【インタビュー】武藤敬司引退試合消滅危機?!引退直前にまさかの負傷 武藤敬司を直撃インタビュー公開
- 2023-2-3
- コラム, ニュース
- プロレスリングNOAH
2023年2月21日に東京ドームにて引退試合を控える武藤敬司に緊急事態発生。両足の肉離れによる激痛で「今のままだと試合ができない」と激白。
内藤哲也との一騎打ちを前に大ピンチの武藤敬司を直撃インタビュー、その模様をプロレスリング・ノア公式YouTubeチャンネルにて公開された。
インタビュアー:堀江ガンツ
——引退試合の相手がついに正式決定
武藤「今ね、非常にピンチなんだよ。この間の試合で両脚痛めてしまってね。ハムストリングが肉離れを起こしちゃって。両脚今痛くてしょうがない。回復も遅くて、今のこの現状だと試合もできないよ、歩くのもままならない。プロレスの神様が最後の最後に俺に試練を与えたなって感じ。元々膝悪かったけど、ああいうのは慢性的な怪我でじわじわという痛み。筋肉の痛みっていうのは激痛だから歩けなくなっちゃう。今本当に困ってる。焦ってます。内藤とだったらムタvs SHINSUKEを超えられると思ったけど、今一番の敵は俺自身。本当に今、闘ってますよ。」
——内藤哲也選手を指名したのはムタvs SHINSUKEを超えたいということが第1にあった?
武藤「それもありましたけど、元々彼から武藤敬司に対する愛情を感じていた。オカダなのか、棚橋なのか、内藤なのか、NOAHの誰かなのか、外タレなのか考えた。
ファンの中では盛り上がってたけど…。ぶっちゃけ、ザ・ロックとか一応会社で聞いてみたらしいよ。でも莫大な金で追いつかない、数十億だよ!」
堀江「武藤敬司引退試合にふさわしいような規模ではありますけどね。」
武藤「数十億は 地球レベルだよ(笑)オカダは天龍さんのイメージもある。棚橋は引退発表してから数度と絡んでいるからさ。内藤だったら俺の直弟子でもないし、でも武藤LOVEも感じる。いい距離感でいい試合ができるんじゃないかということを思って名前上げさせてもらいました。」
——2012年1月4日東京ドームでのシングルマッチから12年
武藤「あの時の俺をオマージュしたような時の内藤って人気なかったみたいで。俺のオマージュ外してから人気が出てきたって言ってその辺がちょっと気分悪いな、なんて。この間横浜アリーナで試合見て、なんとなく緩急の付け方とか俺に似たようなところもあったりするね。喋りなんかめちゃくちゃうまかったし。彼は24時間プロレスのことを考えているんじゃないかと思わされます。」
——今感じる「プレッシャー」について
武藤:2.21東京ドーム全カード発表したら意外と高評価みたいで、どんどんチケットの売れ行き伸びて…そうすればするほど今の俺のコンディション、今の俺の立場はプレシャーが凄くてさ。どうなっちゃうんだろうか…。欠場していい?(笑)これは這ってでも行かなきゃいけないんだろ?清宮海斗とオカダ・カズチカも話題になってるし、俺の関わった弟子たち、多くのレスラーが参加してくれるみたいでレスラー冥利につきます。
——清宮海斗vsオカダ・カズチカについて
武藤「そうやって清宮自身が階段を上がっていくわけであっていいことですよ。」
堀江「(話題沸騰になっていて)ライバル視はしていない?」
武藤「ライバルは今やオカダでも内藤でもない。今の一番の敵は俺自身だよ。今自分が負けそうだもん自分に。この今の時点ではな。(怪我から)1週間たっても痛みは回復しないしストレスたまってしょうがねぇよ。ありのままを見せるしかない。ただドームって通路長いんだよ。這って行くにしたってあそこ這ってたら肘すりむけちまうよ!」
——武藤敬司vs内藤哲也という引退試合について
武藤「マッチメイクの中で昔の思い出、高田延彦戦とか皆が覚えている昔の試合をもう一回やったらどうだっていう意見もたくさんあった。
でも、今を生きたいんだよ。現役である以上。欲を言ったら最高の試合、最高のアートを作りたい。レスラーである以上そう思っているんだよな今でも。やっぱり今を生きたい。最後の最後「これぞベストバウト」と言われるような試合を本当はしたいよ。できるかどうかは分かんないけど。でもそれに向かって突き進むのが現役じゃない。」
堀江「内藤哲也もSHINSUKE NAKAMURAを超えたい、というプレッシャーを感じている?」
武藤「プレッシャー感じてほしいよ。でも、正直その内藤の期待に応えられるかも、今俺は本当に弱気なコメントしかできない。悔しいよ。
でも最終的には飾ることもなく「地」でしか勝負できないから。這ってでもやらなきゃいけねぇんだろうな。ありのままを見せるしかないよ。
所詮は散っていくんだから。」
——プロレス界に残したいことは?
武藤「内藤って1995年の武藤敬司vs高田延彦を見てプロレスラーになろうって決めたんだって。それでプロレスラーになって今の地位まで這い上がってきた。今度は内藤哲也vs武藤敬司を見て、内藤を見て今のちびっこや若者が「内藤みたいになりたい」って思ってくれたらそれでいいんじゃないかと思ってるよ。」
——PPVで完全生中継することが決定したことについて
武藤「今までは力道山の時代、馬場さん猪木さんの時代、俺だって「武藤全日本」って言われて全日本の社長やったりしたけど、その時って「猪木商店」「馬場商店」「武藤商店」で昔はやってたんだよ。でも今のNOAHって個の「商店」じゃないじゃん、仕組みが。めちゃくちゃ大手というか。既にペイパービューにできる機能持ってたりABEMAとかその道のプロがやったりして。今のプロレス界いいですよ。これが揃ってるからNOAHで引退試合しようと思ったんだから。その道のプロが皆集まって総合で闘おうとする。それで世界に打って出ようという気持ちもありそうじゃない。今くらいに俺プロレスラーとして生まれたかったよ、40年早かった。今新弟子で入ってきたかったよ。今度は世界レベルの戦国時代だからね。いいね…本当に俺そこで闘いたかったな。
——2.21東京ドーム大会はどんな大会になるか
武藤「2.21東京ドームは昔の俺のファンみたいな人、俺のジェネレーションの人で「久しぶりに行くか」っていう人も多いと思う。そういう人たちをリピーターにするのは今頑張っている選手たちだからな、選手の器量だよね。だから頑張ってほしい。俺はそんな必要ないからね。俺はしょっぱいことやったって「しょっぱかったな」で終わるわけであって、次がねぇもん。挽回する手立てがねぇんだもん。「もう一回やらせて!」「泣きの一回!」とかさ。泣きの一回、やっていい?(笑)東京ドームで盛大に見送ってくれるっていうのは嬉しいしレスラー冥利に尽きるけど、今はその期待に応えられない自分がいそうな気がしている。不安で怖い。全部俺にプレッシャーとしてのしかかってくる。今はあんまり強気なこと言えねぇよ。これをこなさなきゃ卒業できねぇんだもん。」
堀江「ものすごい卒業試験ですね。」
武藤「あと3週間(撮影当時)どうもがくか、もがいて苦しむかで。かといってあんまりもがいて苦しんでもっと悪化させて可能性もある。
3週間後にインタビューしたら余裕だよって言ってる可能性もあるわけだから。」
堀江「直前記者会見で強気な武藤敬司がいたら・・・。」
武藤「いやもういいよ、このまま後はもう開けてビックリ。ありのままの武藤敬司だよ。」
『chocoZAP presents KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST” LOVE ~HOLD OUT~』
日程:2023年2月21日(火)
開始:16:00
会場:東京都・東京ドーム
▼メインイベント・シングルマッチ/PRO-WRESTLING “LAST” LOVE
武藤敬司
vs
内藤哲也(新日本プロレス)