「デスマッチは辞めない」鈴季すずが衝撃のプロミネンス脱退宣言!葛西純&世羅りさも花束贈呈で門出を祝福

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 24日、東京都・後楽園ホールにて、『プロミネンス 第13戦 ~プロミネンス旗揚げ1周年記念大会~』が開催され、鈴季すずがプロミネンスからの脱退を発表した。

 プロミネンスとは、2021年末を以てアイスリボンを退団した世羅りさ、柊くるみ、夏実もち(※宮城もちから改名)、藤田あかね、鈴季すずの5名で結成されたデスマッチ&ハードコアユニット。全員フリーランスながらユニットとして活動をともにしていく形式であり、男子団体・女子団体を問わず幅広く参戦している。

 世羅&すず&くるみは昨年1月からスターダムに乗り込んで外敵ユニットとして大きな支持を獲得し、アーティスト・オブ・スターダム王座戴冠およびTRIANGLE DERBY優勝という結果を出し、チームとしての結束を世界のプロレスファンへアピール。
 今大会前日のスターダム横浜アリーナ大会で王座は手放したものの、その闘いぶりは高く評価され、その翌日に自団体のビッグマッチに臨むタフな背中を見せつけた。

プレ旗揚げから約1年3ヶ月、本旗揚げからちょうど365日経ったこの日、プロミネンスが初の後楽園ホール進出を果たした。

 プロミネンスの爆弾娘として知られるすずは、世羅のデスマッチを見てプロレスラーを志した経緯があり、憧れの存在であるとともにライバルとしてしのぎを削ってきた。昨年5月のプロミネンス旗揚げ第2戦では、早くも世羅vsすずのデスマッチによる一騎打ちが行われ、すずは惜しくも敗北。
 しかし、すずは折れること無く試合直後には自身に試練のデスマッチ10番勝負を課し、名だたる男子デスマッチファイターを含む強敵たちと対戦を続けてきた。そしてその最終戦の相手は、デスマッチ界のカリスマ・葛西純。

 すずは、アイスリボン時代に『鈴季すず・決意のハードコア七番勝負』の中で葛西と対戦し玉砕。しかし、プロミネンス旗揚げ戦では葛西とタッグで出陣して勝利。葛西は「あの時のお前はよ、人生迷いながらデスマッチしてたな。でも今日、隣で組んでみて、胸張って堂々とデスマッチやってるじゃねーか。胸張って堂々と血流してるじゃねーか」とすずを絶賛し、すずが「あなたにライバルだと思ってもらえるように、これからも胸を張ってデスマッチやります!」と返すと、“思ってもらえるように”じゃねー。もう既になってるよ」とすずをデスマッチのライバルとして認めていた。


 試合が始まると、すずは早速葛西に蛍光灯でのチャンバラを挑んでいき、蛍光灯で頭をぶん殴るファーストヒットを奪う。
 しかし、葛西はお返しとばかりに蛍光灯を何本もすずの頭に叩き込み、自分の頭に蛍光灯の束をあてがいながら「お前の父親と年齢変わんねえオヤジをナメるな!」とすずにヘッドバッド with 蛍光灯。すずの頭に竹串の束を突き立て、垂直落下式ブレーンバスターで突き刺していく。
 すずも折れること無く吶喊し、カミソリ十字架ボードに葛西を頭から叩き込んだ上で股間を思い切り蹴り上げ、ジャーマン・スープレックス・ホールド。葛西のパールハーバースプラッシュをカミソリボードを盾に迎撃するなど機転も見せる。
 すずはバズソーキックを連打していくが、葛西が耐えきって強烈なラリアット。さらに蛍光灯の束が大量に入ったダンボールごとすずの上に乗せてパールハーバースプラッシュ。最後はクロスアーム式スティミュレイションで突き刺して3カウントを奪った。

 試合後、葛西はリングの下から花束を取り出し、すずに贈呈。
 泣きじゃくるすずの耳元でしばらく何かを囁いてリングを降り、すずと笑顔で中指を突き立て合いながら去っていった。 

 マイクを取ったすずは、葛西への愛を述べつつ、「本当は、勝って皆さんに伝えようと思っていたことがあります。鈴季すず、今日でプロミネンスを脱退します!でも、悲しまないで。これは、鈴季すずがプロレス界の顔になるための決断です。でも、デスマッチを辞めるだなんてことは言いません!鈴季すずは、なんだって、どこに行ったって、頭の中身が普通じゃない女です!これからも鈴季すずに、付いてきてください!」と衝撃のプロミネンス脱退宣言。


 会場はどよめきに包まれるが、世羅がリングに上ってきてすずに花束を贈呈。2人はしっかりと抱き合い、互いに人差し指を突き立て合って再戦を誓いつつ握手を交わした。

 バックステージに戻ったすずは、「デスマッチの10番勝負をやるにあたって、楽しいだけない、悔しいだけじゃない、本当にこのままでいいのか。周りに気を使ってじゃないけど、皆の期待に応えたい。デスマッチで期待に応えたい。結果を残したい。この気持ちはあったけど、『本当に今自分がやらなければいけないことはこれなのか?』ってことは段々考えるようになって。今がタイミング。今しか出来ないことを、やる。それだけ言わせていただきます。ただ、デスマッチを捨てたわけでもないし、デスマッチを辞めるわけでもない。今日がラストデスマッチのつもりもないからね。ただ、次やることは、今がタイミングなんで」と脱退の真意を語る。

 試合後のリング上で葛西からかけられた言葉については、「『お前がやってきたことはこれからやることに間違いはない。胸を張ってれば大丈夫だ』って、背中を押してくれました。あの言葉があれば、この先どんなつらいことがあっても乗り越えられます」と笑顔で語った。

 すずを除く4名で大会を締めた世羅は、「もちろん寂しいし悲しいし、すずがいたから1年頑張れたっていうのもありますし。ただ、『送り出してあげたい』って。あの試合見たら、そう思うでしょ。彼女なりのデスマッチを思い切りやって、これからのプロレスラー人生ね、どこに行くのか知らないですけど、上を目指して頑張ってほしいなと思いました」と、すずの門出を快く送り出す意志を語った。
 また、『すずの脱退でプロミネンスの解散は考えなかったか』という問いかけに対しては、「解散?誰からも出なかったですね私はプロミネンスそのものだと思うんで、世羅が引退しない限りはプロミネンスはあるでしょ」と語り、盟友・藤田あかねに対しては「あかねのことは一生面倒見ますよ。引退しない限りね?(笑)」と一国一城の主としての覚悟を感じさせるコメントを残した。

 なお、今大会の前日に行われたスターダム横浜アリーナ大会でアーティストのベルトを落とした直後のすずは、「私はベルトを落としたけど、これからもスターダムのリングに上って、スターダムで天下取ってやる!」とコメントを残していた。
 今後のすずの進路は、レギュラー参戦といっていいほど定着しているスターダムなのか、思いもよらぬ別の団体なのか、はたまた海外へと進出していくのか。この先のすずの行動に注目したい。

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