後楽園ホールの元スタッフが夢を諦めずにプロレスデビュー!

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 2日、東京都・後楽園ホールにて、『DRAGONGATE TAG LEAGUE Rey de Parejas 2023』が開催され、柳内大貴がデビューを果たした。
 
 柳内は、かつて後楽園ホールスタッフのアルバイトとして働いており、DRAGON GATEの興行の際には優先的にシフトを入れてもらっていた筋金入りのファンであったという。
 その後、DRAGON GATEの練習生としてテストを受け不合格となるも、斎藤了GMに「レスラーが無理ならスタッフとしてでも、どうしてもDRAGON GATEに残りたい」と直訴し、望月ジュニア、永野海斗、加藤良輝、現在はメキシコ修行中の西川拓馬らと同期入門。なかなか芽が出ず同期に遅れを取ったが、その後は努力に努力を重ねてエキシビジョンマッチを行うまでに至った。

 2月の後楽園ホール大会では、後楽園ホールスタッフのシャツを着た柳内がメッセンジャーとして現れ、斎了GMにデビュー嘆願書を届けるという形で猛アピール。これが実って3月2日の後楽園ホール大会でのデビューがその場で決定され、斎了GMからは「お前のキャラは“後楽園ホールスタッフキャラ”だ!」という指令がくだされる。
 柳内は、「後楽園ホールスタッフキャラってなにをすればよろしんでしょうか……?」と困り果てるも、斎了GMは「それはテメーで考えろ!」と突き放しており、柳内がどういった解釈をしてキャラクターを創ってくるのかにも注目が集まっていた。

 この日の第4試合では、柳内のデビュー戦としてドン・フジイとのシングルマッチが実施。


 曲が鳴っても入場ゲートから柳内がなかなか出て来ないことに皆が疑問を持ち始める中、脇の通用口より後楽園ホールスタッフの格好をした柳内が掃除をしながら登場。この日一番の大歓声が上がる中、「柳内大貴、本日初出勤!」と選手コール。柳内のセコンドにはジュニア、永野、加藤が付いており同期の固い絆と柳内の人望を感じさせた。

 礼儀正しく「よろしくお願いします!」と頭を下げながら握手を求める柳内だったが、フジイの返事は強烈なビンタ。これで火が点いた柳内は見事なドロップキックからトペ・スイシーダを見舞ってやり返すも、フジイはピンピンしており、柳内を場外戦で痛めつけるばかりか柳内の同期たちにも攻撃を加えて暴れ回る理不尽の権化と化す。
 それでも柳内は意地を見せてチョップの猛連打で突っ張っていくが、フジイはまたも強烈なビンタで張り倒し、インディアン・デスロックで執拗に足を痛めつける。柳内はボロボロの足を引きずりながら丸め込みで粘りに粘るが、フジイのラリアットから逆エビ固めを食らうと無念のタップ。

 試合後にはフジイが柳内の腕を掲げあげてデビューを祝福し、その姿を見た加藤ら同期は目に涙。柳内は同期3人に介抱されながら退場していった。

 バックステージに戻った柳内は、「フジイさんは強敵ではが立たなかったんですけど、自分は気持ちだけで向かっていきました。同期にも大分差を付けられてしまったので、それを縮められるように精一杯頑張っていきます!」とコメント。
 さらに、「後楽園ホールでバイトさせていただいていて、リングに上がるのが夢だったのでこうして今日上がれたのは嬉しく思います。自分は身体能力も運動神経もないので、気持ちだけでガムシャラに向かっていくタイプだと思っているので、誰にも負けん気では負けない、“負けん気なら柳内大貴”って言われる選手になりたいと思います!」と意気込みを語り、後楽園ホールでの初勝利を目標として口にした。

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