石川修司が18年来の盟友・宮本裕向を相手にGAORA TV王座初防衛!裕向は「自分が認める日本最強の男」と石川を絶賛!
26日、東京都・大田区総合体育館にて全日本プロレス『2021 Champions Night ~三冠統一の地から 50周年への飛翔~』が開催され、石川修司が“同期”の宮本裕向を破りGAORA TV王座の初防衛に成功した。
今年1月に葛西純がGAORA TV王座を戴冠し、「葛西純の登場によって“王道”全日本プロレスはデスマッチ団体の“狂道”全日本プロレスになる」とデスマッチ路線を推進すると、石川修司が「全日本プロレスはデスマッチ団体じゃねえ。ただ、『やれ』っつーんだったら、やれんのは俺しかいねえ」とデスマッチでの王座奪還に名乗り。今年3月に石川が“全日本所属として最後”と銘打ったデスマッチで勝利して葛西から王座を奪取し、「俺なりのやり方でもっともっと面白いベルトにしていく」と抱負を語っていた。
石川が初防衛の相手に選んだのは、自身と同じく2003年デビューの同期である宮本裕向。
石川はユニオン、裕向はWMFとインディー団体でのデビューながら、両者ともに数多の団体での激闘を経てプロレス界でその名を知らぬ者がいないほどの名選手に成長。そして石川は全日本所属に、裕向はNOAHで武藤敬司を擁する“M‘s alliance”の一員として並み居るレジェンド選手たちの中でも埋もれずレギュラー参戦中であり、両者ともにメジャーの第一線で活躍するようになる。
石川と裕向が全日本プロレスという老舗メジャー団体が開催する大田区総合体育館でのビッグマッチでシングル王座を争うという状況は、2人の歴史を知るものが見れば胸を熱くさせるものがあった。
これまで幾度も闘ってきた両者の試合は、互いの攻撃を知り尽くしているが故の読み合いもありつつ真っ向からゴツゴツと打ち合っていく肉弾戦に。
石川が裕向の豹馬殺し(※カウンターのフロントスープレックス)をかんぬきスープレックスで返せば、裕向もハンドスプリング式ショーンキャプチャーなどの変化球やスプラッシュ・マウンテンをフランケンシュタイナーで切り返すなどの攻防が展開され、裕向が蒼魔刀の連打からムーンサルト・プレスを投下。
裕向が押していく終盤戦となるも、裕向のハンドスプリング・エルボーをキャッチした石川が投げっぱなしジャーマンで切り返し、ランニングニー、カミゴェ、ランニングニー、スプラッシュ・マウンテンと怒涛の畳み掛けで3カウントを奪い、初防衛に成功した。
試合後、石川は「アイツは色んな力を持ってる。頭もいい。そういうトータルで優れたレスラーっていうのは分かってる。だけどね、その裕向とこのベルトをかけて闘えたってこと、そして防衛できたってことは、このベルトの価値がもう一段回上がったんじゃないかなと思います。宮本裕向と、大観衆の前で試合したら、俺のアナザースタイル、違う世界が見えたかもしれないとふと思いましたけど、現実は全日本プロレスで俺はGAORA TVのチャンピオンなんで、その価値を上げるべく邁進したいと思います」と盟友との闘いを噛みしめる。
対する裕向は、「あー、やられた。やっぱり石川修司は石川修司ですね。ホントに自分が認める日本最強の男じゃないですか。強かった。でもね、一緒にプロレスを始めたのは僕と石川修司は一緒だから、負けてられないですよ。今まで何度も何度も石川修司に負けて、1回も勝ったこと無い。そして今回も負けた。でもね、このままじゃダメなんすよ。まだまだ、まだまだ練習してもっと強くなって石川修司に挑戦したいと思います。ありがとうございました」と清々しい笑みを浮かべながらリベンジを誓った。