メキシコ遠征が決まった期待の若手が王座奪取に失敗し左橈骨遠位端骨折!

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 28日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『不思議の国のアイス2021』が開催され、世羅りさ&雪妃真矢がインターナショナルリボンタッグ王座の初防衛に成功した。

 “アジュールレボリューション”世羅りさ&雪妃真矢は、かつてアイスリボンの強豪タッグとして活躍していたが、雪妃が反体制ユニット“RebelxEnemy”を立ち上げて反逆の道に走ったためアジュレボとしての出場機会は失われていた。
 しかし、藤本つかさ&松本浩代というあまりにも強力なリボンタッグ王者が出現してしまい、雪妃の反逆が一区切り付いていたこともあってアジュレボは奇跡の再結成。8月9日の横浜武道館大会で4度目の戴冠を果たした。

 初防衛戦の相手は“ヤングビューティエクスプレス”石川奈青&青野未来。
 石川は昨年5月デビューしたアイスリボンの未来を背負う選手として期待を集めていたが、卵巣嚢腫の摘出手術や怪我による欠場を繰り返しており、同期に差をつけられていくことに悩み続けていた。しかし、今月22日には令和デビュー選手を対象にCMLL/アレナメヒコ遠征の権利をかけたトーナメントで優勝しついに結果を出すことに成功。
 海外遠征が決まった石川の元へ雪妃が現れ、ノンタイトル戦で組まれていた後楽園大会でのアジュレボvsヤングビューティの試合をリボンタッグ王座戦にすることを提案したことでタイトルマッチが決まった。

 海外遠征を前に結果を残したい石川は序盤から気迫に満ちた突貫ファイトを展開し、ドロップキックを中心に速攻をかける。
 しかし、熟練の王者タッグは余裕でこれを受け切ると、世羅がキャメルクラッチやカンパーナ、雪妃がサッカーボールキックやトラースキックなど多彩な襲撃で石川に猛攻をかけてキャリアの違いを見せつける。青野は積極的に石川の援護に回り、世羅の連撃を耐えきり、雪妃との蹴り合いに打ち勝ってキャプチュードを決め石川と雪妃の対面をアシスト。
 石川は王座挑戦のチャンスをくれた雪妃に報いるべくダイビングクロスボディアタックやバックドロップなどの得意技で畳み掛け、青野との合体ブレーンバスターも決めて多彩な丸め込みで大金星を狙うが、雪妃はこれを全て返して石川のアゴを下から撃ち抜く強烈なトラースキックからタイガードライバーで頭から垂直に突き刺して3カウントを奪った。

 試合後、泣きじゃくる石川に対して雪妃は「試合が始まる前から、始まっても終わってもずっと泣いてる人がいる。よく気持ちわかるよ。石川いっぱい欠場してるし、遅れてるとか色々あるかもしれない。同じ先輩がいるよ。1年目で8ヶ月欠場してでも今ベルト戦線に入ってリボンタッグチャンピオンだよ。未来ちゃんと石川はタッグを組んでやってゆくのかな?またタッグとして強くなった時当たれるの楽しみにしてます。待ってるから」と怪我に泣き伸び悩んだ自身の新人時代の話を持ち出して石川にエールを贈った。

 その後、雪妃のRebelxEnemyの同志であるラム会長&尾崎妹加が挑戦名乗りを上げ、雪妃がこれを承諾。次回の後楽園ホールでのリボンタッグ王座戦が決定された。

 なお、大会後にアイスリボンの佐藤肇社長がTwitterにて「石川奈青が本日の試合で怪我をし、病院に搬送され左橈骨遠位端骨折と診断されました。その為に、明日のレッスルアディクション、その後も当面の欠場となります」と報告。
 デビューから結果を出せずに悩みに悩み抜いた末に掴んだメキシコ遠征を前にして手首を骨折してしまった石川の今後に心配の声が集まっている。

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