“ビッグダディ三女”林下詩美から舞華が初の3カウント勝利!「アイツを超えるためにこのプロレス界に入ってきて、今日は絶対に負けられない闘いだった」
31日、神奈川県・横浜武道館にてスターダム『5★STAR GP 2021~開幕戦Day-1~』が行われ、舞華が林下詩美から初の3カウント勝利を奪った。
『5★STAR GP』とは毎年8月~9月にかけて行われるスターダムのシングルリーグ戦。
今大会では、【レッドスターズ】ジュリア、渡辺桃、鹿島沙希、スターライト・キッド、なつぽい、ひめか、コグマ、白川未奈、岩谷麻優【ブルースターズ】林下詩美、朱里、中野たむ、上谷沙弥、舞華、AZM、琉悪夏、小波、ウナギ・サヤカ、彩羽匠と過去最多の20選手がエントリー。この日の横浜武道館大会から開幕し、9月25日大田区総合体育館大会で優勝決定戦が行われる。
この日のメインイベントでは、スターダム最高峰のベルトである赤いベルト(※ワールド・オブ・スターダム王座)を持つ“ビッグダディ三女”林下詩美と舞華が対戦。
2人の出会いは、舞華がJUST TAP OUTに所属していた2019年に詩美を会場に呼びつけて対戦を要求したことに遡る。当時の詩美は「遊び相手にもならない。スターダムの足元にも及ばない選手」と舞華を酷評していたが、当時詩美が保有していたフューチャー・オブ・スターダム王座(※若手王座)をめぐる闘いや、昨年7月に舞華がスターダムに入団して以降の幾度にも渡る対戦の中でその力を認めていき、ライバルとして見るように。昨年の5★STAR GPでは、舞華が詩美から片羽絞めでギブアップ勝利を奪うまでの成長を見せた。
今年1月には赤いベルト初戴冠を果たした詩美に舞華が挑戦。この試合では詩美が勝利したものの、試合後には「今日の試合こそが私が作って行きたいスターダム新時代の試合です。スターダムの未来の明るさが伝わってるんじゃないでしょうか」と語るなど、完全に舞華を同格の存在として認めていた。
ゴングが鳴ると、互いにバックボーンに持つ柔道の試合のような攻防を見せ、詩美は背中を、舞華は腕を攻めていく堅実な一点集中攻撃を展開。
舞華が場外ブレーンバスターを決めるなどして優勢を取るが、詩美は敢えて痛む腕でのラリアット攻勢に出てタフさをアピール。舞華も真っ向からラリアットで迎え撃ってバチバチと正面からぶつかり合い、舞華は山茶花(※クロスアーム式STO)、詩美はジャーマン・スープレックスと必殺級の技を撃ち合っていく。
舞華の三角絞めをバスターして脱出した詩美がジャーマン・スープレックス・ホールド、トーチャーラック・ボムと大技を畳み掛けて最上位技であるハイジャックBTボムを狙うが、舞華はこれをスリーパーホールドで切り返して絞め落とす寸前まで追い込み、最後は急角度で突き刺すみちのくドライバーIIで3カウント。
因縁の詩美から初めて3カウントを奪った舞華は「約3年だ。林下詩美がデビューしたのを知って、お前から3カウントとるまで約3年かかったぞ。5★STAR GP、初戦から、ボロボロだけど、今年の5★STAR GP、私が全勝優勝してやるからな!」と雄叫び。
試合後、舞華は「アイツを超えるためにこのプロレス界に入ってきて、今日は絶対に負けられない闘いだった。アイツのことはずっと、ずっと、ずーっと見てきて、研究した。だから、アイツに必殺技を出させないようにしてやった。今日は私の作戦勝ちだ。アイツがタフなのもよーく知ってる。でも、これで終わったわけじゃない」と詩美との今後の闘いも視野に入れつつ、翌日に控える同門の朱里戦について「朱里とは組むより闘ったほうがゾクゾクするんだよね。現に朱里とのシングル、私はまだ1度も勝ったことがない。明日もまた負けられない闘いなんですよ」と真剣な表情で語った。
なお、5★STAR GP開幕戦では、白川未奈が新技・グラマラスコレクションMINAでフキゲンです★から勝利。さらにハイスピード戦線に足を踏み入れたコグマがハイスピード王者のなつぽいを翻弄して快勝。ジュリアはスターライト・キッドとの因縁戦を制して「お前、マジメ過ぎんだよ。ジュリアを倒すためだったら、きたねぇこともいっぱいしてやってみろよ。怒んねえから」とメッセージを贈った。
大会後半戦では、ウナギ・サヤカが中野たむとのCOSMIC ANGELS対決を制して下剋上。朱里がシンデレラ・トーナメント覇者の上谷沙弥との初シングルを制して勝利。そして渡辺桃が岩谷麻優から新技の変形チキンウイングドライバー(※名称未定)で白星発進した。