コロナ感染を乗り越えたタイチがIWGPタッグ王座を奪還しあべみほが涙!「コロナを一歩乗り越えたら強くなる。今日の俺みたいにな」
1日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『Road to DOMINION』が行われ、“DANGEROUS TEKKERS”タイチ&ザック・セイバーJr.がIWGPタッグ王座の奪還に成功した。
新日本プロレスは先月3日の福岡大会以降に9選手が新型コロナウイルスに感染したことを発表しており、同月24日の後楽園ホール大会で解説を務めたタイチは自らもその1人であったと明かした。39度におよぶ熱が1週間続く苦しみを乗り越えたタイチは「強靭な肉体を持つ選手でもかかる。『俺はならない』というのは絶対無い」と警鐘を鳴らしていた。
そしてタイチも晴れて復帰し、先月3日に手にしていたタッグ王座挑戦権をザックとともに行使。ベルトやアイアンフィンガーを巡って幾度も死闘を繰り広げてきた“G.o.D”タマ・トンガ&タンガ・ロアと対峙。タイチの大舞台に際し、ディーバとしてあべみほが477日ぶりに登場。
タイチとタマでゴングが鳴ると、いきなりタイチが喉輪で2人を圧倒していく。G.o.Dが2人がかりでタイチに向かっていくが、タイチは軽々いなしてタマに上手投げ。場外に逃れたタマはこともあろうにあべみほを人質にとり、手を出せなくなってしまったDANGEROUS TEKKERSの2人を袋叩きにしていく。
劣勢が続くタイチはまだ心肺機能が戻っていないのか度々胸を抑えながら呼吸を荒げる姿も見られたが、ザックの鼓舞を受けて奮戦。さらに邪道&外道が試合の邪魔をしに来るとDOUKIが駆けつけて排除するなど鈴木軍の絆を垣間見せ、終盤にザックが集中攻撃を受けると今度はタイチがダブルのアックスボンバーで2人まとめてなぎ倒して救出する。
最後はザックメフィストからザックの胴締めスリーパー、タイチのジャンピングハイキックから天翔ザックドライバーが決まり3カウント。タイチ&ザックが王座奪還に成功した。
胸を抑えて苦しそうに呼吸しながらも笑顔でザック、DOUKIと抱き合ったタイチは、マイクを取ると「ちょっとなんて言っていいかわかんねーけど、苦しかった。苦しかったよ、今日は。この前も言ったとおり、身を以て分かったよ。いくら治ったつってよ、やっぱり苦しいよ。苦しいよこんなによ。気持ちだよあとは。俺はザックとの約束を果たすために、今日どうなってもいいと思ってた。だけど、結果これが戻ってきてよかったよ。ザック、ごめんね。いっぱい待たせたよ」と真剣な表情で語り、この様子を見て感涙していたあべみほにタッグベルトを手渡して感謝の気持ちを表すと、鈴木軍の仲間たちとともに退場していった。
タイチは、自らの復帰を信じて待ち続けてくれたザックへの感謝の言葉を何度も口にしつつ、「俺がコロナに倒れて、お前らも知ってたんだろ、その情報は。よく逃げねぇで日本で待ってたな、俺らの挑戦を。その気持ち、テメェらがどんな気持ちで日本にいたのか、さっさと帰ってもいいところをよ。お前ら、そんなツラして優しいんだな、本当は」とG.o.Dにも感謝の言葉を述べる。
そして、「体よりやっぱり気持ちだな。やるっていう気持ちとザックとの約束と。だから、(コロナに)感染しているヤツが世界中にいっぱいいると思うけど、不安な気持ちで負けたってなる気持ちもわかるけど、それを一歩乗り越えたらまた強くなるんじゃねぇか、全員。今日の俺みたいにな」とコロナに恐怖する世界中の人々を鼓舞した。