【試合詳細】9・14 日本プロレス史70周年記念大会 永田裕志&田口隆祐vs天山広吉&マスター・ワト MUSASHI&川村興史vs日向寺塁&のはしたろう 関本大介&岡林裕二&中之上靖文vs橋本大地&神谷英慶&青木優也

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日本プロレス史70周年記念大会 『LEGACY』
日程:2021年9月14日(火)
開始:19:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:514人

▼2AW提供試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○滝澤大志/真霜拳號
10分2秒 ムーンサルト・プレス→片エビ固め
吉田綾斗/●吉野コータロー

▼プロレスリング・ノア提供試合 タッグマッチ 30分1本勝負
丸藤正道/○宮脇純太
11分50秒 ファルコンアロー→片エビ固め
岡田欣也/●矢野安崇

▼大日本プロレス提供試合  6人タッグマッチ 30分1本勝負
関本大介/岡林裕二/○中之上靖文
9分27秒 ダイビングエルボードロップ→片エビ固め
橋本大地/神谷英慶/●青木優也

▼みちのくプロレス提供試合 タッグマッチ 30分1本勝負
MUSASHI/●川村興史
9分42秒 逆エビ固め
○日向寺塁/のはしたろう

▼新日本プロレス提供試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○永田裕志/田口隆祐
13分33秒 ナガタロックIV
●天山広吉/マスター・ワト

▼バトルロイヤル 30分1本勝負
○望月成晃(DRAGON GATE)
24分28秒 三角蹴り→片エビ固め
●木高イサミ(BASARA)
※望月が優勝

<退場順>
タイガー戸口(フリー)→”brother”YASSHI(ダブ)→河上隆一(GLEAT)→飯野雄貴(DDT)→河野真幸(フリー)&石川雄規(フリー)→青柳亮生(全日本)→綾部蓮(JTO)→井上雅央(フリー)→グルクンマスク(琉球ドラゴン)&怨霊(666)→TORU(TTT)&北村彰基(ZERO1)→翔太(ガン☆プロ)→吉江豊(フリー)→木高イサミ(BASARA)

▼殿堂入りセレモニー

日本プロレス史70周年大会で猪木、天龍、藤波が殿堂入り!藤波が「1!2!3!ダー!」で締め、天龍が「こういうことがやれるのがプロレスだよ」と後進へエール!

第1試合


 滝澤と吉田でゴングが鳴ると、ロックアップでの押し合いから腕の取り合いに。滝澤がロープに押し込んで離れ際に逆水平チョップを見舞うと、吉田もバックエルボーで倒してからのサッカーボールキックで反撃。
 真霜と吉野の対面となると、バックの取り合いからショルダータックルでぶつかり合い、吉野がこれを制して雄叫び。さらに真霜へキチンシンクからブレーンバスターを狙うが、真霜が脇固めで切り返しつつクロスフェイスへ。吉野がブレイクすると真霜が滝澤にタッチ。
 滝澤はコーナーチョップ連打からボディスラムで叩きつけ真霜にタッチ。
 真霜が串刺しビッグブートを見舞うと吉野がエルボーで反撃し、足を止めてのエルボー合戦へと発展。吉野がボディエルボーも真霜は倒れず腹部にミドルキックを突き刺し、バズソーキックを発射も吉野が回避してロープへプッシュ。跳ね返ってきた真霜をスパインバスターで叩きつけ、吉田にタッチ。

 吉田は真霜にランニングエルボーからランニングネックブリーカードロップ。滝澤が入ってきて逆水平チョップを見舞ってロープに飛ぶが、吉田は滝澤にもランニングネックブリーカードロップ。吉田と真霜のミドルキックの打ち合いとなるも、吉田が足をキャッチしながらのDDTで突き刺し、真霜の起き上がりに顔面へのトラースキック。吉田がバックドロップを狙うと、真霜は回転エビ固めから入るアンクルロック。吉田がもう片方の足でクラッチを切ってヘッドロックも、真霜がダブルアーム・スープレックスで切り返し、滝澤にタッチ。
 滝澤はミサイルキック、ブレーンバスターと連撃し、吉田とチョップの打ち合いを展開。滝澤が連打で制してロープに飛ぶが、吉田がビッグブートで迎え撃ち、スピンキックで追撃して吉野にタッチ。
 吉野はショットガンドロップキックで滝澤を吹き飛ばし、吉野が滝澤をホップアップしたところへ吉田がトラースキックを見舞う連携攻撃。さらに吉野がラリアットからバックフリップでコーナー下にセットし、吉野スプラッシュを発射をするが、滝澤が剣山で迎撃。悶え苦しむ吉野の側頭部に真霜がバズソーキックを叩き込み、滝澤がラリアットから高飛車。これを吉田がカットし、真霜にバズソーキックを発射も真霜がこれをガッチリとキャッチ。身動きが取れない吉田へ滝澤がダブルチョップを叩き込んで排除すると、吉野にムーンサルト・プレスを投下し、これで3カウント。

第2試合


 丸藤と矢野でゴングが鳴ると、ロックアップで組み合って丸藤が悠々とロープに押し込む。矢野はがむしゃらなエルボー連打を見せるも丸藤は涼しい表情で両手を広げて受け止め、ヘッドロックで絞り上げるも矢野はロープに振ってドロップキック。さらにコーナーに振ってサマーソルトキックからアームドラッグ。丸藤の起き上がりにドロップキックを見舞って場外に落としてプランチャで追撃。矢野が丸藤をリングに放り込むと、丸藤はそのまま宮脇へタッチ。矢野も岡田にタッチ。
 岡田は宮脇をショルダータックルでなぎ倒し、飛行機投げから腕を固めて自軍コーナーへ持ち帰り矢野にタッチ。
 矢野はじっくりとしたリストロックからアームドラッグ。さらにロープに飛ぶも宮脇がバックエルボーで迎撃し丸藤にタッチ。
 丸藤は矢野を場外に放り出し、鉄柵に押し付けながら逆水平チョップを連打。リングに戻してチンロックで痛めつけてから宮脇にタッチ。
 宮脇はじっくりとしたネックロックから顔面にヒザを入れていき、グラウンドヘッドロックで絞り上げてから丸藤にタッチ。
 丸藤もネックロックで絞り上げ、首投げから顔面へのフットスタンプ。矢野は再び怒涛のエルボー連打を見せるが、丸藤がラリアットでなぎ倒してコーナーで串刺しバックエルボー。2発目を狙ったところで矢野がコーナーに飛び乗ってダイビングクロスボディで迎撃し、岡田にタッチ。

 岡田は丸藤のビッグブートを顔面に受けても怯まずソバット、バックブリーカー、サイドスープレックス、ノーザンライト・スープレックスと連撃し、ミドルキックを連打していくものの、丸藤がフックキックで反撃し宮脇にタッチ。
 宮脇は目にも留まらぬロープワークで岡田を翻弄してフライングフォアアームを叩き込むが、岡田も浴びせ蹴りで反撃し矢野にタッチ。
 矢野はドロップキックからフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド。さらに岡田のアトミックドロップからダイビングクロスボディを見舞う連携攻撃を見せ、ブレーンバスターを狙うも宮脇が着地してコーナーに叩きつけ串刺しドロップキック。さらにミサイルキックからファルコンアローを狙うが、矢野がスモールパッケージ、バックスライドと丸め込みで粘っていく。宮脇はこれをキックアウトして矢野を一本背負いでコーナーに叩きつけ、矢野のエルボーをガードした上でフィッシャーマンバスター。岡田がこれをカットするも、丸藤が虎王を叩き込んで撃退。アシストを受けた宮脇が矢野をファルコンアローで叩きつけて3カウントを奪った。

第3試合


 中之上と大地でゴングが鳴ると、じっくりとした腕の取り合いからクリーンブレイクし両者タッチ。
 岡林と青木の対面となると、ロックアップでの押し込み合いから青木が離れ際にチョップ。岡林がお返しの逆水平チョップを放つと青木が回避してロープに飛ぶも、岡林がショルダータックルでなぎ倒し、関本にタッチ。
 関本と青木はグラウンドでの首の取り合いを展開し、青木がリストロックで固めながら神谷にタッチ。
 神谷は関本とショルダータックルでぶつかり合い、互角と見るや足を止めてのチョップ合戦へ。関本がヘッドバッドからロープに飛ぶも神谷がショルダータックルで打ち勝ち、大地にタッチ。

 大地はミドルキック連打から串刺しシャイニング・ウィザード。さらにブレーンバスターを狙うも関本が耐えてボディスラムで叩きつけ、岡林にタッチ。

 岡林は大地に串刺しラリアットからブレーンバスター、アルゼンチン・バックブリーカーと畳み掛けるが、大地がスリーパーホールドで切り返しつつニーリフト。岡林が怯むとミドルキックを速射し、ファルコンアローで叩きつける。両者タッチ。
 中之上と青木の対面となると、中之上がショルダータックルで吹き飛ばし、チョップで粘る青木をエルボーで黙らせてからバックドロップの体勢へ。青木は背面着地してロープに飛び、ハンドスプリングエルボーから大地、神谷を呼び込んでトレイン攻撃。神谷がボディスラムでセットし、青木がライオンサルト。さらにミサイルキックから体固めに入るが、その背後から関本が組み付いてぶっこ抜きジャーマン・スープレックス。大地が関本を裏投げで叩きつけ、岡林が大地にショルダータックル、神谷が岡林にショルダータックル、中之上が神谷にブレーンバスター。中之上は青木にラリアット2連発からダイビングエルボードロップを投下し、これで3カウントを奪った。

第4試合


のはしとMUSASHIでゴングが鳴ると、スピーディな腕の取り合いからのはしがアームドラッグ、MUSASHIが風車式バックブリーカーを見せ、日向寺と川村の対面に。
 日向寺と川村は、ドロップダウンやリープフロッグ、前転などの動きを交えた華麗なロープワークの攻防からアームドラッグの応酬を見せ、のはしが川村にヘッドドロップからアームロックへ。
 日向寺は川村をコーナーに押し付けてナックル連打からブレーンバスター。

 代わるのはしは川村の腰にエルボーを連打していき、スタンド式のボー・バックブリーカー。さらにブレーンバスターを狙うが川村が背面着地してドロップキックを見舞い、MUSASHIにタッチ。
 MUSASHIはのはしにランニングエルボーを見舞い、援護に来た日向寺にのはしのキックを誤爆させた上で2人を場外に放り出してトルニージョ。3人が折り重なる中に川村がさらに場外ムーンサルトアタックで追撃する。
 MUSASHIは日向寺をリングに放り込んでダイビングレッグラリアート、ヒザへの低空ドロップキックのコンビネーションから逆エビ固めものはしがカット。
 のはしと川村の対面となり、川村がのはしの突撃をコーナーを使ってひらりとかわし、ドロップキックからムーンサルト・プレス。さらに川村のコードブレイカーからMUSASHIのファルコンアローが決まるも、日向寺がカットに川村にジャンピングハイキック、MUSASHIにトラースキックからのスピアー。さらに川村へジャンピングブレーンバスター、ゴリ―ボムと畳み掛け、のはしがMUSASHIを変形キャメルクラッチで押さえる真横で川村から逆エビ固めでギブアップを奪った。

第5試合


 ワトと田口のシックス・オア・ナイン対決でゴングが鳴ると、じっくりとしたグラウンド戦から始まり、ワトがロープに飛ぶと田口が連続ドロップダウンでなん往復もワトを走らせてからの足払い。さらにコーナーで串刺し攻撃を狙うが、ワトがひらりと身をかわしてロバットからロープへ飛ぶ。互いにリープフロッグや相手を飛び越えての前転など華麗な動きを見せ、ワトがフランケンシュタイナーで場外に放り出して場外飛びの素振りを見せると田口はリング上からの死角にもぐりこんで飛ばせず。ワトもピタリと立ち止まると腰クネポーズで挑発。田口がリングに戻ると、2人でしっかりと握手を交わしてからタッチ。

 永田と天山の対面となると、リストの取り合いからショルダータックルの撃ち合いになるも互角。永田がエルボー連打から串刺しビッグブートを放つと、天山も真モンゴリアンチョップ連打からのヘッドバッド。田口がカットに来ると天山2人ともが場外に放り出し、場外でワトが永田を鉄柵に押し付けながらのミドルキック連打。
 ワトは天山と2人で永田をロープに振り、天山のショルダータックル+ワトのミドルキックの同時攻撃。永田はミドルキック連打で対抗するも、ワトが軸足を薙ぎ払うローキックで倒してアキレス腱固め。永田がブレイクすると天山にタッチ。
 天山は永田と壮絶なチョップ合戦を展開し、ヘッドバッドでこれを制してラリアットを発射も、永田が前転でかわしてヒザへの低空ドロップキック。天山が自軍コーナーへ吹き飛び、ワトとタッチ。
 ワトは永田をロープに振ろうとするが、永田が振り返しながらのニーリフトを叩き込み、田口にタッチ。
 田口はワト&天山にヒップアタックでそれぞれロープ際に吹き飛ばし、往復ランニングヒップアタックでケツ祭り。さらにワトへスリーアミーゴスを見舞っていくが、3発目を耐えたワトがカンフーコンビネーションから膝をついた田口へブラジリアンキック。田口が耐えて延髄斬りを叩き込むも、ワトも倒れず耐えてハイキック。両者バタリと倒れ込み、タッチへ。
 天山は田口をショルダータックルでなぎ倒してから真モンゴリアンチョップ連打でコーナーに押し込み、串刺しラリアットからブレーンバスター。そして田口相手に掟破りのヒップバッド連打からロープに飛ぶが、田口がヒップアタックで迎撃して永田にタッチ。
 永田はミドルキック連打も、天山がエルボーで反撃してマウンテンボム。ワトとともにトレイン攻撃を見舞い、ワトのレッグラリアートから天山がアナコンダバイスも田口がカット。天山は永田にアナコンダスラムを狙うが、永田が振り払ってエルボー合戦へ。天山が打ち勝ってラリアットを狙うが、永田がカウンターのフロントスープレックス。さらに永田の串刺しジャンピングニーから田口のミサイルヒップ+永田の延髄斬りの同時攻撃。さらに永田がナガタロックII→ナガタロックIII→リバースナガタロックIII→ナガタロックIVと流れるように組み替えながら絞り上げ、天山からタップを奪った。

第6試合


 まずは亮生と綾部でゴングが鳴り、亮生がドロップキック、綾部がビッグブートと互角の攻防を展開。
 第3入場者として河上が登場し2人をショルダータックルでなぎ倒し、亮生をラリアットで場外に排除。
 第4入場者のTORU、第5入場者の望月がほぼ同時に登場しリングインしてリングに残った綾部と河上にヘッドロック。
 15秒毎の入場のはずが立て続けに第6入場者の飯野とセコンドの男色ディーノ、第7入場者の井上、第8入場者の戸口、第9入場者の吉江、第10入場者の北村、第11入場者の河野、第12入場者のYASSHI、第13入場者の石川、第14入場者のイサミ、第15入場者のグルクンマスク、第16入場者の翔太、第17入場者の怨霊が続々登場し全員集合。選手たちが手持ち無沙汰にしているなか、場外でディーノが亮生を襲撃してケツを掘っていく。
 
 最後に入場した怨霊に対して各選手たちが順番に殴りかかるが、この日の怨霊はいつもの数倍のエクトプラズムをまとっており、リング上はあっという間に霊的なものに包まれ選手たちが咳き込み始める。グルクンが怨霊をスリーパーホールドに捕らえ、TORUが怨霊の髪をワシャワシャとかき乱してエクトプラズムを全て落とそうとする中でスリーパーホールドの数珠つなぎが完成。

 怨霊がロープブレイクすると選手たちが散っていき、戸口が飯野に逆水平チョップを連打しボディスラム。全員で取り囲んでストンピングで袋叩きにしていくが、飯野が大暴れして脱出すると、ツーショルダーのコスチュームを脱ぎ捨て下着一枚のセクシーな姿に。
 飯野がフェロモン全開で腰をくねらせると皆気持ち悪がって場外に避難するが、戸口はすっと歩み寄ると堂々と急所蹴り。さらにナックルで殴りかかってくる翔太、イサミ、グルクンをチョップ一発で撃退し、グルクンにボディスラムを狙ったところで怨霊が突き飛ばして戸口を倒し、全員で押さえ込んだことで戸口が失格。

 YASSHIが若手の亮生、綾部、北村を呼び出すと先輩として胸を貸す旨を叫び、ごく自然に若手に混ざってきた望月を下げさせてからシャツを脱いで3人に好きなようにチョップを打たせる。最初は余裕だったYASSHIも次第に苦悶の表情を浮かべ始め、若手3人で太鼓の乱れ打ち。そのまま3人でトレイン攻撃を狙うが、YASSHIが亮生に玉砕、綾部も加えて二子玉川、そして北村も加えてサンタマリアを完成させようとするが、飯野が北村を突き飛ばして尻を突き出したことでYASSHIは飯野の尻に深く顔を突っ込んでしまう結果に。精神的に大ダメージを負って倒れ込んだYASSHIに対し、飯野が顔面騎乗フォールで3カウント。YASSHIが失格。

 飯野が腰クネでセクシーアピールをすると、河上が「どっちがセクシーか決めようぜ!」と張り合い始め、ショルダータックル、ラリアットで正面衝突。じりじりと河上が有利になっていくと、河上がロープに飛んだところでディーノがエプロンから捕縛してリップロック。意識を失いかけた河上をイサミがスクールボーイで丸め込んで3カウント。河上が失格。

 望月が飯野にチョップ、ミドルキックを連打していくが、飯野はノーダメージをアピールしながら腰クネ。望月は「きもちわるいんだよ!」と顔面に右ストレートを叩き込んでからロープに飛ぶが、またもディーノがエプロンから捕縛してリップロックを狙う。望月は一度はガードして右ストレートを叩き込むものの、ディーノは折れずに食らいついてリップロック。バタリと倒れ込んだ望月に対し、飯野は世界一セクシーなエルボードロップを発射も、望月が回避して自爆させ集団で押さえ込んだことで飯野が失格。

 河野と石川が正面からエルボーで撃ち合っていき、体格に劣る石川が一度は膝をつくも、河野のエルボーをキャッチしてチキンウイングフェイスロックから飛びついて胴絞フロントネックロック。河野がクラッチを切ってスリーパーホールドに捕らえると、石川も足に絡みついてアキレス腱固め。2人がグラウンドで仰向けになった瞬間を見逃さず、全員で押さえ込んだことで石川&河野が失格。

 翔太が怨霊に、イサミが北村に狙いを定めて2人同時にドロップキックを見舞って場外に叩き出し、またも2人同時にトペ・スイシーダ。
 リング上ではグルクンとTORUがやり合い、ドロップキックでこれを制したTORUがトペ・コンヒーロで場外のグルクンらへ飛んでいく。さらに亮生がトルニージョでその上から潰していき、亮生が翔太をリングに放り込んでフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドからムーンサルト・プレスを発射。翔太が回避すると亮生が見事に着地するも、井上がその背後からスクールボーイ。綾部&TORUとともに押さえ込んで3カウント。亮生が失格。

 綾部がTORUをコーナーに振って串刺しバックエルボーからドロップキックを叩き込んで雄叫びを上げるが、またも井上が背後から忍び寄ってスクールボーイ。グルクン&北村とともに押さえ込んで3カウント。綾部が失格。

 北村はグルクンをコーナーに振って串刺しジャンピングエルボーを連打してゼロ戦キック。起き上がった北村の背後からまたも井上が忍び寄ってスクールボーイも、今度は誰も加勢してくれなかったため返されてしまい、井上が周囲に文句を言う。

 これでヘイトを買ってしまった井上は翔太&TORU&北村に強制的に仰向けに寝かされてしまい、そこへ吉江がボディプレス。そのまま体固めで井上が失格。

 グルクンが怨霊にドロップキックからトビウオ。体固めに入るも、怨霊がマッドハンドでレフェリーの手を止めてしまい決着ならず。怨霊が怨霊ドライバーを狙うとグルクンはバックスライドでの切り返しを狙い、2人が背中合わせで力比べをしていると、TORU&翔太がすたすた歩み寄って2人の膝裏を蹴飛ばして座らせ、そのままひっくり返して押さえ込み3カウント。怨霊&グルクンが失格。

 TORU&北村は吉江にエルボーを打ち込んでいくが全く効いておらず、2人で同時のショルダータックルもよしえはビクともせず。翔太、イサミ、望月もショルダータックルでぶつかっていくも跳ね返されてしまい、吉江がTORU&北村にダブルラリアットから2人にまとめてボディプレス。そのまま体固めでTORU&北村が失格。

 これで生き残りが吉江、望月、イサミ、翔太の4人となると、翔太が「お客さんももっと吉江さんが見たいと思うんです!だから吉江さんは体力を温存していてください。僕がこの2人を倒して、最後僕が吉江さんのために横になりますんで」と吉江を下がらせる。
 そして翔太が「イサミさん!インディー魂を見せましょう」と呼びかけるとイサミも「見せるときが来たか」と呼応。翔太が「インディー魂を見せるときが来ました!」と望月を指差して2人で望月をコーナーに振ると、望月は「俺ぁ別にメジャーじゃねぇよぉ」とぼやき、翔太が串刺しバックエルボー、そしてイサミが続くも翔太がイサミにスクールボーイ。
イサミが翔太の裏切りに激怒すると、翔太はイサミにボディブローを見舞い「望月さぁん!インディーを潰しましょう!メジャーの力を貸してください!」と共闘を呼びかけ。望月は「メジャーの力が必要か!」と呼応してイサミへトレイン攻撃を仕掛けるが、同じ流れで翔太が望月にスクールボーイ。
 イサミと望月が翔太に詰め寄り、イサミが翔太を「メジャーでもインディーでもないドインディーが!」と罵倒。翔太は「お2人とも、僕の話をよく聞いてください!今指が合計4本あります」とダブルピースを突きつけ、そのまま2人に目潰し。
 翔太が「吉江さん!おまたせしました!」と共闘を呼びかけると、吉江が「メジャーの出番か!」と望月&イサミに串刺しボディスプラッシュを見舞うが、またも翔太が背後から丸め込みを狙う。しかし吉江はその圧倒的な体格で耐えて見せ、翔太を引き起こして「お前、なにやろうとしてんだ?」と詰め寄るが、翔太が笑顔でサミング。さらに追撃を狙うが、吉江がカウンターのラリアットでなぎ倒し、ヒップドロップ。これで翔太に3カウントが入り失格、望月&イサミが吉江をひっくり返して押さえ込み、吉江も失格。

 最後に残った望月とイサミは握手を交わして正々堂々の闘いを誓うと、互いにミドルキック、エルボーの打ち合いとなるも、これを制した望月がビッグブート連打からPK。さらにラリアットを狙うがイサミがキャッチしてエクスプロイダー。さらに頭頂部への踵落とし、勇脚・斬をガードされてからの八咫烏、絶槍と叩き込んで助走をつけるが、望月が水面蹴りで倒してバズソーキックからツイスターの体勢へ。これを着地してロープに飛んだイサミだったが、望月がカウンターのハイキックを叩き込んでツイスター。これを返されると望月が三角蹴りを狙うが、イサミが追いすがってヨーロピアンクラッチ。
 望月がキックアウトするとイサミとのミドルキックの打ち合いとなり、互いのハイキックが同時にクリーンヒット。しかし望月は倒れず耐えてイサミに右ストレートを叩き込み、三角蹴りを決めて3カウントを奪取。

 優勝を果たした望月はイサミと健闘を称え合い、2人で抱き合ってから互いに互いの手を掲げた。

殿堂入りセレモニー


 リング上でセレモニーの準備が進む中、スクリーンでは獣神サンダー・ライガー、谷津嘉章、前田日明、田上明、蝶野正洋、スタン・ハンセンから日本プロレス史70周年を祝うメッセージビデオが放映。

 アントニオ猪木が殿堂入りの第1号として登録されることになり、インダクターの藤波辰爾がスピーチ。

藤波辰爾
「本日は、日本プロレス史70周年『LEGACY』へご来場いただき誠にありがとうございます。力道山先生が日本にプロレスを興し、そして今日我々がこのリング上で闘えています。我々は馬場さん、猪木さんに勇気と感動をもらって、今現在、本当に感無量でこのリングに立っています。今日、日本プロレス殿堂会、第1回目として殿堂式典が行われます。その前にファイトしていた皆さん、各団体の選手、本当にこの場を借りて感謝いたします。ありがとうございます。自分が昭和45年にこのプロレス界に入り、そのきっかけを作ってくれた自分のあこがれの師匠であるアントニオ猪木さん。今日、私が殿堂入りの名誉あるインダクターを委ねられました。今、猪木さんが復活に向けて一生懸命闘っています。そのエールを込めてまず最初に殿堂入りのアントニオ猪木さんを紹介したいと思います!よろしくお願いします!」

 リハビリ中の猪木は来場できず、ビデオメッセージで殿堂入りのスピーチを行った。

アントニオ猪木(映像)
「元気ですかァーッ?!藤波、長州、天龍くん。本日は日本プロレス70周年おめでとうございます!70周年ということは、日本プロレスが始まって、テレビもブラウン管でね。最初の頃のプロレスは、隣(の家)がたまたまセレブ自恣の人だったので、金曜日にプロレスがあるときには呼んでくれて、部屋を真っ暗にして見たものです。おじいさんも興味とか何かも情報もなかった時代にプロレスが大好きで、俺も最初のプロレスを見てたんですね。まさかブラジルに行ってこういう形で入門するとは思ってなかったけど(笑)まあまあ、これも運命というか、宿命というか、ただの偶然ではないなと思います。では皆さん、ご唱和ください!行くぞ!1!2!3!ダァーーッッ!」

 続いて、2人目の殿堂入りを果たす天龍を迎えるべく、インダクターの小橋建太が登場し、スピーチを行った。

小橋建太
「こんばんは!小橋建太です!天龍さん、この度は誠におめでとうございます!私が若手の頃から天龍さんの激しいプロレスを、小橋建太のプロレスは意識して学んでいました。プロレス大賞ベストバウト、受賞回数を天龍さんと争えることは非常に思い出に残りますし私の誇りです。今後プロレス界のOBとして、そしてご意見番として、ご活躍を願いたいと思います。本日は誠におめでとうございます!それでは天龍さんをお呼びしたいと思います。天龍源一郎、入場ッ!」

 天龍が入場すると、小橋から記念品が贈呈され、天龍が受賞のスピーチを行った。

天龍源一郎
「小橋くん、どうもありがとうございます。日本プロレス史70年の中、日本プロレス殿堂会第1回目で諸先輩方を差し置いて私が受賞することになりましたが、非常にありがたく思います。ですが、未来のプロレスに向けてやっと踏み出した記念の年でもあります。生きてる限りは未来につながる希望になれたらと思い、僭越ながらお受けすることと相成りました。昔から言いましたが、こんな無骨なレスラーである天龍源一郎を信じて付いてきてくれたファンと一緒に歩んできたからこそ取れた賞なんじゃないかと思っております。今日をきっかけに、プロレスラーがプロレスラーでいることにもっと誇りを持ち、プロレスファンがファンであることを誇りに思ってください。プロレスは伝承の宝庫です。脈々と引き継がれていく、日本に根づいたプロレスを、これからも皆さんよろしくお願いします。プロレスは、いいもんです。皆さん、プロレスを長く愛してください。お願いします!本日はどうもありがとうございます」

 続いて、3人目の殿堂入りを果たす藤波を迎えるべく、インダクターの木村健悟が登場し、スピーチを行った。

木村健悟
「今日、この会場はほとんどマスクをしている方ばかりではありますが、世間ではコロナが大変……流行ってるってのはおかしいんですけど、大変な事態であります。これをなんとか我々も向き合わねばなりません。そして今日はこのようにして会場にご来場いただきました。私には1プロレスラーとしてやって来た、そして、すっごく良いライバルを持ちました。そのことが、自分のプロレスの人生の中でプラスになったかは分かりませんが、本当に私は心の底から『良きライバルを見つけたな』と思っていました。その名は皆さんも御存知の通り、藤波辰爾です。年も同じで、そして背格好もあまり変わらない。顔はどちらかと言うと私の方がハンサムでありますけど(笑)……あんまりウケないでください(笑)まあ、そのようにして本当にライバルとして彼と闘い、この後楽園ホールでも一騎打ちをやりました。たった1試合だけのカードで多くの方でこの会場が満員になりました。このようにして、私は寝ても覚めても当時は藤波辰爾しか心にありませんでした。今はようやく忘れてきましたけども、これからも良きライバルとして、そして、これからも1日でも長く元気で過ごしていきたいと思います。私が1人で思ってるかもしれませんが、私のライバルである藤波辰爾さんを呼びたいと思います。リング上にどうぞ、上がってください」

 藤波が入場すると、木村から記念品が贈呈され、藤波が受賞のスピーチを行った。

藤波辰爾
「皆さん、ありがとうございます!この日本プロレス殿堂会、日本に於いてこの殿堂入りというか、この殿堂の賞をまさかいただけるとは思っていませんでした。この殿堂入りというのは、我々レスラー自分の頑張りだけではない、世の中のレスラー、色んなライバル、それを支えてくれるファンの皆さん・関係者の皆さんの力があってのことだと思っています。本当にありがとうございます。まだ今回は第1回目ということで、これから回を重ねていくにつれて、もっともっとこの殿堂会が完璧なものになると信じています。2015年にWWEの殿堂入りを自分が受けたときに、ものすごい衝撃を受けました。『やってきてよかった!』という思い、これを是非日本にもこういう物ができたら良いなというのが、本当に心の底から思ってました。これは今日会場に来てくれたファンの皆さんの本当に応援があってのことだと思ってます。この殿堂入りの名誉に、これから期待に沿うように色んな形でまだ現役としてこれから自分の体力の続く限りリング上でプロレスをやっていこうと思っています。今後とも1つ、宜しくお願いします!」

 全員での記念撮影を終え、締めのマイクを任された藤波は「最後のあいさつを任されました。もう最後のあいさつはこれしかないでしょう!アントニオ猪木さんの早くの快復を祈って、エールを贈る意味で、例の『1!2!3!ダー!』で行きます!ご唱和お願いします!行くぞーッ!1!2!3!ダァーーッッ!!」の掛け声とともに拳を天に突き上げた。

<大会後コメント>

藤波辰爾&天龍源一郎
――日本プロレス史70周年で初日に殿堂入りされたお気持ちを改めてお願いします
藤波「いや、まあ、まず日本にプロレス殿堂会っていうか殿堂入りがね、出来てね、馬場さん、猪木さん……本来力道山先生もそうなんですけども、我々がね、肩をね、大先輩と肩を並べるってのはおこがましいんですけどね。ただ、これも今この時期っていうか、色んなことが何が起こるか分からない中、どうしても日本に色んな応援してくれる方々がいる中で、やっぱりこのプロレスというのを自分たちが先につなげていくために、やっぱりこれから次の世代にバトンタッチを、早く渡したいというそういう願いもあってね、まず自分たちが。これから、明日もありますし、そういう意味で1つの形ができたかなと。そういう部分では本当に感謝してますね」
天龍「いやあ、まったく藤波さんが今言われたとおりで、ただ、僕らはいい時代に過ごしてきたから、その気持ちを若いこれからのレスラーの人たちにバトン出来て、またプロレスを隆盛させてくれればいいと思ってます」

――日本での殿堂入りシステムはなかなか形にできなかったものですが、この時期に実現できたのは良かったと思いますか
天龍「そうですねえ。コロナ禍の中にこういう大会があったというのもまた、多分思い出すことになるでしょうね」
藤波「いい記念、いい思い出になるでしょうね。『あのとき、こんな時期にやったんだよね』って」
天龍「コロナ禍の中でファンの人達が集まってくれてありがたい限りですよ」

――ビジョンには猪木さんの姿もありました
藤波「ホントにね、猪木さんの今の姿をじっと目視することが出来ないんだよね。ちょっとね、うん……なんというのか、こみ上げてくるものがあるね。猪木さん自身も一生懸命に今自分が抱えている病気と闘ってますんでね、本来、ここにあの軽快な音楽と同時に猪木さんが入場してくれたら、お客さんはどうだったろうとかね。今日の大会も、会場はお客さんが半分しか入れられない状況の中で、仕方ないですけどね。でも、本当に天龍さん、長州さんと僕、今回はこうやって我々で1つの戦略としてやったけど、ホントに実際下で動いてくれた我々の二世グループと言うのかな?彼らが本当に血の繋がった、そういう意味だけじゃなくてプロレスを大事にするという意気込みからね、多分こういうことがスタートしたと思うんでね。これもう色んなね」
天龍「ありがたい限りですよ」
藤波「うん。色んなプロスポーツの中で、やっぱり遅かったくらいですね。本来もっと早く色んな形で、やっぱりどっかでね。僕も2015年にWWEの殿堂入りのときにビンス・マクマホンから昔のスタートの苦しみを聞きましたけど、やっぱり今の殿堂式典が出来るまでっつーのは、相当いろんなことがあって、まだまだこれから完璧なものになっていくでしょうけど、それを見習えじゃないけどね、とにかくプロレスを大事にするという意味では、そういう部分では力道山先生が創ってくれたプロレスを遺していく1つのスタートになればいいかなという」

――この殿堂入りは、来年、再来年と続けていきたいですか
天龍「今日もたくさんの選手の方がリングに上ってくれて頑張ってくれましたけど、これは、『こういうことがやれるんだよ、やれるのがプロレスだよ』っていうことで、心の糧にしてプロレスに邁進していってほしいと思いますよ。そのためには殿堂会がちゃんとうまく転がって行かれるようにしてやりたいと思ってます」

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