DDT 6.28後楽園大会 KING OF DDT2015準決勝 坂口vs.樋口、竹下vs.佐々木、決勝戦
KING OF DDT 2015 TOKYO
日時:2015年6月28日(日)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:2200人(超満員札止め)
▼ダークマッチ キング・オブ・ダーク選手権3WAYマッチ 60分1本勝負
[挑戦者]●DJニラ
5分26秒 右ハイキック→片エビ固め
[挑戦者]○梅田公太
※もう一人は[王 者]伊橋剛太。第3代王者・伊橋が初防衛に成功
▼第1試合 8人タッグマッチ 30分1本勝負
高木三四郎/大鷲透/●平田一喜/赤井沙希
7分31秒 ビーストボンバー→片エビ固め
○入江茂弘/松永智充/星誕期/勝俣瞬馬
▼第2試合 KING OF DDT 2015準決勝 30分1本勝負
○坂口征夫
9分43秒 コブラクラッチ→レフェリーストップ
●樋口和貞
※坂口が決勝進出
▼第3試合 KING OF DDT 2015準決勝 30分1本勝負
●佐々木大輔
14分16秒 ロールスルー・ジャーマンスープレックス・ホールド
○竹下幸之介
※竹下が決勝進出
▼第4試合 4WAYタッグマッチ 30分1本勝負
アントーニオ本多/●福田洋
9分9秒 ジントニック→エビ固め
石井慧介/○高尾蒼馬
※あと二組は飯伏幸太/宮武俊と男色ディーノ/大石真翔
▼第5試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
KUDO/●マサ高梨/MIKAMI
11分24秒 丸め込み→エビ固め
HARASHIMA/○ヤス・ウラノ/彰人
※高梨のいつでもどこでも挑戦権がヤスに移動。
▼いつでもどこでも挑戦権行使 KO-D無差別級選手権3WAYマッチ 60分1本勝負
[挑戦者]●ヤス・ウラノ
6分51秒 炎のスピア→片エビ固め
[挑戦者]○大家健(ガンバレ☆プロレス)
※もう一人は[王 者]KUDO。第51代王者KUDOが初防衛に失敗。大家が第52代王者となる
▼いつでもどこでも挑戦権行使 KO-D無差別級選手権3WAYマッチ 60分1本勝負
[王 者]●大家健(ガンバレ☆プロレス)
4分39秒 ダイビング・ダブルニードロップ→体固め
[挑戦者]○KUDO
※第52代王者・大家が初防衛に失敗。KUDOが第53代王者となる。
▼第6試合 KING OF DDT 2015決勝戦 時間無制限1本勝負
●竹下幸之介
18分13秒 神の右膝→エビ固め
○坂口征夫
※坂口がKING OF DDT 2015優勝。8.23両国大会のメインイベントでKUDOの持つKO-D無差別級王座に挑戦決定。
KOGトーナメントは決勝で竹下を下した坂口が優勝!両国メインのカードが決定!
一度は大家に移動した無差別級のベルトだが、KUDOがいつどこ権を行使して奪還!
ダークマッチ
木曽レフェリーが嫌がるニラを引きずりながら登場。リングに上げられてもなぜか嫌がるニラ。その間に梅田と伊橋が入場。三つ巴のバックの取り合いから先頭のニラがロープエスケープ。梅田が伊橋に張り手を見舞うと伊橋も張り手を返し、そこからエルボー合戦。さらにミドルキック合戦になるが、ニラは木曽レフェリーを連行してバックステージへ。
伊橋を蹴り倒した梅田は回転エビ固め。伊橋も反転して切り返すが、レフェリー不在。それでも梅田はソバット、ニーリフト、ミドルキックを叩き込むが、伊橋も体当たりからのレッグラリアットを返す。
ボディスラムからコーナーに登った伊橋はダイビング・ボディプレスを投下してカバーするが、ここでようやく木曽レフェリーがニラを引きずりながら戻って来る。伊橋がジャンピング・ボディプレスを投下するが、ようやくリングに上がった木曽レフェリーがカウント2まで叩いたところで足をすくって場外に出したニラ。
ニラはセコンドの岩﨑、中津、久保らをリングに上げると、伊橋を囲むようにして円陣を組ませてから梅田に投げつける。さらに自身を持ち上げるよう指示すると、ダイビング・ロケットパンチで飛んでいった(?)が、梅田はハイキックで迎撃すると、そのまま3カウント。これで伊橋が王座防衛。
勝った梅田は7.1DNAでの樋口戦に向けて「僕のハイキックが決まれば絶対に勝つんで」と意気込みを述べて退場。
オープニング
鶴見亜門GMから新グッズの紹介のあと、ドン.キホーテで発売中のエナジードリンク『ブラックアウト』に新商品の『ブラックアウト・デビル』が発売になることをPR。その場で眠そうな中津が試しに飲んでみたところ、一瞬にして目が覚めた模様。
7.25〜26ハンドメイドジャパンフェス2015で路上プロレスのカードが、高木&平田&赤井vs.ディーノ&大石&ミサヲvs.アントン&松永&のの子に決定したと発表された。
8.23両国大会のチケットが残るは2階席しかないことに続き、今年も総研グループが協賛することが決定。今年はEXTREME級戦を協賛するという。さらにグッドコムアセットがメインのKO-D無差別級戦を協賛し、勝者には賞金200万円が贈呈されるとのこと。
さらにドラマティック総選挙に関して、8.30新宿FACE大会〜10.4ユニオン後楽園が期間となるが、結果発表の日時と場所が10月7日(水)に後楽園ホールに決定したことが発表された。
11.28大阪府立第一体育館に進出するDDTだが、その翌日の11.29後楽園大会は本体ではなく別ブランドの大会になるという。どのブランドになるかは決定次第発表となる。
ここで『ファイナルカウントダウン』が突然流れ、元アイアンマンヘビー級王者のLiLiCoが登場。突如リングに上がったLiLiCoは「お久しぶりですLiLiCoです! あのねリングアナウンサーを何度かやらせていただきまして、アイアンマンベルトのチャンピオンにもなって、でもさちょっとベルちゃんが使えなかったんだよね。でもDDTの楽しさにハマっちゃって、私、闘いたいの」と言い出し、あれほど嫌がっていた試合をやりたいと言い出す。さらにLiLiCoは鍛えているといって腕の力こぶを披露。
「素人がそんなちょっと鍛えたくらいで……」と言いながらGMがその力こぶを確認すると、何とカッチカチ! LiLiCoの心意気を買ったGMは、両国大会で試合をやってもらうことをその場で決定。そしてGMが一緒にオープニングコールをしようと言うが、そんなGMを突き飛ばしたLiLiCoは「よっしゃデビュー戦決まったぞ! みんな応援してくれ! DDT後楽園大会スタート!」と単独でオープニングコール。
<バックステージコメント>
LiLiCo
――8月23日の両国でプロレスデビューが決定しましたが、プロレスの試合をしたかった?
「はい、もうDDTの楽しさの虜になっちゃって、勝手にトレーニングをはじめました」
――トレーニングは何ヶ月ぐらいやっているんですか?
「今ですね、3ヶ月ぐらい。でも週4です」
――週4でトレーニングをつんでいると?
「はい。プロレスラーの皆が多く、DDTの選手の皆さんも通っているジムと同じです。なので、アドバイスもいただきながら、食べ物だったりとかどういうスタンスで試合をしているのかとか色んな話を聞いてるうちに、やめられなくなっちゃってどんどん妄想が始まって、絶対闘いたいと思って今日来たわけです」
――実際に試合をすると練習と違うと思いますがそういった恐怖心はないですか?
「ないね。怖いものなんにもない。もうね、この威圧感たっぷりな顔、この態度だけでもう皆弱って、今ブームはちょっと過ぎましたけど、肉食女子で、肉食系の女で、女の力、ガールズパワーをフルで出して、実際にこの試合、観客席が総立ち、スタンディングオベーションになるように、マジで鍛えます。もう今キャベツとササミしか食ってないっす」
――かなり肉体的にも仕上げてくると?
「はい。体重とかそういうことじゃなくて、数で何かをするとか、腹筋とか、数より質なのでこの世界は。だから、丁寧に丁寧にトレーニングして、ウエストはすでに12cm痩せてます。ここ(腕)も、昔正直ヘナチョコでした。ここ力こぶが徐々に、なかなか慣れなかったプロテインを、1日3回ちゃんと飲んでます」
――試合に出るということですが誰と対戦したいとか何をやりたいとかありますか? 元々アイアンマンのチャンピオンではあったわけですが。
「ね〜、ゴージャス松野ね。ヘナチョコだったねあの時ね。でもね、誰と闘いたい……男と闘いたい! 勝ちます」
――肉食系女子として。
「はい。もう倒して、食べます」
――倒して食べる?
「それが肉食。楽しみにしてください。ありがとうございます」
第1試合
高木、大鷲、平田、赤井という異色チームが登場するなり場内は早くも大盛り上がり。なぜか平田が入江のガウンを着ていたことに高木がツッ込むと、平田は「僕だっていつも通りガウンピカピカさせて、メガネピカピカさせて踊りたいんですけないから。これあったから、これ着て入場するしかないじゃないですか!」と訴える。すると、そこに平田GOサングラスをかけ、平田電飾ガウンを着た入江があの曲で登場。
しかしT2ひーは入江を踊らせずトレイン攻撃。平田の攻撃がかわされると、今度は平田にトレイン攻撃。倒れた平田に高木や大鷲も一緒になってストンピングを落としていく。ブチ切れた平田だが、松永が手に唾を吐いて擦りつけ、「マツ・ナガ・トモミツ!」ポーズ。
さらに誕期がボディプレスを落とすと、勝俣がムーンサルトプレスを投下。松永がブレーンバスターで投げるが、平田もコルバタを返すと大鷲にタッチ。ビッグブーツで松永らを蹴散らした大鷲は、誕期にフライング・クロスチョップ。さらに松永と勝俣をヘッドシザースで投げて場外に追いやると、コーナー最上段から赤井がプランチャ。
リング上ではドラゴンリングインした高木に入江がトーキックからブラックホールスラム(=旋回式スクラップバスター)。しかし高木もコーナーに登った入江にスペース・ローリング・クロスチョップ。エプロンに墜ちた入江にぶっこ抜きブレーンバスターを決めた高木だが、勝俣がロープに飛び乗ってのジャンピングキック。
しかし平田が誕期を突き飛ばして松永に叩き付けると、誕期を羽交い締め。そこに赤井がビッグブーツを放つが、誕期がかわして平田に誤爆。誕期にもビッグブーツを叩き込んだ赤井は、平田GOサングラスをかける。あの曲が流れるが、背後から勝俣が延髄斬りで阻止。今度は勝俣がサングラスをかけるが、背後から平田が攻撃してサングラスを奪い返す。
そして平田が踊るのかと思われたが、入江がタックルで吹っ飛ばし、サングラスを装着。たどたどしいダンスを披露した入江にダンスバトルを挑む平田だが、入江はビーストボンバーで吹っ飛ばして3カウント。
第2試合
デビューして1年にも満たないにもかかわらずKOGトーナメント準決勝まで勝ち上がってきた樋口。だが、準決勝の相手は現王者KUDOの同じ酒呑童子の坂口。両国のメインで酒呑童子対決を実現させたい坂口か? それとも相撲出身で両国に特別な思い入れのある樋口か?
樋口はDNAのTシャツを手に登場し、“DNA代表”としてこのトーナメントに挑んでいることをアピール。続いて高梨を従えて坂口が登場すると、樋口はゴンタ顔で睨み付ける。
樋口の突進を闘牛士の如くヒラリとかわしていく坂口。そこにボディブローを叩き込み、いきなり右ハイキック。ダウンした樋口は場外にエスケープ。場外に出た坂口はミドルキックからヒザを叩き込むと、鉄製のフェンスに樋口を叩き付ける。樋口をリングに戻した坂口は下から蹴り上げるとサイドキック。
だが、樋口も豪快なボディスラムで叩き付けると、ランニング・ボディプレスを落とす。さらにボディスラムの体勢からコーナーに投げつけると、ビッグブーツから合掌捻り。足がロープに届いた坂口はそのまま場外にへ。だが、追いかけていった樋口は逆水平チョップからラリアットを狙うが、かわしてエプロンに飛び乗った坂口は逆にランニングローを叩き込む。
樋口をリングに戻した坂口は背後からランニングキック。さらにバックドロップで投げるがカウントは1。雄叫びをあげながら坂口を睨み付けた樋口は逆水平チョップ。坂口はミドルキックで応戦。チョップとキックの打ち合いになると、樋口はそこからヘッドバット。しかし逆水平チョップをエルボーで迎撃した坂口はハイキック。
しかし串刺しジャンピングニーをキャッチした樋口は、そのままオクラホマスタンピートで叩き付ける。樋口はカナディアンバックブリーカーからアゴと足をロックしようとしたが、坂口は辛くも脱出。だが、樋口はラリアットを叩き込むと、四股を踏んでからスモータックル。
ぐったりと倒れ込む坂口だが、樋口は引き起こしてもう一度カナディアンバックブリーカー。しかし坂口は樋口の背後に回り込んでオンブ式スリーパーに捉える。片膝をついた樋口だが、そこから立ち上がって背後のコーナーに叩き付ける。それでも離さない坂口だが、樋口は背後に倒れ込んで何とか脱出。
坂口はバズソーキックからもう一度スリーパー。さらにコブラクラッチにスイッチすると、そのままシットダウン。それでも立ち上がろうとする樋口だが、坂口はそれでも樋口を抑え込むように絞め続ける。これで樋口はついに前のめりに倒れ込み、レフェリーが試合をストップ。これで坂口がまず決勝進出を決めた。
“落ちていた”樋口は目を覚ますと、なおも坂口に向かっていこうとするが、DNA勢が必死に制止する。そんな樋口の闘争心を認め、坂口が拳を突き出すと樋口も悔しそうに拳をぶつけていった。
<試合後コメント>
樋口和貞
「最初の右ハイで結構何やってんだかわかんない状態になって、後は無意識で闘ってました。正直、負けたなっていう感じはないですね。ほんとに悔しいですね。ほんとに悔しさしかないですね。坂口さんが強かった」
――最後試合が止められた時の気持ちで負けたという気持ちはないと?
「そうですね、最後タップしてなかったと思うんで、落ちたんですね多分。多分落ちて、それで起きたらもう坂口さんのテーマかかってて、で、でもまあ、向かっていこうと思ったんですけどDNAの人たちに止められて、落ちたんだなと。そこで気づいた感じですかね初めて」
――終わった後にまたいつかやろうというシーンもありましたが、坂口征夫という相手はあたってみていかがでした?
「もうパワーとか、身体の大きさとかだったら自分のほうが全然勝ってるんですけど、なんですかね、なんだろう、執念にやられたと思います。膝蹴りキャッチした所で大丈夫だと思ったんですけどね。ありましたねコブラクラッチが」
第3試合
20歳になりそろそろ結果が欲しい竹下に対し、飯伏の正パートナーという座に甘んじることなく今年のKOGトーナメントで飯伏に勝利した佐々木。どちらも現状で満足することなくさらなる上を目指すという共通点を持っているが、決勝で坂口と相対するのは竹下か? それとも佐々木か?
師匠ディック東郷ばりのガイコツマスクを被って登場した差秋は、飯伏、宮武と円陣を組んでからリングインすると、いきなり奇襲攻撃を仕掛けていく。竹下もすぐに応戦するが、ドロップキックで竹下を場外に追いやった佐々木は矢のようなトペを発射。ここでようやくマスクを脱いだ佐々木は竹下を南側客席まで連れていくが、逆に竹下が佐々木を壁に叩き付けてから通路でやり合う。
佐々木はボディスラムで竹下を客席に叩き付けるとリングまで戻ってくる。するとリング下に隠れていた宮武が竹下に襲いかかるとする。姑息な作戦に気付いた竹下は宮武をボコボコにしてからリングに戻ると、襲いかかってきた佐々木にゼロ戦キック。するとリック・フレアーばりに跪いて握手を求める佐々木だが、竹下は容赦なく蹴り飛ばしてから佐々木を持ち上げる。
背後に逃れた佐々木は左ヒザを押さえて突如悶絶。竹下が不用意に近づくと、佐々木は下から丸め込むがカウントは2。さらにエプロンに出た佐々木はロープ越しにネックブリーカーを決めると、リングに戻り左ヒザを指差して「何でもないわ!」。変形のグラウンド卍から横十字固めで丸め込んだ佐々木はそのままクロスフェースへスイッチ。
ロープに逃れた竹下に向かって「どうした!」と挑発しながら顔を蹴飛ばしていった佐々木。蹴り脚をキャッチした竹下は逃れようすとする佐々木のタイツを引っ張るとブルーサンダーで叩き付ける。さらに串刺しフロントキックからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げてからのファルコンアロー。バックを取った竹下をサムソンクラッチで丸め込んだ佐々木は、キックアウトしてタッチダウン(=RKO)を狙った竹下にRKOを逆に決める。
すると竹下もラリアットを狙った佐々木をクロスフェースに捉えていく。お互いに相手の得意技を決めていったが、佐々木はロープに脱出。バックを取った竹下だが、エルボーで逃れた差し合いはトラースキック。
竹下もトラースキックを返してロープに飛ぶが、佐々木はドロップキックで迎撃。ダブルダウンとなるが、カウント8で立ち上がったところで10分が経過。佐々木のアッパーカットにアッパーカットで対抗した竹下。竹下のアッパーカットがクリーンヒットし、ロープにもたれかかった佐々木だが、両足で竹下を挟み込むとそのまま場外心中。
そして竹下をリングサイドのイスに座らせた佐々木は、コーナーからの背面エルボーアタックでダイブ。竹下をリングに戻した佐々木は変形のキークラッシャーで叩き付けるがカウントは2。そこからコーナーに登った佐々木だが、竹下も追いかける。突き落とした佐々木だが、竹下はフロントキックで佐々木をエプロンに蹴り落とすと、コーナーに登っていく。
しかし佐々木はコーナー最上段から回転エビ固めで着地すると、そのまま竹下をターンバックル・ポー-亜ボムで叩き付ける。さらにミスティカ式クロスフェースに捉えるが、竹下はそのまま立ち上がる。バックドロップを狙った竹下だが、背後に着地した佐々木は佐々木式ウラカン・ラナを狙う。これをかわしてバックを取った竹下は、ロープに押し込むとロールスルージャーマンスープレックスホールド(=後方回転エビからのジャーマン)で投げて3カウント。
勝った竹下は「あと1つ」と人差し指を突き立てながら退場。この結果、KOGトーナメント決勝戦は坂口vs.竹下に決定! 勝ったほうが両国のメインでベルトに挑戦する。
<試合後コメント>
佐々木大輔
「おい加藤! 誰だ竹下がグリーンボーイって言った奴はおい、スゲーつえーじゃねえかよ」
週プロ加藤記者「知らなかったんですか?」
「知らなかったよおい。グリーンボーイって聞いてたよ。誰だ言ったの」
週プロ加藤記者「いや僕じゃないです」
「あん? 週プロ書いてあったぞ」
週プロ加藤記者「いや書いてないです」
「とりあえずまあ、佐々木大輔の夏、佐々木大輔の2015年はもう終わりました。また、来年目指して、ちょっと、頭おかしくしていこうと思います。そんな感じです」
週プロ加藤記者「敗因は?」
「敗因は、グリーンボーイって思ってた事です。あと、宮武です。あいつがしっかりおさえていれば、作戦通り勝ったのに。宮武の教育をあと一年間頑張ろうと思います。(歌代記者)敗因は何だと思いますか?」
歌代記者「さっきご自身で言ってた……」
「歌代さんの目線で」
歌代記者「竹下選手とテクニックの読み合いみたいになりましたけど、及ばなかったのかなと」
「完敗って事ですか?」
歌代記者「まあ追い詰めましたけどね」
「キャリア10年完敗!」
歌代記者「それは本人がどうとらえるかだと」
「今、完全にそう言ったじゃないですか!」
歌代記者「あと一歩のところで及ばなかったと」
「あと一歩のところで、そっか〜」
歌代記者「まあキャリア10年ですから」
「足りなかった。キャリアが足りなかった?」
歌代記者「キャリアは十分かと」
「もう少し無駄なキャリアをじゃあ積んでから、はい、頑張ろうと思います。ねぇ(バトル・ニュースの)佐瀬さんは?」
バトニュー佐瀬「両国では何を目指しますか?」
「両国……両国か! 両国のこと忘れてたな〜。ちょっと、今夜考えます。両国、出ないかもしれませんね。もう負けたし」
バトニュー佐瀬「いや、出てください」
「いやちょっと……ありがとうございました」
第4試合
全日本プロレスのシリーズに全戦参戦していた高尾が凱旋。ディーノは欠場中の遠藤を掘りながら登場。さらにリングインするなり飯伏に抱きついていったディーノはそのまま場外へ。試合が始まると、ドリフがライアンズをカニ挟みで2人まとめて倒してから場外に出て、両側からサンドイッチドロップキック。
しかしライアンズも「待った」でドリフを油断させておいて場外に追いやる。そこにGSRが入ってきてアントンにトレイン攻撃。宮武がスパインバスターで叩き付けたところに飯伏がその場飛びムーンサルトを投下。福田がカットに入ると、ライアンズは2人一緒に南部式ナックルからのバイオニックエルボー。
だが、ディーノが福田を男色エクスプロイダーで投げると、飯伏に対して男色合体攻撃。大石がカンパーナで飯伏の顔面をディーノ股間に叩き付けると、宮武をOLAPに捉えてからディーノが突き出したケツに押し付ける。だが、ディーノの突き出したケツに高尾が低空ドロップキック。さらに石井も入ってきてドリフが合体攻撃。
そこにディーノが戻ってきて高尾を背後から掘っていくと、その他の選手は場外戦へと雪崩れ込む。飯伏は本部席のテーブルに登るとライアンズに向かってケブラーダを発射。大石が戻ってきてディーノと3Dを決める。さらにディーノがケツを出してコーナーにセットすると、大石が高尾を激突させる。しかし高尾がカウント2で返すと、大石は「ダメだった。俺が新時代のケツを見せてやる!」と言って自らケツを出してコーナーへ。
だが、その間にディーノが宮武をファイト一発で吹っ飛ばし、コーナーに乗せてタイツをめくってケツを出す。さらにアントンのタイツを下げてコーナーに乗せてケツを出させるお、石井の投球フォームチョップをかわして宮武、アントン、なぜか大石にも誤爆させる。さらに石井もコーナーに乗せたディーノはタイツを下げてケツを出させると、高尾を激突させる。
そこに飯伏が戻ってきて高尾にシットダウン・ラストライドを狙うが、ウラカン・ラナで切り返した高尾。しかし飯伏もラリアットを返してもう一度シットダウン・ラストライドを狙う。ここで福田が入ってきてカットすると、飯伏を宮武のケツに押し付ける。高笑いした福田が高尾にパーフェクトプレックスを狙ったが、高尾はこれをジントニックで切り返して3カウント。
両国大会決定カード発表
休憩前に鶴見亜門GMから8.23両国大会の決定カードとして、天龍源一郎が高木、赤井とタッグを組むことを発表(対戦相手は未定)。さらに「とんでもなく超豪華なビッグカード」として、『HIGH ENERGY』が流れる中、私服姿の棚橋弘至が登場。
昨年に引き続き、DDT両国大会に参戦することになった棚橋は「改めまして新日本プロレス100年に一人の逸材、棚橋弘至です。2年前オカダ、そして去年棚橋、今年は中邑が来るかと思いきや棚橋でした。まぁ全力で頑張りますのでよろしくお願いします」と挨拶した棚橋と対戦する選手として登場したのはHARASHIMA!
リング上で並び立った両者。そして棚橋が「今日初めてHARASHIMA選手を近くで見て、すげー綺麗な顔してるなって(※場内爆笑)。まぁでも筋肉に関しては…鍛えて、鍛えて……俺のほうが鍛えているから! 面白い闘いになると思います。期待してください」と挨拶すると、HARASHIMAは「自分はあんまり他団体の選手のことは興味ないんですけど、でも棚橋選手のことは非常に興味があります! 両国大会、すっごい楽しみにしています。もうね、いまからワクワクドキドキ、ワクドキが止まりません! (※観客「なんで〜?」)ちょっとまだその流れじゃないな。ただひとつ言いたいことは……僕のほうがプロレスを愛してま〜す」と棚橋の決め台詞を拝借してみせた。一方の棚橋はエアギターを披露しながら引き上げていった。
<バックステージコメント>
棚橋弘至
――2年連続でDDT両国に出場が決定し、対戦相手がHARASHIMA選手に決まりました。
「えー、活躍は見てます。すごくキレのあるファイターといいますかね、パワーというか。なんか、でも未知のゾーンなんですよ、他団体を背負っているエース。飯伏くんともまたタイプが違うし、そういった意味でスゲー楽しみです」
――去年のように若手を迎え撃つのではなく、両団体を背負った同士の闘いは違った緊迫感はあると思うが。
「そうですね。こうね、和やかな、和やかっていうかウェルカムな空気でしたけど、DDTさんにとっては棚橋っていうのは異分子。異分子だし外敵だし、そういったとこもね、やっぱり必要なんですよ。闘いに関してはシビアにいきます」
――相当HARASHIMA選手も鍛えてるという部分では意識してる部分が。
「知ってたんですよ鍛えているからだ―って。それ見るたびに、俺のほうが鍛えてると思ってました。鍛え方の違いを見せてやります」
――HARASHIMA選手には愛してまーすと叫ばれてしまいましたが。
「そのね、言った言葉は飲み込むなよと。覚悟を見ますよ」
――楽しみにしてます
「ありがとうございます」
HARASHIMA
――棚橋選手の対戦相手に決まりましたが率直な今の感想を。
「いやもうワクワクしてますね。ベルトを防衛したまま両国に行くっていう一つの目標がなくなった時に、他所に目を向けてもいいかなと思って、その中で今回マッチメークされて、自分の希望が通ってカードが組まれて、非常にテンションが上ってます」
――これまでHARASHIMA選手が他団体に出て行ったり他団体の選手と闘うということがあまりなかったと思うが、その中で他団体のエースと闘うというのはどういう気持ちでしょう?
「いや、もうあの、非常にワクワクしてます。楽しみです」
――棚橋選手のことはどう見ていましたか?
「素晴らしい選手だと思ってます。日本のエースだと思いますよ」
――ご自身のホームで闘うということで、団体を背負った闘いになると思いますが。
「絶対負けないです」
――この後の試合でいつでもどこでも挑戦権を持った選手が相手方にいますが、取った場合は?
「もちろん試合で負けるのは嫌なんで僕はいつでもどこでも挑戦権を狙ってどんどん勝ちにいきますけど、僕がいつでもどこでも挑戦権をとってもそれは多分行使はしないです。取るだけで、今は棚橋選手の方を向いてるんで楽しみにしててください」
高木三四郎&赤井沙希
――両国で天龍さんとタッグを組むことが決まりました。
高木「そうですね、今日発表させていただいたんですけど、天龍源一郎さんと赤井沙希選手、わたくし高木三四郎でチームを組ませていただく事になりました。元々、天龍さんのスタイル、なんか、合流したいなというのがあって、どういうカードがいいのかな―というのをずっと模索しててですね、東スポさんの一面でですね、天龍vs.赤井沙希というのがボンと出た時に、これだ!と思って」
赤井「それでだったんですね」
高木「それでですよ。闘うのももちろん見たいなと思うんですけど、でも、組んでプロレスとは何かっていうのを赤井さんに、天龍さんから伝えていただくのも面白いのかなと。それで天龍さんにお伝えした所快くOKしてもらえたので、発表となりました」
赤井「そうですね、他のお仕事とかでご一緒したこととかもあったんですけど、同じリングに立つっていうのはなかったので、今回のこのタッグの両国戦で学べたらいいなと思うんですけど、あの、返してとかもし指示をしていただいても、わからないのが困ったなと思って。それでまた殴られちゃうんじゃないかなというのを不安に思ってるんですけど(苦笑)」
高木「大丈夫、大丈夫」
赤井「そこは大社長様がいらっしゃるんで」
高木「いや僕もわかんないんで。感覚ですよ感覚。フィーリングですフィーリング」
赤井「感じろ?」
高木「リング上で感じろ。そのためにこの試合があるわけですよ! 天龍さんのその天龍イズムを赤井さんにも体感していただきたいなと。言葉じゃないんです。ニコニコ超会議で天龍さんにね、挨拶した時に天龍さん赤井さんになんか言ったらしんですけども、全くわかんなくてはぁ?って言ったらビンタされたんだっけ?」
赤井「バーンと」
高木「まあ試合中に、天龍さんのビンタが見られるかもしれませんが」
赤井「あと、こういう押さえとけよ系も嫌だなと。私、引いちゃったりとか」
高木「大丈夫ですよ」
赤井「大丈夫だと思います」
高木「今日からヒアリングの練習しますんで」
赤井「英語は喋れないんですけど私、けど外国の方とニュアンスで通じ合えたりするんでそういうのは得意なんで大丈夫だと思います」
高木「天龍さんも試合中に『ファ●キューだよ、この野郎』とかよく英語喋られるんで、それだけ喋れれば大丈夫だと思います」
赤井「はい、ボディーランゲージで」
高木「ほんとに赤井さんにも是非、天龍さんの龍魂というのを体感していただきたいし、まあ僕も多分ほんと最後組ませていただくことになると思うんで、精一杯頑張りたいと思います」
第5試合
スマイルスカッシュと対戦する酒呑童子だが、KUDOはKO-D無差別級王座といつどこ権、さらに高梨はいつどこ権を保持しており、勝ってKODトーナメント決勝に勝ち進んだ坂口にいい形でつなげたいところ。そしてDDT所属の期間も残りわずかとなったMIKAMIが、この闘いにどう絡んでくるかも注目だ。
MIKAMIとヤスの先発で試合開始。「MIKAMI」コールの多さに落ち込むヤスを人工衛星ヘッドシザースで投げていったMIKAMI。そこにKUDOが入ってきてトレイン攻撃。さらにスリングショット式ダブルニーを落とすと、MIKAMIがミッキーブーメラン。
ここで彰人がリングインすると、KUDOはEXTREME級挑戦が決まっている高梨にタッチしようとするが、高梨は応じない。と思わせておいて背後から彰人に襲いかかった高梨はヘアーホイップを狙ったが、怒った青木とは逆に高梨を投げ捨てると、自軍のコーナーの二段目に寝かせる。そこにHARASHIMAがフットスタンプを落とす。
スマスカは代わる代わるボディスラムで高梨を叩き付けると、彰人が俵返しを狙ったが、股下をくぐって脱出した高梨はチンクラッシャーを決めてKUDOにタッチ。ミドルキックで借り倒したKUDOだが、彰人もヒザへの低空ドロップキックから俵返し。さらにKUDOの蹴り脚をキャッチしてのレッグブリーカーからシットダウン式足横須賀。
続くHARASHIMAもKUDOのヒザを攻撃してからヒザ十字固め。ロープに逃れたKUDOがエルボー合戦を挑んでいくと、HARASHIMAはミドルキック合戦にいくと見せかけてKUDOの左ヒザを攻撃。間髪入れずヤスが逆片エビ固めに捉えていき、さらにコーナーに逆さ吊りにしておいてから左ヒザにドロップキック。
だが、KUDOも延髄斬りを返すとMIKAMIにタッチ。スワンダイブ式ブレーンチョップを落としたMIKAMIはヤスを彰人に叩き付けると、彰人にデュランダルを決めながらヤスにセントーン。さらにヤスにムーンサルトアタックを決めたMIKAMIはコーナーに登っていくが、立ち上がったヤスは捕まえてパワーボムを狙う。
これをウラカンで切り返したMIKAMIはジャンピングソバットを叩き込んで高梨にタッチ。そこにHARASHIMAが入ってくると、独特な動きから丸め込んでいく高梨だが、HARASHIMAはジョン・ウーで吹っ飛ばしてから串刺しフロントキック。さらに高梨をコーナーに乗せたHARASHIMAは雪崩式ブレーンバスターからのファルコンアロー。
そこを丸め込んだ高梨は、低空ドロップキックからタカタニックを狙ったが、うまく逃れたHARASHIMAはジャンピングハイを叩き込んだヤスにタッチ。ダイビング・ヘッドバットを投下したヤスだが、これをかわした高梨はヤスをコーナー二段目から逆さ吊りにしていく。そこにKUDOが断頭台式ダブルニーを狙うが、彰人が飛び込んできて雪崩式ブレーンバスター。
さらにHARASHIMAはKUDOをリバースフランケンで投げてから串刺し式蒼魔刀。そのHARASHIMAを場外に追いやったMIKAMIがプランチャ。リング上ではヤスがレフェリーを盾にしての延髄斬りを狙ったが、かわした高梨はタカタニックを狙う。しかしヤスは背後に倒れ込んでフェースバスター。それでも高梨は回転エビ固めで抑え込むが、そこを反転して抑え込んだヤスが3カウント。
いつどこ権行使①
高梨からいつどこ権を奪取したヤスは「彰人君、とりあえず水をください! 僕には今、その水が必要なんです」と言って水を一気飲み。HARASHIMAが「いい飲みっぷりだ」と言うほど水を飲んだヤスは「オイ、チャンピオン! お前チャンピオンだろ! ベルトも持たずに帰りやがって! ベルトを巻く心意気があるならもう一度リングに戻ってきて、堂々とこのベルトを巻いてみろ!」とKUDOを挑発。
KUDOがリングに戻ってきたところに襲いかかったヤスは、その場でいつどこ権を行使! KUDOの左ヒザをマットに叩き付けたヤスは執拗にカバーするが、KUDOもカウント2で返す。エルボーからミドルキックを返していったKUDOは、8×4(=走り込み串刺しジャンピング肘打ち)。かわしたヤスはKUDOの左ヒザに低空ドロップキック。
場外に転落したKUDOにヤスはリング上から場外へのシルバーブレットを投下。KUDOをリングに戻したヤスはニークラッシャーの体勢からそのままKUDOのヒザをマットに叩き付ける。さらにKUDOをコーナーに乗せたヤスだが、KUDOはエルボーで逆さ吊りにさせると、断頭台式ダブルニーを投下。
これをかわして両ヒザをマットに叩き付けてしまったKUDOにヤスはダイビング・ボディプレスを投下。クロスアーム式のカナディアンバックブリーカーで持ち上げたヤスはそのまま投げ捨てると、コーナーに登っていくが、背後からKUDOが8×4。これで逆さ吊りになったヤスにKUDOは今度こそ断頭台式ダブルニー。
カウント2で返したヤスはスピンキックをブロックして張り手を見舞っていくが、KUDOも逆上がり式逆さ押さえ込みからすぐに立ち上がってバズソーキック。しかしカウント2で返したヤスは力を振り絞ってツームストンパイルドライバー。
ダブルダウンとなったところで、『BAD COMMUNICATION』が鳴り響き、大家が飛び込んできて「いまここでいつでもどこ使うぞ! 3WAYマッチにしろ!」と主張。GMがGOサインを出してゴングが鳴ると、大家はKUDOに垂直落下式ブレーンバスター。最初に勝った選手が王者になるため、ヤスは大家を首固めで丸め込むがカウントは2。
KUDOもヤスにキチンシンクを決めるが、ヤスはKUDOに低空ドロップキックからのDDT。さらにツームストンパイルドライバーを狙うが、背後から大家がスピアー。さらに続けて炎のスピアーをヤスに決めた大家が3カウント!
いつどこ権行使②
今成と抱き合って大喜びする大家はKO-D無差別級のベルトを肩にかけ、『BAD COMMUNICATION』に合わせて足を踏みならす。思わず男泣きすしそうになった大家だが、必死に涙を堪えてマイクを持つが、そこにいつどこ権を持ったKUDOが立ちはだかる。
「GM、このいつでもどこでも挑戦権、いま使わせていただきます!」とKUDOが行使を宣言。観客を味方につけた大家は奇襲攻撃を仕掛けていくが、KUDOはミドルキックからニーリフト、エルボーと叩き込んでいくと、8×4(=走り込み串刺しジャンピング肘打ち)。さらにダイビング・ダブルニーアタック。
ランニングローをカウント2で返した大家はKUDOに足にしがみつくが、エルボーで引き剥がしたKUDOはバズソーキック。そこからコーナーに登ったKUDOだが、必死に追いかけていった位以下。ヒザ蹴りで叩き落としたKUDOだが、それでも追いかけていった大家はヘッドバットから雪崩式ブレーンバスター。
咆哮した大家はブレーンバスターの体勢。しかし背後に着地したKUDOはロープに飛ぶ。そこにスピアーを決めた大家は、対角線をダッシュして炎のスピアー。カウント2で返したKUDOは、2発目の炎のスピアーをバックスピンキックで迎撃。しかし、ダブルダウン。
今成がエプロンを叩いて大家に檄を飛ばすと、立ち上がった大家はKUDOにエルボー。KUDOは左右のミドルキックで応戦。徐々に大家の腕が上がらなくなっていく。それでもノータッチヘッドバットを叩き込んだ大家だが、KUDOはバックスピンキック2連発でダウンさせると、ダメ押しのダイビング・ダブルニードロップを投下して3カウント。
一度はガンプロに流出した至宝を苦しみながらも取り戻したKUDO。これでいつどこ権はすべて行使されたため、KUDOがこのあとのメインで行われる坂口vs.竹下の勝者と両国のメインで対戦することが確定した。
朦朧とする大家を今成が涙ながらに連れて帰ると、場内からは「大家」コール。続いて両国メイン出場が決まったKUDOに「KUDO」コール。KUDOは「いろいろありましたけど、両国のメインに4年ぶりに自分が立ちます! 両国で皆さんを待ってまーす!」と叫んだ。
第6試合
王者KUDOはそのまま本部席からメインを見守る。そして迎えたメインはKOGトーナメントの決勝戦。両国でKUDOのベルトに挑戦するのは同じ酒呑童子の坂口か? それともDDTの未来である竹下か?
坂口のセコンドには高梨、竹下のセコンドにはアントンと福田がつく。試合開始のゴングが鳴ると、おたがいに慎重に間を取りながら距離を詰める。坂口がハイキックを出していくが、紙一重でかわした竹下。
組み付いてバックを取った坂口だが、ガブっていった竹下。しかしバックマウントを取った坂口は脇腹にパンチを入れていく。上になった竹下はウォール・オブ・タケシタを狙ったが、下から足をすくって倒した坂口は腕十字の体勢に。クラッチした竹下だが、坂口は三角絞めにスイッチ。そのまま持ち上げようとした竹下だが、坂口は下からパンチを入れて絞め上げる。
竹下は辛くもロープに足を伸ばして脱出。朦朧として立ち上がれない竹下にレフェリーはダウンを取る。どうにか立ち上がった竹下は近づいてきた坂口に組み付いていくが、大外刈りで倒した坂口はもう一度三角絞めへ。これもロープに逃れた竹下だが、朦朧としている竹下を見た坂口は胴絞めフロントネックロックに捉える。
そのまま立ち上がった竹下は後方に坂口をブン投げると、逆水平チョップからブレーンバスター。さらにSTFに捉えた竹下だが、坂口はロープに逃れる。ハーフダウンの坂口の顔面にベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)を叩き込んだ竹下は、ボディスラム3連発。そこから執拗なカバーで坂口のスタミナを奪っていくと、袈裟固めに捉える。
ロープに逃れた坂口だが、竹下はゼロ戦キック。場外にエスケープした坂口は竹下のプランチャをかわしてエプロンに飛び乗るとランニングロー。両者がリングに戻ったところで10分が経過。坂口は竹下の顔面を踏みつけると、立ち上がってきたところにニーリフト。さらにサッカーボールキックから胸を突き出して挑発。
竹下が逆水平チョップを叩き込むと、受け止めた坂口はミドルキックで竹下に尻餅をつかせる。立ち上がった竹下はなおも逆水平チョップを打っていくが、腹パンからニーリフトを叩き込んだ坂口はロープへ。追走してエルボーを叩き込んだ竹下は走り込むが、坂口はランニングキックで迎撃すると串刺し攻撃を狙う。これを蹴りで迎撃した竹下はジャベリンキック(=ミサイルキック)。さらに串刺しフロントキックからブルーサンダー。
カウント1で返した坂口はミドルキック。竹下もフォアアームを返していき、フォアアームの連打からローリングラリアットを狙う。しかし坂口はドンピシャのタイミングで飛び付き腕十字。竹下は持ち上げてコーナーに乗せるが、坂口はぶら下がり式腕十字。さらにトップロープの上に乗ってのスーパーマンパンチを叩き込んだ坂口は、左右のハイキック。
カウント2で返した竹下だが、坂口はスリーパーに捉える。ギリギリのところで踏ん張る竹下だが、坂口はコブラクラッチにスイッチ。しかし、そのまま立ち上がった竹下は後頭部ヘッドバットで脱出。坂口はハイキックを叩き込むが、竹下もジャーマンで投げていくと、さらにショートレンジラリアットから走り込んでのラリアット。
15分を経過し、竹下はぶっこ抜きジャーマン・スープレックスで投げるがカウントは2。悔しがる竹下だが、もう一度バックを取る。ロープを掴む坂口だが、引き剥がす竹下。すると坂口は強引にバックドロップで投げてランニングロー。カウント2で返した竹下に坂口はエルボー、ヒザ蹴りで片足をつかせると飛びヒザ蹴り。さらに立ち上がった竹下の背後からジャンピングニーを叩き込むと、渾身の神の右膝(=串刺しジャンピングニー)を叩き込んで3カウント。
エンディング
この結果、坂口がKOGトーナメントで優勝し、8.23両国大会のメインは坂口がKUDOの持つKO-D無差別級王座に挑戦する酒呑童子対決に決定。坂口は倒れ込む竹下に手を差し出すと、健闘を称えてからお互いに一礼。さらに竹下の腕をあげてから握手を交わした。
GMからマイクを渡された坂口は「生き残りました。もう生き残ることしか考えないで、ずっとやってきて……樋口選手、竹下選手、ヤバかったです。ただ殺(や)ってやりましたよ」と語った。KUDOもリングに上がってくると「坂口さんが勝ち上がってくると信じてました。でもチャンピオンは僕で坂口さんはチャレンジャーです。両国でもきっと僕がチャンピオンです」と宣戦布告。それを聞いた坂口は「トーナメントに出た自分を除いて15人の選手の思いが俺の背中に全部乗っかってんでだよ。みんなの思い背負って両国のテッペンで、兄貴、このベルトに挑戦させてもらうよ。今の俺はさ、強いよ。兄貴、覚悟して待っていてくれ」と言ってKUDOと額をくっつけて睨み合う。
そこに割って入って両者を離した高梨は「うん、いまはそんなになんなくていいと思うよ。他の奴がどう思うか知んねぇけど、俺に取って今日は最高の日だよ! だってあんたら両国のメインに立つんだろ? チャレンジャー坂口で、チャンピオン兄貴、酒呑童子にとってこんなめでたいことはねぇよ! こんなに嬉しいことはねぇよ! よく負けたりしたけどな、両国のテッペンの舞台でやるんだ、俺は最高に嬉しい! そして最高に嬉しいときに必要な儀式、それは酒盛りだろぉ! 今日のところは酒盛りで乾杯といこうじゃねぇか。メインで優勝した坂口、締めてくれよ。乾杯の音頭はもちろん、あんただよ」と言って缶ビールを坂口とKUDOに手渡した。
坂口は「今日はありがとうございました。DDT全選手、過酷な1か月間だったと思います。ただその中でテッペン獲りました。自分も兄貴も高梨さんも、まだまだこれからです。酒呑童子、8月の両国まで突っ走ります! 後楽園ホールの皆さんと酒盛りだー!」と叫んで酒呑童子のメンバー、そして長間人の観客と共に乾杯した。
この日のエンドアナウンス担当はMIKAMI。フリーになるMIKAMIだけに、アナウンスが終わると大「MIKAMI」コールが起こった。
<試合後コメント>
KUDO
「なんか、僕もKO-Dの試合、もう10回ぐらいやってると思うんですけど、今日が一番感慨深いというか、大家ウラノって、もう20年一緒なんですよ。そんな人ってなかなか居ないと思うんですよ。大学一緒で、サークルが一緒で、同じ会社に入って、ずっと一緒にキャリアアップして、なんか三人ともたいした社交性ないし、たいして友達も居ないんですけど、ずっと一緒にやってるっていうのはそこにプロレスがあったからで、プロレスラーに憧れて、プロレスラーになって、こんな日が来ると思ってなかったですね。正直な所、なんでああいう感じになったのか頭打ってあんま覚えてないですけど、でも、今はなんか、熱い人揃いのDDTで、KUDO大家ウラノっていうなんていうんですかね? 僕にしかできないKO-Dだったと思うんで、すごい、ほんと夢の様な空間でしたね」
――そういう仲間たちを倒さないと両国のメインには立てないという葛藤はありました?
「まあ試合になったら別に関係ないですね。まあでも、闘うの当たり前なんで、それを僕ら20年やってきてるんで。ただほんと、この後楽園ホールで三人で試合できたというのは、偶然ですけどほんと嬉しいですね。多分DDTが初めて後楽園ホールやった時も僕ら三人見に来てますからね金払って。僕初めて後楽園でキックの試合した時も、あの二人は多分来てくれたと思うし、嬉しいですねなんか。いいKO-Dになりました」
――両国のメインでは、これも仲間の坂口征夫さんを相手に迎える事となりました
「まあほんと、一番、闘いたくない相手かもしれないですね。やっぱり坂口さんの強さっていうのは、隣にいる僕が一番知ってるんで、ほんとに闘うよりは隣においておきたい男ですね。でも、まあやりますよ。俺はチャンピオンなんで、確かにトーナメント勝ち抜いた坂口さん勢いあるし、すごい経験積んだと思うけど、俺は、俺にしかできない経験積んで、両国のメインに立つんで、絶対負けません。加藤さんなんかありますか?」
週プロ加藤記者「大家選手がチャンピオンに一瞬なってましたけど、KUDO選手にとって大家健という存在はどういう存在ですか?」
「さっき言ったじゃないですか」
週プロ加藤記者「いや、チャンピオンになった大家健を」
「それはね、申し訳ないけどちょっと、DDTの汚点かもしれないですね(苦笑)。申し訳ないです。でも取り返したんで。なかった事にしましょう」
(高梨が登場)
高梨「アニキ、絶対防衛しよう。防衛してね。行くよ!」
KUDO「(高梨に控室へ引き連れられながら)いや、どっちにつくのお前。ねぇ」
坂口征夫
――トーナメント勝ちあがりました。
「リング上で言ったとおりです。DDTのすごく大一番のトーナメントで、一昨年HARASHIMA選手に挑戦して以来、ずっとチャンスがなくて、そのチャンスを手に入れてアニキがベルト取る姿を間近で見てて、いつか俺もいつか俺もという気持ちで自分の中ですごくそだっていて、そういった中でこれをものにしなければ自分の中でずっとチャンスが巡ってこないんじゃないかと、結構背水の陣という気持ちで挑んで、自分だけじゃないと思います。今回トーナメント参加した15人の選手、そういう気持ちで上がってきた選手ほんとに過酷な一ヶ月過ごしたと思いますし、優勝できて、両国のメインていうでかい場もあるんですけど、自分の存在価値を増すKO-Dのベルトに挑戦できる切符を頂いたんで、もうほんと今は嬉しいです。やってきたことは間違ってなかったなと。それだけです」
――チャンピオンは非常によく知ってるKUDO選手ということに関しては?
「シングルでやっぱ一回やられてますし、そこからずっと1年半、アニキの良いところも悪いところも全部そばで見てきたつもりなので、そのへんはまあ、自分の闘い方としてへんな駆け引きはしないので、真っ向からぶつかっていきます。ただ今の自分はリング上でも言ったとおり、他の15人の気持ちが背中に乗っかってるんで、今の俺は強いっす。はい。だから俺は、アニキに負ける気がしないです」
――両国国技館のメインイベントということに関しては?
「なんか嬉しいです。失礼になっちゃうかなと。でも自分の中でKO-Dっていうのはすごく大きいので、やっぱこれをとらなければ自分が30後半から歩んできたものがなくなってくるんで、まずここをとる。最高の舞台ですよね。最高の舞台で、最高のベルトを。なかなかいいシチュエーションが揃いましたよね。やる気が出てきました。まあでも、光栄ですよ。ほんとに、来月で丸3年ですから、それで両国メイン上がらしてもらう。おもいっきり魂覚醒してぶっ倒してやろうかなと思います。そこでベルト取れば、人生今まで糞だったことしか無かったですけど、一番良い思い出になるのかなと思います。加藤さんなんかないんですか? 強烈なのを」
週プロ加藤記者「今の嬉しい気持ちをどなたに伝えたいですか?」
「来ましたね! けどそれ結構すごく重要なんですよね。今日良いですね。実はあの、会場入ってリングで調整して、控室戻った時、携帯見たんですよ。携帯見たらうちの親父(=坂口征二新日本プロレス相談役)から、メールが入ってまして。まああの『頑張れ』と。『勝っても負けてもレスラーは体に染み付いて内容で示すことして、お前の生きてきたものを見せてやれ、頑張れ』と。『会場には来れないけど生中継を見て俺は応援してるよ。父より』ってメールが来てたんですよ。だから今は、その親父にひと言、ありがとう、勝ったよと報告してやりたいです。そんな感じです」
(高梨が登場)
高梨「坂口さんおめでとう! 最高だったよ、俺の気持ちものせてベルトとってね!(と言って坂口を控室へ連れて行く)」
大家健&今成夢人
今成「大家さん! 今まで…」
大家「おう!」
今成「何回人生逃げて? けど、プロレス続けて来てよかったじゃない!」
大家「おう! 獲ったんだよ俺は! 第51代!(※正確には52代)KO-D無差別級の! チャンピオンになった!」
今成「プロレス続けてきて良かった!」
大家「良かったよ!(※号泣)でもなオイ! 獲られちまった! なぁでも! 言ってるだろいつも、1回負けたら終わりなのか人生終わりって、そうじゃねーだろ! なぁ! なぁ! 1回獲ったんだよ! 1回獲ったって事実は覆らない歴史で残るんだよ! なぁ、俺たちは、何を目標にしているオイ!」
今成「メジャスポーツにするんすよ」
大家「そうだよ。プロレスをメジャースポーツにするんだよ! メジャースポーツなんだよ! そのために! そのために! 両国大会の! メインイベント必要不可欠だった! 1回は夢でもな、今回ダメだった、次もトライしてダメだった! でもなオイ! そんなんじゃ諦めねぇからなオイ! なぁ、なぁ! 1回ダメだったら何回でも! ちょっとでも! クモの糸ぐらいでも可能性があればな! 藁をもつかむ思いだよ! どんなに人生落ち込んだって、どんなに人生ダメだってオイ! ほんとわずかな隙間から! 光が見えるんだよオイ! わかるかオイ、今成! なぁ!」
今成「今はね、儚い夢では終わらせないですから」
大家「そうだよお前」
今成「永遠に夢見続けて、プロレスをメジャースポーツにする景色見るまで、ガンバレ☆プロレスは、まだまだ続いていきますからね」
大家「そうだよ、絶対! 絶対に! 絶対に! 俺たちは! プロレスをメジャースポーツにします! 応援してくれた皆さん今日はありがとうございました! これからまた頑張っていきます! ありがとうございました! ……最後に! KUDOォ! お前両国! 頑張れよ! 絶対に勝てよ!」