【会見全文】全国のローカルプロレス団体が13団体集結!プロレスでの地方創生・業界発展を目指し『グローカル・タッグトーナメント2022』が開催決定!

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 4日、都内某所にて『全国プロレス選手権大会 グローカル・タッグトーナメント2022』についての記者会見が行われた。

 『グローカル・タッグトーナメント』とは、昨年九州プロレスが開催し、全国のローカル団体から選手が参戦して“全国最強”を競ったタッグトーナメント。このイベントはプロレス界でも顕著な東京一極集中問題に一石を投じ、全国のプロレスファンを大いに熱狂させた。

 これを受け、九州プロレスが音頭を取りさらに本格的な『全国プロレス選手権大会 グローカル・タッグトーナメント2022』を開催することが決定。
 全国の地方プロレス12団体+グローバル枠1枠の計16チームによるタッグトーナメントを東京都・大阪府・福岡県の3都市で開催され、日本のプロレス史上最大規模のタッグトーナメント戦が実現することとなった。

 会見には、九州プロレスから筑前りょう太、琉球ドラゴンプロレスリングからグルクンマスク、みちのくプロレスから新崎人生、大阪プロレスからゼウス、2AWから十枝利樹会長が出席。今大会はこの5団体によるグローカル・タッグトーナメント実行委員会によって主催される。


筑前「皆さんお忙しい中本日はご来場頂きまして誠にありがとうございます。九州プロレスの筑前りょう太と申します。口頭ではありますが、少しこのトーナメント、発案の動機をお話させていただきたいと思います。少し長くなるかもしれませんが、宜しくお願い致します。
 まず、私、九州プロレスの筑前りょう太ですけども、会社の説明を少しさせてください。2008年に設立した会社で、今九州7県で年間50試合を行っている団体です。年商としては1億1千万、選手・フロント含めて約21名の人間がいるという状況で活動しております。今回のトーナメントですけども、大きく2つ、私の中ではテーマがあります。1つは地方創生、もう1つはプロレス業界の発展。そこが大きな目的となります。このプロレスというものを私はやって来てますけど、非常に可能性を感じてます。プロレスだからこそ地域の人を元気にできるということを感じています。その中で色々と今九州プロレスは年間100社ほどの応援によって成り立っていますけども、皆様方からの期待というのを感じますし、プロレスだからこそ元気を届けられる人達がいるなという風に思っております。
 色んな会社さんと付き合っていく中で、世の中にはたくさんの企業様がおられます。自身の企業を通して世の中をハッピーにしたいということで頑張っておられる中で、たくさんの年商100億であったり、それ以上のたくさんの企業さんがおられる中で、プロレス業界を見渡したときに、概算で今プロレス業界全体で約140億円のマーケットだといわれておりますけど、『プロレスはそんなもんじゃないだろう!』という思いがあります。でもそのためにはプロレス界でもまとまってベクトルを揃えてやっていく必要があると感じているところでした。例を出せば、プロレスバスケットボールのBリーグは元々リーグが分かれていたのを1つにすることで、今はソフトバンクさんがトップパートナーとなり、3年間で90億円の支援を得ています。空手にしても1つにまとまることでオリンピック競技になりました。なので、この決して広くはないこの業界内で情報の共有だったり、そういったことを進めることで、ジャンルそのものを前に進めることができればより日本経済の回復に貢献できるプロレス界になれるんじゃないかなと思います。経済的に”失われた30年“と言われます。私も50なんで社会人となって30年。ということは、今の日本経済の状況の責任の一端は私にあると思います。それぞれがそういう事を考えながら動いていくことが大事なんじゃないかなと思っております。
 我々九州プロレスが年商1億になりました。例えば、こういった会社が各県に出来たならば、プロレス界のマーケットは単純に言えば47億円プラスになるということです!マーケットが広げるということはそれだけ多くの人に喜びを届けられる業界になっているということだと思います。例えば九州プロレスがやってしまった失敗、大阪プロレスさんがやった成功事例、色んなものを色んなものを各団体が共有しあって、結果的にプロレス界が成長していければ、それが一番いいんじゃないかなという思いで、一同に揃ってやる機会を設けたいと思い、このようなことになりました。
 九州プロレスは『九州ば元気にするバイ!』を理念に活動しております。みちのくプロレスさん、大阪プロレスさん、琉球さん、2AWさん、それぞれに地域の発展というものを掲げながら、思いながら活動してらっしゃると思います。それが一堂に会することで、東京で開幕戦をやりますけども、いろんな地方から来て、関東で頑張っていらっしゃる方にもぜひそれを見て、ふるさとへの思い・誇りを新たに持っていただければと思いますし、本当に全国の地方の誇りをみんなが持って集まりますんで、中々それを1つの会場で見られる機会ってないと思いますんで、是非全国のふるさとの誇りを胸に闘う選手たちの輝きを見に来ていただきたいなと思います。まとまらない話になりましたが、そういう思いでグローカル・タッグトーナメント、全国プロレス選手権大会を発案させていただきました。私が発信させていただいて、今日参加いただいている実行委員会の皆様にご賛同いただいて、今日ご参加いただいた形です。しっかりとそれぞれの地域に、日本経済の回復に貢献できるプロレス界になるよう努めたいと思いますので、皆様お力を、メディアの力をお貸しください!お願いします!以上です!」

 その後、新崎人生、十枝会長によって大会のタイトルや参加団体数などの開催概要が、ゼウスによって全3回の大会スケジュールが読み上げられる。
 そして、筑前によって参加する13団体がみちのくプロレス、DRAGON GATE、大阪プロレス、チームでら、九州プロレス、新潟プロレス、プロレスリングHEAT-UP、琉球ドラゴンプロレスリング、いたばしプロレスリング、愛媛プロレス、2AW、栃木プロレス、グローバル枠(未定)、一般公募枠(未定)であることが発表。

 この選考基準について、筑前は「今大会では明日の業界発展への思いを含めて、事業性があり、職業として取り組まれていると思われる団体さんにお声がけさせていただきました。軽い選考基準を設けさせていただいておりますが、経営情報の開示というのは、日本プロレス界の現状としては各社の判断に委ねられておりまして、実情が把握しづらい状況であります。なので、業界内を行き来する中でその基準を満たす、または満たす意志を持たれている団体さんにお声がけさせていただきました」と語った。

 グローバル枠については「世界的に活動する選手に入っていただく予定」と筑前から説明があり、一般公募枠については「我々、私の目の届かない、知らない団体さんが各地方に実はまだおられるんではないかと思っています。もしこの大会の会見をなにかでお知りになって、興味があると、『我々も職業としてプロレスに取り組みたいんだ』と。『自分の地域を盛り上げたいんだ』という会社さんがいらっしゃいましたら、基準を満たす若しくはその基準を満たすことを目標にしている団体さんがおられましたら私まで是非連絡をいただければと思います。是非みんなで競い合い、学び合い、高め合ってそれぞれの地方を輝かせていければ最高だなと思っております」と説明された。

 続いて、グルクンより大会情報のアナウンスについて語った。
『グローカル・タッグトーナメント』の公式Twitterアカウントが新設(@GLOCALTAG2022)され、今後はこのアカウントによって情報を発信していく旨を説明。出場メンバーについては出場団体から各自発表があり、9月上旬にはメンバーが確定しトーナメントの組み合わせが発表予定である旨が明かされた。

 続いて、冒頭に挨拶を行った筑前以外の実行委員4名が意気込みを述べた。


十枝利樹
「皆様、常日頃からこのプロレス業界に対してご支援とご理解を賜りまして誠にありがとうございます。今回の九州プロレス発案の話ですが、去年第1回目のグローカル・タッグトーナメント。“グローバル”の対義語の“ローカル”、これをかけ合わせた造語で、地方創生、あるいは地方から全国の問題を解決していく。経済についても、あるいは政治についても、あるいはエンターテイメントについても、というところだろうと思います。その趣旨を理解して、プロレス業界で言うと、この10月、11月、12月というのは前々から各団体様がタッグリーグなどを開かれる時期になっています。その中で、よりコンセプトを明確にして、地方の団体・地方の選手を自分の地方じゃない、自分の地域じゃない、自分の活動している範囲じゃない選手を見ていただけるということは、どちらにもマーケットチャンスが生まれるだろうと。それと、地方のプロレス団体が、それぞれ千葉だったら千葉のファンの皆様が千葉の2AWを応援する。大阪のファンの皆様が大阪プロレスさんを応援するといったような、高校野球の甲子園のような、47都道府県から1団体出るまではしばらく時間がかかると思いますけど、そんなようなグローカル・タッグトーナメントに我々実行委員、特に私、そういう風に育てていきたいという野望というか、要望というか、考えというか、そういう思想を持って地域の人が自分の地域の、ローカルの人が自分のローカルにある団体・選手を応援する。高校野球の甲子園でも、皆さんもそうだと思います。出身地ってすごく大事じゃないですか。例えば、千葉で生まれて東京で暮らしている、千葉で生まれて九州で暮らしている、だけども、千葉県の高校が、あるいは自分の母校が甲子園に出たらメチャクチャそこに魂が入りますよね。そのようなグローカル・タッグトーナメントに成長させたいなあという思いです。
 また一方で、経営的見地から見ますと、今日ここに集まってきているそれぞれの実行委員の皆さんは、自身の団体を経営されているみなさんです。プロレスの団体で私も経営をしておりますが、プロレス団体を経営しておりますが、中々社会的に認められにくいというような環境がまだあります。ファイナンス然り、スポンサーの営業然り。そこを我々堅実に経営しているそれぞれの実行委員の団体が、おこがましいですけど、先頭に立つというよりも引っ張っていきながら、地方の優良な、堅実な、そういう団体様により集まっていただいて良い大会に成長していくことを望んで実行員を受けさせていただきました。是非皆さん、今日本は色んな意味で世界情勢含めて厳しい状態にあると思います。中国の問題然り、ウクライナの問題然り、物価高騰の問題然り、コロナの蔓延の問題然り。1つずつプロレスが皆様の力になって、皆様の力で一緒に日本をより良くしていきたいと思っておりますので、どうかこれからもプロレスを応援していただきたく、また、グローカル・タッグトーナメントに注目いただいて、ご支援いただきたく思います。以上です」

ゼウス
「自分、全国からほんとに様々な団体が集まって、皆で力を合わせられる格好の機会だと思っています。そして各団体・各チームの課題をかけた闘いになってくると思うので、本当に盛り上がる、熱い闘いが見られるんじゃないかなと自分自身もすごく楽しみにしております。以上です」

新崎人生
「去年から始まったんですけど、今回第2回目。みちのくプロレスは前回優勝ということで2チーム出るんですけど、私には選手としてオファーが来ていたんですね。選手としてオファーが来ていて、そのあと実行委員会を作るということになって『実行委員に入ってもらえますか』とお話をいただきました。流石に実行委員側が選手として出場するのはちょっとアレなので、今回は選手としてではなく大会運営で活動させていただくことになりました。実は昨年、我々のGAINA&のはしたろうの“友達タッグ”が出場させていただいて、優勝したんです。
 私はそのときは、九州プロレスさんが行う、九州プロレスさんの中でのタッグトーナメントだと思っていたんですけど、よくよく今年の趣旨を見てみると、グローカルという形で地方の団体を集めたタッグトーナメントだったっていうことを、ホント先程知ったんです。それの第2回目が今回だということなので、実は私は、いろんな団体が集まってやるものは今回が第1回目だと勘違いをしていたんですが、実はもう去年から始まっていた。去年は6団体ですかね、出場団体が。6団体でトーナメントをやったんですが、たった1年で今回13団体に増えていって。それを思い返せば、今から30年前、みちのくプロレスは来年で30周年になるんですけど、30年前っていうのは、東京にしかプロレスの会社がなかったんです。初めて地方にプロレスの団体・会社が出来るってことで、当時本当に一般のマスコミさんからも注目されました。あっという間に30年経ってしまったんですけど、ホントにあれよあれよと、そのあとはどこですかね?2番目に出来たのが、もしかしたら違う団体さんかもしれないですけど、沖縄とか、色んなところに団体ができていって、今ではもう各県1団体くらいあるんじゃないかというくらい数が増えてきました。
 冒頭に筑前理事長もおっしゃったように、“プロレスで飯を食っているかどうか”っていうのがやはり大事なことじゃないかと思います。各団体・各地方に団体がたくさんあると思うんですけど、是非『プロレスで飯を食いたい!』っていう団体・会社・選手がいたら、この大会にどんどんエントリーしてきてもらって、去年と比べて出場団体が倍になりました。『これ10年経ったらどうなってるんだろう』という期待もありますし、そこに我々がしっかりその期待に応えられるように大会の運営をしていきたいと思っています。是非、越前理事長……」

(※筑前が破顔しながら名前を訂正、人生も苦笑いで会場に和やかな空気が広がる)

人生「……えー、すみません(笑)筑前理事長、筑前理事長がすごく経営者として本当に尊敬できる方なので、間違いなく10年後、全国から集まるようなそういう大会になっていくと思います。是非よろしくお願いします。すみませんでした!(笑)(※一同微笑み)」


グルクンマスク
「まずは昨年に引き続き、日本の端っこの小さな団体の我々がこうした大きな大会に参加できることを非常に喜ばしく思っております。昨年よりも参加団体数が増えまして、かなり戦況的には群雄割拠。我々は昨年決勝にちょっと行けなかったんで、今年は決勝まで進んで優勝まで行きたいなと思っております。それは団体的なところなんですけど、やはり大会的に考えると、こうした大会というのは僕が非常に意義が深いと思います。
 やはり、地方でやっていると、こうしてマスコミの皆さんに囲まれることっていうのも少ないですし、中々我々のやっていることが情報として中央に届かないという状況があります。それは各地方の団体のみなさんが抱えている部分でもあると思います。だから、こうした大きな大会。今年は後楽園ホールで開催ということになりますので、我々としてもいろいろな方向に発信ができる、そしてお客様はいろんな団体をそこで見ることが出来る、触れることが出来る。実際に見たことのない団体・見たことない選手がたくさん出ると思います。地方地方にはいい選手がたくさん揃ってますし、素晴らしい団体がたくさんあります。
 よく“ローカル”というと、“メジャー”という言葉の対義語として扱われがちではあるんですが、決してローカルというのはメジャーより劣っているという意味ではなくて、僕は“誇りある地方”という意味だと思っておりますので、地方の誇りを背負った各選手の闘いを中央で見ていただいて、理想はその地方にまたみなさんがプロレスを見に行くことだと思っています。沖縄だけで言いますと今非常にコロナの感染者数が爆発的に増えておりまして、敢行のお客様がやはり激減しております。観光立県・沖縄としては非常に苦しい現状ではあるんですけど、こうしたプロレスで沖縄から東京にやってきて、いっぱい活躍して、みなさんが沖縄に来ていただけるような。今、朝ドラで『ちむどんどん』ってのがやってますけど、我々としては沖縄から皆さんをちむどんどんさせたいと思っておりますし、皆さんに面白いと思っていただいたら、旅行に行って、その現地でまたプロレスを見ていただきたいと思います」


――ジュニアヘビーはジュニアヘビー、ヘビー級はヘビー級で闘うといった区分けはあるのでしょうか
筑前「区分けはありません。各地域の誇りを持ってリングに上ってきてほしい。それのみです」

――出場チームは発表されていませんが、各団体の皆さんはどのようなチームを出した良いと思っていますか。若手にチャレンジをさせたいのか、純粋に最強のチームを出したいのかなどのテーマがあれば教えてください
十枝「2AWとしては昨年もエントリーさせて負けておりますので、勝てるチームをエントリーしたいと思っております」

ゼウス「自分の団体としても昨年は優勝できなかったんで、今年はもう『このチームが大阪プロレス!』と言えるような代表的なチームをね、出して勝ちにいきたいと思っております」

人生「昨年優勝の友達タッグ、GAINA&のはしたろうははエントリーすると思います。もう1チーム我々は出ることが出来るんですけど、私が出られないとなると、サスケ会長に出てもらって、あとはこういう経験をしたことのない選手にタッグを組んで出場させようかなと思っております」

グルクン「先程新崎さんがおっしゃったように、私は去年出場させていただいたんですけど、今年は実行委員会に名を連ねておりますので、僕自身は出場しない予定です。ウチは比較的他の団体さんよりもキャリアが浅い選手が多いですけど、地力のある選手はおりますので、若い選手を選抜して『沖縄にもこんな奴いたんだ!』っていうのを皆さんに見ていただけたらと思います」

筑前「実行委員会としては、明日の地方を担う人達に是非エントリーしていただきたいなと。それぞれの地方で若い選手たちの台頭はあると思いますので、是非それを中央で全国の方に見せてほしいなと。『地方にこれだけの未来があるんだ!』というのを見てほしいなと思っております」

――大会が進んでいくとトーナメントの試合数は少なくなると思います。それ以外の枠でローカル団体オールスター戦などのカードを組む予定はあるでしょうか
筑前「出来る限りで、というところで……。経費がかかる大会ですので、“出来る限り”としか言いようがないんですけども、考えていきます」

――この大会の形式を継続して来年以降もやっていきたいですか
筑前「目的は日本プロレス界の発展なので、それに対しての1番有効な形は今はこれですけども、そのときに応じた我々なりのやり方をやっていく感じですね。この企画にこだわるというよりは、この趣旨にこだわっていきたいです」

――タッグトーナメント以外でも全国のローカル団体と協力し合う体制は続けたいと
筑前「そうですね、そのためのきっかけに。各地で選手が増えてるのか増えてないのか、その選手のことを地域の方が知れているのか知れていないのかというのは非常に大きな問題だと思いますんで、是非それぞれで情報共有し合って隊列していきたいと思います」

――地方のプロレス団体が集まって頂点を競い合うというトーナメントとしては、FREEDOMS主宰の『群雄割拠』というイベントがありました。群雄割拠では全国最強の証である『天下統一旗』を奪い合うというテーマがありましたが、今回のグローカル・タッグトーナメントではなにかを競い合う、または今後につながるベルトやトロフィーなどの栄冠をつくることは考えていますか
筑前「特にそういったものは。本当にそれぞれの地方の輝きを見せてくれたらなってところですね。ちょっとプロレス的にはあまり物足らないかと思うんですけども」

――この大会を通じて各団体どんなところをアピールしたいですか
十枝「プロレスの素晴らしさですね。我々がプロレスを提供していくことによって、それを御覧頂いた方、メディアや配信などを通して御覧頂いた方が『プロレス、こんなおもしれーんだ』とか『プロレスからちょっとだけ勇気もらったぜ』といったものを皆さんに提供していきたい。今までですと、自分の団体だけでそういう努力をしてたんですが、今回13団体+αが集結することでより掛け算になると思いますので、プロレスの素晴らしさ。そこをアピールしていきたいと思います」

ゼウス「ウチの団体の“どんな所”っていうのは、ウチの団体はすごくマスクマンが多くて、日本で初めてお笑いを取り入れた団体なんですけども、今回の勝負は真剣勝負なんで、“どんな所”というよりは、大阪プロレスというものをアピールしたいと思っています」

人生「今回のこの大会はYouTubeで無料配信を検討中なんですけども、そういった形で、いま民放でプロレスを中々見ることが出来ないのですが、YouTubeで手軽に見ることが出来ます。中々この10数団体を会場回ってどういう選手がいるのかなというのを見ることは難しいんですけど、こうして一斉に集まって個々の選手というものが見られるので、こういう機会に我々も地方の面白い選手とかいい選手というものを逆に見つけて我々の団体にオファーするとか、そういった形の可能性も出てきますので、普段自分の団体以外に出たことがない選手とか、すごくいい選手なんだけどもまだマスコミにも見つかっていない、見つけられていないという選手がこの大会を通して、昔新日本プロレスさんが行った『SUPER J-CUP』にサスケとかハヤブサが出て、それで一気にスターになったような、そういった形の地方版みたいなものができればいいのかなと思っております」

グルクン「我々の団体の話で恐縮なんですけども、皆さんは陸続きなんですよ。なんですけど、我々は飛行機に乗らないといけない所なんですね。なので、本当に取材とかも中々来られない場所ではあります。昔僕はものすごくプロレスマニアだったんですけど、『世界のプロレス』って番組がありまして、そこで未知の強豪外国人っていうのがいっぱいいたんですね。ミッシング・リンクとか、エイドリアン・ストリートとか、ロス・ファンタスティコスとか、色々いたんです。日本にまだ来ていない外国人。僕らはそのへん狙っていこうと思います(笑)地方地方に未知の強豪っていますんで、僕らとしては未知の強豪として出て実力を誇示してやろうと思いますし、他の団体さんも同じことを狙っているでしょうから非常に面白くなると思います。また今後、出た団体同士の交流っていうのも増えてくると思いますので、そういった形で、我々はちょっと航空運賃が相当かかってしまいますけども、そういう交流とかも頻繁にできていければなと思います」

筑前「今大会の1番の特徴というのは、利用性も含んだ開催趣旨にあると思います。リング上で選手たちが競い合うのもそうですし、それと並行して、経営陣の交流というのを進めたいなと思っております。私も過去にゼロ年代の新日本プロレスさんに出ていましたし、そのときに10回連続防衛するような偉大なチャンピオンがいましたけど、今10回連続防衛しているチャンピオンと比べると、発信力という点では難しかったなじゃないかなと思います。そういう意味でも選手たちの存在を世の中に知らしめるためにも経営力っていうのは持たなくてはいけない。そのために我々はその情報をしっかり共有していく機会にしていかなければいけないと思っております。なので、九州の選手が2チーム出ますけども、全国の方に中々知って頂く機会がないので、九州の、そして各地方の選手に自分をアピールするいい機会にしていただきたいなと思っております」

――一般公募枠について、今回の趣旨に沿った団体から募るのかを教えてください。具体的な名前を挙げるとFREEDOMSやBASARAといった団体から出たい選手が名乗りを上げた場合などを考え、『ダメなものはダメ』と事前に言ったほうがいいような気がします
筑前「基準というか、そこを本拠地にして、そこでの活動の比率が高いってところであったりとか、複数名以上が(プロレスを)本業としているってところがOKであれば。1枠しかないんで選ぶっていうのは大変かもしれないですけども」

――地域密着性が高いか、首都圏以外に本拠地があるかが基準になると
筑前「そうですね。今回DRAGON GATEさんに入ってもらってますけど、地方を拠点に置きながら全国展開していらっしゃるということで、少し違うんですけど、地方拠点でアレだけの業績を収められてるという点では学ぶべき点が多いなと思って今回は入っていただいているような次第であります」

――『地域密着団体』『事業性のある団体』ということがポイントになるかと思いますが、そういった要素を関係なしにプロレスを楽しむためにやっている社会人プロレス団体は今回の大会趣旨からは外れるということでしょうか
筑前「そうですね。橋本さんが言われる通りで、今しっかりと業界が線を引けていないが故に自分の立場を明確に表現できない方っていうのが多いのかなと思っていて。その人それぞれ頑張っている、学生プロレスさんにしても、社会人プロレスさんにしても、皆さん頑張っていらっしゃる。その尊厳を与えられていないのは業界の責任だと思うんですよね。なので、業界としてはしっかりと線を引いて『「ここまでやったらプロレスラー」って表立って言って良いんだよ』というところを先々決めていければなという思いがあります」

――突っ込んだ話になりますが、「食っていける」という点で言えば、トーナメントの優勝賞金などは考えていますか
筑前「……(苦笑)。賞金は、今考えてないです。毎回出場いただくことでギャランティはもちろん発生するんですけど、そういう感じですかね」

――もう1個突っ込んだ質問で、各団体の事業規模といいますか、所属選手が全員専業でプロレス活動だけで食べていけるためには団体として、業界としての規模はどれくらいにならないといけないのでしょうか
筑前「過去、地方のプロレス団体で、例えば10億円規模の会社っていうのは無いと思うんですよね。まだまだこれから我々が作っていかなきゃいけない段階だと思うんですけど、地域密着でいうとNBPにしても、JBにしても、それぞれの良いお手本があるので、そういったものをお手本にしながら適当なところというのを探っていきたいというとこです。現状で言うと、我々の、九州プロレスで言うと、選手の平均年収は420万円です。ただ、それが命がけの対価として適当なのかと言うと、そこはもうちょっと報いたいところもありますし、業界全体を上げていきたいなというのはあります」

――グローバル枠の選定基準を改めて教えてください
筑前「世界で活躍する、昨年はクワイエット・ストーク&ディラン・ジェイムスという日本在住の2人の外国人選手に出てもらったんですけど、そういう形であったり、外国で活躍したことのある日本人選手だったりとか、そういったところも含めてエントリーしていただければなと思っています」

――先程、筑前さんから『線を引く』という発言がありました。この大会は団体としての“プロ”の基準を決める大会にもなっていくということでしょうか
筑前「先々、そのキッカケに。全体として情報開示が義務化されていないので、線引というのは明確に難しいと思うんで、今はそのための地ならしの段階だと思います。各団体の経営者が集まって話す機会もこれまで無かったと思うので、こうした機会を通してまとまって行ければ。例えば、これが大会後に全国プロレス協議会として会が出来て、そこに対してナショナルクライアントが現れたと、そういった状況になっていけばよりそういったきちんとしたルール整備っていうのが出来ていくのかなと思います」

――日本のプロレス界では、“プロ”の基準を決められなかった経緯があると思いますが、そこに一石を投じるというか、基準を作っていきたいということでしょうか
筑前「そうですね。数値なり事業性というものを利用して、よりこの業界、プロレスの素晴らしさを認知させるためにそういう制度を進めていくかどうか。日本しか出来ないと思うんですよね。メキシコでは一応ライセンス制度というのがありますけど、日本もそれが出来るし、もし、韓国のK-POPであったり色んな韓流文化じゃないですけど、日本のプロレスっていうのは世界に誇る日本の文化だと思うんですよね。そこをまとめていけたら素晴らしいんじゃないかなと、なんとなく妄想をしていたりします」

 『全国プロレス選手権大会 グローカル・タッグトーナメント2022』は、第1回大会は2022年10月4日に東京都・後楽園ホール、第2回大会は11月12日に大阪府・アゼリア大正、第3回大会は12月3日に福岡県・アクロス福岡にて開催される。

<参戦団体>
みちのくプロレス、DRAGON GATE、大阪プロレス、チームでら、九州プロレス、新潟プロレス、プロレスリングHEAT-UP、琉球ドラゴンプロレスリング、いたばしプロレスリング、愛媛プロレス、2AW、栃木プロレス、グローバル枠(未定)、一般公募枠(未定)

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