松坂世代の吉野正人が引退前最後の後楽園ホールでラストマッチを実施!「『本当に引退するんだな』って実感が湧いてきた」

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 9日、東京都・後楽園ホールにてDRAGON GATE『HOPEFUL GATE 2021』が開催され、吉野正人が引退前最後の後楽園ホール大会に臨んだ。

 吉野は長年蓄積した首のダメージからデビュー20周年となる2020年いっぱいでの引退を表明していたが、コロナ禍に見舞われて満足の行く引退ロードが歩めず引退を2021年8月1日の神戸ワールド記念ホール大会へと延期。
 この日は吉野のラスト後楽園マッチとして“SPEED STAR FINAL COUNTDOWN in TOKYO”と題された6人タッグマッチ、吉野正人&土井成樹&しゃちほこBOYvsKzy&横須賀ススム&堀口元気の試合が行われた。


 T2PvsNATURAL VIBESとも呼べるこの闘いは、土井吉の鉄壁のコンビネーションと、試合後に土井が「あんなしゃっちゃん見たこと無いよ!主役より活躍してどうすんねん!」と大笑いするほどのしゃちほこの大奮戦でT2Pが優位に試合を進めていく。
 試合終盤に吉野が堀口の雪崩式垂直落下ブレーンバスターを土井との合体攻撃で切り返し、Kzyをソル・ナシエンテで捕らえて決着かと思われたが、ススムがカットして吉野へジャンボの勝ち!を叩き込む。2発目を土井が身を挺してかばうと2人は場外へと追いやられ、しゃちほこが1vs3の状況下で幾度も勝機を作り出す大立ち回りを見せるものの、Kzyのランニング・エルボースマッシュを被弾して3カウントを聞いた。

 試合後、堀口、ススム、Kzyがそれぞれ吉野とのエピソードを振り返りながら熱い気持ちを語っていくと、吉野も思わず涙。
 このしんみりした空気を土井がしゃちほこイジりで明るく切り替えると、吉野は「この3人は昭和55年生まれ。野球で言えば松坂世代ですよ。その松坂大輔選手も引退発表しましたから。僕につられるようにね。これはナイショですよ?」と笑いを誘う。

 最後に、吉野は「21年間、初めてT2Pで試合したのもここ後楽園ホールでした。そこから時を重ねて21年が経ちまして、後楽園ホールラストマッチを迎えることが出来ました。本当にありがとうございました!(後楽園の)リングの上でこうやって試合をするのも、マイクするのも最後になります。引退まで後数試合ですけども、僕も皆さんと一緒に最後までプロレスを楽しみたいと思いますので、皆さんも最後までついてきてください!」と叫び、深々と頭を下げて後楽園のファンに別れを告げ、NVの面々も含めた記念撮影を行った。

 バックステージに戻った吉野は、「後楽園、終わりました。終わっちゃいました。後楽園は本当に特別な思い入れがある会場なんで。T2Pとして帰ってきて初めて試合したのもこのリングでしたし、そこから21年、この後楽園には喜怒哀楽がたくさん詰まってます。今まで引退発表してカウントダウンやってても自分の中でピンと来て無くて、『本当に俺は辞めるのかな』と、実感がなにもないまま来てたんですけど、後楽園のラストマッチを終えてみて、『本当に引退するんだな』って実感が湧いてきた気がしますね。引退まで何試合出来るか分からないですけど、引退を延長してまでここまで来たのでお客さんと楽しんで終わりたいと思ってます。8月1日まで突っ走るんで、最後まで楽しみにしてください」と聖地での思い出を振り返りながら会場を後にした。

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