上での諸注意をする前説を行った。続いてMC担当の桃知みなみが登場し、「ももちっ!」とコマネチポーズを一発入魂で決めてから選手入場式へ。ミサヲはひとまず今まで通りのジャージコスチュームに風呂敷マントで登場。所属選手が揃うと、選手を代表してデビュー戦を行う滝川が「本日は東京女子プロレス最大ビッグマッチ、新宿FACE大会にお越しいただきましてりありがとうございます。東京女子プロレスが新宿FACEで試合を行うのは2回目なんですが、私個人としては前回はまだ練習生として…練習生もまだ一人で受付をお手伝いをさせていただいてました。で、今回はこうやって先輩の中に混ざって選手として、ここに立てていることをすごく嬉しく思ってます。また今日はデビュー戦ということで精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。皆さん、本日も楽しんでいってください」と初々しく挨拶。
そこに赤井と清水の美威獅鬼軍が登場。本部席のマイクを取った赤井は「皆様、ご機嫌よう。愛さん、ここ新宿おFACEは私と愛さんが出会って、そして闘って、結ばれた特別な思い出の場所よねぇ」と言うと、清水はうっとりした感じで「沙希様の言う通りですわ」。
赤井は「そして今、プレシャスなKANNAさんという存在が加わって、またこうして新宿おFACEで一緒に立てることを、私、心から嬉しく思うわ。愛さん」、清水「沙希様の言う通りですわ」。赤井「なんだかお滑りネズミも張り切っているみたいだから、私が綺麗に駆除をして、お掃除をして、そしてこのお団体で私が一番美しく、そして強いってことを何度もでも分からせてさしあげるわ。愛さん」、清水「沙希様の言う通り…ではありませんわ! 沙希様、どうかご理解ください。沙希様の美しさ・強さはこの団体内に留まるものではなく、世界一……いえ、宇宙一のプリンセスですわ!」と言うと、さらに「そしてKANNAさん、KANNAさんという美しいプリンスも加わり、我が美威獅鬼軍の地位は盤石ですわ。アーハハハハハ」と高笑い。
赤井は「お滑りネズミ、今日私にお試合でまたお負けしたら、あなたに新しいお仕事をさしあげるわ。私が歩くところにこれから赤絨毯を敷きなさい!」と命令。その赤井から「ゆっくりと目のケガを治して、また3人でワルツを踊りましょうね」と言われたKANNAは「沙希さん、もう飲みたいんですか?」と謎の発言。
すると赤井は「あ〜らあらあら、KANNAさん、それはモルツ、じゃなくって。…そういうことよ。分かったかしら?」とKANNAの発言を素早く理解し、的確なツッコミを入れた。美威獅鬼軍が引き上げていくと、改めて滝川が「何かやっぱりちょっと怖かったんですけど、負けるわけにはいかないです。中島さん、頑張ってください。東京女子いくぞー!」と気合いを入れ直したのだが、緊張のあまりグダグダになってしまった……
第1試合
MIZUHOは一本のバナナを手に登場すると、そのバナナを女性客にプレゼントしてからリングイン。木曽レフェリーに羽根飾りを渡して一緒に踊ろうと誘うが、木曽レフェリーは羽根飾りをMIZUHOの首に巻き付けると絞首刑にしてみせた。
続いてミサヲがアメコミヒーロー風の新コスチュームで登場。例によってマイクを持ったミサヲは「お待たせしました〜、会場にお集まりの大いいちびっ子たち、こんにちは〜! 東京女子プロレス、愛と平和を守るニューヒーロー、ハイパーミサヲ、新宿FACEに参上! 帰ってこれたぜ新宿FACE! というわけで何を隠そうこの私、去る2月28日この新宿FACE大会で衝撃の! 衝撃のデビューを果たしたわけです。そして奇しくもその時のタッグパートナーであった同時デビューの相手が、今日の対戦相手MIZUHOです。やっぱり同期ということもあってね、今日はいつもと違った緊張感で臨んでおります」と言うとコスチュームの中から赤い封筒を取り出し、中に入っている手紙を読み始める。
16小節のラブレターでお馴染みの『過ぎ去りし永遠の日々』が流れる中、「親愛なるMIZUHOへ。こんなふうに手紙を書くのは初めてで何だか照れくさいです。でもこうでもしなきゃ私、素直な気持ちを伝えられないんで、こうやって筆を執った次第です」と、自分で書いた手紙を涙ながらに読み上げていったミサヲだが、途中で思わず感極まったミサヲはこれ以上は読めないので自分で読んでとMIZUHOに手紙を渡す。
次の瞬間、手紙をMIZUHOの顔面に押し付け、風呂敷マントで首を絞めたミサヲは再びマイクを持つと「まあまあ。すごい涙が止まらないのは本当なんです。なんでかって言うと、そんなキラキラした一緒に過ごした戦友を今日は秒殺してしまうからです! 何を隠そう、私、今日新ヒーロースーツですよね。このヒーロースーツ、相手の攻撃を95%吸収するという噂があります。なので同期のMIZUHOなんか雑魚なので、秒殺で倒してしまいます。こんなビッグマッチで恥かかせてごめん! でも私、ヒーローだから武士の情けで、このヒーロースーツの威力を試す意味でも思い出として一発やっていいよ」と言うので、MIZUHOはミサヲに思いきりエルボー。
普通に吹っ飛んだミサヲをコーナーに叩き付けたMIZUHOはヒッププッシュを狙う。だが、股下から逃げたミサヲは「何て秘境な手を使うんだ!」と言うと、ヒーロー矯正システム(=カンパーナ)を決めるが、どうにか耐えたMIZUHOはハイパーゴッサムクラッシュ(=スタナーの体勢からの変形ココナッツクラッシュ)を狙ったミサヲを突き飛ばすと、腰振りからヒッププッシュ。嗚咽するミサヲをヘッドシザースで捕まえ、自らのケツに顔面を押し付けたMIZUHOはセントーン。
これをかわしたミサヲは今度こそハイパーゴッサムクラッシュを決めてから「まだ秒殺の範囲内ですよ」とウソぶきながら風呂敷マントを装着。アイアムアヒーロー(=ダイビング・クロスボディー)を決めたが、カウント2で返したMIZUHOはミサヲのクロスボディーを3回連続でかわす。スタミナが切れて倒れたミサヲにセントーンを投下して3カウント。
自力初勝利をMIZUHOに先超されたミサヲは頭を抱えながら引き上げていった。
第2試合
いきなり乳だましを見舞ったのの子。セコンドのKANNAが清水に「愛さん、騙されないでs!」とアドバイスすると、清水は冷静にのの子を倒してエルボードロップ。さらにクロスアーム式スリーパーに捉えるが、のの子はロープエスケープ。串刺しジャンピングエルボーからエプロンに出た清水はのの子の両腕をクロスさせながらの変形タランチュラ。
さらにのの子のボインをトップロープに叩き付けると、オールドスクール(=ロープ歩きからの手刀)。だが、手刀を落としてきた清水をキャッチして昇天(=Kカップのボインに相手の顔を押し付け昇天させる)を決めたのの子。
さらに手ぶらツイストからパイグリー(=ペディグリー)からのドラゴンスリーパイ(=胴絞め式ドラゴンスリーパーの体勢で相手の顔を胸に埋める)で畳みかけたのの子だが、清水の足がロープに届く。フライングメイヤーからパイフライフロー(=相手の顔面にボインが当たるように投下するボディプレス)を投下したのの子だがカウントは2。
すると清水はウラカンホイップでのの子を投げ飛ばすと、エルボーを落としてからトリープフリューゲル(=スイングDDT)。カウント2で返したのの子は清水をコーナーにホイップするとボインアタック。そして「弾んできた〜」とボインを揺らすとオパイェを発射。
さらにボインメーカー(=レインメーカーの体勢から相手を引き込んでボインに叩き付けて吹っ飛ばす)からコーナーに登ったのの子はダイビング・パイフライフローを投下。これをかわして自爆させた清水はのの子の両腕を両足でフックしてからボインへのキャメルクラッチを決める。これでのの子が完全に動けなくなったのを見て、レフェリーが試合をストップした。
第3試合
これがデビュー戦となる滝川あずさはFNNニュースのオープニング曲から、中継リレーで新宿FACEに呼び掛けると、清楚なワンピースを着てメガネをかけた滝川がマイクを手に、Babeの『Don't Know!』入場。
薄ピンクのセパレートコスチュームにレガース姿の滝川に対し、まずはグラウンドに持ち込んだ山下だが、うまく抜け出した滝川。しかしヘッドロックに捉えた山下は再びグラウンドに持ち込む。そこからフライングメイヤーで投げ、サッカーボールキックを叩き込んだ山下はスリーパー。
そこからニーオンザベリー式のキャメルクラッチにスイッチした山下。「あずさ」コールの中、どうにかロープに逃れた滝川だが、山下はサッカーボールキックからストンピング。シュミット流バックブリーカーで叩き付けた山下にエルボーで向かっていく滝川。山下はソバットを叩き込むが、滝川はエルボーで倒すとボディスラムで叩き付ける。
そこからエルボーを連打した滝川だが、串刺し攻撃をかわした山下はアティテュード・アジャストメント(FU)で叩き付けて3カウント。
試合後、山下はデビューして東京女子の一員となった滝川の腕をあげて健闘を称えた。すると東京女子プロレスが3度目のとなるオーディション、その名も『東京女子プロレス元気印オーディション』を開催すると発表した。
<試合後コメント>
滝川あずさ
――デビュー戦終えていかがですか?
「終わって、いやもう今は燃え尽きたっていう感じで、やっぱり、山下さんはエースで、強くて、その分心も広くて、私を全身で受け止めてくれるって感じがしましたし、私も今まで積み重ねて来たものを全て出しきれたと思います」
――今日自分のやりたいことはどれぐらいできました?
「いやー…山下さんに必死になって食らいついていくことが精一杯で、もっともっとプロレスラーとしては今までテレビで見てきたレスラーさん達みたいなカッコいい事とかしたかったんですけど、なかなかできませんでした」
――今後どのようなレスラーを目指していきたいですか?
「やっぱり私が、大好きで見ていた頃にプロレスラーの方からもらった元気やパワーを与えたいですし、私はアナウンサーになるためにプロレスラーになったので、そういった事もリングで表現したりとか、マスコミ各社の方に私の話すところを見てもらったりとか、そういうお仕事もしていきたいと思っています」
――アナウンサーになりたいという部分では入場とかコスチュームを工夫されてた部分はあると思いますが、もっとやっていきたいですか?
「そうですね、試合と同様まだまだ緊張もありましたし、初めてだったのでもっともっと私がアナウンサーとして表現できるところは限りなくあると思うんでプロレス同様。頑張っていきたいと思います」
――会場にお友達とか見に来られたりとかは。
「応援してくれていて、私がプロレス始めるってことを伝えていたお友達には見に来ていただいております」
――どんな感想か気になる所だと思いますが。
「気になりますね」
――入場曲は報道番組でしたが、アナウンサーとしては報道を目指しているんでしょうか?
「報道はもちろんですし、やっぱりプロレスが好きなので実況だったり、あとはできることならアナウンサーとしていただけるお仕事ならなんでもやります」
――今後もプロレスの実況もおこなっていきたいと?
「できれば、いつかはできたらいいなと思っています」
週プロ加藤記者「今日オモテナシは無かったですが。お・も・て・な・し」
「あぁ…それは、私が尊敬してあやかっていただいた、あの、クリステル様の方だと思うんですが、私は、あずさなので、おもてなしの心は大事だと思うんですけど、違う何か表現を見つけられたらなと思います」
第4試合
辰巳はドラゴンリングインするといきなりコケる。続いて坂崎は「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ〜ン」の声から始まるオリジナルのテーマ曲で入場。ミウラに続いてこれが3か月ぶりの復帰戦となるえーりんが入場。
握手を求めてきたえーりんに「べー」と舌を出した坂崎と辰巳。辰巳とえーりんの先発で試合開始。互角の展開から坂崎とミウラがリングインすると、ロープに飛んだ坂崎がロケットランチャーを発射。
あっさりかわしたミウラがえーりんにタッチすると、坂崎はえーりんが骨折していた左腕を捻り上げてからハンマーを落とす。「やりたい! やりたい!」と辰巳も同じ攻撃を繰り出すと、坂崎はシッペ、デコピン、馬場チョップの連続攻撃。ピンチに陥ったえーりんに「えーりん」コールが起こるが、坂崎はダイヤル固め。
目を回したえーりんにエルボーを連打した辰巳はヒップトス。坂崎がトドメを刺そうとするが、えーりんはドロップキックを返すとミウラにタッチ。ショルダータックルで坂崎と辰巳を吹っ飛ばす。
だが、坂崎はミウラの耳元で笛を吹くと、耳を塞いだミウラを辰巳とのダブルブレーンバスターで投げていく。ここで坂崎がホウキを持ち出すが、怒ったミウラはホウキを奪い取ってヘシ折るとダブルラリアットで2人まとめて吹っ飛ばす。
さらにえーりんが辰巳に焼餃子固め(=クロスアーム式のバックブリーカー)。ここで坂崎が笛を吹きながら入ってきてえーりんを謎の注意をしながら辰巳を救出。「そっちは同期愛、同期愛って言ってるけどこっちはずーっと同期愛あるからな」と言う坂崎に対し、同期愛を強調するえーりん。しかしミウラは同期愛があるか聞かれると「ない!」とバッサリ。
すると坂崎は同期愛があるかどうかを確かめるクイズを出すという。木曽レフェリーが出題者となり「二人が初めて出会った場所は?」と出題。坂崎と辰巳、えーりんとミウラ、それぞれが同じ回答をすれば同期愛があるという証明になるという。坂崎と辰巳は「池尻大橋」、えーりんとミウラは「道場」と書き、両チームとも正解。
続いて「2人が出会って初めて一緒に食べたものは?」と出題。坂崎と辰巳が「カレーライス」で揃ったが、えーりんが「定食」と書いたのに対しミウラは「焼肉」と回答。だが、ミウラが「これ、焼肉定食です!」と言い張ると、えーりんが木曽レフェリーに「焼肉定食じゃダメですか〜」と甘えると、木曽レフェリーは正解と認めてしまう。
最後の出題は「どちらが強いか」。えーりんが「ここで勝った」と主張すると、ミウラは「はぁ?」と不機嫌そうになって一触即発ムードに。そこに坂崎がロケットランチャーを発射すると、辰巳がヒップアタックを連発。さらに魔法少女キック(=ロープをつたってのキック)を放っていくが、ミウラはパワースラムを返すとラリアット。
さらにえーりんが辰巳を水餃子固め(=クロスアーム式フライングメイヤーからのニーオンザベリー)に捉えている間に、ミウラが坂崎にゴーストバスターからのC.R.B.(=足を極めない鎌固め)を決めてギブアップを奪った。勝ったミウラはハイタッチしようとするえーりんを無視して走って退場した。
第5試合
今年の東京プリンセスカップで優勝した中島は副賞であるプロデュース興行権を放棄。代わりに要求したのが赤井沙希との一騎打ちだった。今年3月に福島で行われた東日本大震災復興イベントでシングルマッチを行った際は完敗している中島。それだけに中島としては成長を見せつける意味でも、美威獅鬼軍にいいようにやられている東京女子を背負う身としても背水の陣で挑む一戦。
赤井は清水、KANNAを従え猫耳に尻尾をつけた“黒猫”となって登場。まずはロックアップからロープに押し込んだ赤井だが、殴りかかると見せかけて余裕のクリーンブレイク。中島も体勢を入れ替えてエルボーを放っていくが、これは赤井がかわす。
赤井のハイキックをかわして足をすくって倒した中島はトーホールド。だが、後転スイープした赤井。中島はさらに反転してリバースのインディアンデスロックへ。ロープに逃れた赤井だが、中島はカニ挟みで倒すとコーナーに叩き付けてから赤井の左足をロープに巻き付ける。
どうにか逃れた赤井はビッグブーツを放っていくが、かわしてエプロンに出た中島は、動きで赤井をかく乱すると逆片エビ固め。さらに首固め、スクールボーイ、オクラホマロールと連続で丸め込む。
辛くもキックアウトした赤井はスタンディングでのスリーパー。だが、手に噛みついて脱出した中島。ボディブローで中島を引き剥がした赤井はミドルキック。しかし身長差があるため顔面にもらってしまった中島はダウン。踏みつけていった赤井はココナッツクラッシュからニードロップ。
ランニングローをかわした中島はエプロンに出るが、ビッグブーツで場外に叩き落とした赤井はエプロンからランニングロー。これもかわした中島は足を引っ張って場外に引きずり降ろすが、赤井は鉄柱に中島に投げつけると下から蹴り上げる。
もう一度鉄柱に叩き付けてから朦朧とする中島にエプロンに戻った赤井はランニングロー。一度リングに戻った赤井はもう一度場外に出ると、中島をリングに戻してからボディスラムからのサッカーボールキック。エルボー合戦から中島はロープに飛ぶが、赤井は追走式ビッグブーツ。
しかし中島もドロップキックを返すとボディスラムの体勢。これをサッキーカッターで叩き付けた赤井は串刺しビッグビーツから“片平なぎさ”で手袋を外すとスーパーマンパンチ。これをかわして背後からライダーキックを叩き込んだ中島は619からノーザンライト・スープレックスの体勢。
だが、踏ん張った赤井は肩口に抱え上げる。背後に逃れた中島はヒザへの低空ドロップキックからダイビング・ライダーキック。そこからノーザンライト・スープレックスで投げたがカウントは2。10分を経過し、中島はエルボーで向かっていくが、受け止めた赤井はエルボーで吹っ飛ばす。
何とかランニングエルボーでなぎ倒した中島はコーナーに登って行くが、下からビッグブーツで蹴り上げた赤井は雪崩式ブレーンバスター。中島もカウント2で返すが、赤井はミドルキックからのグーパンチを叩き込むと新人賞(=二段蹴り式の顔面蹴り)。しかし、紙一重でかわした中島は首固めで丸め込んで3カウント!
エンディング
「信じられない」という表情の赤井はかなり狼狽しながら「ちょっとお静かになって! 愛さん、大丈夫! 大丈夫よ、そんなにテンパることはないわよ。いまのは何かの間違いだわ。ねぇ、間違いよね? (※観客から「事実だよ!」という声が飛ぶ)何を言ってんのかしら。KANNAさん! KANNAさん、いまのカウント2よね?」と確認するが、KANNAが戸惑いながらも「えっと……スリー入りました」と正直に言うと、ショックのあまり卒倒した赤井。
プリンスのKANNAが沙希様をお姫様抱っこして連れて帰ると、坂崎の肩を借りて立ち上がった中島が「勝ちましたー! 赤井沙希、怖かった……。正直、自信がなかったです。19歳で東京に来ました。芸人になるため吉本に入りました、うまくいかなくて辞めました。そんなときプロレスに出会って、逃げるように東京女子プロレスやってきました。東京女子プロレスで過ごす日々はとても楽しくて、いままで諦めの早い人間だったけど、プロレスは諦めたくないって思いました。今日の試合でひとつだけ自分で決めていたことがありました。何があっても諦めないってことです! でも私は弱いから弱音ばっかり吐いてました。でもそんなときにユカっちやリカや山下や東京女子プロレスのみんなや、紙テープを投げて応援してくれるお客さんと声援があったから、今日は踏ん張ることが出来ました。ありがとうございました! たぶん私は一人ではまだまだ弱い人間です。でもこれからも……たぶん東京女子プロレスはもっともっと大きくなっていくと思います。私も負けないようにどんどん大きくなって、日本一の……世界一強くなりまーす!」と涙ながらに言い放った。
東京女子の選手たちがリングに集まって締めようとした瞬間、『FIRE』が鳴り響き高木三四郎オーナーが登場! リングに上がった高木オーナーに選手たちがビビる中、高木オーナーは「DDTプロレスリング社長、高木三四郎です! 今日は私から超重大発表がございます。お前ら、そして美威獅鬼軍、もしいたら聞いておけ。いいか? 超重大発表とはこれだ!」と言うと、2016年1月4日に指定席2000円(最前列のスーパーシートのみ10000円)で後楽園ホール大会を開催すると発表!
高木は「オイ中島! お前さっき『まだまだ東京女子は大きくなります。私たちも大きくなります。もっと強くなります』って言ったよな? ちょうどいい舞台じゃなぇか。新宿FACEを2回も満員にしたんだよ。後楽園ホールはこれの倍、3倍、4倍くらいあるぞ! でもなもっともっと大きくなりたい、もっともっと強くなりたいっていうお前達の気持ちが本当ならば、1月4日は必ず満員になるはず。いいか? 1月4日、何があるか分かるか? どっかのメジャー団体が隣の東京ドームでやりますよね? オイ! あそこの開始時間は夕方からなんだよ。頭いいだろオイ? お前達の開始は12時からだ! イッテンヨンってな、日本全国、いや世界からもプロレスファンが集まるらしいぞ! もし地方から来た人でちょっとでも東京女子に興味を持っている人がいたら、『あれ、東京ドームの前に行ってみようかしら』なんて思うんじゃねぇのかオイ! こんなオイシイ日、ほかにねぇからな! お前ら頑張って満員にしてくれ! よろしく!」と告げると嵐のように去っていった。
「どうしよう! どうしよう!」と慌てる中島だが、坂崎は「ここにいるみんなの力が必要なんです! 私たちについてきてください!」と訴えかける。するとリング上の選手全員で円陣を組んで「東京女子プロレス、これからも爆音鳴らすぜー! オー!」と気合いを入れて新宿大会を締めた。
<バックステージコメント>
高木三四郎オーナー&甲田哲也代表
高木「2016年、1月4日、正午、12時試合開始ということで、東京女子プロレス初の後楽園ホール大会の開催を発表させていただきました。今年、今日の新宿FACE大会含め、2回新宿FACE大会やってるんですけど、ほんとに2回ともおかげ様で満員になりまして、ちょうどあの、後楽園を押さえるのが夏前ということで、結構新宿FACE大会自体の売れ行きも結構よかったので、これはもうひとつ新宿FACEの上となるともう後楽園しかないんじゃないかということで、まあ、1月4日のこの12時っていうのは、甲田さんのほうから後楽園ホールやるならどこがいいですかって聞いたら、1月4日の12時がいいですねと。かつて全日本女子プロレスさんがその枠でやっていたんで、東京女子がやるならそこがいいですと希望があったので、ダメ元で申請出したらなんと通っちゃったんで、これはやるしかないなと。先ほどの話にもありましたとおり、1月4日というのはですね、1.4という通称からもある通り新日本プロレスさんが東京ドーム大会を開催しているということもあるんですけど、だいたいいつも夕方16時とか17時ぐらいからの開催だったりするので、時間的にはかぶらない。お客さんもはしご観戦できるんじゃないかということで、まああの甲田代表からのたっての希望で1月4日ということで。あの、ね? 全女さんがやられていた枠を甲田さんがどうしてもということで」
甲田「伝統を受け継ぐということで」
高木「まああの、内容というか、1つだけはっきりしてるのは、後楽園ホールやるからといっても、全て今のレギュラーメンバーだけでやりたいなというのはあります。と思ってます。レギュラーメンバーですね。今までそうやって交わること無くやってきたんで、そこに関しては崩したくないという所があります」
甲田「あと今日1人デビューしたんですけど、練習生3人いますんで、そういう練習生のデビューもそこ目標にできたらなと思いますし、また今日新しく練習生募集しますので、またそういうところから自分たちでやっていきたいと思います」
高木「1.4に関しては以上です。あとは大会総括含め甲田代表に聞いてもらえれば」
甲田「あと1.4発表になったんですけど、チケットは2種類のみです。スーパーシート最前列1万円。その他全席指定2000円。一列目と二列目に8000円の差があるという」
高木「思い切りましたね(笑)」
甲田「すごいファンも試されてますね、どこを買えばいいのか」
高木「でもこれ最前列瞬殺することが」
甲田「目標ですね」
高木「考えられますので、なるべくですね、早く是非。そして二列目以降は2千円と」
――早く買えば二列目が2000円と。
高木「そうですね。ただもちろんファンクラブ特権というのがありまして、ファンクラブに入った人が先行でね」
甲田「そうですね。希望の所がとれるという」
高木「その次はモバイル先行ですか」
甲田「それもありますんで(苦笑)。よろしくお願いします」
――会場の規模が上がり、3倍、4倍とハードルが高くなるのかなと思いますが。
甲田「でもやらなきゃしょうがないので、足踏みしてたらそれまでなんで、やるしか無いですね」
――決まったばかりですがどんなことがやりたいとかありますか?
甲田「具体的なものはないですけど、高木さんがおっしゃったように自分らでどこまでできるかっていうそれだけですね。あとはまあ、後楽園なんでボリュームとかもあるので、最近やってないんですけどライブとかそういうのをやったほうがいいのかこれから検討したいなと思ってます。1.4以外の事でもあれば」
――メインの試合は旗揚げしてずっとやってきたことのひとつの到達点、区切りだったと思うが、試合をご覧になって代表としての感想を。
甲田「そうですね、やっぱ中島もデビューして2年ですかね。2年前の8月で、赤井さんも結局ちょうど同じ日同じ時に両国でデビューしたので、2年同士の選手がメイン。そしてまた出てる選手全員2年以内ということになるので、結局。それでまあ、こういう大会、メインもお客さん沸いてましたしそういう試合ができたっていうのはとりあえずここまではこれたなっていう感じはあります」
<試合後コメント>
美威獅鬼軍
――今後の美威獅鬼軍はどうなるんでしょうか?
KANNA「…………ノーコメントです」
※そのまま清水と共に控室へ
中島翔子
「勝ったぞ〜〜〜! 皆さん応援ありがとうございました(笑)。あんまり、あんまり、怖すぎてちょっと逃げるかと思ったんですけど、今日なんか、リカとかユカっちとかが肩をバチーンと叩いてくれて送り出してくれたので、踏ん張ることができました。あと山下も。あと皆かな。はい、後楽園ホールも決まりました! 急に決まりましたので実感が、半々ぐらいなんですけど、あずにゃんとかデビューして、東京女子プロレスって意外と天才みたいな人がいっぱいいて、すごい強い山下とかアカネちゃんとか、あと多分ハイパミとかも天才なんですよ。ユカっちとか。MIZUHOもそうだし、えーりんも。自分は埋もれないようにもっともっと強くなっていこうと思いました。あとのの子さんも。皆で埋もれないように強くなって、そしていつかいつか、後楽園ホールを飛び越えて、飛び越えてもっと大きくなるぞ! ガァー!」
――今までなかなか結果が出ない中、デビューから2年経ちプリンセスカップで優勝し赤井沙希を倒したということで自分の中で努力が実を結んだという手応えはありますか?
「努力、なはは〜。正直あんまり頑張るのが苦手な人間なんですよ。プロレスは好きだから、夢中になってるだけで。でも努力なのかな〜? いやでも結局、そうだな〜回りにいる人の成長に、ケツを叩かれてる自分がいます。その結果です(笑)」
――努力をするのが苦手なんだとしたら、どうして2年頑張れたんですか?
「好きだからです。好きだから」
――それはプロレスを?
「はい。好きだからです」
――以前は東京女子のエースになりたいという言葉があり、赤井沙希を倒したいという言葉があり赤井沙希を倒しました。次目指す所はどこでしょう?
「目指す所は世界です〜! 世界一強くなります!」
――後楽園ホール大会も発表されました。やはりそこではメインを目指しますか?
「メインを、う〜ん、でも〜、いま色んな人と闘いたいんですよ〜。山下はシュート(ボクシング)出てからスゲー強くなったんで山下ともやりたいし、ユカっちともまたシングルやりたいし、リカが復帰してからシングルまだだし、のの子さんとももっかいやりたいし、えーりんが復帰してからもまだだし、皆とやりたいんで、楽しみですどこでもいいです(笑)。どこでもいいです」
【2015年東京女子プロレス「元気印」オーディション開催のお知らせ】
東京女子プロレスは、さらなる前進のため、新規メンバーを募集しています。そこで女子プロレスラー候補生のため、集中オーディションを開催することになりました。お客さんを元気にしてくれる、とにかく明るくてプロレスが大好きで元気が自慢の女の子を大募集します!
■募集内容
○13歳~22歳の心身ともに健康な女性。
○都内の練習場で週3回おこなわれる合同練習に参加可能の方。
■応募期間
○2015年9月23日~2015年10月31日まで。
※面接は随時おこないます。なるべく早めにご応募ください。
■応募方法
メールで「東京女子プロレスオーディション」という題名でtjp@ddtpro.comまで、住所、氏名、年齢、電話番号を書いて送ってください。詳しい審査日などをこちらから連絡します。
■その他
○身長や体重、現時点での格闘技経験やスポーツ歴に規定はありませんが、面接をおこなってプロレスラーとしての適性を判断させて頂きます。
○学生、または他の仕事についてる人でも、合格後に合同練習(平日の夕方より都内練習場)に参加可能であれば応募できます。
○現在、芸能事務所や格闘技ジムに所属している人も応募できます。プロレスに興味があり、自分のキャリアや才能をプロレスという表現で生かしたいという人の募集を広く受け付けています。
○地方に住んでいるので練習参加のためには引っ越さないといけないという人は、応募の際にメールで相談してください。