19執念を迎えた暗黒プロレス組織666が初の後楽園ホール進出決定!
10日、東京都・新木場1stRINGにて『666vol.124~組織旗揚十九執念記念大会~』が開催され、2023年8月2日に666が初の後楽園ホール大会を実施することが発表された。
666こと暗黒プロレス組織666は、殺害塩化ビニールの“バカ社長”ことザ・クレイジーSKBと怨霊によって2003年に旗揚げされ、今大会をもって19“執念”を迎えたインディー界では古株の部類となっている団体。
宮本裕向や忍、竹田光珠といった他団体でも多くのタイトルを獲得するスター選手や、小仲=ペールワンや山田太郎といったインディープロレス界屈指のテクニシャンも在籍。さらに、2005年に史上最年少の小学生レスラーとしてデビューして様々なメディアで話題となり現在はアイスリボンやスターダムなどでも活躍する“元祖・チビっ子レスラー”ラム会長もアイドル的存在としてインディー界を騒がせている。
そして、ラム会長が666軍を率いて佐野直率いる奇妙な軍団との奇妙な抗争を展開する試合は観客・マスコミ含めて一切の写真・動画の撮影が禁止されており、試合内容についてもSNS等で発信することが禁止されている。ラム会長の試合は毎回筆舌に尽くしがたい衝撃的な内容であり、これが口コミを通じてカルト的人気を獲得。開催するすべての大会で666人の超満員札止めの客入りを記録している。
執念大会の2日前、彼岸花毒美代表はSNSにて「実は大会終了後に666から本当に重大なお知らせがございます。十九年という長い年月団体をやって来ましたが選手も皆成長し来年ある意味の節目かなと思って断腸の思いの決意です。インディーではなくアンダーグラウンド魂は不滅」と発言。その深刻な物言いから団体解散などの悪い報せなのではないかと不安の声が上がっていた。
この日のセミファイナルで行われたラム会長軍vs佐野女聖鬼の抗争では、スペル・デルフィンを味方に付けたウルトラマンを倒すべく、ラム会長がミラクルマンとウルトラセブンを召喚。ミラクルマンが南条隼人になってしまうアクシデントがあったものの、ウルトラセブンのアシストを得たラム会長がレインメーカーからのラムDDT(※変形アサイDDT)で佐野から3カウント。年内最後の大会でも666の世界観を存分に発揮してみせた。
大会終了後、会場スクリーンには“特報”と銘打たれたムービーが放映。しっとりとしたBGMが流れる中で666の歴史を振り返るとともに「今までありがとう、666の感染者たち」とメッセージが流れいよいよ団体の終わりかと思われた。
しかし、直後には2023年8月2日に666史上初の後楽園ホール大会の実施が発表され、会場は歓喜の声に包まれた。この一報は業界を揺るがし、一時は団体のハッシュタグである#pr666がTwitterでトレンド入りを果たした。
世界中がコロナ禍に見舞われて以降、プロレス界の各団体は集客に苦戦してきた。インターネット配信網の発達もあり現地観戦を控えるプロレスファンも多くなる中、ファンを会場に引き付けるためには団体の個性や現地観戦ならではの魅力が必要とされた。
そんな中、666は業界屈指のオリジナリティ溢れる魅力をバックボーンに無観客試合の配信から一歩一歩立て直していき、この日の大会では真の超満員札止めを記録。マスク着用の上での歓声アリでの観戦が認められ、ようやくコロナ禍に見舞われる前の風景を取り戻した。
20執念を迎える2023年、攻めの姿勢を見せる666の快進撃に期待していきたい。